JP2019123170A - 高落袋強度積層体及び該積層体を用いた包装材料、包装袋 - Google Patents
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Abstract
Description
しかし、これらに記載された積体の耐落下衝撃性(高落袋強度)は充分では無かった。
高落袋強度とは、内容物を充填した包装袋を落下させた際に、包装袋が破損し難いこと、耐落下衝撃性を指す。
また、包装袋を開封する際の手切れ性もよく、更に、積層体を製造する際の有機溶剤の排出量も少なくできるという、性能、使用適性に優れると共に、環境に対しても悪影響の少ない包装袋を提供することを課題とする。
1.少なくとも、基材層(A)と、ドライラミネーション接着剤層(C)と、金属元素含有バリア層(D)と、アンカーコート層(E)と、ポリオレフィン系接着剤層(F)と、シーラント層(G)とを含む高落袋強度積層体であって、
ポリオレフィン系接着剤層(F)は、シーラント層(G)と隣接しており、
アンカーコート層(E)は、ポリオレフィン系接着剤層(F)と隣接しており、
シーラント層(G)は、溶融押し出しされたポリオレフィン系接着層(F)を介した押し出しラミネーションによって、フィルムまたはシートが積層されて形成された層であり、前記高落袋強度積層体は、積層終了後に、35℃以上、80℃以下の環境下で、2〜7日間のエージング処理されたものである、高落袋強度積層体。
2.更に、補強層(B)を含む、上記1に記載の、高落袋強度積層体。
3.アンカーコート層(E)は、ポリオレフィン系樹脂が分散した水性分散液から形成された層であり、
前記水性分散液は、不揮発性水性化助剤を実質的に含んでおらず、
前記水性分散液中の前記ポリオレフィン系樹脂の数平均粒子径は、1μm以下である、
上記1または2に記載の、高落袋強度積層体。
5.前記不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂が、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物に由来する構造を、全不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂中に、0.01質量%以上、5質量%以下の割合で含む、上記4に記載の、高落袋強度積層体。
6.アンカーコート層(E)の厚さが、0.05μm以上、2μm以下である、上記1〜5の何れかに記載の、高落袋強度積層体。
7.金属元素含有バリア層(D)が、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜、なる群から選ばれる1種または2種以上である、上記1〜6の何れかに記載の、高落袋強度積層体。
8.ポリオレフィン系接着層(F)がLDPEまたはLLDPEを含み、
シーラント層(G)が、LDPEまたはLLDPEを含む、
上記1〜7の何れかに記載の、高落袋強度積層体。
9.上記1〜8の何れかに記載の高落袋強度積層体からなる、高落袋強度包装材料。
10.上記9に記載の高落袋強度包装材料から作製された、高落袋強度包装袋。
また、包装袋を開封する際の手切れ性もよく、更に、積層体を製造する際の有機溶剤の排出量も少なくすることが可能であり、性能、使用適性に優れると共に、環境に対しても悪影響の少ない積層体、包装材料、包装袋を得ることが出来る。
本発明の高落袋強度積層体は、少なくとも、基材層(A)と、ドライラミネーション接着剤層(C)と、金属元素含有バリア層(D)と、アンカーコート層(E)と、ポリオレフィン樹脂接着層(F)と、シーラント層(G)とを含む。そして、更には、必要に応じて、補強層(B)を含むこともできる。
ここで、アンカーコート層(E)とポリオレフィン樹脂接着層(F)とシーラント層(G)は、隣接していることが好ましい。
本発明の高落袋強度積層体は、必要に応じて、上記以外にも、上記と同種または異種の層を、上記積層順を阻害しない範囲内で含むことも出来る。
本発明の高落袋強度積層体が含む各層、各層の積層順等について、以下に説明する。
基材層(A)には、一般的に包袋用包装材料に用いられる樹脂フィルムまたはシートや、合成紙や、紙基材等のフィルムまたはシートを用いることが出来、引張強度、屈曲強度、衝撃強度などの機械的強度に優れると共に、印刷適性に優れるものが好ましい。
