JP2019118475A - 便蓋装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】衛生性を向上させることができる便蓋装置を提供することを目的とする。【解決手段】ケーシングと、前記ケーシングに対して回動可能に支持された便座及び便蓋と、前記便蓋を前記ケーシングに対して回動可能に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの左側面と右側面との間に設けられ、左側面及び右側面に露出しない第1の溝及び第2の溝を有し、前記便蓋は、前記第1の溝において前記第1の支持部と連結された第1のヒンジ部と、前記第2の溝において前記第2の支持部と連結された第2のヒンジ部と、を有し、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面のそれぞれは、前記便座の後端よりも後方において段差を有さないこと特徴とする便座装置が提供される。【選択図】図1

Description

本発明の態様は、一般的に、便蓋装置に関する。
従来、ケーシングに対して回動可能に取り付けられた便座及び便蓋を有する便蓋装置が知られている。便蓋が閉じた状態において、便蓋の下面は、ケーシングの上面及び便座の上面を覆う。便蓋によって、ケーシングの上面や便座の上面に埃が溜まることを抑制できる。
特開2011−200508号公報 特許3722836号公報
このような便蓋装置において、便蓋を回動可能に支持する支持部は、例えば、ケーシングの右側面及び左側面に設けられる。この場合、ケーシングの右側面及び左側面には、支持部や、支持部と連結する便蓋のヒンジ部を配置するための段差が設けられる。この段差には、便蓋が開いた状態において埃が溜まりやすく、衛生性が悪くなることがある。
本発明は、かかる課題の認識に基づいてなされたものであり、衛生性を向上させることができる便蓋装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、ケーシングと、前記ケーシングに対して回動可能に支持された便座及び便蓋と、前記便蓋を前記ケーシングに対して回動可能に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの左側面と右側面との間に設けられ、左側面及び右側面に露出しない第1の溝及び第2の溝を有し、前記便蓋は、前記第1の溝において前記第1の支持部と連結された第1のヒンジ部と、前記第2の溝において前記第2の支持部と連結された第2のヒンジ部と、を有し、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面のそれぞれは、前記便座の後端よりも後方において段差を有さないこと特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、ケーシングの左側面及び右側面のそれぞれが、便座の後端よりも後方において段差を有さないため、ケーシングの左側面及び右側面の衛生性を向上させることができる。例えば、ケーシングの左側面及び右側面に埃が溜まること抑制することができる。また、ケーシングの左側面及び右側面の拭き掃除が容易となる。
また、第1、2のヒンジ部において便蓋が支持されるため、ヒンジ部が1つの場合に比べて、左右方向におけるバランスを向上させることができる。
第2の発明は、第1の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面を露出させ、前記ケーシングの上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、便蓋が閉じた状態において、便蓋がケーシングの上面の右側端から左側端までを覆っているため、ケーシングの上面に埃が溜まることを抑制できる。また、便蓋が閉じた状態において、ケーシングの左側面及び右側面を便蓋から露出させることで、便蓋を閉じた状態のままでケーシングの左側面及び右側面の掃除が行いやすい。
第3の発明は、第2の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記便座の左側面及び右側面を露出させ、前記便座の上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、便蓋が閉じた状態において便座の左側面及び右側面が便蓋に覆われず、露出しているため、便座の横幅を大きくすることができる。これにより、便座がケーシングを上方から覆う範囲を広くすることができ、ケーシング上に埃が溜まることを抑制することができる。
第4の発明は、第3の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの前記上面の全体を覆うことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、便蓋が閉じた状態において、便蓋がケーシングの上面の全体を覆うことで、ケーシング上に埃が溜まることをより抑制することができる。また、便座とケーシングとの間に埃が溜まることも抑制することができる。
第5の発明は、第4の発明において、前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の上面は、前記ケーシングの前記上面と面一であることを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、便蓋が開いた状態において、第1のヒンジ部の上面とケーシングの上面との間の凹凸が小さいため、清掃性を向上させることができる。例えば、ケーシングの上面の拭き掃除が容易となる。
