JP2019127740A - 円柱金網籠とこれを用いた植生構造及び連結構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】充填物を詰めた状態で運搬が可能な円柱金網籠を提供する。【解決手段】円柱金網本体2を円周方向に分割した分割金網本体3,3と、円柱金網本体2の下面に設ける下蓋体5とを備え、分割金網本体3は、枠体18内に金網たる菱形金網20を張設し、枠体18は上縁線材11と下縁線材12と分割箇所の縦線材14,14と有し、分割金網本体3,3同士の縦線材14,14を連結する分割箇所連結具7と、菱形金網20に設けられた縦方向の補強線材15と、円柱金網本体2の下縁線材12に下蓋体5を連結する連結具8とを備える。分割金網本体3,3を分割箇所連結具7により連結して円柱金網本体2を形成し、この円柱金網本体2に下蓋体5を連結し、その円柱金網本体2に充填物たる土砂65を詰めた後、補強線材15の折返し部17に吊り具を連結し、吊り上げて移動することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、充填物を詰める円柱金網籠とこれを用いた植生構造及び連結構造体に関する。
従来、土砂災害やその予防のために、汎用性に優れた土嚢が広く用いられており、植生を可能にした土嚢(例えば特許文献1)も提案されている。しかし、土嚢を用いた構造は、仮設には適するものの、経時的な劣化により土嚢袋が損傷して内部の土砂が漏れる懸念があり、長期使用には不向きであり、また、不要になった場合、撤去も難しかった。
これに対して、長期使用が可能なものとして、内部に石などを詰める布団篭が知られているが、現場での石詰作業が煩雑であり、曲線箇所に用いることができないという欠点がある。
また、箱型の布団篭に対して、円筒形の石詰籠(例えば特許文献2及び3)もある。さらに、部材を分割することにより施工性を向上した円柱金網籠(例えば特許文献4)が提案され、この円柱金網籠では、円柱金網本体を一対の半円柱金網体で構成し、その円柱金網本体の一端開口を金属蓋で閉塞し、それら一対の半円柱金網体の縦金属線同士に、連結コイル金属線を巻き付けて半円柱金網体を連結している。
実用新案登録第3070562号公報 特開平10−159053号公報 特開平10−176318号公報 特開2016−172998号公報
上記円柱金網籠では、部材を分割することにより、保管及び運搬にスペースを取らないが、一対の半円柱金網体の縦金属線同士に、連結コイル金属線を巻き付けて半円柱金網体を連結する構造であるため、積み重ねての使用には耐えるものの、内部に石を詰めた状態で吊り上げて運搬することができず、また、現場で連結コイル金属線を巻き付ける作業が必要になる上に、組立及び石詰めなども現場で行う必要があるため、現場での作業が煩雑になるという問題がある。
そこで、本発明は、充填物を詰めた状態で運搬が可能な円柱金網籠とこれを用いた植生構造及び連結構造体を提供することを目的とし、加えて組立作業性に優れた円柱金網籠とこれを用いた植生構造及び連結構造体を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、円柱金網本体を円周方向に分割した分割金網本体と、前記円柱金網本体の下面に設ける蓋体とを備え、前記分割金網本体は、枠体内に金網を張設し、前記枠体は上縁線材と下縁線材と分割箇所の縦線材と有し、前記分割金網本体同士の縦線材を連結する分割箇所連結具と、前記金網に設けられた縦方向の補強線材と、前記円柱金網本体の下縁線材に前記蓋体を連結する蓋体連結具とを備えることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明は、前記金網が菱形金網であり、前記補強線材を前記金網の複数の網目に挿通すると共に、前記補強線材の上部及び下部を前記上縁線材及び前記下縁線材に連結したことを特徴とする。
また、請求項3に係る発明は、前記分割箇所連結具及び蓋体連結具は、連結具本体と、締付手段とを備え、前記連結具本体は、対応して設けた一対の挟持部と、これら一方と他方の挟持部の一側を連結する連結部と、それら一方と他方の挟持部の他側間に設けた開口部と、前記一方と他方の挟持部に穿設され前記締付手段を挿通する挿通部とを備え、前記補強線材の端部に連結具用係合部を設けたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円柱金網籠を用い、この円柱金網籠内に袋体を入れると共に、この袋体に植生部を設け、前記袋体内に植生用充填物を収納したことを特徴とする。
また、請求項5に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の円柱金網籠を用い、この円柱金網籠内に充填物を収納し、複数の前記円柱金網籠を並設すると共に、隣り合う円柱金網籠同士を籠連結具により連結したことを特徴とする。
また、請求項6に係る発明は、複数の前記円柱金網籠を左右方向に並設すると共に、隣り合う前記円柱金網籠の側部を突き合せ、この突き合せ箇所から前後一方に離れた位置で隣り合う前記円柱金網籠を籠連結具により連結したことを特徴とする。
請求項1の構成によれば、分割金網本体を分割箇所連結具により連結して円柱金網本体を形成し、この円柱金網本体に蓋体を連結し、その円柱金網本体に充填物を詰めた後、補強鉄筋又はその近傍に吊り具を連結し、吊り上げて移動することができる。
