JP6759397B2 - 乗客コンベアの保守点検作業支援システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、乗客コンベアの保守点検作業支援システムに関する。
エスカレータや動く歩道などの乗客コンベアは、故障が発生して運転が停止すると多数の人に影響を及ぼすため、予防保全の観点から定期的に保守点検作業が行われる。乗客コンベアの保守点検作業は、点検運転モードで乗客コンベアを実際に運転しながら各種用品が正常に機能しているかを確認する作業を含む。このとき、作業者が体調不良などにより異常な状態であると不測の事態を招く虞があるため、作業者の異常を的確に検知して必要な対応を図ることが望まれる。
特開平11−92073号公報 特開2013−18622号公報
本発明が解決しようとする課題は、作業者の異常を的確に検知して不測の事態が発生することを未然に防止することができる乗客コンベアの保守点検作業支援システムを提供することである。
実施形態に係る乗客コンベアの保守点検作業支援システムは、記憶部と、カメラと、異常判定部と、制御部と、を備える。記憶部は、乗客コンベアの保守点検作業の作業項目に応じて作業者がとり得る姿勢をモデリングすることにより予め生成された姿勢モデルを記憶する。カメラは、上トラス、下トラス、及び中間トラスのうち少なくとも一つに設置され、撮影範囲にて前記保守点検作業を行っている作業者の姿勢を撮影する。異常判定部は、前記カメラにより撮影された作業者の姿勢を前記姿勢モデルと照合した結果に基づいて、作業者の異常の有無を判定する。制御部は、前記異常判定部により異常有りと判定された場合に、前記乗客コンベアに対する電源供給を遮断する。
図1は、エスカレータの構造を概略的に示す図である。 図2は、保守作業中における作業者の異常な状態を例示する図である。 図3は、作業者が生体センサおよびジャイロセンサを装着した様子を示す図である。 図4は、実施形態の保守点検作業支援システムの機能的な構成例を示すブロック図である。 図5は、姿勢の逸脱を判定する方法の一例を説明する図である。 図6は、実施形態の保守点検作業支援システムの動作例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明する。本実施形態の乗客コンベアの保守点検作業支援システムは、乗客コンベアの保守点検作業を行う作業者の異常を的確に検知して、不測の事態が発生することを未然に防止するものである。以下では、保守点検作業の対象となる乗客コンベアの例としてエスカレータを例示する。
まず、保守点検作業の対象となるエスカレータの概要について説明する。図1は、エスカレータの構造を概略的に示す図である。エスカレータは、図1に示すように、建物の上階と下階とに亘って架設されたトラス1により支持されている。トラス1は、建物の上階に設けられる上トラス1a、建物の下階に設けられる下トラス1b、および上トラス1aと下トラス1bとの間に設けられる中間トラス1cよりなる。
上トラス1aはエスカレータの機械室となる空間であり、その内部に、エスカレータの駆動装置2、駆動スプロケット3、および制御盤4などが設置されている。駆動装置2は、制御盤4によって動作制御され、電源供給によって動作するモータの動力を、駆動チェーン5を介して駆動スプロケット3に伝達することにより、駆動スプロケット3を駆動する。
一方、下トラス1b内には、駆動スプロケット3と対をなす従動スプロケット6、および張力調整装置7などが設置されている。また、中間トラス1c内にはガイドレール(図示せず)が設置されている。駆動スプロケット3と従動スプロケット6との間には、無端状の踏段チェーン8が巻き掛けられており、この踏段チェーン8に多数の踏段9が連結されている。張力調整装置7は、従動スプロケット6の位置を駆動スプロケット3に対して近接離間する方向に調整することにより、踏段チェーン8の張力を調整するものである。
駆動装置2の駆動により駆動スプロケット3を回転させることにより、踏段チェーン8は駆動スプロケット3と従動スプロケット6との間を周回する。これにより、踏段チェーン8に連結された多数の踏段9が、中間トラス1c内に設置されたガイドレールに沿って、建物の上階と下階との間を循環移動する。
また、トラス1上には、循環移動する多数の踏段9の左右両側に位置するように、一対のスカートガード10および一対の欄干パネル11が配置され、一対の欄干パネル11の周囲にそれぞれ手摺ベルト12が装着されている。手摺ベルト12は、踏段9上に搭乗した乗客が把持する手摺であり、踏段9の移動と同期して欄干パネル11の周囲を周回する。
以上のように構成されるエスカレータは、定期的に保守点検作業が行われる。エスカレータの保守点検作業は、上トラス1a内で制御盤4を操作し、エスカレータを点検運転モードで運転しながら駆動装置2や駆動スプロケット3の動作などを確認する作業、下トラス1b内で張力調整装置7を操作し、踏段チェーン8の張力を調整する作業、中間トラス1c上で踏段9を踏段チェーン8から取り外し、踏段9やガイドレールの点検を行う作業などが含まれる。
