JP4410230B2 - 電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

この発明は、車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、この電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、この電動モータを駆動制御する制御装置とを備え、制御装置が電動モータに取り付けられている電動式パワーステアリング装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の電動式パワーステアリング装置では、電動モータの電流を切り換えるための半導体スイッチング素子からなるブリッジ回路が搭載された金属基板と、導電板、モータ端子等が絶縁性樹脂にインサート成形された大電流基板とが、接続部材を介して電気的に接続されている。この接続部材は、一端部が金属基板上に固定された後に半田付けされるとともに、他端部が大電流基板の導電板およびモータ端子にそれぞれ溶接により電気的に接続されている。
また、特許文献2に記載の回路基板の実装装置では、回路基板を収納する樹脂ケースに一端部が埋め込まれたターミナルと、回路基板の回路配線上に設けられた導出端子とが、リード片によって接続されている。この導出端子に接続されたリード片とターミナルとはレーザ溶接により接続されている。
特許第3638269号明細書 特開平7−297576号公報
上記特許文献1に記載の電動式パワーステアリング装置では、半田付け時に接続部材が浮遊しないようにするため、接続部材を金属基板上に固定しており、そのためのネジおよびネジ締めのための基板面積が必要になる。
また、接続部材を金属基板上に固定するときに発生する衝撃力が、金属基板上の半田付け前のブリッジ回路部品に伝達され、位置ズレが生じる。
また、特許文献2では、導出端子を経由してリード片と回路基板の回路配線が接続されているので、装置が大型化し、部品点数が増加してコストが高くなるとともに、金属基板上に実装される部品の半田溶接の信頼性が低下する。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、金属基板と金属基板の周辺部に設けられたコネクタの接続端子とを電気的に接続するための部品点数を削減することにより、装置が小型化されるとともにコストが低減され、電気的接続の信頼性が向上した電動式パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
この発明に係る電動式パワーステアリング装置は、車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、この電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式パワーステアリング装置であって、前記制御装置は、前記ハンドルに対して補助するトルクに応じて前記電動モータの電流を切り換えるための複数の半導体スイッチング素子からなるブリッジ回路を有するパワー本体と、前記ハンドルの操舵トルクに基づいて前記ブリッジ回路を制御するための駆動信号を生成する制御本体と、前記パワー本体および前記制御本体が搭載され、金属板上に、絶縁層、および配線パターンが形成された導体層が積層された金属基板と、この金属基板の周辺部に設けられ、導電板がコネクタ用絶縁性樹脂で一体化されているとともに端部がコネクタ用絶縁性樹脂から露出した接続端子を有するコネクタと、前記金属基板の周囲を囲って設けられているとともに基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化された複数の金属片を有するフレームとを備え、前記金属片は、先端部が前記金属基板の前記導体層に電気的に接続され、中間部が前記接続端子に電気的に接続されており、前記接続端子の他端部は、前記電動モータ、前記電動モータの回転子の回転位置を検出する回転位置センサ、前記車両の電源および操舵トルクを検出するトルクセンサの何れかと電気的に接続されている

この発明の電動式パワーステアリング装置によれば、部品点数が削減されることにより、小型化されるとともにコストが低減され、また制御装置と電動モータとの電気的接続の信頼性が向上する等の効果がある。
以下、この発明の実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1に係る電動式パワーステアリング装置を示す断面図、図2は図1の電動式パワーステアリング装置を示す分解斜視図、図3は図1の金属基板22の部分断面図、図4は図1に示した電動パワーステアリング装置の要部断面図、図5は図1の制御装置20の内部を示す斜視図である。
図において、この電動式パワーステアリング装置の3相ブラシレスモータである電動モータ1は、出力軸2と、この出力軸2に8極の磁極を有する永久磁石3が固定された回転子4と、この回転子4の周囲に設けられた固定子5と、出力軸2の出力側に配設され、回転子4の回転位置を検出する回転位置センサ6とを備えている。
上記固定子5は、永久磁石3の外周に対向した12個の突極7と、この突極7に装着されたインシュレータ8と、このインシュレータ8に巻回され、かつU、VおよびWの3相に接続された電機子巻線9とを有している。電機子巻線9の3個の端部は、出力軸2の出力側軸線方向に延びた3個の巻線端子10に各々接続されている。
回転位置センサ6は、レゾルバであり、レゾルバ用回転子6aおよびレゾルバ用固定子6bを有している。レゾルバ用回転子6aの外径は、レゾルバ用固定子6bとレゾルバ用回転子6aとの間の径方向隙間のパーミアンスが角度で正弦波状に変化するような特殊曲線になっている。レゾルバ用固定子6bには励磁コイルおよび2組の出力コイルが巻回されており、このレゾルバ用回転子6aおよびレゾルバ用固定子6b間の径方向隙間の変化を検出してsinとcosで変化する2相出力電圧を出力する。
電動モータ1は、減速機構である減速ギヤ11に固定されている。減速ギヤ11は、電動モータ1のハウジング12が取り付けられるギヤケース13と、このギヤケース13内に設けられ出力軸2の回転を減速するためのウォームギヤ14と、このウォームギヤ14に歯合したウォームホイール15とを有している。