請求項2の構成によれば、補強線材により、上枠線材と金網と下枠線材とを一体化し、吊り上げた状態で各部材に自重を分散することができる。
請求項3の構成によれば、円柱金網本体の組立と補強線材の上下端の連結を容易にできると共に、連結強度を確保できる。
請求項4の構成によれば、円柱金網籠を用いた植生構造が得られる。
請求項5の構成によれば、複数の円柱金網籠を連結することにより、全体として強度を確保することでき、円柱状をなすため施工においては、曲線状に並べて一体化することができる。
請求項6の構成によれば、外力を受けた場合、円柱金網籠が移動すると共に円柱金網籠が変形して外力を減衰する効果が得られる。
本発明の実施例1を円筒金属籠の斜視図である。 同上、分解斜視図である。 同上、組立工程を説明する斜視図である。 同上、斜視図である。 同上、補強線材回りの正面図である。 同上、上蓋体の平面図である。 同上、下蓋体の平面図である。 同上、菱形金網の説明図である。 同上、補強用連結具の分解斜視図である。 同上、補強用連結金具の側面図である。 同上、一部を切り欠いた連結具本体の正面図である。 同上、分割箇所連結具の分解斜視図である。 同上、蓋体連結具の分解斜視図である。 同上、円柱金網籠と土嚢袋と植生部の分解斜視図である。 同上、円柱金網籠と投入補助板の分解斜視図である。 同上、土砂の投入方法を説明する断面説明図である。 同上、連結構造体の断面図であり、図17(A)は裏込め前、図17(B)は裏込め後を示す。 同上、連結構造体の平面図である。 同上、籠連結具回りの正面図である。 同上、籠連結具の平面図である。 同上、連結構造体の平面説明図であり、図21(A)は外力が加わる前、図21(B)は外力が加わった後を示す。 本発明の実施例2を示す蓋体の平面図である。 本発明の実施例3を示す連結構造体の断面図である。 本発明の実施例4を示す補強線材の下部側の説明図である。 本発明の実施例5を示す円柱金網籠の分解斜視図である。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。尚、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。
以下、本発明の実施例1について、図1〜図21を参照して説明する。同図に示すように、円柱金網籠1は、円筒状の円柱金網本体2を備え、この円柱金網本体2を円周方向に複数に分割して分割金網本体を形成し、この例では円柱金網本体2を円周方向等間隔に二分割した一対の分割金網本体3,3を備え、これら分割金網本体3,3は同一形状をなす。また、前記円柱金網本体2の上下開口には必要に応じて上蓋体4及び下蓋体5が設けられる。尚、円柱金網籠1には亜鉛鍍金又は亜鉛とアルミの合金鍍金などが施されている。
前記分割金網本体3は、上下に半円形の上縁線材11と下縁線材12とを備え、その分割金網本体3の高さ方向中央に半円形の中間線材13が配置され、これら線材11,12,13は同一形状である。また、円柱金網本体2の分割箇所19には縦線材14,14がそれぞれ設けられ、両側の縦線材14,14に、それら上縁線材11,下縁線材12及び中間線材13の端部が溶接などにより固定されている。そして、前記上縁線材11,下縁線材12及び両側の縦線材14,14により枠体18を構成している。また、線材11,12,13は水平で相互に平行に配置されている。
前記分割金網本体3には、金属製の網体である菱形金網20が設けられ、この菱形金網20は、前記上,下縁線材11,12と両側の縦線材14,14との間の全面に張設されている。
図8に示すように、前記菱形金網20は、縦方向の鋼線21を、上から下に向かって左右一方と左右他方で略85度に折り曲げて折曲げ部22,22を形成し、隣り合う鋼線21,21の折曲げ部22,22同士を引っ掛けるように係合して係合部23を形成し、斜め四辺が鋼線21で構成された菱形又は正方形の網目24を複数形成している。尚、図8では理解を容易にするため、分割金網本体3を平面に展開した状態で図示している。
また、菱形金網20の取付状態で周方向の両端に、前記折曲げ部22,22・・・が上下に並んで形成され、両端の折曲げ部22,22・・・に前記縦線材14,14がそれぞれ挿通されて連結されている。それら左右一対の鋼線21,21の上端及び下端を前記上縁線材11及び下縁線材12に1.5周以上、好ましくは2周以上巻き付けてカール部25を形成し、前記カール部25によりそれら上縁線材11及び下縁線材12に菱形金網20の上下を連結固定している。
前記分割金網本体3には、2本の補強線材15,15を設け、これら補強線材15,15は、円柱金網籠1の円周方向等間隔で、分割箇所19から等間隔の位置に縦設されている。この補強線材15は、補強縦線材16の上下に略U字状に折り返した折返し部17,17を有し、前記補強縦線材16を前記網目24に挿通している。例えば、上下一方から始めて網目24の外面側から補強縦線材16の上端を挿通し、その上の網目24には補強縦線材16の上端を網目24の内面側から挿通し、その上の網目24には補強縦線材16の上端を網目24の内面側から挿通するというように、上下に並んだ網目24に外面側と内面側から相互に縦線材14を挿通し、取付け状態で、鋼線21が上下方向において補強縦線材16の外側と内側に当接した状態で交互に配置されている。そして、後述するように、補強線材15の上下は上縁線材11と下縁線材12に連結される。
