JP2019132314A - 車両のパーキング機構 - Google Patents

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    • F16H63/30Constructional features of the final output mechanisms
    • F16H63/34Locking or disabling mechanisms
    • F16H63/3416Parking lock mechanisms or brakes in the transmission

Abstract

【課題】パーキングロックの際にロックすべき回転軸の径方向にコンパクトに構成することができる車両のパーキング機構を提供する。【解決手段】車両Vの車輪WL、WRを回転駆動するための回転軸3を、回転不能にロックする車両Vのパーキング機構1であって、内ケース部31Aの周方向に回動自在に設けられ、ロータ4aの回転に伴って回動する回動体42と、回動体42に接するとともに拡径部3bに対向した状態で、内ケース部31Aの周方向に回動不能にかつ内ケース部31Aの長さ方向に移動自在に設けられ、回動体42の回動に伴い、回動体42と拡径部3bの間で移動し、拡径部3bに係合可能なロック体43と、を備え、車両Vのパーキングの際に、モータ41によって回動体42を回動させることにより、ロック体43を、拡径部3b側に移動させ、拡径部3bに係合させることによって、回転軸3をロックする。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の変速機や駆動ユニットなどに適用され、駐車時にそれらの回転軸を回転不能にロックする車両のパーキング機構に関する。
従来、この種のパーキング機構として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このパーキング機構は、変速機の出力軸に固定され、外周に複数の溝を有するパーキングギヤと、このパーキングギヤの上側に、斜めに延びた状態で中央付近を支点として回動自在に設けられ、下端部がパーキングギヤの溝に係合可能なパーキングポールと、このパーキングポールの上端部に先端部が係合し、長さ方向に進退自在に設けられたパーキングロッドなどを備えている。車両の走行時など、パーキング時以外のときには、パーキングポールは、その下端部がパーキングギヤから離れた状態に位置している。
このように構成されたパーキング機構では、車両のシフトレバーがPレンジに入れられると、パーキングロッドが前進することでパーキングポールの上端部を押し上げ、それにより、パーキングポールの下端部がパーキングギヤの溝に係合する。これにより、パーキングギヤの回転が阻止され、それに伴い、変速機の出力軸が回転不能にロック(パーキングロック)される。
特開2015−143554号公報
上記のパーキング機構では、パーキングギヤの周囲に、その径方向に延びるパーキングポールやパーキングロッドなどの各種部品が配置される。このため、パーキングギヤの周囲に、比較的大きなスペースを確保する必要があり、その分、変速機が大きくなり、特に出力軸など、パーキングロックの際にロックすべき回転軸の径方向に大きくなってしまう。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、パーキングロックの際にロックすべき回転軸の径方向にコンパクトに構成することができる車両のパーキング機構を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両Vの車輪(実施形態における(以下、本項において同じ)左車輪WL及び右車輪WR)を回転駆動するための回転軸3を、車両の駐車時に回転不能にロックする車両のパーキング機構1であって、回転軸は、所定の径を有するとともに左右の車輪WL、WR間において左右方向に延びる軸本体3aと、この軸本体よりも大きな径を有しかつ軸本体と一体に回転可能に設けられた拡径部3bと、を有しており、拡径部の径よりも小さい径を有し、軸本体が挿通されるとともに、軸本体を回転自在に支持する円筒状の内ケース部31Aと、拡径部の径よりも大きい径を有し、内ケース部の外周を覆うように設けられるとともに、内ケース部と一体に構成された外ケース部31Bと、内ケース部と外ケース部の間に設けられ、内ケース部を中心として回転可能なロータ41aを有するモータ(アクチュエータモータ41)と、内ケース部と外ケース部の間において、内ケース部の周方向に回動自在に設けられ、ロータの回転に伴って回動する回動体42、61と、内ケース部と外ケース部の間において、回動体に接するとともに拡径部に対向した状態で、内ケース部の周方向に回動不能にかつ内ケース部の長さ方向に移動自在に設けられ、回動体の回動に伴い、回動体と拡径部の間で移動し、拡径部に係合可能なロック体43と、を備え、車両の駐車の際に、モータによって回動体を回動させることにより、ロック体を、拡径部側に移動させ、拡径部に係合させることによって、回転軸をロックすることを特徴とする。
この構成によれば、車両の車輪を回転駆動するための回転軸が、所定の径を有するとともに左右方向に延びる軸本体と、この軸本体よりも大きな径を有しかつ軸本体と一体に回転可能な拡径部とを有している。また、パーキング機構は、互いに一体に構成された内ケース部及び外ケース部を備えており、回転軸の軸本体が、円筒状の内ケース部に挿通され、回転自在に支持されている。
