以下において、図面を参照しながら、本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において、先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において、構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を参照し適用することができる。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、本実施形態に係る電子装置が適用されたバルブタイミング調整装置について説明する。電子装置は、後程説明する回路基板84と、ベース24と、放熱ゲル122と、第1耐振接着剤130と、を有した装置である。本実施形態では、電子装置を後程説明する駆動装置80に適用している。つまり、駆動装置80は、電子装置に相当する。さらに、後程説明するが、駆動装置80は、モータ20と一体的に設けられている。第1耐振接着剤130は、耐振接着剤に相当する。
図1に示すバルブタイミング調整装置10は、車両において内燃機関の図示しないクランク軸からカム軸12へクランクトルクを伝達する伝達系に設けられる。カム軸12は、内燃機関の動弁のうち、図示しない吸気弁をクランクトルクの伝達により開閉する。バルブタイミング調整装置10は、後述するモータ20により、吸気弁のバルブタイミングを制御する。よって、駆動装置80は、内燃機関を有した車両に搭載される。
バルブタイミング調整装置10は、位相調整機構14及びモータ装置16を備えている。位相調整機構14については、特開2015-203392号公報に開示された構成と基本的に同じであるから、特開2015-203392号公報の説明を参照することができる。よって、図1では位相調整機構14を簡略化して図示している。また、ここでの位相調整機構14の詳細な説明は省略する。
次に、図1〜図5に基づき、モータ装置16について説明する。
図1に示すように、モータ装置16は、モータ20及び駆動装置80を備えている。モータ装置16は、駆動装置80(EDU:Electronic Driver Unit)が内蔵された回転電機と称することもできる。また、モータ装置16は、駆動装置80と、ベース24において回路基板84が配置される側とは反対側に設けられたモータ20と、を備えている。
モータ20は、ブラシレスの永久磁石型同期モータである。モータ20は、図1及び図2に示すように、ハウジング22、ベース24、軸受26,28、モータ軸30、ステータ32、ロータ34、及びセンサマグネット36を有している。
ハウジング22は、鉄系などの金属材料を用いて、略有底円筒状に設けられている。ベース24は、アルミニウム系材料を用いて、略円板状に設けられている。ベース24は、ハウジング22の開口部を塞ぐように設けられている。つまり、ベース24は、金属を主成分として形成されているため、金属製と言うことができる。ハウジング22及びベース24を組み付けてなる収容空間には、モータ20を構成する他の要素26,28,30,32,34,36が配置されている。このように、ハウジング22及びベース24は、モータ20の筐体をなしている。ハウジング22及びベース24は、内燃機関においてチェーンケースなどの固定節に取り付けられる。
ハウジング22は、図1に示すように、小径部38、大径部40、及びフランジ部42を有している。小径部38は、モータ軸30の軸方向(以下、単に軸方向と示す)において、位相調整機構14側に設けられている。大径部40は、駆動装置80側に設けられ、小径部38よりも大きい径を有している。フランジ部42は、大径部40における駆動装置80側の端部に連なり、径方向外側に延設されている。フランジ部42は、ベース24における位相調整機構14側の一面44において、外周縁部44aに載置されている。
軸受26,28は、それぞれモータ軸30を正逆回転回能に支持している。軸方向において、位相調整機構14側の軸受26は、外輪がハウジング22の小径部38の内面に固定され、内輪がモータ軸30に固定されている。軸受26は、ほぼ全体が軸方向において小径部38内に配置されている。
ベース24は、図1及び図3に示すように、一面44において外周縁部44aに対して凹んで設けられた第1凹部44bを有している。第1凹部44bは、軸受28及びモータ軸30に対応して設けられている。第1凹部44bは、略円板状をなすベース24の中心付近に設けられている。第1凹部44bは、ベース24の厚みの1/2以上の深さを有している。軸受28及びモータ軸30の一端は、第1凹部44bに収容されている。詳しくは、第1凹部44bの内周面に軸受28の外輪が固定され、軸受28の内輪はモータ軸30に固定されている。軸受28により、モータ軸30の一端がベース24に接触しないように保持されている。よって、第1凹部44bは、軸受用凹部とも言える。
ハウジング22における底部の中心付近には、開口部46が形成されている。モータ軸30は、開口部46を介してハウジング22の外部に突出し、位相調整機構14に連結されている。なお、モータ軸30の位相調整機構14側の端部には、貫通孔が形成されている。図1及び図2に示すように、この貫通孔にピン48を挿通させることで、位相調整機構14に連結するためのジョイント50が、モータ軸30に固定されている。また、ハウジング22における開口部46の周縁内面とモータ軸30との間には、環状のシール部材52が介在している。シール部材52は、軸受26よりも位相調整機構14側に設けられている。
ステータ32は、ベース24の一面44側に配置されている。ステータ32は、円筒状に形成され、複数のティース部を有するステータコア54、及び、各ティース部に樹脂ボビン56を介して巻回された巻線58を、それぞれ複数ずつ有している。各ステータコア54は、金属片を積層して形成され、モータ軸30の回転方向である周方向に沿って等間隔に配置されている。各巻線58は、それぞれ対応するステータコア54に個別に巻回されている。すなわち、各巻線58も、周方向に沿って等間隔に配置されている。モータ20のU,V,Wの各相に対応する巻線58は、中性点を形成するためのターミナル60を介して互いに接続されている。ステータ32は、後述する内部コネクタ106を介して巻線58に駆動電流が供給されることで、ロータ34の後述する永久磁石68に作用する回転磁界を発生する。ステータ32は、ハウジング22に保持されている。
ベース24は、図3に示すように、複数の第2凹部44c及び複数の補強部44dを有している。第2凹部44cは、一面44において外周縁部44aに対して凹んで設けられている。第2凹部44cは、ステータ32の各巻線58に対応して設けられている。すなわち、各第2凹部44cも、周方向に沿って等間隔に設けられている。第2凹部44cには、対応する巻線58が収容されている。軸方向において、第2凹部44cは、第1凹部44bよりも浅く設けられている。
補強部44dは、周方向において隣り合う第2凹部44cの間に設けられている。すなわち、周方向において、第2凹部44cと補強部44dが交互に設けられている。補強部44dは、第2凹部44cを複数の領域に区画する部分である。一面44において、補強部44dは、第2凹部44cの底面よりも浅い位置であって、外周縁部44aに対して若干凹んだ位置とされている。このように補強部44dを有することで、環状の第2凹部44cを設ける場合に較べて、ベース24の剛性を高めることができる。
また、ベース24は、図1,図3,及び図4に示すように、一面44から一面44と反対の裏面62にわたって貫通する貫通孔64を有している。貫通孔64は、モータ20の中性点、すなわちターミナル60と各相の巻線58との接続部が、一面44側から裏面62側に突出するように設けられている。
