JP2019135103A - 複合筆記具及び筆記芯の包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作部を視認することなく、目的とする筆記芯を筆記状態にすることを可能とする筆記具を提供する。【解決手段】複数の筆記芯8を具備する複合筆記具であって、筆記芯の各々を操作するための複数の操作部6を有し、操作部が、操作されることによって、対応する1つの筆記芯を非筆記状態から筆記状態へと切り替えると共に、筆記状態にある他の筆記芯を非筆記状態へと切り替えることができるように構成された、複合筆記具1において、筆記芯の筆記部12の形状又は筆記部の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具。【選択図】図2

Description

本発明は、複合筆記具及び筆記芯の包装体に関する。
従来、筆記具の軸筒内に複数の筆記芯を収容し、選択した一本の筆記芯の筆記部を軸筒先端から突出させるタイプの複合筆記具が公知である。こうした複合筆記具は一般的に、ユーザーが使用する筆記芯の種類又はインク色等を識別できるように、操作部分に、対応する筆記芯のインク色と同じ色等が表示されている。ユーザーはその表示を視認し、使用したい筆記芯の種類又はインク色等が表示された操作部を筆記具の前方へとスライドさせて筆記状態として使用することができる。
さらに、筆記芯ごとに操作部を異なる形状とした筆記具(特許文献1)、及び、筆記芯ごとにその先端の筆記部に異なる色を有するシール被膜を有する筆記具(特許文献2)等が公知である。
特開2012−179715号公報 特開2014−46524号公報
上述したような、操作部分に対応する筆記芯のインク色と同じ色等が表示された従来の複合筆記具を使用する際に、筆記具で文字を筆記しているユーザーが別の筆記芯に切り替える場合、ユーザーは、文字から操作部へと視線を移し、目的とする筆記芯の種類又はインク色等が表示された操作部を探し、それを前方へとスライドさせる必要がある。或いは、目的の筆記芯になるまで次々に任意の操作部をスライドして筆記状態として試し書きをし、目的の筆記芯へと切り替える方法もある。従来行われてきたこれらの方法は、非効率であり、時間的及び動作的な無駄が生じていることが明らかである。
そこで、本発明は、操作部を視認することなく目的とする筆記芯を選択可能な複合筆記具を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、複数の筆記芯を具備する複合筆記具であって、筆記芯の各々を操作するための複数の操作部を有し、操作部が、操作されることによって、対応する1つの筆記芯を非筆記状態から筆記状態へと切り替えると共に、筆記状態にある他の筆記芯を非筆記状態へと切り替えることができるように構成された、複合筆記具において、筆記芯の筆記部の形状又は筆記部の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具が提供される。
本発明の別の態様によれば、操作部の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具が提供される。
本発明の別の態様によれば、筆記芯の数に等しい数の区分を有する把持部をさらに具備し、把持部の区分の各々の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具が提供される。
本発明の別の態様によれば、筆記芯の各々が、筆記部を覆うためのシール被膜を具備し、シール被膜の形状又は外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具が提供される。
本発明の別の態様によれば、非筆記状態における筆記部に相当する軸筒部分が視認可能であることを特徴とする複合筆記具が提供される。
本発明の別の態様によれば、複合筆記具の筆記芯を収容する包装体であって、少なくとも一部が視認可能であることを特徴とする筆記心の包装体が提供される。
