JP2019120568A - 温度特性評価方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストかつ高い信頼性で環境試験装置の内部空間の温度特性を評価することが可能な温度特性評価方法を提供する。【解決手段】設定温度データ、周囲温度データおよび内部温度データが取得される。設定温度および周囲温度のうち少なくとも一方が変更され、設定温度データと周囲温度データと内部温度データとの複数の組み合わせが複数の温度データ群として得られる。複数の温度データ群の各々について周囲温度データと設定温度データとの差分が第1の差分Δxとして算出される。内部温度データと設定温度データとの差分が第2の差分Δyとして算出される。第1および第2の差分の組み合わせが差分群として得られる。複数の温度データ群についての複数の差分群が一次関数で近似され、その一次関数が性能関数Fiとして得られる。性能関数Fiを用いて環境試験装置の内部空間の温度特性に関する評価が行われる。【選択図】図7

Description

本発明は、環境試験装置の内部空間の温度特性を評価する温度特性評価方法に関する。
医薬品の安定性を評価するための安定性試験として、医薬品を一定の温度および湿度で長期間保存する環境試験が行われる。医薬品の環境試験には、環境試験装置の1つとして恒温恒湿槽が用いられる(例えば特許文献1および2参照)。恒温恒湿槽は、試験室、加湿部、冷却部、加熱部および送風部を備える。加湿部、冷却部、加熱部および送風部により試験室内の温度および湿度が一定に保たれた試験室内で医薬品が規定された期間保存される。
特開2008−275345号公報 特開2010−107062号公報
医薬品の環境試験では、恒温恒湿槽の試験室内の温度および湿度が保存期間中に所定の範囲内に保たれていることを保証する必要がある。そこで、一般的には、恒温恒湿槽の試験室内の所定の位置での温度および湿度が常時モニタリングセンサまたは制御センサにより測定される。また、一定期間(例えば1年)ごとに恒温恒湿槽の試験室内の温度および湿度の分布が測定される。それにより、保存期間中に試験室内の温度および湿度が所定の範囲内に保たれていることが保証される。この場合、環境試験が規定された条件で行われたことを示す文書が証拠として関係機関に提出される。
しかしながら、試験室内の温度は外気の温度の影響により変化する可能性がある。上記の方法では、温度の分布の測定時点と測定時点との間の期間において、試験室内のモニタリングセンサまたは制御センサが配置された位置以外の位置の温度が所定の範囲内に維持されたか否かを判定することができない。一方、モニタリングセンサまたは制御センサとは別個に温度センサを用いて試験室内の温度を常時監視すると、温度センサ等の部品コストおよび作業コストが高くなる。そこで、低コストでかつ外気の温度を考慮して内部空間の温度特性を評価する方法が望まれる。
本発明の目的は、低コストかつ高い信頼性で環境試験装置の内部空間の温度特性を評価することが可能な温度特性評価方法を提供することである。
(1)本発明に係る温度特性評価方法は、内部空間を有するとともに内部空間の温度を予め定められた設定温度に維持するように動作する環境試験装置について内部空間の温度特性を評価する温度特性評価方法であって、環境試験装置の設定温度を設定温度データとして取得し、環境試験装置が設置された空間の温度である周囲温度を測定することにより周囲温度データを取得するとともに、内部空間の内部温度を測定することにより内部温度データを取得するステップと、設定温度および周囲温度のうち少なくとも一方を変更して設定温度データ、周囲温度データおよび内部温度データを取得することにより、設定温度データと周囲温度データと内部温度データとの複数の組み合わせを複数の温度データ群として得るステップと、複数の温度データ群の各々について、周囲温度データと設定温度データとの差分を第1の差分として算出し、内部温度データと設定温度データとの差分を第2の差分として算出し、算出された第1および第2の差分の組み合わせを差分群として得るステップと、複数の温度データ群についての複数の差分群を一次関数で近似し、一次関数を性能関数として得るステップと、性能関数を用いて環境試験装置の内部空間の温度特性に関する評価を行うステップとを含む。
ここで、温度特性とは、例えば、周囲温度の変化が内部温度に与える影響度、または周囲温度の変化が第2の差分の余裕度(後述する)に与える影響度をいう。
この温度特性評価方法によれば、環境試験装置の周囲温度と設定温度との差を表す第1の差分および環境試験装置の内部温度と設定温度と差を表す第2の差分が取得され、第1の差分と第2の差分との関係を表す性能関数が得られる。性能関数は、周囲温度が内部温度と設定温度との差に与える影響を表している。この性能関数における第1の差分は、設定温度および周囲温度のうち少なくとも一方を変更することにより得られるため、周囲温度を大きく変化させることなく広い範囲で第1の差分の複数の値を得ることができる。そのため、性能関数を高い精度で得ることができる。このような性能関数を用いることにより、任意の時点の内部温度を高い精度で評価することが可能となる。また、したがって、低コストでかつ高い信頼性で環境試験装置の内部空間の温度特性を評価することが可能となる。
(2)温度特性評価方法は、性能関数の傾き係数を求めるステップをさらに含み、評価を行うステップは、性能関数の傾き係数について許容係数範囲を設定するステップと、性能関数の傾き係数が許容係数範囲内にあるか否かを判定するステップとを含んでもよい。
この場合、性能関数の傾き係数が許容係数範囲内にあるか否かに基づいて周囲温度の変動による内部温度と設定温度との差の変動が許容範囲内にあるか否かを判定することができる。これにより、環境試験装置における内部空間の温度特性に関する性能を評価することが可能となる。
(3)温度特性評価方法は、3以上の複数の差分群および性能関数に基づいて性能関数の決定係数を算出するステップをさらに含んでもよい。
この場合、決定係数に基づいて性能関数を用いて内部空間の温度特性が評価できるか否かを判断することができる。
(4)評価を行うステップは、第2の差分についての許容範囲を第2の差分許容範囲として設定するステップと、第2の差分を取得するステップと、第2の差分許容範囲の上限値または下限値に対する第2の差分の余裕度を算出するステップとを含んでもよい。
この場合、内部温度と設定温度との差が第2の差分許容範囲の上限値または下限値に対してどの程度の余裕度を有するかを判定することができる。それにより、任意の時点において内部温度と設定温度との差が第2の差分許容範囲内にあるか否かを推定することが可能となる。