第6の発明は、第4または第5の発明において、前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の前方端と前記第1の溝の前方端との間の距離は、前記第1のヒンジ部の側方端と前記第1の溝の側方端との間の距離よりも長いことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、便蓋が開いた状態において、第1のヒンジ部の前方端と第1の溝の前方端との間の隙間が比較的広い。これにより、便蓋が開いた状態で、第1のヒンジ部の前方端と第1の溝の前方端との間の隙間から雑巾等を第1の溝内に入れることができる。そのため、第1の溝内の清掃が容易となる。
第7の発明は、第4〜第6のいずれか1つの発明において、前記第1の溝の下面には、前記ケーシングの後面側に露出した凹部が設けられたことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、凹部から第1の溝内の清掃を行うことができ、清掃性を向上させることができる。
本発明の態様によれば、衛生性を向上させることができる便蓋装置が提供される。
実施形態に係る便蓋装置を例示する斜視図である。 図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る便蓋装置の便蓋を例示する斜視図及び平面図である。 図3(a)〜図3(d)は、実施形態に係る便蓋装置のケーシングを例示する平面図である。 実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する平面図である。 図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便蓋装置を例示する平面図及び断面図である。 実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する断面図である。 実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する断面図である。 実施形態に係る便蓋装置を例示する斜視図である。 実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する側面図である。 実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面中、同様の構成要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る便蓋装置を例示する斜視図である。
図1に示すように、実施形態に係る便蓋装置100は、ケーシング10と、使用者が着座する便座30と、便蓋50と、を有する。便座30及び便蓋50のそれぞれは、ケーシング10に対して回動可能に支持されている。言い換えれば、便座30及び便蓋50のそれぞれは、開閉自在に軸支されている。図1の状態は、便座30が閉られた状態(下げられた状態)であり、便蓋50が開いた状態(上げられた状態)である。便蓋50は、閉じた状態では、ケーシング10及び便座30の上面を上方から覆う(図5を参照)。
ケーシング10の内部には、便座30に座った使用者の人体局部(「おしり」など)の洗浄を実現する身体洗浄機能部などが内蔵されている。例えば、ケーシング10の内部には、洗浄ノズル70や、洗浄ノズル70の動作を制御する制御回路などが設けられる。洗浄ノズル70は、使用者が便座30に座っているときに、ケーシング10の内部から前方へ進出した状態で、使用者の局部に向けて洗浄水を吐出する。また、ケーシング10には、便座30に座った使用者の「おしり」などに向けて温風を吹き付けて乾燥させる「温風乾燥機能」や「脱臭ユニット」や「室内暖房ユニット」などの各種の機構が適宜設けられていてもよい。
なお、本願明細書において、「上方」、「下方」、「前方」、「後方」、「左側方」及び「右側方」のそれぞれは、開いた便蓋50に背を向けて便座30に座った使用者から見た方向である。
図2(a)及び図2(b)は、実施形態に係る便蓋装置の便蓋を例示する斜視図及び平面図である。
図2(b)は、閉じた状態の便蓋50を左側方から見た様子を示す。
便蓋50は、例えばユリア樹脂で形成されている。便蓋50は、例えば左右対称であり、側方から見たときに屈曲した形状を有する。便蓋50の本体は、屈曲した一枚板状の屈曲板部51である。屈曲板部51の外周には、縁部57が設けられている。図2(b)に示すように、便蓋50(屈曲板部51)は、上面53と、上面53とは反対側の下面55と、を有する。便蓋50が閉じた状態において、上面53は上を向き、下面55は下方を向く。すなわち、下面55は、便蓋50が閉じた状態において、ケーシング10及び便座30の上面と対向する面である。縁部57は、屈曲板部51の外周において、上面53から下面55へ向かう方向に突出した形状である。
図2(b)に示すように、下面55は、第1下面55aと、第2下面55bと、を有する。便蓋50が閉じた状態において、第1下面55aは便蓋50の前方側に位置し、第2下面55bは、第1下面55aの後方側に位置する。屈曲板部51の屈曲形状に対応して、側方から見たときに、第2下面55bが延びる方向は、第1下面55aが延びる方向と交差する。例えば、便蓋50が閉じた状態において、第1下面55aは、略水平方向に延びる部分であり、第2下面55bは、前方に向かう下り傾斜を有する部分である。
同様に、上面53は、第1上面53aと、第2上面53bと、を有する。便蓋50が閉じた状態において、第1上面53aが前方側であり、その後方に第2上面53bが接続されている。便蓋50の上面53は、便蓋50の下面55と平行である。より具体的には、第1上面53aは第1下面55aと平行であり、第2上面53bは第2下面55bと平行である。
