JP2019116236A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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彰 中川
Akira Nakagawa
中川  彰
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Abstract

【課題】加硫成型後の空気入りタイヤにジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制し、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制する空気入りタイヤを提供することを目的とする。【解決手段】本発明の空気入りタイヤ1のカーカスプライ40は、タイヤ周方向TCの両端部に位置しており、タイヤ周方向TCに所定長さにわたって互いに厚み方向に重ね合わされて接合されたジョイント部43を構成する、一対のカーカスプライ周方向端部44A,44Bと、一対のカーカスプライ周方向端部44A,44Bの間に位置するカーカスプライ本体部45とを備える。一対のカーカスプライ周方向端部44A,44Bの少なくとも一方のカーカスプライの厚み方向の剛性は、カーカスプライ本体部45の前記剛性に比して小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、一対のビード間にわたって掛け渡されたカーカスプライを備えている。カーカスプライは、引き揃えられた複数のカーカスコードがゴム被覆された帯状プライから構成されている。空気入りタイヤは、前記帯状プライを含む複数のタイヤ構成部材を成型ドラムの外周に円筒状に巻回して構成されたグリーンタイヤを、タイヤ加硫金型内でトロイダル状に膨出変形させつつ加硫することにより成型される。
ここで、グリーンタイヤにおいて、帯状プライは、カーカスコードがタイヤ周方向に直行する方向に延びるように円筒状に巻回されており、タイヤ周方向の両端部が互い接合されている。例えば特許文献1には、カーカスプライのタイヤ周方向両端部が、タイヤ周方向において所定長さにわたって、互いに厚み方向に重ね合わされて接合されたジョイント部を有する空気入りタイヤが開示されている。
特開2012−148651号公報
特許文献1のように、カーカスプライのタイヤ周方向両端部を厚み方向に接合した場合、ジョイント部の厚みは非ジョイント部の2倍になる。ジョイント部は、カーカスコードの密度が非ジョイント部の2倍に増大するので、非ジョイント部に比して剛性が増大する。
この結果、タイヤ加硫金型において膨出変形させた場合に、ジョイント部は、非ジョイント部に比して膨出変形しにくく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいて凹みとなって現れやすい。特に、トレッド部に比して肉厚が薄いタイヤサイド部においては、該凹みが顕著に現れやすく見栄えが低下する。しかも、空気入りタイヤは、凹みによってユニフォミティが悪化してしまう。
特許文献1の空気入りタイヤでは、空気入りタイヤの外表面に種々の模様を施すことで、見る者の視線を分散させて、空気入りタイヤの外表面に生じた凹みを目立たなくしている。しかしながら、特許文献1の空気入りタイヤは、外表面に生じる凹みを本質的に解決できるものでなく、ユニフォミティを改良することができない。
本発明は、加硫成型後の空気入りタイヤにジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制し、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制する空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の一態様は、引き揃えられた複数のカーカスコードがゴム被覆された帯状プライが、前記カーカスコードがタイヤ周方向に直交する方向に延びるようにトロイダル状に巻回されたカーカスプライを備え、前記カーカスプライは、タイヤ周方向の両端部に位置しており、タイヤ周方向に所定長さにわたって互いに厚み方向に重ね合わされて接合されたジョイント部を構成する、一対のカーカスプライ周方向端部と、前記一対のカーカスプライ周方向端部の間に位置するカーカスプライ本体部とを備え、前記一対のカーカスプライ周方向端部の少なくとも一方の厚み方向の剛性は、前記カーカスプライ本体部の前記剛性に比して小さい、空気入りタイヤを提供する。
本発明によれば、少なくとも一方のカーカスプライ周方向端部の厚み方向の剛性が、カーカスプライ本体部の剛性よりも小さいので、ジョイント部における剛性が過度に増大することが抑制される。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの伸縮率は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの伸縮率よりも大きくてもよい。
この構成によれば、少なくとも一方のカーカスプライ周方向端部におけるカーカスコードの伸縮率が、カーカスプライ本体部におけるカーカスコードの伸縮率より大きいので、ジョイント部における剛性が過度に増大することが抑制される。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの伸縮率は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの伸縮率の110%以上120%以下であってもよい。