本発明の各態様によれば、操作部を視認することなく目的とする筆記芯を選択可能な複合筆記具を提供することができる。
本発明に係る複合筆記具の非筆記状態における正面図である。 図1の複合筆記具の非筆記状態における縦方向の断面図である。 図1の線X−Xの断面の概略図である。 図1の複合筆記具の非筆記状態における、ボールにシール被膜を取り付けた筆記部の部分斜視図である。 図4のシール被膜とは異なるシール被膜を取り付けた筆記部の部分斜視図である。 図5で示された実施形態に係る複合筆記具の複数の筆記芯と、それぞれに対応する筆記芯キャップを示す正面図である。 図6で示された、対応する筆記芯キャップを取り付けた状態の複数の筆記芯を収容した包装体の正面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に亘り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。
図1は本発明に係る筆記具1の非筆記状態における正面図であり、図2は図1の筆記具1の非筆記状態における縦方向の断面図である。
図1において、筆記具1は、前軸2と前軸2の後方に位置する後軸3とからなる筒形状に形成された軸筒4と、筆記具1の把持部5と、筆記具1の後端部の複数の操作部6a及び6bと、を有する。把持部5は、前軸2の前端にある前軸テーパ部2aと、前軸2の後端にある前軸鍔部2bとの間に挟まれるようにして前軸2の外周を覆うように配置されている。
本明細書では、筆記具1の軸線方向において、前軸テーパ部2a側を「前」側と規定し、前軸テーパ部2aとは反対側を「後」側と規定する。
図2において、前軸2及び後軸3は、それぞれ、前軸後端螺合部2c及び後軸前端螺合部3aで互いに螺合させることによって結合される。これらの結合はねじ結合によるものであるが、その他の結合方法であってもよい。非筆記状態における筆記部に相当する軸筒部分、すなわち、前軸2の少なくとも前軸テーパ部2aは、透明又は半透明となるように少なくとも視認可能な材質で構成されている。前軸テーパ部2aは、それ自体独立した部品の口金として形成され、その後端において軸筒4に螺合により結合されてもよい。
操作部6aは、筆記具1内の後部に配置された棒状の部材であり、後軸3の後端の外周面に設けられた窓孔7から径方向外側へと突出している。図示されないが、他の操作部も同様に窓孔から径方向外側へと突出している。操作部6aは、その前端においてリフィルともいう筆記芯8と結合されており、ばね当接部9において一端が当接されたばね10によって後方へと付勢されている。筆記芯8は、インクを内蔵するインクタンク11と、インクタンク11の前端に結合された筆記部12と、からなる。筆記部12は、円筒部とテーパ部とを有するチップ12aと、チップ12aの前端から一部突出して回転可能に包持されたボールとからなる。
操作部6aを、ばね10の付勢力に抗して窓孔7に沿って前方へとスライドさせると、筆記部12が前軸開口部2eから突出して筆記状態となる。その際、既に前軸開口部2eから突出して筆記状態となっていた他の筆記部がある場合、筆記部12の前方へのスライドに伴い、他の筆記部は後方へとスライドして非筆記状態となる。
本実施形態においては、筆記部12の外観形状と筆記部13の外観形状とが互いに異なる。ユーザーは、筆記部を視認することによって、現在筆記状態となっている筆記芯の種類(油性、水性、ゲル、エマルジョン、熱変色性、非熱変色性、消しゴム消去性等)又はインク色等を確認することができる。さらに、前述したように前軸テーパ部2aが、透明又は半透明となるように少なくとも視認可能な材質で構成されているため、前軸開口部2eから突出していない、非筆記状態の筆記芯についても、前軸テーパ部2aを通して視認可能である。
筆記芯を3本以上有する場合においても、筆記部の外観を視認することにより、使用者は目的とする筆記芯を確認することが可能となる。これにより、従来式のように操作部を視認することなく、目的とする筆記芯を選択することが可能となる。