こうした保守点検作業中に、作業者が例えば体調不良などによって意識レベルが低下したり、作業場所で転倒したりといった異常な状態になると、作業を適切に遂行できなくなるだけでなく、作業者の安全性に影響を及ぼすような不測の事態を招く虞がある。本実施形態の保守作業支援システムは、このような作業者の異常を的確に検知し、エスカレータに対する電源供給を遮断したり、警報装置を作動させたり、監視センタに設置された監視装置などの外部装置に通知したりといった対応を自動的に行うことで、作業者の異常によって不測の事態が発生することを未然に防止する。
図2は、保守作業中における作業者Wの異常な状態を例示する図である。例えば、上トラス1aや下トラス1bなどの狭いスペースに入り込んで保守点検作業を行っている作業者Wが、体調不良などによって意識レベルが低下した状態になると、図2に示すように、両手を床につけてしゃがみこむといった、通常の作業時にはとらない姿勢をとることが多い。本実施形態では、このような作業者Wの姿勢を上トラス1aや下トラス1bに設置されたカメラ21により撮影する。
エスカレータの保守点検作業は必要な作業項目が定められているため、正常な状態の作業者Wが保守点検作業中にとり得る姿勢は、ある程度事前に把握できる。本実施形態では、予め、これら保守点検作業の作業項目に応じて作業者Wがとり得る姿勢をモデリングし、姿勢モデルを生成しておく。姿勢モデルは、例えば上トラス1aや下トラス1b内で正常な状態の作業者Wがとり得るあらゆる姿勢の形状的な特徴を網羅したモデルであり、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の比較対象として用いられる。すなわち、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢を姿勢モデルと照合し、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が姿勢モデルから逸脱している場合に、作業者Wが異常な状態にあると判定する。
また、本実施形態では、意識レベルの低下といった作業者Wの異常の判定精度を高めるために、生体センサにより検知される作業者Wの脈拍や血圧といった生体情報を用いるようにしてもよい。すなわち、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が姿勢モデルから逸脱しており、かつ、生体センサにより検知される作業者Wの生体情報が異常値を示すものである場合に、作業者Wが異常な状態にあると判定する。この場合、作業者Wは、図3に示すように、生体センサ22を装着した状態で保守点検作業を行う。
また、図3に示すように、作業者Wがさらにジャイロセンサ23を装着した状態で保守点検作業を行うことにより、ジャイロセンサ23により検知される作業者Wの動きから、図2に示すような作業者Wの転倒などの異常な状態を検知できる。例えば、ジャイロセンサ23により検知される角速度が予め定めた基準値を超える場合に、作業者Wが転倒したと判定できる。
図4は、本実施形態の保守点検作業支援システムの機能的な構成例を示すブロック図である。本実施形態の保守点検作業支援システムは、図4に示すように、カメラ21と、記憶部24と、異常判定部25と、制御部26とを備える。
カメラ21は、図2に示したように、上トラス1aや下トラス1bに設置され、上トラス1aや下トラス1bで保守点検作業を行っている作業者Wの姿勢を撮影する。カメラ21により撮影された画像データは、異常判定部25に随時入力される。
記憶部24は、上述の姿勢モデルを記憶する。姿勢モデルは、エスカレータの保守点検作業の作業項目に応じて作業者Wがとり得る姿勢をモデリングすることにより予め生成され、記憶部24に格納される。
姿勢モデルは、上述のように、上トラス1aや下トラス1b内で正常な状態の作業者Wがとり得るあらゆる姿勢の形状的な特徴を網羅している。例えば、上トラス1a内で制御盤4に正対して覗き込む、制御盤4の方向に手を延ばす、駆動装置2や駆動スプロケット3の方向に振り向く、駆動装置2や駆動スプロケット3に正対して覗き込む、駆動装置2や駆動スプロケット3の方向に手を延ばすといった、上トラス1a内で正常な状態の作業者Wがとり得る姿勢、下トラス1b内で従動スプロケット6や張力調整装置7に正対して覗き込む、従動スプロケット6や張力調整装置7の方向に手を延ばすといった、下トラス1b内で正常な状態の作業者Wがとり得る姿勢の各々について、それらの姿勢の形状的な特徴が姿勢モデルに含まれる。姿勢モデルは、事前に上トラス1aや下トラス1b内で保守点検作業を行う作業者Wの姿勢をカメラ21により撮影し、その画像データをもとに生成してもよいし、コンピュータグラフィックス(CG)技術を用いて生成してもよい。
