JP2019137005A - 離型フィルム - Google Patents

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【課題】寸法安定性の高い非シリコーン系離型フィルムの提供。【解決手段】基材フィルムと離型層を有し、基材フィルムがアルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層フィルムである基材フィルムA、または、ポリフェニレンサルファイドフィルムを含む樹脂フィルムである基材フィルムBからなり、離型層が炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる、離型フィルム。【選択図】図1

Description

本発明は離型フィルムに関し、詳細には寸法安定性の高い離型フィルムに関する。
離型フィルムは、回路基板用エポキシ封止剤、感光性樹脂層、粘着剤層、溶融樹脂層、ハードコート層などの成形用工程フィルム(キャリアフィルム)として使用されている。以下、離型フィルム上に積層される、エポキシ封止剤、感光性樹脂層、粘着剤層、溶融樹脂層、ハードコート層などを総称して転写層ということがある。
離型フィルムには、通常、転写層との剥離性の向上を目的として離型層が設けられており、離型層にシリコーン系化合物を使用したシリコーン系離型フィルムが従来から一般的に用いられる。しかし、シリコーン系離型フィルムを使用すると、例えば、シリコーン系化合物が転写層に移行して、転写層と被着体との密着性や転写層同士の密着性が低下するなどの不都合な問題が生じることがある。
そこで、非シリコーン系離型フィルムとして、離型層に長鎖アルキル化合物を用いた離型フィルムが提案されている(特許文献1〜3)。
特開2004−351626号公報 特開2016−128566号公報 特開2017−170660号公報
転写層の離型フィルム上への積層工程、転写層の加工工程、あるいは転写層の被着体への転写工程などにおいて離型フィルムが加熱されることがあり、加熱後の離型フィルムの寸法安定性が求められている。
上記した特許文献1〜3に記載されているように、離型フィルムの基材フィルムとしてポリエステルフィルムが従来から一般的に用いられている。しかし、加熱後の寸法安定性は十分に高いものではなかった。
そこで、本発明の目的は、寸法安定性の高い非シリコーン系離型フィルムを提供することにある。
上記目的は以下の発明によって達成された。
[1]基材フィルム上に離型層を有する離型フィルムであって、前記基材フィルムが下記基材フィルムAまたは基材フィルムBからなり、前記離型層が炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる、離型フィルム。
<基材フィルムA>アルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層フィルム
<基材フィルムB>ポリフェニレンサルファイドフィルムを含む樹脂フィルム
[2]前記基材フィルムAにおける樹脂フィルムがポリエステルフィルムである、[1]に記載の離型フィルム。
[3]前記基材フィルムBが、ポリフェニレンサルファイドフィルムの単独フィルムまたはポリフェニレンサルファイドフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムである、[1]に記載の離型フィルム。
[4]前記ポリフェニレンサルファイドフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムにおける他の樹脂フィルムがポリエステルフィルムである、[3]に記載の離型フィルム。
[5]前記離型層が組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物からなる、[1]〜[4]のいずれかに記載の離型フィルム。
組成物(I);炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)および架橋剤(b)を含有する組成物
組成物(II);炭素数8以上のアルキル基とエチレン性不飽和基とを含む化合物(α)を含有する組成物
[6]前記組成物(I)における架橋剤(b)がメラミン系架橋剤である、[5]に記載の離型フィルム。
[7]前記組成物(II)が、さらに、2個以上のエチレン性不飽和基を含む化合物(β)を含有する、[5]に記載の離型フィルム。
本発明によれば、上記したシリコーン系離型フィルムの課題、すなわち、離型層のシリコーン系化合物が転写層に移行して、転写層と被着体との密着性や転写層同士の密着性が低下するなどの不都合な問題を抑制し、かつ寸法安定性の高い離型フィルムを提供することができる。
寸法変化率測定に用いられる離型フィルムの模式平面図である。
本発明の離型フィルムは、基材フィルムAまたは基材フィルムBの少なくとも一方の面に、炭素数8以上のアルキル基を有する化合物を含有する組成物の硬化物からなる離型層を有する。本発明における組成物の硬化物の例としては、1)組成物を積層または塗布した後、加熱や活性エネルギー線照射等により、組成物中に含まれる化合物を重合させたり、架橋させたりしたもの、2)溶媒を含む組成物を塗布した後、溶媒を留去したもの、3)組成物を積層または塗布したもの、等が挙げられる。
本発明の離型フィルムは、基材フィルムとして、基材フィルムA(アルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層フィルム)または基材フィルムB(ポリフェニレンサルファイドフィルムを含む樹脂フィルム)を用いることによって、寸法安定性の高い離型フィルムを得ることができる。そして、炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する離型層を用いることによって、上記したようなシリコーン系離型フィルムの課題を抑制することができる。
[離型層]
本発明における離型層は、炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる。
炭素数8以上のアルキル基を含む化合物におけるアルキル基は、直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を含む。炭素数8以上のアルキル基を含む化合物のアルキル基の炭素数は、離型層とその上に積層される転写層との剥離性を向上させるという観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上が特に好ましい。また、上記アルキル基の炭素数は30以下が好ましく、28以下がより好ましく、25以下が特に好ましい。
本発明における離型層は、シリコーン系化合物の含有量が少ないことが好ましい。具体的には、離型層におけるシリコーン系化合物の含有量は、離型層の固形分総量100質量%に対して40質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、5質量%以下が特に好ましく、1質量%以下が最も好ましい。上記のように離型層におけるシリコーン系化合物の含有量を少なくすることによって、前述したようなシリコーン系離型フィルムの課題を抑制しやすくすることができる。
ここで、シリコーン系化合物とは、従来からシリコーン系離型剤として一般的に知られているシリコーン系化合物を指す。
シリコーンとは、有機基(例えばアルキル基やフェニル基など)をもつケイ素と酸素が交互に結合してできた主鎖より成るポリマーである。例えば、基本骨格としてジメチルポリシロキサンを有するシリコーン系化合物がよく知られている。
離型層は、基材フィルムの少なくとも一方の面に積層される。離型層は、基材フィルムの片面のみに積層されてもよいし、基材フィルムの両面に積層されてもよい。
本発明の離型フィルムにおいて、離型層が下記の組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物からなることが好ましい。
組成物(I);炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)および架橋剤(b)を含有する組成物。
組成物(II);炭素数8以上のアルキル基とエチレン性不飽和基を含む化合物(α)を含有する組成物。
離型層を、組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物からなる層とすることによって、基材フィルムとの密着性がより向上し、離型層と転写層との剥離性がより向上する。
以下、組成物(I)および組成物(II)について詳細に説明する。
[組成物(I)]
組成物(I)は、炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)および架橋剤(b)を含有する。
炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)におけるアルキル基は、直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を含む。該炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)のアルキル基の炭素数は、離型層とその上に積層される転写層との剥離性を向上させるという観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上が特に好ましい。また、上記アルキル基の炭素数は30以下が好ましく、28以下がより好ましく、25以下が特に好ましい。