この構成によれば、少なくとも一方のカーカスプライ周方向端部におけるカーカスコードの伸縮率を適当な範囲(カーカスプライ本体部におけるカーカスコードの伸縮率の110%以上120%以下)に設定することで、空気入りタイヤの外表面における凹凸の発生を効果的に抑制できる。一対のカーカスプライ周方向端部の両方におけるカーカスコードの伸縮率がカーカスプライ本体部におけるカーカスコードの伸縮率の110%以下のとき、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部を膨出変形させにくく、加硫成型後の空気入りタイヤにジョイント部に起因した凹みを効果的に抑制できない。一対のカーカスプライ周方向端部の両方におけるカーカスコードの伸縮率がカーカスプライ本体部におけるカーカスコードの伸縮率の120%以上のとき、ジョイント部の剛性が必要以上に低下し、ジョイント部に必要な剛性を確保できない。
前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの配設密度は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの配設密度よりも低くてもよい。
本明細書において、カーカスコードの配設密度とは、カーカスプライにおいて単位タイヤ周方向長さ当たりにカーカスコードが占める割合を意味している。
この構成によれば、少なくとも一方のカーカスプライ周方向端部におけるカーカスコードの配設密度が、カーカスプライ本体部におけるカーカスコードの配設密度より小さいので、ジョイント部における剛性が過度に増大することが抑制される。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
前記一対のカーカスプライ周方向端部は、タイヤ周方向の先端部に設けられ、前記カーカスコードが配設されていないカーカスコード非埋設部分と、前記カーカスコード非埋設部分にタイヤ周方向に隣接して設けられ、前記カーカスコードが配設されたカーカスコード埋設部分とを備えていてもよく、前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの一方の前記カーカスコード埋設部分と、前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの他方の前記カーカスコード埋設部分とは、前記カーカスプライの厚み方向に重複していなくてもよい。
この構成によれば、カーカスコードがカーカスプライの厚み方向に重複していないので、ジョイント部における剛性が過度に増大することが抑制される。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの一方における前記カーカスコードの配設密度は、前記カーカスプライ本体部の配設密度と等しくてもよく、前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの他方は、前記カーカスコードが配設されていなくてもよい。
この構成によれば、カーカスコードがカーカスプライの厚み方向に重複していないので、ジョイント部における剛性が過度に増大することが抑制される。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
本発明の空気入りタイヤによれば、加硫成型後の空気入りタイヤにおいてジョイント部に起因した凹みの発生を抑制でき、空気入りタイヤのユニフォミティの低下を抑制できる。
本発明の第1実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ子午線方向での断面を含む部分的な斜視図。 第1実施形態に係る空気入りタイヤのジョイント部の周辺を示す幅方向断面図。 テキスタイル原反を概略的に示す斜視図。 帯状プライ形成工程を概略的に示す図。 本発明の第1実施形態の変形例に係る空気入りタイヤの図2と同様の図。 本発明の第2実施形態に係る空気入りタイヤのジョイント部の周辺を示す幅方向断面図。 本発明の第3実施形態に係る空気入りタイヤのジョイント部の周辺を示す幅方向断面図。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。以下の添付図面において、タイヤ径方向、タイヤ幅方向、及びタイヤ周方向に、それぞれ符号TR、符号TW、及び符号TCを付している。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のタイヤ子午線方向での断面を含む部分的な斜視図を示している。図1を参照すると、空気入りタイヤ1は、トレッド部10と、一対のサイドウォール部20A,20Bと、一対のビード部30A,30Bとを備える。サイドウォール部20Aは、トレッド部10のタイヤ幅方向TWの一方側の端部からタイヤ径方向TRの内側に向かって湾曲しながら延びている。同様に、サイドウォール部20Bは、トレッド部10のタイヤ幅方向TWの他方側の端部からタイヤ径方向TRの内側に向かって湾曲しながら延びている。ビード部30Aは、サイドウォール部20Aのタイヤ径方向TRの内側端に設けられている。同様に、ビード部30Bは、サイドウォール部20Bのタイヤ径方向TRの内側端に設けられている。また、空気入りタイヤ1の内部には、トロイダル状のカーカスプライ40が、ビード部30Aに埋設されたビードワイヤ31Aとビード部30Bに埋設されたビードワイヤ31Bとの間に掛け渡されている。なお、添付図面では、カーカスプライ40とビードワイヤ31A,31B以外の内部構造の図示を省略している。
