JP3735445B2 - 空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーカスコードを左右一対のビード部間を往復させてカーカス層を形成した空気入りラジアルタイヤに関し、さらに詳しくは、荷重耐久性及び操縦安定性を向上することを可能にする空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般的な空気入りラジアルタイヤに適用されるカーカス層を形成する場合は、予め引き揃えられた複数本のカーカスコードをカレンダー工程に掛けて未加硫ゴムをゴム引きして帯状のシート材にし、このゴム引きシート材を長手方向に略カーカス層の径方向長さより両端の巻き上げ高さ分だけやや長い大きさに切断した後、それら裁断片をタイヤサイズに応じて単数もしくは複数枚をタイヤ周方向に必要な周長になるように継ぎ合わせてカーカス材を形成する。
【0003】
このように準備されたカーカス材は、グリーンタイヤの成形工程に移されて成形ドラムに巻き付けられ、次いでその外周の両端部にビードコアを嵌め込んだ後、カーカス材の両端部をビードコアを包み込むように巻き上げ、さらにサイドゴム等を巻き付けることによって、グリーンタイヤが成形されるようになっている。
【0004】
しかるに、このようにして成形されるカーカス層では、成形後のカーカス材の巻き上げ端部にカーカスコードの切断破面が形成され、この切断破面が変形量の大きなタイヤサイドウォール部に存在するため、切断破面への応力集中によってタイヤ故障を招くことが少なくなかった。
そこで、複数本のカーカスコードをゴムに埋設したストリップ材を左右一対のビード部間にジグザグに往復させてカーカス材を形成し、そのタイヤ幅方向両端部をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げることにより、カーカス材の巻き上げ端部に切断破面を持たないようにした構造(特開平8−207509号公報)が提案されている。
【0005】
しかしながら、上述のカーカス構造では、カーカス材の巻き上げ高さがタイヤ周方向にわたって実質的に均一であるため、巻き上げ端部を境にしてタイヤ径方向に大きな剛性差が生じることになり、高荷重下では巻き上げ端部を境にして屈曲変形が生じやすくなり、荷重耐久性が損なわれていた。また、上記カーカス構造では、ビード部においてタイヤ周方向の剛性が不十分であるため、良好な操縦安定性を得られなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、荷重耐久性及び操縦安定性を向上することを可能にする空気入りラジアルタイヤを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明の空気入りラジアルタイヤは、複数本の引き揃えられたカーカスコードを左右一対のビードコア間に各ビードコアを超えた部分で反対側へ反転させるように連続的に往復させてカーカス層を形成し、該反転部分を前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げるようにし、かつ該反転部分では前記複数本のカーカスコードを前記ビードコアからの巻き上げ高さが互いに異なるようにタイヤ周方向に平行移動させたことを特徴とするものである。
【0008】
このようにカーカスコードの反転部分において、複数本の引き揃えられたカーカスコードの巻き上げ高さを互いに異なるように設定することにより、巻き上げ部における径方向の剛性変化を緩やかにすることができるので、当該部位への応力集中を避けることができ、荷重耐久性を向上することができる。しかも、この反転部分において、カーカスコードがタイヤ周方向に延長することにより、ビード部近傍のカーカスコードをタイヤ周方向に拘束し、タイヤ周方向の剛性を高く設定することが可能であるので、操縦安定性を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の構成について添付の図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図3は、本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示するものである。図において、左右一対のビード部1,1間には、カーカス層2が装架されており、このカーカス層2のタイヤ幅方向両端部がビードコア3のタイヤ内側から外側に折り返されて巻き上げられている。トレッド部4におけるカーカス層2の外側には、2層のベルト層5がタイヤ1周にわたって環状に配置されている。