便蓋50は、左右方向において並ぶ一対のヒンジ部(第1のヒンジ部61及び第2のヒンジ部62)を有する。便蓋50が閉じた状態において、一対のヒンジ部は、便蓋50の後端に位置し、第2下面55bに設けられている。一対のヒンジ部は、上面53から下面55へ向かう方向に突出した形状である。第1のヒンジ部61は、便蓋50の左端付近に位置し、第2のヒンジ部62は、便蓋50の右端付近に位置する。一対のヒンジ部は、便蓋50の左右の端よりも内側であり、便蓋50の左右の端から離れている。
第1のヒンジ部61、第2のヒンジ部62は、それぞれ、左右方向に延びる穴61h、穴62hを有する。穴61h、62hは、後述する支持部と係合する。これにより、便蓋50は、第1のヒンジ部61及び第2のヒンジ部62において、回動可能に軸支される。
第1下面55aには、2つの当接部59が設けられている。当接部59は、便蓋50が閉じた状態において、便座30の上面に当接する。すなわち、便蓋50が閉じた状態においては、便蓋50は、一対のヒンジ部および当接部59において支持される。当接部59の厚さ(高さ)は、便蓋50の厚さよりも薄い。このため、図2(b)のように、側方から見たときには、当接部59は視認されない。
図3(a)〜図3(d)は、実施形態に係る便蓋装置のケーシングを例示する平面図である。
図3(a)はケーシング10を後方から見た様子を示し、図3(b)はケーシング10を上方から見た様子を示し、図3(c)はケーシング10を右側方から見た様子を示し、図3(d)はケーシング10を左側方から見た様子を示す。ケーシング10は、例えばポリプロピレンなどの樹脂で形成されている。ケーシング10は、左側面11と、右側面13と、上面15と、便座配置面16と、後面17と、を有する。
上面15は、上方を向き、後方を向かない面である。この例では、上面15は、上方及び前方に向いた傾斜面である。便座配置面16は、上面15の前方に設けられ、閉じた状態の便座30の後方部分が配置される面である。すなわち、便座30が閉じた状態において、便座30の後方部分は、便座配置面16に沿って便座配置面16の直上に位置する。上面15と便座配置面16との間には、段差が形成されており、便座配置面16の位置が低くなっている。便座配置面16は、上方及び前方に向いた傾斜面である。ケーシング10の上面15とは、閉じた状態の便座30が配置されない範囲をいうものとする。すなわち、上面15は、便座配置面16、及び便座配置面16との間の段差よりも上方に位置する範囲である。
上面15と便座配置面16との間において、ケーシング10の右端及び左端には、第1の段差部19a及び第2の段差部19bが設けられている。第1の段差部19aは、上面15の左端が後退した部分であり、図3(d)に示すように、ケーシング10の左側方に露出している。第2の段差部19bは、上面15の右端が後退した部分であり、図3(c)に示すように、ケーシング10の右側方に露出している。
便座30の左後端32(図1参照)は、第1の段差部19aに配置され、ケーシング10に設けられた支持軸23a(図3(d)参照)に支持される。便座30の右後端31(図1参照)は、第2の段差部19bに配置され、ケーシング10に設けられた支持軸23b(図3(d)参照)に支持される。これにより、便座30は、回動可能に軸支される。
後面17は、後方を向く面である。後面17は、後方及び上方を向く傾斜面でもよい。この例では、後面17は、後方及び上方を向く第1後面17aと、第1後面17aから下方へ延びる第2後面17bと、を有する。
ケーシング10には、左右方向において並ぶ一対の溝(第1の溝21a及び第2の溝21b)が設けられている。第1の溝21a及び第2の溝21bは、上面15及び第1後面17aが下方に窪んだ部分である。第1の溝21a及び第2の溝21bは、左側面11と右側面13との間に設けられており、左側面11及び右側面13から離れている。言い換えれば、第1の溝21a及び第2の溝21bは、ケーシング10の左右端よりも内側に配置されている。すなわち、図3(c)に示すように、第1の溝21a及び第2の溝21bは、ケーシング10の右側方に露出せず、右側面13に覆われているため右側方から視認されない。また、図3(d)に示すように、第1の溝21a及び第2の溝21bは、ケーシング10の左側方に露出せず、左側面11に覆われているため左側方から視認されない。
便蓋50の第1のヒンジ部61は、第1の溝21aに配置される。便蓋50の第2のヒンジ部62は、第2の溝21bに配置される。
図4は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する平面図である。
図4は、図1のように、便座30が閉じ、便蓋50が開いた状態で、ケーシング10の上面15を上方から見た様子を示す。
図4に示すように、便蓋装置100は、左右方向に並ぶ一対の支持部(第1の支持部71及び第2の支持部72)を有する。第1の支持部71及び第2の支持部72は、便蓋50をケーシング10に対して回動可能に支持する。
第1の支持部71の少なくとも一部は、ケーシング10の第1の溝21aに配置される。第1のヒンジ部61は、第1の溝21aにおいて、第1の支持部71と連結されている。また、第2の支持部72の少なくとも一部は、ケーシング10の第2の溝21bに配置されている。第2のヒンジ部62は、第2の溝21bにおいて、第2の支持部72と連結されている。
この例では、第1の支持部71及び第2の支持部72のそれぞれは、左右方向に延びる軸であり、ケーシング10内から突出している。第1の支持部71は、図2(a)に関して説明した、第1のヒンジ部61の穴61hに挿入され、第1のヒンジ部61と係合している。また、第2の支持部72は、第2のヒンジ部62の穴62hに挿入され、第2のヒンジ部62と係合している。これにより、第1の支持部71及び第2の支持部72の回転と共に、便蓋50が回動(開閉)する。
