JP2019137066A - 複合容器の製造方法および製造装置、複合プリフォームの製造方法および製造装置 - Google Patents

複合容器の製造方法および製造装置、複合プリフォームの製造方法および製造装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ガスバリア性等の様々な機能や特性が付与された複合容器を効率的に製造することが可能な、複合容器の製造方法および製造装置、複合プリフォームの製造方法および製造装置を提供する。【解決手段】プラスチック材料製のプリフォーム10aを射出成形し、プリフォーム10aの外側に、プリフォーム10aに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材40aを設ける。次に、射出成形時に加えられ、プリフォーム10aに残存する熱を用いて、プラスチック製部材40aをプリフォーム10aに対して熱収縮させる。その後、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aに対してブロー成形を施すことにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させる。【選択図】図10

Description

本発明は、複合容器の製造方法および製造装置、複合プリフォームの製造方法および製造装置に関する。
近時、飲食品等の内容液を収容するボトルとして、プラスチック製のものが一般化してきており、このようなプラスチックボトルには内容液が収容される。
このような内容液を収容するプラスチックボトルは、金型内にプリフォームを挿入し、2軸延伸ブロー成形することにより製造される。
ところで、従来の2軸延伸ブロー成形法では、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)製のプリフォームを用いて容器形状に成形している。しかしながら、従来の2軸延伸ブロー成形法においては、単にプリフォームを容器形状に成形するだけであるのが一般的である。このため、容器に対して様々な機能や特性(バリア性や保温性等)を持たせる場合、例えばプリフォームを構成する材料を変更する等、その手段は限定されてしまう。
特開2009−241526号公報
一方、従来、プリフォームを射出成形する工程と、このプリフォームから容器をブロー成形する工程とを、1ステージで連続して実施するホットパリソン方式の容器製造方法が知られている。しかしながら、従来のホットパリソン方式の容器製造方法を用いた場合、容器に対して上述したような様々な機能や特性を持たせることは難しい。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、ガスバリア性等の様々な機能や特性が付与された複合容器を効率的に製造することが可能な、複合容器の製造方法および製造装置、複合プリフォームの製造方法および製造装置を提供することを目的とする。
本発明は、複合容器の製造方法において、プラスチック材料製のプリフォームを射出成形する工程と、前記プリフォームの外側に、前記プリフォームに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材を設ける工程と、射出成形時に加えられ、前記プリフォームに残存する熱を用いて、前記プラスチック製部材を前記プリフォームに対して熱収縮させる工程と、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材に対してブロー成形を施すことにより、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を一体として膨張させる工程とを備えたことを特徴とする複合容器の製造方法である。
本発明は、前記プリフォームの外側を取り囲むように内側ラベル部材を設ける工程を更に備えたことを特徴とする複合容器の製造方法である。
本発明は、複合容器の製造装置において、プラスチック材料製のプリフォームを射出成形する射出成形ユニットと、前記プリフォームの外側に、前記プリフォームに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材を設けるプラスチック製部材装着ユニットと、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材に対してブロー成形を施すことにより、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を一体として膨張させるブロー成形ユニットとを備え、前記プラスチック製部材は、射出成形時に加えられ、前記プリフォームに残存する熱によって前記プリフォームに対して熱収縮されることを特徴とする複合容器の製造装置である。
本発明は、前記プリフォームの外側を取り囲むように内側ラベル部材を設ける内側ラベル部材装着ユニットを更に備えたことを特徴とする複合容器の製造装置である。
本発明は、前記射出成形ユニットと、前記プラスチック製部材装着ユニットと、前記ブロー成形ユニットとが、互いに一体化されていることを特徴とする複合容器の製造装置である。
本発明は、複合プリフォームの製造方法において、プラスチック材料製のプリフォームを射出成形する工程と、前記プリフォームの外側に、前記プリフォームに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材を設ける工程と、射出成形時に加えられ、前記プリフォームに残存する熱を用いて、前記プラスチック製部材を前記プリフォームに対して熱収縮させる工程とを備えたことを特徴とする複合プリフォームの製造方法である。
