JP2019135324A - コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層およびその製法 - Google Patents

コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層およびその製法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層およびその製法に関する。【解決手段】本発明のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットにおいて、その原子総数を基準として、コバルトの含有量は50原子パーセントより大きく、クロムの含有量は2原子パーセント以上かつ18原子パーセント以下、プラチナの含有量は9原子パーセント以上かつ30原子パーセント以下、ホウ素の含有量は2原子パーセント以上かつ14原子パーセント以下、レニウムの含有量は2原子パーセント以上かつ8原子パーセント以下である。コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分を制御することで、失火発生の確率を大幅に低減でき、さらにスパッタリング時の安定性を高めることができる。【選択図】図1

Description

本発明は、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層および上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの製法に関する。
通常、垂直磁気記録媒体の層状構造は、下から上に向かって、基板、付着層、軟磁性層(soft underlayer)、シード層(seed layer)、中間層(intermediate layer)、磁気記録層(magnetic recording layer)、キャップ層(capping layer)および潤滑層を含む。
そのうち、キャップ層は磁気記録層の上に設置され、記録保護層の作用を有し、従来のキャップ層は主にコバルト/プラチナ合金で構成されており、かつ通常はホウ素およびクロム等の元素を添加し、ホウ化物相とクロム元素の偏析を利用するという方法によって、その磁性の表現を調整する。
スパッタリングにより上記の特定の構成成分のキャップ層を形成するために、従来の技術でコバルト/プラチナ/クロム/ホウ素を含むスパッタリングターゲットの開発が試みられた。
しかし、コバルト/プラチナ合金ターゲットの場合、ホウ素元素とクロム元素をドーピングした後、コバルト/プラチナ/クロム/ホウ素を含むスパッタリングターゲットが三相以上の微細構造を形成しやすくなり、これによりコバルト/プラチナ/クロム/ホウ素を含むスパッタリングターゲットの微細構造における相と相界面間の熱伝導効果が下がってしまう。このため、スパッタリングプロセスにおいて、各相のエリアが蓄熱により熱膨脹変形を起こしやすくなり、スパッタリングプロセスにおける失火発生の確率が大幅に上がってしまう。
上記の問題に鑑み、本発明はコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを提供する。これは二相の微細構造を保有することが可能であるとともに、ターゲットの蓄熱による膨張変形の程度を軽くすることが可能で、これによりスパッタリングプロセスにおける失火の確率を低減するものである。
上記目的を達成するため、本発明のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット(CoCrPtBReスパッタリングターゲット)は、コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含む。
上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの原子総数を基準として、コバルトの含有量は50原子パーセント(at%)より大きく、クロムの含有量は2at%以上かつ18at%以下、プラチナの含有量は9at%以上かつ30at%以下、ホウ素の含有量は2at%以上かつ14at%以下、レニウムの含有量は2at%以上かつ8at%以下とする。
上記技術的手段により、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット中の各成分の比率を制御した後、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットが本来の二相の微細構造を保有するように維持することができるとともに、比較的低い線熱膨脹係数を持たせることができるため、各相のエリアの蓄熱による変形発生の程度を低減し、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットのスパッタリングプロセスにおける安定性を改善することができる。
好ましくは、150℃〜500℃の温度範囲において、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数は14×10−6以下とする。
このほか、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットは添加元素を含み、上記添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの原子総数を基準として、上記添加元素の含有量は0at%より大きく、かつ5at%以下である。
好ましくは、150℃〜500℃の温度範囲において、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数は13×10−6以下とする。
本発明に基づき、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層は、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットのスパッタリングにより形成され、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層は、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットに近い構成成分を有する。
上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層は、コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含み、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の原子総数を基準として、コバルトの含有量は50at%より大きく、クロムの含有量は2at%以上かつ18at%以下、プラチナの含有量は9at%以上かつ30at%以下、ホウ素の含有量は2at%以上かつ14at%、レニウムの含有量は2at%以上かつ8at%以下である。
