JP2019120010A - ホイールローダ - Google Patents

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Abstract

【課題】掘削作業時においてリフトアームを短時間で上昇させることが可能なホイールローダを提供する。【解決手段】エンジン3と、走行駆動装置4と、可変容量型の作業機用油圧ポンプ43と、フロント作業機2と、を備えたホイールローダ1おいて、踏込量検出器70及び前後進切換スイッチ124と、圧力検出器73と、ホイールローダ1の最大けん引力及び作業機用油圧ポンプ43の入力トルクをそれぞれ制御するコントローラ5と、を備え、コントローラ5は、掘削作業を特定する特定条件を満たすか否かを判定する特定条件判定部52Aと、掘削作業開始時からの経過時間を計測する経過時間計測部53と、入力トルク制御部54Bと、を含み、入力トルク制御部54Bは、特定条件を満たした時に入力トルクを第1入力トルク値Tp1に制限し、第1設定時間ST1経過時から第2設定時間ST2が経過すると入力トルクを第1入力トルク値Tp1から大きくする。【選択図】図13

Description

本発明は、土砂や鉱物等を掘削してダンプトラック等へ積み込む荷役作業を行うホイールローダに関する。
ホイールローダでは、掘削作業を行う場合にけん引力(走行駆動力)が大きいと土砂や鉱物等の掘削対象物にバケットを突っ込んだ際にリフトアームに作用する反力が大きくなり、当該反力が抵抗となってリフトアームの上げ動作の妨げになるため、結果としてリフトアームの持ち上げ力が低下してしまう。したがって、掘削作業時には、けん引力とリフトアームの持ち上げ力とのバランスを調整する技術が必要となる。
例えば特許文献1には、トルクコンバータ式の走行駆動システムが搭載されたホイールローダであって、掘削状態を満たす条件が所定時間継続して成立すると、時間経過に伴ってエンジンの最高回転速度の制限値を小さくしてけん引力を制限しているものが開示されている。このホイールローダでは、掘削作業時においてけん引力を抑制することにより作業性を向上させている。
国際公開第2009/054499号
掘削作業は、掘削対象物にバケットを突っ込む作業、掘削対象物をバケットで掬う作業、及び掘削対象物が積まれた状態のバケットを持ち上げる作業の3つの作業に大きく分かれるが、このうちのバケットの持ち上げ作業はできる限り短時間で行うことが求められる。しかしながら、特許文献1に記載のホイールローダでは、掘削対象物をバケットで掬う作業が開始されると時間の経過に伴って所定の制限値まで徐々にけん引力を小さくしていくのみであるため、バケットの持ち上げ作業においてバケット内の積荷の荷重がかかったリフトアームを素早く上昇させることが難しい。この場合、リフトアームが上がりきるまで、すなわちバケットが持ち上がるまでに時間がかかり、作業効率が低下してしまう。
そこで、本発明の目的は、掘削作業時においてリフトアームを短時間で上昇させることが可能なホイールローダを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明は、車体と、前記車体に設けられた複数の車輪及びエンジンと、前記エンジンからの動力を前記複数の車輪に伝達して前記車体を走行させる走行駆動装置と、前記エンジンにより駆動される可変容量型の作業機用油圧ポンプと、前記車体の前部に設けられて前記作業機用油圧ポンプから供給される作動油により駆動されるフロント作業機と、を備えたホイールローダおいて、前記ホイールローダの走行状態を検出する走行状態検出器と、前記フロント作業機の動作状態を検出する動作状態検出器と、前記ホイールローダの最大けん引力及び前記作業機用油圧ポンプの入力トルクをそれぞれ制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記走行状態検出器で検出された走行状態、及び前記動作状態検出器で検出された動作状態に基づいて、前記ホイールローダの掘削作業を特定する特定条件を満たすか否かを判定する特定条件判定部と、前記ホイールローダの掘削作業開始時からの経過時間を計測する経過時間計測部と、前記ホイールローダの最大けん引力を制御するけん引力制御部と、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを制御する入力トルク制御部と、を含み、前記けん引力制御部は、前記特定条件判定部にて前記特定条件を満たすと判定され、かつ前記経過時間計測部にて掘削作業開始時から所定の第1設定時間の経過が計測されると、前記所定の第1設定時間経過時から所定の第2設定時間経過時までの間に、前記ホイールローダの最大けん引力を時間経過に伴って所定の第1制限値まで制限し、前記入力トルク制御部は、前記特定条件判定部にて前記特定条件を満たすと判定された時、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを所定の第1入力トルク値に制限し、前記経過時間計測部にて前記所定の第1設定時間経過時からさらに前記所定の第2設定時間の経過が計測されると、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを前記所定の第1入力トルク値から前記所定の第1入力トルク値よりも大きい所定の第2入力トルク値にすることを特徴とする。
本発明によれば、掘削作業時においてリフトアームを短時間で上昇させることができる。上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の各実施形態に係るホイールローダの外観を示す側面図である。 運転室のレイアウトについて示す模式図である。 ホイールローダの掘削作業について説明する説明図である。 第1実施形態に係るホイールローダの油圧回路及び電気回路を示す図である。 速度段毎の最高車速と駆動力との関係を示すグラフである。 アクセルペダル踏込量と目標エンジン回転速度との関係を示すグラフである。 リフトアーム上げ操作量とスプールの開口面積との関係を示すグラフである。 コントローラが有する機能を示す機能ブロック図である。 コントローラで実行される処理の全体の流れを示すフローチャートである。 コントローラで実行される最大けん引力制御処理の流れを示すフローチャートである。 最大けん引力の時間推移を示すグラフである。 コントローラで実行される作業機用油圧ポンプの入力トルク制御処理の流れを示すフローチャートである。 作業機用油圧ポンプの入力トルクの時間推移を示すグラフである。 第2実施形態に係るホイールローダの油圧回路及び電気回路を示す図である。 第3実施形態に係るホイールローダの油圧回路及び電気回路を示す図である。
本発明の各実施形態に係るホイールローダの全体構成及びその動作について、図1〜3を参照して説明する。
図1は、本発明の各実施形態に係るホイールローダ1の外観を示す側面図である。図2は、運転室12のレイアウトについて示す模式図である。図3(a)〜(c)は、ホイールローダ1の掘削作業について説明する説明図である。
ホイールローダ1は、前フレーム1A及び後フレーム1Bで構成される車体と、車体の前部に設けられたフロント作業機2と、を備えている。ホイールローダ1は、車体が中心付近で中折れすることにより操舵するアーティキュレート式の作業車両である。前フレーム1Aと後フレーム1Bとは、センタジョイント10によって左右方向に回動自在に連結されており、前フレーム1Aが後フレーム1Bに対して左右方向に屈曲する。