ウォームギヤ14の電動モータ1側の端部には、スプラインが形成されている。出力軸2の減速ギヤ11側の端部には、内側にスプラインが形成されたカップリング16が圧入されている。このカップリング16とウォームギヤ14の端部とがスプライン結合されており、電動モータ1から減速ギヤ11にカップリング16を介してトルクが伝達される。
電動モータ1の駆動を制御する制御装置20は、電動モータ1のハウジング12の上部に形成されたブラケット12aに固定されている。
制御装置20は、箱型状であって高熱伝導率であるアルミニウム製のヒートシンク21と、このヒートシンク21内に設けられた金属基板22と、ヒートシンク21と協同して内部に金属基板22等を収納したアルミニウム製のカバー23と、金属基板22の片側に設けられ電動モータ1と電気的に接続される第1のコネクタ43と、第1のコネクタ43と対向して設けられ車両の電源等と電気的に接続される第2のコネクタ44を有している。
ヒートシンク21、金属基板22およびカバー23は、電動モータ1の軸線方向と並行に装着されている。
金属基板22では、図2に示すように、パワー本体20aが金属基板22の長手方向に沿って右側に搭載され、制御本体20bが左側に搭載されている。
パワー本体20aは、電動モータ1のモータ電流を切り替えるための3相のブリッジ回路を構成する半導体スイッチング素子(例えば、FET)Q1〜Q6、モータ電流のリップルを吸収するコンデンサ30、電動モータ1の電流を検出するためのシャント抵抗器31、半導体スイッチング素子Q1〜Q6のスイッチング動作時に発生する電磁ノイズを外部へ流出するのを防止するコイル34等の大電流部品で構成されている。
コンデンサ30の上面とカバー23の内壁面との間には、高熱伝導率で柔軟性に優れた熱伝導性シート35が装着されている。
制御本体20bは、マイクロコンピュータ32、駆動回路(図示せず)およびモータ電流検出回路(図示せず)を含む周辺回路素子等の小電流部品で構成されている。
マイクロコンピュータ32は、シャント抵抗器31の一端を介して電動モータ1に流れるモータ電流を検出するための電流検出回路(図示せず)と、トルクセンサ(図示せず)からの操舵トルク信号に基づいて補助トルクを演算するとともにモータ電流および回転位置センサ6で検出される回転子4の回転位置をフィードバックして補助トルクに相当する電流を演算する。そして、このマイクロコンピュータ32は、ブリッジ回路の半導体スイッチング素子Q1〜Q6を制御するための駆動信号を出力するようになっている。
また、マイクロコンピュータ32は、図示していないが、AD変換器やPWMタイマ回路等の他に、周知の自己診断機能を含み、システムが正常に作動しているか否かを常に自己診断しており、異常が発生するとモータ電流を遮断するようになっている。
金属基板22は、例えばAGSP(ダイワ工業の登録商標)基板であり、図3に示すようにアルミニウム製の2mmの金属板24上に80μmの放熱絶縁層25を介して、配線パターン26aが35μmの銅パターンとして形成されている。その上に、厚さ60μmの絶縁層27a、27b、27c、27dと厚さ35μmの銅の配線パターン26b、26c、26d、26eとが各々4層交互に積層されている。
このように、配線パターン26a〜26eを形成した導体層は5層で構成されている。
金属基板22の最上層の配線パターン26e上では、半導体スイッチング素子Q1〜Q6等の複数の大電流部品、およびマイクロコンピュータ32等の複数の小電流部品が半田付けで実装されている。
半導体スイッチング素子Q1〜Q6の放熱板(ヒートスプレッダ)hsと対向する配線パターン26a〜26eの導体層間には、パワー回路用金属柱28aが金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで形成されている。同様に複数の大電流部品と対向する配線パターン26a〜26eの導体層間にも、パワー回路用金属柱28aが金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで形成されている。
マイクロコンピュータ32等の複数の小電流部品と対向する配線パターン26a〜26eの導体層間には、制御回路用金属柱28bが設けられている。
パワー回路用金属柱28aは、パワー本体20aを構成する各大電流部品の近傍では、熱および大電流を通過させる必要があり、横断面積ができる限り大きい方が望ましい。
これに対して、制御本体20bを構成する小電流部品の近傍では、制御回路用金属柱28bは、温度変化により小電流部品の半田付け部に発生する応力を低減させる必要があり、横断面積ができる限り小さいほうが望ましい。
そのため、パワー回路用金属柱28aの横断面積は、制御回路用金属柱28bの横断面積よりも大きく形成されている。特に、制御回路用金属柱28bは、直径0.4mmの円形の横断面積より小さいことが好ましい。
パワー本体20aおよび制御本体20bは、1枚の金属基板22の同一面上に設けられ、配線パターン26a〜26e、パワー回路用金属柱28aおよび制御回路用金属柱28bを通じて電気的に接続されている。制御本体20bとパワー本体20aとの間の信号伝達は、金属基板22に形成された配線パターン26a〜26e、パワー回路用金属柱28aおよび制御回路用金属柱28bを通して行なわれる。
最上層の配線パターン26eは、部品実装後の金属基板22を検査するチェックパターンのみが形成されており、金属基板22に実装された部品間同士は、最上層の配線パターン26eを除いた配線パターン26a〜26dの4層の導体層を通じて電気的に接続されている。
金属基板22は、最上層の絶縁層27dが他の絶縁層27a〜27cより低弾性の材料で積層されている。この低弾性の絶縁層27dは、自動車の使用環境で例えば−40℃〜125℃といった温度変化により発生する部品のろう付け部である半田付け部の応力を低減させて、部品の半田付け部の溶接の信頼性を向上させている。
また、金属基板22は、放熱絶縁層25ではパワー回路用金属柱28a、制御回路用金属柱28bが配設されないため、放熱絶縁層25自身で放熱させる必要がある。そのため、放熱絶縁層25は、絶縁層27a〜27dよりも熱伝導率が大きい材料で構成されている。
なお、パワー回路用金属柱28aは、横断形状が円形の複数の柱を束ねたものであってもよい。また、コンデンサ30の耐熱性が許容される場合は、熱伝導シート35を省略してもよい。
また、金属基板22には、穴22cが形成されている。金属基板22は、この穴22cにネジ70を通してヒートシンク21に固定されている。この穴22cの周囲には円筒形状の固定用金属柱28dが配設されている。