【0010】
カーカス層2は、図2に示すように、引き揃えられた複数本のカーカスコード6を左右一対のビードコア3,3間に、そのビードコア3の外側へ超えた部分で反転させながら連続的に往復させると共に、その反転部分7において複数本のカーカスコード6をビードコア3からの巻き上げ高さが互いに異なるようにタイヤ周方向Rに平行移動させて形成されている。
【0011】
このようなカーカス層2は、寸動可能なコンベアベルトや成形ドラム上で形成することが可能である。すなわち、複数の糸出し機10をタイヤ幅方向及びタイヤ周方向の位置を互いに異ならせて(例えば、図2のようにタイヤ周方向Rに対して斜め直線上に)配置し、これら糸出し機10を一体的にタイヤ幅方向Wに往復移動可能に保持すると共に、各糸出し機10からカーカスコード6を給糸するようにする。
【0012】
そして、例えば成形ドラム上に未加硫のゴムシートを貼り付けた後、このゴムシート上に糸出し機10からタイヤ幅方向Wに複数本のカーカスコード6を平行に載置していき、全てのカーカスコード6がビードコア3の位置の外側へ超えたときに糸出し機10を静止させ、成形ドラムをタイヤ周方向Rに寸動させることにより、反転部分7において複数本のカーカスコード6をタイヤ周方向Rに平行移動させる。
【0013】
このように複数の糸出し機10のタイヤ幅方向Wの往復移動と、成形ドラムのタイヤ周方向Rの寸動とを交互に繰り返すことにより、タイヤ全周にわたってカーカス層2を容易に形成することができる。このカーカス層2の反転部分7は、図3に示すようにビードコア3のタイヤ内側から外側に巻き上げられ、この巻き上げ時に柔軟に変形してカーカスコード6が滑らかな曲線を形成するようになる。反転部分7において、複数本のカーカスコード6はビードコア3からの巻き上げ高さが互いに異なると共に、タイヤ周方向に延長し、かつ互いに交差して拘束し合っている。
【0014】
上述した空気入りラジアルタイヤでは、複数本のカーカスコード6のビードコア3からの巻き上げ高さを多段に異ならせることにより、反転部分7からなる巻き上げ部における径方向の剛性変化を緩やかにすることができるので、タイヤに荷重がかかった場合に巻き上げ端部を境にして屈曲変形などが生じ難くなり、荷重耐久性を向上させることができる。また、反転部分7において、複数本のカーカスコード6が互いに交差しながらタイヤ周方向に延長することにより、ビード部1におけるタイヤ周方向の剛性を高くすることが可能であるので、操縦安定性を向上することができる。
【0015】
本発明において、引き揃えられたカーカスコード6の本数は2〜8本、さらに好ましくは2〜6本にすることが望ましい。カーカスコード6の引き揃え本数が1本だけであると、反転部分7において巻き上げ高さに段差を設けることができないため本発明の効果が得られない。一方、カーカスコード6の引き揃え本数を多くすると反転部分7がタイヤ径方向に高く形成されるようになり、その本数が8本を超えると、タイヤのユニフォミティーが悪化するので好ましくない。
【0016】
なお、上述したカーカス層2は、従来のカレンダー工程を経て得られるカーカス層と比べると更に下記の利点がある。すなわち、本発明におけるカーカス層2はカーカスコード6の切断破面を有していないので、カーカス層2におけるエッジセパレーションの発生を防止することができる。また、上述のようなカーカス層2は、成形ドラム等の外周上で複数本のカーカスコード6を左右一対のビードコア3,3間に連続的に往復させて編み上げるようにすればよいので、従来のようにカレンダー工程や切断工程等の複雑かつ多数の工程を経てカーカス層を形成する必要はなく、タイヤの生産性を高めることができる。しかも、カーカス層2においてタイヤ周方向にスプライス部が存在しないので、ユニフォミティーを良好にすることができる。
【0017】
【実施例】
タイヤサイズを185/60R14とし、カーカス構造だけを下記のように異ならせた本発明タイヤ1,2及び従来タイヤを製作した。
本発明タイヤ1
