JP2009113615A - 空気入りタイヤ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ2及びその製造方法の提供。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ2は、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカス10とを備える。このカーカス10は、多数のシートが周方向に並べられて形成されるカーカスプライ26を備える。このカーカスプライ26は、主部38と、一のシートと他のシートとが繋がれている部分に相当するジョイント部40とから構成される。この主部38は、第一コード32を含む。このジョイント部40は、第二コード34を含む。この第二コード34の強力の、この第一コード32の強力に対する比は、0.5以上0.7以下である。このジョイント部40に含まれる第二コード34の本数が、1本以上2本以下である。好ましくは、このタイヤ2では、上記第二コード34の材質は、上記第一コード32の材質と同じである。
【選択図】図2

Description

本発明は、空気入りタイヤ及びその製造方法に関する。
タイヤは、グリーンタイヤ(Raw coverとも称される)から得られる。このグリーンタイヤは、多数のゴム部材が積層されて得られる。この工程は、成形工程と称される。ゴム部材の具体例としては、インナーライナー、カーカスプライ、サイドウォール用ゴムシート、ベルトプライ、トレッド用ゴムシート等が挙げられる。このグリーンタイヤは、モールド内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、グリーンタイヤのゴム組成物は流動する。加熱により、ゴム組成物において架橋反応が起こる。この工程は、加硫工程と称される。
タイヤのカーカスを構成するカーカスプライは、多数のコードとトッピングゴムとからなる。ラジアル構造を有するカーカスでは、このコードが赤道面に対してなす角度は通常、70°から90°である。
生産コストの観点から、長さ方向に延在する複数のコードを含む、細長いシートを形成して、このシートをその幅方向とタイヤの周方向とが一致するように繋いで、カーカスプライが形成されうる工程を含んだ、ラジアル構造のカーカスを備えるタイヤの製造方法が採用されつつある。この製造方法では、繋がれるシートの幅及び枚数の調整により、カーカスプライの大きさがタイヤのサイズ毎に調節されうる。この製造方法は、中間在庫の削減に寄与しうる。このような製造方法の一例が、特開平4−66302号公報に開示されている。
特開平4−66302号公報
前述の製造方法では、一のシートの端と他のシートの端とが重ね合わされて、この一のシートと他のシートとが繋がれる。カーカスプライの分断防止の観点から、両シートが繋げられる部分において、一のシートのコードと他のシートのコードとがその厚さ方向に互いに重複させられる。この部分のコード密度は、高い。このため、このカーカスプライには、その剛性が局所的に高い部分が形成されてしまう。この部分は特異である。このようなカーカスプライを備えるタイヤには、バルジが発生する場合がある。このタイヤには、デントが発生する場合もある。さらに、この特異な部分は、タイヤのユニフォミティに影響を与える。
本発明の目的は、ユニフォミティに優れる空気入りタイヤ及びその製造方法の提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスとを備えている。このカーカスは、多数のシートが周方向に並べられて形成されるカーカスプライを備えている。このカーカスプライは、主部と、一のシートと他のシートとが繋がれている部分に相当するジョイント部とから構成されている。この主部は、第一コードを含んでいる。このジョイント部は、第二コードを含んでいる。この第二コードの強力の、この第一コードの強力に対する比は、0.5以上0.7以下である。このジョイント部に含まれる第二コードの本数が、1本以上2本以下である。
好ましくは、このタイヤでは、上記第一コードは、有機繊維からなる。上記第二コードは、有機繊維からなる。
好ましくは、このタイヤでは、上記第二コードの材質は、上記第一コードの材質と同じである。
本発明に係る空気入りタイヤの製造方法は、第一コードと第二コードとトッピングゴムとからなり、その端にこの第二コードが配置されているシートが成形される工程と、
多数のシートをその幅方向とタイヤの周方向とが一致するように順次繋いでカーカスプライを形成して、グリーンタイヤが得られる工程とを含んでいる。一のシートと他のシートとが繋がれている部分に含まれる第二コードの本数は、1本以上2本以下である。
好ましくは、この製造方法では、上記シートの幅は、10mm以上60mm以下である。