別の実施形態において、筆記部12のチップ12aの光沢と、筆記部13のチップ13aの光沢と、が互いに異なる。チップ12aの外部表面は、チップ13aの外部表面に較べて高光沢となるように形成されており、チップ13aの外部表面は、チップ12aの外部表面に較べて低光沢となるように形成されている。ユーザーは、チップの光沢を視認することによって、筆記芯の種類又はインク色等を確認することができる。
筆記芯を3本以上有する場合においては、例えば、高光沢のチップを有する筆記芯と、中光沢のチップを有する筆記芯と、低光沢のチップを有する筆記芯とが、それぞれ黒、赤、青と構成された筆記部の光沢を視認することにより、使用者は目的とする筆記芯を確認することが可能となる。当然のことながら、高光沢、中光沢、低光沢以外に、互いに光沢の異なる4つ以上のチップで構成されてもよく、或いは、筆記具1の軸線方向に隣接する一又は複数の環状溝等を有したチップを含んでもよい。
図3は、図1の線X−Xの断面の概略図である。この断面において、把持部5は、軸筒4の外周を包囲するように覆っており、軸筒4の内部には、3つの筆記芯8a、8b、8cが概略的に示される。図示されていないが、3つの筆記芯8a、8b、8cの各々は、3つの操作部6a、6b、6cと連結されている。3つの区分A、B、Cは、軸筒4の周方向の範囲を定めたものであり、本実施形態においては、それぞれ90°〜120°となるように定義されており、軸筒4の円断面中心からそれぞれの操作部6a、6b、6cへと向かう仮想直線を中心として周方向両側45°〜60°の範囲として定義されている。
本実施形態において、把持部5の、各区分A、B、Cごとの外部表面5a、5b、5cは、それぞれ互いに異なる光沢を有していてもよい。一例として、5aは高光沢であり、5bは中光沢であり、5cは低光沢である。それぞれの外部表面5a、5b、5cは、各々の属する区分と同区分にある、3つの筆記芯8a、8b、8cを識別するのに好適である。ユーザーは、把持部5の光沢を視認することによって、その把持部5の属する区分と同区分にある3つの操作部6a、6b、6cへと指を軸筒4の軸線方向後方に移動させ、対応する操作部をスライドさせて目的とする筆記芯を筆記状態とすることができる。
当然のことながら、把持部5の外部表面は、筆記芯の数に応じて、高光沢、中光沢、低光沢以外に、互いに光沢の異なる4つ以上の区分で構成されてもよい。
別の実施形態として、外部表面5a、5b、5cは、触感の異なる3つの表面で構成されてもよい。一例として、5aは凹凸のない滑らかな表面であり、5bはシボ(梨地)仕上げ等が施された凹凸のある表面であり、5cは筆記具1の軸線方向に隣接する1又は複数の環状溝が形成された表面であってもよい。これにより、ユーザーは、把持部5を視認することなく、触感によって、例えば、把持部5を把持した状態から、指を軸筒4の軸線方向へとスライドする際、「つるつるした滑らかな表面」、「ざらざらした粗い表面」、「溝を有する表面」として把持部5のそれぞれの区分を識別し、目的とする筆記芯が属する区分を選択することが可能となる。
別の実施形態として、操作部6a、6b、6cの外部表面についても、把持部の外部表面5a、5b、5cと同様に、区分ごとの光沢又は溝加工等の表面状態を有してもよい。さらに別の実施形態として、図1に示された、把持部5と操作部6との間にある後軸3の外部表面についても、区分ごとの光沢又は溝加工等の表面状態を有してもよい。これにより、例えば、同一区分の把持部5、後軸3及び操作部6の外部表面が互いに類似した光沢又は溝加工等の表面状態を有するように構成されている場合、ユーザーは、把持部5に指で触れることにより目的とする筆記芯の属する区分を把握し、そこから軸筒4の軸線方向に沿って軸線方向後方へと指を触れたままスライドさせて後軸3を通過し、操作部6に至り操作することが可能となる。この実施形態は、視覚障害者にとって特に好適であり、いわゆるユニバーサルデザインの実現を可能とする。
