JP6215380B2 - 保守管理システム - Google Patents
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Description
本発明は、エレベータやエスカレータなどの昇降機の保守点検を行う保守員の動静を管理する保守管理システムに関する。
各物件のエレベータは、通信ネットワークを介して監視センタに接続されている。監視センタには、多数のオペレータが就役している。各オペレータは、それぞれに監視卓と呼ばれるPC(Personal Computer)の画面を通じて各物件のエレベータの動作状態を遠隔監視すると共に、これらのエレベータの保守点検を行う保守員の動静を管理している。
ここで、保守員の動静を管理する方法として、保守員が点検作業で使う端末装置のGPS(global positioning system)機能を利用して保守員の位置を検出し、その検出した位置を地図上に表示する方法がある。
保守員が点検作業で使う端末装置には、保守点検のための各種機能の他に、緊急通報用のブザー機能が備えられている。例えば、保守員が昇降路内の作業中にケガをした場合などに、このブザー機能を起動すると、ブザー音が鳴り、周囲に助けを求めることができる。
しかしながら、保守員が一人で作業を行っているとき、何らかの事故で意識不明で倒れた場合には上記ブザー機能を起動して周囲に救助を求めることができない。この場合、保守者の行動はGPS機能などを用いて常に管理されているが、保守員が作業中に倒れても直ぐに把握できないため、救助に遅れが生じる。
本発明が解決しようとする課題は、保守員に何らかの異状が生じた場合にその異状を直ぐに検知して救助に向かうことのできる保守管理システムを提供することである。
一実施形態に係る保守管理システムは、昇降機の点検作業を行う保守員が所持する端末装置と、この端末装置と通信ネットワークを介して接続された監視センタとを備える。
上記端末装置は、上記保守員の異状を検知する異状検知手段と、この異状検知手段によって上記保守員の異状が検知されたときに、上記監視センタに第1の異状信号を発報する第1の発報手段とを具備する。
上記監視センタは、上記第1の発報手段から発報された上記第1の異状信号に基づいて、予め決められた管理者に上記保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、上記近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせる第1の通知制御手段と、予め物件毎に作業時間が設定された作業テーブルと、上記保守員が任意の物件を点検する際に、上記端末装置から点検作業を開始する指示を受信した後、上記作業テーブルに設定された当該物件の作業時間内に点検作業を終了する指示を受信できなかった場合に上記保守員に異状ありと判断する作業管理手段と、この作業管理手段によって上記保守員に異状ありと判断された場合に、予め決められた管理者に上記保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、その近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせる第2の通知制御手段とを具備する。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態に係る保守監視システムの構成を示す図である。図1の例では、各地域に設置された各エレベータとこれらのエレベータを保守点検する各保守員を監視する構成が示されている。
図1は第1の実施形態に係る保守監視システムの構成を示す図である。図1の例では、各地域に設置された各エレベータとこれらのエレベータを保守点検する各保守員を監視する構成が示されている。
各地域に点在する建物に複数台のエレベータ11a,11b…,12a,12b…,13a,13b…が設置されている。なお、図1の例では、A地域,B地域,C地域の3つに区分されているが、特にこの3つの区分に限定されるものではない。
各地域のエレベータ11a,11b…,12a,12b…,13a,13b…は、それぞれに通信ネットワーク21を介して監視センタ22に接続されている。監視センタ22は、遠隔地に存在し、これらのエレベータ11a,11b…,12a,12b…,13a,13b…の状態を常時監視している。
具体的には、監視センタ22は、エレベータ11a,11b…,12a,12b…,13a,13b…から送られてくる各種信号(動作状態情報)を監視画面に表示するなどして、何らかの異常を検出した場合に保守員を現場に派遣するなどして対応する。また、監視センタ22では、常時数人のオペレータが待機しており、顧客からのエレベータ事故に関する問い合わせの電話に応答している。
ここで、各地域には保守員23a,23b,23c…が存在し、それぞれに管轄地域内の各エレベータを定期的に巡回して保守点検している。なお、図1の例では、各地域に一人の保守員しか図示されていないが、実際には各地域毎に多数の保守員がいて、定期的に巡回して保守点検を行っている。
保守員23a,23b,23c…は、それぞれに保守端末装置24a,24b,24c…を携帯している。保守端末装置24a,24b,24c…は、保守点検専用の携帯型の端末装置であり、保守点検に必要な各種機能が備えられている。また、保守端末装置24a,24b,24c…は、電話や電子メールを含む通信機能を備えている。
図2は同実施形態における保守端末装置の外観構成を示す図である。なお、以下の説明では保守端末装置24a,24b,24c…のいずれかを示す場合には保守端末装置24と表記するものとする。同様に、保守員23a,23b,23c…のいずれかを示す場合には保守員23と表記するものとする。