ロータ34は、円筒状をなすステータ32の内側に、回転可能に収容されている。ロータ34は、モータ軸30から径方向外側に突出する円環板状に形成され、周方向に正逆回転可能となっている。ロータ34は、円板状のコアシートを複数枚積層してなるロータコア66、ロータコア66に対して一体的に回転可能に設けられた複数の永久磁石68、及びロータコア66の軸方向両端部に設けられた固定板70を有している。ロータコア66は、モータ軸30に直接固定されてもよいし、係合部材を介して固定されてもよい。複数の永久磁石68は、周方向で磁極が交互に入れ替わっている。
センサマグネット36は、環状をなしており、ロータ34のベース24側の面における外周端部に、ロータ34と一体的に回転可能に固定されている。センサマグネット36は、ロータ34の回転位置を検出するために設けられるものである。センサマグネット36には、N極とS極が所定角度毎に交互に設けられている。
ベース24は、図1及び図3に示すように、一面44において外周縁部44aに対して凹んで設けられた第3凹部44eを有している。第3凹部44eは、センサマグネット36に対応して略円環状に設けられている。第3凹部44eは、センサマグネット36を収容している。軸方向において第3凹部44eは、第1凹部44bよりも浅く、第2凹部44cよりも深く設けられている。モータ軸30の軸心から径方向外側に向けて、第1凹部44b、第3凹部44e、第2凹部44c、外周縁部44aの順に設けられている。第3凹部44eが、マグネット収容部に相当する。
駆動装置80は、ベース24及び回路基板84を有している。また、カバー82に関しても、駆動装置80の構成要素とみなすことができる。
カバー82は、鉄系などの金属材料を用いて、略円板状に設けられている。カバー82は、ベース24の裏面62側に配置されている。このため、ベース24の裏面62がカバー配置面に相当する。ベース24及びカバー82を組み付けてなる収容空間には回路基板84が配置されており、ベース24及びカバー82は、回路基板84の筐体86をなしている。ベース24及びカバー82を有する筐体86が、筐体に相当する。なお、カバー82は、例えば、第1凹部44bの底の反対側に接着剤などを介してベース24に取り付けられている。
回路基板84は、プリント基板88、及び、プリント基板88に実装された複数の部品90を有している。プリント基板88は、樹脂を材料として含む基材、及び、基材に配置された配線を有している。図11などに示すように、プリント基板88は、軸方向においてベース24との対向面である一面88a、及び、自身の板厚方向において一面88aと反対の面である裏面88bを有している。また、プリント基板88は、一面88aと裏面88bとに連続的に設けられた側部88cを有している。側部88cは、プリント基板88の側面と言い換えることもできる。部品90は、プリント基板88の一面及び裏面の少なくとも一方に実装されている。
なお、プリント基板88の板厚方向は、モータ軸30の軸方向及びZ軸と略一致している。図9に示すように、回路基板84は、プリント基板88の一面88aや裏面88bがXY平面と平行となるように、ベース24に取り付けられている。
ベース24は、図1及び図4に示すように、裏面62において、カバー82が載置される外周縁部62a、及び、外周縁部62aに対して軸方向に凹んで設けられた第4凹部62bを有している。第4凹部62bは、回路基板84に対応して設けられている。回路基板84の大部分、詳しくは、後述する外部コネクタ104の一部分を除く部分が、第4凹部62bに収容されている。
本実施形態では、プリント基板88の一面88a及び裏面88bに複数の部品90が実装された例を採用している。部品90は、プリント基板88の配線とともに、モータ20を駆動するための回路である駆動回路を形成する要素として、MOSFET92、駆動IC94、コイル96、コンデンサ98,100などを含んでいる。MOSFET92により、モータ20を駆動するための三相インバータが構成されている。このため、6つのMOSFET92が、プリント基板88の一面88aに実装されている。三相インバータを構成する各相の上アームは高電位電源ラインに接続され、各相の下アームは低電位電源ラインに接続されている。
駆動IC94は、後述するホール素子102の検出信号に基づき、ロータ34の回転位置を検出する。また、駆動IC94は、図示しないECUのマイコンから、モータ20の回転方向及び回転数を指示する信号を取得し、この指示信号と上記回転位置とに基づいて、各MOSFET92のゲート駆動信号を生成し、各MOSFET92に出力する。このように、回路基板84は、回路としてモータ20を駆動するための駆動回路が形成されている。
ベース24は、図1,図4,及び図5に示すように、裏面62において、第4凹部62bの底面からさらに凹んで設けられた第5凹部62cを有している。第5凹部62cは、プリント基板88の一面88aに配置された部品90のうち、後述するホール素子102を除く部品の少なくとも一部に対応して設けられている。図5では、ベース24と部品90との位置関係を示すために、部品90を破線で図示している。
第5凹部62cは、MOSFET92及び駆動IC94のそれぞれに対応して設けられている。軸方向からの投影視において、第5凹部62cは、図4に示すように第3凹部44eと重ならない位置、すなわちセンサマグネット36と重ならない位置に設けられている。図4では、参考線として、一面44側に設けられた第3凹部44eの外周を破線で示している。本実施形態では、軸方向において、MOSFET92の一部分が第5凹部62cに収容されている。
コイル96及びコンデンサ98,100は、裏面88bにおいて、プリント基板88に実装されている。コイル96及びコンデンサ98,100は、他の部品90よりも軸方向に背が高い高背部品である。コイル96及びコンデンサ98により、ノイズフィルタが構成されている。コンデンサ100は、平滑用のコンデンサである。本実施形態では、プリント基板88に、安定化のために3つのコンデンサ100が実装されている。コンデンサ100は、プリント基板88において、複数のMOSFET92が実装されている実装領域の裏面部分に実装されている。なお、コイル96及びコンデンサ98,100とは異なるMOSFET92などは、高背部品に対して低背部品と言うことができる。
部品90は、上記以外にも、ホール素子102、外部コネクタ104、及び内部コネクタ106を有している。ホール素子102は、ロータ34の回転位置を検出し、検出信号を駆動IC94に出力する。ホール素子102は、一面88aにおいて、プリント基板88に実装されている。ホール素子102は、センサマグネット36に対応して設けられている。本実施形態では、3つのホール素子102が、周方向に沿って所定の回転角度間隔で設けられている。
外部コネクタ104の一部は、ベース24とカバー82により形成される図示しない開口部を介して、外部に突出している。外部コネクタ104は、上記したECUと駆動IC94とを電気的に中継する。詳しくは、図示しないECUのマイコンから出力されたモータ20の指示信号が、外部コネクタ104を介して回路基板84に入力される。また、回路基板84から出力されたダイアグ信号、モータ20の実回転数及び実回転方向を示す信号が、外部コネクタ104を介して上記ECUに入力される。また、回路基板84には、外部コネクタ104を介して電源が供給される。
内部コネクタ106は、インバータの三相出力線とモータ20の巻線58とを電気的に中継している。外部コネクタ104及び内部コネクタ106は、プリント基板88の裏面88b側に配置され、プリント基板88に挿入実装されている。MOSFET92、駆動IC94、外部コネクタ104、及び内部コネクタ106が、発熱部品に相当する。
