JP2019128754A - 不具合対応システム - Google Patents

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Abstract

【課題】対象エリアの保守作業に複数の作業者が従事している場合において、予期しない不具合に対応する作業者の人選の適切性を高め、作業効率を向上させることにある。【解決手段】対象エリアであるビル10では、発生した設備の不具合について、発生場所を含む不具合情報が不具合対応装置40に入力される。不具合対応装置40では、不具合への対応に必要と推測される特殊工具18の情報を取得する。そして、複数の作業者16について、この特殊工具の携帯状況、及び、居場所から発生場所への移動容易性の評価を行って、対応にあたらせるべき作業者16eを選択する。【選択図】図1

Description

本発明は、対象エリアで発生した設備の不具合に対応するためのシステムに関する。
大規模ビルや大型施設などの保守管理の業務では、広範な対象エリアの点検業務や不具合対応業務を限られた作業者が行っており、作業者の作業効率を高めることが求められている。
例えば下記特許文献1には、設備機器の故障が発生したときに派遣する作業員を選出するために保安会社に配置した故障対応支援装置について記載されている。ここでは、ビルの管理人から故障連絡が来たときには、故障の修復ランク、その周辺で点検作業を行っている作業者の作業ランク、作業者の技量ランクの検索を行っている。
特開平11−195191号公報
設備の修理などでは、特殊な工具を用いることも多く、突発的な不具合対応に対応する作業者は、必要となる特殊工具を工具庫から取り出して移動しなければならない。工具庫への移動と工具庫から現場への移動には一般に長時間を要するため、作業効率が低下してしまう。
本発明の課題は、対象エリアの保守作業に複数の作業者が従事している場合において、予期しない故障などに対応する作業者の人選の適切性を高め、作業効率を向上させることにある。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、対象エリアで発生した設備の不具合について、発生場所を含む不具合情報を取得する不具合情報取得手段と、前記不具合への対応に必要と推測される特殊工具の情報を取得する特殊工具情報取得手段と、複数の作業者について、前記特殊工具の携帯状況、及び、居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行って、対応にあたらせるべき作業者を選択する作業者選択手段と、を備える。
不具合対応システムは、例えば、コンピュータ機能を備えたハードウエアと、そのハードウエアを制御するプログラムやデータなどのソフトウエアとを用いて構築することができる。ハードウエアは、単体のPC(パーソナルコンピュータ)などの装置であってもよいし、ネットワークなどに分散した複数の装置を用いてもよい。
不具合対応システムでは、複数の作業者が対象エリアで設備の保守作業を担当していることを想定している。不具合情報取得手段は、設備の不具合情報を取得する。不具合情報は、設備に不具合があることを伝える情報であり、故障情報の他、故障であるか否かもわからないが何か動作がおかしいというレベルのトラブル情報も含まれる。不具合対応システムには、こうした不具合情報が入力され、不具合情報取得手段がそれを取得する。不具合情報の入力は、例えば、監視装置が発する異常信号を自動的に入力することで行われてもよいし、対象エリアの利用者が電話などで伝える不具合情報に応答した操作者が、不具合対応システムに手動で入力することで行われてもよい。不具合情報には、少なくとも、不具合の発生場所についての情報が含まれる。また、例えば、不具合の発生日時、不具合の具体的な内容(不具合が発生した対象、状況など)などの情報が含まれる。
特殊工具情報取得手段は、不具合の対応に必要と推測される特殊工具の情報を取得する。特殊工具の取得は、例えば、不具合情報に接した操作者等が入力することにより行われてもよい。また、特殊工具の取得は、不具合情報をもとに過去の不具合の記録に関するデータベースを検索することにより、あるいは、設備メーカの提供サイトなど外部の情報サイトを検索することなどにより行われてもよい。ここで特殊工具とは、作業者が日常的に携帯する工具箱に収納されていない工具をいう。特殊工具には、特定の設備のために特注された工具が含まれる。また、特注されたものではない一般的な工具であっても、通常は携帯しないようなものも特殊工具ということができる。設備類では、いたずらの防止などの目的で、特殊工具を使わなければ筐体を開くことや、ねじ類を回すことができないようになっているものも多い。
作業者選択手段は、対応にあたらせるべき作業者の選択を行う。対応にあたる作業者は、通常は一人であるが複数人となる場合もある。選択にあたっては、複数の作業者について、特殊工具の携帯状況、及び、居場所から発生場所への移動容易性の演算を行い、これらの結果を総合的に評価する。作業者が特殊工具をもっているか否かは、例えば、工具を管理するデータベースを参照することで確認することができる。また、作業者の携帯する情報端末等へ問い合わせる(必ずしも作業者自身が回答する必要はなく、当該情報端末からのセンシングにより特殊工具の存在を検知することなども可能である)ことで確認することができる。特殊工具を携帯している場合には高い評価がなされる。また、居場所から発生場所への移動が短時間で可能と判断された場合、あるいは短距離であると判断された場合には、高い評価がなされる。作業者の居場所は、例えば、作業者が従う職場のスケジュールデータ、あるいは、作業者自身が書き込むスケジュールデータを参照して行うことが可能である。また、作業者の携帯する情報端末等に問い合わせる(必ずしも作業者自身が回答する必要はなく、当該情報端末等がその位置情報を回答すればよい)ことでも取得可能である。評価の設定は様々に可能である。例えば、特殊工具を携帯していることを絶対の条件として、その中で短時間に到着できる者を高く評価することが考えられる。あるいは、特殊工具を携帯していない場合でも、短時間で移動できる者は高く評価して、まず、その者に不具合の確認にあたらせるという態様も考えられる。また、評価にあたっては、さらに他の要素も考慮してもよい。他の要素としては、例えば、作業者の対応できる不具合の分野、作業者の休憩時間開始時刻あるいは勤務終了時刻、現在の作業場所を一時的に離れることができるか否かなどの情報を挙げることができる。
