JPH07236653A - 吸収体およびその製造方法 - Google Patents

吸収体およびその製造方法

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JPH07236653A
JPH07236653A JP6030086A JP3008694A JPH07236653A JP H07236653 A JPH07236653 A JP H07236653A JP 6030086 A JP6030086 A JP 6030086A JP 3008694 A JP3008694 A JP 3008694A JP H07236653 A JPH07236653 A JP H07236653A
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fiber
pulp
layer
weight
synthetic
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JP6030086A
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Koji Horimoto
耕次 堀本
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セルロースパルプを必須成分とする吸収層
と、合成パルプを主体としたスキン層からなる表面層と
から形成された液体の吸収体を一回の抄造と加熱処理を
行うだけで簡単に製造できる吸収体およびその製造方法
を提供する。 【構成】 吸収層の少なくとも片面に表面層を有する吸
収体であって、該表面層は、坪量が0.1ないし100
g/m2で、合成パルプ100ないし50重量%、セルロー
スパルプ0ないし50重量%、合成繊維0ないし40重
量%からなる液体透過性のスキン層であり、該吸収層
は、セルロースパルプ10ないし70重量%、屈曲型合
成繊維若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイド
バイサイド型複合繊維5ないし60重量%、熱融着型バ
インダー繊維5ないし50重量%の混合物であり、か
つ、吸収層の坪量が表面層より大きいことを特徴とする
吸収体。この吸収体は、前記表面層と吸収層を積層した
状態で、前記合成パルプおよび前記バインダー繊維の融
点以上の温度で熱処理することにより容易に製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸収体およびその製造
方法に関するものであり、より詳しくは、セルロースパ
ルプを必須成分とする吸収層と、合成パルプを主体とし
たスキン層からなる表面層とから形成された液体の吸収
体を一回の抄造と加熱処理を行うだけで簡単に製造でき
る吸収体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】セルロースパルプなどの天然パルプと、ポ
リオレフィンパルプなどの合成パルプとの組成物から、
使い捨ておむつ、生理用ナプキン、医療用スポンジ、又
は傷当てパッド等として使用される吸収体を製造するこ
とはよく知られている。この際、天然パルプは、水性液
体をよく吸収するが、それだけでは、液体吸収後の強度
が弱かったり、吸収体がバラケたりするため、合成パル
プを配合することによって、その欠点を補い、しかも、
合成パルプの熱溶融特性を利用して、吸収体全体を適度
に熱融着した吸収体も知られている。
【0003】また、このような吸収体を、ティッシュペ
ーパー、不織布、フィルム又はシートなどで包装した
り、積層したものも知られている。その積層・包装方法
としては、前記天然パルプと合成パルプの混合物からな
る吸収体の少なくとも一面に、接着剤を塗布した後、テ
ィッシュペーパー、不織布、フィルムまたはシートを圧
着して接着するか、あるいは、吸収体とフィルム等を熱
ロールで圧着したり、熱風を吹き付けることによって一
体化することが行われている。さらに、天然パルプと合
成パルプの混合物からなる吸収層の少なくとも一面に、
予めスキン層を形成したポリビニルアルコールなどの樹
脂フィルムあるいはシートを貼り付けることによって、
表面にスキン層を形成した吸収体を得る方法も知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の方法は、接着剤を使用する場合に於いては、取扱いが