また、第1の支持部71には、ケーシング10内に収納された緩衝ユニット80が設けられている。緩衝ユニット80は、第1の支持部71と連結した軸や、軸の周りに充填された流体(油)などを内部に有し、ダンパとして機能する。流体の粘性力が、第1の支持部71を介して、便蓋50に伝達される。これにより、緩衝ユニット80は、便蓋50が閉まる際に粘性力により便蓋50の閉方向とは逆方向の制動力を便蓋50に作用させる。
第2の支持部72には、ケーシング10内に収納されたアシストユニット90が設けられている。アシストユニット90は、第2の支持部72と連結した軸や、軸と係合した弾性体(例えばコイルバネ)などを内部に有する。弾性体の弾性力が、第2の支持部72を介して、便蓋50に伝達される。これにより、アシストユニット90は、便蓋50が閉まる際に、弾性力により便蓋50に開方向の付勢力を作用させる。アシストユニット90は、便蓋50の開方向のみに便蓋50を付勢するものである。なお、緩衝ユニット80にも、便蓋50の開方向に便蓋50を付勢する弾性体を設けてもよい。
上述したとおり、第1の溝21a及び第2の溝21bは、ケーシング10の左右端よりも内側に配置されている。このため、ケーシング10の左側面11及び右側面13のそれぞれは、便座30の後端よりも後方において段差を有さない。より具体的には、左側面11は、閉じた状態の便座30の左後端32よりも後方において、段差を有さない。また、右側面13は、閉じた状態の便座30の右後端31よりも後方において段差を有さない。
これにより、ケーシング10の左側面11及び右側面13の衛生性を向上させることができる。例えば、ケーシングの左側面11及び右側面13に埃が溜まること抑制することができる。また、例えば、ケーシング10の左側面11及び右側面13の拭き掃除が容易となる。また、第1、2のヒンジ部61、62において便蓋50が支持されるため、ヒンジ部が1つの場合に比べて、左右方向におけるバランスを向上させることができる。例えば、使用者が便蓋50の右端又は左端を掴んで便蓋を回動させた際に便蓋50がねじれにくい。
なお、本願明細書において「段差を有さない」とは、厳密に段差がない場合だけでなく、例えば3mm、好ましくは1mmより大きい段差がない状態を含むものとする。例えば、図3(c)に示す右側面13のように、ケーシング10の側面は、複数の部材で形成されてもよい。このとき、複数の部材の面は、ケーシング10の側面において、面一となるように設けられている。2つの面が「面一」であるとは、2つの面の互いに突き合わされた端部において、一方の面に対して垂直な方向における、2つの面の間の距離が0mm以上3mm以下であることをいうものとする。すなわち、「面一である」とは、2つの面の間に全く段差及び隙間が無いことだけでなく、僅かな段差及び隙間が存在する場合を含んでもよい。
また、例えば、便蓋50に設けられた一対ヒンジ部のうち、一方のヒンジ部が固定された状態で、他方のヒンジ部に便蓋をねじる力が加えられた場合、ヒンジ部間の距離が長いと便蓋がねじれやすく、便蓋が破損する恐れがある。これに対して、実施形態においては、第1のヒンジ部61及び第2のヒンジ部62のそれぞれは、ケーシング10の左側面11(左端)と右側面13(右端)との間において、ケーシング10の左側面11及び右側面13から離れた位置に配置されている。これにより、第1のヒンジ部61及び第2のヒンジ部62が、ケーシング10の左側面11及び右側面13に設けられた場合に比べて、ヒンジ部間の距離を短くすることができる。これにより、ヒンジ部間における便蓋50のねじれによる破損を抑制することができる。
図5(a)及び図5(b)は、実施形態に係る便蓋装置を例示する平面図及び断面図である。
図5(a)は、便座30及び便蓋50が閉じた状態の便蓋装置100を、左側方から見た様子を示す。図5(b)は、図5(a)の断面図であり、便蓋装置100の左右方向における中心を通り、左右方向に垂直な断面を示す。
便座30は、例えばポリプロピレンなどの樹脂で形成されている。便座30は、閉じた便蓋50と対向する上面35を有する。また、便座30は、便蓋50と同様に、側方から見たときに屈曲した形状を有する。すなわち、便座30の上面35は、前方側の上面35aと、後方側の上面35bと、を有し、側方から見たときに上面35bが延びる方向は、上面35aが延びる方向と交差する。
図5(a)に示すように、便蓋50の下面55は、便座30の上面35及びケーシング10の上面15を上方から覆う。より具体的には、便蓋50の第1下面55aが、便座30の上面35aを上方から覆い、便蓋50の第2下面55bが、便座30の上面35b及びケーシング10の上面15を上方から覆う。
便蓋50が閉じた状態において、便蓋50の第1下面55aは、便座30の上面35aと平行である。また、便蓋50が閉じた状態において、便蓋50の第2下面55bは、便座30よりも後方側においてケーシング10の上面15と平行である。
これにより、便蓋50の下面55を便座30の上面35に均一に近づけること、および、便蓋50の下面55をケーシング10の上面15に均一に近づけることができる。そのため、閉じられた便蓋50がいずれの位置で撓んでも、便蓋50の下面55が、すぐに便座30の上面35又はケーシング10の上面15と当接し、便蓋50が下方から支持される。つまり、便座30の上面35及びケーシング10の上面15の全体によって、閉じられた便蓋50に掛かる荷重を支えやすく、撓みによる便蓋50の破損を抑制することができる。
なお、本願明細書において、「平行」とは、厳密な平行だけでなく、略平行を含むものとする。すなわち、「平行」とは、2つの面の間の距離が一定である場合だけでなく、2つの面の間の距離が例えば5ミリメートル(mm)以下の範囲で変化する場合も含む。
