JP2020053113A - セパレータ付き電極の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】電極の品質の低下を抑制できるセパレータ付き電極の製造装置を提供する。【解決手段】電極製造装置20は、セパレータ部材18a,18bを搬送する搬送ローラ27と、セパレータ部材18a,18bを正極8の表裏両面側に設けるヒータローラ25と、ヒータローラ25の上流側に配置されたニップローラ28と、を備える。ニップローラ28は、第1ローラ28aと第2ローラ28bとを有する。第1ローラ28aの外周面のうち正極8と対向する部分は、正極8の上面8bに接触する接触領域A1と、正極8の上面8bに接触しない非接触領域A2と、を含む。正極8の前端部又は後端部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に侵入したときに非接触領域A2が第2ローラ28bと対向し、正極8の本体部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に侵入したときに接触領域A1が第2ローラ28bと対向する。【選択図】図6
Description
本発明は、セパレータ付き電極の製造装置に関する。
特許文献1には、電極(極板)をセパレータで挟んで袋詰めした製品を製造する装置(袋詰め装置)が記載されている。この袋詰め装置は、セパレータ帯を所定の位置へ搬送する搬送ユニットと、所定の位置でセパレータ帯の溶着部分を形成する溶着ユニットと、を備える。上記装置では、電極は、フィードローラと補助ローラとで挟み込まれて、一対のセパレータ帯の間の溶着位置に向けて送り出される。
上記装置では、フィードローラ及び補助ローラは、電極を挟み込むニップローラとして構成されている。上記装置では、供給タイミングを制御するフィードローラ及び補助ローラによりニップローラが構成されているが、他の目的でも、溶着ユニットの手前にニップローラが配置されることがある。他の目的とは、例えば、幅方向の位置ずれ防止等である。このようなニップローラが設けられる場合、電極がニップローラの間に入り込む際に、電極の前端部(搬送方向側の端部)がニップローラに接触することになる。また、電極がニップローラから離れる際に、電極の後端部(搬送方向とは逆側の端部)がニップローラに接触することになる。このように電極の端部(前端部又は後端部)がニップローラに接触し、電極の端部に圧力がかかると、電極に形成された活物質層の一部(活物質粒子又は粒子塊等)の剥離(粉落ち)が生じ、その結果として電極の品質が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、電極の品質の低下を抑制できるセパレータ付き電極の製造装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係るセパレータ付き電極の製造装置は、電極を搬送経路に沿って搬送しながらセパレータ間に電極が配置されたセパレータ付き電極を製造するセパレータ付き電極の製造装置であって、セパレータを構成する長尺シート状の一対のセパレータ部材を搬送する搬送部と、搬送部により搬送される一対のセパレータ部材を電極の表裏両面側に設ける接合部と、接合部の上流側に配置され、電極を挟み込んで一対のセパレータ部材の間に向けて送るニップローラと、を備え、ニップローラは、電極の第1面に接触する第1ローラと、電極の第1面とは反対側の第2面に接触する第2ローラと、を有し、第1ローラの外周面のうち電極と対向する部分は、電極の第1面に接触する接触領域と、電極の第1面に接触しない非接触領域と、を含み、電極の前端部又は後端部が第1ローラと第2ローラとの間に侵入したときに非接触領域が第2ローラと対向し、電極の前端部及び後端部を除く本体部が第1ローラと第2ローラとの間に侵入したときに接触領域が第2ローラと対向する。
上記製造装置では、ニップローラを構成する第1ローラ及び第2ローラが、電極を挟み込んで一対のセパレータ部材の間に向けて送る。ここで、電極の前端部又は後端部は、衝撃に対して比較的弱い部分である。このため、第1ローラ及び第2ローラによって電極の前端部又は後端部が強い力で挟み込まれてしまうと、その衝撃によって電極の前端部又は後端部が損傷したり、電極の前端部又は後端部から粉落ちが生じたりするおそれがある。一方、上記製造装置では、第1ローラの外周面のうち電極と対向する部分は、電極の第1面に接触する接触領域と電極の第1面に接触しない非接触領域とを含んでいる。また、電極の前端部又は後端部が第1ローラと第2ローラとの間に侵入したときに、非接触領域が第2ローラと対向するため、電極の前端部又は後端部は、第1ローラ及び第2ローラによって挟み込まれない。一方、電極の前端部及び後端部を除く本体部が第1ローラと第2ローラとの間に侵入したときに、接触領域が第2ローラと対向するため、電極の本体部を第1ローラ及び第2ローラで挟み込んで一対のセパレータ部材の間に向けて適切に送出することができる。したがって、上記製造装置によれば、電極の前端部又は側端部を第1ローラ及び第2ローラで挟み込まないようにして電極を搬送することにより、電極の損傷又は粉落ちを効果的に抑制できる。これにより、電極の品質の低下を抑制できる。
第1ローラは、外周面の一部が切り欠かれた切り欠き部を有する円柱状部材であり、非接触領域は、切り欠き部によって形成されていてもよい。この構成によれば、比較的単純な構成によって非接触領域を形成することができる。
接触領域は、電極が搬送される方向に直交する方向における電極の両端部に接触しなくてもよい。この構成によれば、電極の幅方向(電極が搬送される方向に直交する方向)における両端部についても、第1ローラ及び第2ローラに挟み込まれないようにすることができるため、電極の損傷又は粉落ちをより一層効果的に抑制できる。
第1ローラは、第2ローラの外周面と常時接触するように形成された接触部を有してもよい。この構成によれば、第1ローラ及び第2ローラの一方(例えば従動ローラ)を他方(例えば駆動ローラ)の回転に伴って適切に回転させることが可能となる。
第1ローラ及び第2ローラは、上下方向に対向しており、第1面は上面であり、第2面は下面であり、第2ローラは、駆動ローラとして構成されており、第1ローラは、従動ローラとして構成されていてもよい。この構成によれば、第1ローラの駆動源が不要となるため、装置構成を簡素化することができる。
