JP2009012566A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】カーカスコードのクリース及び露出が生じにくく、操縦安定性に優れた空気入りタイヤ2の提供。
【解決手段】カーカス10は、第一プライ26及び第二プライ28からなる。第一プライ26は、コア22の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ26に主部30と一対の折り返し部32とが形成されている。第二プライ28は、端34の近傍において、折り返し部32とオーバーラップしている。第一プライ26は、並列された多数の第一コードとトッピングゴムとからなる。第二プライ28は、並列された多数の第二コードとトッピングゴムとからなる。第一コードは、アラミド繊維からなる。第二コードは、ナイロン繊維からなる。第二コードの熱収縮率は、第一コードの熱収縮率よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。詳細には、本発明は、空気入りタイヤのカーカスの改良に関する。
近年の自動二輪車の高性能化は、めざましい。この自動二輪車には、空気入りラジアルタイヤが装着される。このタイヤは、ラジアルタイプのカーカスを備えている。このカーカスは、ビードにて折り返されたカーカスプライを有する。カーカスプライは、ラジアル方向に延びる多数のコードを含む。コードは、有機繊維からなる。典型的な有機繊維は、ナイロン繊維である。アラミド繊維からなるコードが用いられたタイヤも、存在する。アラミド繊維の比強度は、大きい。アラミド繊維により、タイヤの高剛性と軽量とが達成されうる。
カーカスコードの材質に関し、種々の提案がなされている。例えば、特開平7−223276号公報には、2種のコードを含むカーカスが開示されている。
特開平7−223276号公報
カーカスプライの製作では、その幅がばらつく。広すぎるカーカスプライが用いられた場合、加硫工程において、カーカスコードに張力がかからない。この結果、折り返し部においてカーカスプライにクリース(折り目)が生じうる。クリースが生じたタイヤの耐久性は、十分ではない。張力の不足は、タイヤの剛性を低下させ、操縦安定性を阻害する。特に、コードにアラミド繊維が用いられた場合、このアラミド繊維の熱収縮率が小さいことに起因して、コードに張力がかかりにくい。アラミド繊維は、クリースの発生を助長する。
カーカスプライの幅が小さく設定されれば、クリースが抑制されうる。しかし、幅が小さすぎるカーカスプライが用いられた場合、加硫工程において、カーカスコードに過剰の張力がかかる。この結果、コードがインナーライナーの内側に露出することがある。露出が生じたタイヤでは、エアーが抜けやすい。
本発明の目的は、カーカスコードのクリース及び露出が生じにくく、操縦安定性に優れた空気入りタイヤの提供にある。
本発明に係る空気入りタイヤは、その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、このサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスとを備える。このカーカスは、多数の第一コードを含む第一プライと、多数の第二コードを含む第二プライとを有する。この第一プライがビードにて折り返されることにより、この第一プライに主部と一対の折り返し部とが形成されている。第二プライはビードで折り返されておらず、かつこの第二プライの端の近傍は折り返し部とオーバーラップしている。第二コードの熱収縮率は、第一コードの熱収縮率よりも大きい。
好ましくは、第一プライの幅Wと、理想幅Wiとの差(W−Wi)は、0mm以上3mm以下である。
好ましくは、第一コードの熱収縮率C1は1.0%以下であり、第二コードの熱収縮率C2は2.0%以上である。
好ましくは、第二コードの熱収縮率C2と第一コードの熱収縮率C1との差(C2−C1)は、2.0%以上である。
好ましくは、第一コードはアラミド繊維からなり、第二コードはナイロン繊維からなる。
本発明に係る空気入りタイヤでは、加硫工程において、第二コードが熱収縮をおこす。この熱収縮により、第二プライが折り返し部を引っ張る。折り返し部に張力がかかるので、この折り返し部にクリースが生じない。張力によって大きな剛性が達成されるので、このタイヤは操縦安定性に優れる。このタイヤには、適正な幅の第一プライが用いられうる。この第一プライは、インナーライナーの内側へ露出しない。