このタイヤの製造方法では、シートの端に配置される第二コードの強力の、第一コードの強力に対する比と、一のシートと他のシートとが繋がれる部分に含まれる第二コードの本数とが適切に調節されている。この製造方法で製造されたタイヤでは、カーカスプライに特異な部分は形成されない。このタイヤに、バルジ及びデントは発生しない。このタイヤは、ユニフォミティに優れる。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された断面図である。この図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、インナーライナー14及びチェーファー16を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、乗用車に装着される。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面18を備えている。このトレッド面18は、路面と接地する。トレッド面18には、溝20が刻まれている。この溝20により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4に溝20が刻まれなくてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア22と、このコア22から半径方向外向きに延びるエイペックス24とを備えている。コア22は、リング状である。コア22は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス24は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス24は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、カーカスプライ26からなる。このカーカスプライ26は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。このカーカスプライ26は、コア22の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。
ベルト12は、カーカス10の半径方向外側に位置している。ベルト12は、カーカス10と積層されている。ベルト12は、カーカス10を補強する。ベルト12は、内側プライ28及び外側プライ30からなる。図示されていないが、内側プライ28及び外側プライ30のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、10°以上35°以下である。内側プライ28のコードの傾斜方向は、外側プライ30のコードの傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。
インナーライナー14は、カーカス10の内周面に接合されている。インナーライナー14は、架橋ゴムからなる。インナーライナー14には、空気遮蔽性に優れたゴムが用いられている。インナーライナー14は、タイヤ2の内圧を保持する役割を果たす。
チェーファー16は、ビード8の近傍に位置している。タイヤ2がリムに組み込まれると、このチェーファー16がリムと当接する。この当接により、ビード8の近傍が保護される。このチェーファー16は、ゴム単体からなる。なお、布とこの布に含浸したゴムとからなるチェーファー16が用いられてもよい。
図2は、図1のタイヤ2の赤道面CLに沿った一部拡大断面図である。この図2には、トレッド4と、カーカス10と、ベルト12と、インナーライナー14とが示されている。矢印線Aは、タイヤ2の周方向を表す。このカーカス10のカーカスプライ26は、第一コード32と、第二コード34と、トッピングゴム36とからなる。この第一コード32が赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。このタイヤ2では、第一コード32は有機繊維からなる。この第一コード32は、タイヤ質量の低減に寄与しうる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
このタイヤ2では、第二コード34が赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。前述したように、第一コード32が赤道面に対してなす角度の絶対値も70°から90°である。このタイヤ2のカーカス10は、ラジアル構造を有する。このタイヤ2では、第二コード34は有機繊維からなる。この第二コード34は、タイヤ2質量の低減に寄与しうる。好ましい有機繊維としては、ポリエステル繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
図2に示されているように、このタイヤ2のカーカスプライ26には、複数の第一コード32が周方向に並んで配置されている部分が形成されている。この部分には、第二コード34は含まれない。この明細書では、この部分は主部38と称される。この主部38は、第一コード32とトッピングゴム36aとからなる。
