JP6070622B2 - 自動車のドア構造 - Google Patents

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Description

この発明は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部に車両前後方向に延びるインパクトバーを設け、上記インパクトバーの後部と対応して上記ドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを備えたような自動車のドア構造に関する。
一般に、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部には、側突荷重を受け止めるために、車両の前後方向に延びるインパクトバーが設けられている。
特許文献1には、上記インパクトバーの後部と対応してドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを設け、このレインフォースメントでドアロック機構のレインフォースメントを兼用すべく当該インパクトバーレインフォースメントをドアインナパネルの後辺部において上下方向に長く形成すると共に、該インパクトバーレインフォースメントに一体形成したフランジ部を、ドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面に連結固定している。
上記フランジ部がドアインナパネルのドア内部空間側の面に連結されていると、側突時にその荷重がドアアウタパネル、インパクトバー、インパクトバーレインフォースメントおよびそのフランジ部を介してドアインナパネルに直ちに伝達され、衝突物の侵入速度が速いまま、ドアインナパネルが変形を始め、当該ドアの車室内方への侵入量が増えたり、ドア侵入速度が速くなるので好ましくない。
従来、このような問題を解決するために、特許文献2に開示されているように、ドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面に対して、インパクトバーレインフォースメントの車幅方向内端部を離間させて、荷重伝達タイミングを遅らせると共に、該インパクトバーレインフォースメントの車幅方向内端部に、ドアインナパネルの上記ドア内部空間側の面と平行なフランジ部を設けて、伝達荷重の分散を図るように構成した自動車のドア構造が既に発明されている。
この特許文献2に開示された従来構造においては、上記フランジ部がドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面から離れているので、側突時には当該フランジ部がドアインナパネルに当接して変形し、衝突エネルギを吸収し、衝突速度を低下させた後に、ドアインナパネルに側突荷重を伝達することができる。
しかしながら、上記フランジ部が大きい場合には、通常の車両走行時に該フランジ部が振動して、異音の発生源となる問題点があった。
そこで、上記フランジ部の振動を抑制するためには、当該フランジ部の一部を上記ドア内部空間側面にスポット溶接で接合したり、またはフランジ部とドア内部空間側の面との間に充填材を介在させることが考えられるが、スポット溶接による接合の場合には、溶接工数が増えて、コスト面で不利となるだけでなく、接合部から側突時の初期荷重がドアインナパネルに伝達されるので好ましくない。また、充填材を介在させる場合も、充填材介在工数が増えて、コスト面で不利となる。
さらに、上記フランジ部を幅広にして、広い面積で側突荷重を伝達しようとしても、当該フランジ部の板厚が薄い場合には、側突時にフランジ部が曲がるので、荷重伝達に対して不利となる。
特許第4643952号 特許第4035686号
そこで、この発明は、通常走行時にインパクトバーレインフォースメントのフランジ部が振動するのを防止し、しかも、側突時には、フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出するよう形成した段部を、ドアインナパネルに先当りさせることで、フランジ部が多少曲がっても当該フランジ部の縁部からも荷重伝達でき、荷重分散を図って、ドアインナパネルの局所的な変形を防ぎ、該ドアインナパネルの車室内への侵入を低減することができる自動車のドア構造の提供を目的とする。