面倒であり、熱風を吹き付け一体化する場合において
も、表面層を適度の通気性を保持するように形成するこ
とが技術的に困難になるなどの問題点がある。また、ポ
リビニルアルコールなどの樹脂フィルムあるいはシート
を貼り付ける場合にあっては、スキン層の貼り付け操作
が面倒で、作業上の効率が低下するという問題点があ
る。
【0005】
【発明の目的】そこで、本発明の目的は、湿式抄紙法と
熱処理の組み合わせで、簡単に、吸収層の少なくとも一
面に、液体透過性のスキン層が形成された吸収体を製造
する方法ならびにそれによって得られる吸収体を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を達成するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために提案されたものであって、表面層ならびに
吸収層を構成する層構成材料として、特定のものを選択
使用することに特徴がある。すなわち、本発明によれ
ば、吸収層の少なくとも片面に表面層を有する吸収体で
あって、該表面層は、坪量が0.1ないし100g/m
2 で、合成パルプ100ないし50重量%、セルロース
パルプ0ないし50重量%、合成繊維0ないし40重量
%からなる液体透過性のスキン層であり、該吸収層は、
セルロースパルプ10ないし70重量%、屈曲型合成繊
維若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイドバイ
サイド型複合繊維5ないし60重量%、熱融着型バイン
ダー繊維5ないし50重量%の混合物を熱処理し、か
つ、吸収層の坪量が表面層より大きいことを特徴とする
吸収体が提供される。
【0007】また、本発明によれば、表面層を、坪量が
0.1ないし100g/m2 で、合成パルプ100ない
し50重量%、セルロースパルプ0ないし50重量%、
合成繊維0ないし40重量%からなる合成パルプ系組成
物で構成し、吸収層を、該表面層より坪量が大きい、セ
ルロースパルプ10ないし70重量%、屈曲型合成繊維
若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイドバイサ
イド型複合繊維5ないし60重量%、熱融着型バインダ
ー繊維5ないし50重量%の混合物で構成し、これを前
記合成パルプおよび前記バインダー繊維の融点以上の温
度で熱処理することを特徴とする表面層が液体透過性の
スキン層である吸収体の製造方法が提供される。
【0008】
【発明の具体的説明】
<表面層>本発明の吸収体の表面層は、合成パルプ単
独、または50重量%以上の合成パルプと、50重量%
以下のセルロースパルプと40重量%以下の合成繊維の
混合物からなるものであり、合成パルプ100ないし5
0重量%、セルロースパルプ0ないし50重量%、合成
繊維0ないし40重量%からなる混合物、とくに、合成
パルプ60ないし90重量%、セルロースパルプ10な
いし40重量%、合成繊維5ないし20重量%の混合物
であることが、引張りおよび引裂き強度が大きく、また
ミクロな孔を形成し、かつ毛羽立ちが発生せず、好適な
液体透過性のスキン層を形成する上で望ましい。更に、
この表面層は、0.1ないし100g/m2 、好ましく
は1ないし20g/m2 の坪量を有するものであること
が強度と液体の吸収速度の点から必要である。
【0009】<吸収層>本発明の吸収体を構成する吸収
層は、セルロースパルプ10ないし70重量%、屈曲型
合成繊維若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイ
ドバイサイド型複合繊維5ないし60重量%、熱融着型
バインダー繊維5ないし50重量%、好ましくは、セル
ロースパルプ50ないし70重量%、屈曲型合成繊維若
しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイドバイサイ
ド型複合繊維15ないし35重量%、熱融着型バインダ
ー繊維10ないし25重量%からなる混合物が用いら
れ、この吸収層は、前記表面層の坪量より大きいものを
使用することが必要である。表面層の坪量が吸収層の坪
量よりも小さいものを用い、これを積層して熱処理を行
うと、表面層のみが液体透過性のスキン層となり、吸収
層と一体化された吸収性能の優れた吸収体を形成するこ
とになる。
【0010】吸収層には、セルロースパルプ以外に、屈
曲型合成繊維若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又は
