JP6193626B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
空気入りタイヤは、一対のビードと、このビードの間に架け渡されているカーカスプライとを備えている。このビードは、コアを備えている。このコアの断面形状は、典型的には、略四角形、略六角形又は円形に成形されている。一般的なカーカスプライは、コアの周りを、軸方向内側から外側に向かって巻かれている。
タイヤの製造方法では、その成形工程において、ドラムが拡径しローカバーの形状が整えられる。この工程において、カーカスプライには、テンションが生じうる。このテンションにより、コアの断面形状が変形することが起こりうる。このコアの断面形状の変形は、コア崩れと称される。架橋工程において、ブラダーの膨張により、カーカスプライにテンションが生じうる。このテンションによっても、コア崩れが生じうる。
コア崩れより、タイヤのリムフランジへの押圧力が不均一となりうる。コア崩れは、タイヤのユニフォミティを悪化させる。コア崩れにより、カーカスプライが十分伸ばされない状態で、タイヤが成形されうる。これは、乗心地の悪化及び操縦安定性の低下を招来しうる。
コアの強度を補強する観点から、様々な検討がなされている。この検討例が、特開2005−53251公報及び特開平6−171323号公報に開示されている。
特開2005−53251公報に記載されたタイヤでは、コアの軸方向内側に補強ゴム体を設けている。特開平6−171323号公報に開示されたタイヤでは、コアは半径方向内側に、金属板層を備えている。
特開2005−53251公報 特開平6−171323号公報
前述の特開2005−53251公報に記載されたタイヤでは、補強ゴム体がコアの軸方向内側に設けられている。しかし、ゴム体は架橋工程では流動するため、このゴム体がコアを補強する力は弱い。このタイヤでは、コア崩れは防止されない。
前述の特開平6−171323号公報に記載されたタイヤでは、コアは半径方向内側に金属層を有している。しかし、このタイヤではコア崩れの抑制は不十分である。
本発明の目的は、ユニフォミティが向上され、乗心地及び操縦安全性に優れたタイヤの提供にある。
本発明に係るタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、高剛性な材料からなる一対のプレートとを備えている。このカーカスは、カーカスプライを備えている。このビードは、コアを備えている。このコアの軸方向外側に、このプレートが位置している。
好ましくは、上記プレートの曲げ剛性は、2300MN/m以上4500MN/m以下である。
好ましくは、上記プレートの半径方向内側端は、半径方向において、上記コアの半径方向内側端と揃っているか又は上記コアの半径方向内側端より内側に位置し、上記プレートの半径方向外側端は、半径方向において、上記コアの半径方向外側端と揃っているか又は上記コアの半径方外側端より外側に位置する。
好ましくは、上記プレートは、熱硬化性の合成樹脂又は融点が250℃以上である熱可塑性の合成樹脂からなる。
好ましくは、上記プレートはポリカーボネートからなる。
好ましくは、上記カーカスプライは、上記コア及び上記プレートの周りを巻かれている。上記カーカスプライが、上記コアと上記プレートとの間に介在していてもよい。
本発明に係るタイヤは、ビードのコアの軸方向外側に位置する一対のプレートを備えている。このプレートは高剛性な材料よりなる。このプレートが成形工程及び架橋工程においてコアを支持するため、コア崩れの防止が達成される。これにより、ユニフォミティが向上され、乗心地及び操縦安全性に優れたタイヤが得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係るタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、図1のタイヤのプレートが示された模式図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係るタイヤの一部が示された拡大断面図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された、子午線方向に沿った断面図である。図1において、上下方向がタイヤ半径方向(以下、単に半径方向ともいう)であり、左右方向がタイヤ軸方向(以下、単に軸方向ともいう)であり、紙面に垂直な方向がタイヤ周方向(以下、単に周方向ともいう)である。このタイヤ2は、図1中の中心線CLに関してほぼ左右対称の形状を呈する。この中心線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。
このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、プレート10、カーカス12、及びベルト14を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。
トレッド4は耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4はトレッド面16を備えている。トレッド面16は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。このトレッド面16は路面と接地する。トレッド面16には、複数本の溝18が刻まれている。この溝18により、トレッドパターンが形成されている。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6の半径方向外側端は、トレッド4と接合されている。サイドウォール6は、耐カット性及び耐候性に優れた架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、カーカス12の損傷を防止する。
図1に示されるように、ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア20と、このコア20から半径方向外向きに延びるエイペックス22とを備えている。コア20は、タイヤ2の周方向に沿ってリング状を呈している。コア20は、巻回された非伸縮性ワイヤーを含む。ワイヤーの典型的な材質は、スチールである。エイペックス22は半径方向外向きに先細りである。エイペックス22は高硬度な架橋ゴムからなる。
プレート10は、コア20の軸方向外側に位置している。プレート10は、タイヤ2の周方向に沿ってリング状を呈している。
カーカス12は、カーカスプライ24からなる。カーカスプライ24は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。カーカスプライ24は、コア20及びプレート10の周りを巻かれている。カーカスプライ24は、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ24に折り返し部26が形成されている。図示されていないが、カーカスプライ24は、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードが赤道面に対してなす角度の絶対値は、通常は70°から90°である。換言すれば、このカーカス12はラジアル構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維として、ポリエチレンテレフタレート繊維、ナイロン繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。カーカス12が、2枚以上のカーカスプライ24から形成されてもよい。
ベルト14はカーカス12の半径方向外側に位置している。ベルト14は、カーカス12と積層されている。ベルト14は、カーカス12を補強する。ベルト14は、内側層28及び外側層30からなる。図1から明らかなように、軸方向において、内側層28の幅は外側層30の幅よりも若干大きい。
図示されていないが、内側層28及び外側層30のそれぞれは、並列された多数のコードとトッピングゴムとからなる。各コードは、赤道面に対して傾斜している。傾斜角度の絶対値は、通常は10°以上35°以下である。内側層28のコードの赤道面に対する傾斜方向は、外側層30のコードの赤道面に対する傾斜方向とは逆である。コードの好ましい材質は、スチールである。コードに、有機繊維が用いられてもよい。ベルト14の軸方向幅は、タイヤ2の最大幅の0.7倍以上が好ましい。ベルト14が、3以上の層を備えてもよい。
図2は、図1のタイヤ2の一部が示された拡大断面図である。図2から明らかなように、コア20の断面形状は、略四角形を呈している。軸方向において、プレート10の内周面は、コア20の外周面と接している。軸方向において、プレート10の内周面は、エイペックス22の外周面と接している。軸方向において、プレート10の外周面は、カーカスプライ24の折り返し部26の内周面と接している。
