JP2019131652A - ポリビニルアミンの油中水型エマルジョンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
N−ビニルカルボン酸アミド単量体の重合物を酸または塩基にて加水分解する方法は、原料となる単量体の合成が容易であり、N−ビニルカルボン酸アミドのラジカル重合反応物の加水分解で比較的容易に高分子量の重合物が得られ、安全性も高いことから工業的製造法として有用である。
特許文献2は、N−ビニルホルムアミド−アクリロニトリル共重合物の油中水型エマルジョンを酸により加水分解する方法を開示している。この方法はモノマーとしてアクリロニトリルが必須であり、さらには酸による加水分解が必須である。また、酸加水分解の際使用している乳化剤のエステル結合は酸で容易に切断されるため、塩基により中和することのできないこの方法ではエマルジョンの安定性に欠ける。
特許文献3では、N−ビニルカルボン酸アミドを特定の乳化剤混合物の存在下酸または塩基で加水分解したポリマーの安定な油中水型エマルジョンの製造方法が開示されている。この製造方法においても、乳化剤としてエステル結合を有するものが用いられており、酸または塩基で容易に切断されるためエマルジョンの安定性に欠ける。
このように従来の技術において、N−ビニルカルボン酸アミド重合物の油中水型エマルジョンを酸または塩基で加水分解し得られる、ポリビニルアミンの安定な油中水型エマルジョンの製造方法は存在しなかった。
未溶解物量(%)=[( d − a )/( b − c )]×100
攪拌機、還流冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた4つ口500mLセパラブルフラスコに前記PNVFを250gおよびポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)14.5gを採取し50℃で攪拌し十分溶解混合した。溶解を確認後、30質量%塩酸ヒドロキシルアミン水溶液13.3gを添加し、1時間撹拌した。次いで、滴下漏斗にて水酸化ナトリウム水溶液(純分48質量%)53.51gを1分間かけて滴下し、80℃まで加温し、80℃で3時間加水分解反応を行った。加水分解反応終了後、塩酸水溶液(純分35質量%)58.75gを30℃にて滴下添加し中和した。中和後、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル(HLB13.0)を8.8g添加し、ポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例1とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンステアリルエーテル(日油株式会社製ノニオンS-202(HLB4.9)としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例2とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(青木油脂工業株式会社製ブラウノンEN−1502(HLB5.0)としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例3とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(青木油脂工業株式会社製ブラウノンEN-1502(HLB5.0)とし、中和時の温度を40℃としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例4とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(青木油脂工業株式会社製ブラウノンEN-1502(HLB5.0)とし、中和時の温度を50℃としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例5とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(青木油脂工業株式会社製ブラウノンEN-1502(HLB5.0)とし、中和時の温度を8℃としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを製造例6とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王株式会社製エマルゲン409P(HLB12.0)としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを比較製造例1とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王株式会社製エマルゲン408(HLB10.0)としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを比較製造例2とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
ポリオキシエチレンセチルエーテル(クローダ社製Brij52(HLB4.9)をポリオキシエチレンオレイルエーテル(花王株式会社製エマルゲン404(HLB8.8)とし、中和時の温度を80℃としたこと以外は実施例1と同様な方法でポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを比較製造例3とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
攪拌機、還流冷却管、温度計および滴下漏斗を備えた4つ口500mLセパラブルフラスコに前記PNVFを252.6gおよびポリオキシエチレンステアリルエーテル(花王株式会社製エマルゲン306P(HLB9.4))を採取し50℃で攪拌し十分溶解混合した。溶解を確認後80℃まで加温し、20質量%塩酸ヒドロキシルアミン水溶液12.6gを添加し、滴下漏斗にて水酸化ナトリウム水溶液(純分48質量%)98.7gを1分間かけて滴下し、80℃まで加温し、80℃で3時間加水分解反応を行った。加水分解反応終了後、塩酸水溶液(純分35質量%)123.5gを80℃にて滴下添加し中和した。中和後、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(HLB13.3)を20g添加し、ポリビニルアミンの油中水型エマルジョンを得た。このものを比較製造例4とし、1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度、未溶解物量を表−1に示す。製造直後および製造後30日後(25℃保管)の性状は液状エマルジョンであり、固化や沈澱は認められなかった。
未溶解物量;40メッシュ濾布通過後の濾布上の残渣の割合(%)。
固有粘度:1mol/L NaCl水溶液中25℃において測定(dL/g)。
Claims (3)
- 乳化重合法により得られたN−ビニルカルボン酸アミド重合物水溶液の油中分散液を酸又は塩基の存在下、HLBが2.0〜8.0未満の範囲のポリオキシアルキレンアルキルエーテルの共存下で加水分解を行うことを特徴とする、ポリビニルアミンの油中水型エマルジョンの製造方法。
- 前記ポリオキシアルキレンアルキルエーテルをN−ビニルカルボン酸アミドの重合後、加水分解工程の前に添加することを特徴とする、請求項1に記載のポリビニルアミンの油中水型エマルジョンの製造方法。
- 前記ポリビニルアミンの1mol/L濃度のNaCl水溶液中での25℃における固有粘度が、0.5〜10.0dL/gの範囲であることを特徴とする、請求項1あるいは2に記載のポリビニルアミンの油中水型エマルジョンの製造方法。
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