サイドバイサイド型複合繊維と、熱融着型バインダー繊
維を使用することが必要である。屈曲型合成繊維若しく
は、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又はサイドバイサイド型
複合繊維を使用することにより、湿式抄紙にあっても、
その後の乾燥熱処理工程で、充分に嵩高な吸収層とする
ことができる。また、熱接着型バインダー繊維が熱処理
により、強固なネットワ−クを形成し、吸収層に所定の
強度を与える。
【0011】<合成パルプ原料素材>本発明において、
表面層に用いられる合成パルプは、例えばポリエチレ
ン、ポリプロピレン等のオレフィンの単独重合体、エチ
レン−プロピレン共重合体、エチレン−1−ブテン共重
合体、エチレン−4−メチルペンテン−1共重合体等の
エチレンと他のα−オレフィンとの共重合体などのポリ
オレフィン、ポリスチレン、ポリメチル・メタクリレー
ト、ポリアクリロニトリルなどの樹脂、塩化ビニル樹
脂、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリエステル、な
どの重合体から得られる合成パルプが挙げられるが、中
でも、ポリオレフィン系の合成パルプが安価であること
から好適に使用される。
【0012】本発明において用いられる合成パルプとし
ては、溶液あるいはエマルジョンのフラッシュ紡糸法に
よるものが好適に使用される。合成パルプそれ自体は公
知のものであり、たとえば下記のごとき方法によって製
造されたものを使用することができる。
【0013】ポリオレフィン系合成パルプの製法の詳細
は、Encyclopedia of Chemical Te-chnology 3rd ed. V
ol. 19 p420 ないし425 に詳細に説明されているが、た
とえば、溶融紡糸した繊維を短く切った後に叩解する方
法、溶液フラッシュ若しくはエマルジョンフラッシュを
行った後に叩解処理をする方法などが例示される。なか
でも、ポリビニルアルコ−ル(PVA)を親水化剤とし
て、エマルジョンフラッシュ法によって製造されたもの
が好適に使用される。この場合のPVA含有量は0.0
1ないし10重量%であることが好ましい。このように
して得られたポリオレフィン系合成パルプは、繊維長が
0.1ないし10mmのもので、抄紙性に優れるという特
徴をもつものである。
【0014】<親水化処理>スキン層を通過させる液体
が水である場合には、親水化処理された合成パルプが使
用される。親水化処理の方法としては、ノニオン性界面
活性剤、又は、ポリプロピレングリコールで表面処理さ
れることが必要で、イオン性界面活性剤で処理した場合
には湿式抄造時に界面活性剤が流出し親水効果が無くな
ってしまう。親水化処理された合成パルプとしては、本
出願人の出願にかかる特開昭63−235575号公報
に示された合成パルプが好適に使用される。
【0015】<合成繊維>表面層には、必要に応じて、
強化用に高融点の合成繊維を40重量%以下、好ましく
は、5ないし20重量%程度配合することができる。高
融点合成繊維とは、合成パルプよりも高い融点を有する
か、又は不溶融の合成樹脂繊維を意味し、合成パルプと
の融点の差は5℃以上、好ましくは20℃以上が好適で
ある。このような高融点合成繊維としては、例えば、ポ
リプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレン、ポ
リメチル・メタクリレート、ポリアクリロニトリル、塩
化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポリフル
オロエチレン、塩化ビニル樹脂、モダクリル樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリイミド樹脂などの各種合成繊維が例示
される。
【0016】さらに、繊維の形態を複合繊維と云われる
ものとすれば、各種の特色を与え得る。このような例と
しては、例えば、鞘/芯として、ポリエチレン/ポリプ
ロピレン,エチレン・ビニルアルコール共重合体/ポリ
プロピレン,ポリエチレン/ポリエチレンテレフタレー
ト,低融点ポリエステル/高融点ポリエステル,低融点
ナイロン/高融点ナイロン/等を挙げることができ、中
でも後二者が特に好ましい。当該高融点合成繊維は、繊
維長が0.5ないし50mm、繊維径が0.1ないし2