カーカスプライ40は、後述するように、引揃えられた複数のカーカスコード41がトッピングゴム42(図2に示す)によってゴム被覆された帯状プライ70(図4に示す)が円筒状に巻回されて、帯状プライ70の側端部70a同士が互いに厚み方向に重ね合わされた状態で接合されてなる。カーカスプライ40は、カーカスコード41がタイヤ周方向TCに直交する方向に延びるように、トロイダル状に巻回されている。
図2は、カーカスプライ40のジョイント部43の周辺を示すタイヤ幅方向断面図である。図2を参照すると、カーカスプライ40のジョイント部43は、カーカスプライ40のタイヤ周方向TCの両端部に位置する一対のカーカスプライ周方向端部44A,44Bによって構成されている。具体的には、ジョイント部43は、カーカスプライ周方向端部44Aとカーカスプライ周方向端部44Bとがタイヤ周方向TCに所定長さにわたって互いに厚み方向に重ね合わされて接合された部分である。また、カーカスプライ40は、一対のカーカスプライ周方向端部44A,44Bの間に位置するカーカスプライ本体部45を備える。
カーカスプライ周方向端部44Aは、カーカスコード41Aがトッピングゴム42によってゴム被覆されて構成されている。同様に、カーカスプライ周方向端部44Bは、カーカスコード41Bがトッピングゴム42によってゴム被覆されて構成されている。
カーカスプライ本体部45は、カーカスコード41Cがトッピングゴム42によってゴム被覆されて構成されている。
本実施形態のカーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率よりも大きい。具体的には、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率の110%以上120%以下の範囲で設定される。これにより、本実施形態のカーカスプライ周方向端部44Aの厚み方向の剛性は、カーカスプライ本体部45の厚み方向の剛性に比して小さくなっている。
同様に、本実施形態のカーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率よりも大きい。具体的には、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率の110%以上120%以下の範囲で設定される。これにより、本実施形態のカーカスプライ周方向端部44Bの厚み方向の剛性は、カーカスプライ本体部45の厚み方向の剛性に比して小さくなっている。
カーカスコード41A,41Bの伸縮率を、カーカスコード41Cの伸縮率に比して大きくするためには、例えば、カーカスコード41A,41Bの材質とカーカスコード41Cの材質とを異ならせて、カーカスコード41A,41Bの材質の伸縮率をカーカスコード41Cの材質の伸縮率に比して大きくするとよい。または、カーカスコード41A,41Bの撚り数をカーカスコード41Cの撚り数に比して少なくしてもよい。
本実施形態の空気入りタイヤ1によれば、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率が、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率より大きいので、ジョイント部43における剛性が過度に増大することを抑制できる。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部43も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤ1におけるジョイント部43に起因した凹みの発生を抑制でき、空気入りタイヤ1のユニフォミティの低下を抑制できる。
同様に、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率が、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率より大きいので、ジョイント部43における剛性が過度に増大することを抑制できる。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部43も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤ1におけるジョイント部43に起因した凹みの発生を抑制でき、空気入りタイヤ1のユニフォミティの低下を抑制できる。
また、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率とカーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率とを適当な範囲(カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率の110%以上120%以下)に設定することで、空気入りタイヤ1の外表面における凹みの発生を効果的に抑制できる。カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率とカーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率とが共にカーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率の110%以下のとき、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部43を膨出変形させにくく、加硫成型後の空気入りタイヤ1においてジョイント部43に起因した凹みの発生を効果的に抑制できない。カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率とカーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率とが共にカーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの伸縮率の120%以上のとき、ジョイント部43の剛性が必要以上に低下し、ジョイント部43に必要な剛性を確保できない。