前フレーム1Aには、左右一対の前輪11A、及びフロント作業機2が設けられている。後フレーム1Bには、左右一対の後輪11B、オペレータが搭乗する運転室12、エンジンやコントローラ、冷却器等の各機器を収容する機械室13、及び車体が傾倒しないようにバランスを保つためのカウンタウェイト14が設けられている。
なお、以下において、ホイールローダ1の左右方向のうち、運転室12のシート121(図2参照)に座ったオペレータから見て左の方向を「左方向」とし、右の方向を「右方向」とする。図1では、左右一対の前輪11A及び後輪11Bのうち、左側の前輪11A及び後輪11Bのみを示している。
フロント作業機2は、上下方向に回動可能なリフトアーム21と、伸縮することによりリフトアーム21を駆動させる一対のリフトアームシリンダ22と、リフトアーム21の先端部に取り付けられたバケット23と、伸縮することによりバケット23をリフトアーム21に対して上下方向に回動させるバケットシリンダ24と、リフトアーム21に回動可能に連結されてバケット23とバケットシリンダ24とのリンク機構を構成するベルクランク25と、一対のリフトアームシリンダ22やバケットシリンダ24へ圧油を導く複数の配管(不図示)と、を有している。なお、図1では、一対のリフトアームシリンダ22のうち、左側に配置されたリフトアームシリンダ22のみを破線で示している。
リフトアーム21は、各リフトアームシリンダ22のロッド220が伸びることにより上方向に回動し、各ロッド220が縮むことにより下方向に回動する。バケット23は、バケットシリンダ24のロッド240が伸びることによりリフトアーム21に対して上方向に回動(チルト)し、ロッド240が縮むことによりリフトアーム21に対して下方向に回動(ダンプ)する。
図2に示すように、運転室12には、オペレータが着座するシート121と、シート121の前方に配置され、車体の左右方向への操縦を行うためのハンドル122と、車体を走行させるためのアクセルペダル123と、車体の前進、停止、及び後進のいずれかを切り換えるための前後進切換スイッチ124と、車体の速度段を選択するためのシフトスイッチ125と、ハンドル122のさらに前方に配置され、車体の走行状態やフロント作業機2の動作状態等を表示する表示装置としてのモニタ126と、が設けられている。
本実施形態では、モニタ126は、ホイールローダ1の最大けん引力及びフロント作業機2を駆動させるための作動油を供給する作業機用油圧ポンプ43(図4参照)の入力トルクに関する情報を表示する表示部126Aを有している。表示部126Aは、例えば、ホイールローダ1の最大けん引力が制限されている状態のときには赤く点灯し、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクが制限されている状態のときには赤く点滅する等により、オペレータに対してホイールローダ1における所定の制限状態を知らせることができる。
このホイールローダ1は、例えば露天掘り鉱山等において、土砂や鉱物等を掘削してダンプトラック等へ積み込む荷役作業を行うための作業車両である。掘削作業では、まず、ホイールローダ1は、掘削対象である地山100に向かってフルアクセルで前進し、バケット23を地山100に突入させる(図3(a)に示す状態)。次に、ホイールローダ1は、バケット23をチルトして掘削対象物を掬い上げる(図3(b)に示す状態)。そして、掘削対象物が積まれた状態のバケット23を上方に持ち上げるべく、ホイールローダ1はリフトアーム21の上げ動作を行う(図3(c)に示す状態)。図3(a)〜(c)に示すこれら一連の作業を「掘削作業」とする。
次に、ホイールローダ1の駆動システムについて、実施形態ごとに説明する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係るホイールローダ1の駆動システムについて、図4〜13を参照して説明する。
(走行駆動装置4の構成)
まず、本実施形態に係るホイールローダ1の駆動システムのうち、車体の走行駆動システムとしての走行駆動装置4の構成について、図4〜6を参照して説明する。
図4は、第1実施形態に係るホイールローダ1の油圧回路及び電気回路を示す図である。図5は、速度段毎の最高車速と駆動力との関係を示すグラフである。図6は、アクセルペダル踏込量と目標エンジン回転速度との関係を示すグラフである。
本実施形態に係るホイールローダ1は、トルクコンバータ式の走行駆動装置4によって車体の走行が制御されており、図4に示すように、エンジン3と、入力軸がエンジン3の出力軸に連結されたトルクコンバータ41(以下、「トルコン41」とする)と、トルコン41の出力軸に連結されたトランスミッション42と、エンジン3等の各機器を制御するコントローラ5と、を備えている。
トルコン41は、インペラ、タービン、及びステータで構成された流体クラッチであり、入力トルクに対して出力トルクを増大させる機能、すなわちトルク比(=出力トルク/入力トルク)を1以上とする機能を有する。このトルク比は、トルコン41の入力軸の回転速度と出力軸の回転速度の比であるトルコン速度比(=出力軸回転速度/入力軸回転速度)が大きくなるにつれて小さくなる。これにより、エンジン3の回転を変速した上でトランスミッション42に伝達する。
トランスミッション42は、複数の速度段に切り換え可能な変速機であり、トルコン41の出力軸の回転を変速する。本実施形態では、トランスミッション42は、図5に示すような4つの速度段を有しており、1速度段、2速度段、3速度段、4速度段の順に最高車速が大きくなり(S1<S2<S3<S4)、4速度段、3速度段、2速度段、1速度段の順に最大駆動力が大きくなるように(F4<F3<F2<F1)、それぞれ設定されている。
ここで、「1速度段」は、ホイールローダ1の掘削作業時に選択される低速度段に相当する速度段である。「2速度段」は、積込作業においてホイールローダ1がダンプトラックに向かって走行するとき(ライズラン操作時)に選択される速度段である。「3速度段」及び「4速度段」は、ホイールローダ1が搬送路を走行するとき等に選択される速度段である。図5では、1速度段を実線で、2速度段を破線で、3速度段を一点鎖線で、4速度段を二点鎖線で、それぞれ示している。
1〜4速度段の切り換えは、シフトスイッチ125の選択によって行われる。オペレータがシフトスイッチ125で所望の速度段を選択すると、選択された速度段に係る速度段信号がシフトスイッチ125からコントローラ5に出力される。そして、コントローラ5は、当該速度段信号をトランスミッション制御部420に出力する。トランスミッション制御部420は1〜4速度段のそれぞれに対応したソレノイド弁を有しており、速度段信号を受信すると当該速度段信号に基づくソレノイド弁が駆動して、トランスミッション42のクラッチに作動油を作用させる。これにより、所望の速度段に対応したクラッチが係合して速度段が切り換わる。
なお、速度段の切り換えについては、シフトスイッチ125を用いずに自動で行うことも可能である。この場合、トルコン速度比をパラメータとしてアクセルペダル123の踏込量に応じて最適な車速で変速するように、コントローラ5からトランスミッション制御部420へ信号が出力される。