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ2の一部が示された断面図である。この図1において、上下方向が半径方向であり、左右方向が軸方向(幅方向)であり、紙面との垂直方向が周方向である。このタイヤ2は、図1中の一点鎖線CLを中心としたほぼ左右対称の形状を呈する。この一点鎖線CLは、タイヤ2の赤道面を表す。このタイヤ2は、トレッド4、サイドウォール6、ビード8、カーカス10、ベルト12、インナーライナー14及びチェーファー16を備えている。このタイヤ2は、チューブレスタイプである。このタイヤ2は、自動二輪車に装着される。
トレッド4は、耐摩耗性に優れた架橋ゴムからなる。トレッド4は、半径方向外向きに凸な形状を呈している。トレッド4は、トレッド面18を備えている。このトレッド面18は、路面と接地する。トレッド面18には、溝20が刻まれている。この溝20により、トレッドパターンが形成されている。トレッド4に溝20が刻まれなくてもよい。
サイドウォール6は、トレッド4の端から半径方向略内向きに延びている。このサイドウォール6は、架橋ゴムからなる。サイドウォール6は、撓みによって路面からの衝撃を吸収する。さらにサイドウォール6は、カーカス10の外傷を防止する。
ビード8は、サイドウォール6よりも半径方向略内側に位置している。ビード8は、コア22と、このコア22から半径方向外向きに延びるエイペックス24とを備えている。コア22は、リング状である。コア22は、複数本の非伸縮性ワイヤー(典型的にはスチール製ワイヤー)を含む。エイペックス24は、半径方向外向きに先細りである。エイペックス24は、高硬度な架橋ゴムからなる。
カーカス10は、第一プライ26及び第二プライ28からなる。第一プライ26は、両側のビード8の間に架け渡されており、トレッド4及びサイドウォール6の内側に沿っている。第一プライ26は、コア22の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ26に主部30と一対の折り返し部32とが形成されている。主部30と一対の折り返し部32との境界は、コア22の直下である。第二プライ28は、赤道面CLにおいて第一プライ26の半径方向外側に位置している。この第二プライ28の端34は、コア22にまでは至っていない。換言すれば、第二プライ28はビード8にて折り返されていない。第二プライ28の端34の近傍は、折り返し部32の軸方向外側に位置している。このカーカス10は、いわゆる「1+1−0」構造を有している。
第二プライ28は、端34の近傍において、折り返し部32とオーバーラップしている。端34の近傍は、折り返し部32と積層されており、この折り返し部32に接合されている。
ベルト12は、ベルトプライ36からなる。ベルトプライ36は、赤道面CLにおいて第二プライ28の半径方向外側に位置している。図示されていないが、このベルトプライ36は、コードとトッピングゴムとからなる。コードは実質的に周方向に延びており、螺旋状に巻かれている。このベルト12は、いわゆるジョイントレス構造を有する。コードは、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。ベルト12にスチールコードが用いられてもよい。2以上のプライから、ベルト12が形成されてもよい。カットプライから、ベルト12が形成されてもよい。
このタイヤ2の製造では、カーカスプライ26、28、ビード8、ベルトプライ36、トレッド4用のゴムシート、サイドウォール6用のゴムシート等がアッセンブリーされて、グリーンタイヤが得られる。このグリーンタイヤが、金型内で加圧及び加熱される。加圧及び加熱により、ゴム組成物が金型内で流動する。加熱により、ゴムに架橋反応が起こる。加圧及び加熱により、タイヤ2が成形される。加圧及び加熱の工程は、加硫工程と称される。
図2は、図1のタイヤ2の一部が示された拡大断面図である。図2には、赤道面CLに沿った断面が示されている。図2には、第一プライ26及び第二プライ28が示されている。第一プライ26は、並列された多数の第一コード38とトッピングゴム40とからなる。第二プライ28は、並列された多数の第二コード42とトッピングゴム44とからなる。第一コード38及び第二コード42が赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、70°から90°である。換言すれば、このカーカス10はラジアル構造を有する。第一コード38及び第二コード42は、有機繊維からなる。好ましい有機繊維としては、ナイロン繊維、ポリエステル繊維、レーヨン繊維、ポリエチレンナフタレート繊維及びアラミド繊維が例示される。
