JP4981939B2 - 電動式駆動装置および電動式パワーステアリング装置 - Google Patents

電動式駆動装置および電動式パワーステアリング装置 Download PDF

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この発明は、例えば車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータの回転力によって車両のステアリング装置に補助付勢する電動式パワーステアリング装置に使用される電動式駆動装置に関するものである。
従来、車両のハンドルに対して補助トルクを出力する電動モータと、この電動モータを駆動制御する制御装置とを備え、制御装置が電動モータに取り付けられている電動式パワーステアリング装置が知られている。
例えば、特許文献1に記載の電動式パワーステアリング装置では、制御装置が電動モー
タの回転軸の軸線上に配置されて電動モータに固定されている。また、制御装置は、電動モータの回転子軸に連結される減速装置の反対側に構成されている。
そして、制御装置から電動モータに向かって伸延した出力端子であるモータ端子は、端部が電動モータの径方向の外側方向に曲げられ、コの字状の接続部材の外側で電動モータの巻線端子にねじで固定されている。ここで、モータ端子と巻線端子とは、電動モータの回転軸の軸線方向に重ねられ、電動モータの反出力側からねじで固定されて電気的に接続されている。
特開2007−62433号公報 特開2002−120739号公報
上述した従来の特許文献1に記載の電動式パワーステアリング装置は、ヒートシンクと
減速装置の間に電動モータが設置されている。この構造では、電動式パワーステアリングの動作時、ブリッジ回路上の半導体スイッチング素子、コイル、コンデンサ等電子部品の放熱が電動モータにより妨げられる。この結果、電子部品の温度が上昇し、電子制御装置の寿命が低下するため、電子制御装置の小型化、高出力化が妨げられるという問題点があった。
また、特許文献1に記載の電動式パワーステアリング装置は、巻線端子とモータ端子を
接続するためにのみねじを使用している。この構造では、部品点数が増加してコストが高くなるとともに、ねじを設置するスペースが必要となるため、装置が大型化するという問題点があった。
さらに、自動車の使用環境での振動および冷熱サイクル等により、ねじの緩みが生じて電気的接続の信頼性が低下するという問題点があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、制御装置を構成する電子部品の放熱性能の向上、および、端子の接続に使用するねじを、装置の組立に使用するねじと共用化することで、小型化、高出力化、高寿命化、低コスト化、および、組立性の向上を可能とする電動式駆動装置を提供するものである。
この発明に係わる電動式駆動装置は、補助トルクを出力する電動モータと、前記電動モータの回転子軸の出力側に配設され、前記電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式駆動装置であって、前記制御装置は、前記電動モータが固定されたモータハウジングと、前記電動モータの電流を切り換えるための複数の半導体スイッチング素子からなるパワー基板と、前記パワー基板が搭載されるとともに前記モータハウジングに取り付けられたヒートシンクと、前記ヒートシンクの取り付け部に位置する前記モータハウジングに設けられた収納部と、前記電動モータの電機子巻線の巻線端部に接続されるとともに前記モータハウジングに設けられた前記収納部に配設された巻線端子と、前記パワー基板に接続されるとともに前記収納部に配設された前記巻線端子と電気的に接続されるモータ端子とを備え、前記モータハウジングと前記ヒートシンクとの機械的接続、及び前記巻線端子と前記モータ端子との電機的接続を、前記収納部内において一括接続する固定手段を設けたものである。
この発明に係わる電動式駆動装置によれば、装置の小型化を図ることができるとともに放熱性能の向上を図ることができる電動式駆動装置を得ることができる。
この発明の実施の形態1に係わる電動式駆動装置を示す回路図である。 この発明の実施の形態1に係わる電動式駆動装置を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係わる電動式駆動装置を減速装置に装着した状態を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の要部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の要部を示す断面図である。
この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子接続部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子接続部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子接続部を示す断面図である。
この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子接続部を示す断面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子形状を示す正面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子形状を示す正面図である。 この発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の端子形状を示す正面図である。 この発明の実施の形態2に係わる電動式駆動装置を示す断面図である。