0デニールの範囲内にあるものが好適に使用される。
【0017】<セルロースパルプ>本発明に於いて、表
面層と吸収層に用いられるセルロースパルプとは、植物
繊維を素材とするパルプであって、木材を機械的または
化学−機械的に破砕した木材パルプの他、木綿のような
本来の天然繊維、またはレーヨンのような再生繊維が使
用される。このセルロースパルプは、表面層に使用され
る場合には、スキン層をポーラスにして液体の通過を容
易にするし、吸収層に使用される場合は、液体の吸収・
保持を優れたものにする。
【0018】<屈曲型合成繊維、三次元捲縮型偏芯鞘芯
型またはサイドバイサイド型複合繊維>本発明に於い
て、吸収層に用いられる屈曲型合成繊維とは、上述の高
融点合成繊維を機械的に屈曲させた合成繊維であって、
屈曲の与え方としては、本出願人の出願にかかる特開平
1−132900号公報に詳しく示されているが、その
一例としては、高融点合成繊維を水に分散させた状態で
ディスク型リファイナ−にかける方法が挙げられる。
【0019】屈曲型合成繊維の形態は特に制限されるも
のではないが、通常、長さが0.5ないし50mm、径が
0.1ないし20デニールの、少なくとも1か所はラン
ダムな方向に折り曲げられているか、および/または少
なくとも1か所はランダムな方向に分岐しているもので
あり、当該合成繊維を構成するポリマーとしては、例え
ば、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、ポリスチレ
ン、ポリメチル・メタクリレート、ポリアクリロニトリ
ル、塩化ビニリデン樹脂、ナイロン、ポリエステル、ポ
リフルオロエチレン、塩化ビニル樹脂、モダクリル樹
脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂などの各種合成繊
維が例示される。また、複合繊維としては、ポリエステ
ル系の合成繊維が好ましく使用され、その形態も特に制
限されるものではないが、通常、長さが0.5ないし5
0mm、径が0.1ないし20デニールであることが好ま
しい。
【0020】また、三次元捲縮型偏芯鞘芯型又はサイド
バイサイド型複合繊維は、ポリエステル複合繊維であっ
て、例えば、ポリエチレンテレフタレート、イソフタレ
ート共重合ポリエチレンテレフタレート、5−ソジュー
ムスルホイソフタレート共重合ポリエチレンテレフタレ
ートなどの共重合ポリエステル、ポリブチレンテレフタ
レートなどのポリエステルから熱的性質の異なる2種類
のポリエステルをサイドバイサイド型あるいは、偏芯鞘
芯型に複合紡糸して得ることができる。
【0021】<シート化>本発明においては、上述した
各種原料を混合した後、湿式抄造によりシートが作製さ
れる。湿式抄造法としては、最低2層抄紙できることが
必要で、表面層と吸収層に分けて抄き合わせが行われ
る。複数層の抄造を行う抄紙機としては、円網抄紙機を
縦に並べた多円筒円網抄紙機、長網−長網、短網−短
網、長網−短網の組み合わせによる抄き合わせ抄紙機、
長網または短網抄紙機と円網抄紙機を組み合わせたコン
ビネーション型等があるが、中でも、コンビネーション
型を使用することが好ましい。すなわち、より厚みのあ
る吸収層を長網で、薄い表面層を円網でと、抄き分ける
ことができる。また、混合手段としては、パルパー、ビ
ーターなどの通常の離解・撹拌機が使用できる。
【0022】このようにして、表面層と吸収層が一体と
なって抄き上げられたシートを乾燥後、加熱処理が行わ
れる。加熱処理の方法としては、走行するメッシュ状の
支持体上に置いた上記シートを、下方向から吸引しなが
ら、上方向から加熱する熱風貫通型の方法、形成された
シートを熱ロールにて加熱する方法、シートを熱オーブ
ン中で加熱させる方法、赤外線ヒーター、あるいは超音
波エネルギーを利用してシートを加熱する方法などが挙
げられるが、熱処理温度と製品の嵩高性付与の点で、熱
風貫通型の方法が好ましく使用される。この時に、熱処
理温度は、表面層の合成パルプの融点と、吸収層の熱融
着バインダー繊維の融着温度の双方よりも高い温度が選
ばれる。
【0023】また、表面層を平滑に仕上げる場合には、
最終に熱ロールを通過させる。さらに、三次元捲縮型偏
芯鞘芯型又はサイドバイサイド型複合繊維を吸収層に使
用した場合には、上記加熱処理により繊維が捲縮を起こ
し、吸収層の嵩高性が発現するという効果が付随して起
きる。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、湿式抄造法により吸収