上記の内ケース部と外ケース部の間には、上記のモータ、回動体及びロック体が設けられている。すなわち、モータは、そのロータが内ケース部の周方向に回転可能に設けられ、回動体は、内ケース部の周方向に回動自在に設けられ、さらに、ロック体は、回転軸の拡径部に対向した状態で、内ケース部の周方向に回転不能にかつ内ケース部の長さ方向に移動自在に設けられている。
車両の駐車の際に、モータの作動によって回動体を回動させることにより、ロック体を拡径部側に移動させ、その拡径部に係合させることによって、回転軸がロックされる。このように、本発明のパーキング機構では、ロックすべき回動軸に対し、その軸本体の周囲の内ケース部と外ケース部の間において、モータ、回動体及びロック体を配置するので、回転軸の円滑なロックを確保しながら、パーキング機構を回転軸の径方向にコンパクトに構成することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両のパーキング機構において、拡径部3bは、各々がロック体43側に所定長さ突出し、軸本体3aを中心として、周方向に沿って配置された複数の軸凸部3cを有しており、ロック体は、拡径部側に所定長さ突出し、回転軸3をロックする際に、互いに周方向に隣り合う軸凸部の間に挿入することによって拡径部に係合するロック凸部55を有していることを特徴とする。
この構成によれば、回転軸の拡径部は、各々がロック体側に所定長さ突出し、軸本体を中心として周方向に沿って配置された複数の軸凸部を有している。一方、ロック体は、拡径部側に所定長さ突出するロック凸部を有している。回転軸をロックする際に、ロック体のロック凸部が拡径部の互いに周方向に隣り合う軸凸部の間に挿入することにより、ロック体が拡径部に係合する。これにより、回転軸では、拡径部の軸凸部が、回転不能なロック体のロック凸部に対し、周方向に当接し、それ以上の回転が阻止される。このように、ロック凸部を有するロック体を、複数の軸凸部を有する拡径部に係合させることにより、回転軸のロックを容易に実現することができる。
請求項3に係る発明は、請求項2に記載の車両のパーキング機構において、ロック凸部55は、内ケース部31Aの周方向に沿って配置され、複数の軸凸部3cに対応する複数のロック凸部で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、ロック体のロック凸部が、内ケース部の周方向に沿って配置され、複数の軸凸部に対応する複数のロック凸部で構成されているので、これらのロック凸部が、拡径部の複数の軸凸部と噛み合うような状態で、ロック体が拡径部に係合する。これにより、拡径部を有する回転軸を安定してロックすることができる。
請求項4に係る発明は、請求項2又は3に記載の車両のパーキング機構において、回動体42は、内ケース部31Aの外周を囲むリング状に形成され、内ケース部の径方向に沿いかつロック体43に対向する平坦な回動体平坦面(平坦面47a)を有する回動体本体47と、この回動体本体の回動体平坦面からロック体側に所定長さ突出するように設けられ、回動体の回動に伴い、ロック体を拡径部側に押圧する押圧カム48と、を有し、ロック体は、回動体本体の回動体平坦面に対向するロック体平坦面(平坦面53a)と、このロック体平坦面に連なるとともに回動体側に開放し、押圧カムに相補的に形成された係合凹部57と、をさらに有していることを特徴とする。
この構成によれば、回動体は、内ケース部の外周を囲むリング状の回動体本体と、この回動体本体の回動体平坦面からロック体側に所定長さ突出する押圧カムとを有している。一方、ロック体は、回動体本体の回動体平坦面に対向するロック体平坦面と、このロック体平坦面に連なり、回動体の押圧カムに相補的に形成された係合凹部とを有している。回動体の回動体本体が、内ケース部の周方向に回動することにより、ロック体の係合凹部に係合している押圧カムも同様に回動し、その押圧カムが、ロック体の係合凹部からロック体平坦面側に移動する。これにより、ロック体は、そのロック体平坦面が回動体の押圧カムで押圧され、拡径部側に移動する。このように、回動体の回動体本体を回動させるだけで、ロック体を回転軸の拡径部側に容易に移動させることができる。
請求項5に係る発明は、請求項4に記載の車両のパーキング機構において、回動体本体47には、ロック体43側に開放し、回動体本体の周方向に延びる係合溝47aが形成され、押圧カム48は、回動体本体に対し、係合溝に沿って移動自在に構成されており、回動体42、61は、回動体本体の回動に伴いロック体43を押圧する際に、押圧カムを回動体本体に追随させる方向に付勢する押圧カム用ばね(リングばね49、コイルばね62)を、さらに有していることを特徴とする。
この構成によれば、回動体の回動体本体には、その周方向に延びる係合溝が形成されており、この係合溝に沿って、押圧カムが移動自在に構成されている。また、回動体は、回動体本体の回動に伴い、押圧カムを回動体本体に追随させる方向に付勢する押圧カム用ばねを有している。これにより、回動体本体が回動すると、押圧カム用ばねの付勢力により、回動体本体と同じ方向に押圧カムが移動し、ロック体を拡径部側に押圧する。