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図1に基づいて説明するが、各図において、同一、または相当部材、部位については同一符号を付して説明する。図1はこの発明の実施の形態1に係わる電動式駆動装置を示す回路図である。
図1に示す電動式駆動装置は、車両のハンドル59に対して補助トルクを出力する電動モータ1と、この電動モータ1の駆動を制御する制御装置20で基本的な構成とされる。そして、電動モータ1および制御装置20は電動モータ1の回転速度を減速させる減速装置12に装着される。また、電動モータ1を駆動するための電流を供給するバッテリ60と、ハンドル59の操舵トルクを検出するトルクセンサ61とを備えている。
また、電動式駆動装置は、バッテリ60と制御装置20とを電気的に接続したパワーコネクタ32と、車両側から車両の走行速度信号等の車両側信号62が入力される車両側信号用コネクタ33と、トルクセンサ61と制御装置20とを電気的に接続したトルクセンサ用コネクタ34を備えている。
上記電動モータ1は、例えば3相ブラシレスモータであり、回転子4とUVWの電機子巻線10を備えた固定子5を備えている。
上記制御装置20は、電動モータ1に流れるモータ電流IMのリップル成分を吸収するための大容量のコンデンサ41(2200μF×3程度)と、モータ電流IMを検出するためのシャント抵抗器23と、補助トルクの大きさ及び方向に応じてモータ電流IMを切り替える、3相のブリッジ回路を構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22aと、ブリッジ回路から電動モータ1に供給されるモータ電流IMを通電・遮断するスイッ
チ手段であるモータリレーを構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22bと、シャント抵抗器23、および、半導体スイッチング素子22a,22bを搭載したパワー基板21と、半導体スイッチング素子22aのスイッチング動作時に発生する電磁ノイズが外部へ流出しラジオノイズになることを防止するコイル40と、バッテリ60からブリッジ回路に供給されるバッテリ電流IBを通電・遮断するスイッチ手段である電源リレーを構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22cと、半導体スイッチング素子22cを搭載したリレー基板24を備えている。
また、制御装置20は、回転子4の回転位置を検出する回転位置センサであるレゾルバ29と、シャント抵抗器23の一端と接続され電動モータ1に流れる電流を検出するため
の電流検出手段28と、トルクセンサ61からの操舵トルク信号に基づいて補助トルクを演算するとともに、モータ電流IM及びレゾルバ29で検出された電動モータ1の回転子
の回転位置をフィードバックして補助トルクに相当する電流を演算するマイクロコンピュータ26と、このマイクロコンピュータ26からの指令により、半導体スイッチング素子22aの作動を制御する駆動信号を出力する駆動回路27と、電流検出手段28、マイクロコンピュータ26及び駆動回路27をそれぞれ搭載した制御基板25を備えている。
また、マイクロコンピュータ26は、さらに図示しないAD変換器やPWMタイマ回路等の他に、周知の自己診断機能を含み、システムが正常に動作しているか否かを常に自己診断しており、異常が発生するとモータ電流IMを遮断するようになっている。
上記構成の電動式駆動装置においては、マイクロコンピュータ26には、トルクセンサ61から操舵トルク、レゾルバ29から電動モータ1の回転子の回転位置の情報が入力され、また車両側信号用コネクタ33からは車両側信号62の一つとして走行速度信号が入力される。また、マイクロコンピュータ26には、モータ電流IMがシャント抵抗器23により電流検出手段28を通じてフィードバック入力される。
マイクロコンピュータ26では、これらの情報、信号から、パワーステアリングの回転方向指令、及び補助トルクに相当する電流制御量がそれぞれ生成され、それぞれの駆動信号が駆動回路27に入力される。
駆動回路27では、回転方向指令及び電流制御量が入力されると、PWM駆動信号を生成し、半導体スイッチング素子22aに印加する。これにより、電動モータ1には、バッ
テリ60からの電流が、パワーコネクタ32、コイル40及び半導体スイッチング素子2
2c、22a、22bを通じて流れ、所要方向に所要量の補助トルクが出力される。
このとき、マイクロコンピュータ26には、シャント抵抗器23及び電流検出手段28を通じて検出されたモータ電流IMがフィードバックされることにより、マイクロコンピュータ26から駆動回路27に送られるモータ電流指令IMと一致するよう制御される。
また、モータ電流IMは、半導体スイッチング素子22aのPWM駆動時のスイッチング動作によりリップル成分を含むが、大容量のコンデンサ41により平滑されて制御される。
次に、上述した電動式駆動装置の構造について、図2〜図5に基づいて説明する。図2はこの発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置を示すを示す断面図、図3はこの発明の実施の形態1に係る駆動装置を減速装置12に装着した状態を示す断面図、図4および図5
