JP2019120294A - 駆動装置、部品セット及び組立方法 - Google Patents

駆動装置、部品セット及び組立方法 Download PDF

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Kenta Koto
賢太 小東
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Takeshi Yoshigasaki
剛 吉ヶ▲崎▼
直樹 松永
Naoki Matsunaga
直樹 松永
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Abstract

【課題】複数機種間での部品の共用性を向上すること。【解決手段】モータを備えたモータユニットと、前記モータユニットに取り付けられる減速機と、を備えた駆動装置であって、前記減速機は、前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアと、前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられるギアケースと、を備え、前記ギアケースは、複数種類のギアケースの中から選択され、前記複数種類のギアケースは、それぞれ、前記複数のギアの配置と、入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる。【選択図】図5

Description

本発明はモータを駆動源とした駆動装置に関する。
車両一般の電動化の促進に伴い、芝刈り機や除雪機などの作業機においても走行駆動源としてモータを用いた構造が提案されている(特許文献1)。
特開2016−195484号公報
作業機は、その走行機構としてクローラを用いたものや車輪を用いたものがあり、また、大きさも多様である。モータを駆動源とした駆動装置は比較的小型化が可能であるため、レイアウトの自由度が高いが、モータと組み合わされる減速機も含めて機種ごとに専用設計とすると、設計効率や部品管理において不利である。
本発明の目的は、複数機種間での部品の共用性を向上することにある。
本発明によれば、
モータを備えたモータユニットと、
前記モータユニットに取り付けられる減速機と、
を備えた駆動装置であって、
前記減速機は、
前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアと、
前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられるギアケースと、
を備え、
前記ギアケースは、複数種類のギアケースの中から選択され、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
ことを特徴とする駆動装置が提供される。
また、本発明によれば、
モータユニットと前記モータユニットに取り付けられる減速機とを備えた駆動装置の部品セットであって、
前記モータユニットを構成する部品が、モータを含み、
前記減速機を構成する部品が、
前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアと、
前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられる複数種類のギアケースと、を含み、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
ことを特徴とする部品セットが提供される。
また、本発明によれば、
モータを備えたモータユニットに取り付けられる減速機の組立方法であって、
複数種類のギアケースの中から前記モータユニットに取り付けられるギアケースを選択する工程と、
選択したギアケースに、前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアを組み込み、該ギアケースを前記モータユニットに取り付ける工程と、を含み、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
ことを特徴とする組立方法が提供される。
本発明によれば、複数機種間での部品の共用性を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る駆動装置の外観図。 (A)は減速機のギア配置を示す図、(B)は図2(A)のI−I線断面図。 (A)は別のギアケースを用いた減速機のギア配置を示す図、(B)は図3(A)のII−II線断面図。 (A)は別のギアケースを用いた減速機のギア配置を示す図、(B)は図4(A)のII−II線断面図。 (A)〜(C)はギアケースが異なる駆動装置の利用例を示す図。
図1は本発明の駆動装置1の外観図である。駆動装置1は、全体として円柱型をなしており、図中の矢印Yはその軸方向を、矢印X及びZは互いに直交する径方向を示している。駆動装置1は、例えば、芝刈り機、除雪機、農耕機、建設作業機等の作業機の走行機構の駆動源として機能する電動ユニットである。駆動装置1は、モータユニット2と、減速機3とを含む。減速機3は出力軸34を含み、モータユニット2から出力される回転を減速して出力軸34から出力する。