この発明による自動車のドア構造は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部に車両前後方向に延びるインパクトバーを設け、上記インパクトバーの後部と対応して上記ドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを備えた自動車のドア構造であって、上記インパクトバーレインフォースメントには、上記ドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面と離間対向するフランジ部を設け、該フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出する段部を形成し、該段部を上記ドアインナパネルの上記ドア内部空間側の面と離間させたものである。
上記構成によれば、フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出する段部を形成し、該段部にてフランジ部の縁部剛性を高めているので、通常の車両走行時にインパクトバーレインフォースメントのフランジ部が振動するのを防止することができる。
しかも、該段部はドアインナパネルのドア内部空間側の面と離間しているので、側突時には当該段部を、ドアインナパネルに先当りさせることで、上記フランジ部が多少曲がっても当該フランジ部の縁部からも荷重伝達でき、荷重分散を図って、ドアインナパネルの局所的な変形を防止して、該ドアインナパネルの車室内への侵入を低減することができる。
この発明の一実施態様においては、上記段部の少なくとも一部が車体側のドア開口部におけるボディサイドアウタパネルの稜線部と対向するように形成されたものである。
上記構成によれば、段部の少なくとも一部が、車体側のボディサイドアウタパネルの高剛性の稜線部と対向するので、車体の変形を抑制することができる。
この発明の一実施態様においては、上記インパクトバーレインフォースメントには、上記インパクトバー後部の接合フランジ部と対応する位置において車幅方向に延びる上下一対の補強部が設けられており、該上下一対の補強部の間にわたって上記段部が形成されたものである。
上記補強部は、ビードなどの稜線を有するもので形成することができる。
上記構成によれば、上述の段部を上下一対の補強部の間にわたって形成したので、フランジ部の剛性向上を図ることができ、これにより、側突時の荷重分散伝達性を高めることができる。
この発明の一実施態様においては、上記上下一対の補強部の間における上記インパクトバーレインフォースメントには、車体側の係止手段と係合する係合手段が設けられたものである。
上記構成によれば、上下一対の補強部間において剛性が高いインパクトバーレインフォースメントの所定部位に設けた係合手段が車体側の係止手段と係合するので、通常のドア閉じ時の節度感向上を図ることができる。
また、側突初期には、インパクトバーレインフォースメントがドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面に当接する前に、上記係合手段が車体側の係止手段と係合するので、衝突荷重の吸収量増加を図ることができる。
この発明によれば、通常走行時にインパクトバーレインフォースメントのフランジ部が振動するのを防止し、しかも、側突時には、フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出するよう形成した段部を、ドアインナパネルに先当りさせることで、フランジ部が多少曲がっても当該フランジ部の縁部からも荷重伝達でき、荷重分散を図って、ドアインナパネルの局所的な変形を防ぎ、該ドアインナパネルの車室内への侵入を低減することができる効果がある。
本発明の自動車のドア構造を示す側面図 ドアアウタパネルを取外した状態で自動車のドア構造を示す側面図 図2のA−A線矢視に沿う要部の拡大断面図 図2のB−B線矢視に沿う要部の拡大断面図 図2のC−C線矢視に沿う要部の拡大断面図 インパクトバーレインフォースメントの拡大断面図 インパクトバーレインフォースメントの斜視図 側突時の作用を説明するための断面図
通常走行時にインパクトバーレインフォースメントのフランジ部が振動するのを防止し、しかも、側突時には、フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出するよう形成した段部を、ドアインナパネルに先当りさせることで、フランジ部が多少曲がっても当該フランジ部の縁部からも荷重伝達でき、荷重分散を図って、ドアインナパネルの局所的な変形を防ぎ、該ドアインナパネルの車室内への侵入を低減するという目的を、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部に車両前後方向に延びるインパクトバーを設け、上記インパクトバーの後部と対応して上記ドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを備えた自動車のドア構造において、上記インパクトバーレインフォースメントには、上記ドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面と離間対向するフランジ部を設け、該フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出する段部を形成し、該段部を上記ドアインナパネルの上記ドア内部空間側の面と離間させるという構成にて実現した。