プレート10の半径方向内側端は、半径方向において、上記コア20の半径方向内側端と揃っている。プレート10の半径方向外側端は、半径方向において、上記コア20の半径方外側端より外側に位置している。プレート10の半径方向内側端は、上記コア20の半径方向内側端より内側に位置しても良い。プレート10の半径方向外側端は、上記コア20の半径方向外側端と揃っていてもよい。
図3は、プレート10の全体を表した模式図である。前述のとおり、プレート10は、タイヤ2の周方向に沿ってリング状を呈している。図3において、矢印D1で示されているのは、プレート10の外径であり、矢印D2で示されているのは、プレート10の内径である。このプレート10は、高剛性な材料からなる。このプレート10は、ジョイントレスである。換言すれば、このプレート10は、一体成形されている。
このタイヤ2は、次のようにして製造される。図示されていないが、このタイヤ2の製造方法では、まず、フォーマーのドラムに、カーカスプライ24が巻き付けられる。カーカスプライ24は筒状を呈する。次に、一対のビード8及び一対のプレート10が、それぞれ筒状のカーカスプライ24の半径方向外側にセットされる。それぞれのビード8のコア20の軸方向外側面は、プレート10の軸方向内側面に接している。この一対のビード8及び一対のプレート10は、カーカスプライ24の半径方向両端の近傍に配置される。カーカスプライ24の両端が、ビード8とプレート10を巻き付けるように折り返される。この折り返しにより、ビード8とプレート10がカーカスプライ24に内包される。
次に、カーカスプライ24がシェーピングされる。シェーピングにより、カーカスプライ24は、トロイダル形状を呈する。カーカスプライ24に、ベルト14の内側層28及び外側層30、サイドウォール6並びにトレッド4が積層される。この積層により、ローカバーが形成される。このローカバーが組み立てられる工程は、成形工程と称される。
ローカバーは加硫機のモールドに投入される。この加硫機では、モールドの内側にブラダーが設けられている。投入のとき、ブラダーは収縮している。ブラダーの内部にガスが充填され、ブラダーは膨張する。ローカバーは、ブラダーによりモールドのキャビティー面に押しつけられる。ローカバーは、モールドにて、加圧および加熱される。加圧と加熱とにより、ローカバーのゴム組成物が流動する。加熱により、ローカバーのゴムが架橋反応を起こす。これにより、図1に示されたタイヤ2が得られる。ローカバーからタイヤ2を得る工程は、架橋工程と称される。
以下、本発明による作用効果が説明される。
本タイヤ2の製造時には、成形工程にて、カーカスプライ24にテンションが作用する。カーカスプライ24は、ビード8とプレート10を内包しているため、ビード8のコア20に応力が作用する。この応力は、コア崩れを生じさせうる。本実施形態では、高剛性なプレート10がコア20に接触している。このプレート10はコア20を支持する。本タイヤ2では、コア崩れが防止されうる。
本タイヤ2の架橋工程では、ローカバーはブラダーにより加圧される。この加圧により、カーカスプライ24にテンションが作用する。このため、ビード8のコア20に応力が作用する。この応力はコア崩れの原因となりうる。本実施形態では、高剛性なプレート10がコア20を支持する。本タイヤ2では、コア崩れが防止されうる。
本タイヤ2では、プレート10の曲げ剛性は、2300MN/m以上4500MN/m以下が好ましい。曲げ剛性が2300MN/m以上のプレート10は、コア20を支持する力が強い。このため、コア崩れが防止されうる。曲げ剛性が4500MN/m以下のプレート10を備えたタイヤ2は、容易にリムに組み込むことができる。曲げ剛性は、JISK6900の規定に準拠して測定される。
プレート10は、合成樹脂からなることが好ましい。合成樹脂は軽量であるため、プレート10によるタイヤ2の質量への影響が抑えられうる。合成樹脂は加工が容易である。合成樹脂の板から型抜きをすることで、プレート10が作成されうる。プレート10はジョイントレスで一体形成されうる。これにより、プレート10によるタイヤ2の質量への影響がさらに抑えられうる。また、プレート10によるユニフォミティの悪化も発生しない。
合成樹脂は、電気絶縁性が高い。このため、空気圧センサーの誤動作の原因とならない。この観点からもプレート10が合成樹脂からなることが好ましい。
架橋工程において、コア20に応力が働くため、プレート10はこの工程においても、コア20を支持する必要がある。架橋工程では、モールドの温度は、約180℃である。熱硬化性の合成樹脂又は融点が250℃以上の合成樹脂からなるプレート10は、モールド内で融解しない。このプレート10がコア20を支持する力は強い。従ってプレート10は、熱硬化性の合成樹脂又は融点が250℃以上である熱可塑性の合成樹脂からなることが好ましい。
