JP2019134502A - 回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法 - Google Patents

回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの占積率を向上させ、回転電機の特性を向上できる回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法を提供する。【解決手段】各ティース72に巻線を巻回されるとともにティース72およびバックヨーク70にて囲まれたスロット部73に収納されたコイル11、12とを備え、コイル12は、ティース72に対して巻線が巻回されスロット部73に収納される最初から最後までを、巻回の順番の最初から、内層群25と、中間層群26と、外層群27とに分類し、内層群25の巻線の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL1が、中間層群26の各巻部ピッチL2より短く形成され、外層群27の各巻部ピッチL3が、中間層群26の各巻部ピッチL2より短く形成される。【選択図】図3

Description

この発明は、コイルの占積率を向上させ、回転電機の特性を向上できる回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法に関するものである。
一般に、ステータのコイルはボビンに巻回される。また一般にコイルが配置されるボビンの、コイルが配置されるスロット部の形状は、ボビンの両端が平らな構造が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この構造ではコイルが配置されるボビンの両端でコイルの巻線が固定されるため、コイルを積み重ねる方法(例えば、特許文献1参照)や、コイルを俵積みして、隙間を極力減らす方法(例えば、特許文献2参照)で、各巻線を整列させてコイルを形成するものである。
特許第5974401号 特許第4428652号
従来、需要が増している回転電機の小型化のため、ステータの外径をできるだけ小さくしつつ、回転電機の特性を変更しないために、コイルを形成するための巻回する巻線が通っていく軌道上ではないボビンの部分に空間を設ける。そこに巻線を配置することで、巻数を増やす。そのためボビンの両端の形状もしくは一端の形状を平らに形成できない。そして、ボビンの両端の形状を平らに形成できないので、各巻線を整列させて巻回をするのが困難であり、巻線が通っていく軌道上ではないボビンの空間へ巻線を配置するのが困難であり、占積率の向上ができず、回転電機の特性の向上を見込めないという問題点があった。
また、コアおよびボビンの形状が平らなものへ整列させながら巻線をする方法で、巻線が通っていく軌道上ではないボビンの空間があるボビンに巻線をしていくと、巻線同士に空間ができることにより“巻膨らみ”が起こり、コイルの幅が大きくなり、各ボビンに配置したコイルを1つのユニットとして、各々を分割したコアで巻線をした場合、コイルの幅が大きくなることで、隣り合うコイル同士が干渉し、コアを円環状に組付けることができない問題点あった。
また、巻線が通っていく軌道上ではないボビンの空間があるボビンでは巻線の整列を同じように再現できないため、巻終わり部の固定が困難であるという問題点があった。
また、当該空間があるボビンでは、前記空間に巻線を落とすようにする必要があるため、前記コアや前記ボビンの先端から巻線の保護や案内をする巻線カバーが必要になるという問題点があった。またその場合、巻線カバーに巻線を沿わせる必要があり、巻線のテンションを強くすることができないという問題点があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたものであり、コイルの占積率を向上させ、回転電機の特性を向上できる回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法を提供することを目的とする。
この発明の回転電機のステータは、
環状に形成されたバックヨーク、および
前記バックヨークから周方向に間隔を隔てるとともに径方向に突出して形成される複数のティースを有するコアと、
各前記ティースに巻線を巻回されるとともに前記ティースおよび前記バックヨークにて囲まれたスロット部に収納されたコイルとを備えた回転電機のステータにおいて、
前記コイルは、前記ティースに対して前記巻線が巻回され前記スロット部に収納される最初から最後までを、巻回の順番の最初から、内層群と、中間層群と、外層群と分類し、
前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成され、
前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成される。
また、この発明の回転電機は、
前記回転電機のステータと、
前記ステータの内周面と間隔を設けてかつ同心円状に配設されたロータとを備える。
また、この発明の回転電機のステータの製造方法は、
環状に形成されたバックヨーク、および
前記バックヨークから周方向に間隔を隔てるとともに径方向に突出して形成される複数のティースを有するコアと、
各前記ティースに巻線を巻回されるとともに前記ティースおよび前記バックヨークにて囲まれたスロット部に収納されたコイルとを備えた回転電機のステータの製造方法において、
前記コイルは、前記ティースに対して前記巻線が巻回される最初から最後までを、巻回の順番の最初から、内層群と、中間層群と、外層群と分類し、
前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチより小さく、
前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチより小さくなるように前記巻線の巻回を行う。
この発明の回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法によれば、コイルの占積率を向上させ、回転電機の特性を向上できる。
この発明の実施の形態1の回転電機の構成を示す平面図である。 図1に示した回転電機のステータの1つの分割コアの構成を示した平面図である。 図2に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。 図3に示した分割コアの一部における巻線プログラムを示す平面図である。 図2に示した分割コアにおける巻部ピッチについて説明する平面図である。 図3に示した分割コアの巻線の軸方向における巻線の状態を示す側面図である。 図2に示した分割コアの周方向端の他の構成を示す平面図である。 図2に示した分割コアの周方向端の他の構成を示す平面図である。 図1に示した回転電機のステータの他の構成を示す平面図である。 この発明の実施の形態2における回転電機のステータの1つの分割コアにおける構成を示した平面図である。 図10に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。 図11に示した分割コアの一部における巻線プログラムを示す平面図である。 比較例における分割コアの一部における巻線プログラムを示す平面図である。 図13に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。 他の比較例における分割コアの一部における巻線プログラムの位置を示す平面図である。 図14に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。
実施の形態1.