以下の説明において、炭素数8以上のアルキル基を「長鎖アルキル基」ということがあり、また炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)を「長鎖アルキル基含有化合物(a)」ということがある。
長鎖アルキル基含有化合物(a)としては、側鎖に長鎖アルキル基を有する化合物が好ましく用いられる。具体的には、長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂、長鎖アルキル基含有アルキド樹脂、長鎖アルキル基含有アクリル樹脂、長鎖アルキル基含有ポリエステル樹脂、長鎖アルキル基含有エーテル化合物、長鎖アルキル基含有アミン化合物等が挙げられる。
上記化合物の中でも、剥離性を向上させるという観点から、長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂および長鎖アルキル基含有アルキド樹脂がより好ましく、特に、長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂が好ましい。
長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂は、例えば、ポリビニルアルコール重合体(ポリ酢酸ビニルの部分ケン化物を含む)、エチレン−ビニルアルコール重合体(エチレン−酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物を含む)あるいはビニルアルコール−アクリル酸共重合体(酢酸ビニル−アクリル酸共重合体の部分ケン化物を含む)と、長鎖アルキル基含有イソシアネート化合物とを反応させることによって合成することができる。
長鎖アルキル基含有イソシアネート化合物としては、炭素数が8以上のアルキル基を有するモノイソシアネート化合物が挙げられ、具体的には、オクチルイソシアネート、ノニルイソシアネート、デシルイソシアネート、ドデシルイソシアネート、テトラデシルイソシアネート、ヘキサデシルイソシアネート、オクタデシルイソシアネートなどが挙げられる。
長鎖アルキル基含有アルキド樹脂としては、長鎖アルキル基を有する多塩基酸と多価アルコールとの縮合物を、脂肪油や脂肪酸などの変性剤で変性したものが挙げられる。
多塩基酸としては、無水フタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸などの飽和多塩基酸や、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸などの不飽和多塩基酸、シクロペンタジエン−無水マレイン酸付加物、テルペン−無水マレイン酸付加物、ロジン−無水マレイン酸付加物などのその他多塩基酸が挙げられる。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコールなどの二価アルコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの三価アルコール、ジグリセリン、トリグリセリン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、マンニトール、ソルビトールなどの四価以上のアルコールが挙げられる。
変性剤としては、大豆油、アマニ油、キリ油、ヒマシ油、脱水ヒマシ油、ヤシ油などの脂肪油、及びこれらの脂肪酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸、エレオステアリン酸、リシノレイン酸、脱水リシノレイン酸などの油脂及び油脂脂肪酸、ロジン、コバール、コハク、セラックなどの天然樹脂、エステルガム、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂などの合成樹脂が挙げられる。また、ステアリン酸変性アルキド樹脂及び/又はステアリン酸変性アクリル樹脂とアミノ樹脂との硬化樹脂も塗布性と剥離性のバランスの観点から好ましい。
長鎖アルキル基含有アクリル樹脂としては、長鎖アルキル基を有するアクリル酸モノマーあるいはメタクリル酸モノマー、例えば、アクリル酸オクチル、メタクリル酸オクチル、アクリル酸ラウリル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸オクタデシルなどの単独重合体あるいは共重合体が挙げられる。
上記共重合体に用いられる他のモノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレンなどが挙げられる。
上記した長鎖アルキル基含有化合物(a)は、市販されており、それらを使用することができる。市販品としては、中京油脂社製のレゼムシリーズの「K−256」、「N−137」、「P−677」、「Q−472」、アシオ産業(株)社製の“アシオレジン(登録商標)”シリーズの「RA−80」、「RA−95H」、「RA−585S」、ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の“ピーロイル(登録商標)”シリーズの「HT」、「1050」、「1010」、「1070」、「406」、日本酢ビ・ポバール社製の「ZF−15」、「ZF−15H」、日本触媒社製の“エポミン(登録商標)”「RP−20」などが挙げられる。
組成物(I)における架橋剤(b)としては、例えば、エポキシ系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、カルボジイミド系架橋剤、メラミン系架橋剤等が挙げられる。中でも、組成物(I)における架橋剤(b)がメラミン系架橋剤であることが特に好ましい。架橋剤(b)としてメラミン系架橋剤を用いることにより剥離性がさらに向上する。また、架橋剤(b)を含有することによって、基材フィルムと離型層との密着性が向上する。
エポキシ系架橋剤としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル、ポリブタジエンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
イソシアネート系架橋剤としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
オキサゾリン系架橋剤としては、例えば、2,2′−ビス(2−オキサゾリン)、2,2′−エチレン−ビス(4,4′−ジメチル−2−オキサゾリン)、2,2′−p−フェニレン−ビス(2−オキサゾリン)、ビス(2−オキサゾリニルシクロヘキサン)スルフィドなどのオキサゾリン基を有する化合物や、オキサゾリン基含有ポリマーが挙げられる。
カルボジイミド系架橋剤としては、p−フェニレン−ビス(2,6−キシリルカルボジイミド)、テトラメチレン−ビス(t−ブチルカルボジイミド)、シクロヘキサン−1,4−ビス(メチレン−t−ブチルカルボジイミド)などのカルボジイミド基を有する化合物や、カルボジイミド基を有する重合体であるポリカルボジイミドが挙げられる。
メラミン系架橋剤として用いられるメラミン化合物とは、トリアジン環の3つの炭素原子にアミノ基がそれぞれ結合した、いわゆるメラミン[1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミン]のアミノ基に種々の変性を施した化合物の総称であり、トリアジン環が複数縮合したものも含む。変性の種類としては、3つのアミノ基の水素原子の少なくとも1つがメチロール化されたメチロール化メラミン化合物が好ましく、さらに、メチロール化メラミン化合物のメチロール基を炭素数が1〜4の低級アルコールで部分もしくは完全にエーテル化したアルキルエーテル化メラミン化合物が好ましい。
エーテル化に用いられるアルコールとしては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコールが挙げられる。
メラミン系架橋剤は市販品を用いることができる。市販品としては、例えば、DIC(株)の“スーパーベッカミン(登録商標)”J−820−60、同J−821−60、同J−1090−65、同J−110−60、同J−117−60、同J−127−60、同J−166−60B、同J−105−60、同G840、同G821、三井化学(株)の“ユーバン(登録商標)”20SB、同20SE60、同21R、同22R、同122、同125、同128、同220、同225、同228、同28−60、同2020、同60R、同62、同62E、同360、同165、同166−60、同169、同2061、住友化学(株)の“スミマール(登録商標)”M−100、同M−40S、同M−55、同M−66B、日本サイテックインダストリーズの“サイメル(登録商標)”303、同325、同327、同350、同370、同235、同202、同238、同254、同272、同1130、(株)三和ケミカルの“ニカラック(登録商標)”MS17、同MX15、同MX430、同MX600、ハリマ化成(株)のバンセミンSM−975、同SM−960、日立化成(株)の“メラン(登録商標)”265、同2650Lなどが挙げられる。
組成物(I)は、離型層の硬化を促進させるために酸触媒(c)を含有することが好ましい。酸触媒(c)としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、p−トルエンスルホン酸等が挙げられる。これらの中でも、p−トルエンスルホン酸が好ましく用いられる。