固定用金属柱28dは、配線パターン26a〜26eの各層間に、金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで配設されている。固定用金属柱28dは、ネジ70の頭部の座面の下側に配設され、ネジ70の締め付けによる力が、固定用金属柱28dに加わるようになっている。
なお、この実施の形態では、金属板24をアルミニウム製としたが、アルミニウム中に炭化珪素粒子を分散させたAlSiC材であってもよい。
AlSiC材は、アルミニウムよりコストが高いが、材料の剛性も高いので、金属板24の厚さはアルミニウムより薄くすることが可能となるが、その厚さは略1.4mm〜1.6mmの間で選定することが好ましい。
また、AlSiC材は、アルミニウムより熱膨張係数が小さく、金属基板22上に半田付けで実装された部品の半田溶接の信頼性が向上する。金属板24にAlSiC材を使用した場合、ヒートシンク21の材料も熱膨張係数が近似しているAlSiC材が好ましい。
また、図3に示すように、金属基板22の周縁部の最上層の配線パターン26eには、銅製のパワー用金属片Fpが溶接される溶接パッド部26ewが形成されている。この溶接パッド部26ewの下面は、溶接パッド部26ewの銅より高融点の材料であるニッケルからなる金属層29が形成されている。金属層29の下面は、最上層から2層目の配線パターン26dの上面と、溶接用金属柱28cで接続されている。さらに、配線パターン26a〜26dの層間には、金属層29と溶接用金属柱28cが一対になって金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで設けられている。
パワー用金属片Fpと溶接パッド部26ewとの溶接時の溶融を抑制するため、少なくとも溶接パッド部26ewの下面と、最上層から2層目の配線パターン26dの上面との間に、金属層29が配設されることが必要である。
パワー回路用金属柱28a、制御回路用金属柱28bおよび固定用金属柱28dは、製造上、溶接用金属柱28cと同様に形成されるので、パワー回路用金属柱28a、制御回路用金属柱28bおよび固定用金属柱28dの上部と、配線パターン26b〜26eの下面の間に金属層29が形成されている。
この金属層29については、製造上、パワー回路用金属柱28a、制御回路用金属柱28b、溶接用金属柱28cおよび固定用金属柱28dの下部と、配線パターン26a〜26dの上面の間に形成されてもよい。
上記パワー用金属片Fpは、金属基板22の周囲を囲って設けられた枠形状のフレーム80の一構成要素であり、パワー用金属片Fpの基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化されている。
このパワー用金属片Fpの先端部および中間部には、図3に示すようにフラット形状の平面部Fpa、Fpbが形成されている。この先端部である平面部Fpaと中間部であるFpbとの間には、金属基板22と反対側に突出した逆J字状の曲面部Fpcが形成されている。この曲面部Fpcは、逆U字状に形成されてもよい。
パワー用金属片Fpの平面部Fpaは、溶接パッド部26ewの下面において、溶接用金属柱28cが形成される部位の溶接パッド部26ewとレーザ溶接され、パワー用金属片Fpの平面部Fpaと溶接パッド部26ewとは互いに溶融して溶接される。
なお、銅(融点:1083℃)よりニッケル(融点:1453℃)の融点が高いので、銅の溶融が抑制され、絶縁層27a〜27dへの熱の影響が少ない。
また、パワー用金属片Fpと溶接パッド部26ewとの溶接が、レーザ溶接によって行なわれることにより、溶接部に熱を集中して行なうことができ、絶縁層27a〜27dへの熱の影響が少ない。
銅製のパワー用金属片Fpのレーザ溶接は、例えばミヤチテクノス株式会社のYAG第2高調波(発振波長が532ナノメートル)を使用したグリーンレーザ溶接機で行なうことができる。また、レーザ溶接機は、銅での反射が少ない波長が532ナノメートル以下のものであれば、銅同士の溶接が容易に行なわれる。
矩形状の金属基板22の片側には、第1のコネクタ43が設けられている。この第1のコネクタ43は、導電板41がコネクタ用絶縁性樹脂でインサート成形されている。コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板41の一端部には、モータ端子Mmが形成されている。このモータ端子Mmは、ヒートシンク21に形成された穴21aから電動モータ1側に突出している。このモータ端子Mmは、電動モータ1の内部に挿入されて巻線端子10とネジ74により電気的に接続されている。
コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板41の他端部は、第1のコネクタ43の第1の端子台40上で折曲されている。この折曲部は、接続端子であるモータ用パッド部41pであり、このモータ用パッド部41pには、レーザ溶接により、パワー用金属片Fpの中間部である平面部Fpbが溶接されている。
パワー用金属片Fpは、金属基板22の片側と第1のコネクタ43との間に3個並んで配置されている。それぞれのパワー用金属片Fpは、ブリッジ回路を有するパワー本体20aと電動モータ1とを電気的に接続し、モータ端子Mmを経由して電動モータ1のU、VおよびWの3相の電機子巻線9にそれぞれ大電流のモータ電流が流されるので、幅広に形成されている。
また、第1のコネクタ43は、センサコネクタ部(図示せず)を有している。このセンサコネクタ部は、回転位置センサ6からのコネクタ部(図示せず)と嵌合されている。センサコネクタ部は、回転位置センサ6からの信号をマイクロコンピュータ32に送るための導電板とコネクタ用絶縁性樹脂によりインサート成形で一体化されている。導電板の一端部には、コネクタ用絶縁性樹脂から露出した6個のセンサ端子(図示せず)が形成されている。コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板の他端部も、第1のコネクタ43の第1の端子台40上で折曲されている。この折曲部は、接続端子であるセンサ用パッド部Spである。
