JP2019133907A - セパレータ付き電極製造装置 - Google Patents
セパレータ付き電極製造装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2019133907A JP2019133907A JP2018114844A JP2018114844A JP2019133907A JP 2019133907 A JP2019133907 A JP 2019133907A JP 2018114844 A JP2018114844 A JP 2018114844A JP 2018114844 A JP2018114844 A JP 2018114844A JP 2019133907 A JP2019133907 A JP 2019133907A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- separator
- electrode
- manufacturing apparatus
- support member
- roller
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P70/00—Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
- Y02P70/50—Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
Landscapes
- Lining Or Joining Of Plastics Or The Like (AREA)
- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
- Cell Separators (AREA)
- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
【課題】生産性を向上できる包装装置を提供する。【解決手段】包装装置20は、ヒータローラ25,26及び切断部31の下流側において、セパレータ部材18a,18bを支持する支持部33を備える。この支持部33は、セパレータ部材18a,18bを支持する支持部材44を備えている。従って、支持部33は、セパレータ部材18a,18bを支持部材44に載せることによって、当該セパレータ部材18a,18bを支持することができる。また、支持部33は、支持部材44で支持されるセパレータ部材18a,18bに対して、支持部材44の反対側から気体を供給する気体供給部45と、を備える。これにより、気体供給部45は、支持部材44で支持されているセパレータ部材18a,18bに気体を吹き付けることで、当該セパレータ部材18a,18bが静電気の影響によって支持部材44に貼り付くことを抑制できる。【選択図】図4
Description
本発明は、セパレータ付き電極製造装置に関する。
電極を搬送経路に沿って搬送しながら、電極にセパレータが取り付けられたセパレータ付き電極を製造するセパレータ付き電極製造装置として特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載されたセパレータ付き電極製造装置は、セパレータの母材であるセパレータ部材を溶着することで接合する接合部と、溶着部の下流側に設けられ、セパレータ部材を切断する切断部と、を備える。また、包装装置の下流側には搬送装置が配置され、切断部で個片に切断されたセパレータ付き電極は、搬送装置により、次工程の為の設備に搬送される。
このようなセパレータ付き電極製造装置において、セパレータ部材は、切断部を一定長通過した後に、切断部により切断される。また、切断部の下流側に搬送装置又は搬送機構を備える場合、切断部と搬送機構又は搬送装置との間を、ある程度離間して配置する必要がある。そのため、切断部を通過したセパレータ部材の先端が、自重により下方向にぶれ、セパレータ部材が、搬送装置前で落下することがある。このような不具合の対策として、切断部を通過した直後のセパレータ部材の先端を支持するプレート状の支持部材を、切断部に近接して配置することが考えられる。しかしながら、セパレータ部材の場合、静電気の影響によって、支持部の支持部材に貼り付いてしまう場合がある。例えば、セパレータ付き電極製造装置は、生産ライン全体の稼動前の準備運転時などに、電極を搬送することなく、セパレータ部材だけを搬送して溶着及び搬送を行う場合がある。電極を挟んでいないセパレータ部材は、単に薄いフィルムであるため、一旦支持部材に貼り付くと、下流側より送り出されていても、剥がすことは難しい。さらに、セパレータ付き電極製造装置がクリーンルーム内に配置された場合、静電気がより生じやすく、貼り付きが顕著となる。このように、支持部材に貼り付いたセパレータと後続のセパレータ部材とが衝突して詰まることにより、生産性が低下してしまう場合がある。
本発明は、生産性を向上できるセパレータ付き電極製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るセパレータ付き電極製造装置は、電極を搬送経路に沿って搬送しながら、電極にセパレータが設けられたセパレータ付き電極を製造するセパレータ付き電極製造装置であって、セパレータの母材であるセパレータ部材を接合する接合部と、接合部の下流側に設けられ、セパレータ部材を切断する切断部と、切断部の下流側において、セパレータ部材を支持する支持部と、を備え、支持部は、セパレータ部材を支持する支持部材と、支持部材で支持されるセパレータ部材に対して、支持部材側から気体を供給する気体供給部と、を備える。
セパレータ付き電極製造装置は、接合部及び切断部の下流側において、セパレータ部材を支持する支持部を備える。この支持部は、セパレータ部材を支持する支持部材を備えている。従って、支持部は、セパレータ部材を支持部材に載せることによって、当該セパレータ部材を支持することができる。また、支持部は、支持部材で支持されるセパレータ部材に対して、支持部材側から気体を供給する気体供給部と、を備える。これにより、気体供給部は、支持部材側からセパレータ部材に気体を吹き付けることで、当該セパレータ部材が静電気の影響によって支持部材に貼り付くことを抑制できる。以上により、セパレータ部材が支持部材に貼り付くことで詰まることを抑制し、生産性を向上することができる。
セパレータ付き電極製造装置において、支持部材は貫通部を有し、気体供給部は、貫通部を介してセパレータ部材に対して気体を供給してよい。これにより、気体供給部から供給された気体は、貫通部を通過することで、支持部材で支持されているセパレータ部材に吹き付けられる。
セパレータ付き電極製造装置において、貫通部は、搬送経路が延びる方向、及び搬送経路の幅方向の少なくとも一方に複数配列された貫通孔を含んでよい。これにより、気体供給部から供給された気体は、複数の貫通孔からバランスよくセパレータ部材に吹き付けられる。
セパレータ付き電極製造装置において、貫通部は、支持部材の搬送経路の下流側の縁部から、上流側の縁部側へ延びる切欠部を含んでよい。これにより、切欠部が支持部材の広い範囲にわたって形成されるため、セパレータ部材が貼り付き得る部分の面積を低減することができる。これにより、セパレータ部材が支持部材に貼り付くことを抑制できる。
セパレータ付き電極製造装置において、支持部材の上流側の縁部は先細りとなる形状を有し、縁部は切断部のローラと接触してよい。これにより、切断部から搬送されたセパレータ部材が、支持部材の縁部で引っかかることを抑制できる。
セパレータ付き電極製造装置は、支持部の下流側に設けられ、セパレータ部材を受け取る受取部を更に備え、受取部は、セパレータ部材を挟むニップロールを有してよい。これにより、受取部は、セパレータ部材をニップロールで挟み込むことで、テンションをかけた状態で受け取ることができる。従って、切断部は精度よくセパレータ部材を切断することができる。
セパレータ付き電極製造装置は、電極をセパレータで覆って包装することでセパレータ付き電極を製造し、接合部は、一対のセパレータ部材同士を溶着してよい。このように、電極をセパレータで包装するタイプのセパレータ付き電極製造装置において、生産性を向上できる。
セパレータ付き電極製造装置は、電極に対してセパレータを接合することでセパレータ付き電極を製造し、接合部は、セパレータ部材と接合された電極に対して、他のセパレータ部材を接合してよい。このように、電極にセパレータを接合するタイプのセパレータ付き電極製造装置において、生産性を向上できる。
本発明によれば、生産性を向上できるセパレータ付き電極製造装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、図面において、同一または同等の要素には同じ符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る包装装置を適用して製造される電極を用いた蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII−II線に沿った断面図である。図1及び図2において、蓄電装置1は、積層型の電極組立体を有するリチウムイオン二次電池である。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3とを備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属により形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。また、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムが配置されており、絶縁フィルムによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。図1では便宜上、電極組立体3の下端とケース2の底面との間には僅かな隙間が設けられているが、実際には電極組立体3の下端が絶縁フィルムを介してケース2の内側の底面に接触している。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