はこの発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の要部を示す断面図である。
この電動式駆動装置の電動モータ1は、回転子軸2と、この回転子軸2に例えば10極に
着磁された円筒状の永久磁石3が固定された回転子4と、この回転子4の周囲に設けられた固定子5と、固定子5を固定する鉄製のヨーク6と回転子軸2の端部に固定され、電動モータ1のトルクを伝達するカップリング7を備えている。
固定子5は、永久磁石3の外周に相対した例えば12個の突極8と、この突極8に装着されたインシュレータ9と、このインシュレータ9に巻回され、かつU、V及びWの3相に接続された電機子巻線10を有している。電機子巻線10の巻線端部10aは、電動モータ1の軸線方向と平行に、制御装置20の方向へ延びており、先端には巻線端子10bが形成されている。この巻線端子10bには、貫通孔10cが設けられている。
上記電動モータ1の駆動を制御する制御装置20は、高熱伝導のセラミック基板からな
るパワー基板21とリレー基板24、絶縁プリント基板からなる制御基板25と、アルミダイカスト製のヒートシンク30と、複数の導電板35,36,37,38,39が絶縁性樹脂にインサート成型され、かつ、電磁ノイズを除去するためのコイル40、電動モータ1に流れるモータ電流のリップル成分を吸収するための大容量のコンデンサ41(2200μF×3程度)と電気的に接続された回路ケース31と、複数の導電板43,44,45,46,47,48が絶縁性樹脂にインサート成型された端子台42と、ヨーク6を固定するアルミダイカスト製のモータハウジング49と、回転子4の回転位置を検出する回転位置センサであるレゾルバ29を備えている。
上記制御装置20は、ヒートシンク30を介して電動モータ1の回転数を減速させる減速装置12にねじ(図示せず)で固定される。減速装置12は、ヒートシンク30と接触するギヤケース13と、このギヤケース13内に設けられ、回転子軸2の回転を減速するための減速ギヤであるウォームギヤ14と、このウォームギヤ14に歯合したウォームホイール15を有している。ウォームギヤ14の回転子軸2側の端部にはカップリング16が固定されている。このカップリング16とカップリング7とが連結することで、電動モータ1からウォームギヤ14にトルクが伝達されるようになっている。
パワー基板21は、高熱伝導のセラミック基板であり、例えば窒化アルミ(熱伝導率180W/mk)上にアルミ板(熱伝導率237W/mk)が配線パターンとして形成されている。また、パワー基板21上の配線パターンには、電動モータ1のモータ電流IMを補助トルクの大きさおよび方向に応じて切り替えるための3相ブリッジ回路を構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22a、ブリッジ回路から電動モータ1に供給されるモータ電流IMを通電・遮断するスイッチ手段であるモータリレーを構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22b、電動モータ1の電流を検出するためのシャント抵抗器23等の大電流部品(最大100Arms)が半田で実装されている。また、半導体スイッチング素子22a,22b上のゲートパッド、ソースパッドと配線パターンはワイヤボンディング(図示せず)で接続されている。
リレー基板24は、パワー基板21と同様高熱伝導のセラミック基板であり、例えば窒化アルミ(熱伝導率180W/mk)上にアルミ板(熱伝導率237W/mk)が配線パターンとして形成されている。また、リレー基板24上の配線パターンには、バッテリ60からブリッジ回路に供給される電源電流IBを通電・遮断するスイッチ手段である電源リレーを構成する半導体スイッチング素子(例えばFET)22cが半田で実装されている。また、半導体スイッチング素子22c上のゲートパッド、ソースパッドと配線パターンはワイヤボンディング(図示せず)で接続されている。
制御基板25は、多相(例えば4相)のガラス・エポキシ基板からなり、制御基板25上には、マイクロコンピュータ26、駆動回路27、および、モータ電流検出手段28を含む周辺回路素子等が半田付けされて実装されている。
マイクロコンピュータ26は、シャント抵抗器23の一端を介して電動モータ1に流れるモータ電流IMを検出するための電流検出回路28と、トルクセンサ61からの操舵トルク信号に基づいて補助トルクを演算するとともに、モータ電流IMおよびレゾルバ29で検出される回転子4の回転位置をフィードバックして補助トルクに相当する電流を演算する。
そして、マイクロコンピュータ26は、半導体スイッチング素子22a,22b,22cを制御するための信号を出力するようになっている。また、マイクロコンピュータ26は、図示していないが、AD変換器やPWMタイマ回路等の他に、周知の自己診断機能を含み、システムが正常に作動しているか否かを常に自己診断しており、異常が発生するとモータ電流を遮断するようになっている。
制御基板25には、上述した回転子軸2が通過する貫通孔25a、および、電機子巻線10の巻線端部10aが通過するための切り欠き25bが設けられている。
レゾルバで29は、回転子4の位置を検出する回転位置センサであり、レゾルバ用回転子29aおよびレゾルバ用固定子29bを有している。レゾルバ用回転子29aの外径は、レゾルバ用固定子29bとレゾルバ用回転子29aとの間の径方向隙間のパーミアンスが角度で正弦波状に変化するような特殊曲線になっている。レゾルバ用固定子29bには励磁コイルおよび2組の出力コイルが巻回されており、このレゾルバ用回転子29aおよびレゾルバ用固定子29b間の径方向隙間の変化を検出してsinとcosで変化する2相出力電圧を出力する。