ベース24は、一面44から裏面62にわたって貫通する貫通孔108,110を有している。貫通孔108は、ホール素子102に対応して設けられている。各ホール素子102は、対応する貫通孔108に個別に収容されている。このように、貫通孔108にホール素子102を配置することで、軸方向においてモータ装置16の体格を小型化することができる。また、金属製のベース24内で生じる渦電流によるセンサ感度の低下を抑制することもできる。貫通孔108は、第3凹部44eの底面に設けられている。貫通孔110は、内部コネクタ106と巻線58とを電気的に接続するために設けられている。
ベース24は、回路基板84の一部(主にプリント基板88)を収容するものである。ベース24は、図11などに示すように、プリント基板88の一面88aと対向する底部62dと、プリント基板88の側部88cと対向する壁部25とを有している。また、底部62dは、第4凹部62b及び第5凹部62cを含んでいる。このため、ベース24は、回路基板84の一部を収容するための、凹形状の箱部を含んでいるとも言える。
ベース24は、底部62dの縁から突出して壁部25が設けられている。壁部25は、外部コネクタ104及び内部コネクタ106が配置される部位を除いて設けられている。つまり、壁部25は、底部62dの縁における、外部コネクタ104及び内部コネクタ106が配置される部位を除く全域に設けられている。しかしながら、これは、一例に過ぎず、底部62dの縁の一部から突出して壁部25が設けられていればよい。
また、図6、図7、図9、図10、図11に示すように、壁部25は、少なくとも一部に、後程説明する第1耐振接着剤130が接触(接着)している。さらに、図11に示すように、壁部25における少なくとも第1耐振接着剤130が設けられた被形成部25aは、プリント基板88の裏面88bとのなす角θが鈍角となるように傾斜している。言い換えると、被形成部25aは、裏面88bに沿う仮想平面S1とのなす角θが鈍角となるように傾斜している。また、壁部25は、例えば少なくとも一部が平坦面となっており、裏面88bとのなす角θが鈍角となるように平坦面が傾斜していると言える。さらに、被形成部25aは、平坦面であるとも言える。
次に、図6〜図13に基づき、駆動装置80の放熱及び制振構造について説明する。
図6、図7、図9などでは、便宜上、カバー82を省略している。図6及び図7では、後述する放熱ゲル122の配置を示すため、外部コネクタ104及び内部コネクタ106を省略している。また、一面88a側に位置する放熱ゲル122を破線で示している。図8では、回路基板84における放熱ゲル122の塗布領域を破線で示している。図12では、放熱ゲル122の効果を示すために、回路基板84及びベース24の一部を省略、簡素化している。放熱ゲル122は、熱伝導部材に相当する。
図6、図7に示すように、プリント基板88は、ベース24の裏面62上に配置されている。図6〜図8に示すように、プリント基板88は、軸受28及びモータ軸30を避けるように、略クランク形状をなしている。そして、プリント基板88は、軸方向からの投影視において、第1凹部44bと重ならないように、すなわち軸受28及びモータ軸30を避けるように、裏面62に配置されている。プリント基板88は、たとえば図6に示すように、2つの螺子112により、ベース24に固定されている。
プリント基板88は、図8に示すように、螺子112に対応して、プリント基板88の対角位置に形成された貫通孔114を有している。ベース24は、図7に示すように、螺子112に対応して形成されたねじ孔116を有している。ねじ孔116は、第4凹部62bの底面に開口している。螺子112は、対応する貫通孔114を挿通して、ねじ孔116に螺合している。
図6〜図8に示すように、プリント基板88は、延設方向における一端側に形成された貫通孔118、及び、他端側に形成された貫通孔120を有している。貫通孔118には、外部コネクタ104の端子が挿入され、はんだ付けされている。一方、貫通孔120には、内部コネクタ106の端子が挿入され、はんだ付けされている。図8に示すように、プリント基板88の一端側において貫通孔114,118がほぼ一列に並んで設けられ、他端側において貫通孔114,120がほぼ一列に並んで設けられている。
駆動装置80は、図6、図7、図11などに示すように、放熱ゲル122を有している。放熱ゲル122は、柔軟性を有する熱伝導部材である。放熱ゲル122としては、たとえばシリコーンをベースとし、酸化亜鉛などの金属酸化物を添加して熱伝導性を向上したものを用いることができる。放熱ゲル122以外にも、熱伝導部材として、たとえば放熱グリスを用いることができる。
放熱ゲル122は、プリント基板88の板厚方向において、回路基板84とベース24との間に介在し、回路基板84及びベース24の両方に接触している。また、放熱ゲル122は、回路基板84とベース24との間において複数箇所に介在している。言い換えると、放熱ゲル122は、回路基板84とベース24との間において部分的に設けられている。放熱ゲル122は、第1熱伝導部122a,122b,122c及び第2熱伝導部122dを有している。なお、放熱ゲル122は、主に、回路基板84におけるプリント基板88の一面88aとベース24との対向領域に設けられている。
第1熱伝導部122a,122b,122cは、発熱部品と筐体86との間に介在している。第1熱伝導部122a,122b,122cは、主として、発熱部品の生じた熱を、筐体86に伝達する。
図7、図8、図11〜図13に示すように、第1熱伝導部122aは、MOSFET92と、MOSFET92の実装面である一面88aに対向するベース24との間に介在している。詳しくは、MOSFET92及び一面88aにおけるMOSFET92の周囲部分と、MOSFET92に対応してベース24に設けられた第5凹部62cの底面との間に介在している。第1熱伝導部122aは、MOSFET92に直接的に接触している。このため、MOSFET92の生じた熱を、第1熱伝導部122aを介してベース24に効率よく伝達することができる。第1熱伝導部122aは、第5凹部62c内に配置されて、MOSFET92に対応する位置に保持されている。
上記したように、第1熱伝導部122aは、プリント基板88の一面88aにおけるMOSFET92の周囲部分にも接触している。このため、図13に示すように、プリント基板88の一面88aに配置され、MOSFET92に電気的に接続された配線126,128を覆っている。配線126はMOSFET92のドレインに接続されており、配線128はソースに接続されている。なお、図示されないが、配線128の背面側には、ゲートに接続された配線も配置されており、この配線も第1熱伝導部122aに覆われている。
また、上記したように、プリント基板88の裏面88bのうち、MOSFET92の実装領域の裏面部分には、コンデンサ100が実装されている。このため、第1熱伝導部122aは、軸方向において、コンデンサ100とベース24との間に介在しているとも言える。
第1熱伝導部122bは、駆動IC94と、駆動IC94の実装面である一面88aに対向するベース24との間に介在している。詳しくは、駆動IC94及び一面88aにおける駆動IC94の周囲部分と、駆動IC94に対応してベース24に設けられた第5凹部62cとの間に介在している。第1熱伝導部122bは、駆動IC94に直接的に接触している。このため、駆動IC94の生じた熱を、第1熱伝導部122bを介して、ベース24に効率よく伝達することができる。第1熱伝導部122bは、第5凹部62c内に配置されて、駆動IC94に対応する位置に保持されている。