プレート10の材料となる合成樹脂としては、ポリカーボネートが好ましい。ポリカーボネートの曲げ合成は2300MN/mである。ポリカーボネートの融点は約250℃である。さらに、ポリカーボネートは安価である。プレート10によるタイヤ2の製造コストへの影響が抑えられうる。
コア崩れが効果的に防止されるには、プレート10が、コア20の軸方向外側面の全体と接するのが好ましい。換言すれば、プレート10の半径方向内側端は、半径方向において、上記コア20の半径方向内側端と揃っているか又は上記コア20の半径方向内側端より内側に位置し、上記プレート10の半径方向外側端は、半径方向において、上記コア20の半径方向外側端と揃っているか又は上記コア20の半径方外側端より外側に位置するのが好ましい。
図2において、両矢印L1は、コア20の半径方向内側端から、コア20の半径方向外側端までの半径方向高さを表している。両矢印L2は、プレート10の半径方向内側端から、プレート10の半径方向外側端までの半径方向高さを表している。この図では、コア20の半径方向内側端とプレート10の半径方向内側端の半径方向の位置は揃っている。
このタイヤ2において、高さL2に対する高さL1の比(L1/L2)は、1.0以上2.0以下が好ましい。この比が1.0以上であるタイヤ2では、プレート10がコア20を支持する力が強い。このため、コア崩れが効果的に防止されうる。この観点から、この比は1.2以上がより好ましい。比(L1/L2)が2.0以下であるタイヤ2では、このプレート10のタイヤ2の質量への影響が抑えられる。この観点から、この比は1.5以下がより好ましい。
図2おいて、矢印Tで示されているのは、プレート10の厚みである。厚みTは、0.5mm以上2.0mm以下が好ましい。
前述の通り、本タイヤ2では、高剛性なプレート10により、コア崩れが防止されている。これにより、ユニフォミティが向上され、乗心地及び操縦安全性に優れたタイヤ2がえられる。さらに、本タイヤ2では、プレート10の材料として合成樹脂を用いることで、プレート10によるタイヤ2の質量への影響を抑えうる。合成樹脂は加工が容易である。プレート10はジョイントレスで形成されうる。これにより、プレート10によるタイヤ2の質量への影響がさらに抑えられうる。合成樹脂として安価なポリカーボネートを用いることで、タイヤ2の製造コストへの影響を抑えうる。
本タイヤ2では、プレート10の高さを適正に調整することで、コア崩れの防止を達成しつつ、プレート10によるタイヤ2の質量への影響がさらに効果的に抑えられうる。
図4は、本発明の他の実施形態に係るタイヤ32の一部が示された、拡大断面図である。このタイヤ32は、図1のタイヤ2と同様、トレッド、サイドウォール34、ビード36、プレート38、カーカス40、及びベルトを備えている。ビード36は、コア42と、このコア42から半径方向外向きに延びるエイペックス44とを備えている。このプレート38は、コア42の軸方向外側に位置している。カーカス40はカーカスプライ46からなる。カーカスプライ46は、両側のビード36の間に架け渡されている。
図4に示されるように、このタイヤ32では、カーカスプライ46がコア42とプレート38との間に介在している。カーカスプライ46は、コア42の周りを、タイヤ32の軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、カーカスプライ46に折り返し部48が形成されている。軸方向において、この折り返し部48の外周面が、プレート38の内周面と接している。
このタイヤ32の製造方法では、まず、フォーマーのドラムに、カーカスプライ46が巻き付けられる。カーカスプライ46は筒状を呈する。次に、一対のビード36が、それぞれ筒状のカーカスプライ46の半径方向外側にセットされる。カーカスプライ46の両端が、ビード36を巻き付けるように折り返される。この折り返しにより、カーカスプライ46に折り返し部48が形成される。その後、一対のプレート38が、コア42の軸方向外側にセットされる。このプレート38は、カーカスプライ46の折り返し部48の軸方向外周面と接している。プレート38がセットされた後のタイヤ32の製造方法は、図1のタイヤ2のそれと同じである。
本タイヤ32においても図1のタイヤ2と同様に、タイヤ32の成形工程及び架橋工程において、ビード36のコア42に応力が作用する。本実施形態では、高剛性なプレート38が、カーカスプライ46の折り返し部48を介して、コア42を支持する。本タイヤ32では、コア崩れが防止されうる。