組成物(I)における長鎖アルキル基含有化合物(a)の含有量は、剥離性を向上させるという観点から、組成物の固形分総量100質量%に対して、30質量%以上が好ましく、50質量%以上がより好ましく、70質量%以上が特に好ましい。一方、長鎖アルキル基含有化合物(a)の含有量が多くなり過ぎると、離型層の強度(硬度)が低下し耐溶剤性や耐熱性が低下することがあるので、長鎖アルキル基含有化合物(a)の含有量は、97質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましく、90質量%以下が特に好ましい。
組成物(I)における架橋剤(b)の含有量は、剥離性および基材フィルムとの密着性を向上させるという観点から、組成物の固形分総量100質量%に対して、3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上が特に好ましい。一方、架橋剤(b)の含有量が多くなり過ぎると、離型層表面の剥離力が高くなることあるので、架橋剤(b)の含有量は、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下が特に好ましい。
組成物(I)が酸触媒(c)を含有する場合の酸触媒(c)の含有量は、剥離性および基材フィルムとの密着性を向上させるという観点から、組成物の固形分総量100質量%に対して、0.1〜10質量%の範囲が好ましく、0.3〜5質量%の範囲がより好ましく、0.5〜3質量%の範囲が特に好ましい。
組成物(I)は、さらに、バインダー樹脂を含有することができる。かかるバインダー樹脂としては、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。
組成物(I)からなる離型層は、基材フィルム上に塗布された組成物(I)を加熱硬化して形成されること好ましい。すなわち、組成物(I)は、熱硬化性組成物であることが好ましい。組成物(I)を硬化させる際の条件(加熱温度、時間)は特に限定されないが、加熱温度は70℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましく、150℃以上が特に好ましい。上限は300℃程度である。加熱時間は3〜300秒が好ましく、5〜200秒がより好ましい。
組成物(I)は、例えば、ウェットコーティング法により塗布することができる。ウェットコーティング法としては、例えば、リバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法、スピンコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
[組成物(II)]
組成物(II)は、炭素数8以上のアルキル基とエチレン性不飽和基とを含む化合物(α)を含有する。以下、炭素数8以上のアルキル基とエチレン性不飽和基とを含む化合物(α)を「長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)」ということがある。
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)におけるアルキル基は、直鎖状あるいは分岐状のアルキル基を含む。該長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)におけるアルキル基の炭素数は、離型層とその上に積層される転写層との剥離性を向上させるという観点から、10以上が好ましく、12以上がより好ましく、14以上が特に好ましい。上記アルキル基の炭素数は30以下が好ましく、28以下がより好ましく、25以下が特に好ましい。
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)におけるエチレン性不飽和基としては、アクリロイル基、メタクリロイル基、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アリル基、ビニル基等が挙げられる。
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)の具体例を以下に例示する。尚、以下の説明において、「・・・(メタ)アクリレート」とは、「・・・アクリレート」と「・・・メタクリレート」の総称である。
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)としては、例えば、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ノナデシル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
特に、以下に示す長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)が好ましく用いられる。すなわち、(メタ)アクリロイル基と水酸基とを分子中にそれぞれ1個以上有する(メタ)アクリレート化合物と、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と、炭素数が8〜30の高級アルコールとを反応させて得られる化合物である。
上記(メタ)アクリレート化合物としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシエチルフタル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル−アシッドフォスフェート、エポキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、分子中に2〜30個のアルキレンオキシ基(例えば、エンチレンオキシ基、プロピレンオキシ基、ブチレンオキシ基など)を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
上記(メタ)アクリレート化合物の中でも、剥離力を比較的小さくし、かつ耐熱性を向上させるという観点から、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、分子中に2〜30個のアルキレンオキシ基を有する(メタ)アクリレートが好ましく用いられる。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物、さらにはこれら各種ジイソシアネート化合物と水とを反応させて得られるビウレット型ポリイソシアネート化合物、または各種ジイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等の多価アルコールとを反応させて得られるアダクト型ポリイソシアネート化合物、または各種化合物をイソシアヌレート化せしめて得られる多量体等公知のものがあげられる。
上記ポリイソシアネート化合物の中でも、分子量が50〜500のポリイソシアネート化合物が好ましく、分子量が100〜400のポリイソシアネート化合物がより好ましく、特に分子量が130〜300のポリイソシアネート化合物が好ましい。例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート(分子量168)、ジフェニルメタンジイソシアネート(分子量250)が好ましい化合物として例示される。特に、剥離性向上の観点から、ジフェニルメタンジイソシアネート(分子量250)が好ましい。
高級アルコールとしては、例えば、直鎖状の高級アルコールとして、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニールアルコールなど、直鎖状の不飽和高級アルコールとしてオレイルアルコールなど、分岐型高級アルコールとして2−ヘキシルデカノール、2−オクチルドデカノール、2−デシルテトラドデカノールなどが挙げられる。
高級アルコールとしては、市販品を使用することができる。例えば、直鎖状の飽和高級アルコールとしては、“コノール(登録商標)”10WS、コノール1098、コノール1275、コノール20F、コノール20P、コノール1495、コノール1670、コノール1695、コノール30CK、コノール30OC、コノール30RC、コノール30F、コノール30S、コノール30SS、コノール30T、コノール2265、コノール2280(新日本理化株式会社製の商品名)、“カルコール(登録商標)”0898、カルコール0880、カルコール1098、カルコール2098、カルコール4098、カルコール6098、カルコール8098、カルコール200GD、カルコール2475、カルコール2474、カルコール2473、カルコール2463、カルコール2455、カルコール2450、カルコール4250、カルコール6870、カルコール6850、カルコール8688、カルコール8665、カルコール220−80(花王(株)の商品名)、直鎖状の不飽和高級アルコールとしては、“リカコール(登録商標)”60B、リカコール70B、リカコール75BJ、リカコール85BJ、リカコール90B、リカコール90BR、リカコール90BHR、リカコール110BJ、“アンジェコール(登録商標)”50A、アンジェコール60AN、アンジェコール70AN、アンジェコール80AN、アンジェコール85AN、アンジェコール90AN、アンジェコール90NR、アンジェコール90NHR(新日本理化(株)商品名)、分岐型の高級アルコールとしては“エヌジェコール(登録商標)”160BR、エヌジェコール200A、エヌジェコール240A(新日本理化(株)の商品名)などが挙げられる。