また、トランスミッション42のクラッチの係合に応じて、ホイールローダ1の進行方向、すなわち前進又は後進が切り換わる。前進又は後進の切り換えは、前後進切換スイッチ124によって行われる。オペレータが前後進切換スイッチ124を前進の位置に切り換えると、前進を示す前後進切換信号がコントローラ5に出力され、コントローラ5はトランスミッション42の前進クラッチを係合状態とするための指令信号をトランスミッション制御部420に出力する。トランスミッション制御部420が前進に係る指令信号を受信すると、トランスミッション制御部420に設けられたクラッチ制御弁が作動して前進クラッチが係合状態となり、車体の進行方向が前進に切り換わる。車体の後進についても、同様の仕組みによって切り換わる。
トルクコンバータ式の走行駆動装置4では、まず、オペレータがアクセルペダル123を踏み込むとエンジン3が回転し、エンジン3の回転に伴ってトルコン41の入力軸が回転する。そして、設定されたトルコン速度比にしたがってトルコン41の出力軸が回転し、トルコン41からの出力トルクがトランスミッション42、プロペラシャフト16、及びアクスル15を介して前輪11A及び後輪11Bに伝達されることにより、ホイールローダ1が走行する。
アクセルペダル123の踏込量は踏込量検出器70によって検出されて、コントローラ5に入力される。図6に示すように、アクセルペダル123の踏込量と目標エンジン回転速度とは比例関係にあり、アクセルペダル123の踏込量が大きくなると目標エンジン回転速度は速くなる。この関係性を用いることにより、コントローラ5に入力された踏込量に対応する目標エンジン回転速度にしたがった指令信号がコントローラ5からエンジン3へ出力される。
エンジン3は、この目標エンジン回転速度に基づいて回転数が制御される。したがって、アクセルペダル123の踏込量が大きいとトルコン41の出力軸の回転速度が上昇して車速が上昇する。図4に示すように、エンジン3の回転速度はエンジン3の出力軸側に設けられた第1回転速度センサ71で、車速はプロペラシャフト16の回転速度として第2回転速度センサ72で、それぞれ検出される。
なお、図6において、アクセルペダル123の踏込量が少ない所定の領域(0%〜20あるいは30%の範囲)では、目標エンジン回転速度がアクセルペダル123の踏込量にかかわらず最低目標エンジン回転速度Vminに維持されるように、アクセルペダル123の踏込量が多い所定の領域(70あるいは80%〜100%の範囲)では、目標エンジン回転速度がアクセルペダル123の踏込量にかかわらず最高目標エンジン回転速度Vmaxに維持されるように、それぞれ設定されている。なお、これらの設定は、任意に変更可能である。
(フロント作業機2の駆動システム)
次に、ホイールローダ1の駆動システムのうち、フロント作業機2の駆動システムについて、図4及び図7を参照して説明する。
図7は、リフトアーム上げ操作量とスプール開口面積との関係を示すグラフである。
ホイールローダ1は、図4に示すように、エンジン3により駆動され、フロント作業機2に作動油を供給する作業機用油圧ポンプ43と、当該作動油を貯蔵する作動油タンク44と、リフトアーム21を操作するためのリフトアーム操作レバー210と、バケット23を操作するためのバケット操作レバー230と、作業機用油圧ポンプ43からリフトアームシリンダ22及びバケットシリンダ24にそれぞれ供給される圧油の流れを制御するコントロールバルブ45と、を備える。
作業機用油圧ポンプ43は、傾転角に応じて押し退け容積が制御される斜板式あるいは斜軸式の可変容量型の油圧ポンプである。傾転角は、コントローラ5から出力された指令信号にしたがって、レギュレータ430により調整される。作業機用油圧ポンプ43からの吐出圧は圧力検出器73で検出され、検出された吐出圧に係る信号がコントローラ5へ出力される。
例えば、オペレータがリフトアーム21を上げる方向にリフトアーム操作レバー210を操作すると、その操作量に応じたパイロット圧が生成される。このパイロット圧はリフトアーム操作レバー210によるリフトアーム21の上げ操作量に相当する。
そして、生成されたパイロット圧はコントロールバルブ45に作用し、コントロールバルブ45内のスプールが当該パイロット圧に応じてストロークする。作業機用油圧ポンプ43から吐出された作動油はコントロールバルブ45を介してリフトアームシリンダ22に流入し、これによりリフトアームシリンダ22のロッド220が伸長する。
図7に示すように、リフトアーム21の上げ操作量[%]とコントロールバルブ45のスプールの開口面積[%]とは比例関係にあり、リフトアーム21の上げ操作量が増えるとスプールの開口面積も大きくなる。したがって、リフトアーム21を上げる方向にリフトアーム操作レバー210を大きく操作すると、リフトアームシリンダ22へ流入する作動油量が多くなり、ロッド220が速く伸長する。
なお、図7において、リフトアーム21の上げ操作量0〜20%の範囲では、スプールは開口せず、開口面積は0%である(不感帯)。また、リフトアーム21の上げ操作量85〜100%の範囲では、スプールの開口面積は100%で一定となっており、フルレバー操作状態が維持されている。
バケット23の操作についても、リフトアーム21の操作と同様に、バケット操作レバー230の操作量に応じて生成されたパイロット圧がコントロールバルブ45に作用することによってコントロールバルブ45のスプールの開口面積が制御され、バケットシリンダ24へ流出入する作動油量が調整される。
なお、図4では図示を省略しているが、リフトアーム21の下げ操作量やバケット23のチルト及びダンプ操作量をそれぞれ検出するための操作量(パイロット圧)検出器についても、油圧回路の各管路上に設けられている。
以上より、エンジン3は、走行駆動装置4の駆動源であると共に、フロント作業機2の駆動源でもある。したがって、エンジン3における実回転速度に対する全出力トルクは、エンジン3の実回転速度に対する作業機用油圧ポンプ43の入力トルクと、エンジン3の実回転速度に対するトルコン41の入力トルクとを足し合わせたものである。掘削作業においては、フロント作業機2の駆動力と走行駆動力とのバランスを適宜調整することにより作業効率を向上させることができる。そこで、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクとホイールローダ1の最大けん引力とをコントローラ5によって制御する。
(コントローラ5の構成及び機能)
次に、コントローラ5の構成及び機能について、図8〜13を参照して説明する。
図8は、コントローラ5が有する機能を示す機能ブロック図である。図9は、コントローラ5で実行される処理の全体の流れを示すフローチャートである。図10は、コントローラ5で実行される最大けん引力制御処理の流れを示すフローチャートである。図11は、最大けん引力の時間推移を示すグラフである。図12は、コントローラ5で実行される作業機用油圧ポンプの入力トルク制御処理の流れを示すフローチャートである。図13は、作業機用油圧ポンプの入力トルクの時間推移を示すグラフである。
コントローラ5は、CPU、RAM、ROM、入力I/F、及び出力I/Fがバスを介して互いに接続されて構成される。そして、前後進切換スイッチ124やシフトスイッチ125といった各種の操作装置、及び踏込量検出器70や圧力検出器73といった各種の検出器等が入力I/Fに接続され、エンジン3や作業機用油圧ポンプ43のレギュレータ430、モニタ126等が出力I/Fに接続されている。