選択結果は、画面表示または音声出力をすることができる。選択された作業者のみを画面表示等した場合には、不具合対応システムの操作者は、その者が選択された作業者であると把握することができる。また、例えば、対応に必要な人数よりも多い人数の作業者を評価された順位つきで画面表示等した場合には、順位の高い者が選択された作業者であると把握することができる。他方、特段の表示を行うことなく、選択された作業者に自動的に作業指示の伝達等することも可能である。
作業者選択手段により選択された作業者に対しては、実際に作業指示の伝達を行うことが合理的である。しかし、操作者が、他の事情を考慮して、他の作業者を、対応に当たらせるべき作業者として設定できるようにしてもよい。そこで、操作者が、作業者選択手段により選択された作業者を、実際に作業を行わせるべき作業者として承認等する機能、あるいは、選択された作業者に代えて、作業を行わせるべき作業者を入力する機能を設けてもよい。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、作業を行わせるべき作業者に、不具合への対応の指示を伝達する伝達手段を備える。
指示に当たっては、例えば、発生場所などの不具合情報、さらには、特殊工具の情報なども付与することで、指示を受けた作業者の対応が容易化される。また、こうした情報が付与されることで、指示を受けた作業者が、実際には遠方の場所にいたというような居場所の把握ミス、特殊工具を携帯していなかったというような特殊工具携帯状況の把握ミスなどに気付く機会を与えることもできる。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、対応した作業者から追加的に必要となる工具についての追加特殊工具の情報を取得する追加特殊工具情報取得手段と、複数の作業者における前記追加特殊工具の携帯情報、及び、居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行って、追加的に対応にあたらせるべき作業者を選択する追加作業者選択手段と、を備える。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、工具には読み取り可能な識別情報が取り付けられており、工具保管場所から工具の取り出しが行われる際に、前記識別情報を読み取ることで、取り出しを行う作業者及び工具を記録する作業者工具記録手段を備え、前記特殊工具の携帯情報は、前記作業者工具記録手段の記録に基づく情報である。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、複数の作業者のスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段を備え、前記複数の作業者の居場所は、前記スケジュール情報に基づいて判断される。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、過去に発生した不具合の情報とその対応に使用された工具の情報とを対応づけて記憶したデータベースを備え、前記工具情報取得手段では、前記データベースを参照して、前記特殊工具の情報を取得する。このデータベースは、当該対象エリアのものでもよいが、類似した設備をもつ他の対象エリアのものであってもよい。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、対象エリアに設置された作業員の移動に用いられるエレベータの稼働情報を取得する稼働情報取得手段を備え、前記作業者選択手段では、前記エレベータの稼働情報に基づいて、作業者の居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行う。
本発明の一態様にかかる不具合対応システムは、対象エリアに設置された作業員の移動に用いられるエレベータの稼働情報を取得する稼働情報取得手段を備え、前記伝達手段は、さらに、前記エレベータの稼働情報も伝達する。
本発明の一態様によれば、対象エリアで不具合が発生した場合に、その対応に向かう作業者の人選の適切性を高めることが可能となる。これにより、対象エリアの不具合対応にかかる作業効率を向上させることが期待できる。
対象エリアとなるビルにおける不具合対応の概略を説明する図である。 参考例にかかる不具合対応のフローチャートである。 本実施形態にかかる不具合対応のフローチャートである。 本実施形態にかかる不具合対応システムの概略的な構成を示す図である。 工具DBの例を説明する図である。 作業者DBの例を説明する図である。 履歴DBの例を説明する図である。 エレベータ稼働情報の例を説明する図である。
以下に、図面を参照しながら、実施形態について説明する。説明においては、理解を容易にするため、具体的な態様について示すが、これらは実施形態を例示するものであり、他にも様々な実施形態をとることが可能である。