(5)第2の差分を取得するステップは、性能関数が得られた後の第1の時点における周囲温度を測定することにより周囲温度データを得るとともに設定温度データを取得するステップと、第1の時点で得られた周囲温度データおよび取得された設定温度データに基づいて第1の時点における第1の差分を算出するステップと、第1の時点における第1の差分および性能関数に基づいて第1の時点における第2の差分を算出するステップとを含んでもよい。
この場合、第1の時点で周囲温度を測定することによりその第1の時点での第2の差分を算出することができる。それにより、内部温度を測定することなく第1の時点で内部空間の温度特性を評価することができる。
(6)第2の差分許容範囲の上限値および下限値を性能関数の第2の差分に代入することにより、第1の差分についての許容範囲である第1の差分許容範囲の上限値および下限値を算出するステップと、第1の差分許容範囲の上限値および下限値と設定温度データとに基づいて周囲温度データの許容範囲の上限値および下限値を算出するステップとをさらに含んでもよい。
この場合、第2の差分が第2の差分許容範囲内にあるために要求される周囲温度の許容範囲の上限値および下限値を判定することができる。それにより、周囲温度を許容範囲内に調整することにより内部温度と設定温度との差を第2の差分許容範囲内に維持することが可能となる。
(7)内部温度データを取得するステップは、内部空間内の複数の位置の各々における内部温度を測定することにより複数の内部温度データを取得するステップを含み、複数の温度データ群を得るステップは、複数の位置の各々についての複数の温度データ群を得るステップを含み、差分群を得るステップは、複数の位置の各々についての差分群を得るステップを含み、性能関数を得るステップは、複数の位置の各々についての性能関数を得るステップを含み、評価を行うステップは、複数の位置の各々についての性能関数に基づいて、内部空間の各位置での温度特性を評価するステップを含んでもよい。
この場合、環境試験装置の内部空間内の複数の位置についての性能関数に基づいて各位置での内部空間の温度特性を評価することが可能となる。
(8)評価を行うステップは、複数の位置についての複数の性能関数に基づいて、複数の位置のうち最も低い温度特性を有する位置を判定するステップをさらに含んでもよい。
この場合、環境試験装置の内部空間内で最も低い温度特性を有する位置における内部温度を監視することにより、内部空間の他の位置における温度特性を評価することができる。
(9)評価を行うステップは、性能関数が得られた後の第2の時点における複数の位置について第2の差分を取得するステップと、複数の位置についての第2の差分に基づいて、複数の位置での内部空間の温度特性を評価するステップとを含んでもよい。
この場合、第2の時点での内部空間の複数の位置における温度特性を評価することが可能となる。
(10)内部温度データを取得するステップは、内部空間内の複数の位置の各々における内部温度を測定することにより複数の内部温度データを取得するステップを含み、複数の温度データ群を得るステップは、複数の位置の各々についての複数の温度データ群を得るステップを含み、差分群を得るステップは、複数の位置の各々についての差分群を得るステップを含み、性能関数を得るステップは、複数の位置の各々についての性能関数を得るステップを含み、評価を行うステップは、第2の差分についての許容範囲を第2の差分許容範囲として設定するステップと、性能関数が得られた後の第2の時点における複数の位置について第2の差分を取得するステップと、複数の位置について第2の差分許容範囲の上限値または下限値に対する第2の差分の余裕度を算出するステップと、複数の位置についての第2の差分値の余裕度のうち最大値または最小値である余裕度を有する位置を特定するステップとを含んでもよい。
この場合、環境試験装置の内部空間内で最も低い温度特性を有する位置または最も高い温度特性を有する位置を特定することができる。
(11)第2の時点における第2の差分を取得するステップは、第2の時点における周囲温度を測定することにより周囲温度データを取得するとともに設定温度データを取得するステップと、第2の時点で取得された周囲温度データおよび取得された設定温度データに基づいて第2の時点における第1の差分を算出するステップと、第2の時点における第1の差分および性能関数に基づいて第2の時点における第2の差分を算出するステップとを含んでもよい。
この場合、第2の時点における周囲温度を測定することにより内部温度と設定温度との差を算出することができる。したがって、内部温度を測定するための温度計を内部空間に配置する必要がないので、作業コストおよび部品コストが低減される。
(12)環境試験装置は外壁面を有し、周囲温度は、環境試験装置の外壁面の温度であってもよい。この場合、内部温度に影響を与えやすい位置の温度が周囲温度として得られる。それにより、温度特性の評価の精度が向上する。また、周囲温度の測定を容易に行うことができる。
(13)内部温度は、内部空間の隅部の温度であってもよい。この場合、試験体を置くスペースを確保しつつ内部温度を測定することが可能となる。
(14)環境試験装置は、空気調和部を含み、空気調和部により調和された空気を内部空間内へ吹き出す吹出し口と内部空間の空気を空気調和部へ吸い込む吸込み口とを有し、設定温度は、吹出し口または吸込み口の空気の温度であってもよい。
(15)複数の温度データ群を得るステップは、設定温度および周囲温度を変更しないで周囲温度および内部温度を異なる複数の時点で複数回ずつ測定することにより複数のデータ群を得るステップを含んでもよい。
この場合、ノイズ等による周囲温度データおよび内部温度データの変動の影響を低減することができる。
本発明によれば、低コストでかつ高い信頼性で環境試験装置の内部空間の温度特性を評価することが可能となる。
(a)は本実施の形態に係る温度特性評価方法に用いられる恒温恒湿槽の斜視図、(b)は(a)の恒温恒湿槽の扉が開かれた状態の斜視図である。 図1の恒温恒湿槽の垂直断面図である。 (a)は内部空間の上端の4隅の位置の温湿度センサの配置を示す模式的水平断面図、(b)は内部空間の下端の4隅の位置の温湿度センサの配置を示す模式的水平断面図である。 恒温恒湿槽とコンピュータとの接続を示すブロック図である。 性能関数の算出方法を示すフローチャートである。 性能関数の算出方法を示すフローチャートである。 性能関数の一例を示す概念図である。 恒温恒湿槽の内部空間内の8個の位置についての性能関数の例を示す図である。 許容係数範囲の設定方法の例を示す図である。 第2の差分の余裕度の算出方法の例を示す図である。 周囲温度の変動の許容範囲の決定方法の例を示す図である。 医薬品の環境試験の例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態に係る温度特性評価方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)恒温恒湿槽の構成