ヒートシンク30は、電動モータ1の回転子軸2側に配置されており、このヒートシンク30の電動モータ1側に、パワー基板21、リレー基板24が密着して配置されている。
また、ヒートシンク30のパワー基板21が配置されている面には、端子台42が接着剤で固定されており、さらに、コイル40、コンデンサ41が搭載された回路ケース31がねじ(図示せず)で固定されている。コイル40およびコンデンサ41は、ヒートシンク30に形成された穴30aに挿入されて配置されており、コイル40およびコンデンサ41から発生する熱が、ヒートシンク30に放熱される。
従って、コイル40およびコンデンサ41の温度上昇が抑制され、コイル40およびコンデンサ41の信頼性が向上する。このとき、ヒートシンク30に形成された穴30aと、コイル40およびコンデンサ41との隙間には、高熱伝導の接着剤、またはグリスが充填されて、コイル40およびコンデンサ41の放熱が促進される。
また、ヒートシンク30は減速装置12にねじ(図示せず)で固定されている。これにより半導体スイッチング素子22、コイル40およびコンデンサ41から発生する熱が、ヒートシンク30に放熱された後、さらに減速装置12に放熱されるため、制御装置20の放熱性能が向上する。
回路ケース31は、車両のバッテリ60と電気的に接続されるパワーコネクタ32と、外部配線を介して車両側と信号が入出力される信号コネクタ33と、外部配線を介してトルクセンサ61からの信号が入出力されるトルクセンサコネクタ34が絶縁性樹脂で一体成型されているとともに、最大100A程度の大電流が流れる導電板35,36,37,38および、数A程度の信号電流が流れる導電板39などの部品がインサート成型されている。
導電板35は、一端がパワーコネクタ32のコネクタ端子35aとして絶縁性樹脂から露出している。また、コネクタ端子35aの他端側には、溶接部35bが絶縁性樹脂から露出しており、この溶接部35bに、半導体スイッチング素子22aのスイッチング動作時に発生する電磁ノイズを外部へ流出するのを防止するコイル40の一端が溶接されて電気的に接続する。
導電板36は、一端が溶接部36aとして露出しており、この溶接部36aに前述したコイル40の他端が溶接されて電気的に接続する。また、溶接部36aの他端側には、後述する端子台42の導電板43の溶接部43bと溶接されて電気的に接続する溶接部36bが絶縁性樹脂から露出している。
導電板37と導電板38は3相のブリッジ回路を構成する部品の一つであり、後述する端子台42の導電板44の溶接部44bと溶接されて電気的に接続する溶接部37c、および、後述する端子台42の導電板45,46の溶接部45b,46bと溶接されて電気的に接続する溶接部37aと溶接部38aが絶縁性樹脂から露出している。また、導電板37と導電板38には、溶接部37b,38bがそれぞれ3箇所絶縁性樹脂から露出しており、これら溶接部37b,38bにモータ電流IMのリップルを吸収する電解コンデンサ41が溶接されて電気的に接続する。
導電板39は、一端が、信号コネクタ33、または、トルクセンサコネクタ34のコネクタ端子39aとして絶縁性樹脂から露出している。また、コネクタ端子39aの他端側には、半田付け部39bが絶縁性樹脂から露出しており、この半田付け部39bが、制御基板25のスルーホールに挿入されて半田付けされ、制御基板25の配線パターンと電気的に接続する。回路ケース31には制御基板25と同様に、電機子巻線10の巻線端部10aが通過するための切り欠き31aが設けられている。
端子台42は、回路ケース31の導電板36,37,38と電気的に接続される導電板43,44,45,46、制御基板25と電気的に接続される導電板47、巻線端子10aと電気的に接続される導電板48が絶縁性樹脂にインサート成型されている。各導電板を絶縁性樹脂にインサート成型して一体化することで、導電板同士の絶縁性を確保し装置の信頼性が向上するとともに、部品点数が削減するため、装置の組立工数が低減する。
導電板43,44の一端には、リレー基板24とワイヤボンディングで接続されて、リ
レー基板24に電流が供給されるパッド43a,44aが絶縁性樹脂から露出して形成されている。そして、導電板43,44他端側には、溶接部43b,44bが絶縁性樹脂から露出しており、この溶接部43b,44bと回路ケース31の導電板36,37の溶接部36b,37cが抵抗溶接で電気的に接続されている。
導電板45,46の一端には、パワー基板21とワイヤボンディングで接続されて、パワー基板21に電流が供給されるパッド45a,46aが絶縁性樹脂から露出して形成されている。そして、導電板45,46の他端側には、溶接部45b,46bが絶縁性樹脂から露出しており、この溶接部45b,46bと回路ケース31の導電板37,38の溶接部37a,38aが抵抗溶接で電気的に接続されている。
導電板47の一端には、パワー基板21とワイヤボンディングで接続されて制御基板25と信号が入出力されるパッド47aが、絶縁性樹脂から露出して形成されている。そして、導電板47の他端側には、半田付け部47bが絶縁性樹脂から露出しており、この半田付け部47bが、制御基板25のスルーホールに挿入されて半田付けされ、パワー基板21の配線パターンと、制御基板25の配線パターンが電気的に接続される。
従って、制御基板25上の電子回路は、導電板47、ワイヤボンディング用アルミワイヤを経由して、パワー基板21上の半導体スイッチング素子22、シャント抵抗器23等と電気的に接続されている。