図1は、本実施形態にかかる全体構成を模式的に示した図である。図1では、対象エリアとして、高層の大規模なビル10を図示している。ビル10は、地上地下あわせて30階、40階あるいは50階を超える階数を有しており、多くの部屋が設けられ、複数のテナントが入居している。ここでは、ビル10の保守管理面に着目して説明を行う。
ビル10には、地階に、ビル10の全体の管理を行う中央監視室12が設けられている。中央監視室12には、中央監視装置14が設置されている。中央監視装置14は、ビル内の空調設備22、給排水設備24、電気設備26などの様々な設備を監視するための装置である。中央監視装置14は、各設備に設けられた制御装置やセンサなどからの信号を受信し、ディスプレイ等に表示する。また、中央監視装置14を操作することにより、各施設の制御を行うことができる。例えば、空調設備22については、空調機器の稼働情報や、様々なエリアに設けた温度センサからの温度データが、随時、中央監視装置14に入力され、表示される。空調機器が異常信号など不具合を伝える信号を出力した場合には、中央監視装置14に警告表示がなされる。また、中央監視装置14において、温度データが異常な温度などの不具合が生じたと判断した場合にも、警告表示がなされる。他方、中央監視装置14では、ビル10のエリアごとに空調のオンオフ、あるいは設定温度や風量の調整などを指示することもできる。
中央監視室12は、ビル10を担当する保守管理企業によって運営されている。保守管理企業では、ビル10に対して、例えば15〜30人ほどの作業者を配置し、昼間を中心としつつ、24時間体制で保守管理業務を行っている。図1には、中央監視室12に、3名の作業者16a、16b、16c(特段個々の作業者に言及する必要が無い場合には、中央監視室12の外にいる者を含めて、作業者16と言うことがある)が図示されている。これらの作業者16a、16b、16cは、中央監視装置14を用いた設備の監視や制御、テナントなどからの連絡対応など、様々な業務を行っている。
中央監視室12の外にも作業者16が図示されている。作業者16dはビル10の上層階にいて、特殊工具18を携帯した上で、設備の点検作業を行っている。中層階には、作業者16eがいて、同じく特殊工具18を携帯した上で設備の点検作業を行っている。また、低層階には、作業者16fがいて巡回監視を行っている。さらに、エレベータ20のかご20aには、作業者16gが搭乗して上階に移動している。ビル10には複数のエレベータが設けられているが、エレベータ20はテナントが通常利用するエレベータとは異なるものであり、作業者16の他、ビル10に出入りする工事業者、清掃業者など、ビル10の運営関係者が利用する。中央監視室12の外にいるこれらの作業者16は、中央監視室12にいる作業者16と連携をとりながら、ビル10の保守管理を行っている。また、中央監視室12の付近には、図示を省略した詰所が設けられており、作業者16のデスクワーク、待機、休憩などに用いられている。
図1では、上層階において、テナントの従業員30が、その付近の設備32に不具合が生じたことを発見している。そこで、中央監視室12に電話をかけて不具合の報告を行っている。中央監視室12では、作業者16bがこの電話に応対して、不具合の情報を確認している。具体的には、不具合の発生場所(階数、部屋番号など)、不具合が生じた設備、不具合の症状などの把握に努めている。
設備に不具合が生じた場合、その内容にもよるが、一人の作業者16がその発生場所に出向いた上でその状況を把握することが一般的である。図2には、参考例として、一般的に行われている不具合対応のフローチャートを示した。電話等で不具合が受け付けられると(S10)、権限ある者が作業者16の適当なものを選び、対応を指示する(S12)。作業者16は、エレベータ20で移動して(S14)、中央監視室12の近くに設けられた工具庫28に行く(S16)。そして、経験に基づいて必要となる特殊工具を取り出した上で、再びエレベータで移動し(S18)、不具合発生場所で修理などの一時対応を行う(S20)。これにより、対応が完了すればよいが、しばしば追加の特殊工具18を必要とする場合があり、作業者16は改めてエレベータで移動し(S22)、工具庫28で必要な特殊工具を再度取り出している(S24)。その後、作業者16はエレベータで移動して(S26)、改めて不具合の発生場所に出かけて二次対応を行っている(S28)。対応が終わったのちには、報告書への記入が行われる(S30)。
作業者16は、移動の過程では、テナント用のエレベータではなく、作業者16が通常使うよう定められたエレベータ20に乗る。このエレベータ20は、関係者以外は立ち入ることができないエリアに設けられ、ビルの運営に関係した様々な者が使用している。テナント用のエレベータに比べて利用者が多く、また、ほとんどの階に停止しながら昇降している傾向もみられる。このため、ビル10の高層階で不具合が発生したような場合には、30分以上かけて地階の工具庫28と発生場所とを往復するようなケースもでてくる。図2に示した例では、作業者16は、指示を受けてから二次対応を終了するまでに、4回もエレベータに乗っており、エレベータの移動だけで1時間を超える事態も考えられる。
一般に、作業者16は、限られた人数しかおらず、このような非効率な対応は避けることが望ましい。そこで、中央監視室12には、不具合対応装置40を設置して、効率的な不具合対応を行っている。