図1(a)は本実施の形態に係る温度特性評価方法に用いられる恒温恒湿槽の斜視図、図1(b)は図1(a)の恒温恒湿槽の扉が開かれた状態を示す斜視図である。図2は図1の恒温恒湿槽の垂直断面図である。図1および図2の恒温恒湿槽1は、例えば医薬品の安定性試験のための環境試験に使用される環境試験装置である。
図1および図2に示すように、恒温恒湿槽1は、直方体形状の上部筐体2および直方体形状の下部筐体3を備える。上部筐体2は、前部開口を有する。上部筐体2の前部開口には、扉20が開閉可能に設けられている。扉20には、操作盤21および表示器22が取り付けられている。
図2に示すように、上部筐体2内には、隔壁4が設けられている。隔壁4は、上部筐体2内の閉空間を試験室である内部空間ISと空気調和空間(以下、空調空間と呼ぶ。)5とに区画している。内部空間ISには、1または複数の棚板23が取り付けられている。棚板23上に医薬品等の試験体24が載置される。
隔壁4の上部には吹出し口41が設けられ、隔壁4の下部には吸込み口42が設けられている。吹出し口41の近傍には、温湿度センサSE0が取り付けられている。なお、温湿度センサSE0が吸込み口42の近傍に取り付けられてもよい。
空調空間5には、空気調和部として、加湿部51、冷却・除湿部52、加熱部53および送風部54が配置されている。加湿部51は、水が貯留されるパン51aおよびシーズヒータ51bを含む。冷却・除湿部52は、例えば冷却器を含む。加熱部53は、例えばワイヤストリップヒータを含む。送風部54は、例えばシロッコファンを含む。上部筐体2および下部筐体3の背面側には排気通路6が設けられている。
下部筐体3の前面には、空気導入口31が設けられている。下部筐体3内には、圧縮器32、冷却ファン33および凝縮器34が配置されている。凝縮器34は冷媒配管35を介して冷却・除湿部52に接続されている。冷媒配管35には、電磁開閉弁38および膨張弁39が設けられている。冷却・除湿部52は冷媒配管36を介して圧縮器32と接続され、圧縮器32は冷媒配管37を介して凝縮器34と接続されている。
冷却・除湿部52から導出された冷媒は、冷媒配管36を通して圧縮器32に導入され、圧縮器32により圧縮される。圧縮された冷媒は、冷媒配管37を通して凝縮器34に導かれ、凝縮器34により凝縮される。凝縮された冷媒は、冷媒配管35および電磁開閉弁38を通して膨張弁39に導かれ、膨張弁39により膨張される。膨張された冷媒は冷却・除湿部52に導入される。加湿部51は、空調空間5内の空気を加湿する。冷却・除湿部52は、加湿された空気を冷媒の蒸発熱により冷却および除湿する。加熱部53は、冷却および除湿された空気を加熱する。空調空間5において温度および湿度が調整された空気は、白抜きの矢印で示されるように、送風部54により吹出し口41を通して内部空間IS内へ吹き出され、内部空間IS内の空気は吸込み口42を通して空調空間5内に吸い込まれる。
また、冷却ファン33により空気導入口31を通して下部筐体3内に空気が導入される。それにより、凝縮器34が冷却される。下部筐体3内の空気は、ハッチングが付された矢印で示されるように、排気通路6を通して背面部の排気口61から排出される。
また、図1(a),(b)に示すように、下部筐体3内にはコントローラ7が設けられている。コントローラ7は、温湿度センサSE0の測定値に基づいて加湿部51、冷却・除湿部52、加熱部53および送風部54を制御する。それにより、内部空間IS内の温度および湿度がそれぞれ設定温度および設定湿度に維持される。コントローラ7には、操作盤21および表示器22が接続されている。
(2)性能関数の算出方法
次に、本実施の形態に係る温度特性評価方法に用いられる性能関数の算出方法について説明する。性能関数の算出は、恒温恒湿槽1の出荷前に工場で行われてもよく、医薬品の製造会社または研究機関への恒温恒湿槽1の納入後に行われてもよい。性能関数の算出が恒温恒湿槽1の納入後に行われる場合には、内部空間IS内に試験体24が置かれない状態または試験体24が置かれた状態で性能関数が算出される。
図1の恒温恒湿槽1は、建屋の部屋内に設置される。恒温恒湿槽1の内部空間ISに1または複数の温湿度センサが取り付けられる。本実施の形態では、内部空間IS内の8つの位置P1〜P8にそれぞれ温湿度センサが取り付けられる。
図3(a)は内部空間IS内の上端の4隅の位置の温湿度センサの配置を示す模式的水平断面図である。図3(b)は内部空間IS内の下端の4隅の位置の温湿度センサの配置を示す模式的水平断面図である。
上部筐体2は、外壁201、断熱材202および内壁203により構成される。外壁201は、例えばステンレス鋼板等の金属板により形成される。内壁203は、例えば亜鉛メッキ鋼板等の金属板により形成される。断熱材202としては、例えば硬質発泡ウレタンおよびグラスウールが用いられる。
図3(a)に示すように、内部空間IS内の上端の4隅の位置P1〜P4にそれぞれ温湿度センサSE1〜SE4が取り付けられる。内部空間IS内の上端の4隅の位置P1〜P4に対応して外壁201の表面上の4つの位置Pe1〜Pe4にそれぞれ温度センサST1〜ST4が取り付けられる。また、図3(b)に示すように、内部空間IS内の下端の4隅の位置P5〜P8にそれぞれ温湿度センサSE5〜SE8が取り付けられる。また、内部空間IS内の下端の4隅の位置P5〜P8に対応して外壁201の表面上の4つの位置Pe5〜Pe8にそれぞれ温度センサST5〜ST8が取り付けられる。
温湿度センサSE1〜SE8により内部空間ISの内部温度および湿度がそれぞれ測定される。また、温度センサST1〜ST8により恒温恒湿槽1の周囲温度がそれぞれ測定される。ここで、周囲温度とは、恒温恒湿槽1が設置される空間の温度である。本実施の形態では、周囲温度は、恒温恒湿槽1の外壁201の表面上の温度である。周囲温度が恒温恒湿槽1の近傍の特定の位置の温度であってもよい。
図1(a)の扉20が閉じられた状態で、操作盤21を用いて内部空間ISの設定温度が所定の値に設定される。また、内部空間ISの設定湿度が所定の値に設定される。それにより、内部空間ISの吹出し口41の温度および湿度がそれぞれ設定温度および設定湿度に維持されるようにコントローラ7により加湿部51、冷却・除湿部52、加熱部53および送風部54が制御される。本発明は、内部空間ISの温度特性評価方法の改善に関するため、内部空間ISの湿度特性評価方法には言及しない。そのため、本実施の形態では、温度に関する性能関数が算出される。内部温度IS内の温度は、湿度の変化の影響をほとんど受けないため、本発明では、性能関数の算出には湿度は考慮されない。性能関数は、恒温恒湿槽1に接続されたコンピュータを用いて算出される。