第1熱伝導部122cは、プリント基板88における外部コネクタ104の端子の実装部分及びその周囲部分と、ベース24との間に介在している。また、別の第1熱伝導部122cは、プリント基板88における内部コネクタ106の端子の実装部分及びその周囲部分と、ベース24との間に介在している。いずれの第1熱伝導部122cも、プリント基板88の一面88aに接触している。外部コネクタ104及び内部コネクタ106は、プリント基板88に挿入実装されており、第1熱伝導部122cは、外部コネクタ104及び内部コネクタ106の端子に直接的に接触している。このため、外部コネクタ104及び内部コネクタ106の端子の熱を、第1熱伝導部122cを介して、ベース24に効率よく伝達することができる。
第2熱伝導部122dは、第1熱伝導部122aと同じ材料を用いて構成されている。第2熱伝導部122dは、プリント基板88に対し、第1熱伝導部122aと同じ一面88a側に配置され、第1熱伝導部122aとは異なる位置で筐体86との間に介在している。第2熱伝導部122dは、主として、ダンパ効果により、プリント基板88の振動を抑制する。なお、放熱ゲル122は、第2熱伝導部122dだけでなく、第1熱伝導部122a,122b,122cに関しても、プリント基板88の振動を抑制する機能を有している。放熱ゲル122は、主に、プリント基板88の一面88aに沿う方向の振動を抑制する。
以下においては、プリント基板88の一面88aに沿う方向を平面方向もしくはXY平面方向とも称する。また、プリント基板88の一面88aに垂直な方向を垂直方向もしくはZ方向とも称する。なお、垂直方向は、板厚方向と同様である。
なお、駆動装置80は、内燃機関を有した車両に搭載されるため、車両が走行している路面の状況に応じた車両の振動や、内燃機関の動作に応じた振動などが伝達される可能性がある。また、内燃機関の振動は、内燃機関の種類によって大きさが異なることがある。放熱ゲル122は、主に、このように振動が伝達されたことによる、プリント基板88の平面方向における振動を抑制する機能を有していると言える。
本実施形態では、ベース24と、プリント基板88の一面88aのうち、高背部品としてのコイル96及びコンデンサ98の実装領域の裏面部分との間に、それぞれ介在している。ベース24とコイル96との間に介在する第2熱伝導部122dは、図8及び図12に示すように第1熱伝導部122aに接触している。一方、ベース24とコンデンサ98との間に介在する第2熱伝導部122dは、図8に示すように、外部コネクタ104に対応する第1熱伝導部122cに接触している。放熱ゲル122は、プリント基板88の一面88a全面ではなく、複数箇所に局所的に塗布されている。
図8には、プリント基板88に形成された2つの貫通孔114を仮想的に結ぶ仮想直線124を、二点鎖線で示している。仮想直線124は、螺子112によるプリント基板88の固定部分を結ぶ直線である。放熱ゲル122のうち、複数のMOSFET92の一部に対応する第1熱伝導部122aに加えて、コンデンサ98に対応する第2熱伝導部122dが、仮想直線124上に設けられている。
コイル96などの高背部品は、プリント基板88が振動した場合、MOSFET92などの低背部品よりも振動しやすく、振動による応力を受けやすい。つまり、コイル96及びコンデンサ98,100は、プリント基板88が振動した場合、自身やプリント基板88との接続部への応力を受けやすい。
このため、図6、図7、図9、図10、図11に示すように、回路基板84は、高背部品の振動を抑制するために第2耐振接着剤132が設けられている。第2耐振接着剤132は、高背部品と、プリント基板88の両方に接着されている。詳述すると、第2耐振接着剤132は、高背部品の側壁と、プリント基板88の裏面88bとに接着して設けられている。つまり、第2耐振接着剤132は、高背部品から裏面88bにわたって設けられており、高背部品と裏面88bの両方に接着していると言える。
図6に示すように、第2耐振接着剤132は、例えば高背部品を中心として、高背部品を挟み込む位置に設けると好ましい。詳述すると、本実施形態では、Y軸方向において、ひとつの第2耐振接着剤132と、高背部品と、他の第2耐振接着剤132とが配置されている。そして、二つの第2耐振接着剤132は、間に配置されている高背部品と裏面88bに接着している。
また、図7などにおける複数のコンデンサ100のように、複数の高背部品が並べて配置されている場合、第2耐振接着剤132は、隣り合う二つの高背部品に共通に設けられていてもよい。これによって、駆動装置80は、各高背部品に第2耐振接着剤132が設けられている場合よりも、第2耐振接着剤132の量を低減できるので好ましい。さらに、第2耐振接着剤132は、高背部品の全周にわたって設けられていると、部分的に設けられている場合よりも耐振性を向上できるので好ましい。
第2耐振接着剤132は、例えばシリコーンをベースとした接着剤であり、硬質状態で設けられている。具体的には、第2耐振接着剤132は、一液型流動性シリコーン接着剤などを採用することができる。つまり、回路基板84は、硬質状態の第2耐振接着剤132を備えている。
よって、駆動装置80は、第2耐振接着剤132が設けられていない場合よりも、耐振性を向上させることができる。また、駆動装置80は、第2耐振接着剤132が設けられていない場合よりも、コイル96及びコンデンサ98,100とプリント基板88との接続信頼性を高めることができる。なお、第2耐振接着剤132は、主に垂直方向の振動を抑制するために設けられている。しかしながら、第2耐振接着剤132は、平面方向の振動を抑制することも可能である。さらに、第2耐振接着剤132は、上記のような車両や内燃機関から伝達された振動を抑制する機能を有しているとも言える。
主に平面方向におけるプリント基板88の振動に関しては、放熱ゲル122によって抑制することができる。しかしながら、放熱ゲル122だけでは、垂直方向におけるプリント基板88の振動を抑制できない可能性がある。そこで、図6、図7、図9、図10、図11に示すように、駆動装置80は、主に、プリント基板88における垂直方向の振動を抑制するために第1耐振接着剤130が設けられている。第1耐振接着剤130は、第2耐振接着剤132と同様の材料を採用できる。
駆動装置80は、少なくともプリント基板88の裏面88bと壁部25に接着した第1耐振接着剤130を有している。第1耐振接着剤130は、壁部25の一部と裏面88bの一部とに接着している。詳述すると、第1耐振接着剤130は、被形成部25aと、裏面88b側における部品90が実施されていない領域に接着している。このように、第1耐振接着剤130は、被形成部25aと、プリント基板88の裏面88bの両方に接着されている。つまり、第1耐振接着剤130は、被形成部25aから裏面88bにわたって設けられており、被形成部25aと裏面88bの両方に接着していると言える。言い換えると、壁部25と裏面88bは、一体形状の第1耐振接着剤130が接着している。このため、プリント基板88は、螺子112に加えて、第1耐振接着剤130によってもベース24に固定されているとみなすことができる。
本実施形態では、一例として、壁部25における第1凹部44bの裏面62側にあたる部位に被形成部25aが設けられている例を採用している。これは、放熱ゲル122が設けられていない領域に対応して、第1耐振接着剤130が裏面88bに接着するようにするためである。また、第1耐振接着剤130は、プリント基板88における放熱ゲル122が接触している部位から最も離れた裏面88bの一部を含んで、裏面88bに接着しているとも言える。さらに、第1耐振接着剤130は、プリント基板88の放熱ゲル122が設けられていない領域の裏面88b側に設けられているとも言える。