減速機3はモータユニット2にボルト締結によって分離可能に取り付けられる。図2(A)は減速機3を、モータユニット2側の端面から見た模式図であって、減速機3に内蔵される入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Aの配置を示す図である。図2(B)は図2(A)のI−I線に沿う駆動装置1の断面図である。I−I線の切断面は、入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Aの噛み合い関係を示すために、屈曲した切断面とされており、図2(B)の断面図の減速機3の部分は展開図のような形式で図示されている。
モータユニット2は、円筒型のモータケース20の内部にモータ21を内蔵する。モータ21は、回転軸21aに設けられたロータ(永久磁石)21bと、コイルが巻きまわされたステータ21cとを有するブラシレスモータであるが、他の形式のモータも採用可能である。回転軸21aはその軸方向がY方向であり、ハウジング20に支持された軸受20aに回転自在に支持されている。
減速機3は、ギアケース30Aを有する。ギアケース30Aは、ケース本体31Aとカバー32Aとをボルト締結によって固定することによって構成されており、その内部に機構を収容する中空体を構成する。ケース本体31Aの、モータユニット2側の端部には、接続部30aが構成されている。接続部30aはモータケース20の接続部20aとボルト締結によって固定され、これによりモータユニット2と減速機3とが互いに固定される。ケース本体31Aには軸受31a〜31dが支持され、カバー32Aには軸受32aから32dが支持されている。
減速機3は入力軸33、出力軸34Aを含む。入力軸33は回転軸21aと同軸上で、軸受31a、38aにより回転自在に支持されている。減速機3にはクラッチ機構4が設けられており、入力軸33と回転軸21aとを断続可能である。クラッチ機構4が入力軸33と回転軸21aとを接続している場合、回転軸21aの駆動力(回転力)が入力軸33に伝達される。出力軸34Aは入力軸33と同軸上で軸受32aに支持されている。
出力軸34Aには出力歯車38Aが一体的に設けられている。出力歯車38Aは本実施形態の場合、平歯車である。出力歯車38Aの端面には軸受38aが設けられる凹部が形成されている。軸受38aは入力軸33を回転自在に支持する。こうした構成によって、入力軸33と出力軸34Aとは、軸受31a、32a及び38aによって同軸上で、互いに独立して回転自在である。
入力軸33には入力歯車34が固定されている。入力歯車34は本実施形態の場合、平歯車である。入力軸33の駆動力は、入力歯車34から伝達歯車35〜37及び出力歯車38Aを介して出力軸34Aに伝達される。
伝達歯車35〜37は隣接して配置されており、特に、入力軸33の周方向(つまり回転軸21aの回り)に環状に配置されている。伝達歯車35〜37をこうした配置にすることで、減速機3の軸方向(Y方向)及び径方向(X方向又はZ方向)の薄型化、小型化が図れる。
本実施形態の場合、伝達歯車35〜37はそれぞれ平歯車で構成されており、特に、小径歯車35a〜37aと大径歯車35b〜37bとを同軸上に備えた二重歯車である。
伝達歯車35は、小径歯車35aと、小径歯車35aよりも径が大きい大径歯車35bとが軸35cに固定されて構成されている。軸35cは、その軸方向がY方向であり、軸受31bと軸受32bとにより回転自在に支持されている。大径歯車35bが入力歯車34と噛み合う。
伝達歯車36は、小径歯車36aと、小径歯車36aよりも径が大きい大径歯車36bとが軸36cに固定されて構成されている。軸36cは、その軸方向がY方向であり、軸受31cと軸受32dとにより回転自在に支持されている。大径歯車36bが、伝達歯車35の小径歯車35aと噛み合う。
伝達歯車37は、小径歯車37aと、小径歯車37aよりも径が大きい大径歯車37bとが軸37cに固定されて構成されている。軸37cは、その軸方向がY方向であり、軸受31dと軸受32dとにより回転自在に支持されている。大径歯車37bが、伝達歯車36の小径歯車36aと噛み合う。そして、小径歯車37aが出力歯車38Aと噛み合う。
伝達歯車35〜37は、隣接する35〜37において、小径歯車35a〜37aと大径歯車35b〜37bとがY方向で逆の配置とされている。具体的にいうと、伝達歯車35は、小径歯車35aが出力軸34A側に、大径歯車35bがモータユニット2側に、それぞれ配置されている。伝達歯車35に隣接する伝達歯車36では、これとは逆に、小径歯車36aがモータユニット2側に、大径歯車36bが出力軸34A側に、それぞれ配置されている。伝達歯車36に隣接する伝達歯車37では、また、これとは逆に、伝達歯車37は、小径歯車37aが出力軸34A側に、大径歯車37bがモータユニット2側に、それぞれ配置されている。このように、小径歯車35a〜37aと大径歯車35b〜37bとを、互い違いに配置することで、減速機3のY方向の薄型化を図れる。
以上の構成により、モータユニット2の駆動力を、回転軸21a及び入力軸33と同軸上の出力軸34Aから出力することができる。駆動装置1は全体として径方向にコンパクトであるため、作業機の走行機構への適用例としては、例えば、図5(A)に示すようにインホイールモータとして活用することができる。図5(A)の例では、タイヤTとホイールWとからなる駆動輪のホイールW内に挿入されるようにして駆動装置1が配置され、出力軸34AはホイールWに固定される。駆動装置1と、駆動輪とを二組設けることで、同図の例に示すように、左右の駆動輪を備える走行機構を構築することができる。