基材層(A)は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。
また、一軸または二軸延伸された樹脂フィルムまたはシートであることが好ましい。
特に、一軸または二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムまたはシートや、二軸延伸ポリプロピレンフィルムまたはシート等が好適である。
また、基材層(A)及び基材層(A)を構成するフィルム又はシートは、密着性を向上させるために、積層前に、予め、コロナ放電処理、オゾン処理、酸素ガス若しくは窒素ガス等を用いた低温プラズマ処理、グロー放電処理などの物理的な処理や、化学薬品を用いた酸化処理などの化学的な処理を施しておいてもよい。
上記範囲よりも薄いと、積層体の剛性が低すぎる為に高落袋強度を発揮し難い傾向になり、上記範囲よりも厚いと、積層体の剛性が高くなりすぎて、積層体の加工が困難になり易く、内容物充填性も悪化し易い。
補強層(B)は、必要に応じて積層体に含まれる層であり、引張り強度、屈曲強度、衝撃強度、突き刺し強度、破断強度、靭性、剛性等の補強を担う層である。補強層(B)を含むことによって、基材層(A)やシーラント層(G)等の他層の構成の選択肢を広げることが出来る。
補強層(B)には、基材層(A)と同様な、公知又は市販の樹脂の一軸または二軸延伸フィルムまたはシートを用いることが出来、包装する内容物の種類や使用条件に応じて、適するものを自由に選択して使用することが出来る。
上記の中でも、ポリブチレンテレフタレートや、ポリアミド系樹脂特にナイロン系樹脂の、一軸または二軸延伸フィルムまたはシートが好適である。
更に、基材層(A)と同様に、金属または金属酸化物が蒸着されていてもよく、密着性を向上させる為の前処理がされていてもよい。
ドライラミネーション接着剤層(C)は、積層体中の層間接着性を付与する層である。
ドライラミネーション接着剤層(C)は、公知又は市販のドライラミネーション(DL)接着剤を用いて形成することが出来る。
ドライラミネーション接着剤の具体例としては、二液硬化型ポリウレタン系接着剤、二液硬化型ポリエステル系接着剤、ポリオレフィン系(低密度ポリエチレン、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン、アイオノマー等)の熱接着性樹脂等が挙げられる。
ドライラミネーション接着剤層(C)は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。
また、積層体中の2箇所以上に、同組成または異なる組成のドライラミネーション接着剤層(C)が積層されていてもよい。
金属元素含有バリア層(D)は、バリア性を有する層であり、金属箔、または金属元素を含有する無機物または無機酸化物からなる蒸着膜を用いることが出来、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜、なる群から選ばれる1種または2種以上が好ましく、特にアルミニウム箔またはアルミニウム蒸着膜が好ましい。
ここで、バリア性は、内容物の外部への透過遮断性、ガスバリア性、遮光性等を指すものであり、必要に応じて選ばれるものである。
内容物の外部への透過遮断性によって、内容物の保存性を高めることができる。
へと散逸したりすることを防止出来、内容物の保存性を高めることができる。
遮光性は、具体的には、可視光遮光性、紫外線遮光性等が挙げられ、光による内容物の劣化を防止出来、内容物の保存性を高めることができる。
金属元素含有バリア層(D)が蒸着膜である場合には、金属元素含有バリア層(D)は、従来公知の無機物または無機酸化物を用いて、従来公知の方法により形成することができ、その組成および形成方法は特に限定されない。
アンカーコート層(E)は、積層体中の層間接着性を付与する層であり、ポリオレフィン系接着剤層(F)と隣接して積層されていることが好ましい。
尚、アンカーコート層(E)と同組成の接着剤を、ポリオレフィン系接着剤層(F)と隣接しない層に用いることも可能であるが、その場合は、アンカーコート層(E)でない、普通のアンカーコート層に分類される。
上記構成を有することによって、積層体内は、良好な接着性が得られている。
アンカーコート層(E)の成分には特に制限は無く、一般的に用いられているウレタン系、ポリエステル系、イソシアネート系、ポリオレフィン系のアンカーコート剤を用いて、グラビアコート法、リバースロールコート法、ナイフコート法、キスコート法などの公