導電板48の一端には、パワー基板21とワイヤボンディングで接続されて電動モータ1に電流が供給されるパッド48aが絶縁性樹脂から露出して形成されている。そして、導電板48の他端側は、ヒートシンク30の外縁に向かって構成されており、先端にはモータ端子48bが絶縁性樹脂から露出して形成されている。また、モータ端子48bには貫通孔48cが設けられており、貫通孔48cは、ヒートシンク30のフランジ30bに設けられた貫通孔30cと重なって配置されている。
モータハウジング49は、ヒートシンク30と固定手段としてのねじ51で締結され、ヒートシンク30と共にパワー基板21、リレー基板24、制御基板25、回路ケース31、端子台42を覆っている。また、モータハウジング49は、電動モータ1とねじ(図示せず)で締結される。
制御装置20の電子部品は、パワー基板21、リレー基板24、制御基板25、回路ケース31に半田付け、または、溶接されており、いずれの部品も、電動モータ1、ヒートシンク30、モータハウジング49で囲まれる閉空間に配置されている。そのため、電動式駆動装置が動作すると、電子部品は自身の発熱による温度上昇の他に、電動モータ1からの熱伝達、熱輻射の影響でさらに温度が上昇する。
電動モータ1の発熱による電子部品の温度上昇を防ぐため、モータハウジング49には、電動モータ1の回転子軸2方向に垂直な仕切りプレート49aが一体成型されており、この仕切りプレート49aによって、電動モータ1、ヒートシンク30、モータハウジング49にて囲まれる空間を分割している。
仕切りプレート49aは、モータハウジング49と同様アルミダイカストでできているため、空気に比べて熱伝導率が十分に高い(熱伝導率 空気:0.028W/mk アルミダイカスト(ADC12):96W/mk)。そのため、電動モータ1の発熱が仕切りプレート49aに伝わると、熱はモータハウジング49全体に広がった後、電動式駆動装置の外部に放熱される。
また、アルミダイカストは輻射率が0.2程度と低いため、電動モータ1から生じる輻射熱の大部分は仕切りプレート49aで反射し、電子部品まで到達しない。以上の効果により、モータハウジング49に仕切りプレート49aを設置すると、電動モータ1から電子部品への伝熱を妨げるため、電子部品の温度上昇を抑制することができ、装置の信頼性が向上する。また、水や塵埃が電動モータ1側から侵入することを防ぐこともできるため、装置の信頼性が向上する。
なお、仕切りプレート49aには、回転子軸2が通過するための貫通孔49b、および、巻線端子10bが通過するための貫通孔49cが形成されており、電動モータ1を固定する際、回転子軸2、巻線端子10bを干渉させずに固定することができる。
さらに、モータハウジング49の、ヒートシンク30とのねじ締結面には、電動モータ1の巻線端子10bを収納する収納部49dが設けられており、巻線端子10bは絶縁部材50を介して収納部49dに設置される。
ヒートシンク30の上には、端子台42と一体成型されたモータ端子48bが固定されており、モータハウジング49には巻線端子10bが絶縁部材50を介して固定されている。この状態でヒートシンク30とモータハウジング49を固定すると、巻線端子10bとモータ端子48bが接触し、電気的に接続する。
これにより、巻線端子10bとモータ端子48bの電気的な接続を、ヒートシンク30とモータハウジング49を固定する固定手段としてのねじ51で共用することができるため、使用するねじの本数が低減し、装置のコストが低減する。また、ねじを設置するスペースも省略できるため、装置が小型化する。さらに、組立工数も減るため、組立性が向上する。
次に、巻線端子10bとモータ端子48bの接続について、図6〜図8を用いて説明する。図6〜図8はそれぞれこの発明の実施の形態1に係る電動式駆動装置の巻線端子とモ
ータ端子との接続部を示す断面図である。
電動モータ1とモータハウジング49を組み立てると、電動モータ1に設けられた巻線端子10bは、モータハウジング49に設けられた貫通孔49cを通過して、ヒートシンク30の方向に構成される。このとき、モータハウジング49の巻線端子10bを収納する収納部49dには、耐熱性を持ち、かつ、絶縁性を確保する弾性材料、例えばシリコンゴム・フッ素ゴム製の絶縁部材50を設置している。絶縁部材50には、固定手段としてのねじ51が通過するための貫通孔50aを設けている。
また、絶縁部材50の電動モータ1側には、突起部50bが設けられている。モータハウジング49の巻線端子10bを収納する収納部49dには座ぐり49eを形成しており、絶縁部材50の突起部50bが座ぐり49eに挿入されることで、モータハウジング49に設けられたねじ穴49fと、絶縁部材50に設けられた貫通孔50aの中心位置を合わせ、かつ、絶縁部材50をモータハウジング49に固定することができる。なお、突起部50bには面取りを施し絶縁部材50を挿入しやすくしている。
この状態から、電機子巻線10の巻線端部10aを曲げ加工部10eでL字状に曲げて、巻線端子10bを絶縁部材50上に設置する。絶縁部材50のヒートシンク30側にもまた、突起部50cを設けており、突起部50cが巻線端子10bに設けられた貫通孔10cに挿入されることで、モータハウジング49に設けられたねじ穴49fと、巻線端子10bに設けられた貫通孔10cの中心位置を合わせ、かつ、巻線端子10bを絶縁部材50に固定することができる。
このとき、巻線端子10bの面位置が、絶縁部材50の面位置よりも、ヒートシンク30側に出っ張るように突起部50cの高さを調整してある。なお、突起部50cにも面取りを施しており、巻線端子10bを挿入しやすくしている。