不具合対応装置40は、PCに専用のソフトウエアをインストールして構築された装置である。不具合対応装置40は、無線LAN(ローカルエリアネットワーク)を通じて、中央監視装置14に接続されている他、有線ケーブルを介して、工具DB42、作業者DB44、履歴DB46に接続している。工具DB42は、工具庫28に保管された特殊工具18を、特殊工具18に張られたQRコード(登録商標)などの2次元コード19を利用することで、どの作業者が携帯しているか記録したデータベースである。また、作業者DB44は、作業者16のスケジュールが格納されたデータベースである。そして履歴DB46は、過去の不具合に対する対応状況の報告内容が格納されたデータベースである。さらに、不具合対応装置40は、エレベータ20の稼働状況を監視するELV遠隔監視装置20bなど、ビル10の全てのエレベータのELV遠隔監視装置からの情報にアクセスできるように設定されている。不具合対応装置40とこれらのデータベースや装置は、全体として、不具合対応システムを構築している。
以下では、図3のフローチャートを参照しながら、不具合対応装置40を用いた処理の流れを説明していく。図1に示した例では、不具合の電話連絡を受け付けた(S40)作業者16bが、不具合対応装置40に不具合の内容を入力した上で(S42)、対応する作業員を選び出す実行処理を命じている。不具合対応装置40では、履歴DB46を参照して、過去の不具合の情報を検索し、今回の不具合に対応するために必要となる工具が何かを推測する。図1の例では、特殊工具18が必要であると推測されたことを仮定している。次に、不具合対応装置40は、工具DB42を参照して、必要となる特殊工具18を携帯している作業者16を探し出す。図1の例では、上層階にいる作業者16dと、中層階にいる作業者16eがこの条件に該当している。
特殊工具18の携帯状況の探索の前あるいは後に、またはこれと並行して、不具合対応装置40では、作業者16の移動時間の計算が行われる。具体的には、作業者DB44に格納されたスケジュール情報に基づいて、作業者16の現在の居場所を取得する。移動時間は、単純には、階数差に、エレベータ20の平均的な1階あたりの移動時間を乗じて見積もることができる。また、フロアが広い場合には、さらにフロア内の移動時間を考慮することで精度を上げることができる。ただし、この方法では、エレベータ20の待ち時間が考慮されておらず、大きな誤差を生じてしまうことも考えられる。そこで、不具合対応装置40では、ELV遠隔監視装置20bを通じて、現在、エレベータ20のかご20aがどの階にいて、上昇中か、下降中かという情報を含むエレベータ稼働情報を取得する機能を備えている。これにより、作業者16のエレベータ待ち時間を含めた移動時間が算出される。不具合対応装置40では、さらに、エレベータ稼働情報として、エレベータ20の実際の運転状況をもとに、エレベータ20の搭乗時間を見積もるようにすることもできる。図1の例では、作業者16dの方が、作業者16eに比べて、階数が近い場所にいる。しかし、エレベータ20のかご20aは、まもなく作業者16eがいる階に到達するため、作業者16eは速やかに不具合の発生場所の階へ移動することができる。これに対し、作業者16dはエレベータ20のかご20aを待つ時間が長く、移動時間が長くなる。
こうして、不具合対応装置40では、不具合に対応すべき作業者16として、対応に必要となる特殊工具18を携帯し、かつ、短時間で不具合発生場所に移動できる作業者16eを選択する(S44)。選択結果は、不具合対応装置40のディスプレイに表示される。そして、不具合対応装置40は、作業者16eが携帯する情報端末(例えばスマートフォン)に不具合への対応を指示する連絡を行う。連絡は、情報端末にインストールされている不具合対応装置40に連動したアプリケーション(アプリ)によって行われるが、メールなどの汎用的なソフトウエアによって行うように設定することも可能である。連絡には、不具合の発生場所、不具合の概要、必要と推測される工具などが記載された上で、直ちに移動して対応すべき指示がなされる。また、連絡には、エレベータ20のかご20aが間もなく作業者16eのいるフロアに到着して、上層階の不具合発生場所に移動できるとの情報が付与されている。
なお、作業者16eへの連絡に先立って、不具合対応装置40に入力を行った作業者16bは、ディスプレイの表示を確認した後に、対応すべき者を作業者16eに代えて他の者に変更することもできる。この操作を行うため、例えば、ディスプレイへの表示後、一端処理が停止され、ディスプレイに選択結果を了承するか、他の作業者16に変更するかを問い合わせる表示を行うことが考えられる。そして、了承するボタンの押圧が行われた場合、あるいは、一定時間内(例えば10秒あるいは60秒以内)になんらかの操作が行われなかった場合には、作業者16eが対応すべきものとして確定することが考えられる。
不具合への対応の指示を伝達された作業者16eは、この指示を承諾して移動するにあたり、携帯端末のアプリを操作して、指示を承諾した旨の入力を行う。この入力は不具合対応装置40に伝えられ、不具合対応装置40は、ディスプレイに指示が承諾された旨の表示を行うとともに、作業者16eの作業者DB44のスケジュールを更新するための処理を行う。
他方、作業者16eが、対応指示を不適当であるとして、指示の取り消しを依頼することもできる。例えば、現在の現場から離れられない事情がある場合、あるいは、実際には特殊工具18を携帯していなかった場合などには、指示の取り消しを依頼することは妥当であろう。この場合、作業者16eは、携帯端末のアプリを操作して、不具合対応装置40に指示の取り消しの依頼を行う。また、中央監視室12に電話をかけて、事情を説明した上で、取り消しを依頼することも可能である。