層と表面のスキン層を作製しているため、各成分の混合
状態が均一で、かつ、表面のスキン層をより薄くするこ
とが可能な吸収体を提供することができる。また、本発
明の吸収体は抄造時に積層を行っていることから、吸収
層と表面層は強固に結合しており、剥がれにくくなって
いるという特徴がある。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明を説明する。な
お、合成パルプの繊維長の測定は、フィンランド・カヤ
ニ社製FS−200型自動繊維長測定機にて行った。
【0026】<実施例1>原料素材として次のものを使
用した。 A.セルロースパルプ NBKP B.高密度ポリエチレン合成パルプ 平均繊維長 1.0mm 平均繊維径 15μm 融点 135℃ C.三次元捲縮型ポリエステル繊維 商品名:クラレエステルEP・N790(クラレ製) 繊維長 5.0mm 繊維径 2.5デニール D.ポリエステル系・複合型熱接着繊維 商品名:メルティー4080(ユニチカ製) 繊維長 5.0mm 繊維径 2デニール 融着温度 110℃以上
【0027】<吸収層>上記の原料を、A=50重量
%、C=30重量%、D=20重量%の割合で、JIS
型パルパーにて60秒間均一に混合し、25×25cm
の角型抄紙器にて坪量が100g/m2 となるよう抄紙
した。得られた湿潤シートを抄紙用ワイヤ−から、抄紙
用フェルトに移し取った。
【0028】<表面層>更に、上記の原料を、A=30
重量%、B=70重量%の割合で、JIS型パルパーに
て60秒間均一に混合し、25×25cmの角型抄紙器
にて坪量が10g/m2 となるよう抄紙した。得られた
湿潤シートを抄紙用ワイヤーから、上記、抄紙用フェル
トに移し取った吸収層シートの上に重ねて移し取った。
【0029】このようにして重ねたシートの上に濾紙を
置き、クーチロールをかけて搾水した後絶乾状態まで乾
燥した。その後、熱風貫通型の炉にて、150℃で30
秒間熱処理を行った。得られたシートは、厚みが1.5
mmで表面にスキン層を有していた。このスキン層側か
ら20℃の水を1cc滴下したところ、0.5秒で吸収
した。
【0030】<実施例2>原料素材として、さらに、 E.高密度ポリエチレン合成パルプ 平均繊維長 1.0mm 平均繊維径 15μm 融点 135℃ をノニオン系界面活性剤(ポリオキシエチレン・ラウリ
ルエーテル)1.0%で表面処理したものを使用し、各
原料の割合を、 表面層:A=30重量%、E=70重量% とした以外は、実施例−1と同様にしてシートを得た。
得られたシートの機械的強度は実施例−1で得られたシ
ートと同じであったが、スキン層側から20℃の水を1
cc滴下したところ、瞬時に水を吸収した。
【0031】<実施例3>熱処理方法を下記のように変
更する以外は、実施例−2と同様にしてシートを作製し
た。 熱処理:テフロン被覆の2枚の熱盤の間隔を1.2mm
にしてシートを挟み、145℃で3分間熱処理を行っ
た。得られたシートの表面のスキン層は滑らかで、スキ
ン層側から20℃の水を1cc滴下したところ、瞬時に
水を吸収した。
【0032】<実施例4>原料素材として、さらに、 F.ポリエチレン/ポリプロピレン系・複合型熱接着繊
維 商品名:ES繊維(チッソ製) 繊維長 5.0mm 繊維径 2デニール 融着温度 130℃以上 G.ポリエステル繊維 商品名:クラレエステルEP/EP133(クラレ製) 繊維長 5.0mm 繊維径 1.3デニール 融着温度 260℃以上 を使用し、各原料の割合を、 表面層:A=20重量%、B=60重量%、F=20重
量%、 吸収層:A=40重量%、C=35重量%、D=15重
量%、G=10重量% とし、表面層の坪量を5g/m2 、吸収層の坪量を30
0g/m2 とし、熱処理時の熱盤の間隔を5mmとした
以外は、実施例−3と同様にしてシートを得た。得られ
たシートの表面のスキン層は機械的強度に優れたもので
あって、スキン層側から20℃の水を1cc滴下したと
ころ、瞬時に水を吸収した。
【0033】<実施例5>表面層の組成をB=100重
量%とする以外は、実施例1と同様にしてシートを作製
した。得られたシートは、厚みが1.5mmで表面にス
キン層を有していた。このスキン層側から20℃の水を
1cc滴下したところ、1.0秒で吸収した。また、市
販のミシン油を20℃にして1ccスキン層側から滴下
