JP2019124044A - 橋梁用支承の交換方法、および橋梁用支承構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】僅かなジャッキアップ量で支承を交換可能とする橋梁用支承構造の提供。【解決手段】橋台200又は橋脚205などの下部構造に設置され、主桁210や主構、床版などの上部構造を支える橋梁用支承である支承100の交換方法において、支承100は、橋台200又は橋脚205の上面部と接するベースプレート150と、ベースプレート150と主桁210との間に配置される支承体に相当する弾性荷重支持板130と、弾性荷重支持板130の横方向への移動を規制する移動規制部材に相当するスライドプレート110を有し、橋台200又は橋脚205と主桁210との間に支持手段に相当するジャッキ300を配置して、ジャッキ300により、弾性荷重支持板130にかかる力を支持しつつ、主桁210の変形の許容範囲以下で主桁210をジャッキアップし、スライドプレート110を撤去することで弾性荷重支持板130を交換する。【選択図】図1
Description
本発明は橋梁のメンテナンスを安全に行う為の技術に関し、具体的には支承の構造を変更することで、メンテナンスを容易に行えるようにする技術に関するものである。
今日、交通インフラ、特に橋梁などの維持管理というのは非常に大きな問題となっている。これは多くの橋梁が架設されてから時間が経過し、更新や修理などが必要な時期に差しかかっているためで、効率的な維持管理手法が望まれている。また、耐震性の向上などが求められるケースも少なくない。
特許文献1には、交換可能な橋梁用弾性支承装置とその据え付け方法に関する技術が開示されている。橋梁の厚み部には、橋梁の幅方向一側に開口すると共にこの橋梁の幅方向に向けて所定の深さの係合孔部が形成されており、その係合孔部に橋脚上部の支持部が挿入されている。また、支承台上面と係合孔部天井との間に弾性支承体を備えている。そして支持台上面または橋梁の下面側に移動制限部材を着脱自在に備え、橋軸方向に保持部材を設けて弾性支承体を予備せん断変形させた状態を保持するストッパーを、保持部材と弾性支承体との隙間に設けている。また、弾性支承体と予備せん断付与装置の反力受け部材を設けている。支持台の下面と係合孔部の底面との間には、弾性支承体の上部と係合孔部の天井係合部と係合寸法よりも大きな可動隙間寸法が形成されている。このような構成であるため、橋梁を持ち上げ、移動制限部材を取り外すことで弾性支承体を橋梁から切り離すことが可能となり、弾性支承体の交換を容易にしている。
特許文献2には、橋梁の支承構造に関する技術が開示されている。橋脚の沓座に下側ベースプレートを固定し、この下側ベースプレートにゴム本体の下鋼板を着脱自在に固定し、橋桁に上側ソールプレートを固定し、この上側ソールプレートにゴム本体の上鋼板を着脱自在に固定する。そして、上下両鋼板からせん断キー部を突出させるとともに、この下側ベースプレートに溝を横断状に形成し、溝内に2分割の補助プレートを固定し、各補助プレートの内面側に、せん断キー部の半周面に係合する凹部を有している。
しかしながら、橋梁のメンテナンスにあたっては、特に支承や桁端部のメンテナンスにおいて、桁から支承を分離させる必要がある。この為、ジャッキ等を用いて桁を持ち上げる。しかし、桁を持ち上げる際には橋桁や床版にかかる応力が変化するので、ジャッキの設置位置や持ち上げる量などを慎重に検討し、橋桁や床版を破損してしまうリスクを避けなければならない。特許文献1や特許文献2に開示される技術では、ジャッキアップを行って桁を持ち上げる点はこれまでと同様であり、桁と橋脚との間隔を調整する必要がある。また、ジャッキアップ量が大きくなると、橋桁が転倒するおそれもある。
そこで、本発明はこの様な課題を解決する為に、可能な限りジャッキアップ量を減らした状態で支承を交換可能とする橋梁用支承構造及び橋梁用支承の交換方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様による橋梁用支承の交換方法は、以下のような特徴を有する。
(1)橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承の交換方法において、前記橋梁用支承は、前記下部構造の上面部と接するベースプレートと、該ベースプレートと前記上部構造との間に配置される支承体と、前記支承体の横方向への移動を規制する移動規制部材を有し、前記下部構造と前記上部構造との間に支持手段を配置して、該支持手段により、前記支承体にかかる力を支持しつつ、前記上部構造の変形の許容範囲以下で前記上部構造をジャッキアップし、前記移動規制部材を撤去することで前記支承体を交換すること、を特徴とする。
(2)(1)に記載の橋梁用支承の交換方法において、前記移動規制部材が、前記支承体の周囲に配置されること、が好ましい。