次に、本実施形態の駆動装置1は、モータユニット2を共用しつつ、ギアケース30Aを交換することで、出力軸34Aのレイアウトが異なる駆動装置を構築することができる。図3(A)及び図3(B)はギアケース30Bを用いた構成例を示す。以下の説明において、ギアケース30Aを用いた場合を同軸形態、ギアケース30Bを用いた場合を異軸形態Aと呼ぶ場合がある。
図3(A)はギアケース30Bを用いた減速機3を、モータユニット2側の端面から見た模式図であって、減速機3に内蔵される入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Bの配置を示す図である。図3(B)は図3(A)のII−II線に沿う駆動装置1の断面図である。図2(B)と同様、II−II線の切断面は、入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Bの噛み合い関係を示すために、屈曲した切断面とされており、図3(B)の断面図の減速機3の部分は展開図のような形式で図示されている。
ギアケース30Bは、形状等が異なるものの、ギアケース30Aと同様の構成とされており、ケース本体31Bとカバー32Bとをボルト締結によって固定することによって構成され、その内部に機構を収容する中空体を構成する。ケース本体31Bの、モータユニット2側の端部には、ケース本体31Aの接続部30aと同じ構造の接続部30aが構成されている。接続部30aの構造を統一することで、ギアケース30Aとギアケース30Bとでモータユニット2を共用することができる。ケース本体31Bには軸受31a〜31eが支持され、カバー32Bには軸受32aから32eが支持されている。異軸形態Aでは、同軸形態に対してギアケース30Aに対して軸受31eと軸受32eとが増設されている。
異軸形態Aでは出力軸34Bは回転軸21a(或いは入力軸33)と平行で径方向に離間して配置されており、同軸形態と異なっている。このため、入力軸33は同軸形態と同じ部品であるが支持構造が異なり、回転軸21aと同軸上で、軸受31a、32aにより回転自在に支持されている。クラッチ機構4は同軸形態と同じ機構であり、入力軸33と回転軸21aとを断続可能である。出力軸34Bは、出力軸34Aと異なる部品であり、入力軸33とは離間して軸受31e、32eに回転自在に支持されている。出力軸34Bの軸方向はY方向であり、入力軸33と平行である。入力軸33と出力軸34Bとの軸間距離はL1である。
出力軸34Bには出力歯車38Bが固定されている。出力歯車38Bは同軸形態の出力歯車38Aと異なり、軸受を収容する凹部はない。しかし、歯車としての構成は同じであり、平歯車であり、歯のピッチ等も同じである。
異軸形態Aの入力歯車34、伝達歯車35〜37は同軸形態の入力歯車34、伝達歯車35〜37と同じである。伝達歯車35〜37の配置も同軸形態と同様であり、入力軸33の周方向(つまり回転軸21aの回り)に環状に配置されている。小径歯車35a〜37aと大径歯車35b〜37bとが互い違いに配置される点も同軸形態と同じである。異軸形態Aでは出力軸34Bの配置が同軸形態と異なることから、出力歯車38Bの配置も異なっている。入力歯車34、伝達歯車37、出力歯車38Bの各中心軸は、Z方向の同一直線上に位置する。
以上の構成により、異軸形態Aでは、モータユニット2の駆動力を、回転軸21a及び入力軸33とは異軸上の出力軸34Bから出力することができる。作業機の走行機構への適用例としては、例えば、図5(B)に示すようにクローラの駆動源として活用することができる。図5(B)の例では、減速機3が履帯Vの内側は配置され、その出力軸34Bにはスプロケット(起動輪)S1が固定されている。モータユニット2は履帯Vの外側に配置されている。異軸形態Aの駆動装置1と、クローラとを二組設けることで、同図の例に示すように、左右のクローラを備える走行機構を構築することができる。
次に、別のギアケースを選択した場合の駆動装置1について説明する。図4(A)及び図4(B)はギアケース30Cを用いた構成例を示す。以下の説明において、ギアケース30Cを用いた場合を異軸形態Bと呼ぶ場合がある。
図4(A)はギアケース30Cを用いた減速機3を、モータユニット2側の端面から見た模式図であって、減速機3に内蔵される入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Bの配置を示す図である。図4(B)は図4(A)のIII−III線に沿う駆動装置1の断面図である。
ギアケース30Cは、形状等が異なるものの、ギアケース30Aやギアケース30Bと同様の構成とされており、ケース本体31Cとカバー32Cとをボルト締結によって固定することによって構成され、その内部に機構を収容する中空体を構成する。ケース本体31Cの、モータユニット2側の端部には、ケース本体31Aの接続部30aと同じ構造の接続部30aが構成されており、ギアケース30A〜30Cでモータユニット2を共用することができる。ケース本体31Cには軸受31a〜31eが支持され、カバー32Cには軸受32aから32eが支持されている。異軸形態Bでは、異軸形態Aと軸受の数は同じである。