この状態から、図8のようにあらかじめ組み立てておいた制御装置20を組み付ける。この際、制御基板25、回路ケース31には、あらかじめ切り欠き25b、31aを設けているため、巻線端部10a、巻線端子10bを干渉させることなく組み付けることができる。制御装置20を組み付けると、巻線端子10bの面位置が、絶縁部材50の面位置よりもヒートシンク30側に出っ張っているため、巻線端子10bとモータ端子48bが接触する。
モータハウジング49と巻線端子10bの間に挿入された絶縁部材50は弾性材料であるため、この状態で固定手段としてのねじ51をモータハウジング49に設けられたねじ穴49fに螺着させることによりヒートシンク30とモータハウジング49を締結すると、ねじ51の締め付け力によって絶縁部材50が潰れた状態でヒートシンク30とモータハウジング49が固定される。これにより、組立時の寸法ばらつきを吸収するため装置の組立性が向上する。
また、ねじ51で締め付けられた後、絶縁部材50は元の形状に戻ろうとするため巻線端子10bを加圧する。この加圧力で、巻線端子10bはモータ端子48bに押し付けられるため、巻線端子10bとモータ端子48bの接触が安定し、装置の電気的接続の信頼性が向上する。
また、巻線端子10bとモータ端子48bは、絶縁部材50、および、端子台42を形成する絶縁材によって、ヒートシンク30、モータハウジング49、ねじ51との絶縁性能を確保している。
さらに、絶縁部材50は変形することで、シールの役割を果たすため、巻線端子10bとモータ端子48bの装置内部への塵埃や水の浸入を防止するため、装置の信頼性、耐久性が向上する。
なお、巻線端部10aにはクランク状の曲げ部10dが形成され、巻線端子10bは、この曲げ部10dより先端側でモータ端子48bと接合されている。従って、曲げ部10dが弾性体となっているので、装置が使用される温度環境下で、各部品の線膨張係数の差によって生じる溶接部の応力が緩和し、温度変化に対する接合部の耐力が増大して装置の信頼性が向上する。
以上の説明のとおり、電動モータ1に設けられた巻線端子10bと、端子台42に一体成型された導電板48に設けられたモータ端子48bは、ヒートシンク30とモータハウジング49を接続する固定手段としてのねじ51の締結力によって電気的に接続されている。従って、電動モータ1は、巻線端子10b、モータ端子48b、導電板48、ワイヤボンディング用アルミワイヤを経由してパワー基板21と電気的に接続されている。
なお、この実施の形態1では、巻線端部10aにあらかじめ巻線端子10bを設け、モータハウジング49と電動モータ1を組み合わせた後、巻線端部10aをL字状に曲げて構成したが、例えば、図9に示すように、巻線端部10aと巻線端子10bを別部品として構成し、モータハウジング49と電動モータ1を組み合わせた後、溶接等で巻線端部10aと巻線端子10bとを接合するようにしてもよく同様の効果を奏する。
また、図10に示すように、巻線端子10bには貫通孔10cを設けた場合について述べたが、この形状に限定されるものではなく、例えば、図11、図12に示すように、U字状の巻線端子10b1、またはくし歯形状の巻線端子10b2とし、それぞれ貫通部10c1,10c2を設けた形状としてもよく同様の効果を奏する。
次に、上記のように構成された電動式駆動装置の組立手順について説明する。まず、電動モータ1を組み立てるが、回転子軸2に永久磁石3を接着固定後、図示しない着磁器で10極に着磁し、軸受11の内輪を圧入して回転子4を形成する。
次に、固定子5の12個の突極8にインシュレータ9を介してU、V、Wの各電機子巻線10を電気角で120度位置を移動して巻回し、U、V、W各相4個で計12個の巻線を形成する。巻線を2つ直列に接続し、さらに直列につないだ巻線同士を2つ並列に接続し、2直2並列となるU相の電機子巻線10を形成する。同様にV相およびW相の電機子巻線10を形成する。UVWをΔ形状に接続し、各接続部にて巻線端部10aを形成する。巻線端部10aの先端には巻線端子10bが形成される。そして、この固定子5をヨーク6に圧入する。
次に、モータハウジング49の外周端部にラバーリング(図示せず)を装着し、固定子5が組み込まれたヨーク6をねじ(図示せず)でモータハウジング49に固定する。続いて、モータハウジング49の巻線端子10bを収納する収納部49dに絶縁部材50を挿入する。その後、巻線端部10aをL字状に曲げ、絶縁部材50の突起部50cを巻線端子10bの貫通孔10cに挿入する。
次に、制御装置20の組立について説明する。まず、パワー基板21上に、半導体スイッチング素子22、シャント抵抗器23等の大電流部品を半田付けにより接合する。
次に、制御基板25の電動モータ1側の各電極に、クリーム半田を塗布した後、マイクロコンピュータ26、駆動回路27、および、その周辺回路素子等の小電流部品を実装し、リフロ装置(図示せず)を用いてクリーム半田を溶かし、各上記部品を半田付けする。
その後、制御基板25の回路ケース31側の各電極に、クリーム半田を塗布した後、制御回路を構成する小電流用部品を実装し、リフロ装置を用いてクリーム半田を溶かし、各上記部品を半田付けする。
次に、軸受52の外輪をヒートシンク30に固定する。そして、パワー基板21、リレー基板24を、高熱伝導性の接着剤により、ヒートシンク30に接着固定する。同時に、端子台42を、接着剤によりヒートシンク30に接着固定する。