例えば、便座30の上面35aに対して垂直な方向における、便座30の上面35aと便蓋50の第1下面55aとの間の距離L1は、5mm以上10mm以下である。例えば、ケーシング10の上面15に対して垂直な方向における、ケーシング10の上面15と便蓋50の第2下面55bとの間の距離L2は、5mm以上10mm以下である。
図5(b)に示すように、便蓋50が閉じた状態において、便蓋50の第2下面55bは、便座30の上面35bと平行である。例えば、便座30の上面35bに対して垂直な方向に沿った、便座30の上面35bと便蓋50の第2下面55bとの間の距離L3は、5mm以上10mm以下である。距離L1、距離L2、距離L3は、互いに等しいことが望ましい。
また、便蓋50の第1下面55aが、便座30の上面35aに対して平行であり、便蓋50の第2下面55bが、ケーシング10の上面15に対して平行である場合、便蓋50の上面53と便蓋50の下面55とが非平行であると、便蓋50の厚さや重量が増し、便蓋50の開閉動作がしにくくなり使用者の使い勝手が悪くなったり、便蓋50が成形しにくくなったりする恐れがある。これに対して、図2に関して説明したように、実施形態においては、便蓋50の上面53と便蓋50の下面55とは、平行である。これにより、便蓋50を薄くすることができ、便蓋50の開閉動作のしにくさを抑制し、使用者の使い勝手が悪くなることを抑制することができる。また、便蓋50の成形性の低下を抑制することができる。
また、便蓋50の下面55が、便座30の上面35及びケーシング10の上面15のそれぞれと平行である場合、便座30の上面35とケーシング10の上面15との間に段差があると、便蓋50の下面55にも段差が形成されることとなる。この場合、便蓋50の形状が複雑となり、製造が困難になる恐れがある。また、便蓋50の上面53にも段差が形成され、清掃性が低下する恐れもある。これに対して、実施形態においては、図5(a)及び図5(b)に示すように、便座30の上面35(上面35b)は、ケーシング10の上面15と面一である。これにより、便座30の上面35とケーシング10の上面15との間の凹凸が小さいため、便蓋50の形状が複雑になることや、段差によって清掃性が低下することを抑制できる。
また、便蓋50は、便蓋50が閉じた状態において、ケーシング10の上面15の全体を覆っている。言い換えれば、便蓋50の下面55は、ケーシング10の上面15の全体と向き合う。これにより、ケーシング10の上に埃が溜まることを抑制できる。また、便座30とケーシング10との間に埃が溜まることも抑制できる。なお、図5(b)に示すように、左右方向に垂直な断面において、ケーシング10の上面15と第1後面17aとの間に湾曲した曲面r1が設けられている。上面15は、曲面r1を含まず、例えば直線状に延びる部分である。
また、図5(b)に示すように、便座30の内部には、便座ヒータ37が設けられている。便座ヒータ37は、例えば、便座30の開口の周りに沿って設けられた環状の金属部材を有する。便座ヒータ37の金属部材に通電が行われることで、便座ヒータ37は便座30の上面35を温める。便座ヒータ37としては、例えば、チュービングヒータや、シーズヒータ、ハロゲンヒータ、カーボンヒータなどを用いてもよい。金属部材は、例えば、アルミニウムや銅などで構成される。また、金属部材の形状は、シート状やワイヤ状、メッシュ状など、種々の形状を採用することができる。
便蓋50を閉じた状態において、便座ヒータ37による熱は、便座30の上面35と便蓋50の下面55との間の距離が長い部分から、外部へ逃げやすい。これに対して、便蓋50の第1下面55aが、便座30の上面35aと平行であることにより、便座30の上面35と便蓋50の下面との間の距離が長い部分が生じることを抑制できる。これにより、便座30の上面35と便蓋50の下面との間の距離が長い部分から、便座ヒータ37による暖気が外部へ逃げることを抑制できる。
図6は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する断面図である。
図6は、図5(a)に示すA−A断面における、ケーシング10及び便蓋50の左端付近を示す。
ケーシング10の上面15と左側面11との間に曲面r2が設けられている。上面15及び左側面11のそれぞれは、曲面r2を含まず、前後方向に垂直な断面において直線状に延びる部分である。
便蓋50の左端部(縁部57)は、ケーシング10の左側面11よりも外側(左側)へ延びている。また、縁部57の下端57sは、上面15よりも下方まで延びている。縁部57の下端57sと上面15との間の、上下方向における距離L9は、例えば1mm以上5mm程度以下である。
便蓋50は、曲面r2の一部を覆う。すなわち、縁部57の一部は、左右方向において曲面r2の一部と重なる。一方、便蓋50は、ケーシング10の左側面11を覆わない。すなわち、縁部57は、左右方向において、左側面11と重ならない。縁部57の下端57sと左側面11との間の、上下方向における距離L4は、例えば6mm以上10mm以下程度である。
ケーシング10及び便蓋50の右端に関しても、上記と同様である。すなわち、ケーシング10の上面15及び右側面13の間には、曲面r3が設けられる(図3(b)参照)。上面15及び右側面13のそれぞれは、曲面r3を含まず、前後方向に垂直な断面において直線状に延びる部分である。便蓋50の右端部は、ケーシング10の右側面13よりも外側(右側)へ延びている。便蓋50が閉じた状態において、縁部57の一部は、左右方向において曲面r3の一部と重なる。一方、便蓋50が閉じた状態において、縁部57は、左右方向において右側面13と重ならない。