以下、本願発明の実施の形態について説明する。まず、本発明の実施の形態では4極4スロットの永久磁石型の回転電機1について説明する。但し、回転電機1の極数およびスロット数は適宜増減可能である。また、以下の説明において、回転電機1における各方向を、それぞれ周方向Z、軸方向Y、径方向X、径方向Xの外側X1、径方向Xの内側X2として示す。よって、ステータ3およびロータ2においても、これらの方向は同一となる。
図1はこの発明の実施の形態1の回転電機の構成を示す平面図である。図2は図1に示した回転電機のステータの周方向において分割された1つの分割コアの構成を示した平面図である。図3は図2に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。図4は図3に示した分割コアの一部における巻線プログラムにおける各巻線の径方向の位置関係を示す平面図である。図5は図2に示した分割コアにおける巻部ピッチについて説明する平面図である。図6は図3に示した分割コアの巻線の軸方向における巻線の状態を示す側面図である。
図7および図8は図2に示した分割コアの周方向の端部の他の構成を示す平面図である。図9は図1に示した回転電機のステータの他の構成を示す平面図である。図13は本実施の形態1の比較例における分割コアの巻線プログラムにおける各巻線の径方向の位置関係を示した図である。図14は図13に示した巻線プログラムによって巻線が巻回された比較例の分割コアの構成を示した図である。
図において、回転電機1は、ロータ2と、ステータ3とを有する。ロータ2は、シャフト5に支持された4極の永久磁石4を有する。ステータ3は、ロータ2と径方向Xにおいてある程度の空間を開けて配置される。ステータ3はコア70とコイル11、12とを備える。コア70は、環状に形成されたバックヨーク71と、バックヨーク71から周方向Zに間隔を隔てるとともに径方向Xの内側X2に突出して形成される複数のティース72を有する。
コア70は、ティース72毎にバックヨーク71が周方向Zにおいて4つに分割された複数の分割コア6、7、8、9を有する。各分割コア6、7、8、9は電磁鋼板を軸方向Yに積層して形成されている。分割コア6、7、8、9は同一形状にて形成され、小さく分割して形成されるため、分割コア6、7、8、9を作成するための金型の製作コストを抑制ができる利点がある。回転電機1は、4極の永久磁石4に対し、スロット部73の数が4つの単相モータである。
各分割コア6、7、8、9は、ティース72と、ティース72の径方向Xの外側X1に連続する背部13と、背部13の周方向Zの両端部からそれぞれ伸びる2つのアーム14、15とを有する。よって、各分割コア6、7、8、9の背部13およびアーム14、15にてバックヨーク71が構成される。
アーム14、15のティース72の突出側である径方向Xの内側X2の側面140、150は、ティース72から周方向Zの離反する方向に、径方向Xの外側X1に傾斜し、その後、径方向Xの内側X2に屈曲して傾斜する面にて形成される。よって、アーム14、15の側面140、150の一部である径方向Xの内側X2に屈曲する部分は、ティース72の径方向Xの中心線Qと直角をなす面Aと、径方向Xにおいて交差する方向に形成される(図2参照)。よって、このような形状のアーム14、15により、コイル11、12の巻線を巻回する際に、巻線が直線状に通過する軌道上ではない空間22、23を有する。すなわち、スロット部73の面Aより径方向Xの外側X1部分に当該空間22、23が形成される。
各分割コア6、7、8、9には、ティース72およびアーム14、15に設置された絶縁部としてのボビン10と、当該ボビン10に巻線が巻回された一対の電磁的に励磁可能なコイル11、12が設置される。各コイル11、12の巻線の総数は、ステータ3の電磁気要件によって決定される。ボビン10は、各分割コア6、7、8、9に装着することで、各分割コア6、7、8、9を構成する電磁鋼板と、コイル11、12とを絶縁するためのものであり、当該絶縁距離を確保する役割を果たす。
ボビン10は、ティース72の軸方向Yに沿う側面33と、径方向Xの外側X1に形成される端面31と、径方向Xの内側X2に形成される端面32とを備える。これら、側面33、端面31、32にて囲まれた領域がスロット部73に相当する。ボビン10に代えて、他の構成の例として、コア70とコイル11、12とを絶縁するためこの間に絶縁シートを挿入して形成してもよい。
各分割コア6、7、8、9の各アーム14、15の周方向Zの端部18、19は、各分割コア6、7、8、9同士を接合している箇所となる。当該端部18、19の形状は、図2に示したように平らな形状に限られるものではない。例えば、図7に示すように、一方の端部19にU字状の凹部201を形成し、他方の端部18に凹部201に嵌合する凸部202を形成する。また、図8に示すように、一方の端部19にV字状の凹部211を形成し、他方の端部18に凹部211に嵌合する凸部212を形成する。これらの構成に限られることはなく、端部18、19同士が接合しやすい形状であればいずれの形状でもよい。
また、図1においては特に示していないが、図9に示すように、ステータ3のコア70およびコイル11、12を絶縁樹脂にて覆うモールド部74を形成してもよい。絶縁樹脂としては、例えば、POM(ポリアセタール(polyacetal)またはポリオキシメチレン(polyoxymethylene)など、オキシメチレン(oxymethylene、−CH2O−)構造を単位構造にもつ樹脂)、またはPPS(ポリフェニレンスルファイド、Polyphenylenesulfide)を用いることが考えられる。
次に、各コイル11、12について説明する。但し、ここでは、図3を用いて、分割コア6のコイル12について説明する。コイル11は、コイル12と対称に形成されているため、その説明は適宜省略する。また、他の分割コア7、8、9については、分割コア6と同様に形成されるため、その説明は適宜省略する。
