JP2019135407A - 管継手の土砂流入抑制構造 - Google Patents

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光 伊豫田
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Abstract

【課題】目地開きないしは目地ずれが発生したとしても、管内への土砂の流入が抑制されて通水機能が確保され、又形成が比較的に簡単であり、通水時においても容易に形成が可能である管継手の土砂流入抑制構造を提供する。【解決手段】管継手の土砂流入抑制構造1は、継手Jで接続された複数の管体4から成り土砂の下に埋設された連結管2において、継手Jへの土砂の流入を抑制するための構造である。管継手の土砂流入抑制構造1は、継手Jの外側における少なくとも上半部を覆うゴムマット20を備えている。ゴムマット20は、連結管2における継手Jの両側に渡っており、その上部の土砂の荷重に単独で耐える強度を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、海底取放水管及び上下水道管といった土砂に埋められる管の継手において、大規模地震時等の異常発生時においても土砂の流入を抑制するための土砂流入抑制構造に関する。
特開2002−146743公報(特許文献1)の[0038]〜[0043]に記載された集水管の露出防止方法では、集水管1の外周に、透水性と耐摩耗性に優れ、かつ引張強度、引裂強度が共に大きな補強用シート7と、透水性に優れたフィルター機能を有するシート8が、それぞれ1回ないし数回巻き付けられている。集水管1同士、補強用シート7同士、及びフィルター機能を有するシート8同士は、接続部が集中して強度が低下する事態を防止するため、接続部が互いに重ならないように集水管1の軸方向にずれた位置でそれぞれ接続されている。
又、特許第3821215号公報(特許文献2)に記載された管接続装置は、既設の管体の内側において鋼板を巻き込むことにより形成した補強管を配置することで形成された更正管と、その更正管の端部同士を接続するための環状体及び固定部材と、を有している。固定部材は、環状体に対して拡径締め付けによる均等な拡張作用を及ぼすことによって、環状体を更正管の内面に固定する。
特開2002−146743公報 特許第3821215号公報
上記集水管の露出防止方法では、集水管1の外周に補強用シート7及びシート8が巻かれており、土砂の上に浮き上がって露出する事態は防止される。しかし、補強用シート7及びシート8は共に透水性を有しているため、大規模地震時等の異常発生時に、管の接続部(継手)が損傷して、管の間が開いたり(目地開きが発生したり)、管と管とがずれたり(目地ずれが発生したり)した場合に、大量の土砂が管内に流入してしまう。
他方、上記管接続装置では、拡張する固定部材により管の接続部内に固定された環状体によって、接続部がある程度保護され、土砂の流入が一定程度抑制されるものの、拡張作用の大きさに限度があることから大規模地震時等の異常発生時において土砂が流入する可能性があるし、環状体が管内に配置されるために管接続装置の設置が難しく、管通水時には設置が極めて困難である。
そこで、本発明の主な目的は、目地開きないしは目地ずれが発生したとしても、管内への土砂の流入が抑制されて通水機能が確保される管継手の土砂流入抑制構造を提供することである。
又、本発明の別の主な目的は、形成が比較的に簡単であり、通水時においても容易に形成が可能である管継手の土砂流入抑制構造を提供することである。
請求項1に記載の発明は、継手で接続された複数の管体から成り土砂の下に埋設された連結管において、前記継手への前記土砂の流入を抑制するための管継手の土砂流入抑制構造であって、前記継手の外側における少なくとも上半部を覆う弾性体マットを備えており、前記弾性体マットは、前記連結管における前記継手の両側に渡っており、その上部の前記土砂の荷重に単独で耐える強度を有していることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、上記発明において、前記弾性体マットは、前記継手の外側における上部及び下半部を含む両側部を覆うことを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、上記発明において、前記弾性体マットは、前記管体の横方向に延びる余長部を備えていることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、上記発明において、前記弾性体マットの外側に、砕石層が配置されていることを特徴とするものである。
本発明の主な効果の一つは、目地開きないしは目地ずれが発生したとしても、管内への土砂の流入が抑制されて通水機能が確保される管継手の土砂流入抑制構造が提供されることである。