知方法によって塗布、乾燥等することで形成することができる。
上記の中でも、アンカーコート層(E)は、ポリオレフィン系樹脂が分散した水性分散液から形成された層であることが好ましい。
アンカーコート層(E)に該水性分散液を用いたことによって、通常のウレタン系アンカーコート剤等を用いた場合よりも、層間接着強度を向上し、層間剥離を低減して、落袋強度を向上することが出来る。
更に、該ポリオレフィン系樹脂は、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂であることがより好ましい。
「不揮発性水性化助剤を実質的に含有しない」とは、不揮発性水性化助剤を積極的には系に添加しないことにより、結果的にこれらを含有しないことを意味する。こうした不揮発性水性化助剤は、含有量がゼロであることが特に好ましいが、本発明の効果を損ねない範囲で、ポリオレフィン樹脂成分に対して、例えば0.1質量%未満程度含まれていても差し支えない。
また、ポリオレフィン系樹脂は、前記水性分散液中で、微粒子状態で分散しており、該微粒子の数平均粒子径は、1μm以下であることが好ましく、0.01μm以上、1μm以下であることがより好ましい。また、重量平均粒子径も、1μm以下であることが好ましく、0.01μm以上、1μm以下であることがより好ましい。上記範囲よりも小さいと水性分散液を作製することが困難になって工程が複雑化する為にコストが上昇してしまう傾向になり、上記範囲よりも大きいと、アンカーコート層(E)が不均質になり易く、接着性を低下させる虞がある。
ポリオレフィン系樹脂とは、1種または2種以上のα−オレフィンを原料モノマーとして用いた単独重合体または共重合体である。
α−オレフィンの具体例としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、ヘキセンのような炭素原子数2〜8、好ましくは2〜6のα−オレフィンが挙げられる。好ましいα−オレフィンは、エチレン、プロピレンである。
重量平均分子量が上記範囲未満であると、基材との接着性が低下したり、得られる塗膜が硬くてもろくなったりする傾向があり、一方、重量平均分子量が上記範囲を超えると、樹脂の水性化が困難になる傾向がある。
不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂とは、不飽和カルボン酸またはその誘導体とα−オレフィンとの共重合体や、ポリオレフィンに不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させて得られる樹脂であり、ポリオレフィン系樹脂の主鎖または側鎖に不飽和カルボン酸が組み込まれ、ポリオレフィン系樹脂と不飽和カルボン酸との間に化学的結合が形成されてなる形態を有した樹脂である。
不飽和カルボン酸の具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、クロトン酸等の不飽和モノカルボン酸;イタコン酸、マレイン酸およびフマル酸等の不飽和ジカルボン酸;ならびにそれらの誘導体が挙げられる。
不飽和カルボン酸の誘導体としては、上記した酸の塩化物、アミド、エステルおよび無水物が挙げられ、不飽和ジカルボン酸の場合には、ハーフエステル、ハーフアミド等のハーフ誘導体も挙げられる。
上記酸のエステルとしては、メチルエステル、エチルエステル、プロピルエステル、ジメチルアミノエチルエステル等が挙げられる。
本発明において、不揮発性水性化助剤は、水性分散体の製造において、水性化促進や水性分散体の安定化の目的で添加される、不揮発性の薬剤や化合物である。
ここで、不揮発性とは、常圧での沸点を有さないか、もしくは、常圧で高沸点(例えば300℃以上)であることを指す。
乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、あるいは両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、アニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などのポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン誘導体等が挙げられ、両性乳化剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。