また、別の実施形態において、筆記芯8のインクを内蔵するインクタンク11の材料を異ならせて、筆記芯8の重量を各々異ならすことで手に持った際に容易に筆記芯8の種類の識別を容易にすることができる。その場合は、筆記部12のインクタンクをステンレス、筆記部13のインクタンクをポリプロピレン等の樹脂、筆記部14のインクタンクを鉄等の金属にして、使用する材料の質量を異ならせてもよい。また、長期保存性に劣りがちな熱変色性インクにおいてはステンレス、鉄等の金属性のインクタンクに収容することが望ましい。
また、本実施形態により、従来のように、操作部にインク色と同じ色の表示をする必要がなくなり、操作部に色等の表示の必要がない、全く新しいデザインの筆記具が実現される。さらに、操作部は、外部表面の状態のみ異なるように構成すればよいので、特許文献1のように、操作部の形状そのものを異ならせる必要がなく、デザイン性を損なうことなく、製造コストを下げることも可能となる。
図4は、図1の筆記具の非筆記状態における、ボールにシール被膜を取り付けた筆記部の部分斜視図であり、図5は、図4のシール被膜とは異なるシール被膜を取り付けた筆記部の部分斜視図である。図4及び図5において、前軸テーパ部2aは省略されている。
図4には、3つの異なる筆記芯の筆記部12、13、14が示されており、チップ12a、13a、14aの各々の先端に包持されたボール(図示せず)を覆うように、球状部を有するシール被膜12b、13b、14bが取り付けられている。シール被膜12b、13b、14bは、筆記具の製造後、筆記具がユーザーによって使用されるまで、ボールを保護し、インク溶剤の蒸発を防止するためのものであり、熱可塑性樹脂などで形成される。
本実施形態においては、シール被膜12b、13b、14bの大きさがそれぞれ異なり、大きい順に、12b、13b、14bとなるように構成される。このシール被膜の大きさは、取り付けられる筆記芯の種類又はインク色等ごとにあらかじめ決められたものであるため、ユーザーは、これを視認することによって、筆記芯の種類又はインク色等を確認することができる。
別の実施形態において、シール被膜12b、13b、14bの大きさは、シール被膜が取り付けられる筆記芯の筆記部12、13、14を構成するチップ12a、13a、14aの外径の大きさに対応するように、大きさが決定されてもよい。
さらに別の実施形態において、シール被膜12b、13b、14bの外部表面は、光沢又は表面状態が異なるように構成されてもよく、例えば、高光沢の表面、中光沢の表面、低光沢の表面、又は、筆記具1の軸線方向に隣接する1又は複数の環状溝を有する表面とされてもよい。さらに、シール被膜12b、13b、14bのその外部表面は、シール被膜が取り付けられる筆記芯の筆記部12、13、14を構成するチップ12a、13a、14aの外部表面の光沢又は表面状態に対応するように、対応するチップの光沢又は表面状態と互いに類似した表面状態を有して構成されてもよい。
本実施形態におけるシール被膜は、上述したように、筆記部先端に包持されたボール(図示せず)を覆うように取り付けられているが、シール被膜そのものは、ボールと接触しておらず、シール被膜の後端がチップの傾斜部に付着するように取り付けられる。具体的には、シール被膜後端からチップ傾斜部前端(ボールが突出する端面)までの距離を、付着距離y(mm)と定義することができ、この付着距離yが長ければ、シール被膜の付着強度が強くなる。しかしながら、付着強度が強くなりすぎると、シール被膜を取り外しにくくなるという問題点もある。そこで、1つの実施形態として、直径が1mm以下のボールを使用する場合、ボールの直径をx(mm)とすると、y≦0.82−0.51xとなるようにシール被膜を構成すると、一定の付着強度を確保したまま筆記具からシール被膜を手で取り外す必要なく、通常の筆記具の筆記動作によって、容易にシール被膜を取り外すことが可能となるので好適である。
この場合において、ボール直径を0.55mm以上とするとさらに好適であり、付着距離yを0.04mm以上とすると尚良い。