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は自動車のドア構造を示し、図1は当該ドア構造を示す側面図、図2はドアアウタパネルを取外した状態で自動車のドア構造を示す側面図である。
図1において、車体側部の前側において上下方向に延びる閉断面構造のヒンジピラー(図示せず)と、車体側部の下側において車両前後方向に延びる閉断面構造のサイドシル1と、乗員用シート2の車幅方向外側方後部において略上下方向に延びるボディサイドパネル3とで囲繞されたドア開口部4を開閉するドア5(フロントドア)を設けている。
ボディ側においては、図1に示すように、上述のヒンジピラーの上端から斜め後方かつ上方に延びる閉断面構造のフロントピラー6が設けられると共に、左右のフロントピラー6,6の上端部相互間を車幅方向に連結するフロントヘッダ7を設け、これらフロントヘッダ7とフロントピラー6,6と図示しないカウル部とで囲繞された空間部にはフロントウインドウガラス8を配設している。
上述のドア5は、図1に示すように、ドアアウタハンドル9と、ドアアウタパネル10のベルトラインBL近傍における前側部に開口形成されたドアミラー貫通孔11を用いてドアアウタパネル10の車幅方向外面に当接されたドアミラー12と、ドアウインドウガラス13と、クオータウインドウガラス14と、を備えている。
図2に示すように、上述のドア5はドアインナパネル15と、図1で示したドアアウタパネル10とをヘミング加工等により連結して構成されており、該ドア5は、上下一対のドアヒンジブラケット16,16が取付けられた前辺部5Aと、下辺部5Bと、後辺部5Cとを備えている。
そして、上述の前辺部5Aにおけるドアインナパネル15のドア内部空間X(図3参照)側には、ヒンジレインフォースメント17を接合固定し、上述の後辺部5Cにおけるドアインナパネル15のドア内部空間X側には、インパクトバーレインフォースメント18を接合固定している。
また、ベルトラインBLに沿って前後方向に延びるベルトラインレインアウタ19とベルトラインレインインナ20とを設けている。これらのベルトラインレインアウタ19およびベルトラインレインインナ20はドアウインドウガラス13の出入口の縁部を補強するものである。
上述のドアウインドウガラス13の前辺部13aは、ドア5のドア内部空間Xに設けられたガイドレール21でその昇降が案内されるように構成している。
上述のドアウインドウガラス13の前後方向中間部の下部には、複数の支持部材22,22を用いて、ウインドウレギュレータのキャリアプレート23が取付けられており、このキャリアプレート23がガイドレール24に沿って昇降することで、ドアウインドウガラス13がガイドレール21でその前辺部13aを案内されながら全閉位置と全開位置との間を上下動するように構成している。
上述のドアアウタパネル10(図1参照)とドアインナパネル15(図2参照)とを備えたドア本体5Dにおいて、前辺部5Aと後辺部5Cとの間には、車両前後方向に延び、かつ上下方向に離間する2本のインパクトバー25,26がスラント状に設けられている。
上側のインパクトバー25は剛性パイプ部材の前端部および後端部にフランジ部材27,28を溶接接合したもので、前側に位置するフランジ部材27をヒンジレインフォースメント17上端部およびドアインナパネル15に一体接合し、後側に位置するフランジ部材28をインパクトバーレインフォースメント18上部およびドアインナパネル15に一体接合して、インパクトバー25の後端がその前端に対して下方に位置するように後傾状に配置されると共に、該インパクトバー25がベルトラインBLおよびベルトラインレインアウタ19の下方に位置するように配置されている。
下側のインパクトバー26は、前後方向に延びる複数条(この実施例では2条)のビード26a,26aをもったインパクトバー本体26bと、このインパクトバー本体26bの前後両端部にその上下方向の幅が広くなるよう一体形成されたフランジ部26c,26d,26eと、を鋼板により一体形成したものである。