図4は恒温恒湿槽とコンピュータとの接続を示すブロック図である。図4に示すように、パーソナルコンピュータ等のコンピュータ10は、恒温恒湿槽1のコントローラ7、温湿度センサSE1〜SE8および温度センサST1〜ST8に接続される。コンピュータ10は、コントローラ7から設定温度の値を設定温度データDSとして取得する。また、コンピュータ10は、温湿度センサSE1〜SE8から内部温度の測定値をそれぞれ内部温度データDI1〜DI8として取得し、温度センサST1〜ST8から周囲温度の測定値をそれぞれ周囲温度データDA1〜DA8として取得する。
図5および図6は性能関数の算出方法を示すフローチャートである。性能関数の算出は、複数の位置P1〜P8の各々について行われるが、以下、内部空間IS内の任意の1つの位置Piについての性能関数の算出方法について説明する。ここで、iは1〜8の任意の整数である。
まず、作業者は、操作盤21を用いて恒温恒湿槽1のコントローラ7に設定温度を入力する。恒温恒湿槽1の動作が安定した後、コンピュータ10は、コントローラ7から設定温度の値を設定温度データDSとして取得する(ステップS1)。次に、コンピュータ10は、温度センサSTiから周囲温度の測定値を周囲温度データとして取得し、温湿度センサSEiから内部温度の測定値を内部温度データとして取得する(ステップS2)。
コンピュータ10は、周囲温度データおよび内部温度データの取得回数がmに達したか否かを判定する(ステップS3)。mは1以上の整数である。周囲温度データおよび内部温度データの取得回数がm回に達していない場合、コンピュータ10はステップS2に戻り、周囲温度データおよび内部温度データを取得する。
周囲温度データおよび内部温度データの取得回数がm回に達した場合、コンピュータ10は、取得されたm個の周囲温度データの平均値およびm個の内部温度データの平均値をそれぞれ周囲温度データDAiおよび内部温度データDIiとして算出し(ステップS4)、設定温度データDS、周囲温度データDAiおよび内部温度データDIiの組み合わせを温度データ群として記憶する(ステップS5)。m個の周囲温度データの平均値およびm個の内部温度データの平均値を算出することによりノイズ等による周囲温度および内部温度の測定値の変動の影響を除去することができる。
次に、コンピュータ10は、n個の温度データ群が記憶されたか否かを判定する(ステップS6)。nは2以上の整数である。n個の温度データ群が記憶されていない場合には、作業者は、設定温度および周囲温度の少なくとも一方を変更する。コンピュータ10は、設定温度および周囲温度の少なくとも一方が変更されたか否かを判定する(ステップS7)。設定温度および周囲温度のいずれもが変更されていない場合には、コンピュータ10は、設定温度および周囲温度の少なくとも一方が変更されるまで待機する。設定温度および周囲温度の少なくとも一方が変更された場合には、コンピュータ10は、ステップS1〜S7の処理を行い、他の1個の温度データ群を記憶する。
ステップS6でn個の温度データ群が記憶されている場合には、コンピュータ10は、各温度データ群について、周囲温度データDAiと設定温度データDSとの差分(以下、第1の差分Δxと呼ぶ。)を算出する(ステップS8)。また、コンピュータ10は、各温度データ群について、内部温度データDIiと設定温度データDSとの差分(以下、第2の差分Δyと呼ぶ。)を算出する(ステップS9)。さらに、コンピュータ10は、各温度データ群について、第1の差分Δxと第2の差分Δyとの組み合わせを差分群として記憶する(ステップS10)。これにより、n個の差分群が得られる。
その後、コンピュータ10は、n個の差分群に基づいて性能関数を算出する(ステップS11)。具体的には、コンピュータ10は、n個の差分群を回帰分析により一次関数で近似し、その一次関数を性能関数として得る。コンピュータ10は、得られた性能関数を記憶する(ステップS12)。具体的には、性能関数の傾き係数および切片係数が記憶される。
図7は性能関数の一例を示す概念図である。図7の横軸は周囲温度と設定温度との差(第1の差分Δx)を表し、縦軸は内部温度と設定温度との差(第2の差分Δy)を表す。以下の図8〜図11においても同様である。図7に示すように、複数の差分群がΔx−Δy平面に測定点mpとしてプロットされる。複数の測定点mpの回帰分析により一次関数が性能関数Fiとして算出される。性能関数Fiは次式により表される。
Fi=Δy=A・Δx+B …(1)
上式(1)において、Aは傾き係数であり、Bは切片係数である。なお、切片係数は、温湿度センサの特性により生じる。後述するように、性能関数Fiを用いて恒温恒湿槽1の内部空間の温度特性を評価することができる。
(3)性能関数の例
図8は恒温恒湿槽1の内部空間IS内の8つの位置についての性能関数の例を示す図である。図8の例では、設定温度を20℃、40℃および60℃に設定し、8つの位置P1〜P8について各設定温度での周囲温度データおよび内部温度データを取得した。それにより、8つの位置P1〜P8の各々について、3個の温度データ群を取得し、3個の差分群を算出した。各差分群における第1の差分Δxと第2の差分Δyとの関係をΔx−Δy平面にプロットした。8つの位置P1〜P8について、図5および図6の方法により性能関数F1〜F8をそれぞれ算出した。
医薬品の環境試験では、例えば、25℃±2℃、30℃±2℃または40℃±2℃の温度条件で医薬品を一定期間以上保存することが要求される。図8の例では、周囲温度と設定温度との差(第1の差分Δx)が−40℃〜10℃の範囲内で内部温度と設定温度との差(第2の差分Δy)が±2℃よりも十分に小さくなっている。
(4)内部空間ISの温度特性に関する評価方法
(a)第2の差分許容範囲に対する第2の差分Δyの余裕度の評価
各性能関数Fiについて第2の差分許容範囲の上限値および下限値に対する第2の差分Δyの余裕度が算出される。図9は第2の差分の余裕度の算出方法の例を示す図である。
まず、第1の差分Δxの変動範囲(以下、第1の差分変動範囲と呼ぶ。)が設定される。第1の差分変動範囲は、恒温恒湿槽1が設置される空間の温度の変動範囲と設定温度とに基づいて設定される。第1の差分変動範囲の上限値をXaとし、第1の差分変動範囲の下限値を−Xbとする。
また、第2の差分Δyの許容範囲(以下、第2の差分許容範囲と呼ぶ。)が設定される。第2の差分許容範囲は、環境試験において規定された温度条件に設定される。第2の差分許容範囲の上限値をEaとし、第2の差分許容範囲の下限値を−Ebとする。
例えば、設定温度が25℃であり、周囲温度が10℃〜30℃の範囲で変動し得る場合には、第1の差分変動範囲の上限値Xaは5℃であり、第1の差分変動範囲の下限値−Xbは−15℃である。また、内部温度の許容誤差が±2℃である場合には、第2の差分許容範囲の上限値Eaは+2℃であり、第2の差分許容範囲の下限値−Ebは−2℃である。
第1の差分変動範囲−Xb〜Xa内で性能関数Fiについての第2の差分Δyの最大値および最小値が取得される。図9の例では、第1の差分変動範囲の上限値Xaでの第2の差分Δymaxが最大値となり、第1の差分変動範囲の下限値−Xbでの第2の差分−Δyminが最小値となる。