駆動装置80は、上記のようにMOSFET92などとベース24との間に、放熱ゲル122が設けられている。しかしながら、図6、図7に示すように、駆動装置80は、プリント基板88とベース24との対向領域における、第1凹部44bの裏面62側に隣接する部位には放熱ゲル122が設けられていない。プリント基板88は、特に、放熱ゲル122が設けられていない部位において垂直方向に振動しやすい。そこで、駆動装置80は、壁部25における第1凹部44bの裏面62側にあたる部位に被形成部25aが形成され、被形成部25aと裏面88bの両方に接着するように第1耐振接着剤130を設けることで、プリント基板88の垂直方向の振動を効率的に抑制できる。
なお、第1耐振接着剤130は、壁部25においては、被形成部25aの少なくとも一部に設けられていればよい。よって、第1耐振接着剤130は、被形成部25aの全体や、被形成の全体及び被形成部25aの周辺に設けられていてもよい。
また、第1耐振接着剤130は、少なくとも裏面88bと壁部25に接着していればよい。よって、第1耐振接着剤130は、裏面88bの全周にわたって設けられ、裏面88b及び壁部25に接着していてもよい。これによって、駆動装置80は、第1耐振接着剤130が裏面88bにおける全周のうちの一部に設けられているよりも耐振性を向上できる。
ここで、第1耐振接着剤130の形成方法に関して説明する。言い換えると、第1耐振接着剤130の形成方法を含む駆動装置80の製造方法に関して説明する。
まず、回路基板84をベース24に取り付ける(取付工程)。取付工程では、プリント基板88に部品90が実装された回路基板84とベース24との間に、放熱ゲル122を配置した状態で、ベース24上に回路基板84を配置する。その後、取付工程では、ベース24に回路基板84が配置された状態で、2つの螺子112により、回路基板84をベース24に固定する。このようにして、回路基板84は、ベース24に取り付けられる。
次に、第1耐振接着剤130を形成する(第1接着工程)。第1耐振接着剤130は、裏面88bとの接触面積、及び壁部25との接触面積が広いほど、耐振性を向上できる。このためには、第1耐振接着剤130と裏面88bが十分な接触面積となり、且つ、第1耐振接着剤130と壁部25が十分な接触面積となるように塗布する必要がある。
また、第1耐振接着剤130は、例えば、駆動装置80が車両に搭載された状態で考え得る最大の振動となった場合に、プリント基板88の振動が回路基板84に悪影響がおよばない程度にプリント基板88の振動を抑えることができると好ましいと言える。よって、第1耐振接着剤130は、このようにプリント基板88の振動を抑えることができるように、裏面88b及び壁部25との接触面積が得られていると好ましい。
ところで、被形成部25aが裏面88bに対して垂直の場合、第1耐振接着剤130は、適切に塗布されない可能性がある。つまり、第1耐振接着剤130は、仮想平面S1と被形成部25aとが交差する位置に塗布することができれば、被形成部25aと裏面88bの両方に接着させることができる。しかしながら、被形成部25aが裏面88bに対して垂直であるため、第1耐振接着剤130を仮想平面S1と被形成部25aとが交差する位置に塗布することが困難である。よって、第1耐振接着剤130を塗布する位置が壁部25から遠い場合、第1耐振接着剤130は、裏面88bに塗布できたとしても、壁部25に塗布できる量が少なくなる可能性がある。
また、第1耐振接着剤130を塗布する位置が壁部25に近い場合、第1耐振接着剤130は、ベース24における第1凹部44bの底の反対側に多く塗布されてしまい、裏面88bへの塗布量が少なくなる可能性がある。さらに、第1耐振接着剤130は、第1耐振接着剤130を塗布した際に、まず、第1耐振接着剤130の一部が第1凹部44bの底の反対側に塗布されてから、残りの部分が裏面88b側に落ちていく。このとき、被形成部25aが裏面88bに対して垂直であるため、第1耐振接着剤130の残りの部分は、被形成部25aに接触するか否か確認し難い。
よって、第1耐振接着剤130は、仮想平面S1と被形成部25aが交差する位置が谷となるように、Y軸Y1を中心として回路基板84が取り付けられたベース24を回転させた状態で塗布すると好ましい。つまり、第1耐振接着剤130は、被形成部25aとXY平面とのなす角θが鈍角となるように回転された状態で塗布すると好ましい。このようにすることで、第1耐振接着剤130は、仮想平面S1と被形成部25aとが交差する位置に塗布しやすくなる。しかしながら、このような塗布方法では、第1耐振接着剤130を形成するために、回転させる工数が増えてしまう。
これに対して、本実施形態の壁部25は、第1耐振接着剤130が設けられた被形成部25aが裏面88bに対して、なす角θが鈍角となるように傾斜している。つまり、壁部25は、上記のように、第1耐振接着剤130を塗布する際に、回路基板84が取り付けられたベース24を回転させなくとも、被形成部25aとXY平面とのなす角θが鈍角となっている。
このため、第1耐振接着剤130は、プリント基板88がXY平面と平行な状態であっても、仮想平面S1と被形成部25aが交差する位置に塗布しやすい。また、第1耐振接着剤130は、XY平面に対して斜面となっている被形成部25aに塗布されたとしても、被形成部25aに沿って流れ落ちて、被形成部25aと裏面88bの両方に塗布される。つまり、第1耐振接着剤130は、塗布する位置が壁部25に近い場合であっても、遠い場合であっても、裏面88bと被形成部25aの両方に塗布されやすい。
このように、本実施形態では、第1耐振接着剤130を塗布する際に、回路基板84が取り付けられたベース24を回転させる必要がない。よって、本実施形態では、第1耐振接着剤130を形成するための工数を減らすことができる。
なお、本実施形態では、第2耐振接着剤132を形成する(第2接着工程)。図6に示すように、第2耐振接着剤132は、高背部品を挟んでY方向に並んで設けられている。また、各高背部品は、裏面88bに略垂直な壁面を有している。このため、第2耐振接着剤132は、上記のようにY軸Y1を中心として回路基板84が取り付けられたベース24を回転させるのと同じ理由によって、X1軸を中心として回路基板84が取り付けられたベース24を回転させた状態で塗布する。
このように、第2耐振接着剤132を塗布する際には、ベース24を回転させる。しかしながら、本実施形態は、第1耐振接着剤130を塗布する際には回転させる必要がない。このため、本実施形態では、第1耐振接着剤130を塗布する際にY1軸を中心として回転させ、且つ、第2耐振接着剤132を塗布する際にX1軸を中心として回転させる場合よりも、工数を減らすことができる。
なお、第2接着工程は、第1接着工程の前に行なってもよいし、第1接着工程の後に行なってもよい。
特に、被形成部25aは、裏面88bとのなす角が105〜110度であると好ましい。この角度は、第1耐振接着剤130の種類、塗布量、粘度、及びベース24の材料によって算出している。ここでは、一例として、以下に示すものを採用している。第1耐振接着剤130は、一液型流動性シリコーン接着剤を採用している。ベース24の材料は、アルミニウム合金(例えばADC12)を採用している。第1耐振接着剤130の塗布量は、0.25〜0.3gとしている。第1耐振接着剤130の粘度は、60±30Pa・sとしている。
このような条件の場合、壁部25は、被形成部25aにおける裏面88bとのなす角が105〜110度であれば、第1耐振接着剤130が粘度上限(90Pa・s)であっても、第1耐振接着剤130が壁部25に接触するように塗布されることが確認できた。この角度は、第1耐振接着剤130を壁部25に接触するように塗布したとしても裏面88bに達するまで、第1耐振接着剤130が垂れ落ちる角度として設定しているとも言える。