本発明は、複合プリフォームの製造装置において、プラスチック材料製のプリフォームを射出成形する射出成形ユニットと、前記プリフォームの外側に、前記プリフォームに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材を設けるプラスチック製部材装着ユニットとを備え、前記プラスチック製部材は、射出成形時に加えられ、前記プリフォームに残存する熱によって前記プリフォームに対して熱収縮されることを特徴とする複合プリフォームの製造装置である。
本発明は、前記射出成形ユニットと、前記プラスチック製部材装着ユニットとが、互いに一体化されていることを特徴とする複合プリフォームの製造装置である。
本発明によれば、ガスバリア性等の様々な機能や特性が付与された複合容器を効率的に製造することができる。
図1は、複合容器を示す部分垂直断面図。 図2は、複合容器を示す水平断面図(図1のII−II線断面図)。 図3は、複合プリフォームを示す部分垂直断面図。 図4は、複合容器の変形例(変形例1)を示す部分垂直断面図。 図5は、複合プリフォームの変形例(変形例1)を示す部分垂直断面図。 図6は、複合容器の変形例(変形例2)を示す部分垂直断面図。 図7は、複合容器の変形例(変形例2)を示す水平断面図(図6のVII−VII線断面図)。 図8は、複合プリフォームの変形例(変形例2)を示す部分垂直断面図。 図9は、本発明の一実施の形態による複合容器の製造装置を示す概略図。 図10(a)〜(g)は、本発明の一実施の形態による複合容器の製造方法を示す概略図。 図11は、複合容器の製造装置の変形例を示す概略図。 図12は、複合容器の製造装置の変形例を示す概略図。 図13は、複合容器の製造装置の変形例を示す概略図。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。図1乃至図13は本発明の一実施の形態を示す図である。
複合容器および複合プリフォームの概要
まず、図1および図2により、本実施の形態による複合容器の製造装置および複合容器の製造方法(ブロー成形方法)によって作製される複合容器の概要について説明する。なお、本明細書中、「上」および「下」とは、それぞれ複合容器10Aを正立させた状態(図1)における上方および下方のことをいう。
図1および図2に示す複合容器10Aは、後述するように、ブロー成形金型50を用いてプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを含む複合プリフォーム70(図3参照)に対して2軸延伸ブロー成形を施すことにより、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させて得られたものである。
このような複合容器10Aは、内側に位置するプラスチック材料製の容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。
このうち容器本体10は、口部11と、口部11下方に設けられた首部13と、首部13下方に設けられた肩部12と、肩部12下方に設けられた胴部20と、胴部20下方に設けられた底部30とを備えている。
他方、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しない状態で取付けられている。
次に容器本体10について詳述する。容器本体10は、上述したように口部11と、首部13と、肩部12と、胴部20と、底部30とを有している。
このうち口部11は、図示しないキャップに螺着されるねじ部14と、ねじ部14下方に設けられたフランジ部17とを有している。なお、口部11の形状は、従来公知の形状であっても良い。
首部13は、フランジ部17と肩部12との間に位置しており、略均一な径をもつ略円筒形状を有している。また、肩部12は、首部13と胴部20との間に位置しており、首部13側から胴部20側に向けて徐々に径が拡大する形状を有している。
さらに、胴部20は、全体として略均一な径をもつ円筒形状を有している。しかしながら、これに限られるものではなく、胴部20が四角形筒形状や八角形筒形状等の多角形筒形状を有していても良い。あるいは、胴部20が上方から下方に向けて均一でない水平断面をもつ筒形状を有していても良い。また、本実施の形態において、胴部20は、凹凸が形成されておらず、略平坦な表面を有しているが、これに限られるものではない。例えば、胴部20にパネル又は溝等の凹凸が形成されていても良い。
一方、底部30は、中央に位置する凹部31と、この凹部31周囲に設けられた接地部32とを有している。なお、底部30の形状についても特に限定されるものではなく、従来公知の底部形状(例えばペタロイド底形状や丸底形状等)を有していても良い。
また胴部20における容器本体10の厚みは、これに限定されるものではないが、例えば50μm〜250μm程度に薄くすることができる。さらに、容器本体10の重量についても、これに限定されるものではないが、10g〜20gとすることができる。このように容器本体10の肉厚を薄くすることにより、容器本体10の軽量化を図ることができる。
このような容器本体10は、合成樹脂材料を射出成形して製作したプリフォーム10a(後述)を二軸延伸ブロー成形することにより作製することができる。なおプリフォーム10a、すなわち容器本体10の材料としては熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を使用することが好ましい。容器本体10は、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良いが、リサイクルのしやすさを考慮した場合、無色透明であることが好ましい。また、上述した各種樹脂をブレンドして用いても良い。さらに、容器本体10の内面に、容器のバリア性を高めるために、例えばダイヤモンド状炭素膜や酸化珪素薄膜等の蒸着膜を形成しても良い。
