JP2019112341A - アリールトリアジン化合物とそれを用いた有機電界発光素子 - Google Patents

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秀典 相原
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智宏 荘野
泰暢 江川
Yasunobu Egawa
泰暢 江川
拓也 山縣
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拓也 山縣
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Naoki Uchida
直樹 内田
桂甫 野村
Keisuke Nomura
桂甫 野村
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Tsuyoshi Tanaka
剛 田中
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Abstract

【課題】有機電界発光素子において、優れた寿命特性及び電流効率を実現する電子輸送材料の提供。【解決手段】式(1)のトリアジン化合物。{Ar1及びAr2は、ピリジル基誘導体)【選択図】なし

Description

本発明は、有機電界発光素子の電子輸送層に用いることで該素子の寿命特性及び電流効率を向上させるトリアジン化合物、それを用いた有機電界発光素子に関する。
有機電界発光素子は、蛍光や燐光等を発する有機若しくは有機金属化合物を含有する発光層を、電荷輸送材料から成る層で挟み、さらにその外側に陽極及び陰極を取付け、発光層に正孔及び電子を注入することで、それらの再結合時に生成する励起子からの光の放出を利用する発光素子である。これらの発光層及び電荷輸送層を蒸着法にて製膜して得られる有機電界発光素子が、近年、携帯電話、スマートフォン、薄型テレビ等に利用され、実用化されている。なお、正孔輸送層は正孔輸送層と正孔注入層に、発光層は、電子ブロック層と発光層と正孔阻止層に、電子輸送層は電子輸送層と電子注入層に分割して構成される場合もある。中でも電子輸送層は、有機電界発光素子に通ずる電子電流に関与するため、該層を変更することで該素子のキャリアバランスを整合させることができ、それにより有機電界発光素子の寿命特性、電流効率等を向上させることができる。
近年、有機電界発光素子の電子輸送層としてトリアジン誘導体(例えば、特許文献1参照)を用いた例が報告されている。
特開2008−280330号公報
本発明の課題は、従来公知の化合物では到達し得ない程の有機電界発光素子の長寿命化を実現する電子輸送材料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、トリアジン誘導体の2位、4位及び6位の置換基を精査することにより、下記一般式(1)で示すトリアジン化合物が、従来公知のトリアジン化合物に比べて有機電界発光素子の寿命特性及び電流効率を予想し得ないほど顕著に向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明の一態様は、
[1]
一般式(1)
Figure 2019112341
{式中、Ar及びArは、各々独立に、一般式(4)
Figure 2019112341
(式中、nは、0又は1を表す。)
で示される基を表す。}
で示されるトリアジン化合物;
[2]
Ar及びArが、各々独立に、一般式(4a)
Figure 2019112341
(式中、nは、0又は1を表す。)
、又は一般式(4b)
Figure 2019112341
(式中、nは、0又は1を表す。)
で示される基である、[1]に記載のトリアジン化合物;
[3]
Ar及びArが、各々独立に、3−ピリジル基、4−ピリジル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基である、[1]又は[2]に記載のトリアジン化合物;
[4]
Ar及びArが、同じ基を表し、3−ピリジル基、4−ピリジル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基である、[1]乃至[3]のいずれかに記載のトリアジン化合物;
[5]
下記のいずれかの式で表される[1]乃至[4]のいずれかに記載のトリアジン化合物;
Figure 2019112341
[6]
[1]乃至[5]のいずれかに記載のトリアジン化合物を電子輸送層に含むことを特徴とする、有機電界発光素子;
に関するものである。
本発明によれば、顕著に長寿命な、信頼性の高い有機電界発光素子を提供することができるという効果を奏し、それゆえ、電子情報端末の寿命や信頼性向上に寄与するという効果を奏する。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の前記一般式(1)で表されるトリアジン化合物(以下、トリアジン化合物(1)とも称する)におけるAr及びArの定義について説明する。
Ar及びArは、前記一般式(4)で示される基であり、有機電界発光素子における電子輸送層としての性能が良い点で、前記一般式(4a)又は(4b)で示される基が好ましい。なお、前記一般式(4)、(4a)、及び(4b)におけるnは、0又は1を表す。
一般式(4)、(4a)又は(4b)で示される基としては、特に限定するものではないが、具体的には、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、3−フェニルピリジン−2−イル基、4−フェニルピリジン−2−イル基、5−フェニルピリジン−2−イル基、6−フェニルピリジン−2−イル基、2−フェニルピリジン−3−イル基、4−フェニルピリジン−3−イル基、5−フェニルピリジン−3−イル基、6−フェニルピリジン−3−イル基、2−フェニルピリジン−4−イル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基等を例示することができる。これらの中でも、有機EL材料としての性能が良い点で、3−ピリジル基、4−ピリジル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基が好ましい。
本発明のトリアジン化合物(1)としては、具体的には次の1−1〜1−28に示す構造を例示することができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
本発明のトリアジン化合物(1)としては、1−1〜1−28で示される化合物のうち、有機電界発光素子における性能が良い点で、1−1及び1−7で示される化合物が好ましい。