図3において、コイル12は巻線をそれぞれ丸印にて示す。各丸印内に示された数字は、ティース72に対して巻線が巻回されスロット部73に収納される(最初から最後までを、)巻回の順番の最初から最後までの番号で示す。よって、ここではスロット部73に収納されたコイル12は、巻線1番から巻線39番までが存在する。そして、巻線1番から巻線4番までを、内層群25とする。巻線5番から巻線36番までを、中間層群26とする。巻線37番から巻線39番までを、外層群27と分類する。
そして、内層群25の巻線1番から巻線4番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL1は、中間層群26の巻線5番から巻線36番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL2より短く形成される。外層群27の巻線37番から巻線39番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL3が、中間層群26の巻線5番から巻線39番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL2より短く形成される。
巻部ピッチLとは、図5に示すように、各巻線の中心間の径方向Xの距離を示す。具体的には、図3において、内層群25の各巻部ピッチL1とは、巻線1番と巻線2番との中心間の径方向Xの距離、巻線2番と巻線3番との中心間の径方向Xの距離、巻線3番と巻線4番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL1は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図3において、中間層群26の各巻部ピッチL2とは、巻線5番と巻線6番との中心間の径方向Xの距離、巻線6番と巻線7番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線34番と巻線35番との中心間の径方向Xの距離、巻線35番と巻線36番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL2は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図3において、外層群27の各巻部ピッチL3とは、巻線37番と巻線38番との中心間の径方向Xの距離、巻線38番と巻線39番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL3は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
そして、各巻部ピッチL1、L2、L3の関係が、先にも示したように、全ての巻部ピッチL1<全ての巻部ピッチL2、かつ、全ての巻部ピッチL3<全ての巻部ピッチL2となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するようにコイル12が形成される。
さらに、中間層群26の巻線5番から巻線36番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL2の内、少なくとも1箇所の巻部ピッチL2は、内層群25のティース72に沿って配置される内層群25の径方向Xの両端の巻線1番と巻線4番との中心間の径方向Xの距離である両端巻部ピッチL4より長く形成される。具体的には、中間層群26の内、巻線5番と巻線6番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL2、および、巻線11番と巻線12番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL2は、両端巻部ピッチL4より長く形成される(他の箇所も存在するが、ここではその説明を省略する)。
このように形成された中間層群26において、巻線5番から巻線36番の内、少なくとも1箇所は、図6に示すように、軸方向Yにおいて巻線が交差する交差パターン30を備える。この交差パターン30は、具体的には図3における平面図において、巻線5番と、巻線6番と、巻線7番との関係であれば、当該交差パターン30が形成可能である(他の箇所も交差パターン30を形成可能であるが、ここではその説明を省略する)。
さらに、内層群25の巻線1番から巻線4番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL1の内、少なくとも1箇所の巻部ピッチL1と、外層群27の巻線37番から巻線39番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL3の内、少なくとも1箇所の巻部ピッチL3とは同一長さに形成される。ここでは、内層群25の巻線3番と巻線4番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL1と、外層群27の巻線38番と巻線39番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL3とが同一長さに形成される。
次に、上記のように構成された実施の形態1の回転電機のステータの製造方法について図4を用いて説明する。図4は、分割コア6にコイル11を形成するための巻線プログラムの図である。図4において示す、巻線1番から巻線39番までは、図3における、巻線1番から巻線39番までと同一の巻線を示している。また、アーム15の端部19には、巻線を巻回する際において、巻線をアーム15により傷つけないようために、巻線カバー40が設置される。よって、当該巻線カバー40の位置より、径方向Xの外側X1の巻線は当該巻線カバー40に沿って、スロット部73内に充填される。
図4においても、図3に示した場合と同様に、巻線1番から巻線4番までを、内層群25とする。巻線5番から巻線36番までを、中間層群26とする。巻線37番から巻線39番までを、外層群27と分類する。