作業を承諾した作業者16eは、図1の破線矢印で示した軌跡48のようにエレベータ20のかご20aに乗って、不具合の発生場所に移動し(S46)、修理対応を行う(S48)。この修理対応の過程では、さらに、他の工具が必要となる場合がある。この場合、作業者16eは、中央監視室12にその旨の電話をして二次対応の依頼を行い(S50)、電話を受け付けた作業者16は、不具合対応装置40に入力を行う(S52)。あるいは、作業者16eが、携帯端末のアプリにその旨の入力をすることで、二次対応を依頼してもよい。不具合対応装置40では、二次対応についても、同様にして対応すべき作業者16を選択し(S54)、当該作業者16に指示する伝達を行う。ただし、二次対応においては、必要とする工具は明確に定まっており、工具の推測は行われない。二次対応する作業者16は、エレベータで移動し(S56)、二次対応を行い(S58)、対応が完了した後には、報告書を作成する(S60)。
以上に示したように、図3に示した不具合対応装置40を使用した例では、作業者16は、一次対応を行うまでの段階で1度しかエレベータに乗っておらず、また、この段階で対応を終了できる可能性も高い。そして、二次対応が必要となった場合にも、別の作業者16は二次対応を行うまでの段階で1度しかエレベータに乗っていない。このため、対応を行うまでの間に、作業者16が移動にかける時間を大幅に減らすことができており、作業効率の向上が図られている。
ここで、図4を参照して、不具合対応装置40を含む不具合対応システム50の機能的な構成について説明する。不具合対応システム50は、不具合対応装置40を中核としているが、さらに、作業記録装置80、作業者工具記録装置82、スケジュール管理装置86、ELV遠隔監視装置20bの一部の機能に依存する形でシステムを構築している。なお、作業記録装置80、作業者工具記録装置82、スケジュール管理装置86などは、不具合対応装置40と同様に、PCにソフトウエアをインストールして構築することが可能である。PCには複数のソフトウエアをインストールすることが可能であり、不具合対応装置40、作業記録装置80、作業者工具記録装置82、スケジュール管理装置86の一部または全部を同一のPCを利用して構築するようにしてもよい。
不具合対応装置40には、機能的な構成として、不具合情報取得部52、スケジュール情報取得部54、特殊工具情報取得部56、ELV稼働情報取得部58、作業者選択部60、対応作業者確定・変更部68、追加特殊工具情報取得部70、追加作業者選択部72、伝達部74、及び表示部76を含んでいる。これらは、インストールされたアプリケーションソフトウエア(アプリ)によってハードウエアが制御されることにより実装される。
不具合情報取得部52は、不具合の発生の入力に基づいて、不具合情報を取得するものである。不具合の発生の入力は、図1の例のように、不具合対応装置40を操作する作業者16が、キーボードなどの入力装置を通じて入力することで行われる。また、設備の制御管理を行う装置からの警告信号などを入力することでも行われる。入力される不具合情報には、不具合の発生場所、不具合が生じた設備、不具合の症状などが含まれる。不具合情報取得部52は、入力された情報を所定の記憶場所に記憶するとともに、各構成部に処理を開始させる。
スケジュール情報取得部54は、ビル10の保守管理に携わっている作業者16のスケジュール情報の取得を行う。スケジュール情報は、スケジュール管理装置86が管理する作業者DB44を参照して取得される。なお、作業者16が不具合の対応をすることになった場合には、それをスケジュール管理装置86にフィードバックして、作業者DB44に反映させる。
特殊工具情報取得部56は、不具合情報に基づいて、不具合を起した設備の点検や修理等に必要となる工具の情報を取得する。特殊工具情報の取得は、不具合情報に基づいて、作業記録装置80が管理する履歴DB46を検索することで行われる。また、特殊工具情報取得部56は、作業者16などからの入力に基づいて、特殊工具情報を取得することができる。このような例としては、不具合の対応に必要となる工具が明らかである場合、不具合の入力を行う作業者16が、特殊工具の情報も入力する場合を挙げることができる。なお、ビル10では、非常に汎用性の高い基本的な工具のセットについては、作業者16がその都度工具庫28から取り出すのではなく、常に携帯して移動している。そこで、基本的な工具のセットについては、特殊工具情報取得部56が情報を取得する工具から除外する設定が行われている。
ELV稼働情報取得部58は、ビル10における全てのエレベータの稼働情報を取得する。ビル10では、エレベータ20のELV遠隔監視装置20bをはじめ、全てのエレベータのELV遠隔監視装置からの情報を取得できるように設定されている。エレベータの稼働情報は、これらの装置に問い合わせを行うことで、あるいは、これらの装置が定期的に出力している情報を取得することで取得することができる。
作業者選択部60は、不具合に対応する作業者16の選択を行う。作業者選択部60には、評価部62が設けられており、評価部62には、工具携帯状況取得部64と移動時間計算部66が含まれている。工具携帯状況取得部64は、特殊工具情報取得部56で取得した特殊工具の情報に基づいて特殊工具を携帯している作業者16を、工具DB42を参照することで取得する。移動時間計算部66は、不具合の発生場所と、各作業者16の居場所とに基づいて、各作業者16が不具合の発生場所に移動する時間を計算する。各作業者16の居場所については、スケジュール情報取得部54が取得した作業者16のスケジュール情報に基づいて、階数とその階におけるエリアなどを取得する。また、不具合の発生場所の階数とエリアの情報は、不具合情報取得部52が取得した不具合情報を用いる。さらに、ELV稼働情報取得部58が取得したエレベータの稼働情報を参照する。そして、居場所のエリアからエレベータまでの移動時間、エレベータの待ち時間及び移動時間、エレベータから不具合発生場所のエリアまでの移動時間を算出して、合計時間を移動時間として見積もる。なお、上下数階(例えば3階以内、あるいは5階以内)の移動については、エレベータに代えて、階段により移動するよう設定してもよい。また、移動時間計算部66は、各作業者16について、一旦、工具庫28に特殊工具を取りに行った上で、不具合発生場所に向かう場合の移動時間も同様の手法を用いて計算する。