このようなハードウェア構成において、ROMや光学ディスク等の記録媒体に格納された演算プログラム(ソフトウェア)をCPUが読み出してRAM上に展開し、展開された演算プログラムを実行することにより、演算プログラムとハードウェアとが協働して、コントローラ5の機能を実現する。
なお、本実施形態では、コントローラ5をソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成されるコンピュータとして説明しているが、これに限らず、他のコンピュータの構成の一例として、ホイールローダ1の側で実行される演算プログラムの機能を実現する集積回路を用いてもよい。
図8に示すように、コントローラ5は、データ取得部51と、判定部52と、経過時間計測部53と、制御部54と、記憶部55と、信号出力部56と、を含む。
データ取得部51は、前後進切換スイッチ124からの前後進切換信号、踏込量検出器70で検出されたアクセルペダル123の踏込量、圧力検出器73で検出された作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Pa、及びシフトスイッチ125からの速度段信号に関するデータをそれぞれ取得する。
判定部52は、ホイールローダ1の掘削作業を特定する特定条件を満たすか否かを判定する特定条件判定部52Aと、ホイールローダ1の掘削作業を解除する解除条件を満たすか否かを判定する解除条件判定部52Bと、を含む。特定条件判定部52A及び解除条件判定部52Bは、いずれも前後進切換スイッチ124からの前後進切換信号、踏込量検出器70からのアクセルペダル123の踏込量、及び圧力検出器73からの作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paに基づいてそれぞれの条件を判定する。
ここで、「特定条件」とは、ホイールローダ1の掘削作業である図3(a)〜(c)に示す一連の作業を特定するための条件である。「解除条件」とは、継続して特定条件を満たさない場合にホイールローダ1の掘削作業を解除するための条件である。なお、「継続して特定条件を満たさない場合」とは、オペレータの操作により掘削作業を途中で中止・中断した場合や、掘削作業をひと通り終えた場合のことをいう。
また、前後進切換スイッチ124及び踏込量検出器70はそれぞれ、ホイールローダ1の走行状態を検出する走行状態検出器の一態様であり、圧力検出器73は、フロント作業機2の動作状態を検出する動作状態検出器の一態様である。すなわち、判定部52は、走行状態検出器で検出されたホイールローダ1の走行状態、及び動作状態検出器で検出されたフロント作業機2の動作状態に基づいて、特定条件及び解除条件についての判定を行う。
なお、本実施形態では、前後進切換スイッチ124から出力された前後進切換信号、及び踏込量検出器70で検出されたアクセルペダル123の踏込量によって車体の走行状態を判定しているが、これに限らず、車体に搭載された他の複数の走行状態検出器で検出された各走行状態を踏まえて総合的に車体の走行状態を判定してもよい。同様に、本実施形態では、圧力検出器73で検出された作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paによってフロント作業機2の動作状態を判定しているが、これに限らず、例えばリフトアームシリンダ22やバケットシリンダ24に作用されるパイロット圧を検出してフロント作業機2の動作状態を判定してもよい。
経過時間計測部53は、ホイールローダ1の掘削作業開始時からの経過時間を計測する。制御部54は、経過時間計測部53で計測された経過時間に応じてホイールローダ1の最大けん引力を制御するけん引力制御部54Aと、経過時間計測部53で計測された経過時間に応じて作業機用油圧ポンプ43の入力トルクを制御する入力トルク制御部54Bと、を含む。なお、以下では、「ホイールローダ1の最大けん引力」を単に「最大けん引力」とし、「作業機用油圧ポンプ43の入力トルク」を単に「入力トルク」とする場合がある。
記憶部55は、作業機用油圧ポンプ43の吐出圧に係る所定の設定値Pth、掘削作業開始時からの経過時間に関する所定の第1設定時間ST1、所定の第2設定時間ST2、及び所定の第3設定時間ST3、最大けん引力に係る所定の第1制限値R1及び所定の第1制限値R1よりも小さい所定の第2制限値R2(R2<R1)、ならびに入力トルクに係る所定の第1入力トルク値Tp1及び所定の第1入力トルク値Tp1よりも大きい所定の第2入力トルク値Tp2(Tp2>Tp1)をそれぞれ記憶している。なお、記憶部55に記憶されているこれらの値について、以下では「所定の」は省略する。
ここで、「第1設定時間ST1」とは、車体を前進させながらバケット23を地山100に突っ込む作業(図3(a)に示す状態参照)に対応させた時間である。「第2設定時間ST2」とは、バケット23をチルトさせて掘削対象物を掬う作業(図3(b)に示す状態参照)に対応させた時間である。「第3設定時間ST3」とは、掘削対象物を積んだ状態のバケット23を上方に持ち上げる作業、すなわちリフトアーム21の上げ動作(図3(c)に示す状態参照)に対応させた時間である。したがって、図11及び図13において、掘削作業開始時がT=0であり、バケット23のチルト操作開始時がT=T1であり、リフトアーム21の上げ操作開始時がT=T2となる。
信号出力部56は、けん引力制御部54Aにおける処理にしたがった指令信号をエンジン3に出力し、入力トルク制御部54Bにおける処理にしたがった指令信号を作業機用油圧ポンプ43のレギュレータ430に出力する。
また、信号出力部56は、けん引力制御部54Aにおける制限状態に基づいて、最大けん引力が第2制限値R2に制限されている状態(図11参照)を表示させる表示信号をモニタ126に出力すると共に、入力トルク制御部54Bにおける制御状態に基づいて、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクが第2入力トルク値Tp2に制御されている状態(図13参照)を表示させる表示信号をモニタ126に出力する。
次に、コントローラ5内で実行される具体的な処理の流れについて説明する。
図9に示すように、まず、データ取得部51は、前後進切換スイッチ124からの前後進切換信号、踏込量検出器70からのアクセルペダル123の踏込量、圧力検出器73からの作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Pa、及びシフトスイッチ125からの速度段信号をそれぞれ取得する(ステップS501)。
次に、特定条件判定部52Aは、ステップS501で取得した前後進切換信号、アクセルペダル123の踏込量、及び作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paに基づいて、ホイールローダ1が特定条件を満たすか否かを判定する(ステップS502)。
ステップS502において特定条件を満たすと判定された場合(ステップS502/YES)、特定条件判定部52Aは、ステップS501で取得した速度段信号が「低速度段」であるか否かを判定する(ステップS503)。
ステップS503において速度段が「低速度段」であると判定された場合(ステップS503/YES)、特定条件判定部52Aは、ステップS501で取得した作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paが記憶部55から読み出した設定値Pth以上であるか否かを判定する(ステップS504)。