このように、便蓋50は、便蓋50が閉じた状態において、ケーシング10の左側面11及び右側面13を露出させる。これにより、便蓋50を閉じた状態のままでケーシング10の左側面11及び右側面13の掃除が行いやすい。また、便蓋50は、便蓋50が閉じた状態において、ケーシング10の上面15の右側端15g(図3(b)参照)から左側端15hまでを覆っているため、ケーシング10の上面15に埃が溜まることを抑制できる。
図7は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する断面図である。
図7は、図5(a)に示すB−B断面における、便座30及び便蓋50の左端付近を示す。
便座30の上面35と左側面33との間に曲面r4が設けられている。上面35及び左側面33のそれぞれは、曲面r4を含まず、前後方向に垂直な断面において直線状に延びる部分である。
便蓋50の左端部(縁部57)は、便座30の左側面33よりも外側(左側)へ延びている。また、縁部57の下端57sは、上面35よりも下方まで延びている。縁部57の下端57sと上面15との間の、上下方向における距離L5は、例えば1mm以上5mm程度以下である。
便蓋50は、曲面r4の一部を覆う。すなわち、縁部57の一部は、左右方向において曲面r4の一部と重なる。一方、便蓋50は、便座30の左側面33を覆わない。すなわち、縁部57は、左右方向において、左側面33と重ならない。縁部57の下端57sと左側面33との間の、上下方向における距離L6は、例えば6mm以上10mm以下である。
便座30及び便蓋50の右端に関しても、上記と同様である。すなわち、便座30の上面35及び右側面34の間には、曲面r5が設けられる(図1参照)。上面35及び右側面34のそれぞれは、曲面r5を含まず、前後方向に垂直な断面において直線状に延びる部分である。便蓋50の右端部は、便座30の右側面34よりも外側(右側)へ延びている。便蓋50が閉じた状態において、縁部57の一部は、左右方向において曲面r5の一部と重なる。一方、便蓋50が閉じた状態において、縁部57は、左右方向において右側面34と重ならない。
このように、便蓋50は、便蓋50が閉じた状態において、便座30の左側面33及び右側面34を露出させる。例えば、側方から見たときに、便蓋50は、便座30よりも薄い。また、便蓋50は、便蓋50が閉じた状態において、便座30の上面35の右側端35g(図1参照)から左側端35hまでを覆う。
便座30の横幅がケーシング10よりも小さいと、便座30が上方からケーシング10を覆う範囲が狭くなる。そのため、例えば、便蓋50が開いた状態において、ケーシング10の便座配置面16の左右端部が露出し、露出した部分に埃が溜まりやすくなることがある。これに対して、実施形態おいては、便蓋50が閉じた状態において、便蓋50は、便座30の左側面33及び右側面34を覆わず、露出させている。これにより、便座30の横幅を大きくすることができる。したがって、便座30がケーシング10を上方から覆う範囲を広くすることができ、ケーシング10上に埃が溜まることを抑制することができる。また、便座30とケーシング10との間に埃が溜まることも抑制できる。
また、便蓋50が閉じた状態において、便座30の左側面33及び右側面34が露出していると、便座ヒータ37による熱が、露出した左側面33及び右側面34から外部に逃げやすくなる恐れがある。これに対して、便蓋50の第1下面55aが便座30の上面35aと平行であることにより、便蓋50の第1下面55aの全体を均一に便座30に近づけることができる。これにより、便座ヒータ37の熱が外部に逃げることを抑制することができる。また、便蓋50の第2下面55bが便座30の上面35bと平行であることにより、便蓋50の第2下面55bの全体を均一に便座30に近づけることができ、さらに熱が逃げることを抑制することができる。
図8は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する斜視図である。
図8は、便蓋50が閉じた状態において、第1のヒンジ部61の周辺を後方から見た様子を示す。
第1の溝21aの下面25には、規制部25aと凹部25bとが設けられている。規制部25aは、凹部25bよりもケーシング10の外側に位置する。言い換えれば、規制部25aは、左右方向において左側面11と凹部25bとの間に位置する。また、第1のヒンジ部61は、便蓋50が閉じた状態において、ケーシング10の後方に露出した当接面61aを有する。
第1のヒンジ部61は、規制部25aの上方に配置されており、凹部25b内には配置されない。また、凹部25bは、ケーシング10の後面17側に露出しており、第1の溝21a内と連通している。これにより、凹部25bから第1の溝21a内の清掃を行うことができ、清掃性を向上させることができる。
また、凹部25bの底面は、後方に向かう下り傾斜を有する。これにより、第1の溝21a内に侵入した水を、凹部25bから外部へ排出することができる。
図9は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する側面図である。
図9は、便蓋50が開いた状態において、第1のヒンジ部61の周辺を左側方から見た様子を示す。
便蓋50が開方向に回動すると、第1のヒンジ部61の当接面61aも回転する。回転した当接面61aは、第1の溝21aの規制部25aに当接する。このようにして、規制部25aは、便蓋50の開方向の可動範囲を規制する。
また、第1のヒンジ部61は、便蓋50が開いた状態において、上方を向く上面61bを有する。便蓋50が開いた状態(当接面61aが規制部25aに当接している状態)において、上面61bは、ケーシング10の上面15と面一である。これにより、第1のヒンジ部61の上面61bとケーシング10の上面15との間の凹凸が小さいため、清掃性を向上させることができる。例えば、ケーシング10の上面15の拭き掃除が容易となる。