また、容器本体10は、2層以上の多層成形ボトルとして形成することもできる。すなわち押し出し成形または射出成形により、例えば、中間層をMXD6、MXD6+脂肪酸塩、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)等のガスバリア性及び遮光性を有する樹脂(中間層)として3層以上からなるプリフォーム10aを押出成形後、ブロー成形することによりガスバリア性及び遮光性を有する多層ボトルとして形成しても良い。なお、中間層としては、上述した各種樹脂をブレンドした樹脂を用いても良い。
また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡プリフォームを成形し、この発泡プリフォームをブロー成形することによって、容器本体10を作製しても良い。このような容器本体10は、発泡セルを内蔵しているため、容器本体10全体の遮光性を高めることができる。
このような容器本体10は、例えば満注容量が100ml〜2000mlのボトルからなっていても良い。あるいは、容器本体10は、満注容量が例えば10L〜60Lの大型のボトルであっても良い。
次にプラスチック製部材40について説明する。プラスチック製部材40(40a)は後述するようにプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、プリフォーム10aの外側に密着された後、プリフォーム10aとともに2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
プラスチック製部材40は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。このプラスチック製部材40は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。また、図2に示すように、プラスチック製部材40は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に対して所望の機能や特性を付与することができる。
なお、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40は1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40を肩部12の外面および底部30の外面にそれぞれ設けても良い。
一方、プラスチック製部材40は、容器本体10に対して溶着ないし接着されていないため、容器本体10から剥離して除去することができる。具体的には、例えば刃物等を用いてプラスチック製部材40を切除したり、プラスチック製部材40に予め図示しない切断線を設け、この切断線に沿ってプラスチック製部材40を剥離したりすることができる。これにより、プラスチック製部材40を容器本体10から分離除去することができる。
またプラスチック製部材40の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば5μm〜500μm程度とすることができる。
次に図3により、複合プリフォームの構成について説明する。
図3に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に設けられた有底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
プリフォーム10aは、口部11aと、口部11aに連結された胴部20aと、胴部20aに連結された底部30aとを備えている。このうち口部11aは、上述した容器本体10の口部11に対応するものであり、口部11と略同一の形状を有している。また、胴部20aは、上述した容器本体10の首部13、肩部12および胴部20に対応するものであり、略円筒形状を有している。底部30aは、上述した容器本体10の底部30に対応するものであり、略半球形状を有している。
プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aの外面に接着されることなく取付けられており、プリフォーム10aに対して移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、円形状の水平断面を有している。
この場合、プラスチック製部材40aは、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aを除く全域と、底部30aの全域とを覆うように設けられている。
なお、プラスチック製部材40aは、口部11a以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、プラスチック製部材40aは、口部11aを除く、胴部20aおよび底部30aの全体を覆うように設けられていても良い。さらに、プラスチック製部材40aは1つに限らず、複数設けても良い。例えば、2つのプラスチック製部材40aを胴部20aの外側2箇所にそれぞれ設けても良い。
このようなプラスチック製部材(外側収縮部材)40aとしては、プリフォーム10aに対して熱が加えられた際、熱収縮する作用をもつものが用いられる。