組成物(II)は、さらに、2個以上のエチレン性不飽和基を含む化合物(β)を含有することが好ましい。以下、2個以上のエチレン性不飽和基を含む化合物(β)を「重合性化合物(β)」ということがある。ここで、重合性化合物(β)には、前述の長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)は含まれない。つまり、重合性化合物(β)は、炭素数8以上のアルキル基を含まない化合物である。
重合性化合物(β)としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートヘキサメチレンジイソシアネートウレタンプレオリゴマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート−トルエンジイソシアネートウレタンオリゴマー、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート−イソホロンジイソシアネートウレタンオリゴマーなどが挙げられる。
上記化合物の中でも、分子中に2〜7個のエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましく、特に分子中に3〜6個のエチレン性不飽和基を有する化合物が好ましい。
組成物(II)は、バインダー成分として分子中にエチレン性不飽和基を1個有する化合物を含有することができる。かかる化合物としては、例えば、N−ビニルピロリドン、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシフェニル(メタ)アクリレート、エチレングリコール(メタ)アクリレート、プロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
組成物(II)は、さらに、光重合開始剤を含有することが好ましい。かかる光重合開始剤の具体例としては、例えばアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、p−ジメチルアセトフェノン、p−ジメチルアミノプロピオフェノン、ベンゾフェノン、2−クロロベンゾフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、4,4’−ビスジエチルアミノベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、メチルベンゾイルフォルメート、p−イソプロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンなどのカルボニル化合物、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントンなどの硫黄化合物などを用いることができる。これらの光重合開始剤は単独で使用してもよいし、2種以上組み合せて用いてもよい。
また、光重合開始剤は一般に市販されており、それらを使用することができる。例えば、チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製の“イルガキュア(登録商標)”184、イルガキュア907、イルガキュア379、イルガキュア819、イルガキュア127、イルガキュア500、イルガキュア754、イルガキュア250、イルガキュア1800、イルガキュア1870、イルガキュアOXE01、“DAROCUR(登録商標)”TPO、DAROCUR1173等、日本シイベルヘグナー(株)製の“Speedcure(登録商標)”MBB、SpeedcurePBZ、SpeedcureITX、SpeedcureCTX、SpeedcureEDB、“Esacure(登録商標)”ONE、EsacureKIP150、EsacureKTO46等、日本化薬(株)製の“KAYACURE(登録商標)”DETX−S、KAYACURECTX、KAYACUREBMS、KAYACUREDMBI等が挙げられる。
組成物(II)における長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)の含有量は、剥離性を向上せるという観点から、組成物の固形分総量100質量%に対して、1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、7質量%以上が特に好ましい。一方、長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)の含有量が多くなり過ぎると離型層の強度(硬度)が低下し耐溶剤性や耐熱性が低下することがあるので、長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)の含有量は、70質量%以下が好ましく、50質量%以下がより好ましく、30質量%以下が特に好ましい。
組成物(II)が重合性化合物(β)を含む場合の重合性化合物(β)の含有量は、離型層の強度(硬度)を高めて耐溶剤性や耐熱性を向上させるという観点から、組成物の固形分総量100質量%に対して、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が特に好ましい。一方、重合性化合物(β)の含有量が多くなり過ぎると、離型層表面の剥離力が高くなることがあるので、重合性化合物(β)の含有量は90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が特に好ましい。
組成物(II)が光重合開始剤を含む場合の光重合開始剤の含有量は、組成物の固形分総量100質量%に対して0.1〜10質量%の範囲が適当であり、0.5〜8質量%の範囲が好ましい。
組成物(II)からなる離型層は、基材フィルム上に塗布された組成物(II)に活性エネルギー線を照射し硬化して形成されること好ましい。すなわち、組成物(II)は、活性エネルギー線硬化性組成物であることが好ましい。活性エネルギー線としては、紫外線、可視光線、赤外線、電子線、α線、β線、γ線などが挙げられる。これらの活性エネルギー線の中でも、紫外線および電子線が好ましく、特に紫外線が好ましく用いられる。
紫外線を照射するための光源としては、特に限定されないが、例えば、紫外線蛍光灯、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。また、ArFエキシマレーザ、KrFエキシマレーザ、エキシマランプ又はシンクロトロン放射光等も用いることができる。このうち、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプを好ましく用いられる。また、紫外線を照射するときに、低酸素濃度下の雰囲気下、例えば、酸素濃度が500ppm以下の雰囲気下で照射を行なうと、効率よく硬化させることができるので好ましい。
紫外線の照射光量は、50mJ/cm以上が好ましく、100mJ/cm以上がより好ましく、150mJ/cm以上が特に好ましい。また、紫外線の照射光量は2000mJ/cm以下が好ましく、1000mJ/cm以下がより好ましい
組成物(II)は、例えば、ウェットコーティング法により塗布することができる。ウェットコーティング法としては、例えば、リバースコート法、スプレーコート法、バーコート法、グラビアコート法、ロッドコート法、ダイコート法、スピンコート法、エクストルージョンコート法、カーテンコート法等が挙げられる。
以下、基材フィルムAを用いた離型フィルムを実施態様1、基材フィルムBを用いた離型フィルムを実施態様2として詳細に説明する。
[実施態様1]
実施態様1の離型フィルムは、基材フィルムAの少なくとも一方の面に、炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる離型層を有する。基材フィルムAは、アルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層フィルムである。この基材フィルムAを用いることにより、寸法安定性の高い離型フィルムを得ることができる。
基材フィルムAの構成としては、例えば、以下の構成例が挙げられる。
1)アルミニウム箔と樹脂フィルムとをそれぞれ1層ずつ積層した構成(アルミニウム箔/樹脂フィルム)
2)アルミニウム箔を2層の樹脂フィルムで挟んだ構成(樹脂フィルム/アルミニウム箔/樹脂フィルム)
3)樹脂フィルムを2層のアルミニウム箔で挟んだ構成(アルミニウム箔/樹脂フィルム/アルミニウム箔)
4)アルミニウム箔と樹脂フィルムを交互に2層以上積層した構成(アルミニウム箔/樹脂フィルム/アルミニウム箔/樹脂フィルム)
上記構成例において、樹脂フィルムを2層以上積層する場合、各層の樹脂フィルムの材料は同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
上記構成例の中でも、寸法安定性および材料コストの観点から、構成例1)および2)が好ましい。
アルミニウム箔の1層当たりの厚みは、寸法安定性および材料コストの観点から、1〜20μmが好ましく、2〜17μmがより好ましく、4〜14μmさらに好ましく、6〜12μmが特に好ましい。
樹脂フィルムの1層当たりの厚みは、寸法安定性と破断強度の観点から、10〜100μmが好ましく、15〜80μmがより好ましく、25〜75μmがさらに好ましく、30〜60μmが特に好ましい。
基材フィルムAにおけるアルミニウム箔の合計厚み(X1)と樹脂フィルムの合計厚み(X2)との比率(X1/X2)は、寸法安定性および破断強度の観点から、0.05〜0.70が好ましく、0.07〜0.50が好ましく、0.10〜0.30が特に好ましい。
基材フィルムAの合計厚みは、15〜150μmが好ましく、30〜100μmがより好ましく、40〜80μmが特に好ましい。