又、本発明の別の主な効果は、形成が比較的に簡単であり、通水時においても容易に形成が可能である管継手の土砂流入抑制構造が提供されることである。
(a)は本発明に係る管継手の土砂流入抑制構造を有する複数の連結管が海底に埋められた場合の模式的な横断面図であり、(b)は本発明の変更例に係る(a)と同様な図である。 図1における1本の連結管2の継手Jの模式的な横断面図である。 図2の継手Jの模式的な縦断面図である。 (a)は図2の連結管における第1の接続端部と第2の接続端部とが互いに離れて目地開きが発生した場合の模式的な縦断面図であり、(b),(c)は本発明の管継手の土砂流入抑制構造1が採用されずゴムマット20が設置されない場合の模式的な縦断面図,横断面図である。 本発明の管継手の土砂流入抑制構造が用いられており、異常発生により第2の接続端部J2が浮き上がり第1の接続端部J1に対してずれて目地ずれが発生した場合の模式的な縦断面図である。 図5の場合の模式的な横断面図である。 本発明の管継手の土砂流入抑制構造が用いられており、異常発生により第2の接続端部J2が第1の接続端部J1に対して横方向にずれて目地ずれが発生した場合の模式的な横断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態の例が、その変更例と共に、適宜図面に基づいて説明される。
尚、当該形態は、下記の例及び変更例に限定されない。
図1(a)は、本発明に係る管継手の土砂流入抑制構造1を有する複数の連結管2が海底Bに埋められた場合の模式的な横断面図である。図2は、1本の連結管2の継手Jの模式的な横断面図である。図3は、1本の連結管2の継手Jの模式的な縦断面図である。
連結管2は、円筒状の管体4が長手方向(縦方向)に複数本順次接続されて形成されている。各管体4は、一端側に第1の接続端部J1を有しており、他端側に第2の接続端部J2を有している。
継手Jは、管体4における第1の接続端部J1と、他の管体4における第2の接続端部J2とを有している。第1の接続端部J1は、外径が変わらない状態で他の部分より薄肉化されることで内径が拡大された内径拡大部10と、管体4の外面の端から径方向外方に突出したフランジ部12とを備えている。第2の接続端部J2は、内径が変わらない状態で他の部分より薄肉化されることで外径が縮小された外径縮小部14と、外径縮小部14の管体4中央寄りの端から径方向外方に突出したフランジ部16とを備えている。第1の接続端部J1の内径拡大部10に、第2の接続端部J2の外径縮小部14が入って合わさると共に、フランジ部12,16が合わさり、更に図示されないボルトがフランジ部12,16に通されることによって、縦方向で隣接した管体4同士が継手Jにおいて互いに接続される。尚、継手Jは、内径拡大部10の縦方向の長さと外径縮小部14の当該長さとが異なるようにされたり、管体4の本体部とは別体で形成された第1の接続端部J1及び第2の接続端部J2の少なくとも一方が溶接等により当該本体部に接合されたものとされたり、内径拡大部10及び外径縮小部14が設けられずフランジ部12,16のみとされたり、伸縮継手とされたりする等、他の構造に係るものとされても良い。又、管体4が縦方向に3本以上接続される場合において、複数の継手Jが互いに異なる構造となっていても良い。
連結管2は、発電所に海水を送水するための取水管であり、管体4の内径は4m(メートル)程度で、管体4の縦方向の長さは30m程度である。又、連結管2は、鋼製である。尚、連結管2は、発電所から水を放水するための放水管であっても良いし、上水道又は下水道に係る水道管であっても良い。管体4における各種の寸法及び形状の少なくとも一方は、上述のものより大きくあるいは小さくされていても良い。連結管2は、コンクリート製であっても良いし、プラスチック製であっても良いし、異なる材質の管体4が接続されたものであっても良い。
連結管2は、海底Bの下に埋設されている。尚、連結管2は、川底あるいは湖底に埋められても良い。
連結管2は、4本並列に設置されている。尚、連結管2は、上下に複数層で配置されても良く、5本以上ないし3本以下(1本を含む)で設置されても良い。
管継手の土砂流入抑制構造1において、連結管2の継手Jの外側には、弾性体マットとしてのゴムマット20が配置されている。尚、弾性体マットとして、ゴム以外の弾性体で形成されたマットが使用されても良い。
ゴムマット20は、連結管2の上部及び横方向の両側部を覆う断面逆“U”字状のゴムマット本体部22と、ゴムマット本体部22の各下端部から横方向外側へ延びる余長部24とを有している。尚、ゴムマット本体部22は下方に広がりあるいは下方へすぼむ形状であっても良い。又、余長部24の何れか一方あるいは双方は、より長くあるいはより短くされても良いし、省略されても良い。