そして、前側に位置するフランジ部26cをヒンジレインフォースメント17の上下方向中間部およびドアインナパネル15に一体接合し、後側に位置するフランジ部26d,26eをインパクトバーレインフォースメント18の下部およびドアインナパネル15に一体接合し、インパクトバー26の後端がその前端に対して下方に位置するように後傾状に配置している。
下側のインパクトバー26は上側のインパクトバー25の下方に位置しており、これら上下の各インパクトバー25,26の前端側の離間距離に対して後端側の離間距離を大きく設定し、2つのインパクトバー25,26で側突荷重を効率的に受止めるように構成している。
ここで、上述のヒンジレインフォースメント17はドアヒンジブラケット16,16の配置箇所を補強すると共に、上側のインパクトバー25の前端部と、下側のインパクトバー26の前端部とを上下方向に連結する補強部材である。
また、インパクトバーレインフォースメント18は、上側のインパクトバー25の後端部と、下側のインパクトバー26の後端部とを上下方向に連結する補強部材であって、このインパクトバーレインフォースメント18は、側突荷重をサイドシル1(図1参照)にも伝達するためドア本体5Dの下辺部5Bまで下方に延びている。
一方、図2に示すように、ベルトラインレインアウタ19の前部19aに連結されると共に、上述のドアミラー12の支持位置に対応して配設されたミラーレイン29と、ベルトラインレインアウタ19とその下方に位置する上側のインパクトバー25とを連結するジャンクションプレート30とを設けている。
上述のベルトラインレインアウタ19には、車幅方向外方に膨出し、かつ車両の前後方向に延びる直線状ビード19bと、この直線状ビード19bの前部から分岐して、ドアミラー12の基部後方へ斜め前方かつ上方に延びる枝状ビード19cと、上述の直線状ビード19bの前部から分岐して、ジャンクションプレート30の上側後部に向けて斜め前方かつ下方に延びる枝状ビード19dとが一体形成されている。
図3は図2のA−A線矢視に沿う要部の拡大断面図、図4は図2のB−B線矢視に沿う要部の拡大断面図、図5は図2のC−C線矢視に沿う要部の拡大断面図である。
図3〜図5に示すように、上述のボディサイドパネル3は、ボディサイドインナパネル31とボディサイドアウタパネル32とで構成され、ドア開口部4と対応する部分においてボディサイドインナパネル31の前端フランジ部31aと、ボディサイドアウタパネル32の前端フランジ部32aとを、レインフォースメント33を介して一体に接合固定している。
上述のボディサイドインナパネル31は前端フランジ部31aの直後部に稜線部31bを有すると共に、該稜線部31bのさらに後方にはアール状の稜線部31cを有しており、該ボディサイドインナパネル31は当該稜線部31cの部分から車幅方向内方かつ車両後方に延びるように形成されていて、その後端部31dにはフロアパネルの立上り部34が接合固定されている。
上述のボディサイドアウタパネル32は前端フランジ部32aの直後部に稜線部32bを有すると共に、該稜線部32bのさらに後方にはアール状の稜線部32cを有しており、該ボディサイドアウタパネル32は当該稜線部32cの部分から車幅方向外方かつ車両後方に延びるように形成されていて、その後端折曲げ部32dにはホイールハウス35が接合固定されている。
上述のホイールハウス35は、ホイールハウスインナ36とホイールハウスアウタ37とを備えている。また、上述のレインフォースメント33の後端部と、ホイールハウスアウタ37における車幅方向中間部前面との間は、別のレインフォースメント38で前後方向に連結されている。
図3〜図5に示すように、上述のドアインナパネル15は、車幅方向内側の縦壁15aと、この縦壁15aの後部にアール状の稜線部15bを介して車幅方向外側に延びる後面部15cと、この後面部15cの車幅方向外部から後方に膨出してシール部材39を取付ける段差部15dと、この段差部15dの車幅方向外端から後方に延びる中間縦壁15eと、この中間縦壁15eの後端部から車幅方向外方に延びる後面部15fと、この後面部15fの車幅方向外端から車両後方に延びる外面部15gとを備えている。
そして、上述のアール状の稜線部15bを、ボディサイドインナパネル31のアール状の稜線部31cと車幅方向に対向または略対向するように形成している。
図6はインパクトバーレインフォースメント18の拡大側面図、図7はインパクトバーレインフォースメント18の斜視図である。