プラスチック製部材40aとしては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ−4−メチルペンテン−1、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹旨、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリビニルブチラール、フタル酸ジアリル樹脂、フッ素系樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸メチル、ポリアクリロニトリル、ポリアクリルアミド、ポリブタジエン、ポリブテン−1、ポリイソプレン、ポリクロロプレン、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロンMXD6、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリテレフタル酸エチレン、ポリテレフタル酸ブチレン、ポリナフタレン酸エチレン、Uポリマー、液晶ポリマー、変性ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、不飽和ポリエステル、アルキド樹脂、ポリイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルスルホン、シリコーン樹脂、ポリウレタン、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリアセタール、エポキシ樹脂等を挙げることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等の熱可塑性非弾性樹脂を用いることが好ましい。またそれらのブレンド材料や多層構造、部分的多層構造のものであってもよい。さらに、プラスチック製部材40aの材料には、その特性が損なわれない範囲において、主成分の樹脂以外にも、各種の添加剤を添加してもよい。添加剤としては、例えば、可塑剤、紫外線安定化剤、着色防止剤、艶消し剤、消臭剤、難燃剤、耐候剤、帯電防止剤、糸摩擦低減剤、スリップ剤、離型剤、抗酸化剤、イオン交換剤、および着色顔料等を添加することができる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることで、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用し、この発泡プリフォームを成形することによって、遮光性を高めることができる。
またプラスチック製部材40aが容器本体10(プリフォーム10a)と同一の材料からなっていても良い。この場合、複合容器10Aのうち、例えば強度を高めたい部分に重点的にプラスチック製部材40を配置し、当該箇所の強度を選択的に高めることができる。例えば、容器本体10の肩部12周辺および底部30周辺にプラスチック製部材40を設け、この部分の強度を高めても良い。このような材料としては、熱可塑性樹脂、特にPE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)を挙げることができる。
またプラスチック製部材40aは、酸素バリア性又は水蒸気バリア性等のガスバリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aのガスバリア性を高め、酸素や水蒸気によって内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40を設け、この部分のガスバリア性を高めても良い。このような材料としては、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、MXD−6(ナイロン)、PGA(ポリグリコール酸)、EVOH(エチレンビニルアルコール共重合体)またはこれらの材料に脂肪酸塩などの酸素吸収材を混ぜることも考えられる。
またプラスチック製部材40aは、紫外線等の光線バリア性を有する材料からなっていても良い。この場合、プリフォーム10aとして多層プリフォームやブレンド材料を含むプリフォーム等を用いることなく、複合容器10Aの光線バリア性を高め、紫外線等により内容液が劣化することを防止することができる。例えば、容器本体10のうち、肩部12、首部13、胴部20および底部30の全域にプラスチック製部材40aを設け、この部分の紫外線バリア性を高めても良い。このような材料としては、ブレンド材料、またはPETやPE、PPに遮光性樹脂を添加した材料が考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも保冷性の高い材料(熱伝導性の低い材料)からなっていても良い。
この場合、容器本体10そのものの厚みを厚くすることなく、内容液の温度が複合容器10Aの表面まで伝達しにくくすることが可能となる。これにより、複合容器10Aの保冷性が高められる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20の保冷性を高めても良い。また、使用者が複合容器10Aを把持した際、冷たすぎることにより複合容器10Aを持ちにくくなることが防止される。このような材料としては、発泡化したポリウレタン、ポリスチレン、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、フェノール樹脂、ポリ塩化ビニル、ユリア樹脂、シリコーン、ポリイミド、メラミン樹脂などが考えられる。また、熱可塑性樹脂の溶融物に不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)を混ぜることにより作製された、0.5〜100μmの発泡セル径を持つ発泡部材を使用しても良い。