前記線材11,12,13,14は、前記菱形金網20の鋼線21に比べて太く、引張強度が高い金属製のものが用いられる。また、一例として、円柱金網籠1の高さは1000mm、直径は1100mm、網目24の大きさKは150mm程度であるが、これらの寸法は適宜選定可能である。
次に、前記円柱金網籠1を植生構造に用いる場合の蓋体について説明する。尚、植生以外にも、充填物が小さい礫径の細粒石の場合にも適用可能であるが、礫径が180mm〜220mm程度の石詰用の場合は、強度の強い異なる蓋体を用いることが好ましい。
図6に示すように、前記上蓋体4は、金属製の線材を前記円柱金網籠1の上縁線材11,11に対応して円形に形成した円形縁線材31を備え、この円形縁線材31は線材を円形に曲げて端部を溶接してなる。前記円形縁線材31内に一対の一側方向線材32,32を間隔を置いて配置すると共に、これら一側方向線材32,32と交差する一対の他側方向線材33,33を間隔を置いて配置し、それら線材32,32,33,33を略井桁状に配置し、それら各線材32,32,33,33の両端を前記円形縁線材31に溶着などにより固定してなる。尚、一側方向線材32及び他側方向線材33は、金属製であり、これら線材32,33に比べて前記円形縁線材31は太く、引張強度の高いものを用いている。
また、図7に示すように、前記下蓋体5は、前記円形縁線材31の直径方向に前記一側方向線材32を配置すると共に、この一側方向線材32と交差する直径方向に前記他側方向線材33を配置し、それら線材32,33の両端を前記円形縁線材31に溶着などにより固定している。また、一側方向線材32に平行な一対の網用線材34,34を配置すると共に、他側方向線材33に平行な一対の網用線材34,34を配置し、それら網用線材34,34,34,34をカール部35により前記円形縁線材31に固定している。それら網用線材34,34,34,34は同一のものが用いられる。尚、そのカール部35は、前記カール部25と同様に、鋼線21の端部を前記円形縁線材31に1.5周以上、好ましくは2周以上巻き付けて形成される。また、一側方向線材32とこれと平行な網用線材34,34は、下蓋体5の直径方向に等間隔に設けられ、他側方向線材33とこれと平行な網用線材34,34は、下蓋体5の直径方向に等間隔で設けられている。前記円形縁線材31は前記線材32,33に比べて太く、引張強度が高い金属製のものが用いられ、前記線材32,33は前記網用線材34に比べて太く、引張強度が高い金属製のものが用いられる。
前記円柱金網籠1の組立には、複数種類の連結具が用いられ、以下、それら連結具について説明する。補強用連結具6により、前記下蓋体5の円形縁線材31と、前記円柱金網本体2の下縁線材12と、前記補強線材15の連結具係合部である折返し部17とが連結される。
図9〜図11に示すように、前記補強用連結具6は、連結具本体41と、締付手段42とを備え、前記連結具本体41は、金属製の平板を屈曲して略平行に配置した一方及び他方の挟持部43,43Aを有すると共に、その屈曲部分が前記一方及び他方の挟持部43,43Aの一側を連結する連結部44であり、前記一方及び他方の挟持部43,43Aの他側には開口部45が設けられている。また、前記一方及び他方の挟持部43,43Aには、対をなす挿通部たる透孔46,46Aが穿設され、この例では複数対(二対)の透孔46,46Aが間隔を開けて配置されている。
そして、連結部44側の透孔46,46Aと連結部44の間が、上蓋体4の前記円形縁線材31と前記上縁線材11を収納する第一収納部47であり、透孔46,46Aと透孔46,46Aの間が1本の前記折返し部17を収納する第二収納部47Aであり、第一収納部47は第二収納部47Aより広く設定されている。
尚、実際には、挟持部43,43Aの間隔は、連結部44側に比べて開口部45側が広くなるように形成されており、締付手段42を締め付けた状態で、挟持部43,43A同士は略平行になる。このように挟持部43,43Aの間隔は、連結部44側に比べて開口部45側が広くなるように形成されており、締付手段42を締め付けた状態で、挟持部43,43A同士は略平行になるため、連結具本体41のスプリングバックによりナット52の緩み止め効果が得られる。さらに、突条54は頭部51T側の螺子杆51の側面を両側から押し潰すようにして形成したから、加工が容易となる。
前記締付手段42は、一方に頭部51Tを有し他方に雄螺子部51Nを有する螺子杆51と、前記雄螺子部51Nに螺合するナット52とを備える。尚、螺子杆51には一般的な六角頭部を有するボルトを用いている。
また、補強用連結具6は前記螺子杆51の回り止め手段53を備え、この回り止め手段53は、前記螺子杆51の外周で対向する位置に一対の突条54,54を設け、これら突条54,54は螺子杆51の長さ方向に部分的に形成され、その突条54が係合する係合溝部55を前記透孔46に形成しており、前記係合溝部55が回り止め部であり、前記突条54が係合部である。尚、この突条54は頭部51T側の螺子杆51の側面を両側から押し潰すようにして形成され、突条54の両側には直径寸法より凹んだ凹部54A,54Aを有する。すなわち、これら潰された凹部54A,54Aの分だけ前記突条54が外側に突出する。