第1ローラ及び第2ローラは、上下方向に対向しており、第1面は上面であり、第2面は下面であり、第1ローラは、駆動ローラとして構成されており、第2ローラは、従動ローラとして構成されていてもよい。この構成によれば、第2ローラの駆動源が不要となるため、装置構成を簡素化することができる。
第1ローラ及び第2ローラは、上下方向に対向しており、第1面は上面であり、第2面は下面であり、第2ローラには、一対のセパレータ部材のうち電極の第2面を覆う下側セパレータ部材が巻き掛けられており、第1ローラ及び第2ローラは、従動ローラとして構成されていてもよい。この構成によれば、第1ローラ及び第2ローラの駆動源が不要となるため、装置構成を簡素化することができる。
本発明によれば、電極の品質の低下を抑制できるセパレータ付き電極の製造装置を提供することができる。
以下、図面を参照して電極製造装置の一実施形態について説明する。なお、図面の説明においては、同一の要素同士、或いは、相当する要素同士には、互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の実施形態に係る電極製造装置を適用して製造される電極を用いた蓄電装置の内部を示す断面図である。図2は、図1のII-II線に沿った断面図である。図1及び図2において、蓄電装置1は、積層型の電極組立体を有するリチウムイオン二次電池である。
蓄電装置1は、例えば略直方体形状のケース2と、このケース2内に収容された電極組立体3と、を備えている。ケース2は、例えばアルミニウム等の金属により形成されている。ケース2の内部には、図示はしないが、例えば非水系(有機溶媒系)の電解液が注液されている。ケース2上には、正極端子4及び負極端子5が互いに離間して配置されている。正極端子4は、絶縁リング6を介してケース2に固定され、負極端子5は、絶縁リング7を介してケース2に固定されている。
また、電極組立体3とケース2の内側の側面及び底面との間には絶縁フィルムFが配置されており、当該絶縁フィルムFによってケース2と電極組立体3との間が絶縁されている。電極組立体3の下端は、絶縁フィルムFを介してケース2の内側の底面に接触している。電極組立体3とケース2との間にスペーサSを配置することにより、電極組立体3とケース2との間に隙間が埋められている。スペーサSは、一枚または複数枚のシートを備えており、当該シートの枚数は電極組立体3の厚さによって調整される。
電極組立体3は、複数の正極8と複数の負極9とが袋状のセパレータ10を介して交互に積層された構造を有している。正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。袋状のセパレータ10に包まれた状態の正極8は、セパレータ付き正極11として構成されている。従って、電極組立体3は、複数のセパレータ付き正極11と複数の負極9とが交互に積層された構造を有している。なお、電極組立体3の両端に位置する電極は、負極9である。
図3は、セパレータ付き正極11を模式的に示す図である。図1〜3に示されるように、正極8は、例えばアルミニウム箔からなる正極集電体である金属箔14と、この金属箔14の両面に形成された正極活物質層15とを有している。金属箔14は、平面視矩形状の箔本体部14aと、この箔本体部14aと一体化されたタブ14bとを有している。箔本体部14aは、下端部14x、下端部14xの反対側の上端部14y、及び、下端部14xと上端部14yとを接続する一対の側端部14r,14pを含む。側端部14r,14pは、下端部14x及び上端部14yに交差する。タブ14bは、正極端子4の位置に対応するように箔本体部14aの上端部14yから突出して、セパレータ10を突き抜けている。タブ14bは、導電部材12を介して正極端子4に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ14bを省略している。
正極活物質層15は、箔本体部14aの表裏両面に形成されている。正極活物質層15は、正極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。正極活物質としては、例えば複合酸化物、金属リチウムまたは硫黄等が挙げられる。複合酸化物には、例えばマンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとが含まれる。
負極9は、例えば銅箔からなる負極集電体である金属箔16と、この金属箔16の両面に形成された負極活物質層17とを有している。金属箔16は、平面視矩形状の箔本体部16aと、この箔本体部16aと一体化されたタブ16bとを有している。タブ16bは、箔本体部16aの一端部から突出している。タブ16bは、導電部材13を介して負極端子5に接続されている。なお、図2では、便宜上タブ16bを省略している。
負極活物質層17は、箔本体部16aの表裏両面に形成されている。負極活物質層17は、負極活物質とバインダとを含んで形成された多孔質の層である。負極活物質としては、例えば黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物またはホウ素添加炭素等が挙げられる。
セパレータ10は、一例として、正極8を内部に収容している。すなわち、正極8は、袋状のセパレータ10に包まれている。セパレータ10は、平面視矩形状を呈している。セパレータ10は、一対の長尺シート状のセパレータ部材を互いに溶着して袋状に形成される。具体的には、セパレータ10は、セパレータ部材を互いに溶着して形成される溶着領域W1、溶着領域W2、溶着領域W3、及び溶着領域W4によって外縁が規定される袋状である。なお、図3においては、説明のために溶着領域W1〜溶着領域W4に網掛けを施している。
溶着領域W1は、箔本体部14aの側端部14rに対向すると共に側端部14rに沿って延びる領域である。溶着領域W3は、箔本体部14aの側端部14pに対向すると共に側端部14pに沿って延びる領域である。溶着領域W2は、箔本体部14aの下端部14xに対向すると共に下端部14xに沿って延びる領域である。溶着領域W4は、箔本体部14aの上端部14yに対向すると共に上端部14yに沿って延びる領域である。溶着領域W1〜溶着領域W4は、矩形環状となるように互いに接続されている。互いに離間した複数(ここでは、2つ)の溶着領域W4間には、非溶着領域W5が介在されている。
セパレータ10は、非溶着領域W5において開口している。セパレータ10においては、非溶着領域W5を介して、タブ14bが突出している。セパレータ10の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、或いはポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布または不織布等が例示される。なお、セパレータ10内で正極8のずれが生じない範囲において、溶着領域W1〜溶着領域W4が間欠的、例えばドット形状をなすように形成されてもよい。