(3)(1)に記載の橋梁用支承の交換方法において、前記移動規制部材が2枚の板状部材よりなり、前記支承体に積層されるように配置され、一方の前記板状部材を前記支承体の側面側から抜き去り、他方の前記板状部材を外すことで、前記支承体を抜き取る空間を確保すること、が好ましい。
上記(1)乃至(3)のいずれかに記載の態様によって、橋梁用支承をジャッキアップ無しで、或いは僅かにジャッキアップするだけで交換可能な橋梁用支承の交換方法を提供可能になる。課題に示したようにジャッキアップを行うことで主桁や主構を含む橋桁や床版などの上部構造に想定外の負荷がかかるケースがあり、橋梁用支承の交換の際には橋梁の破損のリスクがある。しかしながら、(1)に示すように、本発明の橋梁は、移動規制部材によって、例えば(2)に記載の態様のように支承体が移動しないよう保持している構造となっている。このため、上部構造から支承体にかかる負荷を取り除いた上でこの移動規制部材を外すことで、支承体の交換が可能となる。この際には、上部構造のジャッキアップは殆ど必要無い。このため、橋梁用支承をジャッキアップ無しで、或いは僅かにジャッキアップするだけで交換可能となる。
この結果、下部構造に対して上部構造である主桁などをほとんど持ち上げる必要が無く、上部構造の転倒や破損などを避けることが可能となる。ここで、上部構造の変形の許容範囲とは、上部構造に破損が生じない程度の変形を意味している。橋梁は温度や荷重条件などで変形するため、例えば主桁であれば、橋梁の長さ方向、幅方向、高さ方向に、数mm程度の変形が許容されるように設計されている。この許容量は大きさや用いられる材質、構造によって変化がある為、一概に決定されないが、(1)に記載の構成を採用することで、上部構造をほぼジャッキアップしないか、ジャッキアップするにしても数mm程度の上昇量で橋梁用支承の撤去が可能である。こうした上部構造に応じた変形の許容範囲はそれぞれの設計に応じて決めることができる。
このような、従来のように支承体を抜くための空間を確保できるようにジャッキなどで上部構造を大きく持ち上げる必要は無い。(3)に記載の態様では、具体的な構成について言及しており、移動規制部材が2枚の板状部材によりなり、そのうち1枚を側面から抜き出すことで、支承体の容易な交換を実現している。この結果、橋梁の破損リスクを回避することが可能となり、上部構造の転倒リスクなども低減することが可能となる。
また、前記目的を達成するために、本発明の他の態様による橋梁用支承構造は、以下のような特徴を有する。
(4)橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承構造において、前記上部構造の変形を吸収し、前記上部構造の荷重を前記下部構造に伝達する支承体と、前記支承体の周囲に、該支承体よりも厚みの薄い移動規制部材が固定されて配置され、前記移動規制部材を外すことで、前記支承体を側面側から抜き去り可能とすること、を特徴とする。
(5)橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承構造において、前記上部構造の変形を吸収し、前記上部構造の荷重を前記下部構造に伝達する支承体と、前記支承体に積層するよう配置される、前記支承体の側面側から抜き取る第1板状部材、並びに前記支承体と嵌めあう構造の第2板状部材と、を備えること、を特徴とする。
上記(4)または(5)に記載の態様によって、橋梁用支承の交換にあたって上部構造を大きくジャッキアップする必要が無くなる。支承体はジャッキ等を用いて無負荷状態にする必要があるが、(4)においては移動規制部材を外すことで、(5)においては第1板状部材と第2板状部材を外すことで、上部構造を大きくジャッキアップすることなく抜き取ることで、支承体を取り外すことができ、その結果、橋梁用支承の交換を、上部構造をジャッキで大きく持ち上げることなく行う事ができる。
まず、本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明を行う。図1に、第1実施形態の支承の正面図を示す。図2に、支承の側面図を示す。なお、図1、及び図2は説明の都合により、複数の断面を同じ平面に表現している。図7に、橋梁を模式的に表した側面図を示す。橋梁10の構造を簡単に説明する。橋梁10には、橋脚205、主桁210、橋台200、床版などが備えられ、橋脚205または橋台200の上に配置される主桁210(説明の都合上、図1及び図2においては主桁210の下フランジのみを示している)は支承100によって支持される。なお、橋梁10の構造はあくまで説明のために簡略化した一例であり、高欄部や床版などの構造物を省略して示している。