分割箇所19で対をなす前記分割金網本体3,3の縦線材14,14同士は、複数の分割箇所連結具7により連結される。図5及び図19に示すように、前記分割箇所連結具7は、前記補強用連結具6に比べて挟持部43,43が短く、前記第二収納部がなく、一対の透孔46,46Aを有する。そして、第一収納部47に2本の縦線材14,14を収納する。
また、上,下蓋体4,5の取付けに蓋体連結具8を用いる。図13に示すように、前記連結具8は折返し部57Aを有するU字ボルト57と、このU字ボルト57に連結する押え板58とを備え、このU字ボルト57は両端に雄螺子部57N,57Nを有し、前記押え板58にそれら雄螺子部57N,57Nを挿通する透孔59,59を穿設し、それら透孔59,59に挿通した雄螺子部57N,57Nにナット60,60を螺合してなる。
そして、U字ボルト57と押え板58の間に、下蓋体5の円形縁線材31と下縁線材12を挿入することにより、円柱金網本体2の下部開口に上蓋体4を固定し、また、U字ボルト57と押え板58の間に、上蓋体4の円形縁線材31と上縁線材11を挿入することにより、円柱金網本体2の上部開口に上蓋体4を固定することができる。
また、前記円柱金網籠1を用いて植生構造61が得られる。この植生構造61は、円柱金網籠1内に植生用の土嚢62を収納してなり、この土嚢62は、袋体たる土嚢袋63の内部に植生手段たる植生シート64を配置し、土嚢袋63の内部に、植生用充填物として土砂65を充填してなる。尚、土嚢袋63は紫外線などに対して耐久性の高い耐光性の合成樹脂材料からなる。
図14に示すように、前記土嚢袋63は、略円形をなす底面部66と、略円筒形をなす側面部67とを有し、この側面部67は二重のメッシュ生地68,69からなり、その側面部67の上部に円筒状の蓋形成部70が設けられ、この蓋形成部70は外側の前記メッシュ生地68により構成されている。尚、前記側面部67は、メッシュ生地69を用いずにメッシュ生地68のみの場合もある。
前記底面部66は、合成樹脂製、例えばポリプロピレン製の黒い布地からなり、通水性を有する。また、前記メッシュ生地68,69は、合成樹脂製、例えば黒のポリプロピレン製であり、通水性を備えると共に、植物の芽が通過可能な網目を有する。さらに、前記植生シート64は、合成樹脂製、例えばポリエチレンネットを基材とし、この基材に、薄綿,水溶紙,植物の種や肥料を付着させたものである。また、植生シート64は、透水性を有し、一方、土砂65を保持するものである。
次に、前記円柱金網籠1の組立方法について説明する。図3に示すように、下蓋体5の上に一方の分割金網本体3を乗せ、補強用連結具6により、前記下蓋体5の円形縁線材31と、前記円柱金網本体2の下縁線材12と、前記補強線材15の連結具係合部である折返し部17とを連結し、また、下蓋体5の円形縁線材31と下縁線材12とを複数の連結具8により連結する。
この場合、補強用連結具6の連結具本体41は、透孔46側を前側に配置し、後側から透孔46A,46に螺子杆51を挿通すると共に回り止め手段53により回り止め状態とし、前側に突出した雄螺子部51Nにナット52を螺合することにより、円形縁線材31と下縁線材12と折返し部17をスムーズに連結することができる。また、連結具8は雄螺子部57N,57Nが上側になるように配置することにより、雄螺子部57N,57Nへのナット60,60の螺合作業が容易となる。尚、補強用連結具6により、円柱金網本体2の底部に下蓋体5を取り付けた後、即ち、連結部44側の締付手段42を締め付けた後、補強縦線材16の下端側の折返し部17を補強用連結具6に連結することが作業手順の面から好ましい。
また、同様に他方の分割金網本体3を下蓋体5に連結固定し、一方と他方の分割金網本体3,3の縦線材14,14同士を、複数の分割箇所連結具7,7・・・により連結し、円柱金網本体2を組み立てる。
植生構造61の場合、上蓋体4を取り付ける前に、円柱金網籠1内に前記土嚢62を入れる。具体的には、図15に示すように、上部を開口した円柱金網籠1の内面に添うように土嚢袋63を配置し、蓋形成部70の上部を外側折り返して円柱金網本体2の外面に沿わせる。尚、必要に応じて土嚢袋63の上部を結束線などの固定手段により上縁線材11などに固定し、充填物の充填時に下にずれることを防止する。この後、土嚢袋63の側面部67の内面に沿って植生シート64を配置し、ホッチキス等の仮止め手段71により、植生シート64の上部を土嚢袋63に取り付ける。
また、投入補助板72として合成樹脂製、例えばポリカーボネート製の波板73を複数枚、例えば4枚用意する。この波板73は左右方向に複数の凹凸部を並設し、その波板73の高さは円柱金網本体2の高さと略等しいか、高さ以上である。また、複数の波板73の端部同士を連結手段たる粘着テープ74などにより連結して投入補助板72を形成し、この投入補助板72の左右幅は円柱金網本体2の内径より大きい。