ポリオレフィン系接着剤層(F)は、シーラント層(G)とアンカーコート層(E)に隣接した層であり、シーラント層(G)を積層体内に接着する役割を担う層であって、ポリオレフィン系樹脂を含む層である。
ポリオレフィン系接着剤層(F)に用いられるポリオレフィン系樹脂の具体例としては、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、シングルサイト系触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィン共重合体、低密度ポリエチレン(LDPE)、アイオノマー等のポリエチレン系樹脂;ポリプロピレン系樹脂;ポリブタジエン系樹脂;エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等の不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂、等が挙げられる。
ポリオレフィン系接着剤層(F)は、上記の中でも、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)または低密度ポリエチレン(LDPE)を含むことが好適であり、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含むことが特に好適である。
ポリオレフィン系接着剤層(F)は、アンカーコート層(E)上に、ポリオレフィン系樹脂を含む樹脂組成物を押し出しコートするか、シーラント層(G)とともに押し出しラネート(所謂、サンドイッチラミネート)する方法で形成することができる。
シーラント層(G)は、積層体にヒートシール性と耐屈曲性、耐衝撃性等の機能を付与する層であり、積層体中で、ポリオレフィン系接着剤層(F)と隣接しており、積層体の最外層に積層された層である。
シーラント層(G)は、1層であっても、2層以上から構成されていてもよい。2層以上の場合には、同組成の層であっても、異なる組成の層であってもよい。但し、積層体の表面層を構成する層は、ヒートシール性に優れた樹脂を含むことが好ましい。
シーラント層(G)には、上記の樹脂の1種または2種以上を用いた樹脂フィルムまたはシート、あるいは樹脂塗布膜等を用いることができる。
上記の樹脂には、必要に応じて、公知の耐屈曲性改良剤、無機又は有機添加剤等を配合することができる。
上記の中でも、シーラント層(G)は、ヒートシール性の観点から、ポリオレフィン系樹脂を含むことが好ましく、特に、低密度ポリエチレン(LDPE)または直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)を含むことが好ましく、特に、LLDPEを含むことが好ましい。
成されているポリオレフィン系接着剤層(F)上に、シーラント層(G)用の樹脂フィルムまたはシートを熱圧着する方法等が挙げられる。
上記によって、シーラント層(G)は、ポリオレフィン系接着剤層(F)を介して、アンカーコート層(E)面に強固に熱接着される。
本発明の高落袋強度積層体は、積層終了後に、エージング処理が施されたものである。
エージング処理によって、高落袋強度積層体中の各層界面のラミネート強度が、押し出しラミネートによって積層された層の界面であっても向上し、特に、アンカーコート層(E)界面、及びポリオレフィン樹脂接着層(F)/シーラント層(G)間界面のラミネート強度が向上して、包装袋は内容物が高重量であっても十分に耐え得る。
また、これによって、手切り開封時にシーラント層(G)が剥離して、手切り開封性が低下することを防止出来ている。
エージング処理の方法としては、例えば、作製されたロール巻状態の積層体を、一定温度に保たれた保管庫に保管する方法が挙げられる。
本発明の高落袋強度包装材料は、上記の高落袋強度積層体からなるものである。
本発明の高落袋強度包装袋は、上記の高落袋強度包装材料を袋状にヒートシールして製造することができる。
本発明に係る包装袋の態様は、特に限定はされず、例えば、三方シール形式や四方シール形式の袋、或いは、ピロー形式の袋などの平袋のほか、スタンディングパウチなどの自立袋、ガゼット袋、或いは、これらの応用形態などいずれの態様の包装袋でもよい。
PETフィルム1:東洋紡(株)社製二軸延伸PETフィルム、T−4102。片面コロナ処理。12μm厚。