したところ、瞬時に吸収した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D21H 27/30 15/04 15/10 // D01F 8/04 Z D06M 13/00 D21H 1/02 B D06M 13/00 D21H 5/00 G 5/20 F

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸収層の少なくとも片面に表面層を有す
    る吸収体であって、該表面層は、坪量が0.1ないし1
    00g/m2 で、合成パルプ100ないし50重量%、
    セルロースパルプ0ないし50重量%、合成繊維0ない
    し40重量%からなる液体透過性のスキン層であり、該
    吸収層は、セルロースパルプ10ないし70重量%、屈
    曲型合成繊維若しくは、三次元捲縮型の偏芯鞘芯型又は
    サイドバイサイド型複合繊維5ないし60重量%、熱融
    着型バインダー繊維5ないし50重量%の混合物を熱処
    理し、かつ、吸収層の坪量が表面層より大きいことを特
    徴とする吸収体。
  2. 【請求項2】 表面層と吸収層が、多層用の抄紙機によ
    り、湿式法にて抄き合わせたものである請求項1に記載
    の吸収体。
  3. 【請求項3】 合成パルプが、非イオン性界面活性剤で
    表面処理されたものである請求項1に記載の吸収体。
  4. 【請求項4】 合成パルプが、高密度ポリエチレンパル
    プである請求項1に記載の吸収体。
  5. 【請求項5】 複合繊維が、三次元捲縮型ポリエステル
    繊維である請求項1に記載の吸収体。
  6. 【請求項6】 熱接着型バインダー繊維が、ポリエステ
    ル系、複合型熱接着繊維、ポリエチレン/ポリプロピレ
    ン系複合型熱接着繊維である請求項1に記載の吸収体。
  7. 【請求項7】 表面層が、高密度ポリエチレンパルプと
    セルロースパルプとからなる請求項1に記載の吸収体。
  8. 【請求項8】 吸収層が、セルロースパルプ、三次元捲
    縮型ポリエステル繊維および複合型熱接着性繊維とから
    なる請求項1に記載の吸収体。
  9. 【請求項9】 表面層を、坪量が0.1ないし100g
    /m2 で、合成パルプ100ないし50重量%、セルロ
    ースパルプ0ないし50重量%、合成繊維0ないし40
    重量%からなる合成パルプ系組成物で構成し、吸収層
    を、該表面層より坪量が大きい、セルロースパルプ10
    ないし70重量%、屈曲型合成繊維若しくは、三次元捲
    縮型の偏芯鞘芯型又はサイドバイサイド型複合繊維5な
    いし60重量%、熱融着型バインダー繊維5ないし50
    重量%の混合物で構成し、これを前記合成パルプおよび
    前記バインダー繊維の融点以上の温度で熱処理すること
    を特徴とする、表面層が液体透過性のスキン層である吸
    収体の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記表面層と吸収層を、多層用の抄紙機
    により、湿式法にて抄き合わせて、前記合成パルプおよ
    び前記バインダー繊維の融点以上の温度で熱処理する請
    求項9に記載の吸収体の製造方法。
  11. 【請求項11】 合成パルプが、高密度ポリエチレンパル
    プである請求項9に記載の吸収体の製造方法。
  12. 【請求項12】 複合繊維が、三次元捲縮型ポリエステル
    繊維である請求項9に記載の吸収体の製造方法。
  13. 【請求項13】 熱接着型バインダー繊維が、ポリエステ
    ル系、複合型熱接着繊維、ポリエチレン/ポリプロピレ
    ン系複合型熱接着繊維である請求項9に記載の吸収体の
    製造方法。
  14. 【請求項14】 表面層が、高密度ポリエチレンパルプと
    セルロースパルプとからなる請求項9に記載の吸収体の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 吸収層が、セルロースパルプ、三次元捲
    縮型ポリエステル繊維および複合型熱接着性繊維とから
    なる請求項9に記載の吸収体の製造方法。
JP6030086A 1994-02-28 1994-02-28 吸収体およびその製造方法 Withdrawn JPH07236653A (ja)

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