そして、仮止めした植生シート64の内面に沿うようにして、投入補助板72を筒状に配置し、その投入補助板72の端部同士は重ね合わせる。これにより植生シート64の内面が投入補助板72により保護され、内部に土砂65を投入しても、植生シート64が損傷することなく、土砂65を効率良く充填することができる。この場合、土砂65をゆっくりと充填しながら、投入補助板72を上に移動し、投入と移動を繰り返すことにより、植生シート64を損傷することなく、土砂65を充填することができる。尚、図16中で、72Tは投入補助板72の下端である。また、平板よりも凹凸のある波板73の方が、引き上げ時に抵抗が少なく、引き上げ易い。尚、充填後は、蓋形成部70により円柱金網本体2の上面位置で土砂65の上部を覆った後、上蓋体4を円柱金網本体2に連結固定する。この場合、上蓋体4の円形縁線材31と上縁線材11とを複数の連結具8により連結する。また、連結具8により、上縁線材11と補強線材15の上端の折返し部17を連結する。
充填物である土砂65の充填は工場又は現場で行うことができ、現場で行う場合も設置場所に近い充填作業が容易な場所で作業を行った後、設置場所に運搬することができる。尚、現場で充填する場合は現地発生土を用いることができる。具体的には、図5に示すように、ロープ75の端部に吊り具たる輪部75Wを設け、この輪部75Wを補強線材15の上端の折返し部17に係止し、具体的には輪部75Wに折返し部17を通して引っ掛け、4点で円柱金網籠1を吊り上げ、運搬することができる。或いは、補強線材15の折返し部17又は補強線材15の近傍の上縁枠材11に、フック等の吊り具76を係止し、補強線材15の近傍又は上端の折返し部17に係止し、4点で円柱金網籠1を吊り上げ、運搬することができる。この場合、補強線材15の折返し部17にロープ75を連結することにより、その補強線材15及び補強用連結具6により下蓋体5に加わる荷重を直接的に支持することができるため、円柱金網籠1が充填物の荷重により変形することなく、安定して吊り上げることができる。このように移動できるため、設置場所の作業ヤードが狭く、組立及び充填作業ができない現場にも対応可能となる。
また、植生構造61は、移動可能な大型プランターとしても使用できるため、公園やイベント会場での利用や、車道,歩道の誘導及び分離用の安全施設としても利用できる。
さらに、内部に充填物を充填した前記円柱金網籠1,1・・・を並べ、隣り合う円柱金網籠1,1を籠連結具9により連結して連結構造体10を構築することができる。その籠連結具9を連結するために、前記円柱金網籠1には、連結用補強線材15Aが設けられ、この連結用補強線材15Aの長さは、円柱金網本体2の高さの2分の1以上、好ましくは3分の2以上である。尚、結用補強線材15Aの長さは、上下の折返し部17,17の間隔である。
図19などに示すように、前記連結用補強線材15Aは前記補強線材15に比べて短く形成されており、実施例1と同様に補強縦線材16は網目24,24・・・に前後交互に挿通され、この例では上側の折返し部17を菱形金網20の係合部23に係止している。尚、連結用補強線材15Aは、縦線材14と補強線材15の中央側に設けることが好ましい。また、図1などに示すように、中間線材13も菱形金網20の網目24に前後交互に挿通されている。
前記籠連結具9は、前記連結用補強線材15A,15Aを連結するものであり、上下で2つ用いられている。
図20に示すように、前記籠連結具9は、二つの前記連結具本体41,41を用い、一方の連結具本体41に一方の連結用補強線材15Aを挿入すると共に、他方の連結具本体41に他方の連結用補強線材15Aを挿入し、この状態で、一対の連結具本体41,41の挟持部43,43同士と挟持部43A,43A同士を重ね合わせるように配置し、それぞれの透孔46,46,46A,46Aに螺子杆51を挿入し、その雄螺子部51Nにナット52を螺合することにより、隣り合う円柱金網籠1,1同士を連結している。また、図20に示すように、連結具本体41内で前記連結用補強線材15Aが移動可能であるから、円柱金網籠1,1・・・を平面曲線状に並べることができる。尚、図20では、連結具本体41内において、連結用補強線材15Aが、その補強縦線材16の直径2本分以上の範囲で移動可能である。
この場合、両連結具本体41,41の端部間は補強線材15A,15Aの大きさに比べて大きく形成されているから、図18及び図21に示すように、隣り合う円柱金網籠1,1の側面を突き合せた状態で、前側又は後側の一方で補強線材15A,15A同士を籠連結具9により連結することができる。そして、図18及び図21に示したように、隣り合う円柱金網籠1,1の突き合せ箇所80から前後に離れた位置で、隣り合う円柱金網籠1,1の前側より突き合せ箇所80側において、籠連結具9により隣り合う円柱金網籠1,1を連結したから、連結作業が容易になると共に、後側(斜面側)に力を受けた場合、円柱金網籠1が移動すると共に円柱金網籠1が変形して外力を減衰する効果が得られる。
前記連結構造体10はそのままで土砂の崩落の有る箇所又は虞のある箇所に設置することができる。また、植生構造61を用いる場合は、図17(B)に示すように、連結構造体10と斜面81との間に土砂などの裏込め材82を充填し、裏込め材82に円柱金網籠1が接し、裏込め材82から水が供給されるように構成することが好ましい。尚、充填物が石などの場合、円柱金網籠1と裏込め材82の間に、例えばシート状の吸出し防止材(図示せず)を配置し、この吸出し防止材により裏込め材82が円柱金網籠1内に侵入することを防止する。尚、前記吸出し防止材は通水性を有するものである。