信号用金属片Fsは、フレーム80の一構成要素であり、信号用金属片Fsの基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化され、金属基板22の片側と第1のコネクタ43との間に6個並んで配置されている。この信号用金属片Fsは、パワー用金属片Fpと同様に、信号用金属片Fsの先端部に平面部Fsaが形成され、中間部に平面部Fsbが形成されている。平面部Fsaと平面部Fsbの間には、逆J字状の曲面部Fscが形成されている。
平面部Fsbは、接続端子であるセンサ用パッド部Spと、レーザ溶接で溶接されている。信号用金属片Fsの平面部Fsaは、最上層の配線パターン26eの溶接パッド部とレーザ溶接で溶接されている。
従って、6個の信号用金属片Fsにより、制御本体20bを構成するマイクロコンピュータ32とセンサ端子(図示せず)とが電気的に接続されている。
電動モータ1の反ギヤケース13側で、電動モータ1の後端部付近には、第2の端子台50を有する第2のコネクタ44が設けられている。この第2のコネクタ44は、車両のバッテリ(図示せず)と電気的に接続されるパワーコネクタ部45aと、外部配線を介して信号が入出力される信号コネクタ部45bおよびトルクセンサ(図示せず)からの信号が入出力されるトルクセンサコネクタ部46とから構成されている。パワーコネクタ部45aと信号コネクタ部45bは、車両コネクタ部45として一体化されている。
図4に示すように、コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板51の一端部には、パワーコネクタ部45aのパワーコネクタ端子51aが形成されている。コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板51の他端部は、第2のコネクタ44の第2の端子台50上で折曲されている。この折曲部は、接続端子である電源用パッド部51pである。
この電源用パッド部51pと金属基板22上の溶接パッド部26ewとには、パワー用金属片Fpが2個並んでレーザ溶接により溶接されている。
このパワー用金属片Fpは、フレーム80の一構成要素であり、パワー用金属片Fpの基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化されている。このパワー用金属片Fpは、パワー用金属片Fpの先端部に平面部Fpaが形成され、中間部に平面部Fpbが形成されている。
また、図1に示すように、第2のコネクタ44には、導電板52がコネクタ用絶縁性樹脂でインサート成形されている。電源用パッド部51pと同様に、コネクタ用絶縁性樹脂から露出した導電板52の一端部には、信号コネクタ部45bの信号コネクタ端子52aおよびトルクセンサコネクタ部46のトルクセンサコネクタ端子(図示せず)が形成されている。導電板52の他端部は、第2のコネクタ44の第2の端子台50上で折曲されている。この折曲部は、接続端子である信号用パッド部52pである。
この信号用パッド部52pには、信号用金属片Fsの平面部Fsbがレーザ溶接で溶接されている。信号用金属片Fsの平面部Fsaは、金属基板22の最上層の配線パターン26eの溶接パッド部とレーザ溶接で溶接されている。
この信号用金属片Fsは、フレーム80の一構成要素であり、信号用金属片Fsの基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化されている。信号用金属片Fsは、金属基板22と第2のコネクタ44との間に信号コネクタ部45b用として3個、トルクセンサコネクタ部46用として6個の合計9個が並んで配置されている。
なお、この実施の形態では、パワー用金属片Fp、信号用金属片Fsを銅製としたが、高導電率の銅合金であってもよい。パワー用金属片Fpが、銅または高導電率の銅合金で構成されていれば、制御装置20内部の大電流が流れる経路の電気抵抗が小さくなる。
また、パワー用金属片Fpに大電流が流れた場合であっても、大電流によりで発生する熱が、溶接パッド部26ew、溶接用金属柱28cに伝導するので、パワー用金属片Fpの発熱が抑制される。
また、図2および図5に示すように、第1のコネクタ43の第1の端子台40の両側および中央部には、端部が鈎形状の第1の係止部40aが形成されている。また、第1の端子台40の中央部には、溝形状の第2の係止部40bが形成されている。
第2のコネクタ44の第2の端子台50の両側および中央部にも、端部が鈎形状の第1の係止部50aが形成されている。また、第2の端子台50の中央部には、溝形状の第2の係止部50bが形成されている。
第1の係止部40a,50aは、フレーム80の被係止部である内側縁部に係止されて、フレーム80の挿入方向の移動は規制されている。第2の係止部40b,50bは、フレーム80に形成された被係止部である凸部80aが係止されて、第1のコネクタ43、第2のコネクタ44に対するフレーム80の位置決めがなされ、またフレーム80の面方向の移動は規制されている。
また、図4および図5に示すように、フレーム80は、内側に側枠部80c間を繋いで剛性を高めるビーム80bが形成されている。このビーム80bは、コンデンサ30およびコイル34の側面近傍に配置されている。コンデンサ30およびコイル34は、ビーム80bとシリコン接着剤67により固定されている。
図5に示すように、フレーム80の側枠部80cは、金属基板22をヒートシンク21に固定した6個のネジ70の頭部に重なって配置されている。
なお、中間に配置された2個のネジ70については、頭部がフレーム80のビーム80bと重なって配置してもよい。
次に、上記のように構成された電動式パワーステアリング装置の組立手順について説明する。
まず、電動モータ1を組み立てるが、出力軸2に永久磁石3を接着固定後、着磁器で8極に着磁し、軸受60の内輪を圧入して回転子4を形成する。
次に、固定子5の12個の突極7にインシュレータ8を介してU、V、Wの各電機子巻線9を電気角で120度位置を移動して巻回し、U、V、W各相それぞれ4個で計12個の巻線を形成する。U相各巻線の巻始め同士、巻終わり同士を接続し、U相の電機子巻線を形成する。同様にV相およびW相の電機子巻線9を形成し、U、VおよびW相の電機子巻線9の巻終わりをお互いに接続して中性点とする。 U、VおよびW相の電機子巻線9の巻始めはそれぞれ巻線端子10に接続される。
その後、この固定子5をヨーク17に圧入する。