第2の差分許容範囲の上限値Eaに対する第2の差分Δymaxの余裕度Maは、例えば次式により算出される。
Ma=Ea−Δymax …(2)
第2の差分許容範囲の下限値−Ebに対する第2の差分−Δyminの余裕度Mbは、例えば次式により算出される。
Mb=Eb−Δymin …(3)
余裕度Ma,Mbのうち小さい値を有する余裕度が最小余裕度となる。図9の例では、余裕度Maが性能関数Fiについての最小余裕度である。
余裕度の算出方法は上記の例に限定されず、余裕度が他の方法により算出されてもよい。例えば、第2の差分許容範囲の上限値Eaに対する第2の差分Δymaxの余裕度Maおよび下限値−Ebに対する第2の差分−Δyminの余裕度Mbは次式により算出されてもよい。
Ma=(Ea−Δymax)/Ea …(4)
Mb=(Eb−Δymin)/Eb …(5)
また、任意の第1の差分Δxkに対応する第2の差分Δykの余裕度は以下の方法で算出される。第2の差分Δykが正の値を有する場合には、第2の差分許容範囲の上限値Eaに対する第2の差分Δykの余裕度Mkは例えば次式(6)により算出される。
Mk=Ea−Δyk …(6)
第2の差分Δykが負の値を有する場合には、第2の差分許容範囲の下限値−Ebに対する第2の差分Δykの余裕度Mkは例えば次式(7)により算出される。
Mk=(Eb+Δyk) …(7)
第2の差分Δykが次式により算出されてもよい。
Mk=(Ea−Δyk)/Ea …(8)
Mk=(Eb+Δyk)/Eb …(9)
これにより、周囲温度と設定温度との差の値ごとに第2の差分Δykの余裕度Mkを算出することができる。
また、性能関数Fiが得られた後の任意の時点において第2の差分Δykの余裕度が算出される。ここで、任意の時点での第2の差分Δykは次の方法で取得することができる。周囲温度を測定することにより周囲温度データDAiが得られるとともに、設定温度データDSが取得される。周囲温度データDAiおよび設定温度データDSから第1の差分Δxkが算出される。算出された第1の差分Δxkが上式(1)の性能関数Fiの第1の差分Δxに代入されることにより第2の差分Δykが算出される。この方法によれば、恒温恒湿槽1の実稼働中に内部温度を測定することなく、周囲温度を測定することにより第2の差分Δykを取得することができる。ここで、実稼働とは、恒温恒湿槽1が試験体24の環境試験のために動作することをいう。
なお、任意の時点で周囲温度および内部温度を測定することにより第2の差分Δykが算出されてもよい。
複数の時点で第2の差分許容範囲の上限値Eaまたは下限値−Ebに対する第2の差分Δykの余裕度Mkを算出することにより、複数の時点の間の任意の時点または将来の任意の時点における第2の差分Δyが第2の差分許容範囲内にあるか否かを推定することが可能となる。
(b)傾き係数による評価
各性能関数Fiの傾き係数Aが求められる。また、以下の方法で傾き係数Aの許容係数範囲が設定される。図10は許容係数範囲の設定方法の例を示す図である。図10の例では、性能関数Fiの切片係数Bは0とされる。
図9の例と同様に、第1の差分変動範囲−Xb〜Xaおよび第2の差分許容範囲−Eb〜Eaが設定される。この場合、周囲温度の変動により第1の差分Δxが第1の差分変動範囲−Xb〜Xa内で変動した場合に第2の差分Δyが第2の差分許容範囲−Eb〜Ea内にあるための最大の傾き係数はAmaxであり、最小の傾き係数はAminである。すなわち、性能関数の許容係数範囲はAmin以上Amax以下である。
各性能関数Fiの傾き係数Aが許容係数範囲Amin〜Amax内にあると、周囲温度の変動による内部温度と設定温度との差(第2の差分Δy)の変動が第2の差分許容範囲Eb〜Ea内にある。したがって、各性能関数Fiの傾き係数Aが許容係数範囲Amin〜Amax内にあるか否かに基づいて周囲温度の変動による内部温度の変動が規定された許容範囲内にあるか否かを判定することができる。これにより、恒温恒湿槽1の内部空間の温度特性に関する評価を行うことができる。
許容係数範囲の設定方法は、上記の例に限定されない。例えば、最初に算出された各性能関数Fiの傾き係数Aiに所定値を加算することにより許容係数範囲の上限値を決定し、各性能関数Fiの傾き係数Aiから所定値を減算することにより許容係数範囲の下限値を決定してもよい。この場合、各性能関数Fiの傾き係数Ai±所定値の範囲が許容係数範囲として設定される。
(c)決定係数による評価
複数の位置P1〜P8の各々について、複数の差分群(Δx,Δy)および各性能関数Fiに基づいて各性能関数Fiの決定係数が算出される。決定係数は、実測により得られた複数の差分群(Δx,Δy)に対する性能関数Fiの当てはまりの程度を表す。各性能関数Fiについて算出された決定係数に基づいて、内部空間IS内の各位置P1〜P8で性能関数を用いて温度特性を評価できるか否かを判断することができる。例えば、性能関数Fiの決定変数が予め定められたしきい値以上である場合には、当該性能関数Fiに対応する位置において性能関数を用いて温度特性を評価できると判定することができる。一方、性能関数Fiの決定変数が予め定められたしきい値よりも小さい場合には、当該性能関数Fiに対応する位置において性能関数を用いて温度特性を評価できないと判定することができる。
(d)周囲温度の変動の許容範囲の決定
各性能関数Fiを用いて各設定温度について周囲温度の変動の許容範囲を決定することができる。図11は周囲温度の変動の許容範囲の決定方法の例を示す図である。
第2の差分許容範囲の上限値Eaを上式(1)の性能関数Fiの第2の差分Δyに代入することにより次式が得られる。
Ea=A・Δx+B …(10)
上式(10)より次式が得られる。
Δx=(Ea−B)/A=Va …(11)
上式(11)により第1の差分許容範囲の上限値Vaが算出される。
同様に、第2の差分許容範囲の下限値−Ebを上式(1)の性能関数Fiの第2の差分Δyに代入することにより次式が得られる。
−Eb=A・Δx+B …(12)
上式(12)より次式が得られる。
Δx=(−Eb−B)/A=−Vb …(13)
上式(13)により第1の差分許容範囲の下限値−Vbが算出される。
第1の差分許容範囲の上限値Vaおよび下限値−Vbより、恒温恒湿槽1の内部温度が温度条件を満たすための周囲温度の変動の許容範囲を決定することができる。例えば、設定温度が40℃であり、第1の差分許容範囲の上限値Vaが10℃であり、下限値−Vbが−35℃である場合には、周囲温度の変動の許容範囲は5℃〜50℃となる。本例では、周囲温度が5℃〜50℃の範囲内で変動する場合には、恒温恒湿槽1の内部温度が温度条件を満たすことができる。
(e)ワーストポイントおよびベストポイントの判定