ステップS504において作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paが設定値Pth以上である(Pa≧Pth)と判定された場合(ステップS504/YES)、コントローラ5は、ホイールローダ1の最大けん引力制御処理(ステップS510)及び作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理(ステップS530)に進む。
一方、ステップS502において特定条件を満たさないと判定された場合(ステップS502/NO)、ステップS503において速度段が「低速度段」でないと判定された場合(ステップS503/NO)、及びステップS504において作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paが所定の設定値Pth以上でない、すなわち作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paが所定の設定値Pth未満である(Pa<Pth)と判定された場合(ステップS504/NO)、コントローラ5は処理を終了する。
このように、本実施形態では、特定条件判定部52Aは、トランスミッション42の速度段が「低速度段」であって、かつ作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paが設定値Pth以上である(Pa≧Pth)場合に特定条件を満たすと判定することにより、ホイールローダ1の掘削作業の判定をより精度よく行うことができる。なお、コントローラ5は、必ずしもステップS503の処理及びステップS504の処理を実行する必要はなく、少なくともステップS502においてYESの場合にステップS510の処理及びステップS530の処理に進めばよい。
次に、ホイールローダ1の最大けん引力制御処理(ステップS510)について、図10及び図11を参照して説明する。
ホイールローダ1の最大けん引力制御処理(ステップS510)では、まず、経過時間計測部53が、掘削作業開始時(ステップS502において特定条件を満たすと判定された時;時間T=0)から第1設定時間ST1が経過したか否かを計測する(ステップS511)。
ステップS511において掘削作業開始時(時間T=0)から第1設定時間ST1の経過が計測されたと判断されると(ステップS511/YES)、けん引力制御部54Aは、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)から第2設定時間ST2経過時(時間T=T2)までの間(=T2−T1)に、最大けん引力を時間経過に伴って初期値R0から第1制限値R1まで小さく制限する(ステップS512)。
本実施形態では、図11に示すように、最大けん引力は、第2設定時間ST2のうち約半分の時間で初期値R0から徐々に第1制限値R1に制限され、その後、第2設定時間ST2の経過時(時間T=T2)まで第1制限値R1のまま一定となっているが、これに限らず、第2設定時間ST2の全時間をかけて初期値R0から徐々に第1制限値R1に制限されてもよい。
なお、コントローラ5は、ステップS511において掘削作業開始時(時間T=0)から第1設定時間ST1の経過が計測されない場合には(ステップS511/NO)、掘削作業開始時(時間T=0)から第1設定時間ST1が経過するまで(ステップS511/YES)次のステップS512に進まない。
次に、経過時間計測部53は、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2が経過したか否かを計測する(ステップS513)。ステップS513において第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2の経過が計測されたと判断されると(ステップS513/YES)、けん引力制御部54Aは、最大けん引力を第1制限値R1から第2制限値R2(<R1)に制限する(ステップS514)。
図11に示すように、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2が経過した時(時間T=T2)とは、バケット23のチルト操作が終了してリフトアーム21の上げ操作を開始するタイミングである。このタイミングで最大けん引力を第1制限値R1からさらに第2制限値R2に下げる(初期値R0から2段階下げる)ことにより、最大けん引力が第1制限値R1の場合よりも小さくなり、リフトアーム21が上方に上がりやすくなる。
なぜならば、リフトアーム21には、けん引力に対する反力が作用してリフトアーム21の上げ動作の妨げとなるが、この反力が第1制限値R1のときよりも抑制されて、リフトアーム21の持ち上げ力が大きくなるからである。これにより、リフトアーム21の上昇速度が速くなり、荷が入った状態のバケット23であっても短時間で持ちあげることが可能となる。
なお、コントローラ5は、ステップS513において第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)から第2設定時間ST2の経過が計測されない場合には(ステップS513/NO)、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)から第2設定時間ST2が経過するまで(ステップS513/YES)次のステップS514に進まない。
信号出力部56は、けん引力制御部54Aでの制限状態にしたがった表示信号をモニタ126に出力する(ステップS515)。これにより、モニタ126の表示部126Aには、ホイールローダ1の最大けん引力が第2制限値R2に制限されている状態であることが表示され、オペレータはホイールローダ1が当該制限状態にあることを確認することができると共に、コントローラ5による制限のタイミングを認識することが可能となる。
次に、経過時間計測部53は、第2設定時間ST2経過時(時間T=T2)からさらに第3設定時間ST3が経過したか否かを計測する(ステップS516)。ステップS516において第2設定時間ST2経過時(時間T=T2)からさらに第3設定時間ST3の経過が計測されたと判断されると(ステップS516/YES)、けん引力制御部54Aは、最大けん引力を第2制限値R2から第1制限値R1に戻す(ステップS517)。
図11に示すように、第2設定時間ST2経過時(時間T=T2)からさらに第3設定時間ST3が経過した時(時間T=T3)とは、リフトアーム21の上げ動作が終わった頃合いである。例えば、第2制限値R2が第1制限値R1よりもある程度小さい値であるような場合、最大けん引力を第1制限値R1から第2制限値R2に下げた時にけん引力不足(トルク抜け)を感じやすくなってしまう。
そこで、リフトアーム21の上げ動作が終わった頃合いに、最大けん引力を第2制限値R2から第1制限値R1に上昇させることにより、けん引力不足を抑制することができる。したがって、けん引力不足を防止させる観点からは、最大けん引力を第2制限値R2に制限している時間、すなわち第3設定時間ST3は短く設定した方がよい。
なお、図10及び図11では、けん引力制御部54Aは、最大けん引力を第2制限値R2から第1制限値R1に戻しているが、これに限らず、第2制限値R2よりも大きい値であれば第1制限値R1でなくてもよい。