評価部62では、これらの結果に基づいて、各作業者16について、対応者としての好ましさを評価して順位付けする。評価では、特殊工具を携帯している作業者16の不具合発生場所への移動時間と、特殊工具を所持していない作業者16が特殊工具を工具庫にとりに行った上で不具合発生場所へ向かう際の移動時間を全て比較し、移動時間が短いものから高い順位付けを行う。なお、評価には、他の観点を加味するようにしてもよい。例えば、不具合発生場所の近くに作業者16がいる場合には、特殊工具を携帯していない場合でも、まず不具合発生場所へ移動させた上で状況を把握することが妥当な場合も考えられる。そこで、特殊工具を携帯していない作業者16が第1の設定時間(例えば5分)以内に発生場所に移動可能な場合であって、かつ、特殊工具を携帯している作業者16に比べて第2の設定時間(例えば10分)以上早く到達できるときには、その者を最も優先順位を高くする評価を行うことが考えられる。
評価部62では、評価結果に基づいて、優先順位の最も高い作業者16を、対応にあたるべき作業者16として選択する。選択結果は、表示部76に表示される。なお、参考情報として、選択されなかった作業者16についても、評価結果を表示部76に表示するようにしてもよい。この情報は、不具合対応装置40の操作者が、選択結果を採用するか否か判断する上で、有効な情報となる。
対応作業者確定・変更部68は、作業者選択部60の選択結果を採用するか否かの処理を行う。具体的には、表示部76に、作業者選択部60の選択結果が表示された後、一定時間(例えば10秒以内)に不具合対応装置40の操作者がなんらかの操作をしなかった場合、または、操作者がその選択結果を確定する操作を行った場合には、選択結果を確定する処理を行う。また、一定時間内に操作者が選択結果に代えて、他の者を対応作業者に設定する入力を開始した場合には、当該代替者が入力されるのを待って、対応作業者として設定する。
追加特殊工具情報取得部70は、最初に対応した作業者16から、追加的に必要となる特殊工具の情報が送られてきた場合に、その情報を受け付ける。また、追加作業者選択部72は、追加的に必要となる特殊工具を携帯して発生場所へ向かうべき作業者16を選択する。その処理は、作業者選択部60の処理に準じて行われる。また、その選択結果は、対応作業者確定・変更部68によって、確定あるいは変更される。
伝達部74は、対応すべきことが確定した作業者16に、アプリの通信機能を通じて、伝達を行う。伝達にあたっては、不具合情報、必要となる特殊工具の情報、移動に使われるエレベータのエレベータ稼働情報も送信される。また、伝達した作業者16から、承諾した旨の回答があった場合には、その結果を表示部76に表示させるとともに、スケジュール情報取得部54にその情報を伝え、スケジュール情報取得部54ではスケジュール管理装置86に当該作業者16のスケジュール情報の変更を行わせる。また、伝達した作業者16から、承諾できない事情があり変更をしてほしい旨の回答があった場合に、その結果を表示部に表示するとともに、作業者選択部60にその情報を伝え、作業者選択部60では対応すべき作業者16の再選択を行う。
表示部76は、ディスプレイに必要な情報を表示する処理を行う。表示は、アプリのウインドウ内に所定の記載をすることで行われる。また、操作者から入力を受け付けるボタンなどの表示も行う。表示部76では、スピーカを通じた音声出力を併用することもできる。
続いて、不具合対応システム50の一部を構成する他の装置について説明する。作業記録装置80は、PCなどを用いて構成された装置である。ここには、作業者16が不具合に対応した場合の報告書、あるいは、日報などに基づいて、不具合対応についての履歴DB46が構築されている。
履歴DB46は、ビル10の記録のみを格納したものであってもよいが、同様の設備をもつ他のビルの記録と統合される形で構築されてもよい。これにより、特殊工具情報取得部56における検索の精度を高めることが期待される。
作業者工具記録装置82は、PCなどを用いて構成された装置である。作業者工具記録装置82は、2次元コード読取器82aを備えている。2次元コード読取器82aは、工具庫28に設置されている。作業者16は、工具庫28において、特殊工具を取り出す際には、2次元コード読取器82aで、工具庫28に取り付けられた自らの氏名に対応した2次元コードを読み取った上で、特殊工具に取り付けられた2次元コードを読み取る。また、工具庫28に特殊工具を戻す際にも、同様の操作を行う。これにより、どの作業者16がどの特殊工具をいつ取り出したか、いつ返却したかが工具DB42に記録される。なお、作業者16は、2次元コード読取器82aに代えて、自らの携帯する情報端末を利用して、特殊工具の取り出し、返却の登録を行うことができる。この操作を容易化するために、情報端末にインストールされたアプリには、付属するカメラを用いた上で2次元コードの読み取りと、作業者工具記録装置82への情報送信を行う機能を設けるようにしてもよい。
スケジュール管理装置86は、ビル10における保守管理を行うためのスケジュール情報を管理する装置である。保守管理にあたっては、作業者16がいつ出勤し、どの場所でどの作業を行うかについてのスケジュール情報が設定され、作業者DB44に格納される。作業者16は、各自が携帯する情報端末などから、このスケジュール情報を確認して、作業を行っている。