異常判定部25は、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢を記憶部24が記憶する姿勢モデルと照合し、姿勢モデルに対する作業者Wの姿勢の逸脱を判定する。姿勢モデルに対する作業者Wの姿勢の逸脱は、例えば、姿勢モデルが網羅する形状的な特徴と、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴とを共通の特徴空間上にマッピングすることにより判定できる。すなわち、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が、特徴空間上で、姿勢モデルが網羅する形状的な特徴のいずれからも離れている場合に、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していると判定する。
図5は、姿勢の逸脱を判定する方法の一例を説明する図である。図中の黒丸のFr1,Fr2,Fr3,Fr4は、それぞれ姿勢モデルに含まれる姿勢の形状的な特徴を示し、図中の白丸のFp1,Fp2は、それぞれカメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴を示しているものとする。なお、図5の例では、多次元で表される形状的な特徴に対応する多次元の特徴空間を、便宜上、2次元で表している。
姿勢モデルに含まれる各姿勢の形状的な特徴に対しては、それぞれ、類似した姿勢の範囲(類似範囲)を表す閾値を設定しておく。図5の例では、特徴Fr1,Fr2,Fr3,Fr4の周囲の点線が、それぞれの特徴に対して設定された閾値を表しており、この点線で囲まれた範囲が類似範囲を表している。カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が、図5の特徴Fp1のように、姿勢モデルに含まれる各姿勢の形状的な特徴のいずれか(図5の例では特徴Fr2)の類似範囲内にマッピングされる場合、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢は、姿勢モデルから逸脱していないと判定できる。一方、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が、図5の特徴Fp2のように、姿勢モデルに含まれる各姿勢の形状的な特徴のいずれの類似範囲からも外れた位置にマッピングされる場合、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢は、姿勢モデルから逸脱していると判定される。
異常判定部25は、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していると判定した場合、さらに、作業者Wの脈拍や血圧といった生体情報が異常値を示しているか否かを判定する。
本実施形態では、図3に示したように、エスカレータの保守点検作業を行う作業者Wが生体センサ22とジャイロセンサ23を装着しているものとする。生体センサ22により検知される作業者Wの生体情報や、ジャイロセンサ23により検知される作業者Wの動きを示す角速度の情報は、これら生体センサ22やジャイロセンサ23から随時無線送信され、無線受信部27によって受信されて異常判定部25に入力される。
異常判定部25は、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していると判定した場合、作業者Wが装着する生体センサ22から無線送信され、無線受信部27によって受信された生体情報を確認し、作業者Wの生体情報が異常値を示す場合に、作業者Wが異常な状態(例えば、意識レベルが低下した状態)にあると判定する。なお、生体情報が異常値か否かの判定は、例えば、標準的な脈拍や血圧の正常範囲を予め定めておき、生体センサ22により検知された作業者Wの生体情報がこの正常範囲から逸脱している場合に異常値と判定すればよい。
また、異常判定部25は、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していないと判定した場合であっても、作業者Wが装着するジャイロセンサ23から無線送信され、無線受信部27によって受信された、作業者Wの動きを示す角速度が予め定めた基準値を超える場合、作業者Wが転倒などの異常な状態にあると判定する。異常判定部25によって作業者Wが異常な状態にあると判定された場合、異常判定部25から制御部26に対して、異常検知信号が伝達される。
制御部26は、異常判定部25から異常検知信号が伝達されると、エスカレータに対する電源供給を遮断する。図4に示すように、エスカレータの主電源31は、主電源ブレーカ32とコンタクタ(電磁接触器)33とを介して、インバータ34の入力に接続されている。インバータ34の出力は、上述の駆動装置2のモータ35に接続されている。インバータ34は、主電源ブレーカ32とコンタクタ33の接点がオンされている状態で、制御盤4内の制御用マイコンからの動作指令に応じて主電源31を電力変換し、駆動装置2のモータ35を駆動制御する。制御部26は、異常判定部25から異常検知信号が伝達された場合に、例えばコンタクタ33のコイルに対する通電を遮断し、コンタクタ33の接点をオンからオフに切り替えることにより、エスカレータに対する電源供給を遮断することができる。