異軸形態Bでも、異軸形態Aのように、出力軸34Bは回転軸21a(或いは入力軸33)と平行で径方向に離間して配置されている。入力軸33は異軸形態Aと同じ部品であり、支持構造も同じであって、回転軸21aと同軸上で、軸受31a、32aにより回転自在に支持されている。クラッチ機構4は同軸形態、異軸形態Aと同じ機構であり、入力軸33と回転軸21aとを断続可能である。出力軸34Bは、異軸形態Aと同じ部品であり、入力軸33とは離間して軸受31e、32eに回転自在に支持されている。出力軸34Bの軸方向はY方向であり、入力軸33と平行である。
異軸形態Bの出力軸34Bの位置は異軸形態Aと異なり、入力軸33と出力軸34Bとの軸間距離L2(>L1)である。また、出力軸34Bの向きは異軸形態Aと逆方向を向いた位置とされている。つまり、異軸形態Aでは、出力軸34Bはモータユニット2と反対側に突出し、異軸形態Bでは、出力軸34Bはモータユニット2の側に突出している。
出力軸34Bには異軸形態Aと同じ出力歯車38Bが固定されている。異軸形態Bの異軸形態Aの入力歯車34、伝達歯車35〜37は同軸形態や異軸形態Aの入力歯車34、伝達歯車35〜37と同じである。但し、伝達歯車35〜37の配置は異軸形態Aと異なっており、伝達歯車35〜37の各軸35c〜37cがZ方向の同一直線上に配置されている。加えて、入力歯車34、出力歯車38Bも同一直線上にある。つまり、入力歯車34、伝達歯車35〜37、出力歯車38Bの各中心軸は、Z方向の同一直線上に位置する。
以上の構成により、異軸形態Bでは、モータユニット2の駆動力を、回転軸21a及び入力軸33とは異軸上の出力軸34Bから出力することができる。作業機の走行機構への適用例としては、例えば、図5(C)に示すようにクローラの駆動源として活用することができる。図5(C)の例では、減速機3が履帯Vの内側は配置され、その出力軸34Bにはスプロケット(起動輪)S2が固定されている。出力軸34Bがモータユニット2側へ突出した構成であるため、モータユニット2も履帯Vの内側に配置されている。更に、距離L2が比較的長く確保できるため、履帯Vの走行方向の端部に出力軸34Bを配置しつつ、モータユニット2を履帯Vの走行方向の中央部に配置でき、クローラの重心位置を中心側に設定し易い。異軸形態Bの駆動装置1と、クローラとを二組設けることで、同図の例に示すように、左右のクローラを備える走行機構を構築することができる。モータユニット2も履帯Vの内側に配置できるので、車体側にモータユニット2の配置スペースを確保しなくてもよく、車体側のレイアウトの自由度が向上する。
以上述べた通り、本実施形態では、共通のモータユニット2に対して複数種類のギアケース30A〜30Cの中から一のギアケースを選択することで入力軸33に対する出力軸34A又は34Bの位置(同軸、異軸、向き)が異なる駆動装置1を得られる。こうしたレイアウトが異なる駆動装置1を得られる一方、モータユニット2に加えて伝達歯車35〜37も共用できるので、部品の共用性を向上することができる。更に、本実施形態では入力軸33や入力歯車34も共用できる。また、異軸形態Aと異軸形態Bにおいては出力軸34Bと出力歯車38Bも共用できる。
駆動装置1の部品管理において、モータユニット2と、複数種類のギアケース30A〜30Cと、各歯車類等とを部品セットとしてストックしておくと便利である。この場合、需要者の受注にしたがって、駆動装置1の形態が図5(A)〜図5(C)のいずれかに決定すれば、複数種類のギアケース30A〜30Cの中から対応するギアケースを選択することで、直ぐに適切な形態の駆動装置1の組み立てに移ることができる。その組立方法においては、ギアケースを選択した後、ギアケースに歯車類等を組み込んで減速機3を組立、その減速機3をモータユニット2に取り付ければよく、迅速に駆動装置1を完成できる。
<他の実施形態>
上記実施形態では、ギアケースの種類を三種類としたが、二種類でもよいし、四種類以上であってもよい。
共用される部品は、ギアケース以外の部品の全部であってもよいし、上記実施形態のように一部であってもよい。歯車についていうと、減速機3を構成する歯車全部であってもよいし、一部であってもよい。伝達歯車35〜37の全部を共用してもよいし、一部に共用しないものがあってもよい。伝達歯車は上記実施形態のように3つでもよいし、2つ又は4つ以上であってもよい。各歯車の種類も平歯車に限られず、他の種類の歯車であってもよい。
出力軸(34A、34B)は、ギアケースの種類によって向きのみが異なってなってもよい。向きの違いは、異軸形態A及びBのように同軸方向で反対向きである以外に、軸方向が交差することで向きが異なってもよい。
<実施形態のまとめ>
1.上記実施形態の駆動装置は、
モータ(21)を備えたモータユニット(2)と、
前記モータユニットに取り付けられる減速機(3)と、
を備えた駆動装置(1)であって、
前記減速機は、
前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギア(35-37)と、
前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられるギアケースと、
を備え、