ELV遠隔監視装置20bは、エレベータ20の制御基板に有線接続された装置である。ELV遠隔監視装置20bは、エレベータ20の制御基板を通じて、エレベータ20の保守点検のための指示入力や、エレベータ20からの各種情報の出力をすることができる。また、ELV遠隔監視装置20bは、遠隔地に設けられたエレベータの自動監視装置や、管理センターにも接続されている。ELV遠隔監視装置20bから出力されるエレベータ稼働情報には、エレベータ20のかご20aが現在何階にいるかという階数の情報、上昇中か、下降中か、停止中かという移動情報が含まれる。さらには、エレベータ内のボタンあるいは各フロアのボタンの押圧によってどの階に停止することが予定されているかの停止予定情報、現在の積載重量などに基づく定員超過予想の情報(乗れそうか否か)などが含まれてもよい。
続いて、図5〜8を参照して各種情報の具体例について説明する。図5は、工具DB42について、図6は作業者DB44について、図7は履歴DB46について、図8はエレベータ稼働情報について例示した図である。
図5には、工具庫28に設けられた工具棚28aを模式的に示している。工具棚には、5つの特殊工具18a、18b、18c、18d、18eが、それぞれ複数個(1,2,3、・・・)格納されている。図5では、ある特殊工具18が取り出されて、作業者16の工具箱に入れられた様子を示している。特殊工具18には2次元コード19が貼付されている。作業者16は、取り出し時に、2次元コード読取器82aで2次元コード19を読み取ることで、工具DB42に情報を登録することができる。
図5に示した工具DB42の例では、項目として、工具種別、工具番号、作業者名、取り出し事項、返却時刻の各欄が設けてある。工具種別は、特殊工具18a〜18eの別を指しており、工具番号は各特殊工具18a〜18eの中における個別の工具番号である。作業者名は作業者16の氏名である。また、取り出し時刻と返却時刻は、取り出し時及び返却時に2次元コード読取器82aで2次元コードを読み取った時刻である。
図示した例では、Cさんが、特殊工具18aの工具番号2番について2017年11月30日8時56分に取り出して同日の10時55分に返却し、特殊工具18bの工具番号1番について同じく8時56分に取り出して10時56分に返却していることがわかる。また、Aさんが同日の9時2分に取り出した特殊工具18aの工具番号1番と、特殊工具18cの工具番号1番については、現時点では返却されておらず、Bさんが携帯していることがわかる。工具DB42は、情報が書き換えられる度に更新される。
図6に示した作業者DB44の例では、項目として、作業者と、時刻の欄が設けてある。作業者の欄には、作業者16の各氏名が記載されている。また、時刻欄は、9時台、10時台、11時台、12時台の枠を示している。例えば、作業者16のうちAさんについては、9時から12時までは空調Aの分解点検を行い、12時から13時までは昼休みが割り当てられている。また、Bさんについては、9時から11時まで照明点検を担当し、11時から12まで昼休みを取った後、12時から再び照明点検を行うことが予定されている。また、Cさんについては、9時から11時までが給排水点検、11時から13時までが巡回監視の時間になっている。
図6では、スケジュールの概略だけが記載されているが、実際には、何階のどの設備を点検するのか、あるいは、どの階からどの階までを巡回監視するのか、というような詳細が設定され、作業者DB44に記載されている。したがって、このスケジュール情報に基づいて、各作業者16の居場所を高い精度で推定することが可能である。各作業者16は、アプリにおいて、自らのスケジュール情報の詳細なページを開いてその内容を確認し、保守管理作業に従事している。作業者DB44は、スケジュール情報が追記あるいは変更される度に更新される。
図7に示した履歴DB46の例には、管理番号、年月日、概要、対応者、所要時間、作業場所、必要な特殊工具、詳細の各欄が設けられている。この履歴DB46は、ビル10の他にこのビル管理会社が保守管理を行っている他のビルについても、秘密保持義務に反しない範囲で、データを統合したものである。
図示した例では、管理番号342番として、2017年11月29日に、空調修理を行った記録が記されている。これはFさんが約90分で対応したものであり、作業場所はZビルの15階の〇〇エリアの〇〇であり、特殊工具1,3が必要であった。作業の詳細としては、〇〇社の型番〇〇における〇〇の修理をしたことが記録されている。同様に、管理番号343番として同日の給水修理が記録されている。これは、Gさんが約60分で対応したYビル38階の△△エリアの△△に関するものであり、特殊工具2,4を用いて、△△社の型番△△における△△の修理を行ったことが記録されている。履歴DB46は、各対応者が対応後に作業記録装置80に入力した報告書に基づいてデータ化されている。履歴DB46は、新たな記録の追加あるいは訂正などがある度に更新される。
図8には、エレベータ稼働情報の例を示した。図では、各エレベータの位置、昇降方向、停止予定階の欄が設けられている。ここでは、エレベータとして、作業者16が使用するA号機、B号機、C号機のみを示しており、テナントが利用するエレベータについては省略している。A号機については、現在かごが18階にあり上昇方向に移動している。そして、エレベータ内のボタンと、各フロアのボタンから、今後、19階、20階、21階、22階、24階・・・に停止していくことが予想されている。また、B号機については、現在40階にかごがあり、下降中である。今後は、39階、38階、36階、35階、33階、・・・に停止していることが予想されている。C号機は、現在、かごが1階にあって停止中の状態である。エレベータ稼働情報は、短い時間間隔(例えば1秒毎、あるいは5秒毎など)で更新される。