好ましくは、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層は添加元素を含み、上記添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の原子総数を基準として、上記添加元素の含有量は0at%より大きく、かつ5at%以下とする。
本発明に基づき、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの製法には、以下の内容を含む。
原料粉末をすべて準備する。上記原料粉末中には、コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含み、原料粉末全体の原子総数を基準として、コバルトの含有量は50at%より大きく、クロムの含有量は2at%以上かつ18at%以下、プラチナの含有量は9at%以上かつ30at%以下、ホウ素の含有量は2at%以上かつ14at%、レニウムの含有量は2at%以上かつ8at%以下である。
上記原料粉末を800℃〜1300℃の温度で焼結させ、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。
好ましくは、上記原料粉末は添加元素を含み、上記添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、上記原料粉末の原子総数を基準として、上記添加元素の含有量は0原子パーセントより大きく、かつ5原子パーセント以下とする。
好ましくは、上記原料粉末は単一プレアロイ粉末であり、即ち上記原料粉末はコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/パラジウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/イットリウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ネオジムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/テルビウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/タンタラムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウム/パラジウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウム/イットリウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウム/ネオジムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウム/テルビウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ハフニウム/タンタラムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/パラジウム/イットリウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/パラジウム/ネオジムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/パラジウム/テルビウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/パラジウム/タンタラムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/イットリウム/ネオジムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/イットリウム/テルビウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/イットリウム/タンタラムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ネオジム/テルビウムのプレアロイ粉末、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/ネオジム/タンタラムのプレアロイ粉末、またはコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウム/テルビウム/タンタラムのプレアロイ粉末であっても良いが、これらに限らないものとする。
さらに好ましくは、元素粉末、プレアロイ粉末またはその混合物を溶錬および霧化して上記原料粉末を形成する。即ち、元素粉末および/またはプレアロイ粉末を混合した後、溶錬および霧化の方式により単一プレアロイ粉末の上記原料粉末として生成する。
好ましくは、焼結して上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る方法は、ホットプレス法(hot pressing,HP)、熱間等方圧加圧法(hot isostatic pressing,HIP)、放電プラズマ焼結法(spark plasma sintering,SPS)、または上記方法の組み合わせとすることができる。
具体的に言うと、上記焼結の手順に、ホットプレス法、ホットプレス法と熱間等方圧加圧法の組み合わせ、放電プラズマ焼結法、放電プラズマ焼結法と熱間等方圧加圧法の組み合わせ、および封缶法と熱間等方圧加圧法の組み合わせ等を採用してサンプリングを実施することができる。
好ましくは、焼結の手順においてホットプレス法と熱間等方圧加圧法の組み合わせを採用して実施する時、上記原料粉末について、まずホットプレス法で焼結してから、熱間等方圧加圧法で焼結する。
好ましくは、焼結の手順において放電プラズマ焼結法と熱間等方圧加圧法の組み合わせを採用して実施する時、上記原料粉末について、まず放電プラズマ焼結法で焼結してから、熱間等方圧加圧法で焼結する。
好ましくは、焼結の手順において封缶法と熱間等方圧加圧法の組み合わせを採用して実施する時、封缶法で上記原料粉末を押し固めてから、熱間等方圧加圧法で上記原料粉末を焼結することで、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。
好ましくは、上記ホットプレス法は、900℃〜1300℃の温度、250bar〜400barの圧力で、60分間〜150分間実施する。
