JP3996383B2 - 電動工具 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばドライバドリルのドリルモードとクラッチモード等、複数の動作モードを選択して使用可能とした電動工具に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、充電式のドライバドリル50の一部縦断面図で、ハウジング51内には、直流モータ52と、直流モータ52の前方(図6の右側)に連結され、遊星歯車減速機構57を内設するギヤアッセンブリ54とが収容される。直流モータ52の出力軸53は、ギヤアッセンブリ54の第1ギヤケース55に軸支されて遊星歯車減速機構57の一段目の遊星歯車58,58・・と噛合して、出力軸53の回転を、ギヤアッセンブリ54の第2ギヤケース56に軸支されるスピンドル59へ減速して伝達可能となっている。
また、遊星歯車減速機構57において、三段目の遊星歯車58,58・・が噛合するインターナルギヤ60は、第2ギヤケース56内で回動可能且つ軸方向へ移動可能に収容されており、インターナルギヤ60の前面には、第2ギヤケース56へ同心円上で等間隔に配置された5つのピン61,61・・が当接している。このピン61,61・・は、第2ギヤケース56におけるスピンドル59の軸支部62へ螺合されたスプリングホルダ63と、各ピン61の後面に当接するフラットワッシャ64との間に介在されたコイルバネ65の付勢力によって、インターナルギヤ60を後方へ押圧するもので、スプリングホルダ63は、第2ギヤケース56へ回動可能に装着されるチェンジリング66と回動のみが一体に連結されている。
【0003】
一方、第1ギヤケース55とインターナルギヤ60との間には、モード切替部材としてのモード切替リング67が、後方へ押圧されるインターナルギヤ60によって第1ギヤケース55側へ付勢される状態で、且つハウジング51の外部に突設されたモード切替レバー68によって回動操作可能に設けられている。ここで、モード切替リング67の後面には、周方向の一方を傾斜面とした複数の案内突起69,69・・が突設され、第1ギヤケース55の前面には、案内突起69,69・・が嵌合可能な案内凹部70,70・・が夫々凹設され、モード切替レバー68によるモード切替リング67の回動操作で、各案内突起69と各案内凹部70とが周方向にずれて各案内突起69が第1ギヤケース55の前面に乗り上がり、モード切替リング67が前進する前進位置と、両者が周方向で同位相にあって互いに嵌合し、モード切替リング67が後退する後退位置とを移動可能となっている。また、第1ギヤケース55の前面で案内凹部70,70・・の内周と、インターナルギヤ60の後端とには、互いに噛合可能な噛み合い歯71,71・・及び72,72・・が夫々形成されており、モード切替リング67の後退位置では、後退したインターナルギヤ60が噛み合い歯71,72同士の噛み合いにより回転を規制される固定位置に、モード切替リング67の前進位置では、前進したインターナルギヤ60が第1ギヤケース55と離反して回転がフリーとなる空転可能位置に夫々位置するものとなっている。
【0004】
よって、モード切替レバー68の操作によって、モード切替リング67が後退し、インターナルギヤ60が固定位置にある状態では、出力軸53の回転は遊星歯車減速機構57を介してスピンドル59に伝わるドリルモードとなる。一方、モード切替リング67が前進し、インターナルギヤ60が空転可能位置にある状態では、インターナルギヤ60は各ピン61を介したコイルバネ65の付勢力によって固定されるため、スピンドル59への負荷がインターナルギヤ60へのコイルバネ65の付勢力を超えると、インターナルギヤ60が空転してスピンドル59への回転伝達を遮断するクラッチモードとなる。なお、クラッチモードでのコイルバネ65の付勢力は、チェンジリング66の回転操作によるスプリングホルダ63の軸方向へのネジ送りによって調整可能となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記ドライバドリル50においては、動作モード切替の目安は、モード切替レバー68とハウジング51側との一方に設けた係止部と、他方に設けた被係止部との単純なクリック作用によって得ているため、モード切替レバー68がクラッチモードとドリルモードとの中間に位置してしまう場合がある。この中間位置のまま使用すると、クラッチが作用してインターナルギヤ60が空転し、そのまま噛み合い歯71,71・・が第1ギヤケース55の噛み合い歯72,72・・と噛合状態に入る場合があり、噛み合い歯71,72が衝撃によって破損するおそれが生じる。