図5には、図4のシール被膜12b、13b、14bとは異なるシール被膜12c、13c、14cが示されている。本実施形態においては、シール被膜12c、13c、14cの形状がそれぞれ互いに異なり、一例として、球状、立方体状、円錐状といった異なる形状を有する。このシール被膜の形状は、取り付けられる筆記芯の種類又はインク色等ごとにあらかじめ決められたものであるため、ユーザーは、これを視認することによって、筆記芯の種類又はインク色等を確認することができる。
図6は、5つの異なるシール被膜を取り付けた5つの異なる筆記芯8と、それぞれに取り付ける筆記芯キャップ15と、を示す。シール被膜は、前述したように、筆記具の製造後、筆記具がユーザーによって使用されるまで、ボールを保護し、インク溶剤の蒸発を防止するためのものであるが、大きさが小さいため、筆記具の出荷後、運搬中に外れてしまうことがある。そのような場合においては、前述したようなシール被膜の大きさ又は形状を互いに異ならせたシール被膜の視認による識別性が機能しないこととなる。図6に示された筆記芯キャップ15は、そのような問題を解決するためのものであり、筆記芯8の筆記部にシール被膜を取り付けた後、さらにその外部を覆うように筆記芯キャップ15を取り付ける。
本実施形態において、筆記芯キャップ15の前端は、筆記芯キャップ15が取り付けられるそれぞれの筆記芯8に取り付けられたシール被膜の形状に対応すべく、互いに類似するように形状化されている。一例として、円錐形状のシール被膜14cが取り付けられた筆記芯には、互いに類似するように前端が円錐形状に形状化された筆記芯キャップ15aが取り付けられる。これによって、ユーザーは、シール被膜が外れた場合であっても、筆記芯キャップの前端形状を視認することよって、筆記芯の種類又はインク色等を確認することができる。
別の実施形態として、図4で説明したような、球状部を有し且つ大きさの異なるシール被膜12b、13b、14bの場合、シール被膜の大きさに対応すべく互いに類似するように球状部を有し、大きさが異なるように筆記芯キャップの前端を形成してもよい。
さらに別の実施形態として、筆記芯8に収容されるインクが熱変色性インクである場合、筆記芯キャップ15は、熱変色性インクで筆記した文字等を消去可能な摩擦体として形成することも可能である。熱変色性インクとは、常温(例えば25℃)で所定の色彩(第1色)を維持し、所定温度(例えば60℃)まで昇温させると別の色彩(第2色)へと変化し、その後、所定温度(例えば−5℃)まで冷却させると、再び元の色彩(第1色)へと復帰する性質を有するインクを言う。熱変色性インクを収容する筆記芯8の場合、上記第2色を無色とし、第1色(例えば赤)で筆記した文字等を昇温させて無色とすることを、ここでは「消去する」ということとする。したがって、文字等が筆記された筆記面に対して、摩擦体としての筆記芯キャップ15を擦過して摩擦熱を生じさせ、それによって文字等を無色に変化、すなわち消色させることが可能となる。なお、当然のことながら上記第2色は、無色以外の有色でもよい。摩擦体を形成する材料として、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等のゴム材質やスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物、市販されている消しゴム等が挙げられる。摩擦体は、特にポリプロピレン樹脂及びスチレン系熱可塑性エラストマーの混合物、又はポリプロピレン樹脂及びポリプロピレン系熱可塑性エラストマーの混合物から形成され、その配合比率がそれぞれ重量比で1:1〜1:4であり、研磨剤、可塑剤、充填剤を含有せず、JIS K6251に規定されたデュロメータ硬度Aが70°〜100°となる材質からなり、JIS S 6050−2002に規定する鉛筆描線の消し能力(消字率)が70%以下のものである可塑剤を含有しない材料から形成される。それによって、摩擦体は、擦過時に消しカスが生じにくく、熱変色性も優れているので有効である。