また、制御部26は、異常判定部25から異常検知信号が伝達された場合に、警報装置28を作動させる。警報装置28は、異常を知らせるブザー音などを発生する装置である。この警報装置の作動により、作業者Wに異常が発生してエスカレータの電源が遮断されたことを、他の作業者Wや周囲の関係者などに知らせることができる。
また、制御部26は、異常判定部25から異常検知信号が伝達された場合に、作業者Wに異常が発生したことを、例えば送信部29を介したメッセージの送信などにより、監視センタに設置された監視装置などの外部装置30に通知する。これにより、エスカレータの保守点検作業中に作業者Wに異常が発生したことを、監視センタのオペレータなどに知らせることができる。なお、通知先となる外部装置30は、監視センタの監視装置に限らず、例えば、他の作業者Wが携帯する携帯端末などの他の装置であってもよい。
なお、エスカレータの保守点検作業には、上述のように、エスカレータを点検運転モードで運転しながら駆動装置2や駆動スプロケット3の動作など、各種用品が正常に機能しているかを確認する作業を含む。点検運転モードは、作業者Wが上昇ボタンや下降ボタンを押している間のみエスカレータを運転するモードである。通常運転モードから点検運転モードへの切り替えや点検運転モードから通常運転モードへの復帰は、通常、制御盤4に設けられている点検スイッチを作業者Wが操作することにより行われるが、このような運転モードの切り替えを自動で行う機能を、制御部26に持たせるようにしてもよい。
すなわち、エスカレータの機械室となる上トラス1aに設置されているカメラ21は、上トラス1a内の作業者Wを検知するセンサとしても機能するため、この上トラス1aに設置されているカメラ21を直接制御部26に接続させてもよい。そして、制御部26は、上トラス1a内の作業者Wがカメラ21により検知されるとエスカレータの運転モードを通常運転モードから点検運転モードに切り替え、上トラス1a内の作業者Wがカメラ21により検知されなくなるとエスカレータの運転モードを点検運転モードから通常運転モードに復帰させる。これにより、上トラス1a内で作業を行う作業者Wの操作負担を軽減できるとともに、作業者Wによる点検スイッチの操作し忘れによりエスカレータが不用意に通常運転モードで運転を行ってしまうといった不都合や、作業者Wによる点検スイッチの戻し忘れにより作業終了後にエスカレータが通常運転モードで運転できないといった不都合を有効に抑制できる。
本実施形態の保守点検作業支援システムにおける異常判定部25や制御部26の機能は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ回路を用いて実現することができる。また、異常判定部25や制御部26の機能は、制御盤4に設けられている制御用マイコンの拡張機能として実装するようにしてもよい。また、姿勢モデルを記憶する記憶部24の機能は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージ装置を用いて実現することができる。
次に、図6を参照して、本実施形態の保守点検作業支援システムの動作の流れを説明する。図6は、本実施形態の保守点検作業支援システムの動作例を示すフローチャートである。なお、本実施形態の保守点検作業支援システムは、エスカレータの保守点検作業を行う作業者Wが作業開始時に所定のスイッチを操作するなど、システムを起動させる何らかの操作を行うことにより動作を開始し、作業者Wが作業終了時にシステムを停止させる何らかの操作を行うと動作を終了するものとする。
本実施形態の保守点検作業支援システムの動作が開始されると、まず、異常判定部25が、上トラス1aや下トラス1bに設置されたカメラ21により作業者Wが検知されたか否かを判定する(ステップS101)。ここで、カメラ21により作業者Wが検知されると(ステップS101:Yes)、異常判定部25は、カメラ21から随時入力される画像データを用いて、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢を、記憶部24が記憶する姿勢モデルと照合する(ステップS102)。そして、異常判定部25は、作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱しているか否かを判定する(ステップS103)。