そして、内層群25の巻線1番から巻線4番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL11は、中間層群26の巻線5番から巻線36番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL12より短く形成される。外層群27の巻線37番から巻線39番の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL13は、中間層群26の巻線5番から巻線39番の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL12より短く形成される。
巻回ピッチとは、巻線を巻回するときの、各巻線の中心間の径方向Xの距離を示す。具体的には、図4の巻線プログラムにおいて、内層群25の各巻回ピッチL11とは、巻線1番と巻線2番との中心間の径方向Xの距離、巻線2番と巻線3番との中心間の径方向Xの距離、巻線3番と巻線4番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL11は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図4の巻線プログラムにおいて、中間層群26の各巻回ピッチL12とは、巻線5番と巻線6番との中心間の径方向Xの距離、巻線6番と巻線7番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線34番と巻線35番との中心間の径方向Xの距離、巻線35番と巻線36番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL12は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図4に巻線プログラムおいて、外層群27の各巻回ピッチL13とは、巻線37番と巻線38番との中心間の径方向Xの距離、巻線38番と巻線39番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL13は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
そして、各巻回ピッチL11、L12、L13の関係が、先にも示したように、全ての巻回ピッチL11<全ての巻回ピッチL12、かつ、全ての巻回ピッチL13<全ての巻回ピッチL12となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するように巻線プログラムが設定される。
さらに、中間層群26の巻線5番から巻線36番までの巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL12の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL12は、内層群25のティース72に沿って配置される内層群25の径方向Xの両端の巻線1番と巻線4番との中心間の径方向Xの距離である両端巻回ピッチL14より長く形成される。具体的には、中間層群26の内、巻線5番と巻線6番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL12、および、巻線11番と巻線12番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL12は、両端巻回ピッチL14より長く形成される(他の箇所も存在するが、ここではその説明を省略する)。
さらに、内層群25の巻線1番から巻線4番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL11の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL11と、外層群27の巻線37番から巻線39番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL13の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL13とは同一長さに形成される。ここでは、内層群25の巻線3番と巻線4番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL11と、外層群27の巻線38番と巻線39番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL13とが同一長さに形成される。
このように、全ての巻回ピッチL11<全ての巻回ピッチL12、かつ、全ての巻回ピッチL13<全ての巻回ピッチL12となる、巻線プログラムにて巻線の巻回を行うと、まず巻始めにあたる内層群25の巻線1番から巻線4番までは、ボビン10の側面33に沿って巻回される。次に、中間層群26の巻線5番からは、内層群25の巻線の上で、ボビン10の径方向Xの両端面31、32に沿って巻回される。
この結果、内層群25の巻線の上で、中間層群26の巻線が交差パターン30を形成し、内層群25の巻線は張力下にボビン10の端面31に維持される。よって、端面31側に配置された中間層群26の巻線は、空間23に充填される。そして、端面32側に配置された中間層群26の巻線は、中間層群26の巻線の間、例えば、巻線5番と巻線6番との間に落ちる。これにより、端面32側に空間ができる。次に、中間層群26において、端面31側に沿う巻線以外は、端面32側の空間に充填されていく。そして、外層群27の巻線が充填される。
その結果、有効的に巻線を配置でき、図3に示したように、全ての巻部ピッチL1<全ての巻部ピッチL2、かつ、全ての巻部ピッチL3<全ての巻部ピッチL2となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するようにコイル12が配置され、スロット部73へ高い巻線の占積率を実現できる。