第二コード42の熱収縮率C2は、第一コード38の熱収縮率C1よりも大きい。この第二コード42は、加硫工程において十分に収縮する。前述の通り、第二コード42の端34の近傍が折り返し部32とオーバーラップしているので、加硫工程において、第二コード42が折り返し部32を引き上げる。折り返し部32には、第一コード38が収縮しなくても、十分な張力がかかる。この張力により、折り返し部32のクリースが抑制される。この張力により、タイヤ2の大きな剛性が達成される。このタイヤ2は、操縦安定性に優れる。
このタイヤ2では、クリースの抑制が意図されて第一プライ26の幅が短く設定される必要がない。しかも、クリースの抑制が意図されて第一コード38に熱収縮率が大きな繊維が用いられる必要がない。従って、主部30に過剰の張力がかかることがない。このタイヤ2では、インナーライナー14の内側への第一コード38の露出が生じにくい。
第一コード38の熱収縮率C1は、1.0%以下が好ましい。熱収縮率C1が1.0%以下である第一コード38が用いられることにより、第一プライ26の主部30に過剰の張力が生じにくい。この観点から、熱収縮率C1は0.5%以下がより好ましい。理想的には、熱収縮率C1は0.0%である。
第二コード42の熱収縮率C2は、2.0%以上が好ましい。熱収縮率C2が2.0%以上である第二コード42が用いられることにより、折り返し部32に十分な張力がかかる。この観点から、熱収縮率C2は2.5%以上がより好ましく、2.8%以上が特に好ましい。熱収縮率C2は、5%以下が好ましい。
第二コード42の熱収縮率C2と第一コード38の熱収縮率C1との差(C2−C1)は、2.0%以上が好ましい。差(C2−C1)が2.0%以上であるタイヤ2では、クリースが抑制され、大きな剛性が達成され、かつ第一コード38の露出が抑制される。この観点から、差(C2−C1)は2.5%以上がより好ましく、2.8%以上が特に好ましい。差(C2−C1)は、5%以下が好ましい。
第一プライ26の幅Wと、理想幅Wiとの差(W−Wi)は、0mm以上3mm以下が好ましい。換言すれば、第一プライ26の幅Wは、理想幅Wiと同一か、又は多少大きいことが好ましい。幅Wが上記範囲に設定されることにより、第一コード38の露出が抑制される。幅Wが理想幅Wiより大きい場合でも、第二コード42の熱収縮により、折り返し部に十分な張力がかかる。予備成形において、第一プライ26はフォーマーに巻かれ、このフォーマーに一対のビード8が嵌められる。このときの、一方のビード8から他方のビード8までの距離が、幅Wである。理想幅Wiは、タイヤ2の設計図における、一方のビード8から他方のビード8までの第一プライ26の周長である。
第一コード38には、アラミド繊維が特に適している。アラミド繊維の比強度は、大きい。アラミド繊維が採用されることにより、タイヤ2の軽量が達成されうる。アラミド繊維は熱的安定性に優れるので、走行中のタイヤ2の発熱によっても、タイヤ2の性能が変動しにくい。アラミド繊維からなる第一コード38の繊度は、440dtex以上1100dtex以下が好ましい。この第一コード38の密度は、35エンズ/5cm以上65エンズ/5cm以下が好ましい。
アラミド繊維の熱収縮率は、ほぼ0%である。第一コード38にアラミド繊維が用いられる場合、第二コード42には、下記の有機繊維が適している。
ナイロン繊維 熱収縮率:2.8%
レーヨン繊維 熱収縮率:2.0%
ポリエステル繊維 熱収縮率:4.0%
ポリエチレンナフタレート繊維 熱収縮率:4.0%
第二コード42には、ナイロン繊維が特に適している。ナイロン繊維は、タイヤ2の乗り心地に寄与しうる。ナイロン繊維からなる第二コード42の繊度は、900dtex以上1400dtex以下が好ましい。この第二コード42の密度は、30エンズ/5cm以上50エンズ/5cm以下が好ましい。
熱収縮率の測定では、180℃のオーブンにコード38、42が投入される。コード38、42は、無負荷の状態で20分間保持される。オーブンから取り出されたコード38、42は、常温(23℃)まで自然冷却される。熱収縮率Cは、下記数式によって算出される。
C = (L1 - L2) / L1
L1:オーブン投入前のコードの、常温における長さ
L2:オーブンから取り出されたコードの、常温における長さ
図1において、両矢印Lで示されているのは、折り返し部32と第二プライ28とのオーバーラップ距離である。第二コード42の収縮時に折り返し部32に十分な張力がかかるとの観点から、オーバーラップ距離Lは10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましい。タイヤ2の軽量の観点から、オーバーラップ距離Lは40mm以下が好ましく、35mm以下がより好ましい。