【0006】
そこで、請求項1に記載の発明は、動作モード切替の際の部品の破損を防止して信頼性、耐久性に優れた電動工具を提供することを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ハウジングの外部に窓を介して突出するモード切替レバーを備えたモード切替リングを何れか一方の切替位置へ回転付勢する付勢手段を設ける一方、モード切替レバー内に、コイルバネによって前方へ突出して窓の端縁に当接するロックレバーを設け、窓の端縁に、一方の切替位置から他方の切替位置へ行くに従って窓の前後方向の幅を徐々に狭くさせ、他方の切替位置でロックレバーを係合させてモード切替リングを付勢手段に抗して固定可能な傾斜突起を設けたことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、モード切替リングの切替位置が維持可能な範囲で、第2の係止片又は第2の係止突起を、係止片又は係止突起よりも低い高さで1つ又は複数突設したことを特徴とするものである。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、モード切替リングとインターナルギヤとの間に、インターナルギヤの回転に伴いモード切替リングを同じ方向へ回転付勢する回転付勢手段を設けたことを特徴とするものである。
なお、本発明でいうハウジングとは、電動工具の外側のハウジングは勿論、ハウジング内部で遊星歯車減速機構を収容するギヤケース等の内側ハウジングも含む。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
《形態1》
図1は、充電式のドライバドリルの一部縦断面図で、ドライバドリル1は、左右に二分割される半割ハウジングを組み付けてなるハウジング2内に、直流モータ3と、直流モータ3の前方(図1の右側)でギヤアッセンブリ5とを収容してなる。ギヤアッセンブリ5の前方には、先端にドリルチャック7を装着したスピンドル6が突出している。
ギヤアッセンブリ5は、筒状の第1ギヤケース8の前方に、スピンドル6を軸支する第2ギヤケース9を組み付けて形成される。第1ギヤケース8内には、複数の遊星歯車12,12・・を後面で支持するキャリア11を軸方向に3セット連結し、一段目の遊星歯車12,12・・と噛合する直流モータ3の出力軸4の回転を3段階に減速する周知の遊星歯車減速機構10が形成されて、三段目のキャリア11に、スピンドル6の後端が一体に連結されている。
【0009】
さらに、遊星歯車減速機構10において、三段目の遊星歯車12,12・・を公転させるインターナルギヤ13は、第2ギヤケース9内で回動可能且つ軸方向へ移動可能に収容されており、インターナルギヤ13の前面には、両側を傾斜面とした6つの突条13a,13a・・が放射方向に突設され、各突条13a間に、第2ギヤケース9へ同心円上で等間隔に配置された6つのピン14,14・・が当接している。このピン14,14・・は、第2ギヤケース9におけるスピンドル6の軸支部15へ螺合されたスプリングホルダ16と、各ピン14の後面に当接するフラットワッシャ17との間に介在されたコイルバネ18の付勢力によって、インターナルギヤ13を後方へ押圧するもので、スプリングホルダ16は、軸支部15へ回動可能に装着されるチェンジリング19に軸方向へ形成された溝に嵌合して、回動のみが一体に連結されている。
【0010】