そして、信号出力部56は、けん引力制御部54Aでの制御状態にしたがった表示信号をモニタ126に出力する(ステップS518)。これにより、ホイールローダ1の最大けん引力が第2制限値R2に制限されている状態であることの表示が表示部126Aから消え、オペレータは最大けん引力の第2制限値R2への制限状態が解除されたことを確認することができる。
次に、解除条件判定部52Bは、継続して特定条件を満たすか否か、すなわち解除条件を満たすか否かを判定する(ステップS519)。ステップS519において解除条件を満たすと判定された場合(ステップS519/YES)、けん引力制御部54Aは、最大けん引力の第1制限値R1及び第2制限値R2への制限を解除し(ステップS520)、コントローラ5は処理を終了する。
このように、ホイールローダ1が掘削作業以外の作業を行っているときには、最大けん引力の制限を解除することで、最大けん引力を第1制限値R1及び第2制限値R2よりも大きな値(例えば初期値R0)にすることができ、フルアクセルで車体を走行させるような場合に車速を上げることが可能となる。
なお、コントローラ5は、ステップS519において解除条件を満たさないと判定された場合には(ステップS519/NO)、解除条件を満たすまで(ステップS519/YES)次のステップS520に進まない。
本実施形態では、ホイールローダ1の最大けん引力制御処理のうち、最後の処理であるステップS519において解除条件の判定を行っているが、例えばオペレータの操作により掘削作業が中止・中断されたような場合には、ステップS519よりも前の処理の途中で解除条件の判定を行うことになる。
次に、作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理(ステップS530)について、図12及び図13を参照して説明する。
作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理(ステップS530)では、まず、入力トルク制御部54Bは、特定条件を満たすと判定された時(掘削作業開始時;時間T=0)、入力トルクを第1入力トルク値Tp1に制限する(ステップS531)。
図13に示すように、掘削作業の初期段階(図3(a)及び図3(b)に示す状態)では入力トルクを第1入力トルク値Tp1に制限することで、エンジン3の入力トルクを作業機用油圧ポンプ43側よりも走行駆動装置4側に多く使用することができる。なお、このとき、バケット23のチルト操作はゆっくりと行うため、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクを制限しても問題はない。すなわち、第1入力トルク値Tp1は、バケット23のチルト操作に影響を与えない程度の値とする必要がある。
次に、経過時間計測部53は、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2が経過したか否かを計測する(ステップS532)。ステップS532において第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2の経過が計測されたと判断されると(ステップS532/YES)、入力トルク制御部54Bは、入力トルクを第1入力トルク値Tp1から第2入力トルク値Tp2(>Tp1)にする(ステップS533)。
前述したように、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2が経過した時(時間T=T2)とは、バケット23のチルト操作が終了してリフトアーム21の上げ操作を開始するタイミングである。図13に示すように、このタイミングで入力トルクを第1入力トルク値Tp1よりも大きい第2入力トルク値Tp2にすることにより、作業機用油圧ポンプ43からリフトアームシリンダ22に供給される作動油の流量が第1入力トルク値Tp1に制限していた場合と比べて多くなるため、リフトアーム21の上昇速度が速くなる。
なぜならば、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクは作業機用油圧ポンプ43の吐出圧と押し退け容積との積で表されるため(入力トルク=吐出圧×押し退け容積)、入力トルクが大きくなると、作業機用油圧ポンプ43の吐出圧Paに対する押し退け容積も大きくなるからである。これにより、リフトアーム21の上げ動作の作業時間を短縮することができ、作業効率の向上につながる。
本実施形態では、バケット23のチルト操作が終了してリフトアーム21の上げ操作を開始するタイミングで、最大けん引力を第1制限値R1から第2制限値R2に制限すると共に、入力トルクを第1入力トルク値Tp1から第2入力トルク値Tp2に上げるため、最大けん引力の制限のみを行った場合及び入力トルクの制御のみを行った場合のそれぞれと比べて、リフトアーム21の上昇速度がより速くなり、より短時間でリフトアーム21を上昇させることが可能となる。
なお、コントローラ5は、ステップS532において第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)からさらに第2設定時間ST2の経過が計測されない場合には(ステップS532/NO)、第1設定時間ST1経過時(時間T=T1)から第2設定時間ST2が経過するまで(ステップS532/YES)次のステップS533に進まない。
信号出力部56は、ステップS533における入力トルク制御部54Bでの制御状態にしたがった表示信号をモニタ126に出力する(ステップS534)。これにより、モニタ126の表示部126Aには、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクが第2入力トルク値Tp2に制御されている状態であることが表示され、オペレータは作業機用油圧ポンプ43の入力トルクが当該制御状態にあることを確認することができると共に、コントローラ5による制御のタイミングを認識することが可能となる。
次に、解除条件判定部52Bは、継続して特定条件を満たすか否か、すなわち解除条件を満たすか否かを判定する(ステップS535)。ステップS535において解除条件を満たすと判定された場合(ステップS535/YES)、入力トルク制御部54Bは、入力トルクの第1入力トルク値Tp1及び第2入力トルク値Tp2への制限を解除し(ステップS536)、コントローラ5は処理を終了する。
このように、ホイールローダ1が掘削作業以外の作業を行っているときには、入力トルクの制限を解除することで、作業機用油圧ポンプ43の入力トルクを第1入力トルク値Tp1及び第2入力トルク値Tp2よりも大きな入力トルク値にすることができるため、フロント作業機2の単独操作を行うような場合に操作速度を速くすることができ、作業効率を向上させることが可能となる。
なお、コントローラ5は、ステップS535において解除条件を満たさないと判定された場合には(ステップS535/NO)、解除条件を満たすまで(ステップS535/YES)次のステップS536に進まない。
本実施形態では、ホイールローダ1の最大けん引力制御処理(ステップS510)と同様に、作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理のうち、最後の処理であるステップS536において解除条件の判定を行っているが、例えばオペレータの操作により掘削作業が中止・中断されたような場合には、ステップS536よりも前の処理の途中で解除条件の判定を行うことになる。