またプラスチック製部材40aは、容器本体10(プリフォーム10a)を構成するプラスチック材料よりも滑りにくい材料からなっていても良い。この場合、容器本体10の材料を変更することなく、使用者が複合容器10Aを把持しやすくすることができる。例えば、容器本体10のうち胴部20の全部又は一部にプラスチック製部材40を設け、胴部20を持ちやすくしても良い。
このプラスチック製部材40aには、予めデザイン又は印字等の印刷が施されていても良い。この場合、印刷は例えばインクジェット法やグラビア印刷法等の印刷法により、無地のプラスチック製部材40aにデザイン又は印字が施されて形成されても良い。この印刷は、プリフォーム10aに取り付けられる前のプラスチック製部材40aに対して施されても良く、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けた状態で施されても良い。さらに、ブロー成形された後のプラスチック製部材40に対して印刷が施されても良い。また、プラスチック製部材40aは、赤色、青色、黄色、緑色、茶色、黒色、白色等の色に着色されていても良く、また透明であっても不透明であっても良い。
複合容器および複合プリフォームの変形例
次に、図4乃至図8により複合容器および複合プリフォームの各変形例について説明する。図4乃至図8に示す変形例において、図1乃至図3に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
変形例1
図4および図5に示す変形例(変形例1)は、プラスチック製部材40aとして胴部と底部とを有するものではなく、円筒状のプラスチック製部材40aを用いたものである。
図4に示す複合容器10Aにおいて、プラスチック製部材40は、容器本体10の肩部12から胴部20の下方部分まで延びているが、底部30まで達していない。また、図5に示す複合プリフォーム70において、プラスチック製部材40aはプリフォーム10aの胴部20aのみを覆うように密着されており、より詳細には、胴部20aのうち容器本体10の首部13に対応する部分13aと胴部20aの下部に対応する部分とを除く領域を覆っている。
図4および図5において、他の構成は、図1乃至図3に示す実施の形態と略同一であるので、詳細な説明を省略する。
変形例2
図6および図7は、複合容器の他の変形例(変形例2)を示している。図6および図7において、複合容器10Aは、内側に位置する容器本体10と、容器本体10の外側に密着して設けられた内側ラベル部材60と、内側ラベル部材60の外側に密着して設けられたプラスチック製部材40とを備えている。このうち内側ラベル部材60は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
このうち内側ラベル部材60は、容器本体10の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
また、プラスチック製部材40は、容器本体10の外面かつ内側ラベル部材60の外面に薄く延ばされた状態で密着されており、容器本体10に対して容易に移動又は回転しないほどに密着されている。
プラスチック製部材40は、その少なくとも一部が半透明又は透明であることが考えられ、この場合、この半透明又は透明な部分を介して、内側ラベル部材60を外方から視認できる。なお、プラスチック製部材40は、その全体が半透明又は透明であっても良く、あるいは不透明な部分と半透明又は透明な部分(例えば窓部)とを有していても良い。
次に内側ラベル部材60について説明する。内側ラベル部材60はプリフォーム10aの外側を取り囲むように設けられ、このプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aと一体となって2軸延伸ブロー成形されることにより得られたものである。
内側ラベル部材60は容器本体10の外面に接着されることなく取付けられており、容器本体10に対して移動又は回転しないほどに密着されている。この内側ラベル部材60は、容器本体10の外面において薄く引き延ばされて容器本体10を覆っている。内側ラベル部材60は、容器本体10を取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。
この場合、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11および首部13を除く、肩部12、胴部20および底部30を覆うように設けられている。これにより、容器本体10の肩部12、胴部20および底部30に所望の文字、画像等を付与し、複合容器10Aに対して装飾性をもたせたり、情報を表示させたりすることができる。
なお、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち口部11以外の全域又は一部領域に設けられていても良い。例えば、内側ラベル部材60は、容器本体10のうち、口部11を除く、首部13、肩部12、胴部20および底部30の全体を覆うように設けられていても良い。さらに、内側ラベル部材60は1つに限らず、複数設けても良い。なお、内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の領域に設けられていても良く、プラスチック製部材40よりも狭い領域に設けられていても良い。後者の場合、内側ラベル部材60はプラスチック製部材40によって完全に覆われることが好ましい。
このような内側ラベル部材60としては、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアラミド系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、フッ素系樹脂などのフィルムを用いることができる。内側ラベル部材60は、プラスチック製部材40と同一の材料からなっていても良く、異なる材料からなっていても良い。