以上のように構成された蓄電装置1を製造する場合は、まず、帯状の金属箔に活物質層の前駆体が形成されたシート部材を製作する。次に、シート部材を所定の形状に切断し、その後、正極8のみセパレータで包装することで、セパレータ付き正極11及び負極9を製作する。セパレータ付き正極11及び負極9を製作した後、セパレータ付き正極11と負極9とを交互に積層し、積層体を形成する。この積層体を加圧することでセパレータ付き正極11及び負極9を密着させた後、セパレータ付き正極11及び負極9をテープ等で固定することで電極組立体3を得る。そして、セパレータ付き正極11のタブ14bを導電部材12を介して正極端子4に接続すると共に、負極9のタブ16bを導電部材13を介して負極端子5に接続した後、電極組立体3をケース2内に収容する。例えば、セパレータ付き正極11の製作工程では、より具体的には、活物質層を備えた帯状の電極母材の製造が行われ、その電極母材をカットすることで、正極8の製造が行われる。製造された正極8をセパレータ10で包むことで、セパレータ付き正極11が製造される。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施形態に係る電極製造装置20について説明する。図4は、本実施形態に係る電極製造装置20の概略側面図である。図5は、セパレータ部材18bを除いた時の溶着領域の様子を示す図であり、図5の(a)は後述する前段側のヒータローラ25で溶着を行った時の様子を示し、図5の(b)は後述する後段側のヒータローラ26で溶着を行った後の様子を示す。図4に示される電極製造装置20は、電極(ここでは、正極8)にセパレータ10を設けることによりセパレータ付き電極(ここでは、セパレータ付き正極11)を製造するセパレータ付き電極の製造装置である。電極製造装置20は、セパレータ10の母材となる長尺シート状の一対のセパレータ部材(セパレータ部材18a及びセパレータ部材18b)を互いに溶着することにより、一対のセパレータ部材を正極8の表裏両面側に設ける。これにより、電極製造装置20は、正極8が配置(収容)された袋状のセパレータ10を形成する。
電極製造装置20は、前工程の設備から供給された正極8を搬送経路(ここでは、X軸に沿った経路)に沿って搬送しながら正極8にセパレータ10を設ける。前工程の設備は、例えば、電極母材(不図示)の切断により正極8を製造する装置(不図示)である。正極8は、搬送コンベア40により搬送されて電極製造装置20(後述するニップローラ28)に供給される。搬送コンベア40は、例えば、サン付のベルトコンベアである。なお、本実施形態では、搬送コンベア40は、二列に配列された状態の正極8を電極製造装置20に供給するものとする。ただし、正極8は、一列又は三列以上で供給されてもよい。
電極製造装置20は、供給リール21と、供給リール22と、ガイドローラ23と、ガイドローラ24と、ヒータローラ25(接合部)と、ヒータローラ26と、搬送ローラ27(搬送部)と、ニップローラ28と、を備えている。セパレータ部材18a(下側セパレータ部材)は、供給リール21が回転されることにより原反ロールから繰り出される。供給リール21は、正極8の下面8a(第2面)側から、搬送経路に向けてセパレータ部材18aを供給する。セパレータ部材18bは、供給リール22が回転されることにより原反ロールから繰り出される。供給リール22は、正極8の下面8aと反対側の上面8b(第1面)側から、搬送経路に向けてセパレータ部材18bを供給する。
ガイドローラ23は、供給リール21によって供給されたセパレータ部材18aを搬送経路に沿うようにガイドし、セパレータ部材18aが搬送される向きを変更する。ガイドローラ23は、正極8の下面8a側に配置されている。ガイドローラ23は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ガイドローラ23にガイドされたセパレータ部材18aは、正極8の下面8a側において、搬送経路に沿って搬送される。ここでは、正極8は、セパレータ部材18a上に載置されて一体的に搬送される。したがって、セパレータ部材18aの上面は、正極8の搬送面を形成する。
ガイドローラ24は、搬送経路においてガイドローラ23よりも下流側に配置されている。ガイドローラ24は、供給リール22によって供給されたセパレータ部材18bを搬送経路に沿うようにガイドする。ガイドローラ24は、正極8の上面8b側に配置されている。ガイドローラ24は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ガイドローラ24にガイドされたセパレータ部材18bは、正極8の上面8b側において、搬送経路に沿って搬送される。
セパレータ部材18bは、ガイドローラ24よりも下流側において、上述したように正極8の搬送面を提供するセパレータ部材18aに対して、上下方向に対向すると共に略平行な状態で搬送される。換言すれば、ガイドローラ24よりも下流側において、正極8は、セパレータ部材18aとセパレータ部材18bとに挟まれた状態とされる。
ヒータローラ25は、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んでガイドローラ24に対向して配置されている。ヒータローラ25は、正極8の下面8a側(下側)であってセパレータ部材18aの下側に配置されている。ヒータローラ25は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。
ヒータローラ25は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その短手方向に沿って互いに溶着する。そのために、ヒータローラ25は、一例として、その回転軸に沿った方向に延びる一対の凸部25sを有している。凸部25sは、凸条であってもよく、また、多数の突起の集合体であってもよい。ここでは一例として、一対の凸部25sは、ヒータローラ25の径方向に沿って互いに180°反対側に形成されている。また、ヒータローラ25は、その内部にヒータを有し、その全体が加熱されている。ヒータローラ25は、ヒータにより熱せられた凸部25sの頂面をセパレータ部材18aに接触させることにより、セパレータ部材18a,18bを加熱してセパレータ部材18a,18bを互いに溶着する。これにより、ヒータローラ25は、溶着領域W6を形成する(図5参照)。溶着領域W6は、切断されることによって、上述した溶着領域W1及び溶着領域W3となる。