次に、本実施の形態1の効果を説明するために、当該実施の形態1の比較例について説明する。図13は比較例における分割コアの一部における巻線プログラムの位置を示す平面図である。図14は図13に示した巻線プログラムによって巻線が巻回された分割コアの一部の構成を示した平面図である。図13に示すように、分割コア6の構成は上記実施の形態1と同様に形成されているものとする。同様に形成された当該分割コア6に対して、巻線の巻線プログラムの位置は、図13に示すように俵積みとする。
この場合、巻始めにあたる巻線1番から巻線4番は、実施の形態1と同様に配置されるものの、巻線5番からはボビン10の端面31および端面32に沿って巻回されていないため、端面32側へ巻線が落ちる。それにより、端面31側から端面32側に向けて巻線が傾く。この結果、図14に示すようにスロット部73の領域から巻線がはみ出す。
このようにスロット部73の領域からはみ出すことで、例えば各ボビンに配置したコイルを1つのユニットとして、各々を分割コアで形成されたステータでは、分割コア同士を環状に組付けた際に、周方向Zに隣り合うコイル同士が干渉し、組付けることができなくなる。また、俵積みのように整列性を考えて巻線を巻回する必要あるため、巻線速度を向上できず、生産性が悪くなる。
上記のように構成された実施の形態1の回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法によれば、内層群の巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、中間層群の巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成され、外層群の巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、中間層群の巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成されるので、巻部ピッチの大きな中間層群の巻線が、中間層群より巻部ピッチが短い巻部ピッチを有する内層群の巻線を押さえる。また、中間層群より巻部ピッチが短い巻部ピッチを有する外層群の巻線がコイルにおいて巻止めとなる。従って、内層群の巻線は張力下に維持され、内層群の巻線はティースにおける径方向の両端で移動をせず、巻崩れ(巻線が移動すること)を防止できる。それにより、高い巻線占積率を実現できる。
さらに、中間層群に交差パターンを備えることで、中間層群の巻線が内層群の巻線を確実に押さえこむ。それにより、内層群の巻線は張力下にさらに維持され、内層群の巻線はティースの径方向の両端でさらに移動をせず、さらに巻崩れの防止となり、さらに高い巻線占積率を実現できる。
内層群の巻部ピッチより前記中間層群の巻部ピッチを大きくし、コイルの外層群の巻部ピッチより前記中間層群の巻部ピッチを大きくすることで、ボビンの巻線のワイヤが通っていく軌道上ではない空間へ有効的に巻部を充填することができ、比較的高い巻線占積率を実現することができる。従って占積率が向上し、電動機の特性をそのままに、電動機の小型化を可能とする。
また、ステータは俵積みのような整列性を狙わずにコイルを形成できるため、高速で巻線の巻回を行うことが可能になり、生産性が向上する。
また、中間層群の巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチは、内層群のティースに沿って配置される内層群の径方向両端の巻線の両端巻部ピッチより長く形成するので、中間層群の当該少なくとも1箇所の巻線が内層群の複数の巻線を押さえる。従って、内層群の複数の巻線は張力下に維持され、内層群の複数の巻線はスロット部内で移動をせず、巻崩れをさらに防止できる。
また、中間層群の巻線の内、少なくとも1箇所は、軸方向において巻線が交差する交差パターンを備えたので、交差パターンが内層群の複数の巻線を押さえる。従って、内層群の複数の巻線は張力下に維持され、内層群の複数の巻線はスロット部内で移動をせず、巻崩れをさらに防止できる。この結果、さらに安定した巻線の配置が実現できる。
また、巻線の巻回を行う場合、巻線カバーにて巻線を傷つけないために巻線のテンション(引張力)を強くすることができない。これにより、コイルに緩みが発生し、スロット部に隙間ができる。しかし、交差パターンを形成することで、内層群の巻線を押さえ、張力下に維持し、緩みを防止でき、安定した巻線の配置ができる。
また、内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチと、外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチとは同一長さに形成されるため、巻崩れを防止できかつ巻止めを確実に行うことができる。
また、バックヨークのティースの突出側の側面の少なくとも一部は、ティースの径方向の中心線と直角をなす面と、径方向において交差する方向に形成され、スロット部に巻線を直線状に巻回することができない箇所にも、コイルを確実にかつ容易に充填することができる。
またコアは、ティース毎となるように前記バックヨークが周方向において分割された複数の分割コアにて形成されるため、分割コアを作成するための金型の製作コストを抑制ができ、初期投資の抑制できる。
また、スロット部におけるコアの軸方向の側壁には、コイルとコアとを絶縁する絶縁部が形成されるため、当該絶縁部により、コイルとコアとの絶縁距離を確実に確保できる。
また、コアおよびコイルを絶縁樹脂にて覆うモールド部を備えたので、回転電機として用いたときに発生するコイルの発熱を効率よく冷却することができる。また、コイルの固定をより強固にすることが可能となり、回転電機として用いたときに発生する振動によってコイルが巻解けを防ぐ。
実施の形態2.