図2,図6,図7に示すように、上述のインパクトバーレインフォースメント18はドアロック装置(図示せず)のレインフォースメントを兼用すべくドアインナパネル15の後辺部5Cにおいて上下方向に長く形成されている。
また、図3〜図7に示すように、該インパクトバーレインフォースメント18は、ドアインナパネル15の後面部15cにおけるドア内部空間X側の面、つまり、前面に沿う湾曲形状の本体部18aと、この本体部18aの車幅方向外側に一体に折曲げ形成されてドアインナパネル15の中間縦壁15eにおける車幅方向外側面に沿う折曲げ片18bと、本体部18aの車幅方向内側に一体に折曲げ形成されてドアインナパネル15の車幅方向内側の縦壁15aにおけるドア内部空間X側の面15xと離間対向するフランジ部18cと、を一体形成したものである。
図6,図7に示すように、上述のインパクトバーレインフォースメント18の上部には、その本体部18aとフランジ部18cとに跨って、ドアロック装置(図示せず)を取付けるための開口部18dが形成されると共に、本体部18aの該開口部18dの上下には、ドアロック装置を取付けるための複数の取付け部18eが形成されている。
図2,図6,図7に示すように、上述のインパクトバーレインフォースメント18の本体部18aには、図2に示す下側のインパクトバー26後部のフランジ部26d,26eと対応する位置において、車幅方向に延びる上下一対の補強部としてのビード部18f,18gが一体形成されている。
同図に示すように、インパクトバー26後部のフランジ部26d,26eのうち、上側のフランジ部26dと対応するビード部18fは車両前方へ膨出して本体部18aの車幅方向全幅にわたって延びており、下側のフランジ部26eと対応するビード部18gは車両上方へ膨出して本体部18aの車幅方向全幅にわたって延びている。
図3〜図7に示すように、インパクトバーレインフォースメント18のフランジ部18cの前縁部には、車幅方向内側へ突出する段部40を一体に折曲げ形成するが、この段部40は上下一対のビード部18f,18gの間にわたって形成されている。
また、該段部40は図6,図7にも示すように、フランジ部18cの前縁部から車幅方向内方に延びる横段部40aと、この横段部40aの車幅方向内端部から上方または前方に延びる縦段部40bとを有し、これら横段部40aおよび縦段部40bをL字状に一体化したものである。
さらに、図3〜図5に示すように、上述の段部40(詳しくは、縦段部40b)を、ドアインナパネル15のドア内部空間X側の面15xと離間させている。そして、該段部40によりインパクトバーレインフォースメント18のフランジ部18cの縁部剛性を高め、通常走行時において当該フランジ部18cが振動するのを防止すると共に、段部40をドアインナパネル15のドア内部空間X側の面15xと離間させることで、側突時に当該段部40を、ドアインナパネル15に先当りさせ、荷重分散を図ってドアインナパネル15の局所的な変形を防止すべく構成したものである。
しかも、図3〜図5に示すように、上述の段部40の少なくとも一部、この実施例では、図2のA−A線、B−B線、C−C線に相当する各部が、車体側のドア開口部4におけるボディサイドアウタパネル32の稜線部32bと対向するように形成されており、段部40を高剛性の稜線部32bと対向させることで、車体の変形を抑制すべく構成したものである。
また、図4に示すように、上下一対のビード18f,18gの間におけるインパクトバーレインフォースメント18の本体部18aには、車体側の係止部材50と係合する係合手段としてのダブテール(dovetail)51が設けられている。
上述の係止部材50は、合成樹脂によりダブテール51を受けるブロック形状に形成されており、この係止部材50は、ボルト52およびナット53を用いて、ボディサイドアウタパネル32に締結固定されている。
また上述のダブテール51は、ドアインナパネル15の後面部15cと、インパクトバーレインフォースメント18の本体部18aとに貫通形成されるボルト挿通孔54(図6,図7参照)に挿通される上下一対のボルト55とナット56とを用いて、ドアインナパネル15およびインパクトバーレインフォースメント18に共締め固定されている。
上述の係止部材50およびダブテール51は、通常のドア閉じ時の節度感向上を図るもので、上述のビード18f,18g間において剛性が高くなったインパクトバーレインフォースメント18にダブテール51を取付けることで、側突初期において、インパクトバーレインフォースメント18がドアインナパネル15の車幅方向内側の縦壁15aのドア内部空間X側の面15xに当接する前に、ダブテール51を車体側の係止部材50に係合させて、衝突荷重の吸収量増加を図るように構成したものである。