図3は、セパレータ付き正極11を模式的に示す図である。図1〜3に示されるように、正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。箔本体部14aは、下端部14x、下端部14xの反対側の上端部14y、及び、下端部14xと上端部14yとを互いに接続する一対の側端部14r,14pを含む。側端部14r,14pは、下端部14x及び上端部14yに交差する。タブ14bは、正極端子4の位置に対応するように箔本体部14aの上端部14yから突出して、セパレータ10を突き抜けている。タブ14bは、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの長手方向の一端部近傍の縁から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
セパレータ10は、一例として、正極8を内部に収容している。すなわち、正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10は、一対の長尺シート状のセパレータ部材を互いに溶着して袋状に形成される。具体的には、セパレータ10は、セパレータ部材を互いに溶着して形成される溶着領域W1、溶着領域W2、溶着領域W3、及び溶着領域W4によって外縁が規定される袋状である。なお、図3においては、説明のために溶着領域W1〜溶着領域W4に網掛けを施している。
溶着領域W1は、箔本体部14aの側端部14rに対向すると共に側端部14rに沿って延びる領域である。溶着領域W3は、箔本体部14aの側端部14pに対向すると共に側端部14pに沿って延びる領域である。溶着領域W2は、箔本体部14aの下端部14xに対向すると共に下端部14xに沿って延びる領域である。溶着領域W4は、箔本体部14aの上端部14yに対向すると共に上端部14yに沿って延びる領域である。溶着領域W1〜溶着領域W4は、矩形環状となるように互いに接続されている。互いに離間した複数(ここでは、2つ)の溶着領域W4間には、非溶着領域W5が介在されている。
セパレータ10は、非溶着領域W5において開口している。セパレータ10においては、非溶着領域W5を介して、タブ14bが突出している。セパレータ10の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。なお、セパレータ10内で正極8のずれが生じない範囲において、溶着領域W1〜溶着領域W4が間欠的、例えばドット形状をなすように形成されてもよい。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まず、帯状の金属箔に活物質層の前駆体が形成されたシート部材を製作する。次に、シート部材を所定の形状に切断し、その後、正極8のみセパレータで包装することで、セパレータ付き正極11及び負極9を製作する。セパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、積層体を形成する。この積層体を加圧することでセパレータ付き正極11及び負極9を密着させた後、セパレータ付き正極11及び負極9をテープ等で固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。例えば、セパレータ付き正極11の製作工程では、より具体的には、活物質層を備えた帯状の電極母材の製造が行われ、その電極母材をカットすることで、正極8の製造が行われる。製造された正極8をセパレータ10で包むことで、セパレータ付き正極11が製造される。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施形態に係る包装装置20について説明する。図4は、本実施形態に係る包装装置20の概略側面図である。図5は、セパレータ部材18bを除いた時の溶着領域の様子を示す図であり、図5(a)は後述する前段側のヒータローラ(接合部)25で溶着を行った時の様子を示し、図5(b)は後段側のヒータローラ(接合部)26で溶着を行った後の様子を示す。図4に示される包装装置20は、電極(ここでは、正極8)にセパレータ10を設けることによりセパレータ付き電極(ここでは、セパレータ付き正極11)を製造するセパレータ付き電極の製造装置である。包装装置20は、セパレータ10のための長尺シート状のセパレータ部材18a及びセパレータ部材18bを互いに溶着する。ここでは、包装装置20は、セパレータ部材18a,18bの溶着により、正極8が収容される袋状のセパレータ10を形成する。本実施形態では、包装装置20が、正極8を搬送経路に沿って搬送しながら、正極8にセパレータ10が取り付けられたセパレータ付き正極11を製造するセパレータ付き電極製造装置に該当する。すなわち、本実施形態でのセパレータ付き電極製造装置である包装装置20は、正極8をセパレータ10で覆って包装することでセパレータ付き正極11を製造する。
包装装置20は、前工程の設備から供給された正極8を搬送経路(ここでは、X軸に沿った経路)に沿って搬送しながら正極8にセパレータ10を設ける。前工程の設備は、例えば、電極母材(不図示)の切断により正極8を製造する電極製造装置(不図示)である。正極8は、搬送コンベア40により搬送されて包装装置20に供給される。搬送コンベア40は、例えば、サン付のベルトコンベアである。なお、本実施形態では、搬送コンベア40は、二列に配列された状態の正極8を包装装置20に供給するものとする。ただし、正極8は、一列又は三列以上で供給されてもよい。
包装装置20は、供給リール21と、供給リール22と、ガイドローラ23と、押圧ローラ28と、ガイドローラ24と、ヒータローラ25と、ヒータローラ26と、搬送ローラ27と、切断部31と、受取部32と、支持部33と、を備えている。セパレータ部材18aは、供給リール21が回転されることにより原反ロールから繰り出される。供給リール21は、正極8の一方面8a側から、搬送経路に向けてセパレータ部材18aを供給する。セパレータ部材18bは、供給リール22が回転されることにより原反ロールから繰り出される。供給リール22は、正極8の一方面8aと反対側の他方面8b側から、搬送経路に向けてセパレータ部材18bを供給する。
ガイドローラ23は、供給リール21によって供給されたセパレータ部材18aを搬送経路に沿うようにガイドする。ガイドローラ23は、正極8の一方面8a側に配置されている。ガイドローラ23は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ガイドローラ23にガイドされたセパレータ部材18aは、正極8の一方面8a側において、搬送経路に沿って搬送される。ここでは、正極8は、セパレータ部材18a上に載置されて一体的に搬送される。したがって、セパレータ部材18aの上面は、正極8の搬送面を形成する。
押圧ローラ28は、正極8をガイドローラ23側へ押圧する。押圧ローラ28は、上下動可能に設けられ、例えば弾性部材(不図示)により、正極8をガイドローラ23側に押圧する。搬送コンベア40から搬送された正極8は、押圧ローラ28を押し上げながら押圧ローラ28及びガイドローラ23間に進入し、セパレータ部材18aの搬送によって、下流側へ搬送される。
ガイドローラ24は、搬送経路においてガイドローラ23よりも下流側に配置されている。ガイドローラ24は、供給リール22によって供給されたセパレータ部材18bを搬送経路に沿うようにガイドする。ガイドローラ24は、正極8の他方面8b側に配置されている。ガイドローラ24は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ガイドローラ24にガイドされたセパレータ部材18bは、正極8の他方面8b側において、搬送経路に沿って搬送される。
セパレータ部材18bは、ガイドローラ24よりも下流側において、上述したように正極8の搬送面を提供するセパレータ部材18aに対して、上下方向に対向すると共に略平行な状態で搬送される。換言すれば、ガイドローラ24よりも下流側において、正極8は、セパレータ部材18aとセパレータ部材18bとに挟まれた状態とされる。
ヒータローラ25は、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んでガイドローラ24に対向して配置されている。ヒータローラ25は、正極8の一方面8a側(下側)であってセパレータ部材18aの下側に配置されている。ヒータローラ25は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。