好ましくは、上記放電プラズマ焼結法は、800℃〜1200℃の温度で、300kN〜400kNの力を加え(250bar〜700barの圧力条件に相当する)、5分間〜20分間実施する。
好ましくは、上記熱間等方圧加圧法は、900℃〜1300℃の温度、20000psi〜30000psiの圧力で60分間〜180分間実施する。
好ましくは、封缶法は、上記原料粉末を鉄缶の中で緊密に堆積させ、封缶後、圧力が5×10−5Torrを下回る真空環境において、400℃〜750℃の温度で、2時間〜4時間抽気を行う。
実施例13のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの走査型電子顕微鏡イメージ図。 実施例10のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの熱分析結果。
コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分の微細構造および線熱膨脹係数に対する影響を検証するため、異なる構成成分を有する数種類のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを実施例として以下に列挙して、本発明の実施方法を説明する。また、その他のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを比較例として盛り込み、各実施例と比較例の特性の違いを説明する。
この技術を熟知している者は、本明細書の内容を通じて、本発明により達成可能な特長と効果、並びに本発明の趣旨から逸脱することなく各種の修飾および変更を行うことにより本発明の内容を実施または応用していることを容易に理解することができる。
実施例1〜17:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの調製
実施例1〜17では類似した方式によりコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを調製し、各実施例間の違いは、原料の構成成分、焼結方式および焼結パラメータの違いである。
まず、表1に示した成分比率に従ってコバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウム等の原料を秤取し、次にプレアロイの溶錬および霧化の手順を通じて原料粉末をつくる。具体的に言うと、上記原料粉末は、コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含む単一プレアロイ粉末である。
次に、ホットプレス法、熱間等方圧加圧法、放電プラズマ焼結法またはその組み合わせの方式により、上記原料粉末を焼結することで、それぞれコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。実施例1〜17の焼結プロセス中において使用した方式および調整制御したパラメータ条件は、それぞれ下記の表1内に列記したとおりである。
そのうち、実施例1〜3、6〜10、13、15および16では、ホットプレス法と熱間等方圧加圧法を合わせて使用し、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを製造する。
製造過程において、900℃〜1300℃の温度、250bar〜400barの圧力で、ホットプレス法により温度を保持して上記原料粉末を60分間〜150分間焼結する。続いて、再び900℃〜1300℃の温度、20000psi〜30000psiの圧力で、熱間等方圧加圧法により温度を保持して上記原料粉末を60分間〜180分間焼結し、実施例1〜3、6〜10、13、15および16のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。
実施例4、11および17では、放電プラズマ焼結法と熱間等方圧加圧法を合わせて使用し、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを製造する。
製造過程において、800℃〜1200℃の温度、300kN〜400kNの力を加え、温度を保持して上記原料粉末を5分間〜20分間焼結する。続いて、再び900℃〜1300℃の温度、20000psi〜30000psiの圧力で、温度を保持して上記原料粉末を60分間〜180分間焼結し、実施例4、11および17のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。
実施例5、12および14では、封缶法と熱間等方圧加圧法を合わせて使用し、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを製造する。製造過程において、外径が210mm〜230mm、高さが25mm〜110mmの溶接またはプレス成型した鉄缶を使用し、上記原料粉末を均等に上記鉄缶の中に入れて、上記原料粉末を緊密に堆積させ、圧力が5×10−5Torrを下回る真空環境において、400℃〜750℃の温度で2時間〜4時間加熱し、封缶を完成する。続いて、900℃〜1300℃の温度、20000psi〜30000psiの圧力で、熱間等方圧加圧法により温度を保持して上記原料粉末を60分間〜180分間焼結し、実施例5、12および14のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。
比較例1〜4:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの調製
比較例1〜4は、実施例1〜3、6〜10、13、15および16と類似した方式でコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを調製する。比較例1〜4と上記実施例との違いは、比較例1〜4の原料の構成成分が上記実施例のように特定範囲内に制御されていないことであり、比較例1〜4で使用した原料粉末の構成成分、焼結方式および焼結パラメータは表1内に列記したとおりである。
まず、表1に示した成分比率に従ってコバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウム等の原料を秤取し、次にプレアロイの溶錬および霧化の手順を通じて原料粉末をつくる。同様に、上記原料粉末は、コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含む単一プレアロイ粉末である。