ヒータローラ26は、搬送経路においてガイドローラ23,24及びヒータローラ25よりも下流側に配置されている。ヒータローラ26は、一対のローラ26a,26bを有している。ローラ26a,26bは、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ26aは、正極8の下面8a側(下側)に配置されている。ローラ26aは、セパレータ部材18aの下側に配置されている。ローラ26bは、正極8の上面8b側(上側)に配置されている。ローラ26bは、セパレータ部材18bの上側に配置されている。ローラ26a,26bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。
ヒータローラ26は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その長手方向に沿って互いに溶着する。一例として、ヒータローラ26は、搬送経路に沿って搬送されているセパレータ部材18a,18bを、その長手方向に延びる縁部に沿って互いに溶着する。ローラ26a,26bのうちの一方(ここでは、ローラ26a)は、その周方向に沿って延びる三つの凸部26sを有している。また、ローラ26aは、その内部にヒータを有している。凸部26sは、Y軸方向における両端部に形成され、中央位置に一つ形成される。
三つの凸部26sのうちの中央位置のものは、ローラ26aの周方向の全体に亘って延び、円環状となっている。すなわち、この凸部26sの始端と終端とは一致している。三つの凸部26sのうちの両端部のものは、ローラ26aの周方向の全体に亘っていない。すなわち、これらの凸部26sの始端と終端とは一致しておらず、それらの間には欠落部分が設けられている。ヒータにより熱せられた凸部26sのそれぞれの頂面がセパレータ部材18aに接触することにより、セパレータ部材18a,18bを加熱してセパレータ部材18a,18bを互いに溶着する。これにより、ローラ26aは、溶着領域W4及び溶着領域W7を形成する(図5参照)。凸部25sの欠落部分においてはセパレータ部材18a,18bが互いに溶着されず、非溶着領域W5が形成される。非溶着領域W5からは、正極8のタブ14bが突出する。中央位置の溶着領域W7は、切断されることによって溶着領域W2となる。
搬送ローラ27は、搬送経路においてヒータローラ26よりも下流側に配置されている。搬送ローラ27は、搬送経路に沿うようにガイドされたセパレータ部材18a,18bを搬送経路に沿って搬送する。搬送ローラ27は、一対のローラ27a,27bを有している。ローラ27a,27bは、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ27a,27bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ローラ27a,27bは、セパレータ部材18a,18bを挟み込みながら、駆動源(不図示)によって回転することにより、セパレータ部材18a,18bにテンションを生じさせて搬送方向に駆動する(搬送する)。
切断部29は、搬送経路において搬送ローラ27よりも下流側に配置されている。切断部29は、搬送方向に隣り合う正極8間において、セパレータ部材18a,18bを切断する。切断部29は、溶着領域W6を切断することによって、溶着領域W1,W3を形成する。切断部29は、Y軸方向に隣り合う正極8間において、セパレータ部材18a,18bを切断する。切断部29は、溶着領域W7を切断することによって、溶着領域W2,W4を形成する。切断部29は、一対のローラ29a,29bを有している。ローラ29a,29bは、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。ローラ29a,29bは、それぞれ、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。ローラ29bは、セパレータ部材18a,18bを切断するための刃部29cを有する。溶着領域W6を切断するための刃部29cは、Y軸方向に沿って延び、ローラ29bの周方向に所定のピッチ(ここでは180°ピッチ)で設けられる。溶着領域W7を切断するための刃部29dは、ローラ29bの周方向に沿って延びる。ローラ29aは刃部を有しておらず、周面でセパレータ部材18a,18bを刃部29cの反対側から支持する。ローラ29a,29bは、セパレータ部材18a,18bを切断しながら、駆動源(不図示)によって回転する。
次に、図4、図6及び図7を参照して、ニップローラ28の構成について詳細に説明する。図6は、ニップローラ28の概略斜視図である。図7の(a)は、図6のA−A線に沿った断面図であり、図7の(b)は、図6のB−B線に沿った断面図である。図4に示されるように、ニップローラ28は、ヒータローラ25の上流側に配置され、正極8を挟み込んで一対のセパレータ部材(セパレータ部材18a,18b)の間に向けて送出する。ニップローラ28は、第1ローラ28a及び第2ローラ28bによって構成されている。第1ローラ28a及び第2ローラ28bは、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z方向)に沿って、正極8を挟んで互いに対向して配置されている。第1ローラ28aは、略円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。第2ローラ28bは、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。
第1ローラ28aは、搬送経路よりも上側に配置されており、正極8の上面8b(第1面)に接触する。第2ローラ28bは、搬送経路よりも下側に配置されており、正極8の下面8a(第2面)に接触する。第1ローラ28aの回転軸には、当該回転軸に対して下向き(Z軸負方向)への力を付勢するための弾性部材30が接続されている。これにより、第1ローラ28aは、第2ローラ28b側へと押圧される。第1ローラ28aは、駆動源Mによって回転させられる駆動ローラとして構成されている。第2ローラ28bは、第1ローラ28aの回転に伴って回転する従動ローラとして構成されている。具体的には、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれていないときには、後述する接触部51と第2ローラ28bとが接触することにより、駆動源Mの駆動力が第1ローラ28aから第2ローラ28bへと伝達される。一方、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれているときには、駆動源Mの駆動力は、第1ローラ28aから正極8を介して第2ローラ28bへと伝達される。