本タイヤ32では、プレート38の曲げ剛性は、図1のタイヤ2と同様に、2300MN/m以上4500N/m以下が好ましい。
プレート38は、図1のタイヤ2と同様、熱硬化性の合成樹脂又は融点が250℃以上である熱可塑性の合成樹脂からなることが好ましい。さらには、プレート38の材料となる合成樹脂としては、ポリカーボネートが好ましい。
コア崩れを効果的に防止するには、プレート38は、折り返し部48を介して、コア42の軸方向外側面の全体を支持するのが好ましい。換言すれば、プレート38の半径方向内側端は、半径方向において、上記コア42の半径方向内側端と揃っているか又は上記コア42の半径方向内側端より内側に位置し、上記プレート38の半径方向外側端は、半径方向において、上記コア42の半径方向外側端と揃っているか又は上記コア42の半径方外側端より外側に位置するのが好ましい。
図4において、両矢印L1は、コア42の半径方向内側端から、コア42の半径方向外側端までの半径方向高さを表している。両矢印L2は、プレート38の半径方向内側端から、プレート38の半径方向外側端までの半径方向高さを表している。この図では、コア42の半径方向内側端とプレート38の半径方向内側端の半径方向の位置は揃っている。
図1のタイヤ2と同様に、このタイヤ32において、高さL2に対する高さL1の比(L1/L2)は、1.0以上2.0以下が好ましい。コア崩れを効果的に防止する観点から、この比は1.2以上がより好ましい。プレート38のタイヤ32の質量への影響が抑える観点から、この比は1.5以下がより好ましい。
図4おいて、矢印Tで示されているのは、プレート38の厚みである。図1のタイヤ2と同様に、厚みTは、0.5mm以上2.0mm以下が好ましい。
上述の通り、このタイヤ32では、高剛性なプレート38により、コア崩れが防止されている。これにより、ユニフォミティが向上され、乗心地及び操縦安全性に優れたタイヤ32がえられる。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された構成を備えた実施例1のタイヤを得た。タイヤのサイズは、195/65R15とされた。表1にこのタイヤの諸元が示されている。プレートの材料は、ポリカーボネートである。このプレートの曲げ剛性は、2300MN/mである。プレートの外径D1は394.0mmであり、プレートの内径D2は384.0mmである。プレートの厚みTは、0.8mmである。表1で、プレート位置が「内」と表されているのは、プレートがカーカスプライに内包されていることを示す。比(L1/L2)は、1.2とされた。
[実施例2]
図4に示された位置にプレートを設けた他は実施例1と同様にして、実施例2のタイヤを得た。表1で、プレート位置が「外」と表されているのは、カーカスプライがコアとプレートとの間に介在している(プレートがカーカスプライに内包されていない)ことを示す。
[実施例3]
プレート材料をスチールにすることによりプレートの曲げ剛性を変更した他は、実施例1と同様にして比較例3のタイヤを得た。
[比較例1]
プレートを備えない他は実施例1と同様にして比較例1のタイヤを得た。
[比較例2]
プレート材料を未架橋ゴムとした他は、実施例1と同様にして比較例2のタイヤを得た。
[比較例3]
プレート材料をスチールにすることによりプレートの曲げ剛性を変更し、併せてプレート位置を表1に示す通り変更をした他は、実施例1と同様にして比較例3のタイヤを得た。比較例3では、プレートは、コアの半径方向内側に位置している。表1では、この位置は、「プレート位置」の欄で、「下」と表されている。
[実施例4−6]
プレートの外径D1を変更して、比(L1/L2)を表2に示された構成にした他は実施例1と同様にして、実施例4−6のタイヤを得た。
[実施例7−9]
プレートの外径D1を変更して、比(L1/L2)を表2に示された構成にした他は実施例2と同様にして、実施例7−9のタイヤを得た。
[コア崩れの防止]
試作タイヤの断面をX線検査装置で撮影し、目視で観察してコア崩れの発生の有無が確認された。個々の実施例につき、30本のタイヤを観察し、コア崩れが発生しているタイヤの数が、比較例1を100とした指数で、表1及び2に示されている。
[操縦安定性及び乗り心地]