次に、ホットプレス法と熱間等方圧加圧法との組み合わせで、上記原料粉末を焼結することで、それぞれコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る。比較例1〜4の焼結プロセス中において使用した方式および調整制御したパラメータ条件は、それぞれ下記の表1内に列記したとおりである。
比較例5〜7:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの調製
比較例5〜7は、実施例4、11および17と類似した方式でコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを調製する。比較例5〜7と上記実施例との違いは、比較例5〜7の原料の構成成分が上記実施例のように特定範囲内に制御されていないことであり、比較例5〜7で使用した原料粉末の構成成分、焼結方式および焼結パラメータは表1内に列記したとおりである。
実施例18〜20:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの調製
実施例18〜20は、実施例1〜3、6〜10、13、15および16と類似した方式でコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを調製し、その違いは、実施例18〜20の原料粉末中には添加元素を別途含むことであり、上記添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、上記原料粉末の原子総数を基準として、上記添加元素の含有量は0at%より大きく、かつ5at%以下である。実施例18〜20で使用する原料粉末の構成成分、焼結方式および焼結パラメータは表2内に列記したとおりである。
試験例1:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの微細構造分析
実施例1〜20および比較例1〜7で得られたコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットからそれぞれ10×10×10mmの試験片を取り、研磨およびつや出しを行う。さらに走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscopy,SEM)(メーカー:Hitachi、型番:S−3400N)で観察し、観察された相数は表1および表2内に記載したとおりである。
実施例13を例にとる。図1を参照されたい。ここで示されているように、走査型電子顕微鏡のイメージ図から、実施例13で得られたコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットは二つの相を有していることが明らかに観察できる。
試験例2:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数の測定
実施例1〜20と比較例1〜7で得られたコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットから、3×3×3mmの試験片をそれぞれ三つずつ取って研磨を行い、次に熱機械分析装置(Thermal Mechanical Analysis,TMA)(メーカー:Setaram、型番:Setsys Evo)により、試験片を室温から10℃/minの昇温速度で800℃まで加熱し、また150℃〜500℃の温度範囲で、区切って350個のデータポイントを取り(即ち1℃ごとに一つのデータを記録する)、各試験片から取得した350個のデータポイントの傾斜度を平均すれば、各試験片のこの温度範囲の線熱膨脹係数(Coefficient of Liner Thermal Expansion,CLTE)を得ることができる。各試験片の測定を平均した後に得られた線熱膨脹係数は表1および表2中に列記したとおりである。
実施例10を例にとる。図2を参照されたい。ここで示されているように、150℃〜500℃の温度範囲内において、実施例10のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの平均線熱膨脹係数は13.62×10−6である。
試験例3:コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの安定性試験
実施例1〜20と比較例1〜7から得られたコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを3inchのターゲットにカットし、上記ターゲットを、50sccm(Standard Cubic Centimeter per Minute)のアルゴンガス流量を持続させた状態で、20mTorrの真空度のマグネトロンスパッタリング装置(富臨科技製)中に置き、さらに300Wの出力で上記ターゲットに600秒間プレスパッタリングを行い、ターゲット表面の汚れを除去することにより、失火(Misfire)安定性の評価が可能な検査待ちターゲットが得られる。
引き続いて、上記検査待ちターゲットを50sccmのアルゴンガス流量を流した状態で、20mTorrの真空度のスパッタリング環境下に置き、150Wの出力でスパッタリングプロセスの実施を持続し、各検査待ちターゲットのスパッタリングプロセスにおける失火発生現象の有無について監視測定する。
各検査待ちターゲットについて、スパッタリングプロセスにおいて失火発生の単一サイクル時間が15秒であるか否かを観察する。本試験例においては、各検査待ちターゲットの総サイクル回数は、検査待ちターゲットの使用率が10%に達した時点で算出している。
一般的には、単一サイクル時間内におけるスパッタリングプロセスの安定電圧は、400V〜500Vである。
単一サイクルの電圧が800Vを超え、かつ持続時間が150ミリ秒より長い時、上記単一サイクルはオーバーシュート(Overshoot)発生として記録する。また各検査待ちターゲットでオーバーシュート発生の記録があるものについて単一サイクル回数の総サイクル回数に占める比率が5%を超えた時、上記検査待ちターゲットは失火が発生しやすく、スパッタリングの安定性が低いと判定し、表1と表2内で「O」で示している。
オーバーシュートが発生した単一サイクル回数の総サイクル回数に占める比率が5%以下の時、検査待ちターゲットの失火発生の確率は許容可能範囲内であり、スパッタリングの安定性が良好であると判定し、表1と表2内で「X」で示している。
コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の調製