図6に示されるように、第1ローラ28aは、接触部51(接触部51a,51b)、縮径部52(縮径部52a,52b,52c)、及び電極接触部53(電極接触部53a,53b)を有している。第1ローラ28aの幅方向(Y軸方向)における一端側から他端側に向かって、接触部51a、縮径部52a、電極接触部53a、縮径部52b、電極接触部53b、縮径部52c、及び接触部51bがこの順に配置されている。
接触部51(接触部51a,51b)は、第1ローラ28aの幅方向における両側縁部において、第2ローラ28bの外周面と常時接触するように形成された円柱状の部分である。本実施形態では、接触部51の径は、第2ローラ28bの径と一致している。ここで、第1ローラ28aの一部(ここでは接触部51)と第2ローラ28bの外周面とが「常時接触する」とは、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれていない状態で第1ローラ28a及び第2ローラ28bが回転する場合に、第1ローラ28aの上記一部と第2ローラ28bの外周面とが常に接触した状態となることを意味している。以降の説明においても同様である。
縮径部52(縮径部52a,52b,52c)は、接触部51と同軸の円柱状の部分である。縮径部52は、第2ローラ28bの外周面及び正極8と常時接触しないように、接触部51よりも径が縮小された部分である。
縮径部52aの外周面は、第1列の正極8のタブ14bと、当該正極8の箔本体部14aの上端部14y側の縁部と、に対向する領域である。縮径部52aが設けられていることにより、第1ローラ28aの外周面は、第1列の正極8のタブ14bと、当該正極8の箔本体部14aの上端部14y側の縁部と、に接触しない。
縮径部52bの外周面は、第1列の正極8の箔本体部14aの下端部14x側の縁部と、第2列の正極8の箔本体部14aの下端部14x側の縁部と、に対向する領域である。縮径部52bが設けられていることにより、第1ローラ28aの外周面は、第1列の正極8の箔本体部14aの下端部14x側の縁部と、第2列の正極8の箔本体部14aの下端部14x側の縁部と、に接触しない。
縮径部52cの外周面は、第2列の正極8のタブ14bと、当該正極8の箔本体部14aの上端部14y側の縁部と、に対向する領域である。縮径部52cが設けられていることにより、第1ローラ28aの外周面は、第2列の正極8のタブ14bと、当該正極8の箔本体部14aの上端部14y側の縁部と、に接触しない。
電極接触部53(電極接触部53a,53b)は、接触部51と同軸かつ同径の円柱状部材の外周面531の一部が切り欠かれた形状を有している。本実施形態では、電極接触部53は、円柱状部材の軸方向に平行な平面に沿って当該円柱状部材の外周面531の一部が切り欠かれた切り欠き部532を有している。電極接触部53の外周面531のうち切り欠き部532が形成されていない部分は、正極8の上面8bに接触する接触領域A1として機能する。一方、電極接触部53の外周面531のうち切り欠き部532が形成された部分(切り欠き部532の表面)は、正極8の上面8bに接触しない非接触領域A2として機能する。電極接触部53の表面は、例えば、ゴム又はウレタン等によって形成されている。
第1ローラ28aの周長(すなわち、接触部51の周長)は、正極8の搬送ピッチPと一致している。これにより、第1ローラ28aは、各正極8に対して同じように接触又は非接触を繰り返すように構成されている。具体的には、第1ローラ28aは、各正極8に対して以下の位置関係が成立するように、回転角度(初期回転位置等)が調整されている。すなわち、搬送方向(X軸方向)における正極8の前端部(本実施形態では、第1列の正極8の側端部14r及び第2列の正極8の側端部14p)又は後端部(本実施形態では、第1列の正極8の側端部14p及び第2列の正極8の側端部14r)が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間(ニップ位置)に侵入したときに、電極接触部53の切り欠き部532(非接触領域A2)が第2ローラ28bと対向する。また、正極8の前端部及び後端部を除く本体部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に侵入したときに、電極接触部53の外周面531(接触領域A1)が第2ローラ28bと対向する。正極8の本体部は、例えば図6に示されるように、箔本体部14aのうち側端部14r,14pを含む縁部領域を除いた本体領域Rに対応する部分である。本体領域Rは、電極接触部53の外周面531と接触する部分である。
図8を参照して、上述した第1ローラ28aと正極8との位置関係の変化について詳細に説明する。図8は、第1列の正極8と電極接触部53aとの位置関係の変化を模式的に示す図である。まず、図8の(a)に示されるように、搬送コンベア40によって搬送される正極8の側端部14r(前端部)が、第1ローラ28aの電極接触部53aと第2ローラ28bとの間に侵入するときには、電極接触部53aの切り欠き部532(非接触領域A2)が第2ローラ28bと対向する。このとき、第1ローラ28aは弾性部材30によって下向きの力を受けているが、接触部51が第2ローラ28bの外表面に接触する位置までしか第1ローラ28aは下側に移動しない。これにより、電極接触部53aと第2ローラ28bとの間に隙間が形成される。その結果、正極8の側端部14rは、電極接触部53aに接触しない。これにより、正極8の側端部14rは、電極接触部53aと第2ローラ28bとによって上下方向に押圧されないため、側端部14rの損傷又は粉落ち等が抑制される。
続いて、図8の(b)に示されるように、正極8が第2ローラ28bの回転によって更に搬送されて、正極8の側端部14rが第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過した後に、電極接触部53aの外周面531(接触領域A1)が第2ローラ28bと対向する。つまり、電極接触部53aが、正極8の本体部(図6の本体領域R)の側端部14r側の縁部と接触する。これにより、電極接触部53aの外周面531と第2ローラ28bとによって、正極8がニップされる。