ここで、作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していないと判定された場合は(ステップS103:No)、ステップS102に戻り、異常判定部25が、カメラ21から新たに入力される画像データを用いて、作業者Wの姿勢を姿勢モデルと照合する処理を繰り返す。一方、作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していると判定された場合は(ステップS103:Yes)、異常判定部25は、次に、作業者Wが装着する生体センサ22により検知された作業者Wの生体情報が異常値を示しているか否かを判定する(ステップS104)。
ここで、作業者Wの生体情報が異常値を示していないと判定された場合は(ステップS104:No)、ステップS102に戻り、異常判定部25が、カメラ21から新たに入力される画像データを用いて、作業者Wの姿勢を姿勢モデルと照合する処理を繰り返す。一方、作業者Wの生体情報が異常値を示していると判定された場合は(ステップS104:Yes)、異常判定部25は、作業者Wに意識レベルの低下といった異常が発生していると判断し、制御部26に対して異常検知信号を伝達する。
制御部26は、異常判定部25から異常検知信号が伝達されると、エスカレータに対する電源供給を遮断する(ステップS105)。また、制御部26は、警報装置28を作動させてブザー音などを発生させるとともに(ステップS106)、作業者Wに異常が発生したことを、監視センタの監視装置などの外部装置30に通知する(ステップS107)。
また、ステップS101でカメラ21により作業者Wが検知されていない場合(ステップS101:No)、異常判定部25は、作業者Wが装着するジャイロセンサ23により検知された作業者Wの動きを示す角速度が、予め定めた基準値を超えているか否かを判定する(ステップS108)。ここで、作業者Wの動きを示す角速度が基準値を超えていない場合は(ステップS108:No)、ステップS101に戻り、以降の処理が繰り返される。一方、作業者Wの動きを示す角速度が基準値を超えていると判定された場合は(ステップS108:Yes)、異常判定部25は、作業者Wに転倒などの異常が発生していると判断し、制御部26に対して異常検知信号を伝達する。これにより、制御部26により、エスカレータに対する電源供給の遮断(ステップS105)、警報装置28の作動(ステップS106)、および外部装置30への通知(ステップS107)が行われる。
以上、具体的な例を挙げながら詳細に説明したように、本実施形態の保守点検作業支援システムは、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱しており、かつ、生体センサ22により検知される作業者Wの生体情報が異常値を示している場合に、作業者Wに意識レベルの低下といった異常が発生していると判断し、エスカレータに対する電源供給を遮断したり、警報装置28を作動させたり、監視センタに設置された監視装置などの外部装置30に通知したりといった対応を自動的に行うようにしている。したがって、本実施形態の保守点検作業支援システムによれば、エスカレータの保守点検作業を行う作業者Wの異常を的確に検知して、作業者Wの安全性に影響を及ぼすような不測の事態が発生することを未然に防止することができる。
(変形例1)
なお、上述の実施形態では、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱しており、かつ、生体センサ22により検知される作業者Wの生体情報が異常値を示している場合に、作業者Wに意識レベルの低下といった異常が発生していると判断しているが、作業者Wの生体情報を用いずに、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱している場合に、作業者Wに異常が発生していると判断する構成としてもよい。この構成の場合、作業者Wの異常の検知精度は低下するが、作業者Wは生体センサ22を装着する必要がないため、生体センサ22を装着することの煩わしさを軽減でき、また、コスト的な優位性が得られる。
(変形例2)
また、上述の実施形態では、作業者Wが装着するジャイロセンサ23により作業者Wの動きを検知するようにしているが、カメラ21により撮影された画像データを用いて作業者Wの動きを検知する構成としてもよい。この構成の場合、中間トラス1cで作業する作業者Wの転倒を検知するには中間トラス1cを撮影範囲とするカメラ21を追加で設置する必要があるが、作業者Wはジャイロセンサ23を装着する必要がないため、ジャイロセンサ23を装着することの煩わしさを軽減でき、また、コスト的な優位性が得られる。
(変形例3)
また、上述の実施形態では、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の比較対象として、事前に生成した姿勢モデルをそのまま用いているが、作業者Wの姿勢が姿勢モデルから逸脱していないと判定されたときの画像データ、つまり、正常な状態で作業を行っている作業者Wの姿勢を撮影したカメラ21の画像データを蓄積しておき、この画像データを用いて姿勢モデルを随時更新する構成としてもよい。このような構成とすることより、姿勢モデルの網羅性を高めることができ、ロバストな判定が可能となる。