本実施の形態では、恒温恒湿槽1の内部空間ISの複数の位置P1〜P8について性能関数F1〜F8が得られる。複数の性能関数F1〜F8に基づいて以下の判定方法のいずれかにより恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性に関するワーストポイントおよびベストポイントが判定される。
第1の判定方法では、複数の性能関数F1〜F8について算出される最小余裕度が用いられる。複数の性能関数F1〜F8についての最小余裕度のうち、最も小さい最小余裕度を有する性能関数に対応する位置がワーストポイントと判定される。また、複数の性能関数F1〜F8についての最小余裕度のうち、最も大きい最小余裕度を有する性能関数に対応する位置がベストポイントと判定される。
また、任意の時点において、複数の位置P1〜P8について任意の第1の差分Δxkに対応する第2の差分Δykの余裕度が算出され、最も小さい余裕度を有する位置がワーストポイントと判定され、最も大きい余裕度を有する位置がベストポイントと判定されてもよい。この場合、任意の時点で周囲温度と設定温度との差(第1の差分Δx)に応じてワーストポイントおよびベストポイントを判定することができる。
第2の判定方法では、複数の性能関数F1〜F8の傾き係数Aが用いられる。この場合、複数の性能関数F1〜F8の傾き係数Aの絶対値が算出される。最も大きい傾き係数Aの絶対値を有する性能関数に対応する位置がワーストポイントと判定され、最も小さい傾き係数Aの絶対値を有する性能関数に対応する位置がベストポイントと判定される。
なお、第1および第2の判定方法を組み合わせることにより、ワーストポイントおよびベストポイントが判定されてもよい。
恒温恒湿槽1の内部空間ISのワーストポイントにおける第2の差分Δyが第2の差分許容範囲内にある場合には、他の位置における第2の差分Δyも第2の差分許容範囲内にあると判断することができる。したがって、ワーストポイントにおける第2の差分Δyを監視することにより内部空間ISの全ての位置での内部温度が温度条件を満たすことを確認することができる。
また、恒温恒湿槽1の内部空間ISのベストポイントに近い位置に試験体24を置くことにより安定な温度雰囲気内で環境試験を行うことができる。
(5)医薬品の環境試験
次に、本発明の実施の形態に係る温度特性評価方法を用いた医薬品の環境試験の例について説明する。医薬品の環境試験では、医薬品が一定の温度条件および一定の湿度条件を満たす環境下で一定期間保存され、効能が維持されるか否かが試験される。例えば、長期保存試験の温度条件は25℃±2℃または30℃±2℃であり、最小試験期間は12か月である。加速試験の温度条件は40℃±2℃であり、最小試験期間は6か月である。このような環境試験が規定の温度条件を満足する環境下で行われたことを保証するために、恒温恒湿槽1の温度特性を評価する必要がある。
図12は医薬品の環境試験の例を示す図である。まず、工場において恒温恒湿槽1が製造された後、出荷前の検査の時点t1で恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性が評価される。時点t1の評価においては、恒温恒湿槽1に複数の温湿度センサSE1〜SE8および複数の温度センサST1〜ST8が取り付けられ、図5および図6の方法で、内部空間ISの複数の位置P1〜P8について性能関数F1〜F8が算出される。複数の性能関数F1〜F8を用いて位置P1〜P8について上記の方法により温度特性の評価が行われる。例えば、全ての性能関数F1〜F8について、最小余裕度が所定の基準値以上となり、傾き係数Aの絶対値が所定の基準値以下となり、複数の性能関数F1〜F8の決定係数が所定の基準値以上となることが確認される。
次に、恒温恒湿槽1が納入先の建物の部屋内に設置された時点t2で恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性が評価される。時点t2の評価においては、時点t1での評価と同様に、内部空間ISの複数の位置P1〜P8について性能関数F1〜F8が算出され、算出された性能関数F1〜F8を用いて位置P1〜P8について上記の方法により温度特性の評価が行われる。時点t2の評価は、恒温恒湿槽1の内部空間IS内に試験体24が置かれていない状態および試験体24が置かれた状態で行われる。
その後、環境試験の開始の時点t3で恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性が評価される。時点t3の評価は、恒温恒湿槽1の内部空間IS内に試験体24が置かれた状態で行われる。なお、恒温恒湿槽1の内部空間IS内に試験体24が置かれる前にも評価が行われてもよい。
この場合、内部空間ISの複数の位置P1〜P8の各々について第2の差分Δyが取得され、取得された各第2の差分Δyの余裕度が評価される。また、内部空間ISの複数の位置P1〜P8について複数の性能関数F1〜F8が算出され、複数の性能関数F1〜F8について余裕度、傾き係数または決定係数が評価されてもよい。あるいは、内部空間ISのワーストポイントのみについて第2の差分Δyが取得され、取得された第2の差分Δyの余裕度が評価されてもよい。また、内部空間ISのワーストポイントのみについて性能関数が算出され、算出された性能関数について余裕度、傾き係数または決定係数が評価されてもよい。
環境試験の開始の時点t3から一定期間ΔT経過後の時点t4で、恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性が評価される。時点t4の評価では、一時的に扉20が開かれ、複数の温湿度センサSE1〜SE8および複数の温度センサST1〜ST8が取り付けられた後、扉20が閉じられる。その後、恒温恒湿槽1の温湿度センサSE0の測定値が設定温度で安定した後、位置P1〜P8の各々についての内部温度および周囲温度が測定されることにより第2の差分Δyが取得され、取得された各第2の差分Δyの余裕度が評価される。
時点t4においても、内部空間ISの複数の位置P1〜P8について複数の性能関数F1〜F8が算出され、複数の性能関数F1〜F8について余裕度、傾き係数または決定係数が評価されてもよい。あるいは、内部空間ISのワーストポイントのみについて第2の差分Δyが取得され、取得された第2の差分Δyの余裕度が評価されてもよい。また、内部空間ISのワーストポイントのみについて性能関数が算出され、算出された性能関数について余裕度、傾き係数または決定係数が評価されてもよい。