その後、ベアチップである半導体スイッチング素子22の上面(ゲート・ソース)と、パワー基板21上のパターンとをワイヤボンディングにより電気的に接続する。さらに、パワー基板21、リレー基板24上のパターンと、端子台42の絶縁性樹脂から露出したパッド43a,44a,45a,46a,47a,48aをワイヤボンディングにより電気的に接続する。
次に、回路ケース31の絶縁性樹脂から露出した溶接部37b,38bに、コンデンサ41の端子を溶接する。
そして、コイル40の一方の端子を絶縁性樹脂から露出した溶接部35bに溶接し、他方の端子を絶縁性樹脂から露出した溶接部36aに溶接する。
その後、レゾルバ用固定子29bを、ヒートシンク30にねじ(図示せず)で固定する。
次に、コンデンサ41、コイル40が溶接された回路ケース31を、ヒートシンク30にねじ(図示せず)で固定する。
次に、端子台42の絶縁性樹脂から露出した半田付け部47b、信号コネクタ33の端子およびトルクセンサコネクタ34の端子39bに、制御基板25のスルーホールを挿入して半田付けする。このようにして、パワー基板21の配線パターンと、制御基板25の配線パターンを電気的に接続する。
次に、別々に組み立てられた電動モータ1と制御装置20とを組み立てる。先ず、ヒートシンク30に取付けられた軸受52の内輪に、電動モータ1の回転子軸2を圧入する。その後、回転子軸2にスペーサ53を挿入し、レゾルバ用回転子29aを回転子軸2に圧入する。さらに、カップリング7を回転子軸2に圧入する。
最後に、ヒートシンク30と電動モータ1が組みつけられたモータハウジング49を固定手段としてのねじ51で固定する。
このとき、ねじ51は電動モータ1の回転子軸2と平行、すなわち、モータハウジング49とヒートシンク30を組み付ける方向に設置されるため、組立性能が向上するとともに、装置が径方向に拡大することを防ぐため、装置の小型化が図れる。
以上説明したように、この実施の形態1の電動式駆動装置によれば、制御装置20が電動モータ1と減速装置12の間に配置され、かつ、ヒートシンク30が減速装置12に接触して固定されるため、半導体スイッチング素子22やシャント抵抗器23などのパワー基板21、制御基板24上の電子部品、および、コイル40やコンデンサ41などの、ヒートシンク30に形成された穴30aに挿入されて配置された電子部品の放熱性能が増し、装置の小型化・高出力化・高寿命化が図れるとともに、装置の信頼性、耐久性が向上する。
また、導電板48に設けられたモータ端子48bは、電動モータ1の回転子軸2と垂直に、かつ、ヒートシンク30の外縁側に構成される。そのため、装置の高さが低減し、小型化を図れる。また、巻線端子10bとモータ端子48bの接続は、3箇所(UVW)行う必要があるが、その接続位置を分散することができるため、短絡を防止することができ装置の信頼性が向上する。
また、モータ端子48bが設けられた導電板48は、複数の導電板とともに絶縁性樹脂にインサート成型して一体化される。これにより、導電板同士の絶縁性を確保し装置の信頼性が向上するとともに、部品点数が削減するため、装置の組立性が向上する。
また、電動モータ1はモータハウジング49に固定されており、その対向面は仕切りプレート49aでふさがれている。これにより、電動モータ1から電子部品への伝熱を妨げるため、電子部品の温度上昇を抑制することができ装置の信頼性が向上する。また、水や塵埃が電動モータ1側から侵入することを防ぐこともできるため、装置の信頼性が向上する。
また、巻線端子10bとモータ端子48bを、ヒートシンク30とモータハウジング49を固定するねじ51で共締めして電気的に接続させる。そのため、部品点数が減少し装置のコストが低減するとともに、ねじを設置するスペースも省略できるため装置が小型化する。さらに、組立工数が減るため装置の組立性が向上する。
また、モータハウジング49には巻線端子10bを収納する収納部49dが設けられており、巻線端子10bは絶縁部材50を介して収納部49dに収納される。これにより、装置の組立性が向上する。
また、絶縁部材50には、モータハウジング49、および、巻線端子10bと接触する面にそれぞれ突起部50b,50cが設けられている。突起部50bをモータハウジング49に設けられた座ぐり49eに挿入することで絶縁部材50がモータハウジング49に固定されるため、装置の組立性が向上する。また、突起部50cを巻線端子10bに設けられた貫通孔10cに挿入することで、巻線端子10bが絶縁部材50に固定されるため、装置の組立性が向上する。
また、絶縁部材50を弾性体で形成することで、装置組立時、絶縁部材が変形し、寸法のばらつきを吸収するため装置の組立性が向上する。また、弾性体の反力によって、巻線端子10bが加圧されるため、巻線端子10bとモータ端子48bの接触が安定し、装置の電気的接続の信頼性が向上する。さらに、絶縁部材50がシールの役割を果たすため、装置内部への塵埃や水の浸入を防止するため、装置の信頼性、耐久性が向上する。
また、巻線端部10aにはクランク状の曲げ部10dが形成され、巻線端子10bは、この曲げ部10dより先端側でモータ端子48bと接合されている。従って、曲げ部10dが弾性体となっているので、装置が使用される温度環境下で、各部品の線膨張係数の差によって生じる溶接部の応力が緩和し、温度変化に対する接合部の耐力が増大して装置の信頼性が向上する。
また、ヒートシンク30とモータハウジング49を固定する固定手段としてのねじ51は、電動モータ1の回転子軸2と並行、すなわち、ヒートシンク30とモータハウジング49を組み付ける方向に設置されるため装置の組立性が向上する。
実施の形態2.