このタイヤ2では、一の主部38と、この一の主部38の隣に位置する別の主部38との間は、ジョイント部40と称される。このタイヤ2のカーカスプライ26は、主部38と、ジョイント部40とから構成されている。図示されているように、このジョイント部40には、第二コード34が含まれている。このタイヤ2では、このジョイント部40は、第二コード34と、トッピングゴム36bとからなる。
図3は、加硫工程前のカーカスプライ26の一部が示された拡大断面図である。この図3において、矢印線Aはタイヤ2の周方向である。このタイヤ2では、カーカスプライ26は多数の短冊状のシート42から形成される。図示されているように、このシート42の幅方向がタイヤ2の周方向に一致するように、これらのシート42は周方向に並べられる。
図4は、図3のカーカスプライ26を構成するシート42の一部が示された拡大斜視図である。このタイヤ2では、シート42は第一コード32と第二コード34とトッピングゴム36とからなる。図示されているように、この第一コード32と第二コード34とは、シート42の幅方向に並べられている。第二コード34は、シート42の端に位置している。第一コード32は、シート42の幅方向において第二コード34の内側に位置している。このタイヤ2では、シート42の両端に第二コード34が配置されており、両第二コード34の間に複数の第一コード32が幅方向に並べられている。
このタイヤ2では、一のシート42の端と、他のシート42の端とが重ねられて、これらのシート42が繋げられる。換言すれば、このタイヤ2では、カーカスプライ26は、多数のシート42が順次繋がれて形成されている。この明細書では、このシート42同士が繋げられている部分は重なり部44と称される。図3に示されているように、重なり部44では、一のシート42の端に位置する第二コード34と、他のシート42の端に位置する第二コード34とが、シート42の厚み方向に重ねられている。
このタイヤ2が得られるには、まず、第一コード32と第二コード34とトッピングゴム36とからなるシート42が押し出されつつ成形される。多数のシート42が得られると、これらのシート42の端をその幅方向とタイヤ2の周方向とが一致するようにが順次繋がれてカーカスプライ26が形成される。このカーカスプライ26に、インナーライナー14、ベルト12、サイドウォール6、トレッド4等がアッセンブリーされて、グリーンタイヤが得られる。このグリーンタイヤが得られる工程は、成形工程と称される。この成形工程で得られるグリーンタイヤには、カーカスプライ26に重なり部44が形成されている。
次に、グリーンタイヤは加硫工程に供される。加硫工程では、まずこのグリーンタイヤが、開かれたモールドに投入される。投入のとき、ブラダーは収縮している。投入により、ブラダーはグリーンタイヤの内側に位置する。次に、ガスの充填によりブラダーが膨張する。この膨張により、グリーンタイヤは変形する。この変形は、シェーピングと称されている。次に、モールドが締められる。次に、ブラダーの内圧が高められる。グリーンタイヤは、モールドのキャビティ面とブラダーの外面とに挟まれて、加圧される。グリーンタイヤは、ブラダー及びモールドからの熱伝導により、加熱される。加圧と加熱とにより、グリーンタイヤのゴム組成物が流動する。加熱によりゴム組成物が架橋反応を起こし、タイヤ2が得られる。この加硫工程において、前述の重なり部44がジョイント部40とされたカーカスプライ26が得られる。
このタイヤ2では、重なり部44において一のシート42の端と他のシート42の端とが、充分に重ねられる。この重なり部44は安定に保持されうる。このようにして製造されるタイヤ2のカーカスプライ26に、分断は生じない。このタイヤ2の良品率は、高い。
前述したように、このタイヤ2では、カーカスプライ26が、多数のシート42がこのシート42の幅方向とタイヤ2の周方向とが一致するように順次繋げられて得られる。このタイヤ2では、タイヤ製造時に発生する中間在庫は少ない。このタイヤ2では、この中間在庫を管理するためのコストが削減されうる。このタイヤ2は、生産性に優れる。このタイヤ2の製造方法は、ユニフォミティに優れるタイヤ2を安定に製造しうる。
このタイヤ2では、重なり部44に第一コード32及び第二コード34のようなコードが含まれていない場合、カーカスプライ26のジョイント部40におけるコード密度が低下する。低いコード密度はタイヤ2にバルジを招来する。前述したように、このタイヤ2では、シート42の端に第二コード34が配置される。バルジの発生防止の観点から、この重なり部44に含まれる第二コード34の本数は1本以上である。この重なり部44に3本以上の第二コード34が含まれると、カーカスプライ26のジョイント部40におけるコード密度が過大となる。過大なコード密度は、デントの発生を招来する上に、タイヤ2のユニフォミティに影響を与える。この観点から、この重なり部44に含まれる第二コード34の本数は、2本以下である。前述したように、加硫工程において、この重なり部44はジョイント部40とされるので、このジョイント部40に含まれる第二コード34の本数も、1本以上2本以下である。