保守端末装置24は、例えば携帯電話機などであり、通信機能を備えた小型の端末装置からなる。保守端末装置24には、保守点検に必要な各種機能の他に、緊急通報用のブザー音を鳴らすためのブザー機能が備えられている。図中の25はブザー機能を起動するためのボタンであり、例えばアイコンの形態で画面上に任意に配置される。
また、保守端末装置24には、加速度センサ26および音センサ27が設けられている。加速度センサ26は、例えばx,y,z軸の3軸方向の加速度を検知する。音センサ27は、周囲の音を検知する。なお、加速度の検知方法や音の検知方法については、一般的に知られている方法を用いるものとし、ここではその詳しい説明を省略する。
図3は同実施形態における保守端末装置の機能構成を示すブロック図である。
保守端末装置24には、入力部31、表示部32、制御部33、ブザー音発生部34、記憶部35、GPS(Global Positioning System)モジュール36、通信部37、撮像部38、センサ部39などが備えられている。
入力部31は、各種キーやボタンなどからなり、データの入力や指示を行う。表示部32は、例えばLCDからなり、データの表示を行う。なお、入力部31として、例えば透明のタッチパネルを用い、表示部32の画面上でデータ入力・指示を行う構成でも良い。
制御部33は、CPUからなり、所定のプログラムの起動により昇降機の保守点検に関わる各種機能を実行する。ブザー音発生部34は、ブザー機能ボタン25が押下されたときに所定音量のブザー音を発生する。
記憶部35には、各種情報が記憶されている。また、この記憶部35には、予め保守端末装置24を所持している保守員の名前、所属などを含む保守員情報が記憶されている。
GPSモジュール36は、現在位置を検出するために用いられる。通信部37は、監視センタ22や他の端末装置との間での電子メールを含む各種データの送受信処理を行う。撮像部38は、静止画/動画の撮影が可能なデジタルカメラからなり、カメラ機能として一般的に使用される他に、ここでは、後述する二次元コードの読取り手段として利用される。センサ部39は、加速度センサ26および音センサ27を含み、これらの検知信号を制御部33に出力する。
ここで、本実施形態において、制御部33には、異状検知部33aと第1の発報部33bが備えられている。異状検知部33aは、加速度センサ26と音センサ27の信号状態から保守員の異状を検知する。詳しくは、異状検知部33aは、保守員の作業中に加速度センサ26と音センサ27の各検知信号を常に監視しており、少なくとも一方の検知信号が予め設定された閾値を超えた場合に保守員に何らかの異状が生じているものと判断する。第1の発報部33bは、異状検知部33aによって保守員の異状が検知されたときに、監視センタ22に保守員の異状を知らせるための第1の異状信号S1を発報する。
図4は同実施形態における監視センタの構成を示すブロック図である。
監視センタ22には、Webサーバ41と、複数台のPC42a,42b,42c…が設置されている。
Webサーバ41は、通信ネットワーク21に接続され、ここでは監視センタ22の制御装置として存在する。PC42a,42b,42c…は、Webサーバ41にLAN(Local Area Network)等の通信回線43を介して接続されている。このPC42a,42b,42c…は、各オペレータが監視卓として使用する端末装置である。
図5は同実施形態におけるWebサーバの構成を示すブロック図である。
Webサーバ41は、制御部51、記憶部52、各種データベース53、通信部54、インタフェース(I/F)55を備えている。
制御部51は、CPUからなり、記憶部52に記憶されたプログラム52aを読み込むことにより各種処理を実行する。また、この制御部51には、本システムを実現するための機能部として、作業管理部51a、第1の通知制御部51b、第2の通知制御部51c、表示制御部51dが設けられている。
作業管理部51aは、保守員が任意の物件を点検する際に、保守端末装置24から点検作業を開始する指示を受信後、後述する作業テーブル52bに設定された当該物件の作業時間内に点検作業を終了する指示を受信できなかった場合に現場で作業中の保守員に異状ありと判断する。
第1の通知制御部51bは、保守端末装置24から発報された第1の異状信号S1に基づいて、予め決められた管理者に現場で作業中の保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、その近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせる。
第2の通知制御部51cは、作業管理部51aによって作業中の保守員に異状ありと判断された場合に、予め決められた管理者に現場で作業中の保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、その近隣の保守員に現場で上記保守員の異状を知らせる。
表示制御部51dは、第1の異状信号S1の受信に伴い、地図上に保守員の異状を知らせるアラート表示を行う。
記憶部52は、ROM、RAMなどのメモリからなり、プログラム52aの他、制御部51の処理に必要な各種データを記憶している。また、この記憶部52には、予め物件毎に作業内容に応じた作業時間が設定されている作業テーブル52bが設けられている。
図6に作業テーブル52bの一例を示す。
作業内容には、「定期点検」,「部品交換」,「現地調査」などがある。「定期点検」は、例えば3ヶ月毎に昇降機の状態を点検する作業のことである。「部品交換」は、昇降機の部品を交換する作業であり、修理なども含まれる。「現地調査」は、現地での簡単な調査作業のことである。