橋梁10に用いられる支承100は、スライドプレート110と、サイドブロック120と、弾性荷重支持板130と、ストッパープレート140と、ベースプレート150と、アンカーボルト160とを備えている。ベースプレート150の下には後打ちコンクリート部206が設けられており、これによって支承100を配置する際に支承100のレベル調整がなされている。また、主桁210の下フランジ部と支承100との連結にはボルト180が用いられている。図3(a)に、スライドプレート110の平面図を示し、(b)に側面図を示す。なお、図3(b)は説明のために右半分を断面図としている。図4(a)に、ストッパープレート140の平面図を示し、(b)に側面図を示す。図5(a)に、サイドブロック120の平面図を示し、(b)に側面図を示す。
図6に、支承の斜視図を示す。スライドプレート110には、凹部111と、ボルト孔112、リブ113を備えている。凹部111には円柱状のキー材170が挿入される。スライドプレート110の厚みは、弾性荷重支持板130の厚みよりも数ミリ程度厚く設定され、無機ジンク塗装が施されている。無機ジンク塗装は防食目的で施工される。錆の発生によってスライドプレート110が固着することを防ぐ為である。
ストッパープレート140は、弾性荷重支持板130の変位を抑制する板状の部材で、第1部材140Aと第2部材140Bの2枚よりなる。ストッパープレート140の中央には弾性荷重支持板130の収まるφAのサイズの穴141が設けられた形状となっている。ストッパープレート140の四隅にはベースプレート150に固定する為のボルトを通すボルト孔142が設けられている。ストッパープレート140の下面には水抜溝143が設けられている。支承体に相当する弾性荷重支持板130は、天然ゴムが円盤状の鋼板に挟まれる積層構造になっている。弾性荷重支持板130は、天然ゴムの弾性を利用して、上部構造にあたる主桁210等の荷重を、下部構造にあたる橋脚205または橋台200に伝達すると共に、上部構造の変形を吸収する。
ベースプレート150の下面には、カプラー165を介してアンカーボルト160の取り付けられるねじ穴が設けられており、上面にはストッパープレート140とサイドブロック120を取り付けるためのねじ穴が設けられている。ベースプレート150は、アンカーボルト160によって、下部構造の橋台200または橋脚205に固定される。サイドブロック120は、ベースプレート150の上に固定された際に、スライドプレート110を爪122で押さえるような構造になっている。つまり、スライドプレート110はサイドブロック120の爪122によって左右から押さえられる形となる。また、サイドブロック120にはベースプレート150に固定する際に用いるボルトを挿通するボルト孔121が形成されている。
この様なスライドプレート110と、サイドブロック120と、弾性荷重支持板130と、ストッパープレート140と、ベースプレート150と、アンカーボルト160とカプラー165が組み合わされて、図1及び図2に示すような支承100を構成する。この支承100は図7に示される様に主桁210の下部に配置される。
次に、支承100の交換手順について簡単に説明する。図8に支承100の交換中の様子を正面図に示す。まず、橋台200(または橋脚205)の上にジャッキ300を配置する。この際に、主桁210の下部にジャッキ300の頭部が当接するよう、ジャッキ300が配置されるのが望ましい。この状態でジャッキ300を用いて、主桁210からの荷重がスライドプレート110にかからない状態とする。この際に、ジャッキアップ量はゼロになるようにする事が好ましいが、厳密にゼロとするのではなく、主桁210の変形の許容範囲内以下でジャッキアップすれば良い。主桁210の変形の許容範囲は、橋梁10の長さなどにもよるが、概ね数mm程度となる。この状態で、ストッパープレート140を固定しているボルトを外し、図6に示すようにストッパープレート140を、第1部材140Aと第2部材140Bで分けて前後に引き抜く。
この後、弾性荷重支持板130を引き抜く。この様な手順で作業を行うことで、図1に示されるようにキー材170によって移動ができなくなっていたスライドプレート110を、図8に示すように下方向に空間310ができることで、主桁210を更にジャッキアップすることなく、図2の横方向に抜き取ることができる。
第1実施形態の橋梁用の支承100は上記構成であるため、以下に説明するような作用及び効果を奏する。
まず、第1実施形態の橋梁10に用いられる支承100によって、主桁210のジャッキアップ量を最小限に抑えて支承を交換可能とする橋梁用支承構造が提供可能となる。これは、橋台200又は橋脚205などの下部構造に設置され、主桁210や主構、床版などの上部構造を支える橋梁用支承である支承100の交換方法において、支承100は、橋台200又は橋脚205の上面部と接するベースプレート150と、ベースプレート150と主桁210との間に配置される支承体に相当する弾性荷重支持板130と、弾性荷重支持板130の横方向への移動を規制する移動規制部材に相当するストッパープレート140を有し、橋台200又は橋脚205と主桁210との間に支持手段に相当するジャッキ300を配置して、ジャッキ300により、弾性荷重支持板130にかかる力を支持しつつ、主桁210の変形の許容範囲以下で主桁210をジャッキアップし、ストッパープレート140を撤去することで弾性荷重支持板130を交換するからである。