後述するが、このタイヤ2では、ジョイント部40がカーカスプライ26の特異な部分にならないように、第一コード32の強力に対する第二コード34の強力の比が適切に調整されている。このタイヤ2では、このジョイント部40に起因するバルジ及びデントの発生が防止される。このようなタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。
このタイヤ2では、第二コード34の強力の、第一コード32の強力に対する比は0.5以上0.7以下である。この比が0.5以上に設定されることにより、ジョイント部40の剛性が適切に維持される。このジョイント部40を備えたカーカスプライ26に、特異な部分は形成されない。このタイヤ2では、バルジ及びデントの発生が効果的に防止されうる。このタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。この観点から、この比は0.50以上がより好ましく、0.55以上が特に好ましい。この比が0.7以下に設定されることにより、ジョイント部40の剛性が適切に維持される。この場合においても、カーカスプライ26に特異な部分は形成されない。このタイヤ2では、バルジ及びデントの発生が効果的に防止されうる。このタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。この観点から、この比は0.70以下がより好ましく、0.65以下が特に好ましい。
本発明では、伸び率が2%であるときに1本の第一コード32に掛けられている正味の荷重が第一コード32の強力として表される。伸び率が2%であるときに1本の第二コード34に掛けられている荷重が第二コード34の強力として表される。この強力の測定は、その温度が23℃である条件下で「JIS L 1017」の規定に準拠して、行われる。なお、強力の単位は、ニュートン(N)である。
このタイヤ2では、第一コード32の材質と第二コード34の材質は同じであるのが好ましい。このような第一コード32及び第二コード34を備えるカーカスプライ26では、剛性の調節が容易である。このタイヤ2では、このカーカスプライ26に特異な部分は形成されないので、バルジ及びデントの発生が効果的に防止されうる。このタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。
図4において、両矢印線WAはシート42の幅を表している。このタイヤ2では、この幅WAは10mm以上60mm以下であるのが好ましい。この幅WAが10mm以上に設定されることにより、カーカスプライ26を形成するために周方向に並べられるシート42の枚数が適切に維持される。適切なシート42の枚数は、タイヤ2の生産性に寄与しうる。この観点から、この幅WAは20mm以上がより好ましく、30mm以上が特に好ましい。この幅WAが60mm以下に設定されることにより、グリーンタイヤ2のカーカスプライ26に形成される重なり部44の数が適切に維持される。この重なり部44は、カーカスプライ26の特異な部分として作用しない。このタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。この観点から、この幅WAは50mm以下がより好ましく、40mm以下が特に好ましい。
このタイヤ2では、カーカスプライ26の主部38に含まれる第一コード32の密度は30エンズ/5cm以上60エンズ/5cm以下であるのが好ましい。この密度が30エンズ/5cm以上に設定されることにより、この主部38がタイヤ2の剛性感に寄与しうる。この観点から、この密度は40エンズ/5cm以上がより好ましい。この密度が60エンズ/5cm以下に設定されることにより、この主部38の剛性過大が防止される。このタイヤ2の乗り心地が維持されうる。この観点から、この密度は50エンズ/5cm以下がより好ましい。なお、この密度は、第一コード32の長手方向に垂直な断面において、主部38の5cm幅あたりに存在する第一コード32の本数(エンズ)が計測されることにより、得られる。
このタイヤ2では、第二コード34は第一コード32よりも細いのが好ましい。このような第一コード32及び第二コード34を備えるカーカスプライ26では、重なり部44にある第二コード34が適切な厚みを有するトッピングゴム36で覆われる。このため、この重なり部44にオープンスレッドは発生しない。このタイヤ2では、この重なり部44に起因するバルジ及びデントの発生が防止される。このようなタイヤ2は、ユニフォミティに優れる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図3で示されたように多数のシートを繋げてカーカスプライを形成して、図1及び図2に示された基本構成を備え、下記表1で示された仕様を備えたタイヤを得た。タイヤのサイズは、195/65R15である。このシートは、第一コードと第二コードとを含んでいる。第二コードは、このシートの両端に配置されている。このカーカスプライの、一のシートと他のシートとが繋がれている部分(重なり部)に含まれる第二コードの本数は2本である。したがって、このカーカスプライのジョイント部に含まれる第二コードの本数も2本である。このジョイント部に含まれる第二コードの本数が、表1においてジョイント本数として表されている。第一コードは、ナイロン繊維からなる。第二コードは、ナイロン繊維からなる。この第二コードの強力F2の、この第一コードの強力F1に対する比(F2/F1)は、0.56である。表1中、この強力は、後述する比較例1のカーカスプライに含まれる第一コードの強力F1を100とした指数値で表されている。