なお、駆動装置80は、なす角が上記角度よりも大きい場合、第1耐振接着剤130を壁部25に接触するように塗布したとしても裏面88bに達するまで垂れ落ちない、又は、裏面88bに達するまでの時間がかかりすぎる可能性がある。
しかしながら、本開示は、これに限定されない。駆動装置80は、なす角θが鈍角であればよい。
次に、本実施形態に係る駆動装置80及びモータ装置16の効果について説明する。以下においては、第1熱伝導部122a,122b,122cのうち、ベース24とMOSFET92との間に介在する第1熱伝導部122aを例に説明する。しかしながら、残りの第1熱伝導部122b,122cについても同様である。
まず、駆動装置80は、プリント基板88の裏面88bと壁部25に接着した第1耐振接着剤130を備えているため、内燃機関の振動にともなう、Z方向におけるプリント基板88の振動を抑制することができる。つまり、駆動装置80は、Z方向におけるプリント基板88の耐振性を向上することができる。
さらに、駆動装置80は、壁部25の被形成部25aが傾斜しているため、プリント基板88とベース24の両方と耐振接着剤との接着面積を十分確保できる。つまり、駆動装置80は、回路基板84を収容したベース24を傾斜させることなく第1耐振接着剤130を設けた場合であっても、プリント基板88とベース24の両方と耐振接着剤との接着面積を十分確保できる。このため、駆動装置80は、第1耐振接着剤130とプリント基板88やベース24との接着面積が不十分となってZ方向におけるプリント基板88の耐振性が低下することを抑制できる。
また、モータ装置16は、モータ20及び駆動装置80を備えている。このため、モータ装置16は、Z方向におけるプリント基板88の耐振性が低下することを抑制された駆動装置80を備えていると言える。さらに、駆動装置80は、モータ20と一体的に構成されているため、モータ20が動作する際の振動に対しても耐振性が低下することを抑制できる。
本実施形態では、第1熱伝導部122aにより、発熱部品であるMOSFET92の生じた熱をベース24に逃がすことができる。特に本実施形態では、第1熱伝導部122aをMOSFET92に接触させているため、MOSFET92の生じた熱をベース24に効率よく逃がすことができる。なお、第2熱伝導部122dによっても、回路基板84の生じた熱をベース24に逃がすことができる。
また、図12に示すように、柔軟性を有する放熱ゲル122が、第1熱伝導部122aだけでなく、第2熱伝導部122dを有している。第2熱伝導部122dは、回路基板84において第1熱伝導部122aと同じ面側であって、第1熱伝導部122aとは異なる位置に配置されている。第2熱伝導部122dは、部品90の生じた熱を筐体86に放熱させることを主目的に設けられたのではなく、主として、プリント基板88の振動を抑制するために設けられている。したがって、発熱部品以外の部分でも、第2熱伝導部122dのダンパ効果により、内燃機関やモータ20の振動にともなうプリント基板88の振動を抑制することができる。なお、主に平面方向における振動を抑制することができる。これにより、プリント基板88の振動により、部品90の実装部分に応力が集中するのを抑制し、ひいては接続信頼性の低下を抑制することができる。
なお、第2熱伝導部122dにより、モータ20以外からプリント基板88に伝達される振動、例えば車両が走行している路面の状況に応じた車両の振動を抑制することもできる。
また、第2熱伝導部122dは第1熱伝導部122aと同じ材料であり、回路基板84において第1熱伝導部122aと同じ面側に配置されている。したがって、同一材料を用いて、同一の塗布工程で、第1熱伝導部122a及び第2熱伝導部122dを形成することができる。このため、部品点数を低減し、製造工程の増加を抑制することができる。
上記したように、本実施形態のモータ装置16によれば、簡素な構成で、放熱性を確保しつつ、接続信頼性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態では、放熱ゲル122が、プリント基板88の一面88a全面ではなく、複数箇所に局所的に塗布されている。したがって、放熱ゲル122の塗布量を低減しつつ、上記効果を奏することができる。
さらに、本実施形態では、コイル96及びコンデンサ98が、プリント基板88の裏面88bに実装されている。そして、ベース24と、プリント基板88の一面88aのうち、コイル96の実装領域の裏面部分との間に、第2熱伝導部122dが介在している。また、ベース24と、一面88aのうち、コンデンサ98の実装領域の裏面部分との間にも、第2熱伝導部122dが介在している。このように、高背部品であるコイル96及びコンデンサ98の裏面部分に第2熱伝導部122dが介在しているため、コイル96及びコンデンサ98の振動を抑制することができる。なお、主に平面方向における振動を抑制することができる。したがって、コイル96及びコンデンサ98の実装部分の接続信頼性低下を抑制することができる。
なお、高背部品であるコンデンサ100は、MOSFET92の実装領域の裏面部分に実装されている。このため、第1熱伝導部122aにより、コンデンサ100の振動を抑制し、ひいてはコンデンサ100の実装部分の接続信頼性低下を抑制することができる。
さらに、本実施形態では、高背部品とプリント基板88とが第2耐振接着剤132で固定されているため、高背部品のZ方向の振動を抑制することができる。したがって、高背部品の実装部分の接続信頼性低下をより一層抑制することができる。
ところで、プリント基板88は、2つの螺子112による固定部分を節として振動する。また、プリント基板88の振動は、固定部分を結ぶ仮想直線124上において大きくなる。これに対し、本実施形態では、コンデンサ98に対応する第2熱伝導部122dが、仮想直線124上に設けられている。したがって、プリント基板88の振動を効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、ベース24の裏面62に、MOSFET92に対応して第5凹部62cが設けられている。そして、第1熱伝導部122aがMOSFET92に接触しつ、第5凹部62cに配置されている。第5凹部62cにより、第1熱伝導部122a(放熱ゲル122)の移動を規制し、MOSFET92に対応する所定位置に保持することができる。したがって、MOSFET92の熱を、第1熱伝導部122aを介してベース24に効率よく放熱させることができる。また、軸方向において、モータ装置16の体格を小型化することができる。特に本実施形態では、MOSFET92の一部が、軸方向において第5凹部62c内に配置されているため、モータ装置16の体格をより小型化することができる。
また、本実施形態では、ベース24の一面44側に第3凹部44eが設けられ、この第3凹部44eにセンサマグネット36が収容されている。したがって、軸方向において、モータ装置16の体格を小型化することができる。
また、本実施形態では、ベース24の一面44側に第1凹部44bが設けられ、この第1凹部44bにモータ軸30の一端と軸受28が収容されている。プリント基板88は、軸受28及びモータ軸30を避けるように、略クランク形状をなしている。そして、プリント基板88は、軸方向からの投影視において、第1凹部44bと重ならないように裏面62に配置されている。このように、軸方向からの投影視において、軸受28及びモータ軸30とプリント基板88が重ならないため、モータ装置16の体格を小型化することができる。