次に、ハウジング12に軸受61の外輪を固定後、回転位置センサ6の固定子6bを固定する。その後、軸受61の内輪に回転子4の出力軸2を挿入し、出力軸2にスペーサ62を圧入した後軸受61の内輪に出力軸2を固定する。さらに、回転位置センサ6の回転子6aおよびカップリング16を出力軸2に圧入する。その後、ラバーリング63をハウジング12に装着して、固定子5が組み込まれたヨーク17をハウジング12に装着し、ネジ75で固定する。
次に、制御装置20の組立手順について説明する。
まず、各電極にクリーム半田を塗布した金属基板22上に、半導体スイッチング素子Q1〜Q6、コンデンサ30、コイル34およびシャント抵抗器31等のパワー本体20aを構成する部品と、マイクロコンピュータ32およびその周辺回路素子等の制御本体20bを構成する部品を実装し、リフロ装置を用いて、クリーム半田を溶かし、各上記部品を半田付けする。
その後、ヒートシンク21の穴21aから第1のコネクタ43の第1の端子台40を突出させた状態で、ネジ76を用いて第1のコネクタ43をヒートシンク21に固定する。次に、ヒートシンク21の裏面の片側に形成された溝21c(図4参照)にシリコン接着剤66を充填し、ヒートシンク21の穴21bから第2のコネクタ44の第2の端子台50を突出された状態で、ネジ77を用いて第2のコネクタ44をヒートシンク21に固定する。
その後、金属基板22の四隅と、中央付近の2箇所の合計6箇所に形成される穴22cにネジ70を挿入し、部品が実装された金属基板22をヒートシンク21に固定する。
次に、フレーム80の凸部80aを、第1の端子台40の第2の係止部40bおよび第2の端子台50の第2の係止部50bに挿入して、フレーム80を第1の端子台40および第2の端子台50の上面に載置する。その際、フレーム80を、第1の端子台40の第1の係止部40aおよび第2の端子台50の第1の係止部50aで係止し、第1の端子台40および第2の端子台50に固定する。
その次に、第1の端子台40上のモータ用パッド部41p、センサ用パッド部Spと金属基板22とを電気的に接続する。即ち、
パワー用金属片Fpの平面部Fpbと第1の端子台40のモータ用パッド部41p、パワー用金属片Fpの平面部Fpaと金属基板22の溶接パッド部26ewを夫々レーザ溶接により電気的に溶接する。
また、信号用金属片Fsの平面部Fsbとセンサ用パッド部Spとのレーザ溶接、信号用金属片Fsの平面部Fsaと溶接パッド部26ewとのレーザ溶接も上記と同様に行なわれる。
次に、第2の端子台50上の電源用パッド部51p、信号用パッド部52pと金属基板22とを電気的に接続する。即ち、
パワー用金属片Fpの平面部Fpbと第2の端子台50の電源用パッド部51p、信号用金属片Fsの平面部Fsbと第2の端子台50の信号用パッド部52p、第2の端子台50側のパワー用金属片Fpの平面部Fpaおよび信号用金属片Fsの平面部Fsaと金属基板22の溶接パッド部26ewとのレーザ溶接も上記と同様に行なわれる。
これで、金属基板22の溶接パッド部26ewと、金属基板22の周辺に配置された第1の端子台40の接続端子である各パッド部および第2の端子台50の接続端子である各パッド部の電気的接続の全てが行なわれる。
そして、図1に示すように、プリコートガスケット71が予め塗布されて硬化されたカバー23をヒートシンク21の開口部に配置し、ネジ72を用いてヒートシンク21に固定する。
次に、別々に組み立てられた電動モータ1および制御装置20を組み立てる。
制御装置20のヒートシンク21の外周縁部には、プリコートガスケット73が予め塗布されて硬化されており、制御装置20を電動モータ1のブラケット12aにネジ78を用いて固定する。このとき、電動モータ1と制御装置20の合わせ面がプリコートガスケット73でシールされる。また、回転位置センサ6の電動モータ1側のコネクタ部(図示せず)と制御装置20側のセンサコネクタ部(図示せず)とが嵌合されて電気的に接続される。
次に、電動モータ1の巻線端子10と制御装置20のモータ端子Mmとを、ネジ74を用いて固定し、電気的に接続することで、電動モータ1と制御装置20とが一体化され、電動式パワーステアリング装置の組み立てが完了する。
以上説明したように、この実施の形態1の電動式パワーステアリング装置によれば、パワー本体20aおよび制御本体20bが金属基板22上に形成されるとともに、パワー本体20aおよび制御本体20bが、金属基板22上の配線パターン26a〜26eおよびパワー回路用金属柱28a、制御回路用金属柱28bおよび金属層29で電気的に接続されているので、パワー本体20aと制御本体20bとを接続する接続部材が不要となり、装置が小型化でき、コストを低減できるとともに、溶接の信頼性の向上が図られる。
また、パワー本体20aと多導電層の配線パターン26a〜26eとが電気的に接続されて構成されたパワー回路では、電流の流れる経路が短くなり、電力ロスを低減できるとともに、電磁ノイズの発生を抑制することができる。
また、少なくとも半導体スイッチング素子Q1〜Q6が実装される領域の、特に半導体スイッチング素子Q1〜Q6の放熱板(ヒートスプレッダ)hsと対向する配線パターン26a〜26eの導体層間には、パワー回路用金属柱28aと金属層29が金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで形成されているので、半導体スイッチング素子Q1〜Q6で発生した熱が金属板24に直線的に伝導し、金属基板22の放熱性を向上させることができる。
また、半導体スイッチング素子Q1〜Q6等の大電流部品が実装されるパワー回路用金属柱28aの横断面の面積は、小電流用の制御回路用金属柱28bの面積より大きく形成されているので、パワー本体20aの熱および大電流をパワー回路用金属柱28aを通じて通過させることができるとともに、装置が装着される環境の温度変化に起因して生じる制御本体20bの小電流部品の半田付け部に発生する応力を低減させることができ、装置の性能、耐熱性および耐久性を向上させることができる。
また、制御回路用金属柱28bは、横断面において直径0.4mm以下の円形に形成されることにより、温度変化により制御本体20bの部品の半田付け部に発生する応力を低減させることができ、装置の性能、耐熱性および耐久性を向上させることができる。
また、金属基板22は、配線パターン26a〜26eが5層で構成され、最上層の配線パターン26eには、部品実装後の金属基板22を検査するチェックパターン以外の配線パターンが形成されず、配線パターンが2層目から最下層の5層目の4層で主に配線されているので、最上層の配線パターン26eに形成される配線パターンが少なくなり、金属基板22の外形寸法が小さくなって、装置の小型化が図られる。