またこの場合、回動体本体が所定角度、回動する途中において、拡径部側に移動したロック体のロック凸部の先端が、拡径部の軸凸部の先端に当接した場合、ロック体の拡径部側へのそれ以上の移動が阻止され、そのロック体からの反力によって、押圧カムの移動も阻止される。しかしこの場合、回転軸が、車輪側からの回転力によって、微小角度、回転することにより、ロック凸部と軸凸部の先端同士の当接が解除される。また、押圧カム用ばねの付勢力により、押圧カムが、回動体本体の回動方向に移動する。それにより、ロック体は、拡径部側にさらに押圧され、ロック凸部が隣り合う軸凸部間に挿入することにより、ロック体が拡径部に係合する。このように、ロック体のロック凸部の先端が拡径部の軸凸部の先端に当接した場合であっても、その直後に、ロック凸部と軸凸部を噛み合わせることができ、回転軸の安定したロックを確保することができる。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の車両のパーキング機構において、ロック体43は、内ケース部31Aの外周を囲むリング状に形成されており、係合凹部57は、ロック体の径方向において互いに反対側に配置された一対の係合凹部で構成され、押圧カム48は、各々が回動体本体47の径方向において互いに反対側に配置され、一対の係合凹部にそれぞれ係合可能な一対の押圧カムで構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、リング状に形成されたロック体には、その径方向において、互いに反対側に、一対の係合凹部が設けられている。一方、回動体本体に組み付けられた一対の押圧カムは、回動体本体の径方向において、互いに反対側に配置され、一対の係合凹部にそれぞれ係合可能に構成されている。このように、径方向の互いに反対側に位置する一対の押圧カムによって、ロック体を押圧するので、その押圧をバランス良く、安定して行うことができる。
請求項7に係る発明は、請求項6に記載の車両のパーキング機構において、一対の押圧カム用ばねは、各々が、回動体本体47の外周に沿って延び、回動体本体の外周面上にリング状に配置され、一端部が回動体本体の外周面の所定位置に固定され、他端部が一対の押圧カムの一方に固定された一対のリングばね49、49で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対の押圧カム用ばねの各々が、回動体本体の外周面上にリング状に配置されたリングばねで構成され、そのリングばねの一端部が回動体本体の外周面の所定位置に、他端部が一方の押圧カムに固定されている。ロック体を押圧する際の回動体本体が、リングばねの径を大きくするような方向に回動すると、リングばねの復元力による付勢力が押圧カムに作用する。したがって、上記のリングばねを用いて、押圧カムを回動体本体の回動する方向に容易に追随させることができる。
請求項8に係る発明は、請求項6に記載の車両のパーキング機構において、一対の押圧カム用ばねは、各々が、回動体本体47の係合溝47bに沿って延び、係合溝に収容され、一端部が係合溝の所定位置に保持され、他端部が一対の押圧カムの一方に当接された一対のコイルばね62、62で構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、一対の押圧カム用ばねの各々が、回動体本体の係合溝に沿って延び、その係合溝に収容されたコイルばねで構成され、そのコイルばねの一端部が係合溝の所定位置に保持され、他端部が一方の押圧カムに当接されている。ロック体を押圧する際の回動体本体が、コイルばねを圧縮するような方向に回動すると、コイルばねの復元力による付勢力が押圧カムに作用する。したがって、上記のコイルばねを用いて、押圧カムを回動体本体の回動する方向に容易に追随させることができる。
請求項9に係る発明は、請求項6から8のいずれかに記載の車両のパーキング機構において、ロック体43を回動体42側に付勢するロック体付勢ばね59を、さらに備えていることを特徴とする。
この構成によれば、パーキングロックの解除の際に、回動体をパーキングロック前の元の位置などに回動させることにより、押圧カムによるロック体への押圧が解除される。それにより、ロック体は、ロック体付勢ばねの付勢力によって回動体側に移動し、元の位置に戻る。すなわち、ロック体は、回転軸の拡径部から離れ、拡径部との係合が解除される。このように、回動体を回動させるだけで、ロック体の拡径部に対する係合を解除し、回転軸のロックを容易に行うことができる。
本発明の一実施形態によるパーキング機構を、これを適用した車両の駆動ユニットとともに模式的に示す図である。 ロックすべき回転軸とともにパーキング機構を示す図であり、(a)は斜視図、(b)は縦断面図である。 図2のパーキング機構を分解して示す斜視図である。 パーキング機構のケースを示す図であり、(a)は斜視図、(b)は右方から見たときの図である。 (a)は回動体を示す斜視図、(b)は一対の押圧カムを示す斜視図、(c)は一対のリングばねを示す斜視図である。 ロック体を示す斜視図であり、(a)は右方から見たときの状態、(b)は左方から見たときの状態を示している。 ロック体によってロックされる回転軸を部分的に示す斜視図であり、(a)は右方から見たときの状態、(b)は左方から見たときの状態を示している。 (a)及び(b)は、図2(a)及び(b)にそれぞれ対応し、パーキングロック時におけるパーキング機構を示している。 (a)は回動体の変形例を示す斜視図であり、(b)はその回動体を分解して示す斜視図である。 図9の回動体を備えたパーキング機構の動作を順に説明するための説明図であり、(a)はパーキング機構の作動前の状態、(b)は作動開始後、ロック体のロック凸部の先端が拡径部の軸凸部の先端に当接したときの状態、(c)はパーキング機構による回転軸のロックが完了したときの状態を示す。