ヒータローラ25は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その短手方向に沿って互いに溶着する。そのために、ヒータローラ25は、一例として、その回転軸に沿った方向に延びる一対の凸部25sを有している。凸部25sは、凸条であってもよく、また、多数の突起の集合体であってもよい。一対の凸部25sは、ここでは、ヒータローラ25の径方向に沿って互いに180°反対側に形成されている。また、ヒータローラ25は、その内部にヒータを有し、その全体が加熱されている。ヒータローラ25は、ヒータにより熱せられた凸部25sの頂面がセパレータ部材18aに接触することにより、セパレータ部材18a,18bを加熱してセパレータ部材18a,18bを互いに溶着する。これにより、ヒータローラ25は、溶着領域W6を形成する(図5参照)。溶着領域W6は、切断されることによって、上述した溶着領域W1及び溶着領域W3となる。
ヒータローラ26は、搬送経路においてガイドローラ23,24及びヒータローラ25よりも下流側に配置されている。ヒータローラ26は、一対のローラ26a,26bを有している。ローラ26a,26bは、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ26aは、正極8の一方面8a側(下側)に配置されている。ローラ26aは、セパレータ部材18aの下側に配置されている。ローラ26bは、正極8の他方面8b側(上側)に配置されている。ローラ26bは、セパレータ部材18bの上側に配置されている。ローラ26a,26bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。
ヒータローラ26は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その長手方向に沿って互いに溶着する。一例として、ヒータローラ26は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その長手方向に延びる縁部に沿って互いに溶着する。ローラ26a,26bのうちの一方(ここでは、ローラ26a)は、その周方向に沿って延びる三つの凸部26sを有している。また、ローラ26aは、その内部にヒータを有している。凸部26sは、Y軸方向における両端部に形成され、中央位置に一つ形成される。
三つの凸部26sのうちの中央位置のものは、ローラ26aの周方向の全体に亘って延び、円環状となっている。すなわち、この凸部26sの始端と終端とは一致している。三つの凸部26sのうちの両端部のものは、ローラ26aの周方向の全体に亘っていない。すなわち、これらの凸部26sの始端と終端とは一致しておらず、それらの間には欠落部分が設けられている。ヒータにより熱せられた凸部26sのそれぞれの頂面がセパレータ部材18aに接触することにより、セパレータ部材18a,18bを加熱してセパレータ部材18a,18bを互いに溶着する。これにより、ローラ26aは、溶着領域W4及び溶着領域W7を形成する(図5参照)。凸部25sの欠落部分においてはセパレータ部材18a,18bが互いに溶着されず、非溶着領域W5が形成される。非溶着領域W5からは、正極8のタブ14bが突出する。中央位置の溶着領域W7は、切断されることによって溶着領域W2となる。
搬送ローラ27は、搬送経路においてヒータローラ26よりも下流側に配置されている。搬送ローラ27は、搬送経路に沿うようにガイドされたセパレータ部材18a,18bを搬送経路に沿って搬送する。搬送ローラ27は、一対のローラ27a,27bを有している。ローラ27a,27bは、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ27a,27bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ローラ27a,27bは、セパレータ部材18a,18bを挟み込みながら、駆動源(不図示)によって回転することにより、セパレータ部材18a,18bにテンションを生じさせて搬送方向に駆動する(搬送する)。
切断部31は、搬送経路において搬送ローラ27よりも下流側に配置されている。切断部31は、搬送方向に隣り合う正極8間において、セパレータ部材18a,18bを切断する。切断部31は、溶着領域W6を切断することによって、溶着領域W1,W3を形成する。切断部31は、Y軸方向に隣り合う正極8間において、セパレータ部材18a,18bを切断する。切断部31は、溶着領域W7を切断することによって、溶着領域W2,W4を形成する。切断部31は、一対のローラ31a,31bを有している。ローラ31a,31bは、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ31a,31bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ローラ31bは、セパレータ部材18a,18bを切断するための刃部31cを有する。溶着領域W6を切断するための刃部31cは、Y軸方向に沿って延び、ローラ31bの周方向に所定のピッチ(ここでは180°ピッチ)で設けられる。溶着領域W7を切断するための刃部31dは、ローラ31bの周方向に沿って延びる。ローラ31aは刃部を有しておらず、周面でセパレータ部材18a,18bを刃部31cの反対側から支持する。ローラ31a,31bは、セパレータ部材18a,18bを切断しながら、駆動源(不図示)によって回転する。
受取部32は、搬送経路において切断部31及び支持部33よりも下流側に配置されている。受取部32は、切断部31で切断される前のセパレータ部材18a,18bを受け取り、張力を加えた状態での切断部31による切断を、可能とする。また、受取部32は、切断されたセパレータ部材18a,18b(以降、セパレータ10と称する)を下流側に送り出す。受取部32は、ニップロール32a,32bを有している。ニップロール32a,32bは、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ10を挟んで互いに対向して配置されている。ニップロール32a,32bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ニップロール32a,32bは、セパレータ部材18a,18bを挟み込みながら、駆動源(不図示)によって回転することにより、セパレータ部材18a,18b(及びセパレータ10)を引き込むように搬送方向に駆動する(搬送する)。
なお、ここでは、上述したガイドローラ23,24、押圧ローラ28、ヒータローラ25、及びヒータローラ26(ローラ26a,26b)は、セパレータ部材18a,18bが搬送されるのに伴って回転する従動ローラである。ただし、ガイドローラ23,24、ヒータローラ25、及びヒータローラ26(ローラ26a,26b)は、独立した駆動源を有する駆動ローラであってもよい。
支持部33は、搬送経路において切断部31よりも下流側に配置され、受取部32よりも上流側に配置されている。支持部33は、切断部31の下流側において、セパレータ部材18a,18bを支持する。支持部33は、セパレータ部材18a,18bを支持する支持部材44と、支持部材44で支持されるセパレータ部材18a,18bに対して、支持部材44側から気体を供給する気体供給部45と、を備える。
支持部材44は、ローラ31aとニップロール32aとの間に配置されており、セパレータ10の搬送経路よりも下側に配置されている。支持部材44は、搬送経路の搬送方向に沿って延びる板状の部材である。支持部材44は、セパレータ10の幅方向(Y軸方向)の寸法よりもY軸方向において大きい寸法を有する(図6参照)。支持部材44は、XY平面と平行となる上面44aを有する。上面44aは、セパレータ部材18a,18bの下面側を支持する。
支持部材44の搬送方向における上流側の縁部44bは、先細りとなる形状を有する。また、縁部44bは、切断部31のローラ31aと接触する。支持部材44は、ローラ31aの上端付近の位置にて、当該ローラ31aの外周面の一部と接触する。なお、ここでの接触とは、縁部44bが完全にローラ31aの外周面に当接することと、完全に当接していなくとも、外周面の近傍に配置されることで略隙間のない状態に配置されることも含むものとする。従って、支持部材44は、搬送方向におけるローラ31a寄りの位置に配置されてよい。なお、支持部材44が金属材料で構成している場合に、ローラ31aと接触する縁部44bは、樹脂材料によって構成されてもよい。また、縁部44bは、下面側から先端側へ向かって上方へ傾斜することによって先細りになってよい(例えば図4及び図6に示す支持部材44)。
気体供給部45は、支持部材44の下側に配置されている。気体供給部45は、上方へ向かって気体を供給する。気体は、支持部材44を通過して上面44aを通過するセパレータ部材18a,18bに吹き付けられる。気体の種類は特に限定されない。なお、支持部33は、除電装置(イオナイザ)を有していてもよい。除電装置によってイオン化された空気を用いる場合は、静電気を除去する効果を得ることができる。
ここで、気体供給部45の気体を支持部材44の上面44a側へ通すための構造は特に限定されないが、例えば、支持部材44が貫通部50を有する構造を採用してよい。気体供給部45は、貫通部50を介してセパレータ部材18a,18bに対して気体を供給する。貫通部50とは、支持部材44を下面から上面44aへ貫通する部分であり、貫通孔や切欠部を含む語である。