図10はこの発明の実施の形態2における回転電機のステータの1つの分割コアの構成を示した平面図である。図11は図10に示した分割コアの一部の構成を示した平面図である。図12は図11に示した分割コアの一部における巻線プログラムを示す平面図である。図15は実施の形態2の比較例における分割コアの一部における巻線プログラムを示す平面図である。図16は図14に示した巻線プログラムによって巻線が巻回された比較例における分割コアの一部の構成を示した平面図である。
図において、上記実施の形態1と同様の部分は同一符号を付して説明を省略する。上記実施の形態1と異なる点は、分割コア60のティース72の背部13から周方向Zの両側に延びるアーム45、46の形状である。
アーム45、46のティース72の突出側である径方向Xの内側X2の側面450、460は、ティース72から周方向Zにおいて離反する方向において、ティース72の径方向Xの中心線Qと直角をなす面Aと同一方向に形成され、その後、径方向Xの内側X2に屈曲して傾斜する面にて形成される。よって、アーム45、46の側面450、460の一部である径方向Xの内側X2に屈曲する部分は、ティース72の径方向Xの中心線Qと直角をなす面Aと、径方向Xにおいて交差する方向に形成される(図10参照)。よって、このような形状のアーム45、46により、コイル11、12の巻線を巻回する際に、巻線が直線状に通過する軌道上ではない空間22、23を有する。すなわち、スロット部73の面Aより径方向Xの外側X1部分に当該空間22、23が形成される。
図11において、上記実施の形態1と同様に、コイル12は巻線をそれぞれ丸印にて示す。各丸印内に示された数字は、ティース72に対して巻線が巻回されスロット部73に収納される最初から最後までを、巻回の順番の最初から最後までの番号で示す。よって、ここではスロット部73に収納されたコイル12は、巻線1番から巻線51番までが存在する。そして、巻線1番から巻線11番までを、内層群25とする。巻線12番から巻線47番までを、中間層群26とする。巻線48番から巻線51番までを、外層群27と分類する。
そして、上記実施の形態1と同様に、内層群25の巻線1番から巻線11番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL1は、中間層群26の巻線12番から巻線47番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL2より短く形成される。外層群27の巻線48番から巻線51番の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチL3が、中間層群26の巻線12番から巻線47番の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチL2より短く形成される。
巻部ピッチとは、上記実施の形態1と同様に、図5に示すように、各巻線の中心間の径方向Xの距離を示す。具体的には、図11において、内層群25の各巻部ピッチL1とは、巻線1番と巻線2番との中心間の径方向Xの距離、巻線2番と巻線3番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線6番と巻線7番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線10番と巻線11番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL1は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図11において、中間層群26の各巻部ピッチL2とは、巻線12番と巻線13番との中心間の径方向Xの距離、巻線13番と巻線14番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線45番と巻線46番との中心間の径方向Xの距離、巻線46番と巻線47番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL2は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図11において、外層群27の各巻部ピッチL3とは、巻線48番と巻線49番との中心間の径方向Xの距離、巻線49番と巻線50番との中心間の径方向Xの距離、巻線50番と巻線51番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻部ピッチL3は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
そして、各巻部ピッチL1、L2、L3の関係が、先にも示したように、全ての巻部ピッチL1<全ての巻部ピッチL2、かつ、全ての巻部ピッチL3<全ての巻部ピッチL2となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するようにコイル12が形成される。
さらに、中間層群26の巻線12番から巻線47番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻部ピッチL2の内、少なくとも1箇所の巻部ピッチL2は、内層群25のティース72に沿って配置される内層群25の径方向Xの両端の巻線1番と巻線6番との中心間の径方向Xの距離である両端巻部ピッチL4より長く形成される。具体的には、中間層群26の内、巻線12番と巻線13番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL2、および、巻線17番と巻線18番との中心間の径方向Xの巻部ピッチL2は、両端巻部ピッチL4より長く形成される(他の箇所も存在するが、ここではその説明を省略する)。
このように形成された中間層群26において、巻線12番から巻線47番の内、少なくとも1箇所は、上記実施の形態1と同様に、図6に示すように、軸方向Yにおいて巻線が交差する交差パターン30を備える。この交差パターン30は、具体的には図11における平面図において、巻線12番と、巻線13番と、巻線14番との関係であれば、当該交差パターン30が形成可能である(他の箇所も交差パターン30を形成可能であるが、ここではその説明を省略する)。
次に、上記のように構成された実施の形態2の回転電機のステータの製造方法について図12を用いて説明する。図12は、分割コア60にコイル11を形成するための巻線プログラムの図であり、図12において示す、巻線1番から巻線51番までは、図11における、巻線1番から巻線51番までと同一の巻線を示している。また、アーム46の端部19には、巻線を巻回する際において、巻線をアーム46により傷つけないようために、巻線カバー40が設置される。よって、当該巻線カバー40の位置より、径方向Xの外側X1の巻線は当該巻線カバー40に沿って、スロット部73内に充填される。
図12においても、図11に示した場合と同様に、巻線1番から巻線11番までを、内層群25とする。巻線12番から巻線47番までを、中間層群26とする。巻線48番から巻線51番までを、外層群27と分類する。