弾性荷重支持板130の上面に接して配置されるスライドプレート110は、例えば図1に示すように主桁210の下に備えられており、主桁210とスライドプレート110とは、キー材170によって横方向への移動が規制されている。しかし先にストッパープレート140を外し、弾性荷重支持板130を外すことで、スライドプレート110を上下に移動させる空間が確保できるため、スライドプレート110の取り外しも可能となる。なお、ストッパープレート140の側面にタップ穴を設けても良く、そのタップ穴に取っ手やボルトなどを取り付けて引っ張り出すことも出来る。この様な構成であるため、ジャッキ300によって主桁210を上に持ち上げなくとも、スライドプレート110に負荷がかからない状態とすれば良い。
橋梁10に用いられる支承の多くは、下部構造である橋台200や橋脚205の上面にアンカーボルト160などを用いて取り付けられている。つまり、支承の上部に空間が無いと支承の交換が行えない構造となっている事が多い。このため従来は、主桁210を数百mm以上ジャッキアップして保持した状態で作業を行う必要があった。この際に、主桁210が転倒しないように慎重にジャッキアップする必要性があり、作業時間も要する。しかし、第1実施形態の支承100を用いる事で、主桁210がジャッキによって大きく持ち上げられる必要が無く、支承100に荷重がかからない状態で保持すれば良いので、主桁210に無理な力がかかったり、転倒したりというリスクを回避出来ることになる。また、ジャッキアップに要する時間も短縮可能である。その結果、橋梁10の破損リスクを極力低下させることが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態の構成と若干異なるので、異なる部分を中心に以下に説明を行う。図9に、第2実施形態の支承の正面図を示す。図10に、支承の側面図を示す。図11に、支承の分解斜視図を示す。第2実施形態の支承400は、スペーサ411と、シンボウ受け412と、上フランジプレート420と、弾性荷重支持板430と、ベースプレート450と、アンカーボルト460と、カプラー465を有している。スペーサ411及びシンボウ受け412は、それぞれ無機ジンク塗装が施されている。スペーサ411の厚みはシンボウ受け412より厚くなるように設計されている。
上フランジプレート420は、主桁210に接する部品であり、中央に円形の段付き孔421が設けられている。段付き孔421には円筒状のシンボウ435が挿入される。シンボウ435は上部が段付きになっていて、リングナット425で上面が押さえられる。上フランジプレート420の下に設けられるのが、弾性荷重支持板430である。弾性荷重支持板430は円盤状に積層されて形成され、その中央には貫通孔が設けられている。この貫通孔にシンボウ435が貫通して配置される。また、シンボウ435はシンボウ受け412にも連通することになる。スペーサ411及びシンボウ受け412はベースプレート450の上面に接するように配置される。なお第2実施形態では、弾性荷重支持板430の変位はシンボウ435によって抑制される。
ベースプレート450の下面には、ボルト413によってカプラー465を介してアンカーボルト460が接続される。そして、アンカーボルト460によって、ベースプレート450が下部構造の橋台200または橋脚205に固定される。スペーサ411及びシンボウ受け412はベースプレート450と弾性荷重支持板430の間に挟まれて設けられる。ベースプレート450はボルト452とワッシャ453によって後打ちコンクリート部206に固定されている。
図12に、弾性荷重支持板430を抜く際の手順を正面図に示す。第2実施形態の支承構造は上記の通りであるので、ジャッキ300によって主桁210からの荷重を受け、スペーサ411を側面側に抜き取る。図12にはスペーサ411を抜き去った様子を示しており、この状態であればシンボウ受け412を抜くことが出来る空間が生まれるので、シンボウ受け412を側面側に抜き取ることができる。その次に弾性荷重支持板430を撤去する。こうすることで、支承400の交換が可能となる。