次に本発明のトリアジン化合物(1)の製造方法について説明する。
本発明のトリアジン化合物(1)において、一般式(1a)で表される、ArがArと同一であるトリアジン化合物(以下、本発明のトリアジン化合物(1a)と称する)の製造方法は、次の工程1に示される。
Figure 2019112341
(式中、Arは、前記と同じ意味を表す。Xは、ハロゲン原子を表す。Rは、水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、又はフェニル基を表す。B(ORの2つのRは、同一又は異なってもよい。又、2つのRは一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成してもよい。)
で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を例示することができ、本発明のトリアジン化合物(1a)の収率が良い点で、塩素原子又は臭素原子が好ましい。
一般式(2a)で表されるホウ素化合物(以下、ホウ素化合物(2a)とも称する)におけるB(ORとしては、特に限定するものではないが、例えば、B(OH)、B(OMe)、B(OPr)、B(OBu)、B(OPh)等を例示することができる。なお、Meはメチル基、Prはイソプロピル基、Buはブチル基、Phはフェニル基を示す。又、2つのRが一体となって酸素原子及びホウ素原子を含んで環を形成した場合のB(ORの例としては、特に限定するものではないが、例えば、次の(I)から(VI)で示される基が例示でき、収率がよい点で(II)で示される基が好ましい。
Figure 2019112341
工程1は、ホウ素化合物(2a)と一般式(3a)で表されるハロゲン化アリール化合物(以下、ハロゲン化アリール(3a)とも称する)とをパラジウム触媒及び塩基存在下に反応させ、本発明のトリアジン化合物(1a)を製造する工程であり、一般的な鈴木−宮浦反応の反応条件を適用することにより、収率よく本発明のトリアジン化合物(1a)を得ることができる。
工程1に用いるホウ素化合物(2a)は、例えばThe Journal of Organic Chemistry,60巻,7508頁,1995年又はThe Journal of Organic Chemistry,65巻,164頁,2000年に開示されている方法、又は参考例−4に例示した方法に従い製造することができる。
工程1に用いるハロゲン化アリール(3a)は、例えばJournal of theAmerican Chemical Society,74巻,6289頁,1952年又はSynlett,808頁,2002年、又は参考例−1若しくは2に示した方法等に従い、製造することができる。また、市販品を用いてもよい。用いるハロゲン化アリール(3a)のモル当量に特に制限は無いが、反応収率がよい点で、ホウ素化合物(2a)に対して0.5〜3.0モル当量を用いることが好ましい。
工程1に用いるパラジウム触媒としては、特に限定するものではないが、具体的には、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、トリフルオロ酢酸パラジウム、硝酸パラジウム等のパラジウム塩を例示することができる。さらに、π−アリルパラジウムクロリドダイマ−、パラジウムアセチルアセトナト、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム等の錯化合物、及びジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ジクロロ(1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム、ビス(トリ−tert−ブチルホスフィン)パラジウム、ビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム、ジクロロビス(トリシクロヘキシルホスフィン)パラジウム等の第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体を例示することができ、これらはパラジウム塩又は錯化合物に第三級ホスフィンを添加し、反応系中で調製することもできる。この際用いることのできる第三級ホスフィンとしては、トリフェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(tert−ブチル)ホスフィン、トリシクロへキシルホスフィン、tert−ブチルジフェニルホスフィン、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン、2−(ジフェニルホスフィノ)−2’−(N,N−ジメチルアミノ)ビフェニル、2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)ビフェニル、2−(ジシクロへキシルホスフィノ)ビフェニル、ビス(ジフェニルホスフィノ)メタン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、トリ(2−フリル)ホスフィン、トリ(o−トリル)ホスフィン、トリス(2,5−キシリル)ホスフィン、(±)−2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル等が例示できる。
中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体が収率がよい点で好ましく、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル又はトリシクロヘキシルホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体がさらに好ましい。第三級ホスフィンとパラジウム塩又は錯化合物とのモル比は1:10〜10:1の範囲にあることが好ましく、収率がよい点で1:2〜3:1の範囲にあることがさらに好ましい。工程1で用いるパラジウム触媒の量に制限はないが、収率がよい点で、パラジウム触媒のモル当量はホウ素化合物(2a)に対して0.005〜0.5モル当量の範囲にあることが好ましい。