又、ゴムマット20は、縦方向において、第1の接続端部J1における管体4と、これに隣接する第2の接続端部J2における管体4とに渡っており、双方の管体4(連結管2)における継手Jの両側へ広がっている。ゴムマット20の縦方向における中央部内に、継手Jが位置している。ゴムマット20の縦方向の長さは、3m程度である。尚、ゴムマット20の縦方向の長さは、より長くても良いし、より短くても良い。
かようなゴムマット20は、その上部荷重即ち土砂の荷重を単独で支持するだけの強度を有している。
4本の連結管2は、継手Jが横方向に並ぶように設置されており、隣接するゴムマット20の余長部24同士は、一部重ねられている。尚、余長部24同士が全部重なるようにされても良いし、重ならないようにされても良い。
ゴムマット20の外側には、液状化しない材料である砕石が袋に詰められた袋詰め砕石を、複数、全体として層状に配置した袋詰め砕石層M(砕石層の一つ)が形成されており、更にその外側には、袋に詰められていない砕石を全体として層状に配置した袋なし砕石層N(砕石層の別の一つ)が形成されている。袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの荷重は、ゴムマット20の上部荷重における土砂の荷重に含められる。尚、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの少なくとも一方は、省略されても良い。又、ゴムマット20の外側に袋なし砕石層Nが配置され、更にその外側に袋詰め砕石層Mが配置されても良い。更に、各連結管2の外側であって、縦方向におけるゴムマット20とゴムマット20との間の部分に、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの少なくとも一方が配置されても良い。
袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層N並びに各連結管2の外側には、海底Bの地盤と同様である砂Sが配置されている。砂Sは、大地震時等の異常発生時に、液状化する可能性がある。尚、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの少なくとも一方は、砂Sに置き換えられても良い。
以上の管継手の土砂流入抑制構造1の施工(管継手の土砂流入抑制方法)は、連結管2と共に施工する場合、例えば次のように行われる。
まず、海底Bが浚渫され、海底Bに穴Pが形成される。
次に、各連結管2が穴P内に敷設される。
続いて、各連結管2の各継手Jの外面に、ゴムマット20が半周強、巻かれる。ゴムマット20の各横端部の折り曲げにより、各余長部24が形成される。尚、ゴムマット20は、ゴムマット本体部22及び余長部24の少なくとも一方が自然状態において現出するように予め成形されていても良い。
次いで、袋詰め砕石がゴムマット20の外側に積まれて袋詰め砕石層Mが形成される。更に、穴Pの内、袋詰め砕石層Mの周囲以外の範囲において、砂Sが埋め戻される。又、穴Pの内、袋詰め砕石層Mの周囲において、袋に詰められない砕石が埋め戻されて袋なし砕石層Nが形成される。袋詰め砕石層Mの周囲(穴Pの断面形状)は、袋詰め砕石層Mから海底Bの海底面までを袋なし砕石層Nで満たすために必要な施工の勾配により決定される。
この場合、ゴムマット20等は各連結管2の外側に配置されるため、各連結管2内に入る必要がなく、施工が簡単である。
又、ゴムマット20がない既設の各連結管2に対しても、各連結管2上部の土砂が一旦取り除かれて穴P内で各連結管2が露出するようにした後で、ゴムマット20(及び袋詰め砕石)が各継手J外側に設けられ、更に穴Pに対して袋に詰められない砕石が埋め戻されることで、管継手の土砂流入抑制構造1が施工される。
この場合、ゴムマット20等は各連結管2の外側に配置されるため、各連結管2内に入る必要がなく施工が簡単であるし、施工中であっても既設の各連結管2において通水が維持され、発電所の機能を中断することなく管継手の土砂流入抑制構造1が施工される。
以下、このような管継手の土砂流入抑制構造1の異常発生時における状態の例が説明される。
図4(a)は、管継手の土砂流入抑制構造1を有する連結管2における、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2とが互いに離れて目地開きが発生した場合の模式的な縦断面図である。
所定の規模を超える地震といった大規模な異常が発生した場合、その異常自体により、更には海底Bの砂の流動化により、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nが形成されて対策されていたとしても、目地開きが発生する可能性がある。