図7は、図6で示された、対応する筆記芯キャップ15を取り付けた状態の複数の筆記芯8を収容した包装体16の正面図である。包装体16は、上部に吊り下げ孔17を形成し、包装体16のいずれかの場所に識別コード18が表示されている。包装体16は、少なくとも前面の一部に透明又は半透明の材料で構成された視認窓19を有し、この視認窓19を通して、筆記芯キャップ15が視認可能となる。
本発明は複数のボールペンの筆記芯を有する複合筆記具に限定されるものではなく、ボールペン以外に、シャープペンシル、マーカー等を有する複合筆記具にも適用可能である。
本発明において、光沢が互いに異なるとは、例えば2種類の筆記芯8を有する筆記具の場合、一方の筆記芯を構成する操作部、把持部、チップ、シール被膜の光沢が、他方の筆記芯を構成する操作部、把持部、チップ、シール被膜の光沢に対し、それぞれの操作部同士、把持部同士、チップ同士、シール被膜同士の光沢が、肉眼で視認できる程度に異なることを意味する。従って、本発明において、光沢が対応する又は互いに類似するとは、例えば2つの操作部を比較したときに光沢が高い操作部と、2つの把持部を比較したときに光沢が高い把持部との関係をいい、このとき、光沢の高い操作部と光沢の高い把持部とは、光沢が対応する又は互いに類似するものと表現している。
同様に、本発明において大きさ又は形状が互いに異なるとは、例えば2種類の筆記芯を有する筆記具の場合、一方の筆記芯を構成するチップ、シール被膜の大きさ又は形状が、他方の筆記芯を構成するチップ、シール被膜の大きさ又は形状に対し、それぞれのチップ同士、シール被膜同士の大きさ又は形状が、明らかに異なることを意味する。従って、本発明において、大きさが対応する又は互いに類似するとは、例えば2つのチップを比較したときに大きさの大きなチップと、2つのシール被膜を比較したときに大きさの大きなシール被膜との関係をいい、このとき、大きさの大きなチップと大きさの大きなシール被膜とは、大きさが対応する又は互いに類似するものと表現している。
本発明において、チップは鋼材等からなる金属で形成することができるが、このチップを高光沢とするには、バフ仕上げ等の機械的研磨、電解研磨、その他化学的な研磨等によって、例えばJIS B 0601によって定義される表面粗さを、最大高さRzが0.4μm以下のいわゆる鏡面仕上げとすることができる。
また、この金属製のチップを中光沢とするには、加工されるワーク(チップ)の回転速度を上げつつ、刃(バイト)の送り速度を遅くした切削加工等によって、最大高さRzが0.4μmから3.2μmのいわゆる光沢仕上げとすることができる。
また、この金属製のチップを低光沢とするには、切削加工によって最大高さRzが3.2μmから12.5μmのいわゆる荒仕上げ、並仕上げとしてもよく、切削後にショットブラスト等の表面処理で表面状態を荒らすことによってつやを消し、表面で反射される光が拡散反射されるように形成してもよい。
また、この金属製のチップにおいて軸線方向に隣接する環状溝を形成するには、切削加工されるワーク(チップ)の回転速度を十分に下げて刃(バイト)の送り速度を早くすることにより、最大高さRzが25μmから50μmとなるような切削加工を行ってもよい。或いは、チップの概形を加工形成した後に溝加工のみ別途追加工することによっても溝の形成が可能であり、又は、ヘアライン仕上げによって溝状模様を有する表面とすることもできる。一般的に、隣接する溝の山間隔が約0.3mm以上あり、山高さが25μm以上となる溝であれば、通常の筆記状態において肉眼で溝を認識することが可能となり、指で触れることによって溝であることが認識可能となる。
さらに、操作部がプラスチック素材で形成される場合、操作部を高光沢とするには、射出成形の金型の表面粗さを、最大高さRzが小さくなるように設計することができ、逆に低光沢とするには、金型表面にシボ(梨地)加工等を施して低光沢とすることができる。成形後に塗装を施して光沢を調整してもよい。