貫通部50として、図6に示す構造を採用してもよい。図6に示すように、貫通部50は、搬送経路が延びる方向(X軸方向)及び搬送経路の幅方向(Y軸方向)に複数配列された貫通孔47を含んでよい。貫通孔47は、支持部材44を上下方向に貫通している。この場合、気体供給部45は、貫通孔47を介してセパレータ部材18a,18bに対して気体を供給する。すなわち、気体は、気体供給部45から支持部材44の下面に吹き付けられた後、貫通孔47を通過して上面44aから上方へ向かって吹き出す。貫通孔47は、少なくともセパレータ部材18a,18bが通過する箇所には、略全域にわたって形成されてよい。すなわち、支持部材44は、多孔質の部材であってよい。貫通孔47の大きさは特に限定されないが、例えば直径0.5〜5mm程度であってよい。なお、複数の貫通孔47は、X軸方向及びY軸方向の一方にのみ配列されていてもよい。
あるいは、貫通部50として、図7に示す構造が採用されてもよい。図7に示すように、貫通部50は、支持部材44の搬送経路の下流側の縁部44cから、上流側の縁部44b側へ延びる切欠部48を有してよい。切欠部48は、支持部材44を上下方向に貫通する。この場合、気体供給部45は、切欠部48を介してセパレータ部材18a,18bに対して気体を供給する。すなわち、気体は、気体供給部45から支持部材44の下面に吹き付けられた後、切欠部48を通過して上面44aから上方へ向かって吹き出す。また、切欠部48は、セパレータ部材18a,18bが通過する領域に対して広範囲にわたって形成されている。従って、切欠部48は、セパレータ部材18a,18bが静電気の影響によって貼り付く上面44aの面積を削減することができる。
切欠部48は、支持部材44の搬送方向の下流側の縁部44cから上流側へ向かって延びている。切欠部48は、矩形状の形状を有している。切欠部48は、縁部44bから搬送方向の下流側へ離間した位置まで延びている。切欠部48は、搬送方向における支持部材44の長さのうち、半分以上の長さを占めていてよく、60%以上の長さを占めてよい。また、切欠部48は、セパレータ部材18a,18bが通過する箇所のうち、搬送経路の幅方向における一部の領域に形成されている。すなわち、支持部材44は、幅方向において、切欠部48が形成されていない部分を有する。当該部分は、セパレータ10を支持することで、セパレータ部材18a,18bの垂れ下がりを防止する支持領域49として機能する。切欠部48は、セパレータ部材18a,18bが通過する領域に対して、幅方向に複数箇所(ここでは二箇所)形成されている。支持領域49は、搬送経路における幅方向の両端側の支持領域49A,49Bと、幅方向における中央位置の支持領域49Cと、を備える。貫通孔46は、セパレータ部材18a,18bが通過する領域の幅方向における大きさのうち、半分以上を占めていてよく、50%以上を占めてよい。なお、貫通部50は、上述の切欠部48において縁部44cに対応する箇所が閉じられることで、矩形状の貫通孔であってもよい。また、切欠部が1つであってもよく、三つ以上であってもよい。
気体供給部45は、特定のタイミングで気体の供給を行ってよい。具体的に、包装装置20は、運転開始時などに、正極8を搬送することなく、セパレータ部材18a,18bだけを搬送して溶着及び搬送を行う場合がある(図8参照)。この状態では、正極8を挟んでいないセパレータ部材18a,18bは、単に薄いフィルムであるため、コシが弱いために、静電気で支持部材44に貼り付きやすい状態である。よって、気体供給部45は、運転開始時に正極8を搬送することなくセパレータ部材18a,18bを搬送・溶着しているときに気体の供給を行い、正極8を挟む段階では気体供給を停止してもよい。ただし、気体供給部45は、正極8を挟んでいる段階でも、気体供給を停止することなく継続してもよく、あるいは気体供給量を低減した状態で継続してもよい。
次に、本実施形態に係る包装装置20の作用・効果について説明する。
包装装置20は、ヒータローラ(接合部)25,26及び切断部31の下流側において、セパレータ部材18a,18bを支持する支持部33を備える。この支持部33は、セパレータ部材18a,18bを支持する支持部材44を備えている。従って、支持部33は、セパレータ部材18a,18bを支持部材44に載せることによって、当該セパレータ部材18a,18bを支持することができる。また、支持部33は、支持部材44で支持されるセパレータ部材18a,18bに対して、支持部材44側から気体を供給する気体供給部45と、を備える。これにより、気体供給部45は、支持部材44側からセパレータ部材18a,18bに気体を吹き付けることで、当該セパレータ部材18a,18bが静電気の影響によって支持部材44に貼り付くことを抑制できる。以上により、セパレータ部材18a,18bが支持部材44に貼り付くことで詰まることを抑制し、生産性を向上することができる。
包装装置20において、支持部材44は貫通部50を有し、気体供給部45は、貫通部50を介してセパレータ部材18a,18bに対して気体を供給してよい。これにより、気体供給部45から供給された気体は、貫通部50を通過することで、支持部材44で支持されているセパレータ部材18a,18bに吹き付けられる。
包装装置20において、貫通部50は、搬送経路が延びる方向、及び搬送経路の幅方向に複数配列された貫通孔47を含んでよい。これにより、気体供給部45から供給された気体は、複数の貫通孔46からバランスよくセパレータ部材18a,18bに吹き付けられる。
包装装置20において、貫通部50は、支持部材44の搬送経路の下流側の縁部44cから、上流側の縁部44b側へ延びる切欠部48を含んでよい。これにより、切欠部48が支持部材44の広い範囲にわたって形成されるため、セパレータ部材18a,18bが貼り付き得る部分の面積を低減することができる。これにより、セパレータ部材18a,18bが支持部材44に貼り付くことを抑制できる。
包装装置20において、支持部材44の上流側の縁部44bは先細りとなる形状を有し、縁部44bは切断部31のローラ31aと接触してよい。これにより、切断部31から搬送されたセパレータ部材18a,18bが、支持部材44の縁部44bで引っかかることを抑制できる。
包装装置20は、支持部33の下流側に設けられ、セパレータ部材18a,18bを受け取る受取部32を更に備え、受取部32は、セパレータ部材18a,18bを挟むニップロール32a,32bを有してよい。これにより、受取部32は、セパレータ部材18a,18bをニップロール32a,32bで挟み込むことで、テンションをかけた状態で受け取ることができる。従って、切断部31は精度よくセパレータ部材18a,18bを切断することができる。
包装装置20は、正極8をセパレータ10で覆って包装することでセパレータ付き正極11を製造し、ヒータローラ25,26は、一対のセパレータ部材18a,18b同士を溶着する。このように、電極をセパレータで包装するタイプのセパレータ付き電極製造装置において、生産性を向上できる。
本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。
例えば、包装装置の全体的な構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更してもよい。
例えば、上述の実施形態では、溶着部としてヒータローラを採用したが、他の溶着方法による構造を採用してもよく、例えば超音波溶着の構造を採用してよい。また、上述の実施形態では、溶着領域W6と溶着領域W4,W7の溶着を異なるタイミングで行ったが、同時に行ってもよい。
また、上述の実施形態では、支持部材が貫通部を有し、気体が当該貫通部を通過することでセパレータに吹き付けられていた。これに代えて、他の支持構造を採用してもよい。例えば、互いに分離された複数の支持部材を用いてもよい。すなわち、複数の支持部材を搬送経路の幅方向に互いに離間させた状態で配置させる。これにより、気体供給部から供給された気体は、支持部材間の隙間を通って、セパレータ部材に吹き付けられる。
次に、図9〜図18を参照して、変形例に係るセパレータ付き電極製造装置130について説明する。セパレータ付き電極製造装置130は、正極113に対して一対のセパレータ119を接合することでセパレータ付き正極110を製造する。セパレータ付き正極110の製造方法、及びセパレータ付き電極製造装置130について説明する。セパレータ付き正極110の製造方法は、一次製造工程と、二次製造工程と、除去工程と、異物除去工程と、分断工程と、を有し、本実施形態では、異物除去工程と分断工程との間に三次製造工程を有する。一次製造工程は、電極材料120を搬送しながら、当該電極材料120の一方の面に第1セパレータ部材124を接着して、一次前駆体125を製造する工程である。
なお、図10又は図14に示すように、電極材料120は、長尺集電体としての長尺金属箔121と、長尺金属箔121の両面に正極活物質層115が長手方向へ形成された第1塗工部122a及び第2塗工部122bとを備える。第1塗工部122aは、長尺金属箔121の一方の面に形成され、第2塗工部122bは、長尺金属箔121の他方の面に形成されている。電極材料120においては、長尺金属箔121は正極集電箔114となる部位であり、各塗工部122a,122bは正極活物質層115となる部位である。
各塗工部122a,122bは、活物質、導電剤、溶媒及びバインダを混合したペースト状の活物質合剤を長尺金属箔121の表面に塗布し、乾燥した後、加圧して形成されている。各塗工部122a,122bは、電極材料120の長手方向に沿って、帯状に一定の幅で延びている。電極材料120は、両方の長縁部E1,E2に沿って露出部123を備える。各露出部123は、長尺金属箔121の長手方向に沿って一定幅で露出している。露出部123は、長尺金属箔121において塗工部122a,122bが存在しない部位であり、長尺金属箔121が露出した部分である。そして、露出部123は、正極タブ114aとなる部位である。