一方、第1ギヤケース8とインターナルギヤ13との間には、ロックワッシャ20及びモード切替部材としてのモード切替リング21が設けられている。ロックワッシャ20は、周縁に形成された図示しない突起が、第2ギヤケース9の内面で軸方向へ形成された溝に嵌合することで、回り止めされた状態で軸方向へ移動可能となっている。また、モード切替リング21の後面で同心円上には、円周方向の一方の側面を傾斜面とした8つの案内突起22,22・・が等間隔に突設されている。同様に、第1ギヤケース8の前面には、モード切替リング21の案内突起22,22・・と同心円上にあり、案内突起22と逆の円周方向側面が傾斜面となって各案内突起22が嵌合可能な8つの案内凹部23,23・・が等間隔に凹設されている。
【0011】
24は、モード切替リング21の操作用のモード切替レバーで、モード切替レバー24は、第2ギヤケース9の後縁に設けられたスリット25を貫通してモード切替リング21と連結され、図2に示すように、第2ギヤケース9の周面に沿った円弧状に形成されるスライド板26と、そのスライド板26の上面中央部に立設され、ハウジング2に形成された窓27を貫通して外部に露出するレバー部28とからなる。よって、レバー部28を窓27内で左右にスライド操作することで、モード切替リング21が所定量回動可能となっている。
【0012】
ここで、レバー部28が窓27の左端(図2の実線で示す位置)に位置する場合、モード切替リング21は、案内突起22と案内凹部23とが夫々周方向に同位相となるため、案内突起22と案内凹部23との嵌合を許容し、コイルバネ18の付勢によってインターナルギヤ13と共に後退する(第1の切替位置)。インターナルギヤ13の後面と第1ギヤケース9の前面における案内凹部23の内周側とには、インターナルギヤ13の後退位置で互いに噛合する噛み合い歯29,29・・及び30,30・・が周方向に8つずつ形成されていることから、この後退位置では、図1の上側に示すように噛み合い歯29,30同士の噛合によってインターナルギヤ13の回転はロックされる(ドリルモード)。一方、レバー部28が窓27の右端(図2の二点鎖線で示す位置)に位置する場合、モード切替リング21は、案内突起22と案内凹部23とが周方向にずれる位置にあるため、傾斜面同士の案内によって案内突起22が第1ギヤケース8の前面に乗り上がり、図1の下側に示すようにインターナルギヤ13と共に前進する(第2の切替位置)。この前進位置では、噛み合い歯29,30同士を離反させるため、インターナルギヤ13の回転はフリーとなり、コイルバネ18の付勢力によって固定される状態となる(クラッチモード)。
【0013】
但し、モード切替レバー24は、第2ギヤケース9の側面に突設された突起31と、スライド板26の端部との間に張設された付勢手段としてのテンションスプリング32によって、レバー部28が窓27の左端に位置するスライド位置、すなわちドリルモードの位置に付勢されている。
また、レバー部28は、前方が開口する筒状体を呈しており、その内部には、ロックレバー33がスライド可能に嵌入されて、レバー部28に内設したコイルバネによって前方へ向けて突出し、図3にも示すように、窓27の長手端縁に常に当接している。当該長手端縁の中央部には、レバー部28がドリルモード側からクラッチモード側へ行くに従って窓27の短手方向の幅を徐々に狭くさせる傾斜突起34が突設されているため、レバー部28が図3のクラッチモードに位置する場合には、突出するロックレバー33が傾斜突起34に係合する。よって、テンションスプリング32による引張に拘わらず、ロックレバー33をレバー部28に押し込まない限りドリルモード側へスライドできない構造となっている。すなわち、モード切替レバー24のロックレバー33と傾斜突起34とでモード切替リング21を任意に固定可能な固定手段を形成したものである。
【0014】
以上の如く構成されたドライバドリル1においては、直流モータ3が駆動すると、出力軸4の回転が遊星歯車減速機構10を介してスピンドル6に伝わり、ドリルチャック7に装着したビットを回転させる。このとき、モード切替レバー24のレバー部28のスライド操作によってドリルモードを選択していると、モード切替リング21が、第1ギヤケース8との間で案内突起22と案内凹部23とが嵌合する後退位置にあって、インターナルギヤ13を固定位置に後退させる。よって、ビットからスピンドル6に加わる負荷がインターナルギヤ13に伝わっても、インターナルギヤ13は固定されているため、スピンドル6は回転を継続する。