この際にも、第1実施形態と同様にジャッキ300を用いて主桁210からの荷重が弾性荷重支持板430にかからない状態とする、あるいは主桁210の変形の許容範囲内でのジャッキアップにより、支承400の交換作業が可能となる。よって、主桁210がジャッキによって大きく持ち上げられる必要が無いので、主桁210に無理な力がかかったり、転倒したりというリスクを回避出来る。その結果、橋梁10の破損リスクを極力低下させることが可能となる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3実施形態は第2実施形態の構成とほぼ同じであるが、第2実施形態のスペーサ411及びシンボウ受け412に相当する構成の位置が異なる。図13に、第3実施形態の支承500の分解斜視図を示す。第3実施形態のスペーサ511と位置決め板512は、弾性荷重支持板430の上側で、図示しない主桁210と上フランジプレート420との間に配置される。図示されていないが、位置決め板512の中央部には穴が空いており、段付き孔421が挿入される。そして、スペーサ511と位置決め板512は図示しない主桁210にボルトで固定される構成となっている。
支承500を交換する場合には、図12に示された第2実施形態のケースと同様に、ジャッキ300によって主桁210からの荷重を受ける。この状態で、スペーサ511と位置決め板512を固定するボルトを外した上で、スペーサ511を側面側に抜き取る。こうすることで、支承500の交換が可能となる。よって第2実施形態と同様に、主桁210に無理な力がかかったり、転倒したりというリスクを回避することができる。その結果、橋梁10の破損リスクを極力低下させることが可能となる。
以上、本発明に係る橋梁用支承構造の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるわけではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、第1実施形態乃至第3実施形態のいずれでも、支承100、支承400、及び支承500を交換するにあたって主桁210をジャッキ300によって支持するような構成となっているが、ジャッキ300以外の手段を用いて主桁210を支える事を妨げない。また、本発明は図7に示したような構造の橋梁10以外にも適用可能である事は言うまでも無い。
10 橋梁
100 支承
110 スライドプレート
120 サイドブロック
130 弾性荷重支持板
140 ストッパープレート
150 ベースプレート
160 アンカーボルト
200 橋台
205 橋脚
210 主桁
100 支承
110 スライドプレート
120 サイドブロック
130 弾性荷重支持板
140 ストッパープレート
150 ベースプレート
160 アンカーボルト
200 橋台
205 橋脚
210 主桁
Claims (5)
- 橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承の交換方法において、
前記橋梁用支承は、前記下部構造の上面部と接するベースプレートと、該ベースプレートと前記上部構造との間に配置される支承体と、前記支承体の横方向への移動を規制する移動規制部材を有し、
前記下部構造と前記上部構造との間に支持手段を配置して、
該支持手段により、前記支承体にかかる力を支持しつつ、前記上部構造の変形の許容範囲以下で前記上部構造をジャッキアップし、前記移動規制部材を撤去することで前記支承体を交換すること、
を特徴とする橋梁用支承の交換方法。 - 請求項1に記載の橋梁用支承の交換方法において、
前記移動規制部材が、前記支承体の周囲に配置されること、
を特徴とする橋梁用支承の交換方法。 - 請求項1に記載の橋梁用支承の交換方法において、
前記移動規制部材が2枚の板状部材よりなり、前記支承体に積層されるように配置され、
一方の前記板状部材を前記支承体の側面側から抜き去り、他方の前記板状部材を外すことで、前記支承体を抜き取る空間を確保すること、
を特徴とする橋梁用支承の交換方法。 - 橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承構造において、
前記上部構造の変形を吸収し、前記上部構造の荷重を前記下部構造に伝達する支承体と、
前記支承体の周囲に、該支承体よりも厚みの薄い移動規制部材が固定されて配置され、
前記移動規制部材を外すことで、前記支承体を側面側から抜き去り可能とすること、
を特徴とする橋梁用支承構造。 - 橋梁の下部構造の上に設置され、前記橋梁の上部構造を支える橋梁用支承構造において、
前記上部構造の変形を吸収し、前記上部構造の荷重を前記下部構造に伝達する支承体と、
前記支承体に積層するよう配置される、前記支承体の側面側から抜き取る第1板状部材、並びに前記支承体と嵌めあう構造の第2板状部材と、を備えること、
を特徴とする橋梁用支承構造。
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2018
- 2018-01-16 JP JP2018005065A patent/JP2019124044A/ja active Pending
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