内側ラベル部材60の厚みは、これに限定されるものではないが、容器本体10に取り付けられた状態で例えば1μm〜100μm程度とすることができる。
図8は、図6および図7に示す複合容器10Aを作製するための複合プリフォーム70を示している。図8に示すように、複合プリフォーム70は、プラスチック材料製のプリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着して設けられた有底円筒状の内側ラベル部材60aと、内側ラベル部材60aの外側に密着して設けられた有底円筒状のプラスチック製部材40aとを備えている。
内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aの外面に密着されており、プリフォーム10aに対して容易に移動又は回転しないほどに密着されているか、又は自重で落下しない程度に密着されている。内側ラベル部材60aは、プリフォーム10aを取り囲むようにその周方向全域にわたって設けられており、略円形状の水平断面を有している。なお、内側ラベル部材60aは、プラスチック製部材40aと同様、熱収縮性を有するものを用いることが好ましい。
このほか、容器本体10、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40(40a)の構成は、図1乃至図3に示す実施の形態と略同様であるので、詳細な説明を省略する。
複合容器の製造装置
次に、図9により、本実施の形態による複合容器の製造装置の概要について説明する。
図9に示す複合容器の製造装置100は、上述した複合容器10Aを製造する装置である。この複合容器の製造装置100は、射出成形ユニット101と、プラスチック製部材装着ユニット102と、加熱ユニット103と、ブロー成形ユニット104とを備えている。これら射出成形ユニット101と、プラスチック製部材装着ユニット102と、加熱ユニット103と、ブロー成形ユニット104とは、製造装置100内で互いに一体化されている。
また、複合容器の製造装置100は、射出成形ユニット101、プラスチック製部材装着ユニット102、加熱ユニット103、およびブロー成形ユニット104を制御する制御部105を更に備えている。なお、本明細書中、「一体化されている」とは、複数の要素が物理的に連結されて一体化されているか、または、一つの制御部(例えば制御部105)によって一体として制御されていることをいう。
なお、射出成形ユニット101、プラスチック製部材装着ユニット102、加熱ユニット103、およびブロー成形ユニット104は、製造装置100内で、上流側から下流側に向けてこの順番に配置されている。図9において、これらのユニットは、直線状に配置されているが、これに限らず、環状に配置されていても良い。
射出成形ユニット101は、プラスチック材料製のプリフォーム10aを射出成形するものである。この射出成形ユニット101は、例えば樹脂ペレットを溶融して射出する射出部106と、プリフォーム10aを成形する成形型107とを有している。
プラスチック製部材装着ユニット102は、射出成形ユニット101で成形されたプリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aを設けるものである。このプラスチック製部材装着ユニット102は、プリフォーム10aを保持する保持部108と、プラスチック製部材40aを把持するとともに、このプラスチック製部材40aをプリフォーム10aに緩挿させる装着部109とを有している。
プラスチック製部材装着ユニット102でプラスチック製部材40aをプリフォーム10aに装着する際、射出成形ユニット101で加えられ、プリフォーム10aに残存する熱(残熱)を用いて、プラスチック製部材40aを熱収縮させる。すなわち装着部109がプラスチック製部材40aをプリフォーム10aに緩挿させた後、プリフォーム10aの残熱によってプラスチック製部材40aが熱収縮し、プリフォーム10aに密着する。
この場合、プラスチック製部材装着ユニット102に別途加熱機構を設ける必要がないので、複合容器の製造装置100の構成が簡略化されるとともに、複合容器の製造装置100に用いられるエネルギーを節約することができる。
加熱ユニット103は、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを加熱することにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aをブロー成形に適した温度に加熱するものであり、例えば赤外線ヒータである加熱装置51を有している。
ブロー成形ユニット104は、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aに対してブロー成形を施すことにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させるものであり、ブロー成形金型50と、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを延伸させる延伸ロッド110とを有している。
なお、図示していないが、複合容器の製造装置100は、プリフォーム10a(複合プリフォーム70)を冷却する冷却ユニット、プリフォーム10a(複合プリフォーム70)の温度を調整する温調ユニット、ブロー成形される前のプリフォーム10a(複合プリフォーム70)を待機させておく待機ユニット等を有していても良い。