(変形例4)
また、上述の実施形態では、正常な状態の作業者Wの姿勢の形状的な特徴を網羅した姿勢モデルを用いて作業者Wの異常を判定するようにしているが、異常な状態の作業者Wの姿勢の形状的な特徴を網羅した姿勢モデルも別途生成し、カメラ21により撮影された作業者Wの姿勢の形状的な特徴が、この姿勢モデルに含まれる特徴に近い場合に、作業者Wが異常な状態であると判定してもよい。
(変形例5)
また、上述の実施形態では、保守点検作業を行う対象となる乗客コンベアの例としてエスカレータを例示したが、保守点検作業を行う対象となる乗客コンベアは、動く歩道(移動歩道)であってもよい。すなわち、動く歩道はエスカレータと同様の構造を持ち、保守点検作業もエスカレータと同様であるため、動く歩道を作業対象とする場合も本発明は有効に適用できる。
以上述べた実施形態や各変形例によれば、作業者の異常を的確に検知して不測の事態が発生することを未然に防止することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述の実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上述の実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
21 カメラ、22 生体センサ、23 ジャイロセンサ、24 記憶部、25 異常判定部、26 制御部、27 無線受信部、28 警報装置、29 送信部、30 外部装置、33 コンタクタ。

Claims (6)

  1. 乗客コンベアの保守点検作業の作業項目に応じて作業者がとり得る姿勢をモデリングすることにより予め生成された姿勢モデルを記憶する記憶部と、
    上トラス、下トラス、及び中間トラスのうち少なくとも一つに設置され、撮影範囲にて前記保守点検作業を行っている作業者の姿勢を撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影された作業者の姿勢を前記姿勢モデルと照合した結果に基づいて、作業者の異常の有無を判定する異常判定部と、
    前記異常判定部により異常有りと判定された場合に、前記乗客コンベアに対する電源供給を遮断する制御部と、を備えることを特徴とする乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
  2. 前記異常判定部は、前記カメラにより撮影された作業者の姿勢を前記姿勢モデルと照合した結果と、作業者が装着する生体センサにより検知された作業者の生体情報とに基づいて、作業者の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1に記載の乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
  3. 前記異常判定部は、さらに、作業者が装着するジャイロセンサにより検知された作業者の動きに基づいて、作業者の異常の有無を判定することを特徴とする請求項1または2に記載の乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
  4. 前記制御部は、前記異常判定部により異常有りと判定された場合に、さらに、警報装置を作動させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
  5. 前記制御部は、前記異常判定部により異常有りと判定された場合に、さらに、作業者に異常が発生したことを外部装置に通知することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
  6. 乗客コンベアの保守点検作業の作業項目に応じて作業者がとり得る姿勢をモデリングすることにより予め生成された姿勢モデルを記憶する記憶部と、
    前記保守点検作業を行っている作業者の姿勢を撮影するカメラと、
    前記カメラにより撮影された作業者の姿勢を前記姿勢モデルと照合した結果に基づいて、作業者の異常の有無を判定する異常判定部と、
    前記異常判定部により異常有りと判定された場合に、前記乗客コンベアに対する電源供給を遮断する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記カメラにより機械室内の作業者が検知されると乗客コンベアの運転モードを通常運転モードから点検運転モードに切り替え、前記カメラにより前記機械室内の作業者が検知されなくなると乗客コンベアの運転モードを点検運転モードから通常運転モードに復帰させる
    とを特徴とする乗客コンベアの保守点検作業支援システム。
JP2019040279A 2019-03-06 2019-03-06 乗客コンベアの保守点検作業支援システム Active JP6759397B2 (ja)

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