続いて、図8の(c)及び(d)に示されるように、正極8の本体部の側端部14p(後端部)側の縁部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過するまで、電極接触部53aの外周面531(接触領域A1)が第2ローラ28bと対向し、正極8の本体部と接触する。このように、正極8の本体部が電極接触部53aの外周面531と第2ローラ28bとにニップされて搬送されることにより、正極8は、ガイドローラ23にガイドされるセパレータ部材18a上へと受け渡される。
続いて、図8の(e)に示されるように、正極8の側端部14pが、第1ローラ28aの電極接触部53aと第2ローラ28bとの間に侵入するときには、電極接触部53aの切り欠き部532(非接触領域A2)が再度第2ローラ28bと対向する。つまり、電極接触部53aと第2ローラ28bとの間に隙間が形成される。その結果、正極8の側端部14pは、電極接触部53aに接触しない。これにより、正極8の側端部14pは、電極接触部53aと第2ローラ28bとによって上下方向に押圧されないため、側端部14pの損傷又は粉落ち等が抑制される。
上述したように第1ローラ28aの周長と正極8の搬送ピッチPと一致していることにより、第1ローラ28aは、搬送経路に沿って搬送される各正極8に対して、図8の(a)〜(e)に示した位置関係が成立するように回転する。
次に、本実施形態に係る電極製造装置20の作用・効果について説明する。
電極製造装置20では、ニップローラ28を構成する第1ローラ28a及び第2ローラ28bが、正極8を挟み込んで一対のセパレータ部材18a,18bの間に向けて送る。ここで、正極8の前端部又は後端部(ここでは、側端部14r,14p)は、衝撃に対して比較的弱い部分である。このため、第1ローラ28a及び第2ローラ28bによって正極8の側端部14r,14pが強い力で挟み込まれてしまうと、その衝撃によって正極8の側端部14r,14pが損傷したり、正極8の側端部14r,14pから正極活物質層15の一部の剥離(粉落ち)が生じたりするおそれがある。一方、電極製造装置20では、第1ローラ28aの外周面のうち正極8と対向する部分(本実施形態では、電極接触部53)は、正極8の上面8bに接触する接触領域A1(外周面531)と正極8の上面8bに接触しない非接触領域A2(切り欠き部532)とを含んでいる。また、正極8の側端部14r,14pが第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間(ニップ位置)に侵入したときに、非接触領域A2が第2ローラ28bと対向するため、正極8の側端部14r,14pは、第1ローラ28a及び第2ローラ28bによって挟み込まれない。一方、正極8の側端部14r,14pを除く本体部(図6の本体領域Rに対応する部分)が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に侵入したときに、接触領域A1が第2ローラ28bと対向するため、正極8の本体部を第1ローラ28a及び第2ローラ28bで挟み込んで一対のセパレータ部材18a,18bの間に向けて適切に送出することができる。したがって、電極製造装置20によれば、正極8の側端部14r,14pを第1ローラ28a及び第2ローラ28bで挟み込まないようにして正極8を搬送することにより、正極8の損傷又は粉落ちを効果的に抑制できる。これにより、正極8の品質の低下を抑制できる。
また、第1ローラ28aは、外周面341の一部が切り欠かれた切り欠き部342を有する円柱状部材であり、非接触領域A2は、切り欠き部342の表面によって形成されている。これにより、比較的単純な構成によって非接触領域A2を形成することができる。
また、接触領域A1は、正極8が搬送される方向(X軸方向)に直交する方向における正極8の両端部(ここでは、上端部14y及び下端部14x)に接触しない。本実施形態では、電極接触部53の幅(Y軸方向における長さ)が正極8の幅(すなわち、上端部14yと下端部14xとの間の距離)よりも小さくされており、電極接触部53の両側に縮径部52が設けられていることにより、上記構成が実現されている。すなわち、本実施形態では、ニップローラ28によってニップされる正極8の部分(本体領域R)は、正極8の側端部14r,14pだけでなく正極8の上端部14y及び下端部14xも除いた部分となっている。この構成によれば、正極8の幅方向(Y軸方向)における両端部(上端部14y及び下端部14x)についても、第1ローラ28a及び第2ローラ28bに挟み込まれないようにすることができるため、正極8の損傷又は粉落ちをより一層効果的に抑制できる。
また、第1ローラ28aは、第2ローラ28bの外周面と常時接触するように形成された接触部51を有する。仮に接触部51が設けられていない場合には、電極接触部53の切り欠き部532(非接触領域A2)が第2ローラ28bと対向する状態(例えば、図8の(a)又は(e)の状態)において、第1ローラ28aと第2ローラ28bとは接触しなくなる。その場合、駆動ローラとして構成された第1ローラ28aの回転が第2ローラ28bに伝わらなくなり、第2ローラ28bが適切に回転しないおそれがある。一方、本実施形態では、第1ローラ28aに接触部51が設けられていることにより、第1ローラ28aの回転に伴って第2ローラ28bを適切に回転させることができる。
また、第1ローラ28a及び第2ローラ28bは、上下方向(Z軸方向)に対向しており、第1ローラ28aは、駆動ローラとして構成されており、第2ローラ28bは、上述したように第1ローラ28aの回転に伴って回転する従動ローラとして構成されている。この構成によれば、第2ローラ28bの駆動源が不要となるため、装置構成を簡素化することができる。
なお、第1ローラ28aの回転軸の上下方向(Z軸方向)における位置が固定されており、第1ローラ28a及び第2ローラ28bの間に正極8が入り込むための隙間を、第1ローラ28a及び第2ローラ28bの外周面を形成する材料(例えば、ゴム、スポンジ等)の変形によって確保可能な場合には、弾性部材30は省略されてもよい。また、弾性部材30が省略される場合、第1ローラ28aには下向きの力がかからないため、切り欠き部532と第2ローラ28bの外周面との間に隙間を形成するために接触部51を設ける必要はない。よって、この場合には、第1ローラ28aの電極接触部53の切り欠き部532が第2ローラ28bに対向している間(すなわち、正極8が第1ローラ28a及び第2ローラ28bにニップされていない間)、以下のように正極8を搬送することにより、接触部51を省略することが可能となる。