工程1に用いる塩基としては、特に限定するものではないが、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等の金属水酸化物塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸セシウム等の金属炭酸塩、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム等の金属酢酸塩、リン酸カリウム、リン酸ナトリウム等の金属リン酸塩、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化セシウム等の金属フッ化物塩、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムイソプロピルオキシド、カリウムtert−ブトキシド等の金属アルコキシド等を挙げることができる。中でも反応収率がよい点で、金属炭酸塩及び金属リン酸塩が好ましく、炭酸カリウム又はリン酸カリウムがさらに好ましい。用いる塩基の量に特に制限は無いが、反応収率がよい点で、塩基とホウ素化合物(2a)とのモル比は、1:2〜10:1の範囲にあることが好ましく、1:1〜4:1の範囲にあることがさらに好ましい。
工程1は溶媒中で実施することができる。工程1で用いることのできる溶媒としては、水、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル(CPME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、4−フルオロエチレンカーボネート等の炭酸エステル、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、γ−ラクトン等のエステル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチルピロリドン(NMP)等のアミド、N,N,N’,N’−テトラメチルウレア(TMU)、N,N’−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)等のウレア又はジメチルスルホキシド(DMSO)、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブタノール、オクタノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、2,2,2−トリフルオロエタノール等のアルコール等を例示することができ、これらを任意の比で混合して用いてもよい。溶媒の使用量に特に制限はない。これらのうち、反応収率がよい点で水、エーテル、アミド、アルコール、及びこれらの混合溶媒が好ましく、THF、DMF及びこれらと水の混合溶媒がさらに好ましい。
工程1は、0℃〜200℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率がよい点で100℃〜160℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
本発明のトリアジン化合物(1a)は、工程1の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
また、本発明のトリアジン化合物(1a)は、次の工程2に従っても製造することができる。
Figure 2019112341
(式中、Ar及びRは、前記と同じ意味を表す。Xは、各々独立に、ハロゲン原子を表す。)
で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、又はヨウ素原子を例示することができ、本発明のトリアジン化合物(1a)の収率が良い点で、塩素原子、又は臭素原子が好ましい。
工程2は、一般式(2b)で表されるハロトリアジン化合物(以下、ハロトリアジン化合物(2b)とも称する)と一般式(3b)で表されるホウ素化合物(以下、ホウ素化合物(3b)とも称する)とをパラジウム触媒及び塩基存在下に反応させ、本発明のトリアジン化合物(1a)を製造する工程であり、工程1と同様の反応条件を適用することにより、収率よく本発明のトリアジン化合物(1a)を得ることができる。
工程2に用いるハロトリアジン化合物(2b)は、例えば、特開2010−95452に開示された方法に従い製造することができる。
工程2に用いるホウ素化合物(3b)は、特に限定するものではないが、例えば、工程1に用いたハロゲン化アリール(3a)等を原料として当業者の良く知る方法で製造することができる。また、市販品を用いてもよい。
本発明のトリアジン化合物(1a)は、工程2の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
さらに、本発明のトリアジン化合物(1)は、次に示す工程3に従い製造することができる。
Figure 2019112341
(式中、Ar、Ar、X及びRは、前記と同じ意味を表す。)
工程3は、一般式(2c)で表されるホウ素化合物(以下、ホウ素化合物(2c)とも称する)と一般式(3c)で表されるハロゲン化アリール化合物(以下、ハロゲン化アリール(3c)とも称する)とをパラジウム触媒及び塩基存在下に反応させ、本発明のトリアジン化合物(1)を製造する工程であり、工程1と同様の反応条件を適用することにより、収率よく本発明のトリアジン化合物(1)を得ることができる。
工程3に用いるホウ素化合物(2c)は、ホウ素化合物(2a)と同様の方法により、製造又は入手することができる。
工程3に用いるハロゲン化アリール(3c)は、工程1に示したハロゲン化アリール(3a)と同様に製造又は入手することができる。用いるハロゲン化アリール(3c)のモル当量に特に制限は無いが、反応収率がよい点で、ホウ素化合物(2c)に対して0.5〜2.0モル当量を用いることが好ましい。
工程3に用いるパラジウム触媒としては、工程1にて例示したパラジウム触媒と同様のものを例示することができ、中でも、第三級ホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体が収率がよい点で好ましく、2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル及びトリシクロヘキシルホスフィンを配位子として有するパラジウム錯体がさらに好ましい。工程3で用いるパラジウム触媒の量に制限はないが、収率がよい点で、パラジウム触媒のモル当量はホウ素化合物(2c)に対して0.005〜0.5モル当量の範囲にあることが好ましい。
工程3に用いる塩基としては、工程1にて例示した塩基と同様のものを例示することができ、中でも反応収率がよい点で、金属炭酸塩及び金属リン酸塩が好ましく、炭酸カリウム又はリン酸カリウムがさらに好ましい。用いる塩基の量に特に制限は無いが、反応収率がよい点で、塩基とホウ素化合物(2c)とのモル比は、1:2〜10:1の範囲にあることが好ましく、1:1〜4:1の範囲にあることがさらに好ましい。