【0015】
一方、ドリルモードからクラッチモードへ切り替える場合、モード切替レバー24を右端側へスライドさせると、ロックレバー33が傾斜突起34に沿ってレバー部28内に押し込まれつつモード切替レバー24のスライドを許容し、モード切替レバー24がクラッチモード位置に達すると、傾斜突起34を乗り越えたロックレバー33が突出して傾斜突起34と係止し、テンションスプリング32によるモード切替レバー24のスライドを阻止する。なお、このモード切替の際、ロックレバー33が傾斜突起34を乗り越える前にモード切替レバー24から手を離すと、モード切替レバー24はテンションスプリング32の付勢によって左端のドリルモード位置へ復帰し、モード切替リング21を後退させる。
【0016】
このクラッチモードでは、スピンドル6からインターナルギヤ13に伝わる負荷が、ピン14を介したコイルバネ18による固定力を超えると、インターナルギヤ13は各ピン14に各突条13aを乗り越えさせて空転し、スピンドル6へのトルク伝達を遮断する。なお、このクラッチが働くトルクの上限は、チェンジリング19の回動操作によってスプリングホルダ16を軸方向にネジ送りし、コイルバネ18の付勢力を変更することで調整可能となっている。
なお、クラッチモードからドリルモードへ切り替える場合は、先述のようにロックレバー33をレバー部28内に押し込み、傾斜突起34との干渉を解消させると、テンションスプリング32の付勢によってモード切替レバー24は右端へスライドし、ドリルモードへ切り替わる。
【0017】
このように上記形態1のドライバドリル1によれば、固定手段としてのモード切替レバー24のロックレバー33及び傾斜突起34とによってクラッチモードの選択も可能としつつ、付勢手段としてのテンションスプリング32によってモード切替リング21をドリルモード位置へ付勢するようにしたことで、モード切替リング21が中間位置で停止することがなくなる。よって、モード切替が確実に行え、クラッチの作動時にインターナルギヤ13が回転しながら噛み合い歯29を第1ギヤケース8の噛み合い歯30と噛合させるようなことがなくなり、噛み合い歯29,30の破損を防止可能となって、耐久性や信頼性が向上する。
【0018】
なお、付勢手段はテンションスプリング32による引っ張りに限らず、反対側からコンプレッションスプリングによって押圧する構造も採用できる。また、上記形態では、常態でドリルモードとなるように付勢しているが、逆に常態でクラッチモードとなるようにテンションスプリングやコンプレッションスプリングを用いて付勢しても差し支えない。
【0019】
《形態2》
以下に、第2発明の実施の形態を説明する。なお、ドライバドリル1やギヤアッセンブリ5の基本的な構造は上記形態1と同様のため、重複する説明は省略し、形態1と異なる構造を中心に説明する。
図4において、モード切替レバー35は、第2ギヤケース9の周面に沿ったスライド板36と、そのスライド板36の上面中央に立設されたレバー部37とからなり、スライド板36の右側端部には、係止部としての係止片38が形成されている。一方、第2ギヤケース9の外面には、モード切替レバー35のクラッチモードの切替位置で係止片38が係止可能な被係止部としての係止突起39が突設されて、モード切替レバー35のクラッチモードでのクリック作用を得ている。さらにここでは、第2ギヤケース9の外面において、係止突起39の円周方向でドリルモード位置寄りに、係止突起39よりも低い第2の係止突起40を突設して、係止片38を係止突起39,40間でも係止可能としている。この第2の係止位置でも、モード切替リング21の案内突起22は、周方向へ若干ずれるものの、第1ギヤケース8の前面への乗り上がりは維持してモード切替リング21を前進させ得るため、インターナルギヤ13も前進位置が維持可能となっている。
【0020】