次に、セパレータ付き電極製造装置130について詳しく説明する。図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、電極材料120を供給する供給部131を備える。供給部131は、ロール状に捲回された電極材料120を支持するホルダ132を備える。ホルダ132は、電極材料120の搬送速度にあわせて、電極材料120を送出する。なお、以下の説明において、搬送方向D1は、電極材料120が搬送される方向を示している。搬送方向D1は、電極材料120の長手方向と一致する。また、図12に示すように、幅方向D2は、電極材料120の面に沿う方向のうち、搬送方向D1と直交する方向を示している。
図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、電極材料120を搬送する円柱状のガイドロール133aを備える。ガイドロール133aの軸心は、幅方向D2に沿って延びる。ガイドロール133aは、供給される電極材料120の向きを変更し、後述する第1接合ローラユニット136に一定の角度で電極材料120を供給する。なお、電極材料120は、第1塗工部122aが上側になり、第2塗工部122bが下側になる状態で搬送される。
セパレータ付き電極製造装置130は、第1セパレータ部材124を供給する第1セパレータ供給部134を備える。なお、第1セパレータ部材124は、セパレータ119の材料である。第1セパレータ部材124の片面は、接合部とされる。第1セパレータ供給部134は、供給部131から供給された電極材料120の上側で、かつ接合部が下側となる状態で第1セパレータ部材124が搬送されるように、供給部131よりも上流側に配置されている。第1セパレータ供給部134は、ロール状に捲回された第1セパレータ部材124を支持するホルダ135を備える。ホルダ135は、第1セパレータ部材124の搬送速度にあわせて、第1セパレータ部材124を送出する。
セパレータ付き電極製造装置130は、第1セパレータ部材124を搬送する円柱状のガイドロール133bを備える。ガイドロール133bの軸心は、幅方向D2に沿って延びる。ガイドロール133bは、第1セパレータ部材124の向きを変更し、後述する第1接合ローラユニット136に一定の角度で第1セパレータ部材124を供給する。
セパレータ付き電極製造装置130は、搬送方向D1における供給部131の下流側に第1接合ローラユニットとしての第1接合ローラユニット136を備える。第1接合ローラユニット136は、一対の接合ローラ136a及び接合ローラ136bを備える。
一次製造工程では、搬送される電極材料120及び第1セパレータ部材124が、第1接合ローラユニット136の一対の接合ローラ136a,136bの間を通過することで、第1セパレータ部材124の接合部が電極材料120の一方の面を構成する第1塗工部122aに接合され、貼り付く(接合される)。すると、第1セパレータ部材124に電極材料120が固定(接合)され、一次前駆体125が製造される。
第1接合ローラユニット136の接合ローラ136aは、ロータリーヒーターである。接合ローラ136aは、円柱状であり、電極材料120及び第1セパレータ部材124の上方に配置されている。接合ローラ136aの回転軸は搬送方向D1と直交する水平方向に沿っている。接合ローラ136aは、電極材料120及び第1セパレータ部材124のうち、上段に配置される第1セパレータ部材124に接触して、電極材料120及び第1セパレータ部材124を加熱する。これにより、第1セパレータ部材124に付着していた接着剤が加熱されることで、第1セパレータ部材124と電極材料120とが接合される。なお、接着剤が付着しておらず、加熱圧縮の作用のみによって、第1セパレータ部材124と電極材料120とが接合されてもよい。あるいは、加熱を行うことなく、圧縮の作用のみによって、第1セパレータ部材124と電極材料120とが接合されてもよい。接合ローラ136aは、図示されない駆動源によって回転駆動されてもよく、搬送される第1セパレータ部材124に伴って回転してもよい。
第1接合ローラユニット136の接合ローラ136bは、ヒータを有さないローラである。接合ローラ136bは、電極材料120及び第1セパレータ部材124を接合ローラ136aとの間で挟むことで支持する。接合ローラ136bは、円柱状であり、搬送方向D1と直交する水平方向に電極材料120及び第1セパレータ部材124を挟んで接合ローラ136aに対向する位置に配置されている。接合ローラ136bは、電極材料120を第1セパレータ部材124に沿わせるように接合ローラ136aとの間に挟み込みながら、図示しない駆動源によって回転することにより、電極材料120及び第1セパレータ部材124を搬送方向に搬送する。接合ローラ136bは、電極材料120及び第1セパレータ部材124のうち、下段に配置される電極材料120に接触する。
図11に示すように、幅方向D2への第1セパレータ部材124の寸法は、幅方向D2への第1塗工部122aの寸法より長く、第1塗工部122aにおいては、その幅方向D2の全体が第1セパレータ部材124に覆われる。なお、幅方向D2両側の露出部123は、幅方向D2に沿った第1塗工部122a寄りの一部が第1セパレータ部材124によって覆われ、長縁部E1,E2側は露出したままである。そして、第1セパレータ部材124の下面に電極材料120が固定されることで一次前駆体125が製造され、一次製造工程が完了する。
図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、第1切断装置としてのロータリーダイカッタ140を備える。ロータリーダイカッタ140は、搬送方向D1において、第1接合ローラユニット136より下流側に配置されている。
図12に示すように、ロータリーダイカッタ140は、ダイロール141と、アンビルロール142とを備える。本実施形態では、ダイロール141は、アンビルロール142の下方に配置されている。ダイロール141の軸心、及び、アンビルロール142の軸心は、幅方向D2に沿って延び、かつ互いに平行である。ダイロール141及びアンビルロール142は、軸心まわりで回転できるように図示しない駆動装置に支持されている。ダイロール141は、円柱状のロール本体143と、ロール本体143の周面に設置された切刃144と、ロール本体143の外周面を覆うクッション材145と、を備える。なお、図3では、切刃144について、模式的にダイロール141の周上の一箇所のみに記載しているが、正確には、図12の如く、切刃144は、ダイロール141の周方向において、ほぼ全周にわたり配置される。
ロール本体143が回転することで切刃144が移動する。切刃144は、正極113の外形(輪郭)に合わせた形状である。ロール本体143の軸心方向には二つの切刃144が間隔を空けて並設されるとともに、ロール本体143の周方向には二つの切刃144が間隔を空けて並設されている。そして、ロール本体143が1回転すると、図13に示すように、電極材料120には、正極113の外形に沿った切り込み120aが、幅方向D2に二つ及び搬送方向D1に二つの合計四つ形成することができる。
また、搬送方向D1に隣り合う切り込み120a同士の間、及び幅方向D2に隣り合う切り込み120a同士の間には、それぞれ電極材料120の一部が残ることになる。また、幅方向D2に並ぶ二つの切り込み120aよりも外側には、露出部123が切れ残っている。よって、一次前駆体125がロータリーダイカッタ140を通過すると、切り込み120aの内側に個片の正極113が切り出され、各切り込み120aに対する搬送方向D1及び幅方向D2の外側には端材151が形成される。端材151は、格子状に一繋がりとなっている。
図12に示すように、クッション材145は、例えば、スポンジ製である。クッション材145は、ロール本体143の外周面のうち、切刃144を除く全ての部位を覆う状態に装着されている。切刃144の刃先は、クッション材145が圧縮されていない状態では、クッション材145の内側に埋没している。また、クッション材145は、ダイロール141とアンビルロール142の間で圧縮されて弾性変形し、クッション材145の外周面から切刃144を突出させる。
具体的には、切刃144がアンビルロール142に最も接近した場所に近付くに従い、クッション材145は徐々に圧縮されて弾性変形していき、切刃144がアンビルロール142に最も接近した場所でクッション材145は最も圧縮される。このとき、切刃144はクッション材145の表面(外周面)から最も突出する状態である。
アンビルロール142は、ローラ本体146と、ローラ本体146の軸心方向両端の周面に一体化された嵩上げ部材147と、を備える。嵩上げ部材147は、ローラ本体146の全周に亘って設けられている。嵩上げ部材147は、一次前駆体125において、電極材料120の露出部123をダイロール141側に近付けるものである。嵩上げ部材147は、例えば硬質ゴム製である。嵩上げ部材147の周面は、ローラ本体146の径方向に沿って該ローラ本体146の周面よりも突出した位置にある。嵩上げ部材147の厚さは、第1塗工部122aの厚さとほぼ同じである。