本発明では、タイヤ2の各部材の寸法及び角度は、タイヤ2が正規リムに組み込まれ、正規内圧となるようにタイヤ2に空気が充填された状態で測定される。測定時には、タイヤ2には荷重がかけられない。本明細書において正規リムとは、タイヤ2が依拠する規格において定められたリムを意味する。JATMA規格における「標準リム」、TRA規格における「Design Rim」、及びETRTO規格における「Measuring Rim」は、正規リムである。本明細書において正規内圧とは、タイヤ2が依拠する規格において定められた内圧を意味する。JATMA規格における「最高空気圧」、TRA規格における「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES」に掲載された「最大値」、及びETRTO規格における「INFLATION PRESSURE」は、正規内圧である。
図3は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤ52の一部が示された断面図である。このタイヤ52は、トレッド54、サイドウォール56、ビード58、カーカス60、ベルト62、インナーライナー64及びチェーファー66を備えている。このタイヤ52では、カーカス60以外の部材の構成は、図1に示されたタイヤ2のそれらと同等である。
カーカス60は、第一プライ68及び第二プライ70からなる。第一プライ68は、両側のビード58の間に架け渡されており、トレッド54及びサイドウォール56の内側に沿っている。第一プライ68は、ビード58の周りを、軸方向内側から外側に向かって折り返されている。この折り返しにより、第一プライ68に主部72と一対の折り返し部74とが形成されている。第二プライ70は、赤道面CLにおいて第一プライ68の半径方向外側に位置している。この第二プライ70の端76は、コア78にまでは至っていない。換言すれば、第二プライ70はビード58にて折り返されていない。第二プライ70の端76の近傍は、主部72と折り返し部74との間に位置している。このカーカス60は、いわゆる「1−1」構造を有している。
第二プライ70は、端76の近傍において、折り返し部74とオーバーラップしている。端76の近傍は、折り返し部74と積層されており、この折り返し部74に接合されている。
図示されていないが、第一プライ68は、並列された多数の第一コードとトッピングゴムとからなる。第二プライ70は、並列された多数の第二コードとトッピングゴムとからなる。第一コード及び第二コードが赤道面CLに対してなす角度の絶対値は、70°から90°である。換言すれば、このカーカス60はラジアル構造を有する。
第一コードの材質は、図2に示された第一コード38の材質と同等である。第二コードの材質は、図2に示された第二コード42の材質と同等である。このタイヤ52においても、第二コードの熱収縮率C2は、第一コードの熱収縮率C1よりも大きい。この第二コードは、加硫工程において十分に収縮する。前述の通り、第二コードの端76の近傍が折り返し部74とオーバーラップしているので、加硫工程において、第二コードが折り返し部74を引き上げる。折り返し部74には、第一コードが収縮しなくても、十分な張力がかかる。この張力により、折り返し部74のクリースが抑制される。張力により、タイヤ52に剛性が付与される。
このタイヤ52では、クリースの抑制が意図されて第一プライ68の幅が短く設定される必要がない。しかも、クリースの抑制が意図されて第一コードに熱収縮率が大きな繊維が用いられる必要がない。従って、主部72に過剰の張力がかかることがない。このタイヤ52では、インナーライナー64の内側への第一コードの露出が生じにくい。
このタイヤ52においても、第一プライ68の幅Wと、理想幅Wiとの差(W−Wi)は、0mm以上3mm以下が好ましい。換言すれば、第一プライ68の幅Wは、理想幅Wiと同一か、又は多少大きいことが好ましい。幅Wが上記範囲に設定されることにより、第一コードの露出が抑制される。幅Wが理想幅Wiより大きい場合でも、第二コードの熱収縮により、折り返し部74でのクリースが抑制されうる。
このタイヤ52においても、折り返し部74と第二プライ70とのオーバーラップ距離Lは10mm以上が好ましく、15mm以上がより好ましい。タイヤ52の軽量の観点から、オーバーラップ距離Lは40mm以下が好ましく、35mm以下がより好ましい。
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
[実施例1]
図1に示された断面を有する自動二輪車用リアタイヤを得た。カーカスの構造は、「1+1−0」である。第一コードはアラミド繊維からなり、第二コードはナイロン繊維からなる。差(W−Wi)は、0mmに設定された。このタイヤのサイズは、「190/50R17」である。