さらに、ブロー成形ユニット104の下流側に、ブロー成形された後のプラスチック製部材40に対して印刷を施す印刷ユニット(図示せず)が設けられていても良い。この場合、当該印刷ユニットは、射出成形ユニット101、プラスチック製部材装着ユニット102、加熱ユニット103、およびブロー成形ユニット104と一体化されていても良い。
複合容器の製造方法および複合プリフォームの製造方法
次に図9および図10(a)〜(g)により、本実施の形態による複合容器10Aの製造方法(ブロー成形方法)について説明する。以下において、複合容器10Aは、図9に示す複合容器の製造装置100を用いて作製される。また、以下の各工程は、制御部105が射出成形ユニット101、プラスチック製部材装着ユニット102、加熱ユニット103、およびブロー成形ユニット104をそれぞれ制御することによって実行される。
まず、射出成形ユニット101(図9参照)を用いて、プラスチック材料製のプリフォーム10aを射出成形法により成形する(図10(a)参照)。具体的には、射出成形ユニット101の射出部106に樹脂ペレットを投入し、これを射出部106内で溶融して成形型107の内部に射出する。続いて、成形型107は冷却され、成形されたプリフォーム10aが成形型107から取り出される。このとき、プリフォーム10aは結晶化温度以下に冷却されるが、依然として熱が残存する。
次に、プリフォーム10aは、図示しない搬送装置によりプラスチック製部材装着ユニット102(図9参照)に搬送される。このプラスチック製部材装着ユニット102において、プリフォーム10aの外側にプラスチック製部材40aが設けられる。この場合、プラスチック製部材装着ユニット102の装着部109が、熱収縮性をもつプラスチック製部材(外側収縮部材)40aをプリフォーム10aの外面に設ける(緩挿する)(図10(b)参照)。
続いて、射出成形ユニット101で加えられ、プリフォーム10aに残存する熱(残熱)を用いて、プラスチック製部材40aを熱収縮させる(図10(c)参照)。すなわち、射出成形ユニット101で例えば射出成形によってプリフォーム10aが作製された直後、プリフォーム10aには依然として熱が残存する。このとき、プリフォーム10aの温度は、常温まで下がることなく、例えば40℃乃至100℃程度、好ましくは60℃以上に保持されている。このため、プラスチック製部材40aは、プリフォーム10aからの熱によって熱収縮し、プリフォーム10aの外面に隙間なく密着する。この場合、複合容器の製造装置100の構成が簡略化されるとともに、複合容器の製造装置100に用いられるエネルギーを節約することができる。
このようにして、プリフォーム10aと、プリフォーム10aの外側に密着されたプラスチック製部材40aとを有する複合プリフォーム70が得られる(図10(c)参照)。なお、プラスチック製部材40aは、全体として有底円筒形状からなり、円筒状の胴部41と、胴部41に連結された底部42とを有している。
次に、複合プリフォーム70は、図示しない搬送装置により加熱ユニット103(図9参照)に搬送される。この加熱ユニット103において、複合プリフォーム70は、加熱装置51によって加熱される(図10(d)参照)。このとき、複合プリフォーム70は、口部11aを下に向けた状態で回転しながら、加熱装置51によって周方向に均等に加熱される。この加熱工程におけるプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aの加熱温度は、例えば90℃乃至130℃としても良い。
続いて、加熱ユニット103の加熱装置51によって加熱された複合プリフォーム70は、図示しない搬送装置によりブロー成形ユニット104(図9参照)に送られる。
複合容器10Aは、このブロー成形ユニット104のブロー成形金型50を用いて成形される(図10(e)参照)。この場合、ブロー成形金型50は互いに分割された一対の胴部金型50a、50bと、底部金型50cとからなる(図10(e)参照)。図10(e)において、一対の胴部金型50a、50b間は互いに開いており、底部金型50cは上方に上がっている。この状態で一対の胴部金型50a、50b間に、複合プリフォーム70が挿入される。
次に図10(f)に示すように、底部金型50cが下がったのちに一対の胴部金型50a、50bが閉鎖され、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cにより密閉されたブロー成形金型50が構成される。次にプリフォーム10a内に空気が圧入され、複合プリフォーム70に対して2軸延伸ブロー成形が施される。
このことにより、ブロー成形金型50内でプリフォーム10aから容器本体10が得られる。この間、胴部金型50a、50bは30℃乃至80℃まで加熱され、底部金型50cは5℃乃至25℃まで冷却される。この際、ブロー成形金型50内では、複合プリフォーム70のプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aが一体として膨張される。これにより、プリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aは、一体となってブロー成形金型50の内面に対応する形状に賦形される。
このようにして、容器本体10と、容器本体10の外面に設けられたプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aが得られる。
次に図10(g)に示すように、一対の胴部金型50a、50bおよび底部金型50cが互いに離れ、ブロー成形金型50内から複合容器10Aが取出される。その後、複合容器10Aは、複合容器の製造装置100から外部へ取り出される。