図10は、実施形態に係る便蓋装置の一部を例示する平面図である。
図10は、便蓋50が開いた状態において、第1のヒンジ部61の周辺を上方から見た様子を示す。
便蓋50が開いた状態において、距離L7は、第1のヒンジ部61の前方端61cと第1の溝21aの前方端27aとの間の距離である。また、便蓋50が開いた状態において、距離L8は、第1のヒンジ部61の側方端61d(左側端)と第1の溝21aの側方端27b(左側端)との間の距離である。図10に示すように、距離L7は、距離L8よりも長い。
このように、第1のヒンジ部61の前方端61cと第1の溝21aの前方端27aとの間の隙間が比較的広い。これにより、便蓋50が開いた状態で、第1のヒンジ部61の前方端61cと第1の溝21aの前方端27aとの間から、雑巾などを第1の溝21a内に入れることができる。そのため、第1の溝21a内の清掃が容易となる。
また、第1のヒンジ部61の側方端61dと第1の溝21aの側方端27bとの間の隙間から雑巾等を第1の溝21a内に入れる場合、第1の支持部71(軸)の先端側に力が加わり、第1の支持部71が破損することがある。これに対して、第1のヒンジ部61の前方端61cと第1の溝21aの前方端27aとの間の隙間から雑巾等を第1の溝21a内に入れることで、第1の支持部71が破損することを抑制することができる。
図8〜図10に関する説明は、第2の溝21b及び第2のヒンジ部62の形状にも適用できる。例えば、第1の溝21a及び第2の溝21bに関して、ケーシング10は左右対称である。また、例えば、第1のヒンジ部61及び第2のヒンジ部62に関して、便蓋50は左右対称である。すなわち、第2のヒンジ部62は、当接面62a、上面62b、前方端62c、側方端62d(右側端)を有する(図2(a)参照)。これらは、それぞれ、第1のヒンジ部61の当接面61a、上面61b、前方端61c、側方端61dと同様である。第2の溝21bは、規制部26a、凹部26b、前方端28a、側方端28b(右側端)を有する(図3(b)参照)。これらは、それぞれ、第1の溝21aの規制部25a、凹部25b、前方端27a、側方端27bと同様である。
図3(b)に示すように、左右の溝において、規制部25a、26aは、凹部25b、26bよりも外側に設けられている。言い換えれば、規制部25aと規制部26aとの間に、凹部25b、26bが設けられている。便蓋50が開いた状態において、外側に設けられた規制部25a、26aによって便蓋50を支持することで、便蓋50の左右のバランスを向上させることができる。例えば、便蓋50の左端及び右端の一方の位置が、他方の位置よりも前方又は後方にずれにくい。
以上、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの記述に限定されるものではない。前述の実施の形態に関して、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、便蓋装置が備える各要素の形状、寸法、材質、配置、設置形態などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
10 ケーシング、 11 左側面、 13 右側面、 15 上面、 15g 右側端、 15h 左側端、 16 便座配置面、 17 後面、 17a 第1後面、 17b 第2後面、 19a 第1の段差部、 19b 第2の段差部、 21a 第1の溝、 21b 第2の溝、 25 下面、 25a 規制部、 25b 凹部、 26a 規制部、 26b 凹部、 27a 前方端、 27b 側方端、 28a 前方端、 28b 側方端、 30 便座、 31 右後端、 32 左後端、 33 左側面、 34 右側面、 35 上面、 35a 上面、 35b 上面、 35g 右側端、 35h 左側端、 37 便座ヒータ、 50 便蓋、 51 屈曲板部、 53 上面、 53a 第1上面、 53b 第2上面、 55 下面、 55a 第1下面、 55b 第2下面、 57 縁部、 57s 下端、 59 当接部、 61 第1のヒンジ部、 61a 当接面、 61b 上面、 61c 前方端、 61d 側方端、 61h 穴、 62 第2のヒンジ部、 62a 当接面、 62b 上面、 62c 前方端、 62d 側方端、 62h 穴、 70 洗浄ノズル、 71 第1の支持部、 72 第2の支持部、 80 緩衝ユニット、 90 アシストユニット、 100 便蓋装置
第1の発明は、ケーシングと、前記ケーシングに対して回動可能に支持された便座及び便蓋と、前記便蓋を前記ケーシングに対して回動可能に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの左側面と右側面との間に設けられ、左側面及び右側面に露出しない第1の溝及び第2の溝を有し、前記便蓋は、前記第1の溝において前記第1の支持部と連結された第1のヒンジ部と、前記第2の溝において前記第2の支持部と連結された第2のヒンジ部と、を有し、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面のそれぞれは、前記便座の後端よりも後方において段差を有しておらず、前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の前方端と前記第1の溝の前方端との間の距離は、前記第1のヒンジ部の側方端と前記第1の溝の側方端との間の距離よりも長いことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、ケーシングの左側面及び右側面のそれぞれが、便座の後端よりも後方において段差を有さないため、ケーシングの左側面及び右側面の衛生性を向上させることができる。例えば、ケーシングの左側面及び右側面に埃が溜まること抑制することができる。また、ケーシングの左側面及び右側面の拭き掃除が容易となる。