[実施例2から5]
差(W−Wi)を下記の表1に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例2から5のタイヤを得た。
[実施例6から9及び比較例1から2]
第二コードの材質及び差(W−Wi)を下記の表1及び2に示される通りとした他は実施例1と同様にして、実施例6から9及び比較例1から2のタイヤを得た。
[実施例10]
図3に示された断面を有する自動二輪車用リアタイヤを得た。カーカスの構造は、「1−1」である。第一コードはアラミド繊維からなり、第二コードはナイロン繊維からなる。差(W−Wi)は、0mmに設定された。このタイヤのサイズは、「190/50R17」である。
[実施例11]
差(W−Wi)を下記の表2に示される通りとした他は実施例10と同様にして、実施例11のタイヤを得た。
[比較例3]
第二コードの材質及び差(W−Wi)を下記の表2に示される通りとした他は実施例10と同様にして、比較例3のタイヤを得た。
[クリース]
タイヤを分解し、クリースの有無を目視で検査した。下記の基準に従い、格付けを行った。
A:クリースが生じていない
B:程度が小さいクリースが生じている
C:程度が大きいクリースが生じている
この結果が、下記の表1及び2に示されている。
[第一コードの露出]
タイヤの内周面を目視で観察し、インナーライナーの内側への第一コードの露出を検査した。下記の基準に従い、格付けを行った。
A:露出が生じていない
B:程度が小さい露出が生じている
C:程度が大きい露出が生じている
この結果が、下記の表1及び2に示されている。
[官能評価]
タイヤを自動二輪車に装着した。この自動二輪車を、サーキットコースで走行させた。ライダーに、操縦安定性及び乗り心地を評価させた。この結果が、下記の表1及び2に示されている。数値が大きいほど、好ましい。
Figure 2009012566
Figure 2009012566
表1及び2に示されるように、各実施例のタイヤは諸性能に優れている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
本発明に係るタイヤは、自動二輪車の前輪及び後輪に装着されうる。本発明に係るタイヤは、他の車輌にも装着されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。 図2は、図1のタイヤの一部が示された拡大断面図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る空気入りタイヤの一部が示された断面図である。
符号の説明
2、52・・・空気入りタイヤ
4、54・・・トレッド
6、56・・・サイドウォール
8、58・・・ビード
10、60・・・カーカス
26、68・・・第一プライ
28、70・・・第二プライ
30、72・・・主部
32、74・・・折り返し部
38・・・第一コード
40、44・・・トッピングゴム
42・・・第二コード

Claims (5)

  1. その外面がトレッド面をなすトレッドと、このトレッドの端から半径方向略内向きに延びる一対のサイドウォールと、このサイドウォールよりも半径方向略内側に位置する一対のビードと、トレッド及びサイドウォールの内側に沿って両ビードの間に架け渡されたカーカスとを備えており、
    このカーカスが、多数の第一コードを含む第一プライと、多数の第二コードを含む第二プライとを有しており、
    この第一プライがビードにて折り返されることにより、この第一プライに主部と一対の折り返し部とが形成されており、
    上記第二プライがビードで折り返されておらず、かつこの第二プライの端の近傍が折り返し部とオーバーラップしており、
    上記第二コードの熱収縮率が第一コードの熱収縮率よりも大きい空気入りタイヤ。
  2. 上記第一プライの幅Wと、理想幅Wiとの差(W−Wi)が0mm以上3mm以下である請求項1に記載のタイヤ。
  3. 上記第一コードの熱収縮率C1が1.0%以下であり、第二コードの熱収縮率C2が2.0%以上である請求項1又は2に記載のタイヤ。
  4. 上記第二コードの熱収縮率C2と第一コードの熱収縮率C1との差(C2−C1)が2.0%以上である請求項1から3のいずれかに記載のタイヤ。
  5. 上記第一コードがアラミド繊維からなり、第二コードがナイロン繊維からなる請求項1から4のいずれかに記載のタイヤ。
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