かように目地開きが発生した場合、ゴムマット20が第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間を覆う。ゴムマット20は、その強度により上側にある土砂Lの荷重に対し、真下に管体4がない状態で即ち単独で抵抗し、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間への土砂Lの流入を食い止める。従って、連結管2における通水量は目地開き前と同様あるいは微減に保持され、連結管2における通水は異常発生後においても維持される。ここで、各管体4は、同構造の海底取放水管の被災事例から、管体4自体が破壊される規模未満における最大規模の地震であっても、せいぜい第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間が最大で1.5m程度しか動かず、ゴムマット20の縦方向の長さは、その2倍程度と、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間を十分に覆えるものとなっている。又、ゴムマット20は、好適には比重が水(海水)より大きいものであり、異常発生時においても、継手Jを離れるほど大きく流されない。更に、ゴムマット20の外側に配置された袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの重量により、連結管2に加えてゴムマット20が押さえ付けられて連結管2及びゴムマット20の設置箇所からの移動が抑制されるし、異常発生時に液状化しない袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nにより、異常発生後の目地開き及びゴムマット20の離脱が抑制される。尚、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nが何れも形成されず、砂Sの中にゴムマット20が配置されていた場合であっても、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間を十分に覆う作用効果は発揮される。
図4(b),(c)は、本発明の管継手の土砂流入抑制構造1が採用されずゴムマット20が設置されない場合の模式的な縦断面図,横断面図である。
連結管2において目地開きが発生すると、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間の上方(図4(b)参照)及び両側方(図4(c)参照)から第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間へ土砂Lが流入し、連結管2における通水量は目地開き前から大幅に減少しあるいは0となり、連結管2における通水は異常発生後において阻害される。他方、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間の下方には海底Bが存在するので、下方からの土砂Lの流入は限定的である。
図5,図6は、本発明の管継手の土砂流入抑制構造1が用いられており、異常発生により第2の接続端部J2が浮き上がり第1の接続端部J1に対してずれて目地ずれが発生した場合の模式的な縦断面図,横断面図である。
この場合にも、ゴムマット20は上側にある土砂Lの荷重に単独で耐え、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2とがずれた部分を覆い、当該ずれた部分への土砂Lの流入を防止する。
又、浮き上がった管体4によってゴムマット本体部22が上方に引っ張られたとしても、各余長部24が上方に延びることで、ゴムマット20は浮き上がった管体4の両側方及び下側方を覆い、上記ずれた部分への土砂Lの流入を効果的に防止する。各余長部24の横方向の部分は、ずれる前より短くなる。又、余長部24が存在することで、存在しない場合に比べ、管体4の浮き上がりに対する抵抗力が上がり、管体4の浮き上がりがより一層抑制される。
尚、目地ずれの場合も、目地開きの場合と同様に、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nにより、異常発生後の目地ずれ及びゴムマット20の離脱が抑制される。
図7は、本発明の管継手の土砂流入抑制構造1が用いられており、異常発生により第2の接続端部J2が第1の接続端部J1に対して横方向にずれて目地ずれが発生した場合の模式的な横断面図である。
この場合にも、ゴムマット20は上側にある土砂Lの荷重に単独で耐え、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2とがずれた部分を覆い、当該ずれた部分への土砂Lの流入を防止する。
又、横方向にずれた管体4によってゴムマット本体部22が側方に引っ張られたとしても、ずれた側の余長部24が上方に移動することで、ゴムマット20はずれた管体4の側方を覆い、上記ずれた部分への土砂Lの流入を効果的に防止する。ずれた側の余長部24の横方向の部分は、ずれる前より短くなり、ずれた側と反対側の余長部24の横方向の部分は、ゴムマット本体部22の一部がずれてくることで、ずれる前より長くなる。又、余長部24が存在することで、存在しない場合に比べ、管体4の横方向のずれに対する抵抗力が上がり、管体4の横方向のずれがより一層抑制される。