このようにして構築した連結構造体10では複数の円柱金網籠1,1・・・を連結することにより、全体として防護構造を構成することができ、背面土圧などに対しても所定の強度が得られる。また、独立して配置した場合も崩壊土砂などを受け止めることができる。
図21に示すように、連結構造体10は設置面に載置された状態で、固定されてはいないから、土砂や落石などにより一部に外力が加わると、円柱金網籠1が移動すると共に円柱金網籠1が変形して外力を減衰する効果が得られる。尚、外力が加わる側が斜面側である。
また、設置後は、植生シート64に含まれる種子がメッシュ生地68,69を通って発芽し、育成することにより、円柱金網籠1の側面及び上面が植物により覆われる。このように外側が植物に覆われることにより、土嚢袋63に当たる太陽光が削減され、紫外線などによる影響を緩和できる。また、従来の土嚢と異なり、円柱金網籠1により保持されるため、土嚢袋63が変形することがなく、長期に渡って安定した植生構造61が得られる。
さらに、仮設で用いた場合、撤去するには、籠連結具9を外し、単体にした円柱金網籠1を吊り上げて運搬・移動することができる。また、条件により、再利用することも可能となる。
このように本実施例では、請求項1に対応して、円柱金網本体2を円周方向に分割した分割金網本体3,3と、円柱金網本体2の下面に設ける蓋体たる下蓋体5とを備え、分割金網本体3は、枠体18内に金網たる菱形金網20を張設し、枠体18は上縁線材11と下縁線材12と分割箇所19の縦線材14,14と有し、分割金網本体3,3同士の縦線材14,14を連結する分割箇所連結具7と、菱形金網20に設けられた縦方向の補強線材15と、円柱金網本体2の下縁線材12に下蓋体5を連結する蓋体連結具たる連結具8とを備えるから、分割金網本体3,3を分割箇所連結具7により連結して円柱金網本体2を形成し、この円柱金網本体2に下蓋体5を連結し、その円柱金網本体2に充填物たる土砂65を詰めた後、補強線材15の箇所又は補強線材15の近傍に輪部75Wや吊り具76を連結し、吊り上げて移動することができる。
このように本実施例では、請求項2に対応して、金網が菱形金網20であり、補強線材15を菱形金網20の複数の網目24,24に挿通すると共に、補強線材15の上部及び下部を上縁線材11及び下縁線材12に連結したから、補強線材15により、上縁線材11と菱形金網20と下縁線材12とを一体化し、吊り上げた状態で各部材に自重を分散することができる。
このように本実施例では、請求項3に対応して、連結具たる補強用連結具6及び分割箇所連結具7は、連結具本体41と、締付手段42とを備え、連結具本体41は、対応して設けた一対の挟持部43,43Aと、これら一方と他方の挟持部43,43Aの一側を連結する連結部44と、それら一方と他方の挟持部43,43Aの他側間に設けた開口部45と、一方と他方の挟持部43,43Aに穿設され締付手段42を挿通する挿通部たる透孔46,46とを備え、補強線材15の端部に連結具用係合部たる折返し部17を設けたから、円柱金網本体2の組立と補強線材15の上下端の連結を容易にできると共に、連結強度を確保できる。
このように本実施例では、請求項4に対応して、円柱金網籠1を用い、この円柱金網籠1内に袋体たる土嚢袋63を入れると共に、この土嚢袋63に植生部たる植生シート64を設け、土嚢袋63内に植生用充填物たる土砂65を収納したから、円柱金網籠1を用いた植生構造61が得られる。
このように本実施例では、請求項5に対応して、円柱金網籠1を用い、この円柱金網籠1内に充填物たる土砂65や玉石などの石85を収納し、複数の円柱金網籠1,1を並設すると共に、隣り合う円柱金網籠1,1同士を籠連結具9により連結したから、複数の円柱金網籠1,1を連結することにより、全体として強度を確保することでき、円柱状をなすため施工においては、曲線状に並べて一体化することができる。
このように本実施例では、請求項6に対応して、複数の円柱金網籠1,1を左右方向に並設すると共に、隣り合う円柱金網籠1,1の側部を突き合せ、この突き合せ箇所80から前後一方に離れた位置で隣り合う円柱金網籠1,1を籠連結具9により連結したから、外力を受けた場合、円柱金網籠1が移動すると共に円柱金網籠1が変形して外力を減衰する効果が得られる。
以下、実施例上の効果として、分割金網本体3の高さ方向中央に半円形の中間線材13が配置されているから、強度を確保できる。尚、中間線材13も菱形金網20の網目24に前後交互に挿通されている。また、補強線材15は、補強縦線材16の上下に略U字状に折り返した折返し部17,17を有するから、折返し部17により連結具との連結や菱形金網20への連結を簡便に行うことができる。さらに、植生シート64を仮止めした内面に沿うようにして、投入補助板72を筒状に配置し、土砂65を充填しながら、投入補助板72を上に移動する充填物の充填方法であるから、植生部たる植生シート64を保護しながら円滑に土砂65を充填することができる。
さらに、連結箇所には、円柱金網籠1に連結用補強線材15Aが設けられ、連結用補強線材15A,15A同士を籠連結具9により連結するから、連結作業が容易で、確実な連結構造が得られ、外力が加わった場合も、その外力を縦方向の連結用補強線材15Aにより円柱金網籠1に分散して伝えることができ、特に、連結用補強線材15Aの長さが円柱金網本体2の高さの2分の1以上、好ましくは3分の2以上であるから、外力を分散してつて得ることができる。