アルミニウム箔としては、一般に市販されている通常のアルミニウム箔を使用することができる。例えば、東洋アルミニウム(株)、三菱アルミニウム(株)、サン・アルミニウム工業(株)、東海アルミ箔(株)、(株)UACJ製箔などから市販されているアルミニウム箔を使用することができる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム等のセルロースフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、アクリルフィルム、環状オレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム等が挙げられる。
これらの樹脂フィルムの中でも、基材フィルムAの破断強度を確保するという観点および寸法安定性の観点から、ポリエステルフィルムが好ましく、さらにポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
アルミニウム箔と樹脂フィルムの積層方法としては、接着剤を用いてラミネートする方法、例えばドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミネート法、押し出しラミネート法が挙げられる。これらの中でもドライラミネート法が好ましい。接着剤としては、特に限定されず、ポリウレタン系接着剤やポリエステル系接着剤などの市販の接着剤を用いることができる。接着剤層の1層当たりの厚みは、0.5〜10μmが適当であり、1〜7μmが好ましい。
離型層は、基材フィルムAの少なくとも一方の面に積層される。離型層は、基材フィルムAの片面のみに積層されてもよいし、基材フィルムAの両面に積層されてもよい。
離型層が基材フィルムAの片面のみに積層される場合は、離型層と基材フィルムAとの密着性や塗布性の観点から、基材フィルムAの樹脂フィルム側に積層されることが好ましい。
実施態様1における離型層は、前述の組成物(I)または組成物(II)からなることが好ましい。特に、加熱後の離型層と転写層との剥離力の上昇を抑制するという観点から、組成物(II)からなる離型層が好ましい。
実施態様1における離型層の厚みは、10〜3000nmが好ましく、20〜2000nmがより好ましく、30〜1000nmがさらに好ましく、50〜500nmが特に好ましい。
[実施態様2]
実施態様2の離型フィルムは、基材フィルムBの少なくとも一方の面に、炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる離型層を有する。基材フィルムBは、ポリフェニレンサルファイドフィルムを含む樹脂フィルムである。この基材フィルムBを用いることにより、寸法安定性の高い離型フィルムを得ることができる。
基材フィルムBとしては、具体的には、ポリフェニレンサルファイドフィルムの単独フィルム、またはポリフェニレンサルファイドフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムが挙げられる。寸法安定性および材料コストの観点から、ポリフェニレンサルファイドフィルムの単独フィルムが好ましい。
一方、ポリフェニレンサルファイドフィルムは、離型層の密着性や平滑性が他の樹脂フィルムより劣る傾向にあり、それらを補うために他の樹脂フィルムとの積層フィルムが好ましい場合がある。従って、離型フィルムの用途によって、基材フィルムBを適宜選択することが好ましい。
以下、ポリフェニレンサルファイドを「PPS」、ポリフェニレンサルファイドフィルムを「PPSフィルム」ということがある。
本発明におけるPPSフィルムは、例えば、PPS樹脂を含む組成物を溶融押出装置でシート状に溶融成形し、一軸もしくは二軸延伸して製造することができる。本発明におけるPPSフィルムは、寸法安定性の観点から、二軸延伸されたものが好ましい。
ここで、PPS樹脂とは、繰り返し単位としてp−フェニレンサルファイド単位やm−フェニレンサルファイド単位などのフェニレンサルファイド単位を含有するポリマーである。本発明におけるPPSフィルムの材料となるPPS樹脂は、これらのいずれかの単位のホモポリマーでもよいし、両方の単位を有する共重合体でもよい。また、フェニレンサルファイド単位と他の芳香族サルファイドとの共重合体であってもよい。好ましくは、繰り返し単位の70モル%以上がp−フェニレンサルファイドからなるPPS樹脂である。
PPS樹脂の製造方法としては、例えば、以下の方法が挙げられる。
(1)N−メチル−2−ピロリドンなどの有機アミド溶媒中で硫化ナトリウムなどのアルカリ金属硫化物とp−ジクロロベンゼンなどのポリハロゲン化芳香族化合物とを反応させる方法。
(2)特開2008−202164号公報に記載されているように、環式PPS化合物を溶融加熱して得る方法。
また、PPS樹脂は、市販されており、それらを用いることができる。市販品としては、例えば、東レ(株)の“トレリナ(登録商標)”、ポリプラスチックス(株)の“フォートロン(登録商標)”、DIC(株)の“DIC.PPS(登録商標)”などが挙げられる。
また、PPSフィルムとしては、東レ(株)から“トレリナ(登録商標)”として市販されているものを使用することができる。
PPSフィルムは、必要に応じて、滑剤、着色剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、酸化防止剤、粒子などを含有することができる。
PPSフィルムの離型層を積層する面に、コロナ処理やプライマー処理を施して、PPSフィルムと離型層との密着性を高めることができる。
基材フィルムBとして、PPSフィルムを単独で用いる場合の厚みは、15〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましく、40〜80μmが特に好ましい。
PPSフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムとしては、例えば、以下の構成例が挙げられる。
1)PPSフィルムと他の樹脂フィルムとをそれぞれ1層ずつ積層した構成(PPSフィルム/他の樹脂フィルム)
2)PPSフィルムを2層の他の樹脂フィルムで挟んだ構成(他の樹脂フィルム/PPSフィルム/他の樹脂フィルム)
3)他の樹脂フィルムを2層のPPSフィルムで挟んだ構成(PPSフィルム/他の樹脂フィルム/PPSフィルム)
4)PPSフィルムと他の樹脂フィルムを交互に2層以上積層した構成(PPSフィルム/他の樹脂フィルム/PPSフィルム/他の樹脂フィルム)
上記構成例において、他の樹脂フィルムが2層以上である場合、他の樹脂フィルムの材料は同一であっても異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。
上記構成例の中でも、寸法安定性および材料コストの観点から、構成例1)、2)および3)が好ましい。
積層フィルムにおけるPPSフィルムの1層当たりの厚みは、寸法安定性および材料コストの観点から、5〜100μmが好ましく、10〜80μmがより好ましく、15〜50μmが特に好ましい。
積層フィルムにおける他の樹脂フィルムの1層当たりの厚みは、寸法安定性および材料コストの観点から、5〜100μmが好ましく、10〜80μmがより好ましく、15〜50μmが特に好ましい。
積層フィルムの合計厚みは、15〜150μmが好ましく、20〜100μmがより好ましく、40〜80μmが特に好ましい。
積層フィルムにおけるPPSフィルムの合計厚み(Y1)と他の樹脂フィルムの合計厚み(Y2)との比率(Y1/Y2)は、寸法安定性の観点から、0.5〜10.0が好ましく、0.7〜7.0がより好ましく、1.0〜5.0が特に好ましい。
他の樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム等のポリオレフィンフィルム、ジアセチルセルロースフィルム、トリアセチルセルロースフィルム等のセルロースフィルム、ポリスルホンフィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエーテルイミドフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドフィルム、アクリルフィルム、環状オレフィンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリウレタンフィルム等が挙げられる。
上記した他の樹脂フィルムの中でも、平滑性、離型層との密着性および寸法安定性の観点から、ポリエステルフィルムが好ましく、さらにポリエチレンテレフタレートフィルムが好ましい。
PPSフィルムと他の樹脂フィルムとの積層方法としては、接着剤を用いてラミネートする方法、同時溶融押出成形方法がある。上記の接着剤を用いてラミネートする方法としては、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、ヒートラミネート法、押し出しラミネート法が挙げられる。これらの中でもドライラミネート法が好ましい。接着剤としては、特に限定されず、ポリウレタン系接着剤やポリエステル系接着剤などの市販の接着剤を用いることができる。接着剤層の1層当たりの厚みは、0.5〜10μmが適当であり、1〜7μmが好ましい。
上記構成例1)、2)および4)の積層フィルムに離型層を積層する場合、離型層との密着性や平滑性の観点から、積層フィルムの他の樹脂フィルム側に離型層を積層することが好ましい。