作業内容には、「定期点検」,「部品交換」,「現地調査」などがある。「定期点検」は、例えば3ヶ月毎に昇降機の状態を点検する作業のことである。「部品交換」は、昇降機の部品を交換する作業であり、修理なども含まれる。「現地調査」は、現地での簡単な調査作業のことである。
これらの作業に要する時間は物件によって異なる。例えば低層ビルのエレベータを点検する場合と高層ビルのエレベータを点検する場合とでは高層ビルのエレベータの方が長く時間がかかる。また、同じ物件でも、そのときの作業内容によって作業時間は異なる。そこで、各物件の情報(建物の階床数や昇降機の台数、機種など)に基づいて作業内容に応じた平均的な作業時間を決めて作業テーブル52bに予め設定しておくものとする。
一方、Webサーバ41に設けられた各種データベース53には、物件データベース(物件DB)53a、保守員データベース(保守員DB)53b、地図データベース(地図DB)53cなどが含まれる。なお、これらのデータベース53a〜53cは、実際には記憶部52などに設けられる。
物件データベース53aは、各物件11a,11b,11c…に関する情報を記憶している。具体的には、図7に示すように、各物件の識別番号(物件ID)、物件名、住所、その物件に設置されているエレベータの台数や号機の情報などを記憶している。
保守員データベース53bは、各保守員に関する情報を記憶している。具体的には、図8に示すように、各保守員の識別番号(保守員ID)、氏名、所属(事業所)、その保守員が所持している保守端末装置24の情報(端末IDやアドレス、電話番号等)、保守員の現在位置と属性情報、ステータス情報などを記憶している。
なお、「現在位置」は、保守端末装置24に備えられたGPS機能(GPSモジュール36)を利用して検出される。「属性情報」には、保守員の職種が含まれる。その職種として、大きく分けて、一般的な定期点検を主とする「点検員」と、法定的な検査資格を有する「法定検査員」に分類される。法定検査員は点検員の業務を兼ねることができるが、その人数は点検員に比べて少ないのが一般的である。「ステータス情報」は、保守員の作業状態を示す情報であり、「作業中」,「移動中」などがある。「作業中」には、保守員の作業開始時間と作業終了時間が含まれる。後述するように、作業開始時間と作業終了時間は二次元コードの読取りによって得られる。
また、特に図示しないが、保守員データベース53bには、各保守員を管理している管理者に関する情報(氏名、端末IDやアドレス、電話番号等)が登録されているものとする。管理者とは、例えば保守員が所属する部署の上司などである。
地図データベース53cは、各地域の地図情報(画像情報)を記憶している。具体的には、図9に示すように、縮尺率に応じて複数の地図情報が分類して記憶されている。この場合、地図の縮尺率が高いほど広域を表わし、縮尺率が低いほど狭域を表わすことになる。
Webサーバ41に設けられた通信部54は、各物件11a,11b,11c…に設置されたエレベータ12a,12b,12c…との間で通信ネットワーク21を介してデータの送受信を行う。インタフェース55は、Webサーバ41に接続されたPC42a,42b,42c…との間のデータの入出力処理を行う。
なお、Webサーバ41には、保守端末装置24からでも、図示せぬ各地域の事業所内のPCからでも通信ネットワーク21を介してアクセス可能である。
図10は監視センタ18に設置されたオペレータのPC42の構成を示すブロック図である。なお、PC42a,42b,42c…のいずれかを示す場合にはPC42と表記するものとする。
PC42は、制御部61、記憶部62、インタフェース(I/F)63、入力部64、表示部65を備えている。
制御部61は、CPUからなり、記憶部62に記憶されたプログラム62aを読み込むことにより各種処理を実行する。記憶部62は、ROM、RAMなどのメモリからなり、プログラム62aの他、制御部61の処理に必要な各種データを記憶している。インタフェース63は、Webサーバ41との間のデータの入出力処理を行う。
入力部64は、例えばキーボード、マウスなどの入カデバイスからなり、オペレータがデータやコマンドの入力操作や画面上での選択操作を行う場合に用いられる。表示部65は、例えばCRT(Cathode-ray tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等の表示デバイスからなり、各種データの表示を行う。
図11はエレベータの乗場の構成を示す図である。
例えば基準階(1階)の乗場71のドア72付近にコード表70が設けられている。図中の73は乗場呼びボタン、74はインジケータである。コード表70には、当該物件の点検作業に必要な情報(例えば物件ID、建物住所、号機種類など)が二次元コードの形式で予め記録されている。なお、二次元コードとしては、例えばQRコード(登録商標)が用いられる。
保守員23が保守端末装置24のカメラ機能(撮像部38)を利用して二次元コードを読み取ると、その読取り信号が端末IDと共に監視センタ13のWebサーバ41に送られる。これにより、Webサーバ41では、保守員データベース53bを参照して保守員を特定すると共に、物件データベース53aを参照して点検対象となる物件に関する情報(物件の住所、昇降機番号など)を取得することができる。
ここで、保守員23が作業を開始するときと作業を終了したときに、その作業対象となる物件の二次元コードの読み取りを行う。Webサーバ41では、1回目の二次元コードの読取り信号を受信したときの時間を作業開始時間として取得し、続けて2回目の二次元コードの読取り信号を受信したときの時間を作業開始終了として取得する。
なお、図11の例では、乗場71にコード表70が設けられているが、例えば図示せぬ乗りかご内にコード表70が設けられていても良い。
次に、第1の実施形態の動作について説明する。