[比較例2から4及び実施例3]
比(F2/F1)を下記表1の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。
[比較例1及び5並びに実施例2]
ジョイント本数を下記表1の通りとした他は実施例1と同様にして、タイヤを得た。比較例1では、カーカスプライがその両端の第二コードが除かれたシートを用いて形成されているので、このカーカスプライのジョイント部に第二コードは含まれていない。実施例2では、カーカスプライが、その一方の端に位置する第二コードが除かれたシートを用いて形成されているので、このカーカスプライのジョイント部に含まれる第二コードの本数は1本である。比較例5では、カーカスプライが、その両端に位置する第二コードの本数が2本とされているので、このカーカスプライのジョイント部に含まれる第二コードの本数は4本である。
[ユニフォミティ評価]
コーナリング試験機を用いて、JASO C607:2000のユニフォミティ試験条件に準拠して、上記仕様のタイヤ(各20本)のトラクティブフォースバリエーション(TFV)を計測し平均値を得た。この結果が、比較例1を100とした指数値で、下記表1に示されている。この数値が、大きいほど良好であることが示される。なお、リムサイズは15×6Jであり、内圧は200kPaであり、速度は120km/hである。
[外観評価]
試作タイヤ(各20本)を、そのサイズが15×6Jであるリムに組み込み、タイヤ内圧を200kPaとした後、その外観を目視で観察し、バルジ及びデントの発生状況を調べた。バルジ及びデントの発生が認められなかった場合をA、認められた場合をBとして、下記表1に表している。
Figure 2009113615
表1に示されるように、実施例のタイヤはユニフォミティに優れる。さらにこれらのタイヤに、バルジ及びデントは発生していない。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係る空気入りタイヤは、種々の車両に装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの赤道面CLに沿った一部拡大断面図である。 図3は、加硫工程前のカーカスプライの一部が示された拡大断面図である。 図4は、図3のカーカスプライを構成するシートの一部が示された拡大斜視図である。
符号の説明
2・・・タイヤ
4・・・トレッド
6・・・サイドウォール
8・・・ビード
10・・・カーカス
12・・・ベルト
14・・・インナーライナー
16・・・チェーファー
18・・・トレッド面
20・・・溝
22・・・コア
24・・・エイペックス
26・・・カーカスプライ
28・・・内側プライ
30・・・外側プライ
32・・・第一コード
34・・・第二コード
36、36a、36b・・・トッピングゴム
38・・・主部
40・・・ジョイント部
42・・・シート
44・・・重なり部

Claims (5)

  1. 一対のビードと、両ビードの間に架け渡されたカーカスとを備えており、
    このカーカスが、多数のシートが周方向に並べられて形成されるカーカスプライを備えており、
    このカーカスプライが、主部と、一のシートと他のシートとが繋がれている部分に相当するジョイント部とから構成されており、
    この主部が、第一コードを含んでおり、
    このジョイント部が、第二コードを含んでおり、
    この第二コードの強力の、この第一コードの強力に対する比が、0.5以上0.7以下であり、
    このジョイント部に含まれる第二コードの本数が、1本以上2本以下である空気入りタイヤ。
  2. 上記第一コードが、有機繊維からなり、
    上記第二コードが、有機繊維からなる請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記第二コードの材質が、上記第一コードの材質と同じである請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 第一コードと第二コードとトッピングゴムとからなり、その端にこの第二コードが配置されているシートが成形される工程と、
    多数のシートをその幅方向とタイヤの周方向とが一致するように順次繋いでカーカスプライを形成して、グリーンタイヤが得られる工程とを含んでおり、
    一のシートと他のシートとが繋がれている部分に含まれる第二コードの本数が、1本以上2本以下である空気入りタイヤの製造方法。
  5. 上記シートの幅が、10mm以上60mm以下である請求項4に記載の製造方法。
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