工程3は溶媒中で実施することができるが、該溶媒としては工程1にて例示した溶媒と同様のものを例示することができ、反応収率がよい点で水、エーテル、アミド、アルコール、及びこれらの混合溶媒が好ましく、THF、DMF及びこれらと水の混合溶媒がさらに好ましい。
工程3は、0℃〜200℃から適宜選択された温度にて実施することができ、反応収率がよい点で100℃〜160℃から適宜選択された温度にて実施することが好ましい。
本発明のトリアジン化合物(1)は、工程3の終了後に通常の処理をすることで得られる。必要に応じて、再結晶、カラムクロマトグラフィー、昇華又は分取HPLC等で精製してもよい。
本発明のトリアジン化合物(1)については、特に限定するものではないが、有機電界発光素子用材料として用いることができ、有機電界発光素子の電子輸送層、電子注入層、又は発光層に好ましく用いることができる。 本発明のトリアジン化合物(1)は、有機電界発光素子の電子輸送性材料(電子輸送材料、電子注入材料等)として好ましく用いることができる。この際、組合せて用いられる陽極、正孔注入層、正孔輸送層、電子ブロッキング層、発光層、発光層ドーパント、発光層ホスト、陰極等については、一般公知の材料を当業者の選択の範囲で用いることができる。
当該有機電界発光素子の構成については、従来公知のものであればよく、特に限定されない。
本発明のトリアジン化合物(1)を含んでなる有機電界発光素子用薄膜の製造方法に特に限定はないが、好ましい例としては真空蒸着法による成膜を挙げることができる。真空蒸着法による成膜は、汎用の真空蒸着装置を用いることにより行うことができる。真空蒸着法で膜を形成する際の真空槽の真空度は、有機電界発光素子作製の製造タクトタイムが短く製造コストが優位である点で、一般的に用いられる拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、クライオポンプ等により到達し得る1×10−2〜1×10−6Pa程度が好ましく、蒸着速度は形成する膜の厚さによるが0.005〜10nm/秒が好ましい。また、溶液塗布法によっても本発明のトリアジン化合物(1)から成る有機電界発光素子用薄膜を製造することが出来る。例えば、本発明のトリアジン化合物(1)を、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル又はテトラヒドロフラン等の有機溶媒に溶解し、汎用の装置を用いたスピンコート法、インクジェット法、キャスト法又はディップ法等による成膜も可能である。
本発明のトリアジン化合物(1)は、クロロホルム、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン、トルエン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン等に対する溶解度が高いため、汎用の装置を用いた、スピンコ−ト法、インクジェット法、キャスト法、ディップ法等による成膜も可能である。
本発明の有機電界発光素子の典型的な構造としては、基板、陽極、正孔注入層、正孔輸送層発光層、電子輸送層、及び陰極を含む。
有機電界発光素子の陽極及び陰極は、電気的な導体を介して電源に接続されている。陽極と陰極との間に電位を加えることにより、有機電界発光素子は作動する。正孔は陽極から有機電界発光素子内に注入され、電子は陰極で有機電界発光素子内に注入される。
有機電界発光素子は、典型的には基板に被せられ、陽極又は陰極は基板と接触することができる。基板と接触する電極は便宜上、下側電極と呼ばれる。一般的には、下側電極は陽極であるが、本発明の有機電界発光素子においてはそのような形態に限定されるものではない。
基板は、意図される発光方向に応じて、光透過性又は不透明であってよい。光透過特性は、基板を通してエレクトロルミネッセンス発光により確認できる。一般的には、透明ガラス又はプラスチックが基板として採用される。基板は、多重の材料層を含む複合構造であってよい。
エレクトロルミネッセンス発光を、陽極を通して確認する場合、陽極は当該発光を通すか又は実質的に通すもので形成される。
本発明において使用される一般的な透明アノード(陽極)材料は、インジウム−錫酸化物(ITO)、インジウム−亜鉛酸化物(IZO)、又は酸化錫が挙げられる。さらに、その他の金属酸化物、例えばアルミニウム又はインジウム・ドープ型酸化錫、マグネシウム−インジウム酸化物、又はニッケル−タングステン酸化物も好ましく用いられる。これらの酸化物に加えて、金属窒化物、例えば窒化ガリウム、金属セレン化物、例えばセレン化亜鉛、又は金属硫化物である、例えば硫化亜鉛を陽極として使用することができる。陽極は、プラズマ蒸着されたフルオロカーボンで改質することができる。
陰極を通してだけエレクトロルミネッセンス発光が確認される場合、陽極の透過特性は重要ではなく、透明、不透明又は反射性の任意の導電性材料を使用することができる。この用途のための導体の一例としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金等が挙げられる。
正孔注入層は、陽極と正孔輸送層との間に設けることができる。正孔注入層の材料は、正孔輸送層や正孔注入層等の有機材料層の膜形成特性を改善し、正孔輸送層内に正孔を注入するのを容易にするのに役立つ。正孔注入層内で使用するのに適した材料の一例としては、ポルフィリン化合物、プラズマ蒸着型フルオロカーボン・ポリマー、及びビフェニル基、カルバゾール基等芳香環を有するアミン、例えばm−MTDATA(4,4’,4’’−トリス[(3−メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン)、2T−NATA(4,4’,4’’−トリス[(N−ナフタレン−2−イル)−N−フェニルアミノ]トリフェニルアミン)、トリフェニルアミン、トリトリルアミン、トリルジフェニルアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N,N’N’−テトラキス(4−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、MeO−TPD(N,N,N’N’−テトラキス(4−メトキシフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)、N,N’−ジフェニル−N,N’−ジナフチル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ビス(メチルフェニル)−N,N’−ビス(4−ノルマルブチルフェニル)フェナントレン−9,10−ジアミン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(9−フェニルカルバゾール−3−イル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等が挙げられる。