以上説明したように、本実施の形態によれば、射出成形時に加えられ、プリフォーム10aに残存する熱を用いて、プラスチック製部材40aをプリフォーム10aに対して熱収縮させる。これにより、ガスバリア性等の様々な機能や特性が付与された複合容器10Aを効率的に製造することができる。また、複合容器の製造装置100の構成が簡略化されるとともに、複合容器の製造装置100に用いられるエネルギーを節約することができる。
また、本実施の形態によれば、ブロー成形金型50内でプリフォーム10aおよびプラスチック製部材40aを一体として膨張させ、容器本体10とプラスチック製部材40とを備えた複合容器10Aを作製する。これにより、プリフォーム10a(容器本体10)とプラスチック製部材40a(プラスチック製部材40)とを別部材から構成することができる。したがって、プラスチック製部材40の種類や形状を適宜選択することにより、複合容器10Aに様々な機能や特性を自在に付与することができる。
複合容器の製造装置の変形例
次に、図11乃至図13を参照して本発明の変形例について説明する。図11乃至図13において、図1乃至図10に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図11は、複合容器の製造装置100の一変形例を示している。図11において、複合容器の製造装置100は、加熱ユニット103を有していない。
この場合、射出成形ユニット101で成形された際に加えられ、プリフォーム10aに残存する熱を用いて、プラスチック製部材40aを熱収縮させるとともに、この熱を用いて、ブロー成形ユニット104でブロー成形が行われる。これにより、プリフォーム10aの残熱を利用して、プリフォーム10aの温度をブロー成形温度にし、これとともにプラスチック製部材40aを熱収縮させることが可能となる。また、加熱ユニット103を用いてプリフォーム10aを再加熱する必要がないため、複合容器の製造装置100の構成が更に簡略化されるとともに、複合容器の製造装置100に用いられるエネルギーを更に節約することができる。
図12は、複合容器の製造装置100の他の変形例を示している。図12において、複合容器の製造装置100は、内側ラベル部材60を有する複合容器10A(図6および図7参照)を製造するものである。
図12において、複合容器の製造装置100は、プリフォーム10aの外側を取り囲むように内側ラベル部材60aを設ける内側ラベル部材装着ユニット111を有している。
内側ラベル部材装着ユニット111は、プラスチック製部材装着ユニット102と同様に、プリフォーム10aを保持する保持部108と、内側ラベル部材60aを装着する装着部109とを有している。
この内側ラベル部材装着ユニット111において、内側ラベル部材60aは、射出成形時に加えられ、プリフォーム10aに残存する熱を用いて、熱収縮される。同様に、プラスチック製部材装着ユニット102において、プラスチック製部材40aは、射出成形時に加えられ、プリフォーム10aに残存する熱を用いて、プリフォーム10aに対して熱収縮される。
なお、内側ラベル部材装着ユニット111は、射出成形ユニット101、プラスチック製部材装着ユニット102、加熱ユニット103、およびブロー成形ユニット104と一体化されている。また、内側ラベル部材装着ユニット111は、プラスチック製部材装着ユニット102と別個のユニットであっても良く、あるいは、プラスチック製部材装着ユニット102が内側ラベル部材装着ユニット111を兼用しても良い。
図13は、複合容器の製造装置100の他の変形例を示している。図13において、射出成形ユニット101とプラスチック製部材装着ユニット102とが互いに一体化され、複合プリフォームの製造装置112を構成している。また、加熱ユニット103とブロー成形ユニット104とが互いに一体化され、ブロー成形装置113を構成している。一方、複合プリフォームの製造装置112とブロー成形装置113とは互いに別体に構成されている。
このように、複合プリフォームの製造装置112とブロー成形装置113とを別体に構成することにより、複合プリフォーム70を作製する一連の工程(図10(a)〜(c))と、複合容器10Aをブロー成形により作製する一連の工程(図10(d)〜(g))とを別々の場所(工場等)で実施することが可能になる。
なお、図12に示す複合容器の製造装置100においても、複合プリフォームの製造装置112とブロー成形装置113とを別体に構成しても良い。
10 容器本体
10A 複合容器
10a プリフォーム
40、40a プラスチック製部材
50 ブロー成形金型
70 複合プリフォーム
100 複合容器の製造装置
101 射出成形ユニット
102 プラスチック製部材装着ユニット
103 加熱ユニット
104 ブロー成形ユニット
105 制御部
112 複合プリフォームの製造装置

Claims (1)

  1. 複合容器の製造方法において、
    プラスチック材料製のプリフォームを射出成形する工程と、
    前記プリフォームの外側に、前記プリフォームに対して熱収縮する作用をもつプラスチック製部材を設ける工程と、
    射出成形時に加えられ、前記プリフォームに残存する熱を用いて、前記プラスチック製部材を前記プリフォームに対して熱収縮させる工程と、
    前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材に対してブロー成形を施すことにより、前記プリフォームおよび前記プラスチック製部材を一体として膨張させる工程とを備えたことを特徴とする複合容器の製造方法。
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