3本のカーカスコードを引き揃えて左右一対のビードコア間に各ビードコアを超えた部分で反対側へ反転させるように連続的に往復させてカーカス層を形成し、その反転部分をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げるようにし、かつ反転部分では3本のカーカスコードをビードコアからの巻き上げ高さを互いに異ならせてタイヤ周方向に平行移動させることにより、カーカスコードの巻き上げ高さを3段階にした。
【0018】
本発明タイヤ2
カーカスコードの引き揃え本数を10本にしたこと以外は、本発明タイヤ1と同じ構造にした。
従来タイヤ
3本のカーカスコードを引き揃えてゴムに埋設したストリップ材を左右一対のビード部間にジグザグに往復させてカーカス材を形成し、そのタイヤ幅方向両端部をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げることにより、カーカスコードの巻き上げ高さを均一にした。
【0019】
これら試験タイヤについて、下記の試験方法により、操縦安定性、荷重耐久性、ユニフォミティーを評価し、その結果を表1に示した。
操縦安定性:
各試験タイヤを1.6リットルクラスの国産乗用車に空気圧1.9kg/cm2 として装着し、テストドライバーによるフィーリングテストを行った。その評価結果は、従来タイヤを100とする指数で示した。この指数値が大きいほど操縦安定性が優れている。
【0020】
荷重耐久性:
JIS D4230に準拠した試験方法により荷重耐久性を評価し、従来タイヤを100とする指数にて示した。この指数値が大きいほど荷重耐久性が優れている。
ユニフォミティー:
JASO C607の自動車用タイヤのユニフォミティー試験方法に準拠してラジアルフォースバリエーション(RFV)を測定し、従来タイヤを100とする指数で示した。この指数値が小さいほどユニフォミティーが良好である。
【0021】
Figure 0003735445
【0022】
この表1から明らかなように、本発明タイヤ1,2は、いずれも引き揃えられたカーカスコードを使用して連続生産が可能であると共に、巻き上げ部における剛性がビードコアからトレッド側に向けて段階的に小さくなっていくので、カーカスコードの巻き上げ高さを均一にした従来タイヤに比べて操縦安定性と荷重耐久性が共に向上していた。但し、カーカスコードの引き揃え本数を10本にした本発明タイヤ2では、操縦安定性と荷重耐久性は向上しているものの、ユニフォミティーの低下が見られた。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、複数本の引き揃えられたカーカスコードを左右一対のビードコア間に各ビードコアを超えた部分で反対側へ反転させるように連続的に往復させてカーカス層を形成し、該反転部分をビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げるようにし、かつ該反転部分では複数本のカーカスコードをビードコアからの巻き上げ高さを互いに異ならせてタイヤ周方向に平行移動させたことにより、巻き上げ部における剛性変化を緩やかにすることができるので、荷重耐久性を向上することができ、しかも反転部分においてカーカスコードがタイヤ周方向に延長することにより、タイヤ周方向の剛性を高く設定することが可能であるので、操縦安定性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りラジアルタイヤを例示する子午線断面図である。
【図2】図1のタイヤのカーカス層の製造方法を示す説明図である。
【図3】図1のタイヤのビード廻りの構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 ビード部
2 カーカス層
3 ビードコア
6 カーカスコード
7 反転部分

Claims (2)

  1. 複数本の引き揃えられたカーカスコードを左右一対のビードコア間に各ビードコアを超えた部分で反対側へ反転させるように連続的に往復させてカーカス層を形成し、該反転部分を前記ビードコアの周りにタイヤ内側から外側へ巻き上げるようにし、かつ該反転部分では前記複数本のカーカスコードを前記ビードコアからの巻き上げ高さが互いに異なるように設定し、タイヤ周方向に平行移動させた空気入りラジアルタイヤ。
  2. 前記カーカスコードの引き揃え本数が2〜8本である請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。
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