また、本実施形態では、ベース24の一面44側に、複数の第2凹部44c及び複数の補強部44dが設けられている。各第2凹部44cには、対応する巻線58が収容されている。これにより、軸方向において、モータ装置16の体格を小型化することができる。また、周方向において、第2凹部44cと補強部44dが交互に設けられている。したがって、モータ装置16を小型化しつつ、環状の第2凹部44cを設ける場合に較べて、ベース24の剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、MOSFET92及び駆動IC94が、軸方向からの投影視において、センサマグネット36を避けて配置されている。そして、第5凹部62cが、MOSFET92及び駆動IC94のそれぞれに対応して設けられている。すなわち、センサマグネット36を収容する第3凹部44eと、MOSFET92及び駆動IC94に対応する第5凹部62cとが、軸方向からの投影視において、互いに重ならないようにベース24に設けられている。したがって、軸方向において、モータ装置16の体格をさらに小型化することができる。
また、本実施形態では、第1熱伝導部122aが、発熱部品であるMOSFET92に電気的に接続された配線126,128を覆っている。したがって、MOSFET92及び配線126,128から、第1熱伝導部122aを介してベース24に放熱することができる。また、第1熱伝導部122aを、プリント基板88におけるMOSFET92の周囲部分にも接触させるため、第1熱伝導部122aにより、プリント基板88の振動を抑制することもできる。なお、上記配線126,128に限らず、プリント基板88における他の配線部分を、放熱ゲル122により覆ってもよい。
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば、開示は、実施形態において示された要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
バルブタイミング調整装置10が、吸気弁のバルブタイミングを制御する例を示した。しかしながら、動弁として、排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の両方のバルブタイミングを調整する装置に適用することもできる。
モータ20の回転角度を検出する回転センサとして、ホール素子102の例を示した。しかしながら、回転センサとしては、それ以外にも磁気抵抗効果素子などの磁電変換素子を用いることができる。
第1熱伝導部122a,122b,122cが対応する発熱部品に接触する例を示した。しかしながら、第1熱伝導部122a,122b,122cと、対応する発熱部品との間にプリント基板88を介してもよい。
第1熱伝導部122a,122b,122cは、回路基板84(プリント基板88)の同じ面側に配置されるのが好ましい。これにより、構成を簡素化することができる。
第2熱伝導部122dは、第1熱伝導部122a,122b,122cの少なくともひとつと同じ面側に配置されればよい。これにより、構成を簡素化することができる。
第2熱伝導部122dの少なくともひとつを、第1熱伝導部122a,122b,122cのすべてと非接触となるように配置してもよい。
回路基板84におけるインバータの三相出力線と巻線58との接続は、内部コネクタ106に限定されない。その他の電気的な接続構造を採用することもできる。
バルブタイミング調整装置10に適用されるモータ装置16の例を示したが、それ以外のモータ装置にも適用できる。
なお、本実施形態では、一例として、電子装置をモータ20を駆動する駆動装置80に適用した。しかしながら、本開示は、これに限定されず、他の制御装置や駆動装置などに適用することもできる。
以上、本開示の好ましい実施形態について説明した。しかしながら、本開示は、上記実施形態に何ら制限されることはなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変形が可能である。以下に、本開示のその他の形態として、第2〜第7実施形態に関して説明する。上記実施形態及び第2〜第7実施形態は、それぞれ単独で実施することも可能であるが、適宜組み合わせて実施することも可能である。本開示は、実施形態において示された組み合わせに限定されることなく、種々の組み合わせによって実施可能である。
(第2実施形態)
図14〜図16を用いて、第2実施形態の駆動装置に関して説明する。図14、図15、図16に示すように、プリント基板881は、側部88cに基板凹部882が形成されている。基板凹部882は、側部88cの一部が平面方向に窪んだ部位である。これによって、本実施形態の駆動装置は、プリント基板881の側部88cと壁部25との間隔が部分的に周辺よりも広くなっている。間隔が広くなっている部分は、広間隔部に相当する。つまり、広間隔部は、プリント基板881における基板凹部882が形成された部位と、壁部25との間の領域である。また、図16に示すように、第1耐振接着剤130は、裏面88bと壁部25とに加えて、広間隔部における側部88cに接触し、広間隔部内に設けられている。
なお、本実施形態では、二つの基板凹部882が形成された例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、ひとつの基板凹部882が形成されていてもよいし、三つ以上の基板凹部882が形成されていてもよい。
本実施形態は、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、図16に示すように、本実施形態では、基板凹部882が設けられているため、第1耐振接着剤130をプリント基板881の側部88cに接着させることができる。このため、本実施形態は、上記実施形態よりも、第1耐振接着剤130とプリント基板881及び壁部25との接着面積を増やすことができ、耐振性を向上できる。
また、本実施形態では、第1耐振接着剤130をプリント基板881の一面88aとベース24との対向領域に配置することができる。言い換えると、本実施形態では、第1耐振接着剤130を放熱ゲル122が形成されていない領域に形成することができる。このため、本実施形態では、上記実施形態よりもZ方向及びXY平面方向の耐振性を向上できる。
本実施形態では、基板凹部882によって、広間隔部が形成されている。しかしながら、本開示は、これに限定されず、側部88cと壁部25との間隔が部分的に周辺よりも広くなっている広間隔部を含んでいればよい。よって、本実施形態では、基板凹部882のかわりに、壁部25に凹部が設けられていてもよい。この場合、上記実施形態で採用したプリント基板88を用いることができる。このようにしても、同様の効果を奏することができる。
(第3実施形態)
図17を用いて、第3実施形態の駆動装置に関して説明する。図17に示すように、本実施形態の駆動装置は、裏面88bと壁部25に接着している耐振接着剤として、第1耐振接着剤130に加えて、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136が設けられている。本実施形態の駆動装置は、裏面88bの一部に設けられた第1耐振接着剤130に加えて、裏面88bにおける一部とは異なる位置にも接触し、裏面88bの複数箇所に設けられていると言える。なお、以下においては、第1〜第3耐振接着剤130、134、136などの裏面88bと壁部25に接着している耐振接着剤を単に耐振接着剤とも称する。第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136は、耐振接着剤に相当する。