また、第1、2のヒンジ部において便蓋が支持されるため、ヒンジ部が1つの場合に比べて、左右方向におけるバランスを向上させることができる。
また、この便蓋装置によれば、便蓋が開いた状態において、第1のヒンジ部の前方端と第1の溝の前方端との間の隙間が比較的広い。これにより、便蓋が開いた状態で、第1のヒンジ部の前方端と第1の溝の前方端との間の隙間から雑巾等を第1の溝内に入れることができる。そのため、第1の溝内の清掃が容易となる。
第2の発明は、ケーシングと、前記ケーシングに対して回動可能に支持された便座及び便蓋と、前記便蓋を前記ケーシングに対して回動可能に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、を備え、前記ケーシングは、前記ケーシングの左側面と右側面との間に設けられ、左側面及び右側面に露出しない第1の溝及び第2の溝を有し、前記便蓋は、前記第1の溝において前記第1の支持部と連結された第1のヒンジ部と、前記第2の溝において前記第2の支持部と連結された第2のヒンジ部と、を有し、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面のそれぞれは、前記便座の後端よりも後方において段差を有しておらず、前記第1の溝の下面には、前記ケーシングの後面側に露出した凹部が設けられたことを特徴とする便蓋装置である。
この便蓋装置によれば、ケーシングの左側面及び右側面のそれぞれが、便座の後端よりも後方において段差を有さないため、ケーシングの左側面及び右側面の衛生性を向上させることができる。例えば、ケーシングの左側面及び右側面に埃が溜まること抑制することができる。また、ケーシングの左側面及び右側面の拭き掃除が容易となる。
また、第1、2のヒンジ部において便蓋が支持されるため、ヒンジ部が1つの場合に比べて、左右方向におけるバランスを向上させることができる。
また、この便蓋装置によれば、凹部から第1の溝内の清掃を行うことができ、清掃性を向上させることができる。
の発明は、第1または第2の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面を露出させ、前記ケーシングの上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする便蓋装置である。
の発明は、第1または第2の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記便座の左側面及び右側面を露出させ、前記便座の上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする便蓋装置である。
の発明は、第1または第2の発明において、前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの上面の全体を覆うことを特徴とする便蓋装置である。
の発明は、第1または第2の発明において、前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の上面は、前記ケーシングの上面と面一であることを特徴とする便蓋装置である。

Claims (7)

  1. ケーシングと、
    前記ケーシングに対して回動可能に支持された便座及び便蓋と、
    前記便蓋を前記ケーシングに対して回動可能に支持する第1の支持部及び第2の支持部と、
    を備え、
    前記ケーシングは、前記ケーシングの左側面と右側面との間に設けられ、左側面及び右側面に露出しない第1の溝及び第2の溝を有し、
    前記便蓋は、前記第1の溝において前記第1の支持部と連結された第1のヒンジ部と、前記第2の溝において前記第2の支持部と連結された第2のヒンジ部と、を有し、
    前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面のそれぞれは、前記便座の後端よりも後方において段差を有さないこと特徴とする便蓋装置。
  2. 前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの前記左側面及び前記右側面を露出させ、前記ケーシングの上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする請求項1記載の便蓋装置。
  3. 前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記便座の左側面及び右側面を露出させ、前記便座の上面の右側端から左側端までを覆うことを特徴とする請求項2記載の便蓋装置。
  4. 前記便蓋は、前記便蓋が閉じた状態において、前記ケーシングの前記上面の全体を覆うことを特徴とする請求項3記載の便蓋装置。
  5. 前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の上面は、前記ケーシングの前記上面と面一であることを特徴とする請求項4記載の便蓋装置。
  6. 前記便蓋が開いた状態において、前記第1のヒンジ部の前方端と前記第1の溝の前方端との間の距離は、前記第1のヒンジ部の側方端と前記第1の溝の側方端との間の距離よりも長いことを特徴とする請求項4または5に記載の便蓋装置。
  7. 前記第1の溝の下面には、前記ケーシングの後面側に露出した凹部が設けられたことを特徴とする請求項4〜6のいずれか1つに記載の便蓋装置。
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