本実施形態では、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率と、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率との両方が、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cと比して大きかったが、これに限定されない。すなわち、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの伸縮率と、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの伸縮率とのうちの少なくとも一方の伸縮率がカーカスプライ本体部45の伸縮率と比して大きければよい。
以下、図3及び図4を参照して、本実施形態のカーカスプライ40(図1に示す)の形成方法を説明する。本実施形態のカーカスプライ40の形成工程は、原反準備工程と、帯状プライ形成工程とを含む。
(原反準備工程)
図3は、本実施形態のテキスタイル原反50を概略的に示す斜視図である。原反準備工程では、複数のカーカスコード41を有するテキスタイル原反50を用意して、テキスタイル原反50に未加硫ゴムをトッピングしてトッピングシート60(図4に示す)を形成する。テキスタイル原反50は、長手方向に引揃えられた複数のカーカスコード41と、長手方向の所定間隔毎に配置された緯糸51とを備え、カーカスコード41と緯糸51とによって簾織りされた簾状織物として構成されている。本実施形態のカーカスプライ40を製造するには、テキスタイル原反50の一方の端部にカーカスコード41A(本実施形態では4本)を配置し、他方の端部にカーカスコード41B(本実施形態では4本)を配置する。また、テキスタイル原反50の他の部分には、カーカスコード41Cを配置する。
(帯状プライ形成工程)
図4は、帯状プライ形成工程が実施される帯状プライ形成ライン100を概略的に示している。図4を参照すると、帯状プライ形成ライン100の前半部(裁断ライン)には、円筒状に巻回されたトッピングシート60を所定長さ繰り出す第1搬送コンベヤ110及び第2搬送コンベヤ111と、これらの間を幅方向に移動する第1裁断装置112とが、設けられている。また、帯状プライ形成ライン100の後半部には、第3搬送コンベヤ120及び第4搬送コンベヤ121と、これらの間に位置する連結台122と、連結台122上を幅方向に移動可能な押圧装置123とが、設けられている。
すなわち、トッピングシート60は、帯状プライ形成ライン100の前半部において、第1搬送コンベヤ110及び第2搬送コンベヤ111によって所定長さ繰り出された後、第1裁断装置112によって短冊状のプライ片61に裁断される。ここで、前記所定長さは、カーカスプライ40の幅Wに対応する長さに設定される。また、本実施形態では、カーカスコード41に対して略直交する角度で裁断されるようになっているが、空気入りラジアルタイヤ用のカーカスプライを形成するには、カーカスコード41に対して約75°〜90°の角度で裁断すればよい。
次いで、短冊状のプライ片61は、帯状プライ形成ライン100の後半部に移載されて、第1裁断装置112による裁断方向に平行な方向(すなわち前半部の搬送方向とは直交する方向)へ、第3搬送コンベヤ120と第4搬送コンベヤ121とによって搬送される。このとき、先行するプライ片61の搬送方向後側の縁部と、後続するプライ片61の搬送方向前側の縁部とが連結台122上で重ね合わされるように、第3搬送コンベヤ120及び第4搬送コンベヤ121が作動する。連結台122上で順次搬送されるプライ片61の互いに対向する縁部同士が重ね合わされた状態で、押圧装置123が幅方向に移動することによって、これらのプライ片61が順次連結され、帯状プライ70が形成される。本実施形態の帯状プライ70は、2枚のプライ片61が連結されており、帯状プライ70の長さLがタイヤ周長に対応するように、トッピングシート60が製造される。
すなわち、トッピングシート60から、短冊状のプライ片61が裁断され、該プライ片61が順次連結されることによって、長尺の帯状プライ70が形成されるようになっている。また、帯状プライ70は、タイヤ成型工程に供給される。具体的には、帯状プライ70は、成型ドラム130上に巻回されて、帯状プライ70の側端部70a同士が重ね合わされて接合され、成型ドラム130上で径方向外側へ膨出させつつタイヤ加硫金型内で加硫成型することで、カーカスプライ40が形成される。
以下、図5を参照して本実施形態の変形例を説明する。
図5に示す変形例のジョイント部43では、タイヤ周方向TCに渡って、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aと、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bとが厚み方向に重複しないように配置されている。