以下、図面を参照しながら、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態によるパーキング機構を、これを適用した車両の駆動ユニットとともに模式的に示している。同図に示すように、このパーキング機構1は、左右の車輪WL及びWRをモータで駆動する四輪車両などに適用され、駐車時に、その車両Vの駆動ユニット2の回転軸3を回転不能にロックするものである。
図1に示すように、駆動ユニット2は、車両Vを走行させる駆動源としてのモータ4と、このモータ4の動力を左右の車輪WL及びWRに伝達する減速ギヤ機構5とを備えている。モータ4は、ロータ4a及びステータ4bを有しており、ロータ4aと一体に回転する中空状のモータ軸4cの端部(図1の左端部)に、後述するサンギヤ11が設けられている。
減速ギヤ機構5は、左右に並んだ状態で設けられた2つの第1及び第2遊星歯車機構10、20を備えている。具体的には、第1遊星歯車機構10は、モータ4のモータ軸4cに設けられたサンギヤ11と、これに噛み合う複数(図1では2つのみ図示)のピニオンギヤ12と、これらのピニオンギヤ12を覆った状態で不動に設けられ、各ピニオンギヤ12に噛み合うリングギヤ13と、全てのピニオンギヤ12を回転自在にかつ公転自在に支持するキャリア14などで構成されている。
一方、第2遊星歯車機構20は、第1遊星歯車機構10のキャリア14の中心部に設けられたサンギヤ21と、これに噛み合う複数(図1では2つのみ図示)のピニオンギヤ22と、これらのピニオンギヤ22を覆った状態で不動に設けられ、各ピニオンギヤ22に噛み合うリングギヤ23と、全てのピニオンギヤ22を回転自在にかつ公転自在に支持するキャリア24などで構成されている。上記のキャリア24は、駆動ユニット2における回転軸3の後述する拡径部3bに共通するものである。
回転軸3は、所定の径を有するとともに車両Vの左右方向に延びる軸本体3aと、この軸本体3aよりも大きな所定の径を有しかつ軸本体3aと一体に回転可能に設けられた拡径部3bとを有している。拡径部3bから右方に延びる軸本体3aは、キャリア14及びモータ軸4cを貫通し、先端部に右車輪WRが取り付けられている。一方、拡径部3bから左方に延びる軸本体3aは、パーキング機構1を貫通し、先端部に左車輪WLが取り付けられている。なお、図1では、拡径部3bから左右に延びる軸本体3aを簡略化した単一線で示しているが、実際の軸本体3aは、同一直線上に配置される複数の軸によって構成されている。
また、図1に示すように、駆動ユニット2の左部には、パーキング機構1が設けられている。図2は、駆動ユニット2の回転軸3の一部を含むパーキング機構1を示しており、図3は、そのパーキング機構1を分解して示している。両図に示すように、このパーキング機構1は、互いに同心状に配置されるとともに、中心軸線Cの長さ方向(以下、単に「軸線方向」という)に所定長さ延び、いずれも円筒状に形成された内ケース部31A及び外ケース部31Bを有するケース31と、これらの内ケース部31Aと外ケース部31Bの間に配置され、回転軸3をロックするためのロックユニット32とを備えている。
図4は、ケース31を示しており、(a)は斜視図、(b)は右方から見たときの図である。なお、図3では、図示の便宜上、内ケース部31Aと外ケース部31Bを互いに分離して示しているが、これらはそれぞれの左端部において連なり、一体に構成されている。
図2(b)に示すように、ケース31の内ケース部31Aは、回転軸3の軸本体3aの直径よりも大きくかつ拡径部3bの直径よりも小さい所定の直径を有する一方、外ケース部31Bは、拡径部3bの直径よりも大きい所定の直径を有している。図3及び図4に示すように、内ケース部31Aは、最も大きい外径を有する大径円筒部33と、これに隣接し、大径円筒部33よりも外径が若干小さい中径円筒部34と、これに隣接し、各々が軸線方向に沿って延びかつ外周面の周方向に沿って形成された多数の溝を有するスプライン円筒部35と、これに隣接し、最も小さい外径を有する小径円筒部36とを有している。
また、図2(b)に示すように、内ケース部31Aの内側には、小径円筒部36の内周部に、軸受37が取り付けられ、この軸受37に、ケース31内を貫通する回転軸3の軸本体3aが回転自在に支持されている。
一方、外ケース部31Bは、軸線方向の全体にわたり、回転軸3の拡径部3bの直径よりも若干大きい一定の直径を有する円筒状に形成されている。また、外ケース部31Bの内周面の上下には、右端寄りの所定位置に、後述するロック体43の上下の径突出部56、56を支持しながら、そのロック体43をケース31の長さ方向に案内する上ガイド部38及び下ガイド部39が設けられている。上ガイド部38は、互いにガイド面38a、38aが所定距離を隔てて対向するように設けられ、同様に、下ガイド部39も、互いにガイド面39a、39aが所定距離を隔てて対向するように設けられている。
図2及び図3に示すように、パーキング機構1のロックユニット32は、アクチュエータモータ41(モータ)と、このアクチュエータモータ41によって、回動駆動される回動体42と、この回動体42の回動に伴い、内ケース部31Aの長さ方向に沿って移動し、回転軸3の拡径部3bに係合可能なロック体43などを備えている。