有機電界発光素子の正孔輸送層は、1種以上の正孔輸送化合物(正孔輸送材料)、例えば芳香族第三級アミンを含有することが好ましい。芳香族第三級アミンは、1つ以上の三価窒素原子を含有する化合物であり、この三価窒素原子は炭素原子だけに結合されており、これらの炭素原子の1つ以上が芳香族環を形成している。該芳香族第三級アミンは、アリールアミン、例えばモノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、又は高分子アリールアミンであってよい。
正孔輸送材料としては、1つ以上のアミノ基を有する芳香族第三級アミンを使用することができる。さらに、高分子正孔輸送材料を使用することができる。例えばポリ(N−ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン等を使用することができる。
具体的には、NPD(N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)、α−NPD(N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)、TPBi(1,3,5−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール−2−イル)ベンゼン)、TPD(N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン)等が挙げられる。
正孔注入層と正孔輸送層の間に、電荷発生層としてジピラジノ[2,3−f:2’,3’−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル(HAT−CN)、7,7’,8,8’−テトラシアノキノジメタン(TCNQ)、2,3,5,6−テトラフルオロ−7,7’,8,8’−テトラシアノキノジメタン(F4−TCNQ)等を含む層を設けてもよく、又、正孔輸送層にこれらの化合物をドープしてもよい。
有機電界発光素子の発光層は、燐光材料又は蛍光材料を含み、この場合、この領域で電子・正孔対が再結合された結果として発光を生じる。発光層は、低分子及びポリマー双方を含む単一材料から形成されていてもよいが、より一般的には、ゲスト化合物でドーピングされたホスト材料から形成されており、発光は主としてドーパントから生じ、任意の色を発することができる。
発光層のホスト材料としては、本発明のトリアジン化合物(1)を用いることができる、その他の材料としては、例えば、ビフェニル基、フルオレニル基、トリフェニルシリル基、カルバゾール基、ピレニル基、又はアントラニル基を有する化合物が挙げられ、これらの材料は単独で用いることもできるし、本発明のトリアジン化合物(1)と混合して用いることもできる。
具体的には、DPVBi(4,4’−ビス(2,2−ジフェニルビニル)−1,1’−ビフェニル)、TBADN(2−ターシャルブチル−9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、ADN(9,10−ジ(2−ナフチル)アントラセン)、CBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)ビフェニル)、CDBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル)、9,10−ビス(ビフェニル)アントラセン等が挙げられる。発光層内のホスト材料は、下記に定義の電子輸送材料、上記に定義の正孔輸送材料、正孔・電子再結合をサポートする別の材料、又はこれら材料の組み合わせであってよい。
蛍光ドーパントの一例としては、ピレン、アントラセン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クマリン、ローダミン及びキナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム、又はチアピリリウム化合物、フルオレン誘導体、ペリフランテン誘導体、インデノペリレン誘導体、ビス(アジニル)アミンホウ素化合物、ビス(アジニル)メタン化合物、カルボスチリル化合物、又は4Cz−IPN(2,4,5,6−テトラ(9−カルバゾリル)イソフタロニトリル)、2Cz−PN(4,5−ジ(9−カルバゾリル)フタロニトリル)等の熱活性化遅延蛍光(TADF)を発現する化合物等が挙げられる。
燐光ドーパントとしては、イリジウム、白金、パラジウム、オスミウム等の遷移金属の有機金属錯体が挙げられる。
ドーパントの一例として、Alq(トリス(8−ヒドロキシキノリン)アルミニウム))、DPAVBi(4,4’−ビス[4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル]ビフェニル)、ペリレン、Ir(PPy)(トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム(III)、FlrPic(ビス(3,5−ジフルオロ−2−(2−ピリジル)フェニル−(2−カルボキシピリジル)イリジウム等が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子の電子輸送層を形成するのに使用する薄膜形成材料は、本発明のトリアジン化合物(1)を用いることができる。なお、当該電子輸送層には、他の電子輸送性材料を含んでいてもよい。他の電子輸送性材料としては、アルカリ金属錯体、アルカリ土類金属錯体、典型元素化合物、希土類金属錯体等が挙げられ、例えば、8−ヒドロキシキノリナートリチウム(Liq)、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)亜鉛、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)銅、ビス(8−ヒドロキシキノリナート)マンガン、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)クロロガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−1−ナフトラートアルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−2−ナフトラートガリウム等が挙げられる。