PBTフィルム1:興人フィルム&ケミカルズ(株)社製二軸延伸PBTフィルム、ボブレットST。片面コロナ処理。15μm厚。
ナイロンフィルム1:東洋紡(株)社製二軸延伸ナイロンフィルム、ハーデンフィルムN1200。両面コロナ処理。厚さ15μm。
ナイロンフィルム2:東洋紡(株)社製二軸延伸ナイロンフィルム、ハーデンフィルムN7476。15μm厚。片面アルミニウム蒸着。
LLDPE1:(株)プライムポリマー社製直鎖状低密度ポリエチレン、SP1071C。MFR10g/10分。
LLDPEフィルム1:三井化学東セロ(株)社製T.U.X−HC。100μm厚。
アルミニウム箔1:東洋アルミニウム(株)社製1N30。7μm厚。
DL接着剤1:東洋モートン社製2液硬化型ポリウレタン系接着剤、TM−570/CAT−RT37=重量比18/1。
アンカーコート剤1:ユニチカ(株)社製アローベース。不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂の水性分散液。
アンカーコート剤2:三井化学(株)社製A−3210/A−3075。ウレタン系。
基材層(A)としてのPETフィルム1と、補強層(B)としてのナイロンフィルム1とを、ドライラミネーション接着剤層(C)としてのDL接着剤1を介してドライラミネーションによって積層して、更に、該ナイロンフィルム1面と、金属元素含有バリア層(D)としてのアルミニウム箔1とを、DL接着剤1を介してドライラミネーションによって積層した。そして、アルミニウム箔1面にアンカーコート層(E)としてのアンカーコート剤1を、乾燥後の重量が0.5g/m2になる分量を塗布して、乾燥し、積層体Aを得た。
次いで、積層体Aのアンカーコート剤1面に、ポリオレフィン系接着剤層(F)としてのLLDPE1を溶融押し出しして、更にシーラント層(G)としてのLLDPEフィルム1をLLDPE1上に重ねて、押し出しラミネーションによって、積層体Bを得た。
そして、積層体Bに35℃8日間のエージング処理を行って、積層体を得た。
得られた積層体を用いて、各種評価を実施した。結果を表1に示す。
エージング処理条件を、40℃3日間に変えた以外は、実施例1と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
エージング処理条件を、80℃2日間に変えた以外は、実施例1と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
アンカーコート剤1をアンカーコート剤2に変えた以外は、実施例2と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
ナイロンフィルム1とアルミニウム箔1を、アルミニウム蒸着膜含有ナイロンフィルム2に変えた以外は、実施例2と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
アンカーコート層(E)の厚みを、表1に示した厚さに変更した以外は、実施例2と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
基材層(A)としてのPETフィルム1をPBTフィルム1に変えて、補強層(B)と該補強層(B)を積層する為のドライラミネーション接着剤層(C)とを設けなかったこと以外は、実施例2と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
エージング処理を行わなかった以外は、実施例1と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
エージング処理を行わなかった以外は、実施例2と同様に操作して、積層体を得て、同様に評価した。結果を表1に示す。
[ラミネート強度]
積層体から幅15mmの短冊状の試験片を切り出し、試験片の末端短辺部の略10mmを、シーラント層(G)隣接の接着剤層を挟んで剥離させ、テンシロン引張試験機((株)オリエンテック製RTC−1310A)を用いて、25℃雰囲気下、T字剥離方式(引張速度50mm/分)により剥離した際の最大荷重を測定し、ラミネート強度(N/15mm幅)とした。更には、剥離界面部位を確認した。表1内の表記は下記の意味である。ラミネート強度は、3N/15mm以上を合格とした。