また、金網に菱形金網20を用いたから、円柱状の金網籠1と組み合わせることにより、変形しても強度を確保することができ、外力に対しても強いものとなる。さらに、土嚢袋63は外面にメッシュ生地68,69が位置するから、メッシュ生地68,69に周辺の種子が定着して発芽することができる。
図22は本発明の実施例2を示し、上記実施例1と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例は、充填物である礫の径が180mm〜220mm程度の大型の石詰用の場合に用いる蓋体を示す。
上蓋体4A及び下蓋体5Aは同一構成のものが用いられる。上,下蓋体4A,5Aは、前記円形縁線材31の直径方向に前記一側方向線材32を配置すると共に、この一側方向線材32と交差する直径方向に前記他側方向線材33を配置し、それら線材32,33の両端を前記円形縁線材31に溶着などにより固定し、前記円形縁線材31内に前記菱形金網20を張設し、その鋼線21の周囲の端部を前記カール部25により円形縁線材31に固定している。尚、菱形金網20の周囲に折曲げ部22が有る場合は、その折曲げ部22を円形縁線材31に係止する。尚、図22では一部のカール部25を図示し、他は図示省略している。
そして、充填物として径が180mm〜220mm程度の大型の石85を詰めることにより、連結構造体10全体の重量が増し、崩壊土砂や雪崩などを受けても、防護可能なものになる。
このように本実施例では上記各実施例と同様な作用・効果を奏し、また、実施例1より重量が大となるため、その連結構造体10は、土砂や雪崩などの防護体や土留などの各種の構造物に適したものとなる。
図23は本発明の実施例3を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例は、土嚢62又は充填物として土砂65や石85などを入れた円柱金網籠1を複数段に重ね合わせて連結構造体10Aを構築している。
斜面81から離れた位置の設置面に、円柱金網籠1を前後2列に並べると共に、左右に複数並べ、左右方向に並んだ円柱金網籠1,1同士を前記籠連結具9により連結し、下段の連結構造体10を構築する。この下段の連結構造体10の上に、円柱金網籠1が前後方向1列で左右に複数並べた下から2段目の連結構造体10を設けることにより、多段の連結構造体10Aを構築する。この場合、下から2段目の連結構造体10(この例では上段の連結構造体10)は、下段の連結構造体10の前後方向中央に載置されている。
このように構築した連結構造体10Aにあっては、斜面81との間に空間86が形成され、以下のような用途に適用可能となる。
雪崩などの応急処理に使用できる。小落石,折れ枝や表層土剥土砂を空間86に貯め、それらの拡散を防止し、保全対象物の背後に堆積スペースとなる空間86を設けて落石時の衝撃緩和に使用できる。斜面81の崩れに対応し、盛土,切土の端末部の土留工として、従来大型土嚢を用いていた箇所において、より安定した耐久性と強度が必要な場合に使用できる。従来の土嚢を左右方向に密着させて配置した構造と異なり、外周が円柱金網籠1により形成されているため、隣り合う円柱金網籠1,1の間に水が通過可能なスリットが形成されるから、透水性が確保され、背面の側湧水を逃がすという湧水箇所対策に使用できる。
このように本実施例では上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図24は本発明の実施例4を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、補強連結具を用いずに、前記補強線材15の下端の折返し部17を、下蓋体5の円形縁線材31に係止することにより連結している。
このように本実施例では、金網が菱形金網20であり、補強線材15を菱形金網20の複数の網目24,24に挿通すると共に、補強線材15の上端及び下端を上縁線材11及び下縁線材12に連結したから、上記各実施例と同様な作用・効果を奏する。
図25は本発明の実施例5を示し、上記各実施例と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述する。この例では、袋体として水袋91を用い、円柱金網本体2の内面と下蓋体5の上面に有底筒型の保護袋92を設け、この内部に前記水袋91を入れ、この水袋91は内袋93と外袋94の二重構造になっており、内部に充填物である水を入れる。尚、保護袋92は、水袋91が円柱金網籠1に接触して破れないように保護するものである。
このように本実施例では、円柱金網籠1内に水袋91を入れることにより、簡易な水槽及び重量物となり、水タンクや応急用の防護用側壁として利用することができる。使用後は分解し、省スペースで保管することができ、緊急時やイベント時に繰り返し使用することができる。また、水タンクや応急用の防護用側壁などとして用いた後は、充填物を土嚢袋や石などに代えて使用することもできる。
また、水袋91は、内袋93と外袋94の二重構造で、その都度新しい水袋91に交換して使用することができるため、洗浄の必要がなく、清潔に使用できる。さらに、水は、水道水以外でも、一般的な用水を使用してもよく、使用目的に応じた使い分けができる。尚、飲料水の使用に適合した水袋91を使用しているが、長期保存をする場合は、水質管理を行う必要がある。