タイヤを15×6Jのリムに組み込み、内圧230kPaとなるようにタイヤに空気を充填した。これを前側駆動の乗用車に装着した。この乗用車には、2名が搭乗した。この搭乗者に乗用車をテストコースで運転させて、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。実施例1、実施例2及び比較例1のタイヤが評価された。比較例1のタイヤについては、コア崩れが観測されたタイヤをリムに組み込んだ。この結果が、基準を6.0点とした指数として下記の表3に示されている。数値が大きいほど好ましい。
[ユニフォミティ]
「JASO C607:2000」に規定されたユニフォミティ試験方法に準拠して、下記に示す条件にて、ラテラル・フォース・バリエーション(LFV)及びコニシティ(CON)を測定した。比較例1のタイヤについては、コア崩れが観測された2本のタイヤを測定した。実施例1及び2のタイヤについては、それぞれ30本のタイヤを測定した。その測定結果の平均値が、下記の表3に示されている。この数値が小さいほど、評価が高い。
リム:15×6J
内圧:200kPa
荷重:4.63kN
速度:60rpm
Figure 0006193626
Figure 0006193626
Figure 0006193626
表1に示されるとおり、本発明に係るプレートのコア崩れを防止する効果は明らかである。また、表2に示されるとおり、このプレートの高さを適正にすることで、コア崩れを防止しつつ、タイヤの質量への影響が抑えられうる。表3に示されるように、コア崩れが防止されたタイヤは、ユニフォミティが向上され、乗心地及び操縦安全性に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、種々の車両に装着されうる。
2、32・・・タイヤ
4・・・トレッド
6、34・・・サイドウォール
8、36・・・ビード
10、38・・・プレート
12、40・・・カーカス
14・・・ベルト
16・・・トレッド面
18・・・溝
20、42・・・コア
22、44・・・エイペックス
24、46・・・カーカスプライ
26、48・・・折り返し部
28・・・内側層
30・・・外側層

Claims (6)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、高剛性な材料からなる一対のプレートとを備えており、
    上記カーカスが、カーカスプライを備えており、
    上記ビードが、コアを備えており、
    上記コアの軸方向外側に上記プレートが位置しており、
    上記プレートの曲げ剛性が2300MN/m以上4500MN/m以下である空気タイヤ。
  2. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、高剛性な材料からなる一対のプレートとを備えており、
    上記カーカスが、カーカスプライを備えており、
    上記ビードが、コアを備えており、
    上記コアの軸方向外側に上記プレートが位置しており、
    上記プレートが、熱硬化性の合成樹脂又は融点が250℃以上である熱可塑性の合成樹脂からなる空気入りタイヤ。
  3. 上記プレートがポリカーボネートからなる請求項に記載の空気入りタイヤ。
  4. その外面がトレッド面をなすトレッドと、それぞれがこのトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、それぞれがこのサイドウォールからさらに半径方向略内向きに延びる一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスと、高剛性な材料からなる一対のプレートとを備えており、
    上記カーカスが、カーカスプライを備えており、
    上記ビードが、コアを備えており、
    上記コアの軸方向外側に上記プレートが位置しており、
    上記カーカスプライが、上記コアと上記プレートとの間に介在している空気入りタイヤ。
  5. 上記プレートの半径方向内側端が、半径方向において、上記コアの半径方向内側端と揃っているか又は上記コアの半径方向内側端より内側に位置し、上記プレートの半径方向外側端が、半径方向において、上記コアの半径方向外側端と揃っているか又は上記コアの半径方外側端より外側に位置する請求項1から4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 上記カーカスプライが、上記コア及び上記プレートの周りを巻かれている請求項1から5のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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