JP2019127665A - 吸水収縮性不織布 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明の不織布は、使い捨ておむつ等の吸水性物品に使用される。さらに詳しくは、吸収体として使用され、吸水時に収縮し嵩高になることで、吸水・保水性能を向上させることが出来る。
吸水収縮性繊維としては、特に限定されないが、不織布を40℃の温水に浸漬して放置した時、第1繊維層が吸水収縮して形成した第2繊維層や第3繊維層の起伏状態を維持することができる繊維であることが好ましい。そのためには、吸水収縮性繊維と熱融着性繊維との融着部が剥がれないことが重要であり、吸水収縮性繊維の表面が40℃の温水で溶解したり、ひどく膨潤したりしないことが好ましい。すなわち、吸水収縮性繊維は、40℃の温水に対して不溶性であることが好ましい。40℃の温水に対する溶解性は、紡糸時の延伸条件及び熱処理条件を調整することにより制御することができる。ポリビニルアルコール(以下、「PVA」ともいう)繊維は、ケン化度や重合度、紡糸時の熱処理温度などの条件を調節する事で溶解温度や繊維の引張強度、収縮率等をコントロールする事が容易にできるため好ましい。
図1及び図2に代表的な製造工程の略図を示すが、これは製造工程を分かりやすく説明する為の例であって、これに限定されるものではない。
開繊工程は、原料繊維をほぐす工程である。
図1及び図2に示すように、投入機1A、1Bで投入された原料繊維を、開繊機2A、2Bを用いて開繊する。各繊維層の原料繊維は個別に開繊される。すなわち、第1繊維層の原料繊維は、投入機1A、開繊機2Aを用いて開繊し、第2繊維層及び第3繊維層の原料繊維は、投入機1B、開繊機2Bを用いて開繊する。開繊工程には、公知の開繊機を適宜採用することができる。
ウェブ形成工程は、開繊工程により得られた繊維を積層して、所定の厚さを有するシート(ウェブ)にする工程である。ウェブ形成工程には、公知のウェブ形成法を適宜採用することができる。例えば、エアレイド法、カーディング法等の乾式の方法を採用することができる。
熱融着工程は、ウェブ形成工程により得られたウェブに含まれる熱融着性繊維同士を熱融着させる工程である。
(1)熱融着性繊維と吸水収縮性繊維とを含有し、熱融着性繊維の融着力によって繊維間結合して成る不織布であって、吸水収縮性繊維を含有する第1繊維層と、第1繊維層に積層され、吸水収縮性繊維を含有しない第2繊維層とを有する。吸水収縮性繊維は、繊維長が20〜100mmであり、不織布全質量に対して20質量%以上含有されており、第1繊維層は、吸水収縮性繊維の含有率が50質量%以上90質量%以下で、かつ熱融着性繊維の含有率が10質量%以上50質量%以下である。
したがって、不織布の吸水時に第1繊維層の両側の繊維層において、第1繊維層の吸水収縮に伴う皺を出現させることができる。
(4)不織布は、吸水収縮性繊維が配向した流れ方向(MD)と、流れ方向(MD)に直交する幅方向(CD)とを有し、不織布を40℃の温水に浸漬放置した時、流れ方向(MD)または幅方向(CD)の収縮率の大きい方における最大収縮率に対する収縮率の経時低下率が50%以下である。
・第2繊維層と第3繊維層とは、同様の繊維構成としてもよいし、異なる繊維構成としてもよい。
・第1繊維層に積層された第2繊維層において、さらに、第1繊維層と同様の繊維構成からなる繊維層が積層されていてもよい。すなわち、吸水収縮性繊維を含有しない繊維層が、吸水収縮性繊維を含有する繊維層によって挟まれた構成であってもよい。
(イ)不織布は、吸水収縮性繊維が配向した流れ方向(MD)と、流れ方向(MD)に直交する幅方向(CD)とを有し、不織布を40℃の温水に浸漬放置した時、流れ方向(MD)または幅方向(CD)の収縮率の大きい方における最大収縮率に対する収縮率の経時低下率が50%以下である。
(実施例1)
第1繊維層の原料繊維として、吸水収縮性繊維であるPVA繊維(繊度2.5dtex、繊維長51mm)と、熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)とを、70:30の質量比となるように計量し、開繊機を用いて開繊した。PVA繊維は、40℃の温水に対して不溶性のものを使用した。また、第2繊維層及び第3繊維層の原料繊維として、パルプ(NBKP)と、熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長5mm)とを、70:30の質量比となるように計量し、開繊機を用いて開繊した。