不具合対応装置40では、図5〜図8に示したようなデータを活用して、対応者の選択などを行っている。これにより、必要となる特殊工具18を携帯した作業者16を効率よくかつ速やかに不具合の発生場所に移動させることが可能となる。
以上に示した例では、対象エリアが一つの大規模なビル10であるとして説明を行った。しかし、対象エリアは、例えば、敷地内の複数のビルであってもよい。また、広い土地あるいは相互に離れた土地にある広大な施設または多数の施設を対象エリアとするものであってもよい。広い対象エリアを管理する場合には、車両(自動車、バイク、自転車など)を利用して移動する場合もある。いずれにせよ、対象エリア内での移動に時間がかかる場合(例えば、工具庫から各場所への平均移動時間が5分以上かかる場合、あるいは、10分以上かかる場合。または、工具庫から最遠方の場所への移動時間が10分以上かかる場合、あるいは15分以上かかる場合など。)には、同様にして、不具合対応装置40を活用することで、大幅な効率改善が期待できる。
以上の実施形態では、工具庫28は中央監視室12の近くにただ一つだけあるものとして説明を行った。しかし、工具庫28を対象エリアの複数の箇所に設けた場合、あるいは、工具庫28を移動に用いる車両に設けた場合などにも、不具合対応装置40を同様にして活用することが可能である。
10 ビル、12 中央監視室、14 中央監視装置、16、16a、16b、16c、16d、16e、16f、16g 作業者、18、18a、18b、18c、18d、18e 特殊工具、19 2次元コード、20 エレベータ、20a かご、20b ELV遠隔監視装置、22 空調設備、24 給排水設備、26 電気設備、28 工具庫、28a 工具棚、30 従業員、32 設備、40 不具合対応装置、42 工具DB、44 作業者DB、46 履歴DB、48 軌跡、50 不具合対応システム、52 不具合情報取得部、54 スケジュール情報取得部、56 特殊工具情報取得部、58 ELV稼働情報取得部、60 作業者選択部、62 評価部、64 工具携帯状況取得部、66 移動時間計算部、68 対応作業者確定・変更部、70 追加特殊工具情報取得部、72 追加作業者選択部、74 伝達部、76 表示部、80 作業記録装置、82 作業者工具記録装置、82a 2次元コード読取器、86 スケジュール管理装置。

Claims (8)

  1. 対象エリアで発生した設備の不具合について、発生場所を含む不具合情報を取得する不具合情報取得手段と、
    前記不具合への対応に必要と推測される特殊工具の情報を取得する特殊工具情報取得手段と、
    複数の作業者について、前記特殊工具の携帯状況、及び、居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行って、対応にあたらせるべき作業者を選択する作業者選択手段と、
    を備えることを特徴とする不具合対応システム。
  2. 請求項1に記載の不具合対応システムにおいて、
    作業を行わせるべき作業者に、不具合への対応の指示を伝達する伝達手段を備える、ことを特徴とする不具合対応システム。
  3. 請求項2に記載の不具合対応システムにおいて、
    対応した作業者から追加的に必要となる工具についての追加特殊工具の情報を取得する追加特殊工具情報取得手段と、
    複数の作業者における前記追加特殊工具の携帯情報、及び、居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行って、追加的に対応にあたらせるべき作業者を選択する追加作業者選択手段と、
    を備えることを特徴とする不具合対応システム。
  4. 請求項1に記載の不具合対応システムにおいて、
    工具には読み取り可能な識別情報が取り付けられており、
    工具保管場所から工具の取り出しが行われる際に、前記識別情報を読み取ることで、取り出しを行う作業者及び工具を記録する作業者工具記録手段を備え、
    前記特殊工具の携帯情報は、前記作業者工具記録手段の記録に基づく情報である、ことを特徴とする不具合対応システム。
  5. 請求項1に記載の不具合対応システムにおいて、
    複数の作業者のスケジュール情報を取得するスケジュール情報取得手段を備え、
    前記複数の作業者の居場所は、前記スケジュール情報に基づいて判断される、ことを特徴とする不具合対応システム。
  6. 請求項1に記載の不具合対応システムにおいて、
    過去に発生した不具合の情報とその対応に使用された工具の情報とを対応づけて記憶したデータベースを備え、
    前記工具情報取得手段では、前記データベースを参照して、前記特殊工具の情報を取得する、ことを特徴とする不具合対応システム。
  7. 請求項1に記載の不具合対応システムにおいて、
    対象エリアに設置された作業員の移動に用いられるエレベータの稼働情報を取得する稼働情報取得手段を備え、
    前記作業者選択手段では、前記エレベータの稼働情報に基づいて、作業者の居場所から前記発生場所への移動容易性の評価を行う、ことを特徴とする不具合対応システム。
  8. 請求項2に記載の不具合対応システムにおいて、
    対象エリアに設置された作業員の移動に用いられるエレベータの稼働情報を取得する稼働情報取得手段を備え、
    前記伝達手段は、さらに、前記エレベータの稼働情報も伝達する、ことを特徴とする不具合対応システム。
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