図2(b)に示すように、アクチュエータモータ41は、内ケース部31Aの大径円筒部33と外ケース部31Bとの間に設けられている。具体的には、アクチュエータモータ41は、内ケース部31Aの周方向に回転可能なロータ41aと、このロータ41aの外周側に配置されたステータ41bとを有している。また、ロータ41aには、このロータ41aと回動体42とを連結するための連結部材45が固定されている。
この連結部材45は、薄板状の金属板などから成り、小径及び大径の2つの径を有する2段の円筒状に形成されている。具体的には、連結部材45は、ロータ41aの内径とほぼ同じ外径を有しかつロータ41aの内面に固定された円筒状の小径部45aと、この小径部45aの直径よりも大きくかつ前記回動体42の後述する回動体本体47の外径とほぼ同じ内径を有する円筒状の大径部45bとを有しており、これらの小径部45aと大径部45bが互いに連なり、一体に構成されている。
大径部45bの内周面には、回動体42の左端部の外周面全体が一体に係合するとともに、回動体42の左端部が、内ケース部31Aの中径円筒部34の外周面に固定された軸受46を介して、回転自在に支持されている。これにより、回動体42は、アクチュエータモータ41のロータ41と一体に回動する。なお、連結部材45の大径部45bには、その外周面の所定位置に、周方向に隙間を隔てた2つの突起45cが設けられており、これらの突起45、45の間に、外ケース部31Bに固定されたディテントスプリング40の先端部が嵌合するようになっている。これにより、アクチュエータモータ41が通電されていないときに、回動体42が勝手に回動するのを防止できるようになっている。
図5(a)は、回動体42を示している。この回動体42は、内ケース部31Aの外周を囲むように設けられたリング状の回動体本体47と、この回動体本体47の右側面の径方向において互いに反対側に配置され、その右側面の周方向に沿って移動自在に設けられた一対の押圧カム48、48と、いずれもほぼリング状に形成され、一端部49aが回動体本体47に、他端部49bが各押圧カム48に係止された一対のリングばね49、49(押圧カム用ばね)で構成されている。なお、以下の説明において両押圧カム48、48を区別可能とするために、図2及び図5(a)などにおいて適宜、手前及び奥側の押圧カム48にそれぞれ48A及び48Bの符号を併せて付するものとする。
回動体本体47は、図2(b)に示すように、軸線方向の右半部が肉厚に形成される一方、左半部が肉薄に形成されている。また、図3及び図5に示すように、回動体本体47の右側面は、軸線方向に直交する平坦な平坦面47a(回動体平坦面)を有しており、この平坦面47aには、右方に開放しかつ周方向に連続して延びる係合溝47bが形成されている。さらに、回動体本体47の外周面には、径方向の互いに反対側の所定位置に、両リングばね49、49のそれぞれの一端部49aを係止する2つの係止穴47c、47c(図3、5(a)では1つのみ図示)が形成されている。また、回動体本体47の左端部の外周面には、軸線方向に沿って所定長さ延びかつ周方向に沿って配置され、前記連結部材45の大径部45bの内周面に係合する多数の凸部47dが設けられている。
各押圧カム48は、図5(a)及び(b)に示すように、回動体本体47と同じ曲率を有しかつ所定長さ延びる三日月形に形成されており、両端から中央に向かって次第に高くなり、中央部分が所定高さを有するように形成されている。また、押圧カム48の中央部には、押圧カム48を横切った状態で、右方に開放するU字状の係止溝48aが形成されており、この係止溝48aに、リングばね49の他端部49bが係止されている。さらに、押圧カム48の背面(図5の左面)には、その長さ方向の全体にわたって延び、回動体本体47の係合溝47bに挿入された状態で係合する係合凸部48bが設けられている。
各リングばね49は、金属線材などから成り、回動体本体47の外径よりも一回り大きい直径を有するリング状に形成されるとともに、両端部49a、49bがいずれも内側に屈曲されている。また、リングばね49は、回動体本体47の外周面に対し、若干隙間を存した状態で組み付けられ、一端部49aが回動体本体47の所定の係止穴47cに挿入した状態で係止され、他端部49bが、その係止穴47c付近に配置された押圧カム48の係止溝48aに係止されている。
以上のように構成された回動体42では、回動体本体47が、内ケース部31Aを中心として回動すると、各押圧カム48は、リングばね49を介して、回動体本体47の回動方向に追随するよう、回動体本体47とほぼ一体に移動する。また、後述するように、回動体本体47が所定方向(図5(a)の反時計方向)に回動した際に、各押圧カム48の移動がロック体43によって阻止される場合、リングばね49は、その径が大きくなるように広がる。これにより、各押圧カム48には、リングばね49の復元力による付勢力が、回動体本体47が回動した方向に作用する。
図6は、ロック体43を示しており、(a)及び(b)はそれぞれ、右方及び左方から見たときの状態を示している。同図に示すように、ロック体43は、所定の径を有する円筒部51と、この円筒部51の軸線方向の右端部及び左端部にそれぞれ設けられた右フランジ部52及び左フランジ部53とを有しており、こられが一体に構成されている。
円筒部51は、前記内ケース部31Aの外径とほぼ同じ内径を有している。また、円筒部51の内周面には、各々が軸線方向に沿って延び、周方向に沿って形成された多数の凸部を有するスプライン係合部51aが設けられている。このスプライン係合部51aは、図2(b)に示すように、前記内ケース部31Aのスプライン円筒部35に噛み合った状態で係合している。