本発明において、把持部5は、エラストマー等のゴム弾性材料によって形成されてもよいが、エラストマー等の把持部を有さず、前軸円筒部等を把持部とし、直接光沢仕上げ、溝加工等を施してもよい。
本発明によれば、操作部分に対応する筆記芯のインク色と同じ色等が表示された従来の複合筆記具を使用する場合のように、文字から操作部へと視線を移し、目的とする筆記芯の種類又はインク色等が表示された操作部を探す必要がなくなり、或いは、目的の筆記芯になるまで次々に任意の操作部をスライドして筆記状態として試し書きをし、目的の筆記芯へと切り替えるといった、非効率であり、時間的及び動作的に無駄なことを行う必要がなくなる、といった効果が得られる。
1 筆記具
2 前軸
2a 前軸テーパ部
2b 前軸鍔部
2c 前軸後端螺合部
2d 前軸円筒部
2e 前軸開口部
3 後軸
3a 後軸前端螺合部
4 軸筒
5 把持部
6 操作部
6a 操作部
6b 操作部
7 窓孔
8 筆記芯
8a 筆記芯
8b 筆記芯
8c 筆記芯
9 ばね当接部
10 ばね
11 インクタンク
12 筆記部
12a チップ
12b ボール
12c シール被膜
12d シール被膜
13 筆記部
13a チップ
13b ボール
13c シール被膜
13d シール被膜
14 筆記部
14a チップ
14b ボール
14c シール被膜
14d シール被膜
15 筆記芯キャップ
15a 筆記芯キャップ先端形状
16 包装体
17 吊り下げ孔
18 識別コード
19 視認窓
A 区分
B 区分
C 区分

Claims (4)

  1. 複数の筆記芯を具備する複合筆記具であって、
    前記筆記芯の各々を操作するための複数の操作部を有し、
    該操作部が、操作されることによって、対応する1つの前記筆記芯を非筆記状態から筆記状態へと切り替えると共に、筆記状態にある他の前記筆記芯を非筆記状態へと切り替えることができるように構成された、複合筆記具において、
    非筆記状態における前記筆記芯の筆記部に相当する軸筒部分が透明又は半透明であることにより非筆記状態において前記筆記部が視認可能であり、
    前記筆記部が、テーパ部を有するチップと該チップの前端から一部突出して回転可能に把持されたボールとを有し、
    前記テーパ部の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具。
  2. 複数の筆記芯を具備する複合筆記具であって、
    前記筆記芯の各々を操作するための複数の操作部を有し、
    該操作部が、操作されることによって、対応する1つの前記筆記芯を非筆記状態から筆記状態へと切り替えると共に、筆記状態にある他の前記筆記芯を非筆記状態へと切り替えることができるように構成された、複合筆記具において、
    前記筆記芯の数に等しい数の区分を有する把持部をさらに具備し、
    前記把持部の前記区分の各々の外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具。
  3. 複数の筆記芯を具備する複合筆記具であって、
    前記筆記芯の各々を操作するための複数の操作部を有し、
    該操作部が、操作されることによって、対応する1つの前記筆記芯を非筆記状態から筆記状態へと切り替えると共に、筆記状態にある他の前記筆記芯を非筆記状態へと切り替えることができるように構成された、複合筆記具において、
    非筆記状態における前記筆記芯の筆記部に相当する軸筒部分が透明又は半透明であることにより非筆記状態において前記筆記部が視認可能であり、
    前記筆記芯の各々が、前記筆記部を覆うためのシール被膜を具備し、
    該シール被膜の形状又は外面の光沢が互いに異なることを特徴とする複合筆記具。
  4. 請求項1又は3に記載の複合筆記具の複数の筆記芯を収容する包装体であって、前記複数の筆記芯の少なくとも互いに異なる部分が視認可能であることを特徴とする筆記芯の包装体。
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