前記ギアケースは、複数種類のギアケース(30A-30C)の中から選択され、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸(33)に対する出力軸(34A,34B)の位置と、が異なる。
この実施形態によれば、前記ギアケースの変更で、異なるレイアウトの駆動機構を構築可能でありながら、前記モータユニット及び前記複数のギアを共用することができ、部品の共用性を向上することができる。
2.上記実施形態では、
前記複数種類のギアケースは、
前記モータの回転軸(21a)と前記出力軸とが同軸上に位置する第一のギアケース(30A)と、
前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行であって、互いに径方向に離間した第二のギアケース(30B,30C)と、
を少なくとも含む。
この実施形態によれば、部品を共用しつつ、前記ギアケースの変更で前記出力軸のレイアウトが異なる駆動機構を構築できる。
3.上記実施形態では、
前記複数種類のギアケースは、
前記モータの回転軸と前記出力軸とが同軸上に位置する第一のギアケース(30A)と、
前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行であって、互いに径方向に第一の距離(L1)だけ離間した第二のギアケース(30B)と、
前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行であって、互いに径方向に前記第一の距離と異なる第二の距離(L2)だけ離間した第三のギアケース(30C)と、
を少なくとも含む。
この実施形態によれば、部品を共用しつつ、前記ギアケースの変更で前記出力軸のレイアウトが異なる駆動機構を構築できる。
4.上記実施形態では、
前記複数のギアは、隣接して配置される複数の平歯車(35-37)を含み、
前記複数の平歯車は、小径歯車(35a-37a)と大径歯車(35b-37b)とを同軸上に備えた平歯車であり、
前記複数の平歯車は、隣接する平歯車において、前記小径歯車と前記大径歯車とが軸方向で逆の配置となるように、配置される。
この実施形態によれば、前記減速機の薄型化を図ることができ、前記駆動装置の専有スペースを削減できる。
5.上記実施形態では、
前記複数のギアは、平歯車(35-37)であり、
前記複数種類のギアケースは、
前記複数のギアのうちの複数のギアが前記モータの回転軸の回りに配置される第一のギアケース(30A)と、
前記複数のギアの軸が同一直線上に配置される第二のギアケース(30C)と、を含む、
この実施形態によれば、前記回転軸方向で前記減速機の薄型化を図りつつ、前記ギアケースの変更で前記減速機の径方向の大きさが異なる駆動装置を得ることができる。
6.上記実施形態では、
前記複数のギアは、平歯車(35-37)であり、
前記複数種類のギアケースは、
前記複数のギアのうちの一のギアが前記モータの回転軸と同軸上に配置され、他のギアが該回転軸の回りに配置される第一のギアケース(30A)と、
前記複数のギアの軸が同一直線上に配置される第二のギアケース(30C)と、
前記複数のギアのうちの一のギアが前記モータの回転軸から離間して配置され、他のギアが該回転軸の回りに配置される第三のギアケース(30B)と、を含む。
この実施形態によれば、前記減速機の薄型化を図りつつ、前記ギアケースの変更で前記出力軸のレイアウトが異なる駆動装置を得ることができる。
7.上記実施形態の部品セットは、
モータユニット(2)と前記モータユニットに取り付けられる減速機(3)とを備えた駆動装置(1)の部品セットであって、
前記モータユニットを構成する部品が、モータ(21)を含み、
前記減速機を構成する部品が、
前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギア(35-37)と、
前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられる複数種類のギアケース(30A-30C)と、を含み、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸(33)に対する出力軸(38A,38B)の位置と、が異なる。
この実施形態によれば、前記ギアケースの変更で、異なるレイアウトの駆動機構を構築可能でありながら、前記モータユニット及び前記複数のギアを共用することができ、部品の共用性を向上することができる。
8.上記実施形態の組立方法は、
モータ(21)を備えたモータユニット(2)に取り付けられる減速機(3)の組立方法であって、
複数種類のギアケース(30A-30C)の中から前記モータユニットに取り付けられるギアケースを選択する工程と、
選択したギアケースに、前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギア(35-37)を組み込み、該ギアケースを前記モータユニット(2)に取り付ける工程と、を含み、
前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
前記複数のギアの配置と、
入力軸(33)に対する出力軸(38A,38B)の位置と、が異なる。
この実施形態によれば、前記ギアケースの変更で、異なるレイアウトの駆動機構を構築可能でありながら、前記モータユニット及び前記複数のギアを共用することができ、部品の共用性を向上することができる。