また、図6(a)に示すように、右フランジ部52は、円筒部51よりも大きな外径を有するとともに所定の厚さを有しており、また、外周部の複数(本実施形態では4)箇所には、それ以外の部分よりも径方向に突出する径突出部52aが形成されている。そして、これらの径突出部52aには、右方に突出し、計4つのロック凸部55が設けられている。各ロック凸部55はいずれも、所定サイズの四角錐台状に形成されている。
さらに、図6に示すように、左フランジ部53は、円筒部51よりも大きな外径を有するとともに比較的厚く形成されており、また、外周部の上下には、それ以外の部分よりも径方向にかつ右フランジ部52の径突出部52aと同程度に突出する径突出部56が形成されている。これらの径突出部56は、ロック体43の周方向において、右フランジ部52の隣り合う所定の2つの径突出部52a、52aの間に位置している。また、左フランジ部53の各径突出部56は、左フランジ部53の周方向において、所定長さを有する円弧面56aを有するとともに、その両端部には、互いに平行に形成された平行面56b、56bを有している。そして、上下の径突出部56、56の平行面56b、56bがそれぞれ、前記外ケース部31Bの上ガイド38のガイド面38a、38a及び下ガイド39のガイド面39a、39aに摺接している。
また、図6(b)に示すように、左フランジ部53には、回動体本体47の平坦面47aに対向する平坦面53a(ロック体平坦面)に連なるとともに回動体42側に開放し、前記押圧カム48に相補的に形成された一対の係合凹部57、57が形成されている。具体的には、両係合凹部57、57は、左フランジ部53の上下の径突出部56、56の間であって、左フランジ部53の径方向において互いに反対側に設けられている。加えて、各係合凹部57では、その中央に向かって、左フランジ部53の厚さが次第に薄く、すなわち、係合凹部57の深さが大きくなるように形成されている。
なお、ロック体43の円筒部51の外周には、右フランジ部52の各径突出部52aと左フランジ部53との間に、軸線方向に沿って延びる4つのリブ58(図6では2つのみ図示)が設けられている。これらのリブ58により、ロック体43は、軸線方向及び周方向に対し、高い剛性を有している。
上記のように構成されたロック体43は、内ケース部31Aのスプライン円筒部35、並びに外ケース部31Bの上ガイド部38及び下ガイド部39により、ケース31の周方向に回転不能にかつケース31の長さ方向(軸線方向)に移動自在になっている。また、ロック体43が回転軸3の拡径部3b側に移動することにより、その拡径部3bに係合する。
図7は、ロック体43によってロックされる回転軸3を部分的に示しており、(a)及び(b)はそれぞれ、右方及び左方から見たときの状態を示している。同図に示すように、拡径部3bの左側面には、各々が左方に突出し、互いに軸本体3aを中心とする等角度で周方向に沿って配置された8つの軸凸部3cが設けられている。各軸凸部3cはいずれも、所定サイズの四角錐台状に形成されている。ロック体43の各ロック凸部55が、拡径部3bの周方向に隣り合う軸凸部3c、3cの間に挿入した状態で、ロック体43が拡径部3bに係合することにより、回転軸3がロックされる。
また、図2及び図3に示すように、ロック体43の上下の径突出部56の右方にはそれぞれ、ロック体43を左方の回動体42側に付勢する2つのロック体付勢ばね59、59が設けられている。各ロック体付勢ばね59は、コイルばねから成り、一端部(左端部)がロック体43の径突出部56の右側面に当接し、他端部(右端部)が外ケース部31Bの内周面に固定されたばね保持部材30に固定されている。
次に、以上のように構成されたパーキング機構1の動作について、その動作前及び動作後をそれぞれ示す図2及び図8を参照して説明する。車両Vの駐車の際に、運転者により、車両Vを停止させた状態で、例えばシフトレバーがPレンジに入れられると、パーキング機構1のアクチュエータモータ41が作動し、そのロータ41aが所定角度(例えば75〜90°)、回転する。これに伴い、図2(a)に示す回動体42の回動体本体47が、ロータ41aと一体に同図の反時計方向に回動する。この場合、回動体42の両押圧カム48、48は、それぞれのリングばね49を介して、回動体本体47に追随し、同じ方向(図2(a)の反時計方向)に回動しながら、ロック体43を、ロック体付勢ばね59の付勢力に抗して、右方の拡径部3b側に押圧する。
図8(a)及び(b)は、図2(a)及び(b)に対応し、上記のようにして押圧されたロック体43が拡径部3bに係合した状態を示している。図8に示すように、ロック体43が右方に移動し、各ロック凸部55が拡径部3bの隣り合う軸凸部3c、3cの間に挿入した状態に保持される。これにより、拡径部3bの軸凸部3cは、ロック体43のロック凸部55によって、周方向への移動が阻止され、その結果、回転軸3が回転不能にロックされる。
なお、回転軸3のロックを解除する場合には、アクチュエータモータ41のロータ41aを上記と逆方向にかつ同角度、回転させることで、回動体42を時計方向に回動させて元の位置に戻す。これにより、ロック体43は、上下のロック体付勢ばね59、59によって、左方の回動体42側に付勢され、元の位置に戻る。