よって、この形態2においても、モード切替リング21がクラッチモードを維持可能な範囲でモード切替レバー35の第2の係止位置を設けたことで、モード切替レバー35がクラッチモードの位置に完全にスライドしていなくても、図4の二点鎖線で示すように係止突起39,40間の第2の係止位置で係止していれば、クラッチモードが維持でき、ドリルモードへ切り替わるおそれがない。よって、モード切替は確実に行え、クラッチが作用して空転するインターナルギヤ13と第1ギヤケース8との噛み合い歯29,30同士が噛合することがなく、噛み合い歯29,30の破損は防止され、耐久性と信頼性とが維持可能となっている。
【0021】
なお、新たな係止突起は、クラッチモードの維持が可能であれば、元の係止突起ともっと距離をおいて設けても良いし、2以上の新たな係止突起を設けて、新たな係止位置を2以上設定することもできる。また、上記形態2では、第2ギヤケース9の外面側に複数の係止突起を突設し、モード切替レバー35のスライド板36側に1の係止片38を形成しているが、これと逆に、スライド板36側に複数の係止片を形成し、第2ギヤケース9の外面側に1の係止突起を突設しても、同様に複数の係止位置は得られる。
【0022】
《形態3》
以下に、第3発明の実施の形態を説明する。この形態3では、モード切替リング21に形態1,2のような付勢手段や新たな係止位置の設定はなく、従来のクリックによるスライドの目安にとどまる。ここでは、図5に示すように、インターナルギヤ13とモード切替リング21との間で、ロックワッシャ20の内周側に、回転付勢手段としての2枚のフラットワッシャ41,41が軸方向に重ね合わせた状態で回動可能に配置されている。また、前側のフラットワッシャ41がインターナルギヤ13に、後側のフラットワッシャ41がモード切替リング21に夫々当接して、モード切替リング21の進退動に伴い、両フラットワッシャ41がインターナルギヤ13と共に前後移動可能となっている。よって、クラッチモードの際、インターナルギヤ13が空転すると、フラットワッシャ41,41もインターナルギヤ13間とフラットワッシャ41,41間の摩擦によって同じ方向へ追従して回転可能となっている。
【0023】
よって、クラッチモードでクラッチが作用してインターナルギヤ13が空転すると、フラットワッシャ41,41と当接するモード切替リング21にも、後側のフラットワッシャ41との間の摩擦によって同方向への回転付勢が与えられる。この回転付勢は、クラッチモード側へ、すなわち、第1ギヤケース8の各案内凹部23に対して、各案内突起22を周方向にずらせて第1ギヤケース8の前面への乗り上がり状態を維持させようとする方向へ働く回転付勢であるため、クラッチモードにある限り、モード切替リング21がドリルモード側に回転してインターナルギヤ13を後退させることはない。よって、モード切替は確実に行え、クラッチが作用して空転するインターナルギヤ13と第1ギヤケース8との噛み合い歯29,30同士が噛合するおそれがなく、噛み合い歯29,30の破損は防止され、耐久性と信頼性とが維持可能となっている。
【0024】
なお、上記形態3では、フラットワッシャ41,41と2枚設けているが、1枚でも良いし、フラットワッシャ41,41に代えて、インターナルギヤ13の後面にリング状の突条を突設し、モード切替リング21に当接させても良い。この場合、ロックワッシャ20をなくすこともできる。さらに、スピンドル6が正逆回転で使用される場合は、インターナルギヤの後面とモード切替リングの前面との間に、一方向の噛み合いクラッチを形成して、モード切替リングをクラッチモード側へ付勢する回転付勢のみを伝達させることも可能である。
【0025】
【発明の効果】
請求項1乃至3に記載の発明によれば、モード切替リングが2つの切替位置の中間位置で停止することがなくなる。よって、モード切替は確実に行え、インターナルギヤが回転しながらハウジングと噛み合い歯同士を噛合させるおそれが解消し、噛み合い歯の破損は防止されて耐久性と信頼性とが維持可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドライバドリルの一部縦断面図である。