第2繊維層及び第3繊維層の坪量をそれぞれ25g/m2とし、全体で70g/m2のウェブとしたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層のPVA繊維と熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維を90:10の質量比とし、第1繊維層を30g/m2、第2、第3繊維層をそれぞれ15g/m2としたことを除いて実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層の原料繊維として、吸水収縮性繊維であるPVA繊維(繊度2.5dtex、繊維長100mm)と、熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)とを、50:50の質量比となるように計量し、開繊機を用いて開繊した。また、第2繊維層の原料繊維として、熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)を開繊機を用いて開繊した。
第1繊維層のPVA繊維の繊維長を20mmとしたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層、第2繊維層及び第3繊維層の原料繊維を、ともに同様の繊維構成として、パルプ(NBKP)と熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長5mm)とを70:30としたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層、第2繊維層及び第3繊維層の原料繊維を、ともに同様の繊維構成として、PVA繊維(繊度2.5dtex、繊維長51mm)と熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)とを70:30としたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層の原料繊維として、PVA繊維(繊度2.5dtex、繊維長51mm)を100%としたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層の坪量を10g/m2とし、全体で50g/m2のウェブとしたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層の原料繊維として、PVA繊維(繊度2.5dtex、繊維長51mm)と熱融着性繊維であるポリエチレン/ポリエステル繊維(繊度2.2dtex、繊維長51mm)とを40:60となるように計量し、第1繊維層の坪量を30g/m2、第2、第3繊維層を15g/m2としたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
第1繊維層の原料繊維として、PVA繊維の繊維長を15mmとしたことを除いて、実施例1と同じ条件で不織布を作製した。
実施例及び比較例の不織布について、坪量、厚み、収縮率、吸水後の経時低下率を測定した。
厚み(mm)は、尾崎製作所製ピーコックデジタルゲージPDN−20を用いて吸水前後の厚みを測定した。吸水後の厚みは40℃の温水に5分間浸漬した後に測定した。厚み変化率(倍率)は吸水後と吸水前の厚みから、以下の計算式にて算出した。
収縮率(%)は、得られた不織布を40℃の温水に浸漬し十分に吸水させ、吸水前後の長さをそれぞれ測定し、以下の計算式にて算出した。吸水前後の長さは、吸水収縮性繊維が配向した流れ方向(MD)と、流れ方向(MD)に直交する幅方向(CD)それぞれで測定し、収縮の大きい方を収縮率(%)の算出に採用した。
収縮率(%)=(吸水前の長さ−吸水後の長さ)/(吸水前の長さ)×100
収縮率の経時低下率(%)は、40℃の温水に浸漬した後の最大収縮率と、40℃の温水に浸漬した1時間後の収縮率とから、以下の計算式にて算出した。
経時低下率(%)=(最大収縮率−1時間後の収縮率)/最大収縮率×100
Claims (3)
- 熱融着性繊維と吸水収縮性繊維とを含有し、前記熱融着性繊維の融着力によって繊維間結合して成る不織布であって、
前記吸水収縮性繊維を含有する第1繊維層と、前記第1繊維層に積層され、前記吸水収縮性繊維を含有しない第2繊維層とを有し、
前記吸水収縮性繊維は、繊維長が20〜100mmであり、不織布全質量に対して20質量%以上含有されており、
前記第1繊維層は、前記吸水収縮性繊維の含有率が50質量%以上90質量%以下で、かつ前記熱融着性繊維の含有率が10質量%以上50質量%以下であることを特徴とする不織布。 - 前記第1繊維層に積層され、前記吸水収縮性繊維を含有しない第3繊維層をさらに有し、前記第1繊維層は、前記第2繊維層と前記第3繊維層とによって挟まれている請求項1に記載の不織布。
- 吸水時の厚み変化率が1.5倍以上である請求項1又は2に記載の不織布。
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