以上詳述したように、本実施形態によれば、ロックすべき回動軸3に対し、その軸本体3aの周囲の内ケース部31Aと外ケース部31Bの間において、アクチュエータモータ41、回動体42及びロック体43を配置し、回動体42の回動によってロック体43を回動軸3の拡径部3bに係合させるので、回転軸3の円滑なロックを確保しながら、パーキング機構1を回転軸3の径方向にコンパクトに構成することができる。また、パーキングロック時に、ロック体43のロック凸部55と拡径部3bの軸凸部3cを噛み合わせた状態で、ロック体43を拡径部3bに係合させるので、回転軸3を容易にかつ安定してロックすることができる。
図9は、回動体の変形例を示している。この回動体61は、前記回動体42に対し、各押圧カム48を付勢するリングばね49に代えて、コイルばね62(押圧カム用ばね)を用い、また、回動体本体47の係合溝47bに仕切板47eを設けるとともに、各押圧カム48の係止溝48aを省略した点のみが異なっている。したがって、以下の説明では、回動体61について、前記回動体42と同様の構成部分については同一の符号を付して、その説明を省略するものとする。
図9(b)に示すように、回動体本体47のリング状の係合溝47bには、径方向において互いに反対側に2つの仕切板47e、47eが設けられている。また、回動体本体47には、係合溝47bの両仕切板47e、47eの間にそれぞれ、押圧カム48及びコイルばね62が組み付けられている。より具体的には、各押圧カム48は、係合凸部48bが係合溝47bに挿入されかつ一方の仕切板47eに当接した状態で、回動体本体47に組み付けられている。また、コイルばね62は、対応する押圧カム48と他方の仕切板47eとの間にわたって円弧状に延びた状態(自然長)で、係合溝47bに収容されている。
このように構成された回動体61も、リングばね49を用いた前述した回動体42と同様に作用する。
ここで、図10を参照して、回動体61を備えたパーキング機構1において、パーキングロックの際に、ロック体43のロック凸部55の先端が、拡径部3bの軸凸部3cの先端に当接する場合のパーキング機構1の動作について説明する。なお、図10は、上段においてパーキング機構1の縦断面を示し、下段において回動体61をロック体43側から見たときの状態を示している。
図10(a)は、パーキング機構1の作動前の状態を示している。この状態から、アクチュエータモータ41が作動し、回動体61の回動体本体47が、同図の下段における反時計方向に所定角度(例えば75°〜90°)、回動する。この場合、回動体61の両押圧カム48、48は、回動体本体47の回動開始直後、それに追随して移動し、ロック体43を右方の拡径部3b側に押圧する。
図10(b)は、ロック体43が上記の押圧によって拡径部3b側に移動し、ロック凸部55の先端が軸凸部3cの先端に当接したときの状態を示している。この場合、ロック体43は、それ以上の移動が阻止され、そのロック体43からの反力によって、両押圧カム48、48の移動も阻止される。なおこの場合、回動体本体47の係合溝47b内の各コイルばね62は、対応する押圧カム48の係合凸部48bと仕切板47eとによって圧縮される。
上記の状態から、回転軸3が、車輪WL、WR側からの回転力によって、微小角度、回転することにより、ロック凸部55と軸凸部3cの先端同士の当接が解除される。そして、図10(c)の下段に示すように、圧縮されていた両コイルばね62、62の復元力により、両押圧カム48、48が、回動体本体47の回動方向(図10の下段における反時計方向)に移動する。それにより、図10(c)の上段に示すように、ロック体43は、拡径部3b側にさらに押圧され、各ロック凸部55が隣り合う軸凸部3c、3c間に挿入することにより、ロック体43が拡径部3bに係合する。
このように、ロック体43のロック凸部55の先端が拡径部3bの軸凸部3cの先端に当接した場合でも、その直後に、ロック凸部55と軸凸部3cを噛み合わせることができ、回転軸3の安定したロックを確保することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態では、本発明のパーキング機構1を、モータ4で駆動される車両Vの駆動ユニット2に適用した場合について説明したが、内燃機関で駆動される車両の変速機にももちろん、適用することが可能である。また、実施形態では、パーキング機構1のロック体43に複数のロック凸部55を設けるとともに、回転軸3の拡径部3bに複数の軸凸部3cを設けたが、これらのロック凸部55及び軸凸部3cの形状や数は特に限定されるものではない。ロック体43が拡径部3bに係合することで、回転軸3を回転不能にロック可能であれば、ロック体43及び拡径部3bの互いの係合部分として、種々のものを採用することが可能である。
さらに、実施形態では、回動体42、61において、2つの押圧カム48、48を用いたが、これらの数は特に限定されるものではなく、例えば、1つ又は3つ以上の押圧カムを採用することも可能である。
また、実施形態で示したパーキング機構1、回動体42、61及びロック体43の細部の構成などは、あくまで例示であり、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することができる。
1 パーキング機構
2 駆動ユニット
3 回転軸
3a 軸本体
3b 拡径部
3c 軸凸部
31 ケース
31A 内ケース部
31B 外ケース部
32 ロックユニット
41 アクチュエータモータ(モータ)
41a ロータ
42 回動体