そして、二次製造工程において、一次前駆体125がロータリーダイカッタ140を通過する際、クッション材145の外周面から突出した切刃144は、下側の第2塗工部122bに押し付けられる。すると、図14に示すように、切刃144は、電極材料120の両面のうち、第1セパレータ部材124の接着されていない他方の面を構成する第2塗工部122bに入り込み、第2塗工部122bを切断し、長尺金属箔121を切断するとともに、第1セパレータ部材124の接着された第1塗工部122aの厚さ方向の半ばまで入り込む。すなわち、切刃144は、一次前駆体125の第1セパレータ部材124にまで至らない。上側の第1塗工部122aは、ある程度、切刃144が食い込むと、その部位を起点として亀裂が生じ、又は割れる。その結果、切刃144により電極材料120は個片の正極113の形状に切断され、電極材料120に切り込み120aが形成される。
また、図示しないが、切刃144がアンビルロール142に最も接近した場所では、露出部123は嵩上げ部材147によってダイロール141に近付き、切刃144の一部は露出部123を切断し、嵩上げ部材147に届く。このため、露出部123には正極タブ114aに沿った切り込み120aが形成される。そして、搬送される一次前駆体125の電極材料120が、ロータリーダイカッタ140によって切断され、電極材料120には個片の正極113の輪郭に沿う切り込み120aが形成される。また、二次製造工程では第1セパレータ部材124は切断されないため、二次前駆体150は、第1セパレータ部材124に個片の正極113と端材151とが固定(接合)された状態で製造される。その結果、二次製造工程が完了するとともに、二次前駆体150が製造される。
図13に示すように、二次製造工程を経ると、一次前駆体125は、第1セパレータ部材124と、当該第1セパレータ部材124に接着した複数の正極113とからなる二次前駆体150、及び一次前駆体125から二次前駆体150を除いた部分である端材151から形成される。端材151は、電極材料120のうち、幅方向D2両側の露出部123の切れ残りと、電極材料120における個片の正極113以外の部分とからなる格子状である。
図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、端材除去装置152を備える。端材除去装置152は、円柱状の分離ロールよりなる。端材除去装置152の軸心は、幅方向D2に沿って延びる。端材除去装置152は、軸心まわりで回転できるように図示しない駆動装置に支持されている。端材除去装置152には、端材151の先端部が予め結合されている。
そして、図12に示すように、除去工程において、端材除去装置152が回転することにより、二次製造工程で発生した端材151が巻き取られると、第1セパレータ部材124に接合していた端材151が第1セパレータ部材124から剥離し、二次前駆体150と端材151とが分離される。
図15に示すように、二次前駆体150においては、搬送方向D1に隣り合う正極113同士の間、詳細には隣り合う一方の正極113の第3の縁113cと他方の正極113の第4の縁113dとの間には、第1隙間S1が形成される。よって、搬送方向D1に隣り合う正極113同士の間からは、第1セパレータ部材124が露出している。
また、二次前駆体150においては、幅方向D2に隣り合う正極113同士の間、詳細には隣り合う一方の正極113の第2の縁113bと他方の正極113の第2の縁113bとの間には、第2隙間S2が形成される。よって、幅方向D2に隣り合う正極113同士の間からは、第1セパレータ部材124が露出している。また、露出部123が除去された部分からも第1セパレータ部材124が露出している。よって、二次前駆体150においては、下方より見ると、個片の正極113を取り囲むように第1セパレータ部材124が格子状に露出している。
図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、搬送方向D1におけるロータリーダイカッタ140より下流側に配置されたクリーナ148を備える。クリーナ148は、搬送される二次前駆体150の下方に配置されている。クリーナ148は、搬送される二次前駆体150に向けて開口する。クリーナ148は、二次前駆体150の幅方向D2全体に亘って二次前駆体150に向けて開口している。なお、クリーナ148は、二次前駆体150に対し非接触な状態で異物を除去する非接触式である。
そして、前述の除去工程の後であり、後述の三次製造工程より前に異物除去工程が行われる。具体的には、クリーナ148が駆動されると、その内部が負圧となり、空気とともに、二次前駆体150に付着した異物を吸引し、異物除去工程が行われる。
セパレータ付き電極製造装置130は、搬送方向D1におけるクリーナ148より下流側に第2セパレータ供給部156を備える。第2セパレータ供給部156は、第2セパレータ部材155を供給する。なお、第2セパレータ部材155は、セパレータ119の材料である。第2セパレータ部材155の片面は、接合部とされる。第2セパレータ供給部156は、搬送される二次前駆体150の下側で、かつ接合部が上側となる状態で第2セパレータ部材155が搬送されるように、クリーナ148よりも搬送方向D1の下流側に配置されている。第2セパレータ供給部156は、ロール状に捲回された第2セパレータ部材155を支持するホルダ157を備える。ホルダ157は、二次前駆体150の搬送速度にあわせて、第2セパレータ部材155を送出する。
セパレータ付き電極製造装置130は、第2セパレータ供給部156の下流側に第2接合ローラユニットとしての第2接合ローラユニット(接合部)160を備える。第2接合ローラユニット160は、一対の接合ローラ160a及び接合ローラ160bを備える。
そして、三次製造工程では、搬送される二次前駆体150及び第2セパレータ部材155が、第2接合ローラユニット160の一対の接合ローラ160aの間を通過することで、第2セパレータ部材155の接合部が二次前駆体150の他方の面を構成する第2塗工部122bに接合され、第2セパレータ部材155に二次前駆体150が接合され、貼り付く(接合される)。
第2接合ローラユニット160の接合ローラ160bは、ロータリーヒーターである。接合ローラ160bは、円柱状であり、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155の下方に配置されている。接合ローラ160bの回転軸は搬送方向D1と直交する水平方向に沿っている。接合ローラ160bは、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155のうち、下段に配置される第2セパレータ部材155に接触して、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155を加熱する。これにより、第2セパレータ部材155に付着していた接着剤が加熱されることで、第2セパレータ部材155と二次前駆体150とが接合される。なお、接着剤が付着しておらず、加熱圧縮の作用のみによって、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155とが接合されてもよい。あるいは、加熱を行うことなく、圧縮の作用のみによって、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155とが接合されてもよい。接合ローラ160bは、図示されない駆動源によって回転駆動されてもよく、搬送される第2セパレータ部材155に伴って回転してもよい。
第2接合ローラユニット160の接合ローラ160aは、ヒータを有さないローラである。接合ローラ160aは、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155を接合ローラ160bとの間で挟むことで支持する。接合ローラ160aは、円柱状であり、搬送方向D1と直交する水平方向に二次前駆体150及び第2セパレータ部材155を挟んで接合ローラ160bに対向する位置に配置されている。接合ローラ160aは、二次前駆体150を第2セパレータ部材155に沿わせるように接合ローラ160bとの間に挟み込みながら、図示しない駆動源によって回転することにより、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155を搬送方向に搬送する。接合ローラ160aは、二次前駆体150及び第2セパレータ部材155のうち、上段に配置される二次前駆体150に接触する。
図16に示すように、幅方向D2への第2セパレータ部材155の寸法は、幅方向D2への第1セパレータ部材124の寸法と同じであり、幅方向D2に並んだ二つの正極113の寸法より長い。このため、幅方向D2に並ぶ二つの正極113は幅方向D2全体に亘って第2セパレータ部材155に覆われ、各正極113の正極活物質層115となる第2塗工部122bの全面が第2セパレータ部材155によって覆われる。また、各正極113は、搬送方向D1全体に亘って第2セパレータ部材155に覆われる。このとき、第1セパレータ部材124と第2セパレータ部材155は、幅方向D2の両端の位置が一致するが、一致していなくてもよい。
また、幅方向D2両側に位置する正極タブ114aは、根本側(正極活物質層115側)のみ第1セパレータ部材124及び第2セパレータ部材155によって覆われ、先端側は露出したままである。そして、二次前駆体150における第2塗工部122bに第2セパレータ部材155が固定(接合)された三次前駆体162が製造され、三次製造工程が完了する。