また、金属基板22は、最上層の絶縁層27dが他の絶縁層27a〜27cより弾性率が小さい材料で積層されているので、温度変化により発生する部品の半田付け部の応力を、弾性率の小さい絶縁層27dで低減させることができ、装置の耐熱性、耐久性を向上させることができる。
また、金属基板22は、金属板24上の放熱絶縁層25が、絶縁層27a〜27dより熱伝導率が大きい材料で構成されているので、半導体スイッチング素子Q1〜Q6等発熱部品で発生した熱を小さい熱抵抗で金属板24に伝導することができ、金属基板22の放熱性を向上させることができる。
また、金属基板22は、ヒートシンク21に固定するための穴22cが形成され、この穴22cの周囲に固定用金属柱28d、金属層29が配設されて、この固定用金属柱28d、金属層29が配線パターン26a〜26eの層間に配設されているとともに、金属基板22の厚さ方向に直線状に列んで配設されている。
従って、ネジ70の締め付け力がネジ70の頭の座面から固定用金属柱28d、金属層29に伝達され、ネジ70の頭部からヒートシンク21の間において、樹脂層は放熱絶縁層25のみとなり、ネジ70が緩みにくくなって金属基板22をヒートシンク21に密着させることができ、装置の耐熱性および耐久性を向上させることができる。
また、パワー用金属片Fpの一端である平面部Fpbと第1の端子台40のモータ用パッド部41pとがレーザ溶接により溶接されるとともに、パワー用金属片Fpの他端である平面部Fpaと金属基板22の溶接パッド部26ewとがレーザ溶接により溶接され、モータ用パッド部41pと溶接パッド部26ewとが、パワー用金属片Fpを介して電気的に接続されている。
従って、パワー用金属片Fpの平面部Fpbとモータ用パッド部41p、およびパワー用金属片Fpの平面部Fpaと溶接パッド部26ewとが、それぞれ互いに溶融して溶接されるので、溶接の信頼性を向上させることができる。
また、第1の端子台40のセンサ用パッド部Spと金属基板22の溶接パッド部26ewとの間、第2の端子台50の電源用パッド部51pと金属基板22の溶接パッド部26ewとの間、第2の端子台50の信号用パッド部52pと金属基板22の溶接パッド部26ewとの間も上記と同様に、パワー用金属片Fs、信号用金属片Fsをレーザ溶接して電気的に接続され、それぞれ互いに溶融して溶接されるので、溶接の信頼性を向上させることができる。
また、金属基板22には、最上層の配線パターン26eに金属片Fp,Fsが溶接される銅製の溶接パッド部26ewが形成され、この溶接パッド部26ewの下面に、銅より高融点の材料であるニッケルからなる金属層29が形成されているとともに、金属層29の下面は、最上層から2層目の配線パターン26dの上面と、溶接用金属柱28cで接続されている。
従って、パワー用金属片Fpと、溶接パッド部26ewがお互いに溶融して溶接されるとともに、高融点の金属層29で溶融が抑制され、絶縁層27a〜27dへの熱の影響が少なくなり、溶接の信頼性を向上することができる。なお、ニッケルの代わりにニッケル合金でもよい。
また、金属片Fp,Fsと溶接パッド部26ewとの溶接は、レーザ溶接によって行なわれるので、溶接部に熱を集中して行なうことができ、絶縁層27a〜27dへの熱の影響が少なくなり、溶接による溶接の信頼性を向上することができる。
また、金属片Fp,Fsと溶接パッド部26ewとのレーザ溶接は、波長が532ナノメートル以下のYAG溶接によって行なわれるので、銅に対するレーザ光の反射が少なくなって銅同士の溶接が容易になり、溶接による溶接の信頼性を向上させることができる。
また、パワー用金属片Fpは、銅または高導電率の銅合金で構成されているので、制御装置20内部の電気抵抗が小さくなり、電力ロスを低減させることができる。
また、パワー用金属片Fpで発生する熱が、溶接パッド部26ew、溶接用金属柱28cに伝導するので、パワー用金属片Fpに大電流を流しても発熱が抑制され、制御装置20の耐熱性を向上させることができる。
また、金属基板22の溶接パッド部26ewは、金属基板22の縁部に形成されているとともに、金属基板22の片側にはモータ用パッド部41pおよびセンサ用パッド部Spが形成された第1の端子台40が配置され、金属基板22の他の側には電源用パッド部51pおよび信号用パッド部52pが形成された第2の端子台50が配置されている。
そして、金属基板22の溶接パッド部26ewと、モータ用パッド部41p、センサ用パッド部Sp、電源用パッド部51pおよび信号用パッド部52pとが金属片Fp,Fsの先端部および中間部で電気的に直接接続されている。
従って、部品点数が削減されるとともに、金属片Fp,Fsの長さが短くなり、制御装置20内部の電気抵抗が小さくなり、電力ロスを低減することができる。
また、パワー用金属片Fpおよび信号用金属片Fsの溶接箇所が直線状に列ぶので、レーザ溶接の溶接作業性が大幅に向上し、工作性の向上が図られる。
また、パワー用金属片Fpおよび信号用金属片Fsは、平面部Fpa,Fpb,Fsa,Fsbが形成されているので、レーザ溶接時にパワー用金属片Fpおよび信号用金属片Fsをパッド部26ew,41p,Sp,51pおよび52pに密着させることができ、溶接による溶接の信頼性を向上させることができるとともに、レーザ溶接の溶接作業性が大幅に向上し、工作性の向上が図られる。
また、パワー用金属片Fpおよび信号用金属片Fsは、逆J字状の曲面部Fpc,Fscが形成されているので、温度変化による熱膨張差および溶接による機械的応力を吸収することができ、溶接の信頼性の向上が図られる。
また、金属基板22の金属板24がアルミニウムで構成され、ヒートシンク21も同様にアルミニウムで構成されているので、金属基板22上の発熱部品の発熱が金属板24を経由してヒートシンク21に伝導される。
従って、金属基板22上の発熱部品の温度上昇を抑制でき、制御装置20の耐熱性および耐久性を向上させることができる。
また、金属基板22とヒートシンク21との線膨張率が略同一となり、ヒートシンク21に固定されたモータ用パッド部41p、センサ用パッド部Sp、電源用パッド部51p、信号用パッド部52pと、金属基板22上の溶接パッド部26ewとの間の距離が温度変化によって変化しにくくなる。
従って、これらのパッド部41p,Sp,51p,52p,26ewを接続する金属片Fp,Fsに加わる力が少なくなるので、これらのパッド部の間を電気的に接続する溶接部の信頼性を向上させることができる。