本システムの処理動作として、(a)センサ状態から保守員の異状を検知する場合、(b)物件毎の作業時間から保守員の異状を検知する場合に分けて説明する。
本システムの処理動作として、(a)センサ状態から保守員の異状を検知する場合、(b)物件毎の作業時間から保守員の異状を検知する場合に分けて説明する。
(a)センサ状態から保守員の異状を検知する場合
図12は本システムのセンサ状態から保守員の異状を検知する場合の処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
図12は本システムのセンサ状態から保守員の異状を検知する場合の処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
いま、ある物件で点検作業を行う保守員23(保守員Aとする)に着目する。保守員Aは、保守端末装置24をストラップ等で身に付けながら一人で点検作業を行っているものとする。図2および図3に示したように、保守端末装置24には加速度センサ26と音センサ27が設けられており、保守員Aの作業中にこれらの検知信号が保守端末装置24の制御部33に入力されている。
制御部33は、加速度センサ26と音センサ27の各検知信号を検出し(ステップA11)、それぞれに予め設定された閾値を超えたか否かを判断する(ステップA12)。
ここで、加速度センサ26と音センサ27に対する閾値は、保守員Aが高所から転倒した場合を想定して設定されている。これは、エレベータの点検作業では、保守員Aが昇降路81のピット部82に落下する危険性が高いためである。
具体的には、図13に示すように、エレベータの最下階から昇降路81のピット部82に保守端末装置24を落とした場合の加速度値を計測し、その加速度値を加速度センサ26の検知信号に対する閾値として定めておく。また、エレベータの最下階から昇降路81のピット部82に保守端末装置24を落とした場合に発生する音のレベルを予め計測しておき、その音のレベルを音センサ27の検知信号に対する閾値として定めておく。
エレベータの定格速度によってピット部82の深さHは異なるが、約2,000〜4,000mm程度ある。通常、最下階から梯子を使ってピット部82に降りるようになっているが、その梯子から滑り落ちることや、バッファ(緩衝器)83,84に足をかけて転倒することもある。保守員Aは保守端末装置24を身に付けて作業しているので、落下事故などがあると、加速度センサ26や音センサ27の信号に急峻な変化が見られる。したがって、それぞれの閾値を超えるような信号変化があった場合には保守員Aに何らかの異状があったものと見なすことができる。
加速度センサ26および音センサ27の少なくとも一方の検知信号がそれぞれの閾値を超えた場合には(ステップA12のYes)、制御部33は、保守員Aに異状ありと判断して(ステップA13)、保守員Aの異状を知らせるための第1の異状信号S1を監視センタ22に送信する(ステップA14)。その際、第1の異状信号S1に保守員情報(名前や端末ID等)と現在位置を付して送信するものとする。詳しくは制御部33が記憶部35から保守員Aの名前、所属などを含む保守員情報を読み出し、この保守員情報とGPSモジュール36によって検出される現在の位置情報を第1の異状信号S1に付加して監視センタ22に送る。
監視センタ22では、Webサーバ41の制御部51が第1の異状信号S1を受信すると(ステップB11のYes)、保守員データベース53bを参照して保守員Aを特定すると共に現在位置を確認し、その保守員Aが所属する部署の管理者に保守員Aに異状が発生した旨を通知する(ステップB12)。
なお、各地域を巡回している各保守員23の位置情報は、定期的に監視センタ22に送られており、図8に示した保守員データベース53bに記憶されて管理されている。ただし、保守員データベース53bに記憶された位置情報は、必ずしも正確な位置を示すものとは限らない。位置情報が送られていない間に保守員23が移動していることもあるためである。したがって、保守端末装置24から第1の異状信号S1を送信する際に現在の位置情報を付加して送ることが好ましい。また、保守員Aがどの物件を点検中にあるのかは、図11で説明した二次元コードの読取り信号からも把握できる。
保守員Aに異状が発生した旨を通知する方法として、電子メールが用いられる。すなわち、制御部51は、管理者が持つ端末装置に図14に示すような電子メール91を送信して保守員Aの異状を知らせる。この電子メール91は、件名92と本文93を有する。件名92には、通知名(ここでは「救助要請」)が付される。本文93には、救助要請に関する情報として、救助要請者に関する情報94、発報時間に関する情報95、救助要請場所(物件の位置)に関する情報96などが含まれる。救助要請場所(物件の位置)つまり保守員Aの現在位置は、保守端末装置24のGPS機能から検知できる。
本文93には、地図アクセス情報97と詳細アクセス情報98が含まれる地図アクセス情報97は、保守員Aの現在位置を示す地図を表示するための情報である。所定の操作により電子メール91上の地図アクセス情報97を選択すると、保守員Aの現在位置を示す地図が表示される。詳細アクセス情報98は、救助要請に関する詳細画面を表示するための情報である。地図アクセス情報97と詳細アクセス情報98は、具体的には監視センタ22が管理しているWebサーバ41にログインするためのURLで構成される。
また、Webサーバ41の制御部51は、保守員Aの近くにいる保守員(近隣保守員Bとする)を探し(ステップB13)、その近隣保守員Bに対して上記同様の通知を行う(ステップB14)。詳しくは、制御部51は、保守員Aの現在位置に基づいて図8の保守員データベース53bを検索し、例えば保守員Aの現在位置を中心に半径nメール(nは任意)以内に存在する保守員全員を近隣保守員Bとしてピックアップする。制御部51は、この近隣保守員Bが持つ保守端末装置24に図14に示すような電子メール91に送って保守員Aの異状を知らせる。