三次前駆体162は、個片に分断された正極113を第2塗工部122b側から覆っている。よって、三次前駆体162は、複数の正極113を第1セパレータ部材124と第2セパレータ部材155で挟んだ形状である。
図9に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、搬送方向D1における第2接合ローラユニット160より下流側に、第2切断装置としてのロータリーカッタ(切断部)163を備える。ロータリーカッタ163は、三次前駆体162のうちの第1セパレータ部材124及び第2セパレータ部材155を切断するための装置である。図17に示すように、ロータリーカッタ163は、カッターロール164と、アンビルロール165とを備える。本実施形態では、カッターロール164は、アンビルロール165の下方に配置されている。カッターロール164の軸心、及び、アンビルロール165の軸心は、幅方向D2に沿って延び、かつ互いに平行である。カッターロール164及びアンビルロール165は、軸心まわりで回転できるように図示しない駆動装置に支持されている。カッターロール164は、円柱状のロール本体166と、ロール本体166の周面に巻回された切刃167とを備える。なお、図9では、切刃167について、模式的にダイロール164の周上の一箇所のみに記載しているが、正確には、図17の如く、切刃167は、カッターロール164の周方向において、ほぼ全周にわたり配置される。
ロール本体166が回転することで切刃167が移動する。切刃167は、三次前駆体162において正極113同士の間に形成された第1隙間S1及び第2隙間S2に入り込む位置に配置されている。切刃167は、ロール本体166の軸心方向の中間において、ロール本体166の全周に延びる第1刃部167aと、ロール本体166の軸心方向に長手が延び、かつ周方向に等間隔を空けて配置された一対の第2刃部167bとを有する。
そして、第1刃部167aは、三次前駆体162の幅方向D2の中間位置に位置する第2隙間S2に対応した位置に入り込み、三次前駆体162を幅方向D2に二分する。第2刃部167bは、三次前駆体162の第1隙間S1に対応した位置に入り込み、三次前駆体162を搬送方向D1に分断していく。
よって、分断工程では、三次前駆体162がロータリーカッタ163を通過すると、三次前駆体162は、第1刃部167aによって幅方向D2に二分されながら、第2刃部167bによって搬送方向D1に分断されていく。すると、長尺金属箔121から正極集電箔114が形成されるとともに、第1塗工部122a及び第2塗工部122bから正極活物質層115が形成され、個片の正極113が製造される。また、第1塗工部122aに固定された第1セパレータ部材124から一方のセパレータ119が形成されるとともに、第2塗工部122bに固定された第2セパレータ部材155から他方のセパレータ119が形成される。その結果、一対のセパレータ119を備える正極113が製造される。なお、正極タブ114aは、一対のセパレータ119から飛び出している。
次に、図18を参照して、ロータリーカッタ163付近の構成について説明する。図18に示すように、セパレータ付き電極製造装置130は、搬送方向D1におけるロータリーカッタ163よりも下流側に、支持部33及び受取部181を備える。受取部181は、搬送経路においてロータリーカッタ163及び支持部33よりも下流側に配置されている。受取部181は、ロータリーカッタ163で切断される前のセパレータ部材124,155を受け取り、張力を加えた状態でのロータリーカッタ163による切断を、可能とする。また、受取部181は、切断されたセパレータ部材124,155(すなわち、セパレータ119)を下流側に送り出す。受取部181は、ニップロール181a,181bを有している。ニップロール181a,181bは、搬送経路(搬送面)に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ119を挟んで互いに対向して配置されている。ニップロール181a,181bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ニップロール181a,181bは、セパレータ部材124,155を挟み込みながら、駆動源(不図示)によって回転することにより、セパレータ部材124,155(及びセパレータ119)を引き込むように搬送方向に駆動する(搬送する)。
支持部33は、搬送経路においてロータリーカッタ163よりも下流側に配置され、受取部181よりも上流側に配置されている。支持部33は、ロータリーカッタ163の下流側において、セパレータ部材124,155を支持する。支持部33は、セパレータ部材124,155を支持する支持部材44と、支持部材44で支持されるセパレータ部材124,155に対して、支持部材44側から気体を供給する気体供給部45と、を備える。
支持部材44は、カッターロール164とニップロール181bとの間に配置されており、セパレータ119の搬送経路よりも下側に配置されている。支持部材44は、カッターロール164の切刃167と干渉しない位置に配置される。縁部44bは、近接して来た第1刃部167bと略接触する位置に配置される。これにより、切断直後に第1刃部167bに支持されていたセパレータ部材124,155の先端部は、支持部材44にスムーズに受け渡される。ただし、切刃167は、下側のローラに設けられず、上側のローラに設けられていてもよい。この場合、支持部材44の縁部44bは、図4に示す包装装置20と同様に、下側のローラの外周面に接触するように配置されてもよい。なお、支持部材44及び気体供給部45のその他の構成は、図4に示す包装装置20の支持部33と同趣旨の構成を有する。
以上より、セパレータ付き電極製造装置130は、第2接合ローラユニット160及びロータリーカッタ163の下流側において、セパレータ部材124,155を支持する支持部33を備える。この支持部33は、セパレータ部材124,155を支持する支持部材44を備えている。従って、支持部33は、セパレータ部材124,155を支持部材44に載せることによって、当該セパレータ部材124,155を支持することができる。また、支持部33は、支持部材44で支持されるセパレータ部材124,155に対して、支持部材44側から気体を供給する気体供給部45と、を備える。これにより、気体供給部45は、支持部材44側からセパレータ部材124,155に気体を吹き付けることで、当該セパレータ部材124,155が静電気の影響によって支持部材44に貼り付くことを抑制できる。以上により、セパレータ部材124,155が支持部材44に貼り付くことで詰まることを抑制し、生産性を向上することができる。
セパレータ付き電極製造装置130は、正極113に対してセパレータ119を接合することでセパレータ付き正極110を製造し、第2接合ローラユニット160は、セパレータ部材124と接合された正極113に対して、他のセパレータ部材155を接合する。このように、正極113にセパレータ119を接合するタイプのセパレータ付き電極製造装置130において、生産性を向上できる。
なお、第1セパレータ部材124及び第2セパレータ部材155の接合部は、その全面に設けられず、局所的に設けられていてもよい。
電極材料120を供給する供給部131は、電極材料120を捲回状に一旦ロールしたものであったが、必ずしもロールする必要はなく、電極材料120の製造装置そのものであり、電極材料120の製造装置より、電極材料120が直接供給される構造であってもよい。
供給部131に捲回された電極材料120は、予め露出部123が切断され、正極タブ114aの形状が切り出されたものであってもよい。第1セパレータ部材124に配置される接合部は、必ずしも片面全面に形成されていなくてもよく、少なくとも、最終的に正極113となる部分と重なる位置に配置されていればよい。
集電体は、活物質合剤が塗布できるものであれば、金属箔に限定されるものではない。例えば、織物状や網状のシートを用いてもよい。セパレータ付き電極製造装置130によって製造される電極は負極であってもよい。
蓄電装置は、例えばキャパシタなど、二次電池以外の蓄電装置にも適用可能である。二次電池は、リチウムイオン二次電池でもよいし、他の二次電池であってもよい。要は、正極用の活物質と負極用の活物質との間をイオンが移動するとともに電荷の授受を行うものであればよい。
一形態に係る包装装置は、電極を搬送経路に沿って搬送しながら電極をセパレータで覆って包装する包装装置であって、セパレータの母材であるセパレータ部材を溶着する溶着部と、溶着部の下流側に設けられ、セパレータ部材を切断する切断部と、切断部の下流側において、セパレータ部材を支持する支持部と、を備え、支持部は、セパレータ部材を支持する支持部材と、支持部材で支持されるセパレータ部材に対して、支持部材側から気体を供給する気体供給部と、を備える。
包装装置は、溶着部及び切断部の下流側において、セパレータ部材を支持する支持部を備える。この支持部は、セパレータ部材を支持する支持部材を備えている。従って、支持部は、セパレータ部材を支持部材に載せることによって、当該セパレータ部材を支持することができる。また、支持部は、支持部材で支持されるセパレータ部材に対して、支持部材側から気体を供給する気体供給部と、を備える。これにより、気体供給部は、支持部材側からセパレータ部材に気体を吹き付けることで、当該セパレータ部材が静電気の影響によって支持部材に貼り付くことを抑制できる。以上により、セパレータ部材が支持部材に貼り付くことで詰まることを抑制し、生産性を向上することができる。