発光層と電子輸送層との間に、キャリアバランスを改善させる目的で、正孔阻止層を設けてもよい。正孔阻止層としては、本発明のトリアジン化合物(1)を用いることができる。その他の材料としては、BCP(2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、Bphen(4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン)、BAlq(ビス(2−メチル−8−キノリノラート)−4−(フェニルフェノラート)アルミニウム)、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム等が挙げられる。
本発明の有機電界発光素子においては、電子注入性を向上させ、素子特性(例えば、発光効率、低電圧駆動、又は高耐久性)を向上させる目的で、電子注入層を設けてもよい。電子注入層とし用いることのできる化合物としては、本発明のトリアジン化合物(1)の他、フルオレノン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、チオピランジオキシド、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、ペリレンテトラカルボン酸、フレオレニリデンメタン、アントラキノジメタン、又はアントロン等が挙げられる。また、上記に記した金属錯体やアルカリ金属酸化物、アルカリ土類酸化物、希土類酸化物、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類ハロゲン化物、希土類ハロゲン化物、SiO、AlO、SiN、SiON、AlON、GeO、LiO、LiON、TiO、TiON、TaO、TaON、TaN、C等の各種酸化物、窒化物、及び酸化窒化物等の無機化合物も使用できる。
発光が陽極を通してのみ見られる場合、本発明において使用される陰極は、ほぼ任意の導電性材料から形成することができる。望ましい陰極材料としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。
評価実施例−1で作製する有機電界発光素子の断面模式図である。
11.ITO透明電極付きガラス基板
12.正孔注入層
13.第一正孔輸送層
14.第二正孔輸送層
15.電子阻止層
16.発光層
17.正孔阻止層
18.電子輸送層層
19.陰極層
以下、実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
本発明のトリアジン化合物(1)、ホウ素化合物(2a)、ハロトリアジン化合物(2b)、ハロゲン化アリール(3a)の同定には、以下の分析方法を用いた。H−NMRの測定には、Bruker ASCENDTM AVANCE III HD(400MHz)を用いた。H−NMRは、重クロロホルム(CDCl)を測定溶媒とし、内部標準物質としてテトラメチルシラン(TMS)を用いて測定した。また、試薬類は市販品を用いた。
参考例−1
Figure 2019112341
アルゴン雰囲気下、4−アミノ−3−クロロピリジン(25.7g,200mmol)、フェニルボロン酸(29.3g,240mmol)、酢酸パラジウム(898mg,4.00mmol)及び2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(3.82g,8.00mmol)をテトラヒドロフラン(400mL)に溶解した。この混合液に2M−リン酸カリウム水溶液(120mL)を加え、80℃で16時間撹拌した。室温まで放冷した後、反応溶液に水(100mL)を加えた。有機層を分離した後、水層をクロロホルムで抽出した。有機層をまとめ、低沸分を減圧留去し、得られた残渣に2M−塩酸(150mL)及びクロロホルム(150mL)を加え、室温で30分撹拌した。有機層を分離した後、水層をクロロホルムで洗浄した。水層に4M−水酸化ナトリウム水溶液(100mL)を加えた後、クロロホルムで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、固体をろ別した。ろ液から溶媒を減圧留去し、4−アミノ−3−フェニルピリジンの白色固体を得た(収量31.3g,収率92%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):4.24(brs,2H),6.60(d,J=5.6Hz,1H),7.37−7.45(m,3H),7.48(t,J=7.2Hz,2H),8.18(s,1H),8.20(d,J=5.6Hz,1H)。
参考例−2
Figure 2019112341
4−アミノ−3−フェニルピリジン(851mg,5.00mmol)を濃塩酸(50mL)に溶解し、この溶液を0℃に冷却した。ここに亜硝酸ナトリウム(414mg,6.00mmol)を加えた後、同温度で1時間撹拌した。この反応液を室温まで昇温し、3時間撹拌した後、0℃に冷却した。この反応溶液に50%−水酸化ナトリウム水溶液(6mL)及び酢酸エチル(50mL)を加えた。有機層を分離した後、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した後、固体をろ別した。ろ液を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:ヘキサン/酢酸エチル=4:1)により精製し、4−クロロ−3−フェニルピリジンの無色透明液体を得た(収量918mg,97%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.43(d,J=5.0Hz,1H),7.40−7.7.53(m,5H),8.47(d,J=5.0Hz,1H),8.56(s,1H)。
参考例−3
Figure 2019112341
3−ブロモ−5−クロロ安息香酸(5.9g,25mmol)及びDMF(25μL)をトルエン(22.5mL)に懸濁した。この懸濁液に塩化チオニル(3.6g,30mmol)を加え、5時間加熱還流した。室温まで放冷した後、低沸点留分を減圧留去し、3−ブロモ−5−クロロ安息香酸クロリドを得た。