43 ロック体
47 回動体本体
47a 平坦面(回動体平坦面)
47b 係合溝
48 押圧カム
49 リングばね(押圧カム用ばね)
49a リングばねの一端部
49b リングばねの他端部
53 ロック体の左フランジ部
53a 平坦面(ロック体平坦面)
55 ロック凸部
57 係合凹部
59 ロック体付勢ばね
61 回動体
62 コイルばね(押圧カム用ばね)
V 車両
WL 左車輪
WR 右車輪

Claims (9)

  1. 車両の車輪を回転駆動するための回転軸を、当該車両の駐車時に回転不能にロックする車両のパーキング機構であって、
    前記回転軸は、所定の径を有するとともに左右の車輪間において左右方向に延びる軸本体と、この軸本体よりも大きな径を有しかつ当該軸本体と一体に回転可能に設けられた拡径部と、を有しており、
    前記拡径部の径よりも小さい径を有し、前記軸本体が挿通されるとともに、当該軸本体を回転自在に支持する円筒状の内ケース部と、
    前記拡径部の径よりも大きい径を有し、前記内ケース部の外周を覆うように設けられるとともに、当該内ケース部と一体に構成された外ケース部と、
    前記内ケース部と前記外ケース部の間に設けられ、当該内ケース部を中心として回転可能なロータを有するモータと、
    前記内ケース部と前記外ケース部の間において、当該内ケース部の周方向に回動自在に設けられ、前記ロータの回転に伴って回動する回動体と、
    前記内ケース部と前記外ケース部の間において、前記回動体に接するとともに前記拡径部に対向した状態で、前記内ケース部の周方向に回動不能にかつ当該内ケース部の長さ方向に移動自在に設けられ、前記回動体の回動に伴い、当該回動体と前記拡径部の間で移動し、前記拡径部に係合可能なロック体と、
    を備え、
    前記車両の駐車の際に、前記モータによって前記回動体を回動させることにより、前記ロック体を、前記拡径部側に移動させ、当該拡径部に係合させることによって、前記回転軸をロックすることを特徴とする車両のパーキング機構。
  2. 前記拡径部は、各々が前記ロック体側に所定長さ突出し、前記軸本体を中心として、周方向に沿って配置された複数の軸凸部を有しており、
    前記ロック体は、前記拡径部側に所定長さ突出し、前記回転軸をロックする際に、互いに周方向に隣り合う前記軸凸部の間に挿入することによって前記拡径部に係合するロック凸部を有していることを特徴とする請求項1に記載の車両のパーキング機構。
  3. 前記ロック凸部は、前記内ケース部の周方向に沿って配置され、前記複数の軸凸部に対応する複数のロック凸部で構成されていることを特徴とする請求項2に記載の車両のパーキング機構。
  4. 前記回動体は、
    前記内ケース部の外周を囲むリング状に形成され、当該内ケース部の径方向に沿いかつ前記ロック体に対向する平坦な回動体平坦面を有する回動体本体と、
    この回動体本体の前記回動体平坦面から前記ロック体側に所定長さ突出するように設けられ、当該回動体の回動に伴い、前記ロック体を前記拡径部側に押圧する押圧カムと、
    を有し、
    前記ロック体は、
    前記回動体本体の前記回動体平坦面に対向するロック体平坦面と、
    このロック体平坦面に連なるとともに前記回動体側に開放し、前記押圧カムに相補的に形成された係合凹部と、
    をさらに有していることを特徴とする請求項2又は3に記載の車両のパーキング機構。
  5. 前記回動体本体には、前記ロック体側に開放し、当該回動体本体の周方向に延びる係合溝が形成され、
    前記押圧カムは、前記回動体本体に対し、前記係合溝に沿って移動自在に構成されており、
    前記回動体は、前記回動体本体の回動に伴い前記ロック体を押圧する際に、前記押圧カムを前記回動体本体に追随させる方向に付勢する押圧カム用ばねを、さらに有していることを特徴とする請求項4に記載の車両のパーキング機構。
  6. 前記ロック体は、前記内ケース部の外周を囲むリング状に形成されており、
    前記係合凹部は、前記ロック体の径方向において互いに反対側に配置された一対の係合凹部で構成され、
    前記押圧カムは、各々が前記回動体本体の径方向において互いに反対側に配置され、前記一対の係合凹部にそれぞれ係合可能な一対の押圧カムで構成されていることを特徴とする請求項5に記載の車両のパーキング機構。
  7. 前記一対の押圧カム用ばねは、各々が、前記回動体本体の外周に沿って延び、当該回動体本体の外周面上にリング状に配置され、一端部が前記回動体本体の外周面の所定位置に固定され、他端部が前記一対の押圧カムの一方に固定された一対のリングばねで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の車両のパーキング機構。
  8. 前記一対の押圧カム用ばねは、各々が、前記回動体本体の前記係合溝に沿って延び、当該係合溝に収容され、一端部が前記係合溝の所定位置に保持され、他端部が前記一対の押圧カムの一方に当接された一対のコイルばねで構成されていることを特徴とする請求項6に記載の車両のパーキング機構。
  9. 前記ロック体を前記回動体側に付勢するロック体付勢ばねを、さらに備えていることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の車両のパーキング機構。
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