すなわち、正極8の本体部の前端部側の縁部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過するまで(すなわち、図8の(b)の状態となるまで)、正極8の後端部側の少なくとも一部は、搬送コンベア40上に位置するように、搬送コンベア40及びニップローラ28の位置関係が調整されればよい。これにより、少なくとも正極8の本体部の前端部側の縁部が第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過するまで、正極8は、搬送コンベア40によって搬送されるようになる。また、正極8の本体部が第1ローラ28a及び第2ローラ28bにニップされた後ニップが解除されるまでに(すなわち、正極8の上面8bが電極接触部53から離れるまでに)、正極8の前端部側の少なくとも一部はガイドローラ23によってガイドされるセパレータ部材18a上に位置するように、ニップローラ28及びガイドローラ23の位置関係が調整されればよい。これにより、正極8の本体部のニップが解除された後も、正極8は、セパレータ部材18aと共に搬送経路に沿って搬送されるようになる。上記構成によれば、接触部51を省略しつつ、第2ローラ28bを搬送経路に沿った正極8の移動に伴って適切に回転させることができる。また、接触部51を省略することにより、装置構成を簡素化することができる。
(第1変形例)
図9を参照して、第1変形例に係る電極製造装置20Aについて説明する。電極製造装置20Aは、第2ローラ28bが駆動源Mによって回転させられる駆動ローラとして構成され、第1ローラ28aが従動ローラとして構成されている点で、電極製造装置20と相違しており、その他の構成については電極製造装置20と同様である。
図9を参照して、第1変形例に係る電極製造装置20Aについて説明する。電極製造装置20Aは、第2ローラ28bが駆動源Mによって回転させられる駆動ローラとして構成され、第1ローラ28aが従動ローラとして構成されている点で、電極製造装置20と相違しており、その他の構成については電極製造装置20と同様である。
電極製造装置20Aでは、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれていないときには、接触部51(図6参照)と第2ローラ28bとが接触することにより、駆動源Mの駆動力が第2ローラ28bから第1ローラ28aへと伝達される。一方、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれているときには、駆動源Mの駆動力は、第2ローラ28bから正極8を介して第1ローラ28aへと伝達される。
電極製造装置20Aでは、上述したように、第1ローラ28a及び第2ローラ28bは、上下方向に対向しており、第2ローラ28bは、駆動ローラとして構成されており、第1ローラ28aは、従動ローラとして構成されている。この構成によれば、第1ローラ28aの駆動源が不要となるため、装置構成を簡素化することができる。
(第2変形例)
図10を参照して、第2変形例に係る電極製造装置20Bについて説明する。電極製造装置20Bは、ガイドローラ23が省略され、第2ローラ28bが上述したガイドローラ23としても機能する点、並びに第1ローラ28a及び第2ローラ28bの両方が従動ローラとして構成されている点(すなわち、第1ローラ28a及び第2ローラ28bのいずれにも駆動源Mが設けられていない点)で、電極製造装置20と相違しており、その他の構成については電極製造装置20と同様である。具体的には、第2ローラ28bに、供給リール21から繰り出されたセパレータ部材18aが巻き掛けられており、第2ローラ28bは、セパレータ部材18aを搬送経路に沿うようにガイドする。これにより、正極8及びセパレータ部材18aが第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過するように構成されている。
図10を参照して、第2変形例に係る電極製造装置20Bについて説明する。電極製造装置20Bは、ガイドローラ23が省略され、第2ローラ28bが上述したガイドローラ23としても機能する点、並びに第1ローラ28a及び第2ローラ28bの両方が従動ローラとして構成されている点(すなわち、第1ローラ28a及び第2ローラ28bのいずれにも駆動源Mが設けられていない点)で、電極製造装置20と相違しており、その他の構成については電極製造装置20と同様である。具体的には、第2ローラ28bに、供給リール21から繰り出されたセパレータ部材18aが巻き掛けられており、第2ローラ28bは、セパレータ部材18aを搬送経路に沿うようにガイドする。これにより、正極8及びセパレータ部材18aが第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間を通過するように構成されている。
第2ローラ28bは、搬送ローラ27によって搬送されるセパレータ部材18aの移動に伴って回転する従動ローラとして構成されている。一方、第1ローラ28aは、接触部51又は正極8を介して伝達される上記セパレータ部材18aの移動に伴って回転する従動ローラとして構成されている。具体的には、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれていないときには、接触部51(図6参照)と第2ローラ28bに巻き掛けられたセパレータ部材18aとが接触する。これにより、第1ローラ28aは、接触部51を介して伝達されるセパレータ部材18aの移動に伴って回転する。一方、第1ローラ28aと第2ローラ28bとの間に正極8が挟まれているときには、第1ローラ28aとセパレータ部材18aとは正極8を介して接触する。これにより、第1ローラ28aは、正極8を介して伝達されるセパレータ部材18aの移動に伴って回転する。この構成によれば、第1ローラ28a及び第2ローラ28bの駆動源が不要となる。また、ガイドローラ23も省略される。したがって、装置構成を簡素化することができる。
(第3変形例)
図11を参照して、第3変形例に係る電極製造装置20Cについて説明する。電極製造装置20Cは、ガイドローラ24、ヒータローラ25、及びヒータローラ26の代わりに、一対の加熱圧着ローラ50を備える点で、電極製造装置20と相違している。また、電極製造装置20Cにおいて用いられるセパレータ部材18a,18bは、正極8の表面(下面8a又は上面8b)と接着剤で接合される。