以下に説明する第2実施形態から第4実施形態では、第1実施形態と同一ないし同様の要素には、同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。さらに、これらの実施形態では、特に言及する点を除いて、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
[第2実施形態]
図6を参照すると、本実施形態では、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの配設密度は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41の配設密度よりも小さい。本実施形態では、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの配設密度は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41の配設密度の約半分である。具体的には、カーカスプライ周方向端部44Aは、タイヤ周方向TCの先端部に設けられ、カーカスコード41が配設されていないカーカスコード非埋設部分44aと、カーカスコード非埋設部分44aにタイヤ周方向TCに隣接して設けられ、カーカスコード41Aが配設されたカーカスコード埋設部分44bとを備える。
配設密度とは、単位タイヤ周方向長さ当たりにカーカスコード41が占める割合を意味している。
カーカスコード埋設部分44bは、カーカスコード埋設部分44bにおけるカーカスコードの配設ピッチdに対して、各カーカスコード41の中心からタイヤ周方向TCの距離が0.5d以内の部分をいう。また、カーカスコード非埋設部分44aとは、カーカスコード埋設部分44b以外の部分をいう。
同様に、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの配設密度は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41の配設密度よりも小さい。本実施形態では、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの配設密度は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41の配設密度の約半分である。具体的には、カーカスプライ周方向端部44Bは、タイヤ周方向TCの先端部に設けられ、カーカスコード41が配設されていないカーカスコード非埋設部分44aと、カーカスコード非埋設部分44aにタイヤ周方向TCに隣接して設けられ、カーカスコード41Bが配設されたカーカスコード埋設部分44bとを備える。
また、本実施形態のジョイント部43では、タイヤ周方向TCに渡って、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aと、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bとが厚み方向に重複しないように配置されている。具体的には、カーカスプライ周方向端部44Aのカーカスコード埋設部分44bと、カーカスプライ周方向端部44Bのカーカスコード埋設部分44bとは、厚み方向において重複しないように配置されている。
なお、カーカスプライ周方向端部44A及びカーカスプライ周方向端部44Bのカーカスコード非埋設部分44a同士の重複部分のタイヤ周方向TCの寸法は、カーカスコードの配設ピッチdよりも小さいことが好ましい。カーカスプライ周方向端部44A及びカーカスプライ周方向端部44Bのカーカスコード非埋設部分44a同士の重複部分のタイヤ周方向TCの寸法が、カーカスコードの配設ピッチdよりも大きい場合、ジョイント部43に必要な剛性を確保できない。
この構成によれば、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの配設密度が、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの配設密度より小さいので、ジョイント部43における剛性が過度に増大することを抑制できる。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部43も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤ1においてジョイント部43に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤ1のユニフォミティの低下を抑制できる。
同様に、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの配設密度が、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの配設密度より小さいので、ジョイント部43における剛性が過度に増大することを抑制できる。これにより、タイヤ加硫成型時において、ジョイント部43も膨出変形させやすく、加硫成型後の空気入りタイヤ1においてジョイント部43に起因した凹みが発生することを抑制でき、空気入りタイヤ1のユニフォミティの低下を抑制できる。