時点t4の評価において、位置P1〜P8の内部温度が測定されることなく位置Pe1〜Pe8の周囲温度のみが測定されてもよい。この場合、周囲温度および設定温度に基づいて第1の差分Δxの値が算出され、第1の差分Δxの値が上式(1)の第1の差分Δxに代入されることにより第2の差分Δyが算出される。取得された各第2の差分Δyが第2の差分許容範囲(例えば±2℃)内にあるか否かが確認されるとともに、各第2の差分Δyの余裕度が評価される。あるいは、内部空間ISのワーストポイントのみについて第2の差分Δyが取得され、取得された第2の差分Δyが第2の差分許容範囲内にあるか否かが確認されるとともに、第2の差分Δyの余裕度が評価される。ワーストポイントについての第2の差分Δyの値が第2の差分許容範囲内にある場合には、他の位置についての第2の差分Δyの値も第2の差分許容範囲内にあると推定される。
時点t3の評価により算出された性能関数F1〜F8ならびに時点t4の評価により得られた第2の差分Δyに基づいて、時点t3から時点t4までの期間における各位置P1〜P8の内部温度と設定温度との差が第2の差分許容範囲内に維持されたか否かを推定することができる。また、時点t3の評価により算出された性能関数F1〜F8ならびに時点t4の評価により算出された性能関数F1〜F8に基づいて時点t3から時点t4までの内部空間の温度特性の変化の有無を推定することができる。
時点t4の評価では、ワーストポイントのみの第2の差分Δyが取得されてもよい。この場合、ワーストポイントについての第2の差分Δyが第2の差分許容範囲内にある場合には、他の位置についての第2の差分Δyも第2の差分許容範囲内にあると推定される。また、内部空間ISのワーストポイントのみについて性能関数が算出され、算出された性能関数について余裕度、傾き係数または決定係数が評価されてもよい。
時点t4から一定期間ΔT経過後の時点t5で、時点t4と同様の方法で恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度特性が評価される。時点t2または時点t3で算出された性能関数F1〜F8ならびに時点t4および時点t5で取得された第2の差分Δyに基づいて、時点t3から時点t4までの期間および時点t4から時点t5までの期間における各位置P1〜P8の内部温度と設定温度との差が第2の差分許容範囲内に維持されたか否かを推定することができる。また、時点t4の評価により算出された性能関数F1〜F8ならびに時点t5の評価により算出された性能関数F1〜F8に基づいて時点t4から時点t5までの内部空間の温度特性の変化の有無を推定することができる。
また、時点t3から時点t4までの期間および時点t4から時点t5までの期間における周囲温度を測定することにより、性能関数F1〜F8に基づいて任意の時点における第2の差分Δyを取得することができる。それにより、時点t3から時点t4までの期間および時点t4から時点t5までの期間における任意の時点で各位置P1〜P8での内部温度が温度条件を満たしたことを保証することができる。
(6)実施の形態の効果
本実施の形態に係る温度特性評価方法において得られる性能関数Fiは、周囲温度が内部温度と設定温度との差に与える影響を表している。この性能関数Fiにおける第1の差分Δxは、設定温度および周囲温度のうち少なくとも一方を変更することにより得られるため、周囲温度を大きく変化させることなく広い温度範囲で第1の差分Δxの値を得ることができる。そのため、性能関数Fiを高い精度で算出することができる。このような性能関数Fiを用いることにより、任意の時点の内部温度を高い精度で推定することが可能となる。したがって、低コストでかつ高い信頼性で環境試験装置の内部空間ISの温度特性を評価することが可能となる。その結果、環境試験の期間中の恒温恒湿槽1の性能を低コストでかつ高い信頼性で保証することが可能となる。
また、恒温恒湿槽1の設定温度を変更する場合には、恒温恒湿槽1の周囲温度を変更する場合に比べて温度が安定するまでの時間が短く、かつ消費電力が小さい。本実施の形態に係る温度特性評価方法では、周囲温度を変更せずに設定温度を変更することにより性能関数Fiを算出することも可能である。それにより、待ち時間および消費電力の低減が可能となる。
(7)他の実施の形態
上記実施の形態では、恒温恒湿槽1の内部空間ISの温度を設定温度に制御するための温湿度センサSE0が吹出し口41の近傍に配置されているが、温湿度センサSE0が吸込み口42の近傍に配置されてもよく、温湿度センサSE0が吹出し口41の近傍および吸込み口42の近傍に配置されてもよく、温湿度センサSE0が内部空間IS内の他の位置に配置されてもよい。
上記実施の形態では、周囲温度を測定するための複数の温度センサST1〜ST8が恒温恒湿槽1の外壁201の表面上に接触するように配置されているが、複数の温度センサST1〜ST8が恒温恒湿槽1の外壁201の近傍の空間に配置されてもよい。また、複数の温湿度センサSE1〜SE8に対して共通に1つまたは複数の温度センサが配置されてもよい。
上記実施の形態では、複数の性能関数F1〜F8を算出するためにコントローラ7にコンピュータ10が接続されるが、コントローラ7がコンピュータ10の機能を有してもよい。
1…恒温恒湿槽,2…上部筐体,3…下部筐体,4…隔壁,5…空調空間,6…排気通路,7…コントローラ,10…コンピュータ,20…扉,21…操作盤,22…表示器,23…棚板,24…試験体,31…空気導入口,32…圧縮器,33…冷却ファン,34…凝縮器,35,36,37…冷媒配管,38…電磁開閉弁,39…膨張弁,41…吹出し口,42…吸込み口,51…加湿部,51a…パン,51b…シーズヒータ,52…冷却・除湿部,53…加熱部,54…送風部,61…排気口,201…外壁,202…断熱材,203…内壁,DA1〜DA8,DAi…周囲温度データ,DI1〜DI8,DIi…内部温度データ,DS…設定温度データ,Ea,Va,Xa…上限値,−Eb,−Vb,−Xb…下限値,F1〜F8,Fi…性能関数,IS…内部空間,mp…測定点,P1〜P8,Pe1〜Pe8,Pi…位置,SE0,SE1〜SE8,SEi…温湿度センサ,ST1〜ST8,STi…温度センサ,ΔT…一定期間,Δx…第1の差分,Δy…第2の差分,Δymax…第2の差分の最大値,−Δymin…第2の差分の最小値

Claims (15)

  1. 内部空間を有するとともに前記内部空間の温度を予め定められた設定温度に維持するように動作する環境試験装置について前記内部空間の温度特性を評価する温度特性評価方法であって、
    前記環境試験装置の設定温度を設定温度データとして取得し、前記環境試験装置が設置された空間の温度である周囲温度を測定することにより周囲温度データを取得するとともに、前記内部空間の内部温度を測定することにより内部温度データを取得するステップと、
    設定温度および周囲温度のうち少なくも一方を変更して設定温度データ、周囲温度データおよび内部温度データを取得することにより、設定温度データと周囲温度データと内部温度データとの複数の組み合わせを複数の温度データ群として得るステップと、
    前記複数の温度データ群の各々について、周囲温度データと設定温度データとの差分を第1の差分として算出し、内部温度データと設定温度データとの差分を第2の差分として算出し、算出された第1および第2の差分の組み合わせを差分群として得るステップと、