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態に係るホイールローダ1について、図14を参照して説明する。図14において、第1実施形態に係るホイールローダ1について説明したものと共通する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図14は、第2実施形態に係るホイールローダ1の油圧回路及び電気回路を示す図である。
本実施形態に係るホイールローダ1は、HMT式の走行駆動装置4Aによって車体の走行が制御されている。この走行駆動装置4Aは、エンジン3と、エンジン3により駆動される走行用油圧ポンプとしてのHSTポンプ46と、HSTポンプ46と閉回路状に接続された走行用油圧モータとしてのHSTモータ47と、機械伝動部80と、を備えている。すなわち、走行駆動装置4Aは、HSTポンプ46及びHSTモータ47が閉回路状に接続されたHST40(HST式走行駆動装置)に機械伝動部80を備えたものである。
HSTポンプ46は、傾転角に応じて押し退け容積が制御される斜板式あるいは斜軸式の可変容量型の油圧ポンプである。傾転角は、コントローラ5から出力された指令信号にしたがってポンプ用レギュレータ460により調整される。
HSTモータ47は、傾転角に応じて押し退け容積が制御される斜板式あるいは斜軸式の可変容量型の油圧モータであり、エンジン3の駆動力を車輪(前輪11A及び後輪11B)に伝達する。傾転角は、HSTポンプ46の場合と同様に、コントローラ5から出力された指令信号にしたがってモータ用レギュレータ470により調整される。
アクセルペダル123をオペレータが踏み込むとエンジン3が回転し、エンジン3の駆動力は遊星歯車機構81を経由してHST40及び機械伝動部80へパラレルに伝達される。
遊星歯車機構81は、入力軸82に固定されたサンギア811と、サンギア811の外周に歯合された複数のプラネタリギア812と、複数のプラネタリギア812をそれぞれ軸支する遊星キャリア813と、複数のプラネタリギア812の外周に歯合されたリングギア814と、リングギア814の外周に歯合されたポンプ入力ギア815と、を有している。
エンジン3の出力トルクは、前進用油圧クラッチ83A、後進用油圧クラッチ83B、及びクラッチシャフト83Cを有するクラッチ装置83を経由して入力軸82に伝達され、入力軸82から遊星歯車機構81に伝達される。
ここで、遊星歯車機構81の遊星キャリア813は出力軸84に固定されており、これにより、エンジン3の駆動力が機械伝動部80に伝達される。機械伝動部80に伝達されたエンジン3の駆動力は、出力軸84に接続されたプロペラシャフト85を介してアクスル15に伝達され、これにより前輪11A及び後輪11Bが駆動される。
また、遊星歯車機構81のポンプ入力ギア815はHSTポンプ46の回転軸に固定されており、エンジン3の駆動力がHST40にも伝達される。HSTモータ47の回転軸には、モータ出力ギア86が固定されており、モータ出力ギア86は、出力軸84のギア840に歯合している。したがって、HST40に伝達されたエンジン3の駆動力についても、出力軸84に接続されたプロペラシャフト85を介してアクスル15に伝達され、これにより、前輪11A及び後輪11Bが駆動される。
走行駆動装置4Aにおける車速の調整(変速)は、HSTポンプ46の吐出流量を連続的に増減させることによって行うため、ホイールローダ1は滑らかな発進、及び衝撃の少ない停止が可能となる。なお、必ずしもHSTポンプ46側において吐出流量を調整することで車速を制御する必要はなく、HSTモータ47側において押し退け容積を調整することで車速を制御してもよい。車速は、HSTモータ47の回転速度としてモータ回転速度センサ74で検出する。
本実施形態では、コントローラ5から出力された最大けん引力の制御に係る指令信号は、HSTポンプ46のポンプ用レギュレータ460又はHSTモータ47のモータ用レギュレータ470に入力される。したがって、本実施形態と第1実施形態とでは、コントローラ5からの最大けん引力の制御に係る指令信号の出力先が異なるだけであり、本実施形態においても第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。なお、本実施形態では、HMT式の走行駆動装置4Aについて説明したが、これに限らず、機械伝動部を備えていないHST式の走行駆動装置であってもよい。
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態に係るホイールローダ1について、図15を参照して説明する。図15において、第1実施形態及び第2実施形態に係るホイールローダ1について説明したものと共通する構成要素については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図15は、第3実施形態に係るホイールローダ1の油圧回路及び電気回路を示す図である。
本実施形態に係るホイールローダ1は、EMT式の走行駆動装置4Bによって車体の走行が制御されている。このEMT走行駆動システムでは、第2実施形態において説明したHMT式の走行駆動装置4Aにおいて、HSTポンプ46に代えて発電機91が、HSTモータ47に代えて電動モータ92が、それぞれ設けられている。
本実施形態では、コントローラ5から出力された最大けん引力の制御に係る指令信号は、電動モータ92に入力される。したがって、本実施形態と第1実施形態及び第2実施形態とは、コントローラ5からの最大けん引力の制御に係る指令信号の出力先が異なるだけであり、本実施形態においても第1実施形態と同様の作用及び効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明した。なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、また、本実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。またさらに、本実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
例えば、上記実施形態では、コントローラ5は、特定条件を満たす場合にホイールローダ1の最大けん引力制御処理及び作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理の両方を行っていたが、これに限らず、少なくともホイールローダ1の最大けん引力制御処理及び作業機用油圧ポンプ43の入力トルク制御処理のうちいずれかの処理を行えばよい。なお、コントローラ5がホイールローダ1の最大けん引力制御処理のみを実行する場合には、作業機用油圧ポンプ43は固定容量型を用いることも可能である。
また、上記実施形態で説明したように、ホイールローダ1の走行駆動装置の方式については、特に制限はない。
1:ホイールローダ
2:フロント作業機
3:エンジン
4,4A,4B:走行駆動装置
5:コントローラ
11A:前輪(車輪)
11B:後輪(車輪)
42:トランスミッション
43:作業機用油圧ポンプ
52A:特定条件判定部
52B:解除条件判定部
53:経過時間計測部