図11を参照して、第3変形例に係る電極製造装置20Cについて説明する。電極製造装置20Cは、ガイドローラ24、ヒータローラ25、及びヒータローラ26の代わりに、一対の加熱圧着ローラ50を備える点で、電極製造装置20と相違している。また、電極製造装置20Cにおいて用いられるセパレータ部材18a,18bは、正極8の表面(下面8a又は上面8b)と接着剤で接合される。
セパレータ部材18a,18bの正極8に対面する面には、例えばドット状に接着剤が塗布されている。セパレータ部材18a,18bに塗布されている接着剤は、加熱されることで融解する、いわゆるホットメルト接着剤である。
一対の加熱圧着ローラ50は、搬送経路に交差する方向(ここでは、Z軸方向)に沿って、セパレータ部材18a,18bを挟んで互いに対向して配置されている。加熱圧着ローラ50は、円柱状であり、搬送経路に交差する方向(ここでは、Y軸方向)を回転軸として回転する。加熱圧着ローラ50は、その内部にヒータを有し、その全体が加熱されている。セパレータ部材18a,18bは、内側に正極8を挟んだ状態で一対の加熱圧着ローラ50間に搬送される。セパレータ部材18a,18bに塗布された接着剤は、一対の加熱圧着ローラ50によって融解する。これにより、セパレータ部材18aは、セパレータ部材18aに塗布された接着剤によって正極の下面8aに接着され、セパレータ部材18bは、セパレータ部材18bに塗布された接着剤によって正極の上面8bに接着される。このように、電極製造装置20Cでは、一対の加熱圧着ローラ50が、セパレータ部材18a,18bを正極8の表裏両面側に設ける接合部として機能する。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、各部の形状及び材料等は、適宜に変更されてもよい。また、上述した一の実施形態又は変形例における一部の構成は、他の実施形態又は変形例における構成に任意に適用することができる。
また、上記実施形態及び変形例では、円柱部の外周面を切り欠いた切り欠き部532を有する電極接触部53が用いられたが、電極接触部53は、接触領域A1と非接触領域A2とが外周面に沿って周期的に繰り返される形状であればよい。例えば、電極接触部53は、断面卵型形状を有するカム形状に形成されてもよい。また、上記実施形態及び変形例では、接触部51は第1ローラ28aの幅方向における両端部の2箇所に設けられたが、接触部51は、これ以外の位置に設けられてもよい。また、接触部51は、1箇所に設けられてもよいし、3箇所以上に設けられてもよい。
8…正極(電極)、10…セパレータ、11…セパレータ付き正極(セパレータ付き電極)、14r,14p…側端部(前端部、後端部)、18a…セパレータ部材(下側セパレータ部材),18b…セパレータ部材、20,20A,20B,20C…電極製造装置、25…ヒータローラ(接合部)、27…搬送ローラ(搬送部)、28…ニップローラ、28a…第1ローラ、28b…第2ローラ、50…加熱圧着ローラ(接合部)、51,51a,51b…接触部、531…外周面、532…切り欠き部、A1…接触領域、A2…非接触領域。
Claims (7)
- 電極を搬送経路に沿って搬送しながらセパレータ間に前記電極が配置されたセパレータ付き電極を製造するセパレータ付き電極の製造装置であって、
前記セパレータを構成する長尺シート状の一対のセパレータ部材を搬送する搬送部と、
前記搬送部により搬送される前記一対のセパレータ部材を前記電極の表裏両面側に設ける接合部と、
前記接合部の上流側に配置され、前記電極を挟み込んで前記一対のセパレータ部材の間に向けて送るニップローラと、を備え、
前記ニップローラは、前記電極の第1面に接触する第1ローラと、前記電極の前記第1面とは反対側の第2面に接触する第2ローラと、を有し、
前記第1ローラの外周面のうち前記電極と対向する部分は、前記電極の前記第1面に接触する接触領域と、前記電極の前記第1面に接触しない非接触領域と、を含み、
前記電極の前端部又は後端部が前記第1ローラと前記第2ローラとの間に侵入したときに前記非接触領域が前記第2ローラと対向し、
前記電極の前端部及び後端部を除く本体部が前記第1ローラと前記第2ローラとの間に侵入したときに前記接触領域が前記第2ローラと対向する、セパレータ付き電極の製造装置。 - 前記第1ローラは、外周面の一部が切り欠かれた切り欠き部を有する円柱状部材であり、
前記非接触領域は、前記切り欠き部によって形成されている、請求項1に記載のセパレータ付き電極の製造装置。 - 前記接触領域は、前記電極が搬送される方向に直交する方向における前記電極の両端部に接触しない、請求項1又は2に記載のセパレータ付き電極の製造装置。
- 前記第1ローラは、前記第2ローラの外周面と常時接触するように形成された接触部を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のセパレータ付き電極の製造装置。
- 前記第1ローラ及び前記第2ローラは、上下方向に対向しており、
前記第1面は上面であり、
前記第2面は下面であり、
前記第2ローラは、駆動ローラとして構成されており、
前記第1ローラは、従動ローラとして構成されている、請求項4に記載のセパレータ付き電極の製造装置。 - 前記第1ローラ及び前記第2ローラは、上下方向に対向しており、
前記第1面は上面であり、
前記第2面は下面であり、
前記第1ローラは、駆動ローラとして構成されており、
前記第2ローラは、従動ローラとして構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のセパレータ付き電極の製造装置。 - 前記第1ローラ及び前記第2ローラは、上下方向に対向しており、
前記第1面は上面であり、
前記第2面は下面であり、
前記第2ローラには、前記一対のセパレータ部材のうち前記電極の前記第2面を覆う下側セパレータ部材が巻き掛けられており、
前記第1ローラ及び第2ローラは、従動ローラとして構成されている、請求項4に記載のセパレータ付き電極の製造装置。
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KR102409314B1 (ko) * | 2020-04-29 | 2022-06-17 | 주식회사 디에스케이 | 이송롤러장치 및 이를 구비하는 이차전지용 라미네이팅 장치 |
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