PPSフィルムの単独フィルムおよび上記構成例3)の積層フィルムは、離型層との高い密着性が得られにくい。そこで、PPSフィルムに離型層を積層する場合、PPSフィルムと離型層との密着性を高めるという観点から、離型層として前述の組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物からなる離型層が好ましい。特に、組成物(II)の硬化物からなる離型層が好ましい。
組成物(I)は、架橋剤(b)を含有することによって、PPSフィルムとの密着性が向上する。さらに、架橋剤(b)としてはメラミン系架橋剤を用いることによって、PPSフィルムとの密着性がより向上する。
組成物(II)は、長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)を含有することによって、PPSフィルムとの密着性が向上する。さらに、組成物(II)が重合性化合物(β)を含有することによって、PPSフィルムとの密着性がより向上する。
また、組成物(II)の硬化物からなる離型層は、加熱後の離型層と転写層との剥離力の上昇が抑制されることから好ましい。
また、PPSフィルムは一般的に表面粗さが比較的大きく、PPSフィルムに積層された離型層の表面粗さも大きくなる傾向にある。本発明の離型フィルムは、離型層の表面粗さが小さいことが好ましい。離型層の表面粗さを小さくすることによって、転写層を塗布性が良好になる。
そこで、PPSフィルムに積層された離型層の表面粗さを小さくする必要がある場合は、離型層の厚みを大きくすることが好ましい。これによって、離型層の表面粗さを小さくすることができる。この場合の離型層の厚みは、具体的には、300nm以上が好ましく、700nm以上がより好ましく、1000nm以上が特に好ましい。この場合の離型層の上限の厚みは3000nmが好ましい。
また、PPSフィルムに積層された離型層の表面粗さを小さくするために、PPSフィルムと離型層との間に平滑層を設けることができる。この平滑層は、PPSフィルムと離型層との密着性を向上させるためのプライマー層としての機能を有することが好ましい。
平滑層の材料としては、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などを用いることができる。これらの中でもポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂は変性体であってもよく共重合体であってもよい。また、平滑層は、架橋剤を含有することが好ましい。架橋剤としては、例えば、メラミン系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、イソシアネート系架橋剤、アジリジン系架橋剤、エポキシ系架橋剤、尿素系架橋剤、アクリルアミド系架橋剤、ポリアミド系樹脂などが挙げられる。
平滑層の厚みは、50〜3000nmが好ましく、100〜2000nmがより好ましく、500〜1500nmが特に好ましい。
[離型フィルム]
本発明の離型フィルムは、加熱後の寸法安定性に優れる。つまり、本発明の離型フィルムは加熱後の寸法変化率が十分に小さいという特長を有する。具体的には、本発明の離型フィルムは、70℃で30分加熱後のMD方向(長手方向)の寸法変化率およびTD方向(幅方向)の寸法変化率が、いずれも0.015%以下が好ましく、0.010%以下がより好ましく、0.005%以下が特に好ましい。
また、本発明の離型フィルムは、離型層上に積層される転写層の良好な塗布性を確保するという観点、および剥離性を向上させるという観点から、離型層の表面自由エネルギーは、20〜35mJ/mが好ましく、21〜32mJ/mがより好ましく、22〜30mJ/mが特に好ましい。離型層の表面自由エネルギーが20mJ/m未満になると転写層の塗布性が悪化することがあり、一方、35mJ/mより大きくなると剥離性が低下することがある。
上記した離型層の表面自由エネルギーは、離型層が炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなることによって、特に離型層が組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物で形成されることによって、実現することができる。
ここで、表面粗自由エネルギーは、接触角計、例えば、協和界面科学(株)の「Drop Master DM501」を用いて測定することができる。詳細は後述する。
また、離型層の表面粗さ(SRa)は、小さいことが好ましい。これによって、転写層の塗布性が向上し、平滑な転写層を得ることができる。離型層の表面粗さ(SRa)は、具体的には、30nm以下が好ましく、20nm以下がより好ましく、15nm以下が特に好ましい。また、離型層の表面粗さ(SRa)は、離型フィルムの滑り性や巻き取りを確保するという観点から、1nm以上が好ましく、3nm以上がより好ましく、8nm以上が特に好ましい。
ここで、表面粗さ(SRa)は、光干渉型顕微鏡、例えば、(株)菱化システム製の「VertScan」を用いて測定することができる。
離型フィルムの離型層とその上に積層される転写層との剥離力は、転写層がスムーズに剥離できるように、比較的小さいことが好ましい。具体的には、離型フィルムの離型層上にアクリル系粘着テープを積層し、常温(23±2℃)で24時間放置したときのアクリル系粘着テープの剥離力(常態剥離力)が、2.0N/50mm以下が好ましく、1.5N/50mm以下がより好ましく、1.0N/50mm以下が特に好ましい。また、上記常態剥離力が小さくなり過ぎると転写層の塗布性が悪化したり、転写層の積層工程や加工工程で転写層が剥離することがあるので、0.05N/50mm以上が好ましく、0.1N/50mm以上がより好ましく、0.2N/50mm以上が特に好ましい。
また、離型フィルムの離型層上に転写層を積層する工程や加工工程において加熱することがあり、離型層と転写層との剥離力が通常上昇するが、この加熱後の剥離力(加熱剥離力)の上昇を抑制することが好ましい。この観点から、組成物(II)の硬化物からなる離型層が好ましい。
上記加熱剥離力は、例えば、離型フィルムの離型層上にアクリル系粘着テープを積層し、70℃で24時間加熱した後のときのアクリル系粘着テープの剥離力で表すことができる。この加熱剥離力は、具体的には、7.0N/50mm以下が好ましく、5.0N/50mm以下がより好ましく、さらに3.0N/50mm以下が好ましく、1.5N/50mm以下が特に好ましい。
[離型フィルムの適用例]
本発明の離型フィルムは、回路基板用エポキシ封止剤層成形用離型フィルム、多層プリント配線板用層間絶縁樹脂層成形用離型フィルム、感光性樹脂層成形用離型フィルム、ドライフィルムレジストの基材フィルムや保護フィルム、粘着シートの成形用離型フィルムや保護フィルム、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、環状オレフィン樹脂などの樹脂シートの成形用離型フィルム、ハードコート層や反射防止層などの成形用離型フィルムとして用いることができる。
以下、実施例により本発明を詳述するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
[測定方法および評価方法]
(1)離型フィルムの加熱後の寸法安定性(寸法変化率)の評価
図1に示すように、MD方向(長手方向)120mm×TD方向(幅方向)120mmの正方形にカットされた離型フィルム10の各端部から10mmの位置4箇所に100mmの間隔で基準穴1〜4を開けて測定用サンプルとした。この測定用サンプルを23℃−55%RHで24時間、調温・調湿した後に、2次元測長機((株)ミツトヨ製「Mitutoyo Hyper QuickVision」)を用いて、基準穴1と基準穴2と間の寸法(A)、基準穴2と基準穴3との間の寸法(B)、基準穴3と基準穴4との間の寸法(C)、および基準穴4と基準穴1との間の寸法(D)を1μm単位で測定した。上記寸法は本測定機の付随ソフトを用いて各基準穴の中心点を基準にして測定した。
次いで、この試験用サンプルを“テフロン(登録商標)”板の上に静置し、オーブンにて70℃−30分加熱処理し、23℃−55%RHで1時間、調温・調湿した後に、基準穴1と基準穴2との間の寸法(A)、基準穴2と基準穴3との間の寸法(B)、基準穴3と基準穴4との間の寸法(C)、および基準穴4と基準穴1との間の寸法(D)を1μm単位で測定した。
上記で求めた加熱処理前後の各寸法を用いて下記算出式にて、MD方向の寸法変化率とTD方向の寸法変化率を求めた。加熱処理前後の寸法差は絶対値である。
・MD方向寸法変化率(%)={|A−A|/A+|C−C|/C}/2×100
・TD方向寸法変化率(%)={|B−B|/B+|D−D|/D}/2×100
3枚の測定用サンプルについてそれぞれ上記測定を実施し平均して、MD方向の寸法変化率とTD方向の寸法変化率を求めた。
(2)常態剥離力の測定
離型フィルムの離型層表面にアクリル系粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)の粘着面を自重5kgのゴムローラーで押さえながら一往復させて貼り合わせ、室温(23±2℃)で24時間放置後、引張り試験機にて、300mm/minの速度で、粘着テープ側を180°に引き剥したときの剥離力を測定した。
(3)加熱剥離力の測定
離型フィルムの離型層表面にアクリル系粘着テープ(日東電工(株)製「No.31B」)の粘着面を自重5kgのゴムローラーで押さえながら一往復させて貼り合わせ、70℃のオーブンに24時間投入した後取り出し、室温(23±2℃)で1時間放置後、引張り試験機にて、300mm/minの速度で、粘着テープ側を180°に引き剥したときの剥離力を測定した。