表中、「剥離不可」はラミネート強度が強すぎて剥離不可能だったことを、「既剥離」は剥離試験前に既に剥離していたことを示す。
積層体を用いて、図2に示されたガゼット袋を下記寸法で作製して、水500mlを充填し、脱気シールして密封して試験片を作製した。
そして、3℃で24時間保存後に、1.2mの高さから、試験片を水平に寝かせた向きで10回落下させ、次いで、垂直に立てた向きで10回落下させて、水漏れの有無によって不良を検出した。
袋の全幅:135mm
袋の全長:225mm
底部のガセット部14の折り込み長さ:37mm
注出口部シール部17の最大部の幅:40mm
注出口部シール部17の最大部の長さ:55mm
ハーフカット線21を設けた位置の全幅:24mm
注出口部20の先細り角度:略36°
ハーフカット線21の作製方法:レーザー光照射
ハーフカット線間隔:0.7mm
ハーフカット線深さ:約30μm
エージング処理が施された実施例1〜8の積層体は、強いラミネート強度を示し、該積層体から作製された包装袋は強い耐落下衝撃性を示した。
しかしながら、同じ層構成でありながらエージング処理が施されていない比較例は、劣った結果を示した。
2 基材層(A)
3 ドライラミネーション接着剤層(C)
4 補強層(B)
5 金属元素含有バリア層(D)
6 アンカーコート層(E)
7 ポリオレフィン系接着剤層(F)
8 シーラント層(G)
10 ガゼット袋
11、11′ 壁面フィルム
12 底面フィルム折り返し部
13a 、13b 底面フィルム切り欠き部
14 ガセット部
15 底部シール部
16a 、16b 側部シール部
17 注出口部シール部
18 上部シール部
19a 、19b 切り欠き部
20 注出口部
21 ハーフカット線
22 ノッチ
Claims (10)
- 少なくとも、基材層(A)と、ドライラミネーション接着剤層(C)と、金属元素含有バリア層(D)と、アンカーコート層(E)と、ポリオレフィン系接着剤層(F)と、シーラント層(G)とを含む高落袋強度積層体であって、
ポリオレフィン系接着剤層(F)は、シーラント層(G)と隣接しており、
アンカーコート層(E)は、ポリオレフィン系接着剤層(F)と隣接しており、
シーラント層(G)は、溶融押し出しされたポリオレフィン系接着層(F)を介した押し出しラミネーションによって、フィルムまたはシートが積層されて形成された層であり、
前記高落袋強度積層体は、積層終了後に、35℃以上、80℃以下の環境下で、2〜7日間のエージング処理されたものである、高落袋強度積層体。 - 更に、補強層(B)を含む、請求項1に記載の、高落袋強度積層体。
- アンカーコート層(E)は、ポリオレフィン系樹脂が分散した水性分散液から形成された層であり、
前記水性分散液は、不揮発性水性化助剤を実質的に含んでおらず、
前記水性分散液中の前記ポリオレフィン系樹脂の数平均粒子径は、1μm以下である、請求項1または2に記載の、高落袋強度積層体。 - 前記ポリオレフィン系樹脂が、不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂である、請求項3に記載の、高落袋強度積層体。
- 前記不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂が、不飽和カルボン酸または不飽和カルボン酸無水物に由来する構造を、全不飽和カルボン酸変性ポリオレフィン系樹脂中に、0.01質量%以上、5質量%以下の割合で含む、請求項4に記載の、高落袋強度積層体。
- アンカーコート層(E)の厚さが、0.05μm以上、2μm以下である、請求項1〜5の何れか1項に記載の、高落袋強度積層体。
- 金属元素含有バリア層(D)が、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着膜、酸化アルミニウム蒸着膜、酸化珪素蒸着膜、なる群から選ばれる1種または2種以上である、請求項1〜6の何れか1項に記載の、高落袋強度積層体。
- ポリオレフィン系接着層(F)がLDPEまたはLLDPEを含み、
シーラント層(G)が、LDPEまたはLLDPEを含む、
請求項1〜7の何れか1項に記載の、高落袋強度積層体。 - 請求項1〜8の何れか1項に記載の高落袋強度積層体からなる、高落袋強度包装材料。
- 請求項9に記載の高落袋強度包装材料から作製された、高落袋強度包装袋。
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