第1耐振接着剤130は、壁部25のうち軸受用凹部を形成する外壁に接着して設けられている。言い換えると、第1耐振接着剤130は、回路基板84がベース24に取り付けられた構造において、XY平面の中央付近に設けられている。これに対して、第2耐振接着剤134、第3耐振接着剤136は、プリント基板88における第1耐振接着剤130とは反対側に設けられている。つまり、第1耐振接着剤130と、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136とは、仮想直線124を境界線として両側に設けられている。さらに、第1耐振接着剤130と、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136とは、螺子112が設けられている位置から遠い位置に設けられていると好ましい。
本実施形態は、上記実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態は、第1耐振接着剤130に加えて、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136が設けられているため、上記実施形態よりも耐振性を向上できる。
また、プリント基板88は、仮想直線124を中心として振動しやすい。このため、プリント基板88は、仮想直線124に近い位置よりも、仮想直線124から離れた位置の方が振動しやすい。そこで、本実施形態では、第1耐振接着剤130と、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136とが仮想直線124を境界線として両側に設けられているため、上記実施形態よりも耐振性を向上できる。同様に、プリント基板88は、螺子112に近い位置よりも、螺子112から離れた位置の方が振動しやすい。そこで、本実施形態では、第1耐振接着剤130と、第2耐振接着剤134及び第3耐振接着剤136とが螺子112から離れた位置に設けられているため、上記実施形態よりも耐振性を向上できる。
なお、本実施形態では、耐振接着剤として、第1〜第3耐振接着剤130、134、136を用いて、三箇所に設けられている例を採用している。しかしながら、本開示は、これに限定されず、四箇所以上に耐振接着剤が設けられていてもよい。
耐振接着剤の形成箇所は、駆動装置の振動の大きさに応じて決定すると好ましい。つまり、駆動装置は、駆動装置の振動が小さい場合よりも駆動装置の振動が大きい場合の方が多くの場所に耐振接着剤を設けることで、振動の大きさに応じた耐振性を得ることができる。
プリント基板88とベース24との間には、放熱ゲル122を設けてダンパ効果を持たせている。しかしながら、放熱ゲル122は、塗布量がばらつくこともある。よって、プリント基板88は、予定していた量よりも少ない場合、振動しやすい。
また、例えば、図7に示すように、コイル96、コンデンサ98,100の直下の真裏には、部品90があるため、ベース24の第5凹部62cがあり、放熱ゲル122も多く塗布されている。これに対して、プリント基板88の端は、放熱ゲル122の塗布量が少なく、プリント基板88が二本の螺子112でしか固定されていないため振動が大きい場合振動しやすい。このため、各耐振接着剤130、134、136は、振動しやすい箇所に設けると好ましい。
(第4実施形態)
図18を用いて、第4実施形態の駆動装置に関して説明する。図18に示すように、第4実施形態のベース24aは、第1耐振接着剤130が接着する被形成部25bが曲面形状をなしている。また、ベース24aは、被形成部25bと、側部88cに沿ってZ方向に延びる仮想直線との間隔が、プリント基板88からカバー82側にいくに連れて、すなわち、プリント基板88から裏面62側の開口端にいくに連れて広くなっているとも言える。
本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態は、被形成部25bが曲面形状をなしているため、第1耐振接着剤130が被形成部25bに沿って流れ落ちやすく裏面88bに接着しやすい。
(第5実施形態)
図19を用いて、第5実施形態の駆動装置に関して説明する。図19に示すように、第5実施形態のベース24bは、壁部25における被形成部25cに凹凸部25c1が設けられている。言い換えると、被形成部25cは、開口端が丸や四角などの形状を有し、周囲よりも窪んだ凹部を複数含んでいる凹凸部25c1が設けられている。また、被形成部25cは、複数のドット状の凹部を含んでいる凹凸部25c1が設けられているとも言える。なお、被形成部25cと仮想平面S1とのなす角θは、被形成部25cにおける窪んでいない部位に沿う部位と仮想平面S1との角度である。
本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態は、凹凸部25c1が形成されているため、第1耐振接着剤130がXY平面方向及びZ方向に位置ずれすることを抑制できる。また、本実施形態は、凹凸部25c1が形成されていない場合よりも、壁部25と第1耐振接着剤130との接着面積を広くすることができ、壁部25と第1耐振接着剤130との接着力を向上できる。
(第6実施形態)
図20を用いて、第6実施形態の駆動装置に関して説明する。図20に示すように、第6実施形態のベース24cは、壁部25における被形成部25dに溝部25d1が設けられている。言い換えると、被形成部25dは、ベース24cにおける一面88aの対向面から第1凹部44bの底の反対側に達する溝部25d1が設けられている。また、被形成部25dは、少なくとも一箇所に溝部25d1が設けられている。さらに、被形成部25dは、周辺よりも凹んだ直線形状の溝部25d1が少なくとも一箇所に設けられているとも言える。なお、溝部25d1は、屈曲した形状であっても採用できる。
本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、本実施形態は、溝部25d1が形成されているため、第1耐振接着剤130がXY平面方向に位置ずれすることを抑制できる。また、本実施形態は、溝部25d1が形成されていない場合よりも、壁部25と第1耐振接着剤130との接着面積を広くすることができ、壁部25と第1耐振接着剤130との接着力を向上できる。
(第7実施形態)
図21を用いて、第7実施形態の駆動装置に関して説明する。ベース24は、被形成部25aに隣接して、逃がし部25eが設けられている。
逃がし部25eは、被形成部25aに隣接し、第1凹部44bの底の反対側よりも凹んだ部位である。逃がし部25eは、例えば、裏面88bと同一平面上に設けられている。逃がし部25eは、第1耐振接着剤130を必要以上に塗布した場合に、余剰の第1耐振接着剤130を逃す部位である。
ところで、第1凹部44bの底の反対側には、上記のように、接着剤などを介してカバー82が取り付けられている。第1耐振接着剤130は、逃がし部25eが設けられていない場合、塗布量が多すぎると、余剰の第1耐振接着剤130が第1凹部44bの底の反対側から突出する可能性がある。この場合、カバー82は、第1耐振接着剤130による突起に接触してしまい、ベース24に対して適切に取り付けることができない可能性がある。
しかしながら、本実施形態のベース24は、逃がし部25eが設けられているため、第1耐振接着剤130の塗布量が多すぎた場合であっても、余剰の第1耐振接着剤130を逃がし部25eに逃がすことができる。このため、本実施形態のベース24は、第1凹部44bの底の反対側よりも突出した第1耐振接着剤130が形成されることを抑制できる。よって、本実施形態は、ベース24に対して適切にカバー82を取り付けることができる。なお、当然ながら、本実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。