また、金属基板22は、四隅と、中央付近の2箇所の合計6箇所をネジ70によりヒートシンク21に固定されているので、パワー本体20a上の発熱部品の発熱が金属板24、金属板24に密着したヒートシンク21に伝導される。
従って、パワー本体20a上の発熱部品の温度上昇を抑制でき、制御装置20の耐熱性および耐久性を向上させることができる。
また、コンデンサ30およびコイル34は、面実装された大電流部品であり、また、金属基板22のパワー本体20aに搭載されているので、リフロ装置を用いて半田付けする工程で、他の回路部品と同一工程で実装することができ、組み立て性の向上が図られる。
また、電流の流れる経路が短くなり、電力ロスを低減できるとともに、電磁ノイズの発生を抑制することができる。
また、フレーム80の内側には、側枠部80c間を連結して剛性を高めるためのビーム80bがフレーム用絶縁性樹脂で一体成形され、このビーム80bが、コンデンサ30およびコイル34の側面近傍に配置されているとともに、コンデンサ30およびコイル34が、ビーム80bとシリコン接着剤67により固定されている。
従って、振動に対する耐力が向上し、制御装置20の信頼性が向上する。
また、フレーム80の側枠部80cが、金属基板22をヒートシンク21に固定した6個のネジ70の頭部の上部に配置されているので、ネジ70が緩みにくく、ネジ70が緩んでも脱落することが無いので、制御装置20の信頼性の向上が図られる。
また、フレーム80に凸部80aが形成され、この凸部80aを、第1の端子台40の第2の係止部40bおよび第2の端子台50の第2の係止部50bに挿入して、フレーム80を第1の端子台40および第2の端子台50の上部に装着する。そして、フレーム80を、第1の端子台40の第1の係止部40aおよび第2の端子台50の第1の係止部50aで係止し、フレーム80を、第1の端子台40および第2の端子台50に固定されている。
従って、フレーム80の位置決めを容易に行うことができ、制御装置20の組立性の向上が図られる。また、フレーム80を固定するネジ等の固定用部品が不要になり、コストの低減が図られる。
また、電流のリップルを吸収するコンデンサ30の上部と、アルミニウム製のカバー23の内側との間に、高熱伝導で柔軟性に優れた放熱材である熱伝導性シート35が装着されているので、コンデンサ30から発生する熱が、金属基板22に加えてカバー23にも放熱され、コンデンサ30の温度上昇を抑制できるとともに、コンデンサ30の耐久性が向上する。
なお、上記の実施の形態では、金属片Fp,Fsと溶接パッド部26ewとの溶接、金属片Fp,Fsとモータ用パッド部41p、センサ用パッド部Sp、電源用パッド部51p、信号用パッド部52pとの溶接は、レーザ溶接としたが、超音波溶接であってもよい。
また、パワー本体20aおよび制御本体20bが金属基板22上に搭載された電動式パワーステアリング装置について説明したが、パワー本体20aと制御本体20bを別々の基板とし、パワー本体20aを金属基板であるパワー基板、制御本体20bを樹脂基板である制御基板としてもよい。即ち、パワー用金属片Fpおよび信号用金属片Fsの一端部をパワー基板の溶接パッドに溶接するようにしてもよい。
また、永久磁石3の極数を8極、固定子5の突極数を12個としたが、この組み合わせに限定されるものではなく、他の極数と突極数の組み合わせであってもよい。
また、電動式パワーステアリング装置は、エンジンルーム装着であり、防水性を確保するために、プリコートガスケット71,73を装着し、シリコン接着剤66でシールしたが、車室内装着であってもよく、この場合はプリコートガスケット71,73、シリコン接着剤66を外したものでもよい。
また、金属基板22の導体層である配線パターンを5層としたが、この層数に限定されるものではなく、6層等他の層数であってもよい。
また、金属柱28a,28b,28c,28dの軸方向断面を長方形としたが、台形形状であってもよい。
また、金属基板22の金属板24をアルミニウムやAlSiC材としたが、銅等の他の金属板であってもよい。
また、回転位置センサ6としてレゾルバを用いているが、レゾルバに限定されるものではなく、磁気抵抗素子、ホール素子またはホールIC等他の磁気検出素子を用いたものであってもよい。
また、電動モータ1はブラシレスモータに限定されるものでなく、ブラシ付DCモータ、インダクションモータまたはスイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)であってもよい。
この発明の実施の形態1に係る電動式パワーステアリング装置を示す断面図である。 図1の電動式パワーステアリング装置を示す分解斜視図である。 図1の電動式パワーステアリング装置の金属基板を示す部分断面図である。 図1の電動式パワーステアリング装置の要部断面図である。 図1の制御装置の内部を示す斜視図ある。
符号の説明
1 電動モータ、20 制御装置、20a パワー本体、20b 制御本体、22 金属基板、24 金属板、25 放熱絶縁層、26a〜26e 配線パターン(導体層)、26ew 溶接パッド部(金属基板側溶接パッド部)、27a〜27d 絶縁層、28a パワー回路用金属柱、28b 制御回路用金属柱、28c 溶接用金属柱、28d 固定用金属柱、29 金属層、40 第1の端子台、40a,50a 第1の係止部、40b,50b 第2の係止部、41 導電板、41p モータ用パッド部(接続端子)、43 第1のコネクタ、44 第2のコネクタ、45a パワーコネクタ部、45b 信号コネクタ部、46 トルクセンサコネクタ部、50 第2の端子台、51 導電板、51p 電源用パッド部(接続端子)、52 導電板、52p 信号用パッド部(接続端子)、67 シリコン接着剤、70 ネジ、80 フレーム、80a 凸部、80b ビーム、80c 側枠部、Fp パワー用金属片、Fpa,Fpb 平面部、Fpc 曲面部、Fs 信号用金属片、Fsa,Fsb 平面部、Fsc 曲面部、Q1〜Q6 半導体スイッチング素子、Sp センサ用パッド部。

Claims (22)

  1. 車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、
    この電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式パワーステアリング装置であって、