また、本実施形態のジョイント部43では、タイヤ周方向TCに渡って、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード埋設部分44bと、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード埋設部分44bとが厚み方向に重複しないように配置されている。このため、加硫成型後の空気入りタイヤ1においてジョイント部43に起因した凹みが発生することを効果的に抑制できる。
[第3実施形態]
図7を参照すると、カーカスプライ周方向端部44Aにおけるカーカスコード41Aの配設密度は0である。すなわち、カーカスプライ周方向端部44Aには、カーカスコード41が配設されていない。一方で、カーカスプライ周方向端部44Bにおけるカーカスコード41Bの配設密度は、カーカスプライ本体部45におけるカーカスコード41Cの配設密度と等しい。
この構成によれば、カーカスプライ周方向端部44Aにおいてカーカスコード41が配設されていないため、ジョイント部43において、タイヤ周方向TCに渡って、カーカスコード41が厚み方向に重複しない。このため、加硫成型後の空気入りタイヤ1においてジョイント部43に起因した凹みが発生することを効果的に抑制できる。
以上より、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。
例えば、ジョイント部43は、帯状プライ70の側端部70a同士のジョイント部(成型ジョイント部)に限定されず、プライ片61同士のジョイント部(裁断ジョイント部)であってもよい。
また、カーカスプライ周方向端部44Aと、カーカスプライ周方向端部44Bのうちの少なくとも一方の剛性が、カーカスプライ本体部45の剛性と比して小さければよい。
1 空気入りタイヤ
10 トレッド部
20A,20B サイドウォール部
30A,30B ビード部
31A,31B ビードワイヤ
40 カーカスプライ
41 カーカスコード
42 トッピングゴム
43 ジョイント部
44a カーカスコード非埋設部分
44b カーカスコード埋設部分
44A,44B カーカスプライ周方向端部
45 カーカスプライ本体部
50 テキスタイル原反
51 緯糸
60 トッピングシート
61 プライ片
70 帯状プライ
70a 側端部
100 帯状プライ形成ライン
110 第1搬送コンベヤ
111 第2搬送コンベヤ
112 第1裁断装置
120 第3搬送コンベヤ
121 第4搬送コンベヤ
122 連結台
123 押圧装置
130 成型ドラム

Claims (6)

  1. 引き揃えられた複数のカーカスコードがゴム被覆された帯状プライが、前記カーカスコードがタイヤ周方向に直交する方向に延びるようにトロイダル状に巻回されたカーカスプライを備え、
    前記カーカスプライは、
    タイヤ周方向の両端部に位置しており、タイヤ周方向に所定長さにわたって互いに厚み方向に重ね合わされて接合されたジョイント部を構成する、一対のカーカスプライ周方向端部と、
    前記一対のカーカスプライ周方向端部の間に位置するカーカスプライ本体部と
    を備え、
    前記一対のカーカスプライ周方向端部の少なくとも一方の前記カーカスプライの厚み方向の剛性は、前記カーカスプライ本体部の前記剛性に比して小さい、空気入りタイヤ。
  2. 前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの伸縮率は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの伸縮率よりも大きい、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの伸縮率は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの伸縮率の110%以上120%以下である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの少なくとも一方における前記カーカスコードの配設密度は、前記カーカスプライ本体部における前記カーカスコードの配設密度よりも低い、請求項1から3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記一対のカーカスプライ周方向端部は、
    タイヤ周方向の先端部に設けられ、前記カーカスコードが配設されていないカーカスコード非埋設部分と、
    前記カーカスコード非埋設部分にタイヤ周方向に隣接して設けられ、前記カーカスコードが配設されたカーカスコード埋設部分と
    を備え、
    前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの一方の前記カーカスコード埋設部分と、前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの他方の前記カーカスコード埋設部分とは、前記カーカスプライの厚み方向に重複していない、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの一方における前記カーカスコードの配設密度は、前記カーカスプライ本体部の配設密度と等しく、
    前記一対のカーカスプライ周方向端部のうちの他方は、前記カーカスコードが配設されていない、請求項1から4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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