実施例1〜20のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを、50sccmのアルゴンガス流量を流した状態で、20mTorrの真空度のマグネトロンスパッタリング装置中に置き、300Wの出力で上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットに600秒間プレスパッタリングを行い、実施例1〜20のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの表面の汚れを除去することにより、プレスパッタリング処理を施したターゲットが得られる。
引き続いて、上記プレスパッタリング処理を施したターゲットを、50sccmのアルゴンガス流量を流した状態で、20mTorrの真空度のスパッタリング環境下に置き、230Wの出力でスパッタリングプロセスを15秒間持続して行い、順番に実施例21〜40のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層をつくる。
実施例21〜40のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の構成成分は、おおむね実施例1〜20のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分と互いに対応している。スパッタリングにより生成されたコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層は、垂直磁気記録媒体のキャップ層とすることができ、記録保護層の効果を得ることができる。
実験結果の考察
表1の結果からわかるように、本発明のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分を調整制御することで、実施例1〜17のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットがすべて二つの相の微細構造しか保有しないことを確保できただけでなく、またその線熱膨脹係数がすべて14×10−6を下回った。
また、上記の表2内の相数の結果からわかるように、たとえコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットに添加元素を混合した場合においても、添加元素の種類と含有量を適切に制御することで、実施例18〜20のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットは本来の二つの相の微細構造の保有を確保することができ、その他の不要な第三相を生成せず、かつその線熱膨脹係数はすべて14×10−6を下回っただけでなく、さらに進んで13×10−6を下回るように調整することができた。
これに対し、比較例1〜7の相数と線熱膨脹係数の結果からわかるように、実施例1〜4のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットは二つの相の微細構造を保有することができているが、その線熱膨脹係数はすべて14×10−6より大きかった。反対に、比較例5〜7のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数は14×10−6に制御できているが、その微細構造は同時に三つの相の構造を有していた。
このことからわかるように、本発明は、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分を制御することで、実施例1〜20のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットがすべて二つの相の微細構造の保有を確保し、第三相の生成を防ぐことができるだけでなく、上記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数がすべて14×10−6を下回ることを確保することができる。
これによって、本発明は第三相の生成が界面熱伝導性を劣化させるという問題を解決することができ、さらに構造の不均衡、熱伝導効果不良、蓄熱を原因として熱膨脹変形等が発生するという問題を効果的に防ぐことが可能である。従って、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットのスパッタリングの安定性を確保し、スパッタリングプロセスにおける失火発生の確率を低減させる。
さらに進んでコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分の分析からわかるように、ホウ素元素の含有量が14at%を超える時、熱伝導効果不良のホウ化物を増加させ、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットが蓄熱による変形を起こしやすくなり、比較例4のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数は14.66×10−6に達している。
比較例2〜4の結果からわかるように、レニウム元素の含有量が2at%を下回る時、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数を効果的に低減することができず、比較例2〜4のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数はすべて14.4×10−6を上回っている。
比較例5〜7の結果からわかるように、レニウム元素とその他の元素間の相互溶解性は有限であるため、レニウム元素の含有量が8at%を上回る時、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの微細構造が第三相を生成しやすくなる。
表1の結果からもわかるように、比較例5〜7のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットはすべて三つの相を有しているため、構造の不均衡により伝熱が難しくなり、スパッタリングプロセスにおける失火発生の確率が上がっている。
このほか、比較例1の結果からわかるように、ホウ素元素とレニウム元素の含有量を制御しても、クロム元素の含有量が適切に制御されていなければ、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数を効果的に低減することができず、比較例1のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの線熱膨脹係数は依然として失火の問題が発生しやすくなっている。