そして、内層群25の巻線1番から巻線11番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL11は、中間層群26の巻線12番から巻線47番の巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL12より短く形成される。外層群27の巻線48番から巻線51番の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL13は、中間層群26の巻線12番から巻線47番の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL12より短く形成される。
巻回ピッチとは、上記実施の形態1と同様に、巻線を巻回するときの、各巻線の中心間の径方向Xの距離を示す。具体的には、図12の巻線プログラムにおいて、内層群25の各巻回ピッチL11とは、巻線1番と巻線2番との中心間の径方向Xの距離、巻線2番と巻線3番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線6番と巻線7番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線10番と巻線11番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL11は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図12の巻線プログラムにおいて、中間層群26の各巻回ピッチL12とは、巻線12番と巻線13番との中心間の径方向Xの距離、巻線13番と巻線14番との中心間の径方向Xの距離、・・・巻線45番と巻線46番との中心間の径方向Xの距離、巻線46番と巻線47番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL12は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
また、図12に巻線プログラムにおいて、外層群27の各巻回ピッチL13とは、巻線48番と巻線49番との中心間の径方向Xの距離、巻線49番と巻線50番との中心間の径方向Xの距離、巻線50番と巻線51番との中心間の径方向Xの距離のそれぞれ全てを指す。また、各巻回ピッチL13は、全ての箇所において、同一長さではない場合を示したが、全ての箇所において、同一長さであってもよい。
そして、各巻回ピッチL11、L12、L13の関係が、先にも示したように、全ての巻回ピッチL11<全ての巻回ピッチL12、かつ、全ての巻回ピッチL13<全ての巻回ピッチL12となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するように巻線プログラムが設定される。
さらに、中間層群26の巻線12番から巻線47番までの巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチL12の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL12は、内層群25のティース72に沿って配置される内層群25の径方向Xの両端の巻線1番と巻線6番との中心間の径方向Xの距離である両端巻回ピッチL14より長く形成される。具体的には、中間層群26の内、巻線12番と巻線13番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL12、および、巻線17番と巻線18番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL12は、両端巻回ピッチL14より長く形成される(他の箇所も存在するが、ここではその説明を省略する)。
さらに、内層群25の巻線1番から巻線11番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL11の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL11と、外層群27の巻線48番から巻線51番までの巻回の順番毎の径方向Xの各巻回ピッチL13の内、少なくとも1箇所の巻回ピッチL13とは同一長さに形成される。ここでは、内層群25の巻線1番と巻線2番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL11と、外層群27の巻線48番と巻線49番との中心間の径方向Xの巻回ピッチL13とが同一長さに形成される。
このように、全ての巻回ピッチL11<全ての巻回ピッチL12、かつ、全ての巻回ピッチL13<全ての巻回ピッチL12となる、巻線プログラムにて巻線の巻回を行うと、まず巻始めにあたる内層群25の巻線1番から巻線6番までは、ボビン10の側面33に沿って巻回される。次に、中間層群26の巻線12番からが、内層群25の巻線の上で、ボビン10の径方向Xの両端面31、32に沿って巻回される。
この結果、内層群25の巻線の上で、中間層群26の巻線が交差パターン30を形成し、内層群25の巻線は張力下にボビン10の端面31に維持される。よって、端面31側に配置された中間層群26の巻線は、空間23に充填される。そして、端面32側に配置された中間層群26の巻線は、中間層群26の巻線の間、例えば、巻線12番と巻線13番との間に落ちる。これにより、端面32側に空間ができる。次に、中間層群26において、端面31側に沿う巻線以外は、端面32側の空間に充填されていく。そして、外層群27の巻線が充填される。
その結果、有効的に巻線を配置でき、図11に示したように、全ての巻部ピッチL1<全ての巻部ピッチL2、かつ、全ての巻部ピッチL3<全ての巻部ピッチL2となる、内層群25、中間層群26、外層群27を有するようにコイル12が形成され配置され、スロット部73へ高い巻線の占積率を実現できる。
また、巻線カバー40が設置されているため、図12における点線Bにて囲まれた巻線は、当該巻線カバー40に沿って、スロット部73内に充填される。具体的には、巻線1、2、3、4、9、10、11、12、14、16、18、20、22、24、26、28、30、32、34、36、38、40、42、46、49、50、51番の全28本が巻線カバー40に沿ってスロット部73に充填される。
次に、本実施の形態2の効果を説明するために、当該実施の形態2の比較例について説明する。図15は比較例における分割コアの一部における巻線プログラムの位置を示す平面図である。図16は図15に示した巻線プログラムによって巻線が巻回された分割コアの一部の構成を示した平面図である。図15に示すように、分割コア60の構成は上記実施の形態2と同様に形成されているものとする。同様に形成された当該分割コア60に対して、巻線の巻線プログラムの位置は、図15に示すように俵積みとする。よって、俵積みのように整列性を考えて巻線を巻回する必要があるため、巻線速度を向上できず、生産性が悪くなる。
また、巻線カバー40が設置されているため、図15における点線Cにて囲まれた巻線は、当該巻線カバー40に沿って、スロット部73内に充填される。具体的には、巻線1、2、3、4、9、10、11、12、13、14、15、20、21、22、23、24、25、26、31、32、33、34、36、37、42、43、44、45、46、47、48番の全32本が巻線カバー40に沿ってスロット部73に充填される。よって、図12に示した本実施の形態2の場合より、多くの本数の巻線が巻線カバー40に沿ってスロット部73内に充填されるため、本実施の形態2の場合より巻線の損傷が可能性が高くなる。