(4)離型層の表面自由エネルギーの測定
表面自由エネルギーおよびその各成分(分散力、極性力、水素結合力)の値が既知の3種の液体として、水、ジヨードメタン、1−ブロモナフタレンを用い、23℃、65%RH下で、接触角計DropMasterDM501(協和界面科学(株)製)にて、各液体の離型層上での接触角を測定した。1つの測定面に対し5回測定を行いその平均値を接触角(θ)とした。この接触角(θ)の値および各液体の既知の値(Panzerによる方法IV(日本接着協会誌第15巻、第3号、第96頁に記載)の数値から、北崎・畑の式より導入される下記式を用いて各成分の値を計算した。
(γSd・γLd)1/2+(γSp・γLp)1/2+(γSh・γLh)1/2=γL(1+cosθ)/2
ここで、γLd、γLp、γLhは、それぞれ測定液の分散力、極性力、水素結合力の各成分を表し、θは測定面上での測定液の接触角を表し、また、γSd、γSp、γShは、それぞれ積層膜表面の分散力、極性力、水素結合力の各成分の値を表し、γLは各液体の表面エネルギーを表す。既知の値およびθを上記の式に代入して得られた連立方程式を解くことにより、測定面(離型層表面)の3成分の値を求めた。
下記式の通り、求められた分散力成分の値と極性力成分の値と水素結合力成分の値の和を、表面自由エネルギー(E)の値とした。
E=γSd+γSp+γSh
(5)表面粗さSRaの測定
基材フィルムおよび離型層の表面粗さSRaは、光干渉型顕微鏡((株)菱化システム社製、VertScan2.0、型式:R5300 GL−Lite−AC)を用いて、観察モード=Waveモード、面補正=4次、フィルター=530nmWhite、対物レンズ=50倍、測定領域=252.69×189.53μmにて表面形態観察し、求めた。測定は1水準につき10回行い、その平均値から求めた。尚、基材フィルムの表面粗さSRaは、離型層を積層する面の表面粗さSRaである。
(6)密着性の評価
離型フィルムの離型層表面にカッターナイフで十文字の切り込み線入れ、この切り込み線上に接着テープを貼り付けた後、接着テープを180度方向に剥離して、離型層が剥がれているかどうか目視で観察し以下の基準で評価した。
接着テープとして、ニチバン(株)製“セロテープ(登録商標)”品番No.405と、マクセル(株)製「スリオンポリエステルテープ」(商品名)型番#6260を用いて、それぞれ接着テープで評価した。
A;どちらの接着テープとも膜剥がれがない場合。
B;どちらか一方の接着テープで膜剥がれがある場合。
C;どちらの接着テープとも膜剥がれがある場合。
(7)転写層の塗布性の評価
離型フィルムの離型層上に、転写層として下記のハードコート層用塗布液を乾燥硬化後の膜厚が2μmとなるようにワイヤーバーで塗布し、70℃で乾燥後、紫外線を400mJ/cm照射し、硬化させてハードコート層を積層した。
<ハードコート層用塗布液>
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(共栄社化学(株)製の商品名「ライトアクリレートDPE−6A」)58質量部、ウレタンアクリレートオリゴマー(根上工業(株)製の商品名「UN−901T」)37質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製“イルガキュア(登録商標)”184)5質量部をメチルイソブチルケトンに溶解して、固形分濃度が20質量%の塗布液を調製した。
<塗布性評価>
上記のようにして作製したサンプルの中央部をサイズ15cm×20cmに切り出して評価サンプルとした。評価サンプルの反対面から1000ルクスの光を当て、塗布性評価としてピンホールの発生状況を観察した。3枚の評価サンプルのピンホールを合計し、以下の基準で評価した。
A;ピンホールの発生が全くない。
B;ピンホールが1〜2個認められる。
C;ピンホールが3個以上認められる。
[基材フィルム]
下記の基材フィルムを用意した。
<基材フィルムA1>
下記材料を用いて、2層構成(アルミニウム箔/ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム)の積層フィルムをドライラミネート法で作製した。この基材フィルムA1のPETフィルムの面の表面粗さ(SRa)は15nmであった。
・アルミニウム箔;(株)UACJ製箔の商品名「BESPA」;厚み9μm
・PETフィルム;東レ(株)の“ルミラー(登録商標)”「T60」;厚み50μm
・ポリウレタン系接着剤;東洋モートン(株)の「TM−319/CAT−19B」
<基材フィルムA2>
下記材料を用いて3層構成(PETフィルム/アルミニウム箔/PETフィルム)の積層フィルムをドライラミネート法で作製した。この基材フィルムA2の表面粗さ(SRa)は15nmであった。
・アルミニウム箔;(株)UACJ製箔の商品名「BESPA」;厚み9μm
・PETフィルム;東レ(株)の“ルミラー(登録商標)”「T60」;厚み25μm
・ポリウレタン系接着剤;東洋モートン(株)の「TM−319/CAT−19B」
<基材フィルムB1>
厚みが50μmのポリフェニレンサルファイドフィルム(東レ(株)の“トレリナ(登録商標)”品番#50−3000)を用いた。この基材フィルムB1の表面粗さ(SRa)は40nmであった。
<基材フィルムB2>
3層構成(PPSフィルム(厚み16μm)/PETフィルム(厚み12μm)/PPSフィルム(厚み16μm)の積層フィルムとして、東レ(株)の“トレリナ(登録商標)”商品名TLT、品番#50)を用いた。この基材フィルムB2の表面粗さ(SRa)は40nmであった。
<基材フィルムB3>
下記材料を用いて、2層構成(PPSフィルム/PETフィルム)の積層フィルムをドライラミネート法で作製した。この基材フィルムB3のPETフィルムの面の表面粗さ(SRa)は3nmであった。
・PPSフィルム;東レ(株)の“トレリナ(登録商標)”品番#38−3000);38μm
・PETフィルム;東レ(株)の“ルミラー(登録商標)”「FB40」;厚み16μm
・ポリウレタン系接着剤;東洋モートン(株)の「TM−319/CAT−19B」
<基材フィルムC>
厚みが50μmのPETフィルム(東レ(株)の“ルミラー(登録商標)”「T60」)を用いた。この基材フィルムCの表面粗さ(SRa)は15nmであった。
[実施例1]
基材フィルムA1のPETフィルムの面に、離型層用組成物(I)として組成物p1をグラビアコーターで塗布し100℃で予備乾燥後、160℃で加熱乾燥し、離型層を形成した。離型層の厚みは100nmであった。
<組成物p1>
・長鎖アルキル基含有化合物(a);長鎖アルキル基含有ポリビニル樹脂(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ(株)の「ピーロイル」1050)を固形分換算で10質量部
・架橋剤(b);メラミン系架橋剤(住友化学(株)の「スミマール」M−55)を固形分換算で2.5質量部
・酸触媒(c);p−トルエンスルホン酸(テイカ(株)の「TAYCACURE」AC−700)を固形分換算で1.3質量部
・溶媒;トルエンを400質量部、メチルエチルケトンを130質量部
[実施例2]
基材フィルムA2の一方のPETフィルムの面に実施例1と同様にして離型層を積層した。
[実施例3]
基材フィルムB1の一方の面に実施例1と同様にして離型層を積層した。但し、離型層の厚みを1000nmに変更した。
[実施例4]
基材フィルムB2の一方のPPSフィルムの面に、実施例1と同様にして離型層を積層した。但し、離型層の厚みを1000nmに変更した。
[実施例5]
基材フィルムB3のPETフィルムの面に、実施例1と同様にして離型層を積層した。
[比較例1]
基材フィルムCの一方の面に、実施例1と同様にして離型層を積層した。
[実施例6]
基材フィルムA1のPETフィルムの面に、離型層用組成物(II)として下記組成物p2をグラビアコーターで塗布し、100℃で乾燥後、紫外線を300mJ/cm照射し硬化させて離型層を形成した。離型層の厚みは250nmであった。
<組成物p2>
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)として下記で合成した長鎖アルキル基含有重合性化合物α1を25質量部、重合性化合物(β)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセルサイテック(株)の商品名「DPHA」)を75質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア184)を10質量部仕込み100℃に昇温してから1時間混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。この組成物をトルエンとイソプロピルアルコール(IPA)の混合溶媒(トルエン:IPA=3:1(質量比))で固形分濃度4質量%に調製した。
<長鎖アルキル基含有重合性化合物α1の合成>
撹拌機および温度計を装備したフラスコに、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として2−ヒドロキシエチルアクリレート(日本触媒(株)の「BHEA」を100質量部、ポリイソシアネート化合物としてジフェニルメタンジイソシアネート(日本ポリウレタン(株)の「“ミリオネート(登録商標)”MT」)を240質量部、高級アルコールとしてステアリルアルコール(新日本理化(株)の「コノール30SS」)26質量部を仕込み、100℃まで昇温して7時間保温して反応させ、IR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、反応を終了させた。