尚、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、充填物が小さい礫径の細粒石を詰めた円柱金網籠は、土留,護岸,土塁,のり留やのり覆などに用いることができ、また、細粒石より大きな石を詰めた円柱金網籠は、透水性に優れるから、生態系の保全が可能な多自然型工法に適したものとなり、例えば土留,護岸,水割や床固などに用いることができるなど各種の用途に用いることができる。さらに、実施例では、植生部たる植生シートを円柱金網本体の内周全面に配置したが、使用条件などにより、植生シートを前記内周の一部に設けたり、土嚢袋の上面箇所に設けたり、これらを組み合わせて設けたりすることができる。また、請求項1では、菱形金網以外の溶接金網などを用いてもよい。また、実施例では、上縁線材と下縁線材と両側の縦線材を溶接で一体化した枠体を示したが、別体の上縁線材と下縁線材と両側の縦線材とを組み立てて枠体を形成してもよい。さらに、充填物は、土砂などの粒状充填物や、石などの塊状充填物など各種のものを用いることができる。また、補強線材の折返し部はU字形に限らず、V字形やコ字形などでもよい。さらに、回り止め部は各種の構成を採用することができる。また、小型の袋に砂や石を積め、それら複数の袋の充填物としてもよく、さらに、籠の内側にシートなどを張り、充填物をそのまま内部に充填してもよく、充填物に各種のものを用いることができるが、全体として水以上の比重のものを用いることが好ましい。また、連結具には亜鉛鍍金を施すことが好ましい。さらに、実施例では、円柱金網本体2を円周方向に二分割した分割金網本体3,3を示したが、円柱金網本体2の直径が大きい場合は、円柱金網本体2を円周方向に三分割や四分割など三分割以上に均等に分割した分割金網本体を用いてもよい。また、実施例では、二分割した分割金網本体3,3に2本の補強線材15,15を設けることにより、円柱金網本体2に4本以上の補強電材を円周方向に略等間隔に設けたが、三分割以上の場合は、各分割金網本体に少なくとも1本以上の補強線材15を設け、円柱金網本体2に補強線材15を4本以上設け、全体重量が重ければ更に補強線材等の数を増やすことが吊り上げの面から好ましい。また、円柱金網籠には、各種の鍍金や防錆加工を施すことができる。
1 円柱金網籠
2 円柱金網本体
3 分割金網本体
4 上蓋体(蓋体)
5 下蓋体(蓋体)
6 補強用連結具
7 分割箇所連結具
8 連結具(蓋体連結具)
9 籠連結具
10 連結構造体
11 上縁線材
12 下縁線材
14 縦線材
15 補強線材
17 折返し部(連結具係合部)
18 枠体
23 係合部
24 網目
41 連結具本体
42 締付手段
43 挟持部
43A 挟持部
44 連結部
45 開口部
46 透孔(挿通部)
46A 透孔(挿通部)
61 植生構造
62 土嚢
63 土嚢袋(袋体)
64 植生シート(植生部)
65 土砂(植生用充填物)
80 突き合せ箇所
85 石(充填物)

Claims (6)

  1. 円柱金網本体を円周方向に分割した分割金網本体と、前記円柱金網本体の下面に設ける蓋体とを備え、
    前記分割金網本体は、枠体内に金網を張設し、前記枠体は上縁線材と下縁線材と分割箇所の縦線材と有し、
    前記分割金網本体同士の縦線材を連結する分割箇所連結具と、前記金網に設けられた縦方向の補強線材と、前記円柱金網本体の下縁線材に前記蓋体を連結する蓋体連結具とを備えることを特徴とする円柱金網籠。
  2. 前記金網が菱形金網であり、
    前記補強線材を前記金網の複数の網目に挿通すると共に、前記補強線材の上部及び下部を前記上縁線材及び前記下縁線材に連結したことを特徴とする請求項1記載の円柱金網籠。
  3. 前記分割箇所連結具及び蓋体連結具は、連結具本体と、締付手段とを備え、前記連結具本体は、対応して設けた一対の挟持部と、これら一方と他方の挟持部の一側を連結する連結部と、それら一方と他方の挟持部の他側間に設けた開口部と、前記一方と他方の挟持部に穿設され前記締付手段を挿通する挿通部とを備え、
    前記補強線材の端部に連結具用係合部を設けたことを特徴とする請求項1記載の円柱金網籠。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の円柱金網籠を用い、この円柱金網籠内に袋体を入れると共に、この袋体に植生部を設け、前記袋体内に植生用充填物を収納したことを特徴とする植生構造。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の円柱金網籠を用い、この円柱金網籠内に充填物を収納し、複数の前記円柱金網籠を並設すると共に、隣り合う円柱金網籠同士を籠連結具により連結したことを特徴とする連結構造体。
  6. 複数の前記円柱金網籠を左右方向に並設すると共に、隣り合う前記円柱金網籠の側部を突き合せ、この突き合せ箇所から前後一方に離れた位置で隣り合う前記円柱金網籠を籠連結具により連結したことを特徴とする請求項5記載の連結構造体。
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