上記をまとめると、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの構成成分を制御することにより、本発明のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットは、ホウ素元素とレニウム元素を添加した後も依然として本来の二相の微細構造を保有することができるとともに、比較的低い線熱膨脹係数を有することができる。
これによりコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットのスパッタリングの安定性を高め、スパッタリングによりコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層を形成する時に失火発生の現象を防ぎ、コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の品質および生産効率に良い影響を与える。

Claims (12)

  1. コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットであって、
    コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含み、
    該コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの原子総数を基準として、コバルトの含有量は50原子パーセントより大きく、クロムの含有量は2原子パーセント以上かつ18原子パーセント以下であり、プラチナの含有量は9原子パーセント以上かつ30原子パーセント以下であり、ホウ素の含有量は2原子パーセント以上かつ14原子パーセント以下であり、レニウムの含有量は2原子パーセント以上かつ8原子パーセント以下である、
    コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット。
  2. 150℃〜500℃の温度範囲における線熱膨脹係数が14×10−6以下である、請求項1に記載のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット。
  3. 添加元素を含み、該添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの原子総数を基準として、前記添加元素の含有量が0原子パーセントより大きく、かつ5原子パーセント以下である、請求項1または2に記載のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット。
  4. 150℃〜500℃の温度範囲における線熱膨脹係数が13×10−6以下である、請求項3に記載のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲット。
  5. コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層であって、
    コバルト、クロム、プラチナ、ホウ素およびレニウムを含み、
    該コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の原子総数を基準として、コバルトの含有量は50原子パーセントより大きく、クロムの含有量は2原子パーセント以上かつ18原子パーセント以下であり、プラチナの含有量は9原子パーセント以上かつ30原子パーセント以下であり、ホウ素の含有量は2原子パーセント以上かつ14原子パーセント以下であり、レニウムの含有量は2原子パーセント以上かつ8原子パーセント以下である、
    コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層。
  6. 添加元素を含み、該添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層の原子総数を基準として、前記添加元素の含有量が0原子パーセントより大きく、かつ5原子パーセント以下である、請求項5に記載のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載したコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットから生成された、請求項5に記載のコバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含む層。
  8. コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの製法であって、
    原料粉末をすべて準備し、該原料粉末中にはコバルト、クロム、プラチナ、ホウ素、レニウムを含み、原料粉末全体の原子総数を基準として、コバルトの含有量は50原子パーセントより大きく、クロムの含有量は2原子パーセント以上かつ18原子パーセント以下であり、プラチナの含有量は9原子パーセント以上かつ30原子パーセント以下であり、ホウ素の含有量は2原子パーセント以上かつ14原子パーセント以下であり、レニウムの含有量は2原子パーセント以上かつ8原子パーセント以下であることと、
    前記原料粉末を800℃〜1300℃の温度で焼結させ、前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得ることと、を含む、
    コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットの製法。
  9. 前記原料粉末は添加元素を含み、該添加元素はハフニウム、パラジウム、イットリウム、ネオジム、テルビウム、タンタラム、またはその組み合わせであり、前記原料粉末の原子総数を基準として、前記添加元素の含有量が0原子パーセントより大きく、かつ5原子パーセント以下である、請求項8に記載の製法。
  10. 前記原料粉末が単一プレアロイ粉末である、請求項8または9に記載の製法。
  11. 焼結により前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得る手順の中に、ホットプレス法、放電プラズマ焼結法、熱間等方圧加圧法、またはその組み合わせにより前記原料粉末を焼結することで、前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得ること、を含む、請求項8〜10のいずれか1項に記載の製法。
  12. 封缶法により前記原料粉末を押し固め、さらに熱間等方圧加圧法により前記原料粉末を焼結することで、前記コバルト/クロム/プラチナ/ホウ素/レニウムを含むスパッタリングターゲットを得ること、を含む、請求項11に記載の製法。
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