アルゴン雰囲気下、得られた3−ブロモ−5−クロロ安息香酸クロリドに4−シアノビフェニル(9.4g,52mmol)を加え、クロロホルム(50mL)に懸濁した。この懸濁液を氷浴で冷却した後、塩化アンチモン(7.5g,25mmol)を加え、加熱還流下で2時間撹拌した。室温まで放冷し、反応混合物を30%−アンモニア水に滴下した。生じた固体をろ取し、固体を水及びメタノールで洗浄した。得られた固体をトルエンに懸濁し、100℃で30分加熱撹拌した。この懸濁液をろ過し、ろ液から低沸分を減圧留去した。得られた固体をトルエン及びメタノールで洗浄することで、目的の4,6−ビス(4−ビフェニリル)−2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジンの白色固体を得た(収量5.9g,収率41%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.44(dt,J=7.3,1.2Hz,2H),7.52(d,J=7.3Hz,4H),7.73(dt,J=7.3,1.2Hz,4H),7.76(t,J=1.9Hz,1H),7.83(d,J=8.6Hz,4H),8.71(dd,J=1.9,1.4Hz,1H),8.81(dd,J=1.6,1.4Hz,1H),8.84(d,J=8.6Hz,4H)。
実施例−1
Figure 2019112341
アルゴン雰囲気下、4,6−ビス(4−ビフェニリル)−2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン(6.9g,12mmol)、4−ピリジンボロン酸(3.5g,29mmol)、酢酸パラジウム(54mg,0.24mmol)及び2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(343mg,0.72mmol)をTHF(120mL)に懸濁した。この懸濁液に3M−炭酸カリウム水溶液(29mL)を加え、41時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、固体をろ取した。この固体を水及びメタノールで洗浄し、目的の4,6−ビス(4−ビフェニリル)−2−[3,5−ジ(4−ピリジル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 1−1)の灰色固体を得た(収量6.2g,収率83%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.46(t,J=7.4,1.2Hz,2H),7.55(t,J=7.4Hz,4H),7.44−7.77(m,4H),7.78(d,J=6.1Hz,4H),7.87(d,J=8.5Hz,4H),8.13(t,J=1.8Hz,1H),8.84(d,J=6.1Hz,4H),8.89(d,J=8.5Hz,4H),9.15(d,J=1.8Hz,2H)。
参考例−4
Figure 2019112341
アルゴン雰囲気下、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン(5.5g,9.5mmol)、4,4,4’,4’,5,5,5’,5’−オクタメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボロラン(6.3g,25mmol)、酢酸パラジウム(42mg,0.19mmol)、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(182mg,0.38mmol)、及び酢酸カリウム(5.3g,54mmol)をTHF(50mL)に懸濁し、80℃で12時間撹拌した。放冷後、固体をろ別し、ろ液を減圧濃縮した。得られた残渣にメタノール(50mL)を加え、生じた固体をろ別し、水、ヘキサン及びメタノールで洗浄することにより、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[3,5−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 1−7)の白色固体(6.5g,収率96%)を得た。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):1.42(s,24H),7.39−7.44(m,2H),7.49−7.52(m,4H),7.72−7.75(m,4H),7.84(d,J=8.5Hz,4H),8.53(t,J=1.2Hz,1H),8.90(d,J=8.5Hz,4H),9.25(d,J=1.2Hz,2H)。
実施例−2
Figure 2019112341
アルゴン雰囲気下、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[3,5−ビス(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(200mg,0.28mmol)、酢酸パラジウム(6.00mg,3.0μmol)をDMF(3mL)に溶解し、0.6M−トリシクロヘキシルホスフィントルエン溶液(93μL)、2M−リン酸カリウム水溶液(0.85mL)、及び4−クロロ−3−フェニルピリジン(159mg,0.84mmol)を加えた。この混合液を130℃で26時間撹拌した。室温まで放冷した後、反応溶液に水(3mL)、メタノール(3mL)を加え、生じた固体をろ別した。この固体をメタノール(10mL)で洗浄した後、シリカゲルクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/酢酸エチル=1:1)により精製し、2,4−ビス(4−ビフェニリル)−6−[3,5−ビス(3−フェニルピリジン−4−イル)フェニル]−1,3,5−トリアジンの白色固体を得た(収量136mg,収率63%)。
H−NMR(CDCl)δ(ppm):7.18(d,J=5.0Hz,2H),7.24−2.26(m,4H),7.28(t,1.7Hz,1H),7.30(t,J=7.3Hz,2H),7.36−7.38(m,4H),7.43(t,J=7.4Hz,2H),7.52(t,J=7.3Hz,4H),7.73(d,J=8.5Hz,4H),7.81(d,J=8.5Hz,4H),8.49(d,J=1.7Hz,2H),8.66(d,J=5.0Hz,2H),8.69(d,J=8.5Hz,4H)8.72(s,2H)。
実施例−3
Figure 2019112341
アルゴン雰囲気下、4,6−ビス(4−ビフェニリル)−2−(3−ブロモ−5−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン(6.9g,12mmol)、3−ピリジンボロン酸(4.4g,36mmol)、酢酸パラジウム(54mg,0.24mmol)及び2−ジシクロへキシルホスフィノ−2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル(343mg,0.72mmol)をTHF(120mL)に懸濁した。この懸濁液に3M−炭酸カリウム水溶液(36mL)を加え、48時間加熱還流した。放冷後、反応混合物に水及びメタノールを加え、固体をろ取した。この固体を水及びメタノールで洗浄し、目的の4,6−ビス(4−ビフェニリル)−2−[3,5−ジ(3−ピリジル)フェニル]−1,3,5−トリアジン(化合物 1−2)の灰色固体を得た(収量7.3g,収率99%)。