なお、管理者や近隣保守員Bの他に、保守員A本人に対しても同様の電子メール91を送るようにしても良い。これにより、例えば保守員Aに異状はなく、センサ26,27の誤動作等による発報で救助要請の電子メール91が配信された場合に、保守員Aが自分に届いた電子メール91を見て、すぐに撤回の指示を出すことができる。
また、Webサーバ41の制御部51は、第1の異状信号S1を受信することにより、地図上に保守員Aの異状を知らせるアラート表示を行う(ステップB15)。
「アラート表示」とは、警告メッセージを表示することである。例えば、図15に示すように、いま、Webサーバ41によって任意地域の地図101が監視センタ22内の任意のPC42に表示されているとする。
地図101には、物件マーク102と保守員マーク103が付加されている。物件マーク102は、監視対象とする各物件の位置を示すマーク情報であり、地図101上の当該物件の位置に所定の表示形態(形や色)で表示される。保守員マーク103は、保守員23の現在位置を示すマーク情報であり、地図101上の当該保守員23の現在位置に物件マーク102とは異なる表示形態で表示される。この保守員マーク103の表示位置は、保守員23の移動に追従して更新される。上述したように、保守員23の位置は、その保守員23が持つ保守端末装置24のGPS機能によって検出されている。
ここで、保守員Aの保守端末装置24から第1の異状信号S1が送られて来ると、Webサーバ41の制御部51は、第1の異状信号S1に含まれている保守員情報および位置情報に基づいて、現在表示中の地図101上の任意の箇所に警告メッセージ104を表示する(アラート表示)。この警告メッセージ104には、保守員Aの名前や所属、発報時間、現在位置などの情報が含まれている。なお、この地図101上に表示された警告メッセージ104をタッチすると、保守員Aの現在位置を中心にして、その現在位置を含む地域の詳細な地図が表示される。
このように、例えば転落事故等によって保守員Aが意識不明にあり、外部に連絡が取れない状況にあっても、保守端末装置24に設けられた加速度センサ26と音センサ27の信号状態から保守員Aの異状を検知して監視センタ22に発報することができる。これにより、監視センタ22から管理者や近隣保守員Bに保守員Aの異状を知らせて、すぐに救助に向かうことができる。
また、このときの通知方法として電子メールを用いることにより、管理者や近隣保守員Bがどこにいても、保守員Aの異状の知らせを受けてすぐに出動することができる。
また、監視センタ22側でも、監視画面の地図上に保守員Aの異状を知らせるアラート表示を行うことで、オペレータがいち早く保守員Aの異状に気付いて迅速な対応を取ることができる。
なお、上記実施形態では、落下事故を想定して加速度センサ26の検知信号が予め設定された閾値を超えていれば保守員Aに異状ありと判断したが、例えば加速度センサ26の検知信号が所定の時間以上変化なしの場合に保守員Aに異状ありと判断することでも良い。これにより、落下事故以外の事故あるいは病気などで保守員Aが倒れて動けない場合に異状ありと判断することができる。
(b)物件毎の作業時間から保守員の異状を検知する場合
図16は本システムの物件毎の作業時間から検知する場合の処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
図16は本システムの物件毎の作業時間から検知する場合の処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
いま、ある物件で点検作業を行う保守員23(保守員Aとする)に着目する。保守員Aは、保守端末装置24をストラップ等で身に付けながら一人で点検作業を行っているものとする。図11に示したように、例えば基準階(1階)の乗場71のドア72付近にコード表70が設けられている。コード表70には、当該物件の点検作業に必要な情報(例えば物件ID、建物住所、号機種類など)が二次元コードの形式で予め記録されている。
保守員Aが作業を開始するときに、保守端末装置24のカメラ機能(撮像部38)を利用して二次元コードを読み取ると(ステップC11)、その読取り信号が当該保守端末装置24の端末IDと共に監視センタ22に送信される(ステップC12)。同様に、保守員Aが作業を終了したときに、保守端末装置24のカメラ機能(撮像部38)を利用して二次元コードを読み取ると(ステップC13)、その読取り信号が当該保守端末装置24の端末IDと共に監視センタ22に送信される(ステップC14)。
1回目の二次元コードの読取り信号が送られて来ると、Webサーバ41の制御部51は、その読取り信号を受信したときの時間を保守員Aの作業開始時間として取得し(ステップD11のYes)、図8の保守員データベース53bの保守員Aのステータス情報欄に記憶する(ステップD12)。なお、当該物件で作業中している保守員23が保守員Aであることは、端末IDから判断できる。
また、予め決められた制限時間内に続けて2回目の二次元コードの読取り信号が送られてくると、Webサーバ41の制御部51は、その読取り信号を受信したときの時間を保守員Aの作業終了時間として取得し(ステップD13のYes)、図8の保守員データベース53bの保守員Aのステータス情報欄に記憶する(ステップD14)。