54A:けん引力制御部
54B:入力トルク制御部
70:踏込量検出器(走行状態検出器)
73:圧力検出器(動作状態検出器)
124:前後進切換スイッチ(走行状態検出器)
126:モニタ(表示装置)
Pa:吐出圧
Pth:所定の設定値
R1:所定の第1制限値
R2:所定の第2制限値
ST1:所定の第1設定時間
ST2:所定の第2設定時間
Tp1:所定の第1入力トルク値
Tp2:所定の第2入力トルク値

Claims (7)

  1. 車体と、前記車体に設けられた複数の車輪及びエンジンと、前記エンジンからの動力を前記複数の車輪に伝達して前記車体を走行させる走行駆動装置と、前記エンジンにより駆動される可変容量型の作業機用油圧ポンプと、前記車体の前部に設けられて前記作業機用油圧ポンプから供給される作動油により駆動されるフロント作業機と、を備えたホイールローダおいて、
    前記ホイールローダの走行状態を検出する走行状態検出器と、
    前記フロント作業機の動作状態を検出する動作状態検出器と、
    前記ホイールローダの最大けん引力及び前記作業機用油圧ポンプの入力トルクをそれぞれ制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記走行状態検出器で検出された走行状態、及び前記動作状態検出器で検出された動作状態に基づいて、前記ホイールローダの掘削作業を特定する特定条件を満たすか否かを判定する特定条件判定部と、
    前記ホイールローダの掘削作業開始時からの経過時間を計測する経過時間計測部と、
    前記ホイールローダの最大けん引力を制御するけん引力制御部と、
    前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを制御する入力トルク制御部と、を含み、
    前記けん引力制御部は、
    前記特定条件判定部にて前記特定条件を満たすと判定され、かつ前記経過時間計測部にて掘削作業開始時から所定の第1設定時間の経過が計測されると、前記所定の第1設定時間経過時から所定の第2設定時間経過時までの間に、前記ホイールローダの最大けん引力を時間経過に伴って所定の第1制限値まで制限し、
    前記入力トルク制御部は、
    前記特定条件判定部にて前記特定条件を満たすと判定された時、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを所定の第1入力トルク値に制限し、
    前記経過時間計測部にて前記所定の第1設定時間経過時からさらに前記所定の第2設定時間の経過が計測されると、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクを前記所定の第1入力トルク値から前記所定の第1入力トルク値よりも大きい所定の第2入力トルク値にする
    ことを特徴とするホイールローダ。
  2. 請求項1に記載のホイールローダおいて、
    前記けん引力制御部は、
    前記経過時間計測部にて前記所定の第1設定時間経過時からさらに前記所定の第2設定時間の経過が計測されると、前記ホイールローダの最大けん引力を前記所定の第1制限値から前記所定の第1制限値よりも小さい所定の第2制限値に制限する
    ことを特徴とするホイールローダ。
  3. 請求項1に記載のホイールローダにおいて、
    前記走行駆動装置は、複数の速度段に切り換え可能なトランスミッションを有し、
    前記特定条件判定部は、前記トランスミッションの速度段が掘削作業時に選択される低速度段であって、かつ前記作業機用油圧ポンプの吐出圧が所定の設定値以上である場合に前記特定条件を満たすと判定する
    ことを特徴とするホイールローダ。
  4. 請求項1に記載のホイールローダにおいて、
    前記コントローラは、
    前記走行状態検出器で検出された走行状態、及び前記動作状態検出器で検出された動作状態に基づいて、前記ホイールローダの掘削作業を解除する解除条件を満たすか否かを判定する解除条件判定部を含み、
    前記入力トルク制御部は、
    前記解除条件判定部にて前記解除条件を満たすと判定されると、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクの前記所定の第1入力トルク値及び前記所定の第2入力トルク値への制限を解除する
    ことを特徴とするホイールローダ。
  5. 請求項2に記載のホイールローダにおいて、
    前記ホイールローダの最大けん引力及び前記作業機用油圧ポンプの入力トルクに関する情報をそれぞれ表示する表示装置を備え、
    前記表示装置は、前記入力トルク制御部における制御状態に基づいて、前記作業機用油圧ポンプの入力トルクが前記所定の第2入力トルク値に制御されている状態であることを表示すると共に、前記けん引力制御部における制限状態に基づいて、前記ホイールローダの最大けん引力が前記所定の第2制限値に制限されている状態であることを表示する
    ことを特徴とするホイールローダ。
  6. 車体と、前記車体に設けられた複数の車輪及びエンジンと、前記エンジンからの動力を前記複数の車輪に伝達して前記車体を走行させる走行駆動装置と、前記エンジンにより駆動される作業機用油圧ポンプと、前記車体の前部に設けられて前記作業機用油圧ポンプから供給される作動油により駆動されるフロント作業機と、を備えたホイールローダおいて、
    前記ホイールローダの走行状態を検出する走行状態検出器と、
    前記フロント作業機の動作状態を検出する動作状態検出器と、
    前記ホイールローダの最大けん引力及び前記作業機用油圧ポンプの入力トルクをそれぞれ制御するコントローラと、を備え、
    前記コントローラは、
    前記走行状態検出器で検出された走行状態、及び前記動作状態検出器で検出された動作状態に基づいて、前記ホイールローダの掘削作業を特定する特定条件を満たすか否かを判定する特定条件判定部と、
    前記ホイールローダの掘削作業開始時からの経過時間を計測する経過時間計測部と、
    前記ホイールローダの最大けん引力を制御するけん引力制御部と、を含み、
    前記けん引力制御部は、
    前記特定条件判定部にて前記特定条件を満たすと判定され、かつ前記経過時間計測部にて掘削作業開始時から所定の第1設定時間の経過が計測されると、前記所定の第1設定時間経過時から所定の第2設定時間経過時までの間に、前記ホイールローダの最大けん引力を時間経過に伴って所定の第1制限値まで制限し、
    前記経過時間計測部にて前記所定の第1設定時間経過時からさらに前記所定の第2設定時間の経過が計測されると、前記ホイールローダの最大けん引力を前記所定の第1制限値から前記所定の第1制限値よりも小さい所定の第2制限値に制限する
    ことを特徴とするホイールローダ。
  7. 請求項6に記載のホイールローダにおいて、
    前記けん引力制御部は、
    前記経過時間計測部にて前記所定の第2設定時間経過時からさらに所定の第3設定時間の経過が計測され、かつ前記特定条件判定部にて前記特定条件を継続して満たすと判定されると、前記ホイールローダの最大けん引力を前記所定の第2制限値から前記所定の第2制限値よりも大きい値にし、又は前記所定の第1制限値に戻す
    ことを特徴とするホイールローダ。
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