[実施例7]
基材フィルムA2の一方のPETフィルムの面に実施例6と同様にして離型層を積層した。
[実施例8]
基材フィルムB1の一方の面に実施例6と同様にして離型層を積層した。但し、離型層の厚みを1000nmに変更した。
[実施例9]
基材フィルムB2の一方のPPSフィルムの面に、実施例6と同様にして離型層を積層した。但し、離型層の厚みを1000nmに変更した。
[実施例10]
基材フィルムB3のPETフィルムの面に、実施例6と同様にして離型層を積層した。
[比較例2]
基材フィルムCの一方の面に、実施例6と同様にして離型層を積層した。
[評価]
上記で作製した実施例および比較例の離型フィルムについて、上述の測定方法および評価方法に従って評価した。その結果を表1に示す。表中の「アルミ箔」はアルミニウム箔、「PET」はポリエチレンテレフタレートフィルム、「PPS」はポリフェニレンサルファイドフィルムを表す。
Figure 2019137005
[実施例11]
下記組成物p3に変更する以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。但し、離型層の厚みを700nmに変更した。
<組成物p3(組成物(I))>
・長鎖アルキル基含有化合物(a)と架橋剤(b)の混合物として、長鎖アルキル基含有アルキド樹脂とメラミン系架橋剤の混合物(日立化成(株)の「“テスファイン(登録商標)”303」)を固形分換算で10質量部
・酸触媒(c);p−トルエンスルホン酸(日立化成(株)の「ドライヤー900」)を固形分換算で0.3質量部
・溶媒;トルエンを17質量部、メチルエチルケトンを6質量部
[実施例12]
下記組成物p4に変更する以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作成した。
<組成物p4>
上記組成物p1から架橋剤(b)のみを除いた組成物。
[比較例11]
下記組成物p5に変更する以外は、実施例1と同様にして離型フィルムを作製した。
<組成物p5>
メラミン系樹脂であるRP−50((株)三羽研究所製)20質量部、硬化剤である“プラスコート(登録商標)”DEPクリア(和信化学工業(株)製)4質量部をトルエン50質量部、シクロヘキサノン50質量部に混合した。
[実施例13]
下記の組成物p6に変更する以外は、実施例6と同様にして離型フィルムを作製した。
<組成物p6(組成物(II))>
長鎖アルキル基含有重合性化合物(α)として下記で合成した長鎖アルキル基含有重合性化合物α2を15質量部、重合性化合物(β)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセルサイテック(株)の商品名「DPHA」)を85質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア184)を10質量部仕込み100℃に昇温してから1時間混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。この組成物をトルエンとイソプロピルアルコール(IPA)の混合溶媒(トルエン:IPA=3:1(質量比))で固形分濃度4質量%に調製した。
<長鎖アルキル基含有重合性化合物α2の合成>
撹拌機および温度計を装備したフラスコに、水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物として2−ヒドロキシエチルアクリレート(日本触媒(株)の「BHEA」を100質量部、ポリイソシアネート化合物としてヘキサメチレンジイソシアネート(日本ポリウレタン(株)の商品名「HDI」)を86質量部、高級アルコールとしてステアリルアルコール(新日本理化(株)の「コノール30SS」)46質量部を仕込み、100℃まで昇温して7時間保温して反応させ、IR測定の結果イソシアネート基が消失したことを確認し、反応を終了させた。
[実施例14]
下記の組成物p7に変更する以外は、実施例6と同様にして離型フィルムを作製した。
<組成物p7>
下記で合成した非重合性長鎖アルキル基含有化合物(分子内にエチレン性不飽和基を含まない化合物)を15質量部、重合性化合物(β)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセルサイテック(株)の商品名「DPHA」)を85質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製イルガキュア184)を10質量部仕込み100℃に昇温してから1時間混合し、活性エネルギー線硬化性組成物を得た。この組成物をトルエンとイソプロピルアルコール(IPA)の混合溶媒(トルエン:IPA=3:1(質量比))で固形分濃度4質量%に調製した。
<非重合性長鎖アルキル基含有化合物の合成>
撹拌機、窒素導入管、冷却管、ラバーセプタムを備えた4つ口フラスコに、メタクリル酸オクタデシル70質量部、アクリル酸ブチル25質量部、アクリル酸5質量部およびトルエン150質量部を入れ、系内を窒素置換した。これに窒素気流下、2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.4質量部を加え、60℃に加熱して24時間重合反応を行い、アクリル系重合体の粘稠溶液を得た。このアクリル系重合体は、メタクリル酸オクタデシルとアクリル酸ブチルとアクリル酸とのランダム共重合体からなり、側鎖に長鎖アルキル基としてオクタデシル基を有するとともに、官能基としてカルボキシル基を有するものであり、数平均分子量は9.6万であった。
[実施例15〜18および比較例12]
実施例11〜14および比較例11において、基材フィルムを基材フィルムB1に変更し、かつ離型層の厚みを1000nmに変更する以外は、実施例11〜14および比較例11と同様にして離型フィルムを作製した。
[評価]
上記で作製した実施例および比較例の離型フィルムについて、上述の測定方法および評価方法に従って評価した。その結果を表2に示す。表中の「アルミ箔」はアルミニウム箔、「PET」はポリエチレンテレフタレートフィルム、「PPS」はポリフェニレンサルファイドフィルムを表す。
Figure 2019137005
[実施例21]
基材フィルムB1の一方の面に、コロナ放電処理を施した後、下記平滑層用塗布液を塗布し105℃で乾燥させ、220℃で熱処理を施して、厚みが1500nmの平滑層を形成した。この平滑層上に、実施例8と同様にして離型層(厚み1000nm)を積層した。
<平滑層用塗布液>
下記のポリエステル樹脂水分散体を固形分換算で85質量部と、メラミン系架橋剤15質量部を混合し、イソプロピルアルコールと水との混合溶媒(10/90(質量比))を用いて固形分濃度が3質量%となるように希釈して調製した。
<ポリエステル樹脂水分散体>
酸成分(テレフタル酸60モル%、イソフタル酸14モル%、トリメリット酸20モル%、セバチン酸6モル%)と、ジオール成分(エチレングリコール28モル%、ネオペンチルグリコール38モル%、1,4−ブタンジオール34モル%)との合成ポリエステル樹脂をアンモニア水で水性化した水分散体。
<メラミン系架橋剤>
サイテック社製“サイメル(登録商標)”325(イミノ基型メチル化メラミン)。
[実施例22]
実施例8において、離型層の厚みを2500nmに変更する以外は、実施例8と同様にして離型フィルムを作製した。
[評価]
上記で作製した実施例および比較例の離型フィルムについて、上述の測定方法および評価方法に従って評価した。その結果を表3に示す。表中の「PPS」はポリフェニレンサルファイドフィルムを表す。
Figure 2019137005
1、2、3、4 基準穴
10 離型フィルム

Claims (7)

  1. 基材フィルム上に離型層を有する離型フィルムであって、前記基材フィルムが下記基材フィルムAまたは基材フィルムBからなり、前記離型層が炭素数8以上のアルキル基を含む化合物を含有する組成物の硬化物からなる、離型フィルム。
    <基材フィルムA>アルミニウム箔と樹脂フィルムとの積層フィルム
    <基材フィルムB>ポリフェニレンサルファイドフィルムを含む樹脂フィルム
  2. 前記基材フィルムAにおける樹脂フィルムがポリエステルフィルムである、請求項1に記載の離型フィルム。
  3. 前記基材フィルムBが、ポリフェニレンサルファイドフィルムの単独フィルムまたはポリフェニレンサルファイドフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムである、請求項1に記載の離型フィルム。
  4. 前記ポリフェニレンサルファイドフィルムと他の樹脂フィルムとの積層フィルムにおける他の樹脂フィルムがポリエステルフィルムである、請求項3に記載の離型フィルム。
  5. 前記離型層が組成物(I)の硬化物または組成物(II)の硬化物からなる、請求項1〜4のいずれかに記載の離型フィルム。
    組成物(I);炭素数8以上のアルキル基を含む化合物(a)および架橋剤(b)を含有する組成物
    組成物(II);炭素数8以上のアルキル基とエチレン性不飽和基とを含む化合物(α)を含有する組成物
  6. 前記組成物(I)における架橋剤(b)がメラミン系架橋剤である、請求項5に記載の離型フィルム。
  7. 前記組成物(II)が、さらに、2個以上のエチレン性不飽和基を含む化合物(β)を含有する、請求項5に記載の離型フィルム。
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