保守員Aに異状がない場合には、作業終了時に2回目の二次元コードの読取り信号が監視センタ22に送られて来る。しかし、何らかの事故により保守員Aが意識不明で倒れていた場合には2回目の二次元コードの読取り信号が送られて来ない。そこで、予め設定された時間T内に2回目の二次元コードの読取り信号を受信できなかった場合には(ステップD15)、Webサーバ41の制御部51は、保守員Aに異状ありと判断する(ステップD16)。
ここで、上記時間Tは、物件によって定められている。通常、高層ビルのエレベータの点検作業は時間がかかり、また、そのときの点検内容によっても時間が違ってくる。制御部51は、1回目の二次元コードの読取り信号から保守員Aが点検している物件を特定し、図6の作業テーブル52bを参照して当該物件の作業時間を読み出す。この場合、保守員Aの当日の作業内容は事前に監視センタ22に通知されているので、制御部51は、保守員Aの当該物件における当日の作業内容に応じた作業時間を読み出し、これを上記時間Tとしてセットする。
図6の例で言うと、例えば保守員Aが物件K001で定期点検を行う場合であれば、そのときの作業時間は1時間であるので、上記時間T=1時間としてセットされる。したがって、1時間以内に2回目の二次元コードの読取り信号が送られて来ない場合には保守員Aに異状ありと判断されることになる。
なお、保守員Aの当日の作業内容を把握できない場合には、当該物件における最も時間を要する作業内容に着目し、その作業内容に定められた作業時間を上記時間Tとしてセットするものとする。上記物件K001であれば、部品交換の3時間である。
保守員Aに異状ありと判断した場合、Webサーバ41の制御部51は、保守員データベース53bを参照して保守員Aが所属する部署の管理者に保守員Aに異状が発生した旨を通知する(ステップD17)。上記(a)と同様に、このときの通知する方法として、電子メールが用いられる。すなわち、制御部51は、管理者が持つ端末装置に図14に示すような電子メール91を送信して保守員Aの異状を知らせる。
また、Webサーバ41の制御部51は、保守員Aの近くにいる保守員(近隣保守員Bとする)を探し(ステップD18)、その近隣保守員Bに対して上記同様の通知を行う(ステップD19)。なお、管理者や近隣保守員Bの他に、保守員A本人に対しても同様の電子メール91を送るようにしても良い。
また、保守員Aに異状ありと判断したときに、Webサーバ41の制御部51は、地図上に保守員Aの異状を知らせるアラート表示を行う(ステップD20)。すなわち、図15で説明したように、現在表示中の地図101上の任意の箇所に警告メッセージ104を表示する(アラート表示)。この警告メッセージ104には、保守員Aの名前や所属、発報時間、現在位置などの情報が含まれている。なお、この地図101上に表示された警告メッセージ104をタッチすると、保守員Aの現在位置を中心にして、その現在位置を含む地域の詳細な地図が表示される。
このように、予め物件毎に作業時間を設定しておくことで、保守員Aが点検を行う物件の作業時間内に作業終了を確認できない場合には保守員Aに異状ありと判断できる。これにより、監視センタ22から管理者や近隣保守員Bに保守員Aの異状を知らせて、すぐに救助に向かうことができる。さらに、物件毎に作業内容に応じた作業時間を細かく設定しておけば、保守員Aの当日の作業内容に応じた作業時間に基づいて異状の有無をより正確に検知することができる。
なお、上記実施形態では、二次元コードの読取りによって保守員Aの作業開始と作業終了を指示する構成としたが、例えば保守端末装置24のボタン操作により作業開始と作業終了を指示しても良いし、音声認識システムを利用して作業開始と作業終了を音声にて指示するようにして良い。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。
次に、第2の実施形態について説明する。
第2の実施形態では、保守端末装置に備えられた緊急通報用のブザー機能の起動時に監視センタに知らせる構成としたものである。さらに、火災による温度変化を検知して監視センタに知らせる構成としたものである。
図17は第2の実施形態における保守端末装置の外観構成を示す図である。なお、上記第1の実施形態における図2の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
保守端末装置24には、保守点検に必要な各種機能の他に、緊急通報用のブザー音を鳴らすためのブザー機能が備えられている。図中の25はブザー機能を起動するためのボタンであり、例えばアイコンの形態で画面上に任意に配置される。通常は、ブザー機能の起動によりブザー音が鳴るだけであるが、第2の実施形態では、監視センタ22に接続されて保守員の異状が発報される。
また、保守端末装置24には、加速度センサ26および音センサ27に加えて、温度センサ28が設けられている。温度センサ28は、保守員が昇降機を点検しているときの周囲の温度を検知する。なお、温度の検知方法については、一般的に知られている方法を用いるものとし、ここではその詳しい説明を省略する。
図18は第2の実施形態における保守端末装置の機能構成を示すブロック図である。なお、上記第1の実施形態における図3の構成と同じ部分には同一符号を付して、その説明は省略するものとする。
第2の実施形態において、センサ部39は、加速度センサ26および音センサ27の他に温度センサ28を含み、これらの検知信号を制御部33に出力する。
また、制御部33には、異状検知部33a、第1の発報部33b、第2の発報部33cが備えられている。異状検知部33aは、加速度センサ26と音センサ27の信号状態、さらに第2の実施形態では温度センサ28の信号状態から保守員の異状を検知する。詳しくは、異状検知部33aは、保守員の作業中に加速度センサ26と音センサ27の各検知信号に加え、温度センサ28の検知信号を含めて常に監視しており、いずれかの検知信号が予め設定された閾値を超えた場合に保守員に何らかの異状が生じているものと判断する。第1の発報部33bは、異状検知部33aによって保守員の異状が検知されたときに、監視センタ22に保守員の異状を知らせるための第1の異状信号S1を発報する。