【図2】モード切替レバー部分を前方から見た横断面説明図である。
【図3】ハウジング前端部分の平面図である。
【図4】形態2におけるモード切替レバー部分を前方から見た横断面説明図である。
【図5】(A)形態3におけるギヤアッセンブリの一部縦断面図である。(B)フラットワッシャ部分の横断面説明図である。
【図6】従来のドライバドリルの一部縦断面図である。
【符号の説明】
1・・ドライバドリル、2・・ハウジング、5・・ギヤアッセンブリ、6・・スピンドル、8・・第1ギヤケース、9・・第2ギヤケース、10・・遊星歯車減速機構、13・・インターナルギヤ、21・・モード切替リング、22・・案内突起、23・・案内凹部、24・・モード切替レバー、28・・レバー部、29,30・・噛み合い歯、32・・テンションスプリング、33・・ロックレバー、38・・係止片、39,40・・係止突起、41・・フラットワッシャ。

Claims (3)

  1. ハウジング内でスピンドルの前段に配された遊星歯車減速機構のうちの1のインターナルギヤを回動可能且つ軸方向へ移動可能に設け、前記インターナルギヤと前記ハウジングとの間に、前記インターナルギヤの後退位置で互いに噛合可能な噛み合い歯を夫々形成する一方、前記ハウジングに、前記ハウジングに形成された窓を介して外部へ突出させたモード切替レバーの左右へのスライド操作によって、前記インターナルギヤを後退させて前記噛み合い歯同士を噛合させる第1の切替位置と、前記インターナルギヤを前進させて前記噛み合い歯同士を離反させる第2の切替位置との間を回転可能なモード切替リングを設けた電動工具であって、
    前記モード切替リングを前記何れか一方の切替位置へ回転付勢する付勢手段を設ける一方、前記モード切替レバー内に、コイルバネによって前方へ突出して前記窓の端縁に当接するロックレバーを設け、前記窓の端縁に、前記一方の切替位置から他方の切替位置へ行くに従って前記窓の前後方向の幅を徐々に狭くさせ、前記他方の切替位置で前記ロックレバーを係合させて前記モード切替リングを前記付勢手段に抗して固定可能な傾斜突起を設けたことを特徴とする電動工具。
  2. ハウジング内でスピンドルの前段に配された遊星歯車減速機構のうちの1のインターナルギヤを回動可能且つ軸方向へ移動可能に設け、前記インターナルギヤと前記ハウジングとの間に、前記インターナルギヤの後退位置で互いに噛合可能な噛み合い歯を夫々形成する一方、前記ハウジングに、前記ハウジングの外部からの操作によって、前記インターナルギヤを後退させて前記噛み合い歯同士を噛合させる第1の切替位置と、前記インターナルギヤを前進させて前記噛み合い歯同士を離反させる第2の切替位置との間を回転可能なモード切替リングを設け、前記モード切替リング又は前記ハウジングの何れか一方に係止片を、他方に係止突起夫々突設して、前記モード切替リングの前記少なくとも一方の切替位置で前記係止片と係止突起とが弾性係止可能とした電動工具であって、
    前記モード切替リングの前記切替位置が維持可能な範囲で、第2の係止片又は第2の係止突起を、前記係止片又は係止突起よりも低い高さで1つ又は複数突設したことを特徴とする電動工具。
  3. ハウジング内でスピンドルの前段に配された遊星歯車減速機構のうちの1のインターナルギヤを回動可能且つ軸方向へ移動可能に設け、前記インターナルギヤと前記ハウジングとの間に、前記インターナルギヤの後退位置で互いに噛合可能な噛み合い歯を夫々形成する一方、前記ハウジングに、前記ハウジングの外部からの回動操作によって、前記インターナルギヤを後退させて前記噛み合い歯同士を噛合させる第1の切替位置と、前記インターナルギヤを前進させて前記噛み合い歯同士を離反させる第2の切替位置との間を移動可能なモード切替リングを設けた電動工具であって、
    前記モード切替リングとインターナルギヤとの間に、前記インターナルギヤの回転に伴い前記モード切替リングを同じ方向へ回転付勢する回転付勢手段を設けたことを特徴とする電動工具。
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