さらに、図6,図7に示すように、上述の上下一対のビード部18f,18gとオフセットした位置、この実施例では、上下のビード部18f,18g間における上記フランジ部18cには、インパクトバーレインフォースメント18を吸盤で吸引把持して搬送することができるように、当該フランジ部18cを拡幅して、搬送用の吸引把持部18hを一体形成している。
この吸引把持部18hの形成により、上述の段部40を3次元的な屈曲形状と成している。
一方で、図6,図7に示すように、インパクトバーレインフォースメント18の折曲げ片18bにおける上側のビード18fの近傍位置には、上下一対のビード18f,18g間に対応する位置に、インパクトバー取付け部を補強する別のビード18iを車幅方向外方に膨出するよう一体形成している。
図3に示すように、上述のインパクトバーレインフォースメント18の少なくとも折曲げ片18bはドアインナパネル15に接合固定されている。また、下側のインパクトバー26の後部における上側のフランジ部26dと、インパクトバーレインフォースメント18の折曲げ片18bと、ドアインナパネル15の中間縦壁15eと、は3枚重合わせてスポット溶接されている(図3参照)。
同様に、下側のインパクトバー26の後部における下側のフランジ部26eと、インパクトバーレインフォースメント18の折曲げ片18bと、ドアインナパネル15の中間縦壁15eと、は3枚重合わせてスポット溶接されている(図5参照)。
このように構成した自動車のドア構造の作用について説明する。
図3〜図5に示すように、インパクトバーレインフォースメント18のフランジ部18cの縁部には車幅方向内側へ突出する段部40を形成し、この段部40にて上記フランジ部18cの縁部剛性を高めているので、通常の車両走行時にインパクトバーレインフォースメント18のフランジ部18cが振動するのを防止することができる。
一方、側突時には、図8に示すように、ドアアウタパネル10およびインパクトバー26を介してインパクトバーレインフォースメント18に側突荷重が入力され、このインパクトバーレインフォースメント18の段部40がドアインナパネル15における車幅方向内側の縦壁15aのドア内部空間X側の面15xに先当りし、フランジ部18cが図3に示すノーマル状態から図8に示す如く変形して、側突荷重の一部を吸収する。
上述のフランジ部18cが図8に示すように、多少曲がっても当該フランジ部18cの縁部、つまり段部40からも荷重伝達でき、荷重分散を図ることができるので、ドアインナパネル15の局所的な変形を防止して、該ドアインナパネル15の車室内への侵入を低減することができるものである。
このように、上記実施例の自動車のドア構造は、ドアアウタパネル10とドアインナパネル15とを備えたドア本体5Dの内部に車両前後方向に延びるインパクトバー26を設け、上記インパクトバー26の後部と対応して上記ドアインナパネル15の後辺部5Cにインパクトバーレインフォースメント18を備えた自動車のドア構造であって、上記インパクトバーレインフォースメント18には、上記ドアインナパネル15の車幅方向内側の縦壁15aにおけるドア内部空間X側の面15xと離間対向するフランジ部18cを設け、該フランジ部18cの縁部に車幅方向内側へ突出する段部40を形成し、該段部40を上記ドアインナパネル15の上記ドア内部空間X側の面15xと離間させたものである(図3参照)。
この構成によれば、フランジ部18cの縁部に車幅方向内側へ突出する段部40を形成し、該段部40にてフランジ部18cの縁部剛性を高めているので、通常の車両走行時にインパクトバーレインフォースメント18のフランジ部18cが振動するのを防止することができる。
しかも、該段部40はドアインナパネル15のドア内部空間X側の面15xと離間しているので、側突時には当該段部40を、ドアインナパネル15に先当りさせることで、上記フランジ部18cが多少曲がっても当該フランジ部18cの縁部からも荷重伝達でき、荷重分散を図って、ドアインナパネル15の局所的な変形を防止して、該ドアインナパネル15の車室内への侵入を低減することができる。
この発明の一実施形態においては、上記段部40の少なくとも一部が車体側のドア開口部4におけるボディサイドアウタパネル32の稜線部32bと対向するように形成されたものである(図3,図4,図5参照)。
この構成によれば、段部40の少なくとも一部が、車体側のボディサイドアウタパネル32の高剛性の稜線部32bと対向するので、車体の変形を抑制することができる。