また、第2の発報部33cは、ブザー機能ボタン25の操作によりブザー機能(ブザー音発生部34)が起動されたときに、監視センタ22に保守員の異状を知らせるための第2の異状信号S2を発報する。
次に、第2の実施形態の動作について説明する。
図19は本システムの処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
図19は本システムの処理動作を示すフローチャートであり、左側が保守端末装置24の処理、右側が監視センタ22のWebサーバ41の処理を示している。
いま、ある物件で点検作業を行う保守員23(保守員Aとする)に着目する。保守員Aは、保守端末装置24をストラップ等で身に付けながら一人で点検作業を行っているものとする。
作業中に保守員Aが何らかの事故によって倒れた場合に、そのときに意識があれば、保守端末装置24のブザー機能ボタン25を操作してブザー機能を起動する。ブザー機能を起動すると、ブザー音発生部34からブザー音が発せられて周囲に助けを求めことができる。しかし、周囲に誰もいない場合にはブザー音を鳴らして助けを求めることができない。
ここで、第2の実施形態では、ブザー機能が起動された場合に(ステップE11のYes)、保守端末装置24の制御部33は、保守員Aの異状を知らせるための第2の異状信号S2を監視センタ22に送信する(ステップE12)。その際、第2の異状信号S2に保守員情報(名前や端末ID等)と現在位置を付して送信するものとする。詳しくは、制御部33が記憶部35から保守員Aの名前、所属などを含む保守員情報を読み出し、この保守員情報とGPSモジュール36によって検出される現在の位置情報を第2の異状信号S2に付加して監視センタ22に送る。
監視センタ22では、Webサーバ41の制御部51が第2の異状信号S2を受信すると(ステップF11のYes)、保守員データベース53bを参照して保守員Aを特定すると共に現在位置を確認し、その保守員Aが所属する部署の管理者に保守員Aに異状が発生した旨を通知する(ステップF13)。
このときの通知する方法として、電子メールが用いられる。すなわち、制御部51は、管理者が持つ端末装置に図14に示すような電子メール91を送信して保守員Aの異状を知らせる。
また、Webサーバ41の制御部51は、保守員Aの近くにいる保守員(近隣保守員Bとする)を探し(ステップF14)、その近隣保守員Bに対して上記同様の通知を行う(ステップF15)。なお、管理者や近隣保守員Bの他に、保守員A本人に対しても同様の電子メール91を送るようにしても良い。
また、保守員Aに異状ありと判断したときに、Webサーバ41の制御部51は、地図上に保守員Aの異状を知らせるアラート表示を行う(ステップF16)。すなわち、図15で説明したように、現在表示中の地図101上の任意の箇所に警告メッセージ104を表示する(アラート表示)。この警告メッセージ104には、保守員Aの名前や所属、発報時間、現在位置などの情報が含まれている。なお、この地図101上に表示された警告メッセージ104をタッチすると、保守員Aの現在位置を中心にして、その現在位置を含む地域の詳細な地図が表示される。
また、図17および図18に示したように、保守端末装置24には加速度センサ26、音センサ27、温度センサ28が設けられており、保守員Aの作業中にこれらの検知信号が保守端末装置24の制御部33に入力されている。
ここで、制御部33は、加速度センサ26、音センサ27、温度センサ28の各検知信号を検出し(ステップF13)、それぞれに予め設定された閾値を超えたか否かを判断する(ステップF14)。上記第1の実施形態で説明したように、加速度センサ26と音センサ27に対する閾値は、保守員Aが高所から転倒した場合を想定して設定されている。温度センサ28については、例えば火災の発生により温度が異常に上がった場合を想定して、高温に対する閾値が設定されている。
なお、高温に限らず、低温に対する閾値を設定しておくことでも良い。低温に対する閾値が設定されている場合には、温度センサ28の検知信号が当該閾値より下回ったか否かを判断することになる。
これらのセンサ26,27,28のいずれかの信号がそれぞれの閾値を超えた場合には(ステップE14のYes)、制御部33は、保守員Aに異状ありと判断して(ステップE15)、保守員Aの異状を知らせるための第1の異状信号S1を監視センタ22に送信する(ステップE16)。その際、第1の異状信号S1に保守員情報(名前や端末ID等)と現在位置を付して送信するものとする。
監視センタ22では、Webサーバ41の制御部51が第1の異状信号S1を受信すると(ステップF12のYes)、上記第2の異状信号S2の受信時と同様に、管理者および近隣保守員Bに通知すると共に(ステップF13〜F15)、地図上に保守員Aの異状を知らせるアラート表示を行う(ステップF16)。
このように、点検作業中に何らかの事故があった場合に、保守端末装置24のブザー機能を起動することで、保守員Aの異状を監視センタ22に発報することができる。これにより、監視センタ22から管理者や近隣保守員Bに保守員Aの異状を知らせて、すぐに救助に向かうことができる。
また、例えば保守員Aが転落事故等により意識不明となり、ブザー機能も起動できない状態であっても、保守端末装置24に備えられた各センサ26,27,28の信号状態から保守員Aの異状を検知して監視センタ22に発報することができる。したがって、監視センタ22から管理者や近隣保守員Bに保守員Aの異状を知らせて、すぐに救助に向かうことができる。