    前記制御装置は、前記ハンドルに対して補助するトルクに応じて前記電動モータの電流を切り換えるための複数の半導体スイッチング素子からなるブリッジ回路を有するパワー本体と、
    前記ハンドルの操舵トルクに基づいて前記ブリッジ回路を制御するための駆動信号を生成する制御本体と、
    前記パワー本体および前記制御本体が搭載され、金属板上に、絶縁層、および配線パターンが形成された導体層が積層された金属基板と、
    この金属基板の周辺部に設けられ、導電板がコネクタ用絶縁性樹脂で一体化されているとともに端部がコネクタ用絶縁性樹脂から露出した接続端子を有するコネクタと、
    前記金属基板の周囲を囲って設けられているとともに基端部がフレーム用絶縁性樹脂で一体化された複数の金属片を有するフレームとを備え、
    前記金属片は、先端部が前記金属基板の前記導体層に電気的に接続され、中間部が前記接続端子に電気的に接続されており、
    前記接続端子の他端部は、前記電動モータ、前記電動モータの回転子の回転位置を検出する回転位置センサ、前記車両の電源および操舵トルクを検出するトルクセンサの何れかと電気的に接続されていることを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
  2. 前記フレームは、前記コネクタに係止されていることを特徴とする請求項1に記載の電動式パワーステアリング装置。
  3. 前記フレームは、前記コネクタに形成された、前記フレームの挿入方向の移動を規制する第1の係止部および前記フレームの面方向の移動を規制する第2の係止部により前記コネクタに係止されていることを特徴とする請求項2に記載の電動式パワーステアリング装置。
  4. 前記金属基板は、前記絶縁層および前記導体層が複数層交互に積層されて構成されているとともに、これらの導体層間が金属柱で電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  5. 前記金属片の前記先端部と溶接される、最外層の前記導体層の表面の金属基板側溶接パッド部と、少なくとも前記最外層導体層の隣接導体層とが溶接用金属柱を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の電動式パワーステアリング装置。
  6. 前記金属片の前記先端部と前記金属基板側溶接パッド部との溶接領域は、前記溶接用金属柱と対向した領域であることを特徴とする請求項5に記載の電動式パワーステアリング装置。
  7. 前記金属片の前記先端部と前記導体層とは、レーザ溶接により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  8. 前記金属片の前記先端部と前記導体層とは、超音波溶接により電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  9. 前記金属片は、銅または高導電率の銅合金で構成されていることを特徴とする請求項1〜8の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  10. 前記金属基板側溶接パッド部は、前記金属基板の縁部に形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載の電動式パワーステアリング装置。
  11. 前記パワー本体および制御本体は、前記金属基板の同一面に設けられているとともに、前記金属基板を通じて電気的に接続されていることを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  12. 前記パワー本体は、電流のリップルを吸収するコンデンサおよび前記半導体スイッチング素子のスイッチング時に発生するノイズの外部流出を防止するコイルを備えていることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  13. 前記コンデンサおよび前記コイルは、面実装された大電流部品であることを特徴とする請求項12に記載の電動式パワーステアリング装置。
  14. 前記コネクタは、前記電動モータに接続されたモータ端子および前記回転位置センサに接続されたセンサコネクタ部を有する第1のコネクタであり、また前記車両の前記電源と電気的に接続されるパワーコネクタ部および前記トルクセンサに接続されたトルクセンサコネクタ部を有する第2のコネクタであることを特徴とする請求項1〜13の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  15. 前記第1のコネクタおよび前記第2のコネクタは、対向して配置されていることを特徴とする請求項14に記載の電動式パワーステアリング装置。
  16. 前記コンデンサおよび前記コイルは、前記フレームの対向した側枠部間を繋いだビームに接着剤を用いて固定されていることを特徴とする請求項12または13に記載の電動式パワーステアリング装置。
  17. 前記金属基板は、ネジを用いてヒートシンクに固定されているとともに、このネジの頭部に重なって前記フレーム用絶縁性樹脂が配置されていることを特徴とする請求項1〜16の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  18. 前記フレーム用絶縁性樹脂は、前記側枠部におけるフレーム用絶縁性樹脂であることを特徴とする請求項17に記載の電動式パワーステアリング装置。
  19. 前記金属片の、前記先端部と前記中間部との間には、前記金属基板側と反対側に突出した曲面部が形成されていることを特徴とする請求項1〜18の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  20. 前記曲面部は、逆U字状または逆J字状であることを特徴とする請求項19に記載の電動式パワーステアリング装置。
  21. 前記金属基板は、前記導体層と前記金属柱との間には、前記導体層および前記金属柱よりも融点の高い高融点金属の金属層が形成されていることを特徴とする請求項4〜20の何れか1項に記載の電動式パワーステアリング装置。
  22. 前記金属層は、ニッケルまたはニッケル合金で構成されていることを特徴とする請求項21に記載の電動式パワーステアリング装置。
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