H−NMR(THF−d)δ(ppm):7.51(t,J=7.4Hz,2H),7.59−7.63(m,6H),7.90(d,J=8.4Hz,4H),8.03(d,J=8.6Hz,4H),8.36(d,J=7.9Hz,2H),8.40(s,1H),8.77(dd,J=5.7,1.5Hz,2H),9.07(d,J=8.6Hz,4H),9.26(d,J=1.7Hz,2H),9.28(d,J=1.8Hz,2H)。
本発明のトリアジン化合物(1)を構成成分とする有機電界発光素子の作製と性能評価に用いる化合物の構造式及びその略称を以下に示す。
Figure 2019112341
Figure 2019112341
Figure 2019112341
評価実施例−1
基板には、2mm幅の酸化インジウム−スズ(ITO)膜がストライプ状にパターンされたITO透明電極付きガラス基板を用いた。この基板をイソプロピルアルコールで洗浄した後、酸素プラズマ洗浄にて表面処理を行った。洗浄後の基板に、真空蒸着法で各層の真空蒸着を行い、断面模式図を図1に示すような発光面積4mm有機電界発光素子を作製した。
まず、真空蒸着槽内に前記ガラス基板を導入し、1.0×10−4Paまで減圧した。その後、図1の11で示すITO透明電極付きガラス基板上に有機化合物層として、正孔注入層12、第一正孔輸送層13、第二正孔輸送層14、電子阻止層15、発光層16、正孔阻止層17及び電子輸送層18を順次成膜し、その後陰極層19を成膜した。
なお、有機電界発光素子の各層をなす材料はいずれも抵抗加熱方式により真空蒸着した。
正孔注入層12としては、HIL−1を0.15nm/秒の成膜速度で55nmの膜厚で真空蒸着した。
第一正孔輸送層13としては、HAT−CNを0.025nm/秒の成膜速度で5nmの膜厚で真空蒸着した。
第二正孔輸送層14としてはHTL−2を0.15nm/秒の成膜速度で10nmの膜厚で真空蒸着した。
電子阻止層15としてはEBL−1を0.15nm/秒の成膜速度で10nmの膜厚で真空蒸着した。
発光層16としては、BH−1とBD−1を0.18nm/秒の成膜速度で25nmの膜厚(BH−1/BD−1=95.0/5.0(重量比)の共蒸着)で真空蒸着した。
正孔阻止層17としては、HBL−1を0.15nm/秒の成膜速度で5nmの膜厚で真空蒸着した。
電子輸送層18としては、実施例−1で合成した化合物 1−1とLiqを0.15nm/秒の成膜速度で25nmの膜厚(化合物 1−1/Liq=50/50(重量比)の共蒸着)で真空蒸着した。
最後に、ITOストライプと直行するようにメタルマスクを配し、陰極層19を成膜した。陰極層19は、マグネシウム/銀(重量比80/20)、銀を、この順番に、それぞれ0.5nm/秒、0.2nm/秒の成膜速度で80nm、20nmの膜厚で真空蒸着し、2層構造とした。
それぞれの膜厚は、触針式膜厚測定計(DEKTAK,Veeco社製)で測定した。さらに、この素子を酸素及び水分濃度1ppm以下の窒素雰囲気グローブボックス内で封止した。封止は、ガラス製の封止キャップと前記成膜基板エポキシ型紫外線硬化樹脂(ナガセケムテックス社製)を用いた。
参考例−1
評価実施例−1の電子輸送層18において、化合物 1−1に代えて、ETL−1を用いた以外は、評価実施例−1と同じ方法で有機電界発光素子を作製した。
評価実施例−1、及び参考例−1で作製した有機電界発光素子に直流電流を印加し、TOPCON社製のLUMINANCE METER(BM−9)の輝度計を用いて発光特性を評価した。寿命特性(h)としては、電流密度25mA/cmを流した時の連続点灯時の輝度減衰時間を測定し、輝度(cd/m)が10%減じた時の時間を素子寿命(h)とした。また、効率としては電流密度10mA/cmを通じた際の電流効率(cd/A)を測定した。なお、各評価実施例の寿命及び効率については、参考例−1における素子寿命(h)及び電流効率(cd/A)をそれぞれ100として、相対値で示した。
Figure 2019112341
参考例−1に比べて、本発明のトリアジン化合物(1)を使用した有機電界発光素子は電流効率及び寿命特性に大きく優れていることが分かった。
本発明のトリアジン化合物(1)を用いた有機電界発光素子は、既存材料を用いた有機電界発光素子に比較して、長時間駆動することができる。また、本発明のトリアジン化合物(1)は、本実施例の正孔阻止層以外にも、発光ホスト層、電子輸送層などにも適用可能である。更に、TADF発光材料を用いた素子だけではなく、蛍光発光材料や燐光発光材料を用いた様々な有機電界発光素子への適用も可能である。又、本発明のトリアジン化合物(1)は塗布法を用いた素子作成も可能である。更に、フラットパネルディスプレイなどの用途以外にも、低消費電力が求められる照明用途などにも有用である。

Claims (6)

  1. 一般式(1)
    Figure 2019112341
    {式中、Ar及びArは、各々独立に、一般式(4)
    Figure 2019112341
    (式中、nは、0又は1を表す。)
    で示される基を表す。}
    で示されるトリアジン化合物。
  2. Ar及びArが、各々独立に、一般式(4a)
    Figure 2019112341
    (式中、nは、0又は1を表す。)
    、又は一般式(4b)
    Figure 2019112341
    (式中、nは、0又は1を表す。)
    で示される基である、請求項1に記載のトリアジン化合物。
  3. Ar及びArが、各々独立に、3−ピリジル基、4−ピリジル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基である、請求項1又は2に記載のトリアジン化合物。
  4. Ar及びArが、同じ基を表し、3−ピリジル基、4−ピリジル基、又は3−フェニルピリジン−4−イル基である、請求項1乃至3のいずれかに記載のトリアジン化合物。
  5. 下記のいずれかの式で表される請求項1乃至4のいずれかに記載のトリアジン化合物。
    Figure 2019112341
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のトリアジン化合物を電子輸送層に含むことを特徴とする、有機電界発光素子。
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