包装装置において、支持部材は貫通部を有し、気体供給部は、貫通部を介してセパレータ部材に対して気体を供給してよい。これにより、気体供給部から供給された気体は、貫通部を通過することで、支持部材で支持されているセパレータ部材に吹き付けられる。
包装装置において、貫通部は、搬送経路が延びる方向、及び搬送経路の幅方向の少なくとも一方に複数配列された貫通孔を含んでよい。これにより、気体供給部から供給された気体は、複数の貫通孔からバランスよくセパレータ部材に吹き付けられる。
包装装置において、貫通部は、支持部材の搬送経路の下流側の縁部から、上流側の縁部側へ延びる切欠部を含んでよい。これにより、切欠部が支持部材の広い範囲にわたって形成されるため、セパレータ部材が貼り付き得る部分の面積を低減することができる。これにより、セパレータ部材が支持部材に貼り付くことを抑制できる。
包装装置において、支持部材の上流側の縁部は先細りとなる形状を有し、縁部は切断部のローラと接触してよい。これにより、切断部から搬送されたセパレータ部材が、支持部材の縁部で引っかかることを抑制できる。
包装装置は、支持部の下流側に設けられ、セパレータ部材を受け取る受取部を更に備え、受取部は、セパレータ部材を挟むニップロールを有してよい。これにより、受取部は、セパレータ部材をニップロールで挟み込むことで、テンションをかけた状態で受け取ることができる。従って、切断部は精度よくセパレータ部材を切断することができる。
8,113…正極(電極)、10,119…セパレータ、18a,18b,124,155…セパレータ部材、20…包装装置(セパレータ付き電極製造装置)、25,26…ヒータローラ(接合部)、31…切断部、32,181…受取部、32a,32b,181a,181b…ニップロール、33…支持部、44…支持部材、45…気体供給部、46…貫通孔、48…切欠部、50…貫通部、160…第2接合ローラユニット(接合部)、163…ロータリーカッタ(切断部)。
Claims (8)
- 電極を搬送経路に沿って搬送しながら、前記電極にセパレータが設けられたセパレータ付き電極を製造するセパレータ付き電極製造装置であって、
前記セパレータの母材であるセパレータ部材を接合する接合部と、
前記接合部の下流側に設けられ、前記セパレータ部材を切断する切断部と、
前記切断部の下流側において、前記セパレータ部材を支持する支持部と、を備え、
前記支持部は、
前記セパレータ部材を支持する支持部材と、
前記支持部材で支持される前記セパレータ部材に対して、前記支持部材側から気体を供給する気体供給部と、を備える、セパレータ付き電極製造装置。 - 前記支持部材は貫通部を有し、前記気体供給部は、前記貫通部を介して前記セパレータ部材に対して気体を供給する、請求項1に記載のセパレータ付き電極製造装置。
- 前記貫通部は、前記搬送経路が延びる方向、及び搬送経路の幅方向の少なくとも一方に複数配列された貫通孔を含む、請求項2に記載のセパレータ付き電極製造装置。
- 前記貫通部は、前記支持部材の前記搬送経路の下流側の縁部から、上流側の縁部側へ延びる切欠部を含む、請求項2に記載のセパレータ付き電極製造装置。
- 前記支持部材の上流側の縁部は先細りとなる形状を有し、
前記縁部は、前記切断部のローラと接触する、請求項1〜4の何れか一項に記載のセパレータ付き電極製造装置。 - 前記支持部の下流側に設けられ、前記セパレータ部材を受け取る受取部を更に備え、
前記受取部は、前記セパレータ部材を挟むニップロールを有する、請求項1〜5の何れか一項に記載のセパレータ付き電極製造装置。 - 前記セパレータ付き電極製造装置は、前記電極を前記セパレータで覆って包装することで前記セパレータ付き電極を製造し、
前記接合部は、一対の前記セパレータ部材同士を溶着する、請求項1〜6の何れか一項に記載のセパレータ付き電極製造装置。 - 前記セパレータ付き電極製造装置は、前記電極に対して前記セパレータを接合することで前記セパレータ付き電極を製造し、
前記接合部は、前記セパレータ部材と接合された電極に対して、他の前記セパレータ部材を接合する、請求項1〜6の何れか一項に記載のセパレータ付き電極製造装置。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018014700 | 2018-01-31 | ||
JP2018014700 | 2018-01-31 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019133907A true JP2019133907A (ja) | 2019-08-08 |
Family
ID=67544939
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018114844A Pending JP2019133907A (ja) | 2018-01-31 | 2018-06-15 | セパレータ付き電極製造装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019133907A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021025179A (ja) * | 2019-08-08 | 2021-02-22 | 株式会社東芝 | 電解紡糸装置及びセパレータ一体型電極の製造方法 |
WO2022191359A1 (ko) * | 2021-03-08 | 2022-09-15 | 주식회사 디에이테크놀로지 | 이차전지의 전극체 제조 장치 |
CN115832404A (zh) * | 2023-01-06 | 2023-03-21 | 深圳市兴禾自动化股份有限公司 | 极片制袋封边装置和电芯制造设备 |
-
2018
- 2018-06-15 JP JP2018114844A patent/JP2019133907A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021025179A (ja) * | 2019-08-08 | 2021-02-22 | 株式会社東芝 | 電解紡糸装置及びセパレータ一体型電極の製造方法 |
JP7344040B2 (ja) | 2019-08-08 | 2023-09-13 | 株式会社東芝 | 電界紡糸装置及びセパレータ一体型電極の製造方法 |
WO2022191359A1 (ko) * | 2021-03-08 | 2022-09-15 | 주식회사 디에이테크놀로지 | 이차전지의 전극체 제조 장치 |
CN115832404A (zh) * | 2023-01-06 | 2023-03-21 | 深圳市兴禾自动化股份有限公司 | 极片制袋封边装置和电芯制造设备 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101906076B1 (ko) | 복합재의 접합 방법 및 복합재의 접합 장치 | |
JP6906764B2 (ja) | セパレータ付き電極の製造装置 | |
JP5983767B2 (ja) | 電気デバイスのセパレータ切断装置およびその切断方法 | |
JP2019133907A (ja) | セパレータ付き電極製造装置 | |
JP7103291B2 (ja) | セパレータ付き電極製造装置、及びセパレータ付き電極製造方法 | |
KR101749468B1 (ko) | 전기 디바이스의 세퍼레이터 접합 장치 | |
JP2015185372A (ja) | 電気デバイスのセパレータ接合方法および電気デバイスのセパレータ接合装置 | |
JPWO2017110318A1 (ja) | 蓄電装置、及び電極ユニットの製造方法 | |
JP6717159B2 (ja) | 電極製造装置 | |
JP6364854B2 (ja) | 電気デバイスのセパレータ接合装置 | |
JP2019186172A (ja) | 電極の製造方法、及び電極製造設備 | |
JP2016162549A (ja) | セパレータ付き電極の製造装置、及び、セパレータ付き電極の製造方法 | |
JP2020053113A (ja) | セパレータ付き電極の製造装置 | |
JP2020102353A (ja) | 積層電極製造装置、及び積層体製造装置 | |
JP7070285B2 (ja) | 電極製造装置 | |
JP6488764B2 (ja) | セパレータ付き電極の製造装置及びセパレータ付き電極の製造方法 | |
JP6565443B2 (ja) | セパレータ付き電極の製造装置、及び、セパレータ付き電極の製造方法 | |
JP6984204B2 (ja) | セパレータ付き電極の製造方法 | |
JP2020027721A (ja) | セパレータ付き電極製造装置 | |
JP6097331B2 (ja) | 枚葉積層型リチウムイオン電池の製造装置、および枚葉積層型リチウムイオン電池の製造方法 | |
JP7081512B2 (ja) | 電極製造装置 | |
JP2020087871A (ja) | セパレータ付き電極製造装置 | |
JP2019202520A (ja) | 接合装置 | |
WO2019039102A1 (ja) | セパレータ付き電極の製造装置、及びセパレータ付き電極の製造方法 | |
JP2019220352A (ja) | 包装装置 |