さらに、保守端末装置24に温度センサ28を備えておけば、例えば作業中に火災が発生して保守員Aに危険が迫っているような場合に、いち早く監視センタ22に発報して対処することができる。
なお、この第2の実施形態の構成に上記第1の実施形態の構成を組み合わせて実現することも可能である。
また、上記各実施形態では、昇降機としてエレベータを例にして説明したが、例えばエスカレータなどの他の昇降機を保守員が点検する場合にも同様に適用可能である。
以上述べた少なくとも1つの実施形態によれば、保守員に何らかの異状が生じた場合にその異状を直ぐに検知して救助に向かうことのできる保守管理システム及び端末装置を提供することができる。
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
11a,11b…,12a,12b…,13a,13b…エレベータ、21…通信ネットワーク、22…監視センタ、23…保守員、24…保守端末装置、25…ブザー機能ボタン、26…加速度センサ、27…音センサ、31…入力部、32…表示部、33…制御部、33a…異状検知部、33b…第1の発報部33、35…記憶部、36…GPSモジュール、37…通信部、38…撮像部、39…センサ部、41…Webサーバ、42,42a,42b,42c…オペレータ、51…制御部、51a…作業管理部、51b…第1の通知制御部、51c…第2の通知制御部、51d…表示制御部、52…記憶部、52a…プログラム、52b…作業テーブル、53…各種データベース、53a…物件データベース、53b…保守員データベース、53c…地図データベース、54…通信部、55…インタフェース、70…コード表、71…乗場、72…ドア、73…乗場呼びボタン、74…インジケータ、81…昇降路、82…ピット部、83,84…バッファ、91…電子メール、101…地図。
Claims (9)
- 昇降機の点検作業を行う保守員が所持する端末装置と、この端末装置と通信ネットワークを介して接続された監視センタとを備えた保守管理システムにおいて、
上記端末装置は、
上記保守員の異状を検知する異状検知手段と、
この異状検知手段によって上記保守員の異状が検知されたときに、上記監視センタに第1の異状信号を発報する第1の発報手段とを具備し、
上記監視センタは、
上記第1の発報手段から発報された上記第1の異状信号に基づいて、予め決められた管理者に上記保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、上記近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせる第1の通知制御手段と、
予め物件毎に作業時間が設定された作業テーブルと、
上記保守員が任意の物件を点検する際に、上記端末装置から点検作業を開始する指示を受信した後、上記作業テーブルに設定された当該物件の作業時間内に点検作業を終了する指示を受信できなかった場合に上記保守員に異状ありと判断する作業管理手段と、
この作業管理手段によって上記保守員に異状ありと判断された場合に、予め決められた管理者に上記保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、その近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせる第2の通知制御手段と
を具備したことを特徴とする保守管理システム。 - 上記作業テーブルには、予め物件毎に作業内容に応じた作業時間が設定されており、
上記作業管理手段は、
当該物件における作業内容に応じた作業時間を上記作業テーブルから読み出し、その作業時間内に点検作業を終了する指示を受信できなかった場合に上記保守員に異状ありと判断することを特徴とする請求項1記載の保守管理システム。 - 上記異状検知手段は、
上記端末装置に設けられた加速度センサおよび音センサの各検知信号に基づいて上記保守員の異状の有無を検知することを特徴とする請求項1記載の保守管理システム。 - 上記異状検知手段は、
上記加速度センサおよび上記音センサのうちの少なくとも一方の検知信号が予め設定された閾値を超えた場合に上記保守員に異状ありと判断し、
上記閾値は、上記保守員が高所から転倒した場合を想定して設定されていることを特徴とする請求項3記載の保守管理システム。 - 上記異状検知手段は、
上記端末装置に設けられた温度センサの検知信号に基づいて上記保守員の異状の有無を検知することを特徴とする請求項1記載の保守管理システム。 - 上記異状検知手段は、
上記端末装置に設けられた温度センサの検知信号が予め設定された高温閾値を超えた場合あるいは低温閾値を下回った場合に上記保守員に異状ありと判断することを特徴とする請求項5記載の保守管理システム。 - 上記端末装置は、
所定の操作により緊急警報用のブザー音を鳴らすブザー発生手段と、
このブザー発生手段が起動されたときに、上記監視センタに第2の異状信号を発報する第2の発報手段とをさらに具備し、
上記第1の通知制御手段は、
上記第1の発報手段から発報された上記第1の異状信号または上記第2の発報手段から発報された上記第2の異状信号に基づいて、予め決められた管理者に上記保守員の異状を知らせると共に、当該保守員の近くに存在する近隣の保守員を探索し、その近隣の保守員に上記保守員の異状を知らせることを特徴とする請求項1記載の保守管理システム。 - 上記第1の通知制御手段は、
上記保守員の現在位置を付した電子メールを用いて通知を行うことを特徴とする請求項1または7記載の保守管理システム。 - 上記第2の通知制御手段は、
上記保守員の現在位置を付した電子メールを用いて通知を行うことを特徴とする請求項1記載の保守管理システム。
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