図13はこの発明の実施の形態2に係る電動式駆動装置を示す断面図である。この実施の形態2では、ヒートシンク30に設けられた貫通孔30cの周りに壁30dが形成されている。そして、ヒートシンク30とモータハウジング49を固定手段としてのねじ51で固定した後、絶縁性樹脂54でねじ51を封止している。他の構成は上述した実施の形態1の構成と同様である。
この実施の形態2の電動式駆動装置によれば、上述した実施の形態1の効果に加え、絶縁性樹脂54により、ヒートシンク30に設けられた貫通孔30cとねじ51の頭部との間隙を封止するため、ねじ51の緩みを防止することができ、装置の信頼性が向上する。また、装置内部に水や塵埃が浸入することを防ぐ効果を得るため、装置の信頼性、耐久性が向上する。
なお、上述した各実施の形態では、永久磁石3の極数を10極、固定子5の突極数を12個とした場合について述べたが、この組み合わせに限定されるものではなく、他の極数と突極数の組み合わせであってもよく、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
また、電動モータ1はブラシレスモータに限定されるものでなく、インダクションモータ、または、スイッチトリラクタンスモータ(SRモータ)であってもよく、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
また、電動モータ1の電機子巻線10は、Δ結線としたが、Y結線であってもよい。また、電機子巻線10の各相の結線を2直2並列としたが、例えば4並列など、他の結線形状であってもよく、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
また、電源リレー、および、モータリレー用の半導体スイッチング素子22b,22cは省略することも可能である。
また、固定手段としてのねじ51は、ヒートシンク30側からモータハウジング49のねじ穴49f方向に組み付けた場合について述べたが、これとは向きが逆であってもよい。すなわち、この際には、モータハウジング49にねじ51を貫挿する貫通孔を設け、ヒートシンク30にねじ51が螺入されるねじ穴を設けるように構成することにより、モータハウジング49側からモータハウジング49とヒートシンク30とを組み付けることができ、上述した各実施の形態と同様の効果を奏する。
ところで、上述した各実施の形態による電動式駆動装置を電動式パワーステアリング装置に適用することにより、上述した各実施の形態による種々効果を備えた電動式パワーステアリング装置を得ることができる。
この発明は、装置の小型化を図ることができるとともに放熱性能の向上を図ることができる電動式駆動装置の実現に好適である。
1 電動モータ
2 回転子軸
10 電機子巻線
10b 巻線端子
10d 曲げ部
20 制御装置
22 半導体スイッチング素子
22a 半導体スイッチング素子
22b 半導体スイッチング素子
22c 半導体スイッチング素子
30 ヒートシンク
30d 壁
36 導電板
37 導電板
36 導電板
43 導電板
44 導電板
45 導電板
46 導電板
47 導電板
48 導電板
48b モータ端子
49 モータハウジング
49a 仕切りプレート
50 絶縁部材
50b 突起部
50c 突起部
51 固定手段
54 絶縁性樹脂

Claims (8)

  1. 補助トルクを出力する電動モータと、前記電動モータの回転子軸の出力側に配設され、前記電動モータの駆動を制御する制御装置とを備えた電動式駆動装置であって、
    前記制御装置は、前記電動モータが固定されたモータハウジングと、前記電動モータの電流を切り換えるための複数の半導体スイッチング素子からなるパワー基板と、前記パワー基板が搭載されるとともに前記モータハウジングに取り付けられたヒートシンクと、前記ヒートシンクの取り付け部に位置する前記モータハウジングに設けられた収納部と、前記電動モータの電機子巻線の巻線端部に接続されるとともに前記モータハウジングに設けられた前記収納部に配設された巻線端子と、前記パワー基板に接続されるとともに前記収納部に配設された前記巻線端子と電気的に接続されるモータ端子とを備え、
    前記モータハウジングと前記ヒートシンクとの機械的接続、及び前記巻線端子と前記モータ端子との電機的接続を、前記収納部内において一括接続する固定手段を設けたことを特徴とする電動式駆動装置。
  2. 前記巻線端子は、前記モータハウジングの前記収納部に絶縁部材を介して固定されることを特徴とする請求項1に記載の電動式駆動装置。
  3. 前記絶縁部材の前記モータハウジングの前記収納部との接触面、および、前記絶縁部材の前記巻線端子との接触面のうち、少なくとも1面には突起部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の電動式駆動装置。
  4. 前記絶縁部材は、弾性体で構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電動式駆動装置。
  5. 前記電機子巻線の巻線端部には、クランク状の曲げ部が形成され、この曲げ部より先端側で前記巻線端子と前記モータ端子が加圧固定されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の電動式駆動装置。
  6. 前記固定手段はねじで構成され、前記ねじの頭は、前記ねじの頭高さよりも高い壁に囲まれており、前記壁と前記ねじの隙間は、絶縁性樹脂で充填されていることを特徴とする請求項1に記載の電動式駆動装置。
  7. 前記モータハウジングは、前記電動モータ側と前記制御装置側とを仕切る仕切りプレートを備えていることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の電動式駆動装置。
  8. 前記請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の電動式駆動装置を備えたことを特徴とする電動式パワーステアリング装置。
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