1 駆動装置、2 モータユニット、3 減速機、30A〜30C ギアケース

Claims (8)

  1. モータを備えたモータユニットと、
    前記モータユニットに取り付けられる減速機と、
    を備えた駆動装置であって、
    前記減速機は、
    前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアと、
    前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられるギアケースと、
    を備え、
    前記ギアケースは、複数種類のギアケースの中から選択され、
    前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
    前記複数のギアの配置と、
    入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
    ことを特徴とする駆動装置。
  2. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記複数種類のギアケースは、
    前記モータの回転軸と前記出力軸とが同軸上に位置する第一のギアケースと、
    前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行で、互いに径方向に離間した第二のギアケースと、
    を少なくとも含む、
    ことを特徴とする駆動装置。
  3. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記複数種類のギアケースは、
    前記モータの回転軸と前記出力軸とが同軸上に位置する第一のギアケースと、
    前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行であって、互いに径方向に第一の距離だけ離間した第二のギアケースと、
    前記モータの前記回転軸と前記出力軸とが平行であって、互いに径方向に前記第一の距離と異なる第二の距離だけ離間した第三のギアケースと、
    を少なくとも含む、
    ことを特徴とする駆動装置。
  4. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記複数のギアは、隣接して配置される複数の平歯車を含み、
    前記複数の平歯車は、小径歯車と大径歯車とを同軸上に備えた平歯車であり、
    前記複数の平歯車は、隣接する平歯車において、前記小径歯車と前記大径歯車とが軸方向で逆の配置となるように、配置される、
    ことを特徴とする駆動装置。
  5. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記複数のギアは、平歯車であり、
    前記複数種類のギアケースは、
    前記複数のギアのうちの複数のギアが前記モータの回転軸の回りに配置される第一のギアケースと、
    前記複数のギアの軸が同一直線上に配置される第二のギアケースと、を含む、
    ことを特徴とする駆動装置。
  6. 請求項1に記載の駆動装置であって、
    前記複数のギアは、平歯車であり、
    前記複数種類のギアケースは、
    前記複数のギアのうちの一のギアが前記モータの回転軸と同軸上に配置され、他のギアが該回転軸の回りに配置される第一のギアケースと、
    前記複数のギアの軸が同一直線上に配置される第二のギアケースと、
    前記複数のギアのうちの一のギアが前記モータの回転軸から離間して配置され、他のギアが該回転軸の回りに配置される第三のギアケースと、を含む、
    ことを特徴とする駆動装置。
  7. モータユニットと前記モータユニットに取り付けられる減速機とを備えた駆動装置の部品セットであって、
    前記モータユニットを構成する部品が、モータを含み、
    前記減速機を構成する部品が、
    前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアと、
    前記複数のギアを支持すると共に前記モータユニットに取り付けられる複数種類のギアケースと、を含み、
    前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
    前記複数のギアの配置と、
    入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
    ことを特徴とする部品セット。
  8. モータを備えたモータユニットに取り付けられる減速機の組立方法であって、
    複数種類のギアケースの中から前記モータユニットに取り付けられるギアケースを選択する工程と、
    選択したギアケースに、前記モータの出力を減速するように組み合わせられる複数のギアを組み込み、該ギアケースを前記モータユニットに取り付ける工程と、を含み、
    前記複数種類のギアケースは、それぞれ、
    前記複数のギアの配置と、
    入力軸に対する出力軸の位置と、が異なる、
    ことを特徴とする組立方法。
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