さらに、本実施の形態2における図11と、他の比較例における図16とはここでは巻線1番から51番の同一本数をスロット部73内に充填する例を示しているが、各図から明らかなように、図11のスロット部73に対し巻線をさらに追加して巻回できる空間は、他の比較例の図16のスロット部73に対し巻線をさらに追加して巻回できる空間より大きく、これらのことからも、図11に示した場合は、スロット部73へ高い巻線の占積率を実現できると言える。
上記のように構成された実施の形態2の回転電機のステータ、回転電機、および、回転電機のステータの製造方法によれば、上記実施の形態1と同様に、巻崩れ、および、巻緩みの防止、巻線の占積率の増加が可能である。さらに、巻線の損傷の可能性を減少できる。
尚、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 回転電機、2 ロータ、3 ステータ、4 永久磁石、5 シャフト、
6 分割コア、7 分割コア、8 分割コア、9 分割コア、10 ボビン、
11 コイル、12 コイル、13 背部、14 アーム、15 アーム、18 端部、19 端部、22 空間、23 空間、25 内層群、26 中間層群、27 外層群、31 端面、32 端面、33 側面、45 アーム、46 アーム、60 分割コア、70 コア、71 バックヨーク、72 ティース、73 スロット部、
74 モールド部、140 側面、150 側面、450 側面、460 側面、
L 巻部ピッチ、L1 巻部ピッチ、L2 巻部ピッチ、L3 巻部ピッチ、
L4 両端巻部ピッチ、L40 両端巻回ピッチ、L11 巻回ピッチ、
L12 巻回ピッチ、L13 巻回ピッチ、L14 両端巻回ピッチ、Q 中心線、
A 面、X 径方向、X1 外側、X2 内側、Y 軸方向、Z 周方向。

Claims (14)

  1. 環状に形成されたバックヨーク、および
    前記バックヨークから周方向に間隔を隔てるとともに径方向に突出して形成される複数のティースを有するコアと、
    各前記ティースに巻線を巻回されるとともに前記ティースおよび前記バックヨークにて囲まれたスロット部に収納されたコイルとを備えた回転電機のステータにおいて、
    前記コイルは、前記ティースに対して前記巻線が巻回され前記スロット部に収納される最初から最後までを、巻回の順番の最初から、内層群と、中間層群と、外層群とに分類し、
    前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成され、
    前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチより短く形成される回転電機のステータ。
  2. 前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチは、前記内層群の前記ティースに沿って配置される前記内層群の径方向両端の前記巻線の両端巻部ピッチより長く形成される請求項1に記載の回転電機のステータ。
  3. 前記中間層群の前記巻線の内、少なくとも1箇所は、軸方向において前記巻線が交差する交差パターンを備えた請求項1または請求項2に記載の回転電機のステータ。
  4. 前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチと、前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻部ピッチの内、少なくとも1箇所の巻部ピッチとは同一長さに形成される請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  5. 前記バックヨークの前記ティースの突出側の側面の少なくとも一部は、前記ティースの径方向の中心線と直角を成す面と、径方向において交差する方向に形成される請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  6. 前記コアは、前記ティース毎となるように前記バックヨークが周方向において分割された複数の分割コアにて形成される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  7. 前記スロット部における前記コアの軸方向の側壁には、前記コイルと前記コアとを絶縁する絶縁部が形成される請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  8. 前記コアおよび前記コイルを絶縁樹脂にて覆うモールド部を備えた請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機のステータ。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の回転電機のステータと、
    前記ステータの内周面と間隔を設けてかつ同心円状に配設されたロータとを備えた回転電機。
  10. 環状に形成されたバックヨーク、および
    前記バックヨークから周方向に間隔を隔てるとともに径方向に突出して形成される複数のティースを有するコアと、
    各前記ティースに巻線を巻回されるとともに前記ティースおよび前記バックヨークにて囲まれたスロット部に収納されたコイルとを備えた回転電機のステータの製造方法において、
    前記コイルは、前記ティースに対して前記巻線が巻回される最初から最後までを、巻回の順番の最初から、内層群と、中間層群と、外層群とに分類し、
    前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチより小さく、
    前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチが、前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチより小さくなるように前記巻線の巻回を行う回転電機のステータの製造方法。
  11. 前記中間層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチの内、少なくとも1箇所の巻回ピッチを、前記内層群の前記ティースに沿って配置される前記内層群の径方向両端の巻線の両端巻回ピッチより長くして前記巻線の巻回を行う請求項10に記載の回転電機のステータの製造方法。
  12. 前記内層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチの内、少なくとも1箇所の巻回ピッチと、前記外層群の前記巻線の巻回の順番毎の径方向の各巻回ピッチの内、少なくとも1箇所の巻回ピッチと、同一長さにて前記巻線の巻回を行う請求項10または請求項11に記載の回転電機のステータの製造方法。
  13. 前記バックヨークの前記ティースの突出側の側面の少なくとも一部が、前記ティースの径方向の中心線と直角を成す面と、径方向において交差する方向に形成されている前記コアの前記スロット部に対して前記巻線の巻回を行う請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の回転電機のステータの製造方法。
  14. 前記コアを保護する巻線カバーを前記コアに設置して、前記巻線の巻回を行う請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の回転電機のステータの製造方法。
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