    前記複数の温度データ群についての複数の差分群を一次関数で近似し、前記一次関数を性能関数として得るステップと、
    前記性能関数を用いて前記環境試験装置の内部空間の温度特性に関する評価を行うステップとを含む、温度特性評価方法。
  2. 前記性能関数の傾き係数を求めるステップをさらに含み、
    前記評価を行うステップは、
    前記性能関数の傾き係数について許容係数範囲を設定するステップと、
    前記性能関数の傾き係数が前記許容係数範囲内にあるか否かを判定するステップとを含む、請求項1記載の温度特性評価方法。
  3. 3以上の複数の差分群および前記性能関数に基づいて前記性能関数の決定係数を算出するステップをさらに含む、請求項1または2記載の温度特性評価方法。
  4. 前記評価を行うステップは、
    第2の差分についての許容範囲を第2の差分許容範囲として設定するステップと、
    第2の差分を取得するステップと、
    前記第2の差分許容範囲の上限値または下限値に対する第2の差分の余裕度を算出するステップとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  5. 前記第2の差分を取得するステップは、
    前記性能関数が得られた後の第1の時点における周囲温度を測定することにより周囲温度データを得るとともに設定温度データを取得するステップと、
    前記第1の時点で得られた周囲温度データおよび取得された設定温度データに基づいて前記第1の時点における第1の差分を算出するステップと、
    前記第1の時点における第1の差分および前記性能関数に基づいて前記第1の時点における第2の差分を算出するステップとを含む、請求項4記載の温度特性評価方法。
  6. 前記第2の差分許容範囲の上限値および下限値を前記性能関数の第2の差分に代入することにより、第1の差分についての許容範囲である第1の差分許容範囲の上限値および下限値を算出するステップと、
    前記第1の差分許容範囲の上限値および下限値と設定温度データとに基づいて周囲温度データの許容範囲の上限値および下限値を算出するステップとをさらに含む、請求項4または5記載の温度特性評価方法。
  7. 前記内部温度データを取得するステップは、前記内部空間内の複数の位置の各々における内部温度を測定することにより複数の内部温度データを取得するステップを含み、
    前記複数の温度データ群を得るステップは、前記複数の位置の各々についての複数の温度データ群を得るステップを含み、
    前記差分群を得るステップは、前記複数の位置の各々についての差分群を得るステップを含み、
    前記性能関数を得るステップは、前記複数の位置の各々についての性能関数を得るステップを含み、
    前記評価を行うステップは、前記複数の位置の各々についての性能関数に基づいて、前記内部空間の各位置での内部空間の温度特性を評価するステップを含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  8. 前記評価を行うステップは、前記複数の位置についての複数の性能関数に基づいて、前記複数の位置のうち最も低い温度特性を有する位置を判定するステップをさらに含む、請求項7記載の温度特性評価方法。
  9. 前記評価を行うステップは、前記性能関数が得られた後の第2の時点における前記複数の位置について第2の差分を取得するステップと、
    前記複数の位置についての第2の差分に基づいて、前記複数の位置での内部空間の温度特性を評価するステップとを含む、請求項7または8記載の温度特性評価方法。
  10. 前記内部温度データを取得するステップは、前記内部空間内の複数の位置の各々における内部温度を測定することにより複数の内部温度データを取得するステップを含み、
    前記複数の温度データ群を得るステップは、前記複数の位置の各々についての複数の温度データ群を得るステップを含み、
    前記差分群を得るステップは、前記複数の位置の各々についての差分群を得るステップを含み、
    前記性能関数を得るステップは、前記複数の位置の各々についての性能関数を得るステップを含み、
    前記評価を行うステップは、
    第2の差分についての許容範囲を第2の差分許容範囲として設定するステップと、
    前記性能関数が得られた後の第2の時点における前記複数の位置について第2の差分を取得するステップと、
    前記複数の位置について前記第2の差分許容範囲の上限値または下限値に対する第2の差分の余裕度を算出するステップと、
    前記複数の位置についての第2の差分値の余裕度のうち最大値または最小値である余裕度を有する位置を特定するステップとを含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  11. 前記第2の時点における第2の差分を取得するステップは、
    前記第2の時点における周囲温度を測定することにより周囲温度データを取得するとともに設定温度データを取得するステップと、
    前記第2の時点で取得された周囲温度データおよび取得された設定温度データに基づいて前記第2の時点における第1の差分を算出するステップと、
    前記第2の時点における第1の差分および前記性能関数に基づいて前記第2の時点における第2の差分を算出するステップとを含む、請求項9または10記載の温度特性評価方法。
  12. 前記環境試験装置は外壁面を有し、
    周囲温度は、前記環境試験装置の前記外壁面の温度である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  13. 内部温度は、前記内部空間の隅部の温度である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  14. 前記環境試験装置は、空気調和部を含み、前記空気調和部により調和された空気を前記内部空間内へ吹き出す吹出し口と前記内部空間の空気を前記空気調和部へ吸い込む吸込み口とを有し、
    設定温度は、前記吹出し口または前記吸込み口の空気の温度である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
  15. 前記複数の温度データ群を得るステップは、設定温度および周囲温度を変更しないで周囲温度および内部温度を異なる複数の時点で複数回ずつ測定することにより複数のデータ群を得るステップを含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の温度特性評価方法。
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