この発明の一実施形態においては、上記インパクトバーレインフォースメント18には、上記インパクトバー26後部の接合フランジ部(フランジ部26d,26e参照)と対応する位置において車幅方向に延びる上下一対の補強部(ビード部18f,18g参照)が設けられており、該上下一対の補強部(ビード部18f,18g)の間にわたって上記段部40が形成されたものである(図2,図6,図7参照)。
この構成によれば、上述の段部40を上下一対の補強部(ビード部18f,18g)の間にわたって形成したので、フランジ部18cの剛性向上を図ることができ、これにより、側突時の荷重分散伝達性を高めることができる。
この発明の一実施形態においては、上記上下一対の補強部(ビード部18f,18g)の間における上記インパクトバーレインフォースメント18には、車体側の係止手段(係止部材50参照)と係合する係合手段(ダブテール51参照)が設けられたものである(図4参照)。
この構成によれば、上下一対の補強部(ビード部18f,18g)間において剛性が高いインパクトバーレインフォースメント18の所定部位に設けた係合手段(ダブテール51)が車体側の係止手段(係止部材50)と係合するので、通常のドア閉じ時の節度感向上を図ることができる。
また、側突初期には、インパクトバーレインフォースメント18がドアインナパネル15の車幅方向内側の縦壁15aにおけるドア内部空間X側の面15xに当接する前に、上記係合手段(ダブテール51)が車体側の係止手段(係止部材50)と係合するので、衝突荷重の吸収量増加を図ることができる。
この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明のインパクトバー後部の接合フランジ部は、実施例のフランジ部26d,26eに対応し、
以下同様に、
補強部は、ビード部18f,18gに対応し、
係止手段は、係止部材50に対応し、
係合手段は、ダブテール51に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施例においては自動車のドア構造をフロントドアに適用した構造について説明したが、本発明の自動車のドア構造をリヤドアに適用してもよいことは云うまでもない。
以上説明したように、本発明は、ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部に車両前後方向に延びるインパクトバーを設け、上記インパクトバーの後部と対応して上記ドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを備えた自動車のドア構造について有用である。
4…ドア開口部
5C…後辺部
5D…ドア本体
10…ドアアウタパネル
15…ドアインナパネル
15a…縦壁(車幅方向内側の縦壁)
15x…面(ドア内部空間側の面)
18…インパクトバーレインフォースメント
18c…フランジ部
18f,18g…ビード部(補強部)
26…インパクトバー
26d,26e…フランジ部(接合フランジ部)
32…ボディサイドアウタパネル
32b…稜線部
40…段部
50…係止部材(係止手段)
51…ダブテール(係合手段)
X…ドア内部空間

Claims (4)

  1. ドアアウタパネルとドアインナパネルとを備えたドア本体の内部に車両前後方向に延びるインパクトバーを設け、
    上記インパクトバーの後部と対応して上記ドアインナパネルの後辺部にインパクトバーレインフォースメントを備えた
    自動車のドア構造であって、
    上記インパクトバーレインフォースメントには、上記ドアインナパネルの車幅方向内側の縦壁におけるドア内部空間側の面と離間対向するフランジ部を設け、
    該フランジ部の縁部に車幅方向内側へ突出する段部を形成し、
    該段部を上記ドアインナパネルの上記ドア内部空間側の面と離間させた
    自動車のドア構造。
  2. 上記段部の少なくとも一部が車体側のドア開口部におけるボディサイドアウタパネルの稜線部と対向するように形成された
    請求項1記載の自動車のドア構造。
  3. 上記インパクトバーレインフォースメントには、上記インパクトバー後部の接合フランジ部と対応する位置において車幅方向に延びる上下一対の補強部が設けられており、
    該上下一対の補強部の間にわたって上記段部が形成された
    請求項1または2記載の自動車のドア構造。
  4. 上記上下一対の補強部の間における上記インパクトバーレインフォースメントには、車体側の係止手段と係合する係合手段が設けられた
    請求項3記載の自動車のドア構造。
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