尚、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2とにおいて目地開きと目地ずれとが同時に発生したとしても、ゴムマット20は、その強度により上側にある土砂Lの荷重に耐え、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間への土砂Lの流入を食い止める。
かような管継手の土砂流入抑制構造1は、次のような作用効果を奏する。
即ち、管継手の土砂流入抑制構造1は、継手Jで接続された複数の管体4から成り土砂L(袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層N並びに砂S)の下に埋設された連結管2において、継手Jへの土砂Lの流入を抑制するための構造であって、継手Jの外側における少なくとも上半部を覆うゴムマット20を備えており、ゴムマット20は、連結管2における継手Jの両側に渡っており、その上部の土砂Lの荷重に単独で耐える強度を有している。よって、連結管2において目地開きないしは目地ずれが発生したとしても、管内への土砂Lの流入が抑制されて通水機能が確保される管継手の土砂流入抑制構造1が提供される。又、継手Jの外側からゴムマット20を施工するだけで形成が比較的に簡単に行え、連結管2の内部に入る必要がなく通水機能を維持したまま形成が可能である管継手の土砂流入抑制構造1が提供される。
又、ゴムマット20は、継手Jの外側における上部及び下半部を含む両側部を覆う。よって、より一層効果的に管内への土砂Lの流入が抑制される。
更に、ゴムマット20は、管体4の横方向に延びる余長部24を備えている。よって、連結管2の目地開き及び目地ずれが抑制され、目地開きないしは目地ずれが発生して一方の管体4が他方の管体4に対して動いたとしても、継手Jが十分に覆われることとなり、より一層効果的に管内への土砂Lの流入が抑制される。
加えて、ゴムマット20の外側に、砕石層として袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nが配置されている。よって、袋詰め砕石層M及び袋なし砕石層Nの重量により連結管2及びゴムマット20の浮き上がりが防止され、又異常発生時の目地開き及び目地ずれ並びにゴムマット20の離脱が抑制される。
尚、上記の形態ないし変更例は、更に以下の変更例を有する。
図1(b)に示されるように、当該変更例に係る管継手の土砂流入抑制構造51において、ゴムマット70は、ゴムマット本体部72の横断面が半円状となり、その両側に余長部24が配置されるものとされる。この場合であっても、ゴムマット70は、その強度により単独で上側にある土砂Lの荷重に耐え、上記形態と概ね同様に、第1の接続端部J1と第2の接続端部J2との間への土砂Lの流入を抑制する。又、この場合、上記形態と比較すると、継手Jの下半分の両側方が覆われない分、その部分から土砂Lが流入する可能性があるものの、管体4の下側に海底Bが存在するためにその流入量は僅かであり、この場合であっても目地開き時及び目地ずれ時の通水量は一定程度確保される。
1・・管継手の土砂流入抑制構造、2・・連結管、4・・管体、20・・ゴムマット(弾性体マット)、24・・余長部、J・・継手、L・・土砂、M・・袋詰め砕石層(砕石層の一つ)、N・・袋なし砕石層(砕石層の別の一つ)、S・・砂。

Claims (4)

  1. 継手で接続された複数の管体から成り土砂の下に埋設された連結管において、前記継手への前記土砂の流入を抑制するための管継手の土砂流入抑制構造であって、
    前記継手の外側における少なくとも上半部を覆う弾性体マットを備えており、
    前記弾性体マットは、前記連結管における前記継手の両側に渡っており、その上部の前記土砂の荷重に単独で耐える強度を有している
    ことを特徴とする管継手の土砂流入抑制構造。
  2. 前記弾性体マットは、前記継手の外側における上部及び下半部を含む両側部を覆う
    ことを特徴とする請求項1に記載の管継手の土砂流入抑制構造。
  3. 前記弾性体マットは、前記管体の横方向に延びる余長部を備えている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の管継手の土砂流入抑制構造。
  4. 前記弾性体マットの外側に、砕石層が配置されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の管継手の土砂流入抑制構造。
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