JP2019109415A - 画像形成装置および位相制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】用紙が転写位置に到達した際の突入ショックを緩和し、画像のズレを目立たないように補正する画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置は、感光体3と、中間転写ベルト7と、転写駆動ローラ7aと、2次転写部と、感光体3を回転駆動させる感光体駆動部21と、転写駆動ローラ7aを回転駆動させる転写駆動部22と、感光体駆動部21および転写駆動部22の駆動を制御する駆動制御部23と、2次転写位置に用紙Pが到達するタイミングを検知するタイミング検知部24とを備えている。感光体駆動部21および転写駆動部22のうちいずれか一方は、駆動制御部23から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされている。駆動制御部23は、用紙Pが2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施する。【選択図】図4
Description
本発明は、感光体上に形成されたトナー像を中間転写ベルトに1次転写した後、中間転写ベルト上のトナー像を用紙に2次転写する画像形成装置に関するものであり、詳しくは、トナー像を用紙に転写する際での画像形成装置の駆動制御方法、特に、位相制御方法に関するものである。
複数の感光体と中間転写ベルトとを有する画像形成装置、例えば、タンデム方式の多色画像形成装置では、各感光体上に形成されたトナー像を、回転する中間転写ベルト上に、上流側から下流側に向かって順番に転写(1次転写)する。各感光体へのトナー像の形成は、中間転写ベルト上での位置ズレが生じないように、それぞれの感光体からの1次転写タイミングを考慮して行われる。
中間転写ベルト上のトナー像は、2次転写部で用紙に転写されるが、用紙の先端が2次転写位置に突入した際に発生する衝撃によって、中間転写ベルトの速度が瞬間的に変動することがあった。
この用紙突入時の中間転写ベルトの速度変動は、1次転写位置にも伝わり、その結果、中間転写ベルトに1次転写されるトナー像の位置がずれて、色ずれが発生する虞があった。このような色ずれに対して、画質を低下させずに画像を形成する画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載の画像形成装置では、複数の感光体と中間転写体とが設けられ、用紙が所定の位置に到達するタイミングを検出するタイミング検出手段と、タイミング検出手段により検出されたタイミングにおける画像の位置ずれを補正する画像補正手段とを有している。そして、用紙が転写位置に突入する際に中間転写体に速度変動が発生しても、それをキャンセルするように、感光体上のトナー像形成位置を予めずらして形成するという補正を行う。
具体的な画像補正手段としては、画像形成の基準となる同期信号について、通常時に第1の周期を指定し、用紙が到達するタイミングに第2の周期に切り換えることで、用紙が転写位置に突入したときの中間転写ベルトの速度変動に対応している。
しかしながら、実際の画像形成装置では、用紙の種類や表面特性などの様々な要因によって、用紙搬送速度が微妙に変化したり、スリップなどが生じたりして、用紙が転写位置に到達するタイミングに僅かなバラつきが生じる。そのため、実際に転写位置に突入するタイミングと、画像形成の周期を切り換えるタイミングとを一致させるのが困難だという問題があった。この問題について、画像形成するプリンタ部がマイクロ秒(10-6秒)単位で書込み制御しているのに対し、条件にもよるが、用紙が突入するタイミングがミリ秒(10-3秒)単位でずれており、それぞれに関する時間に差があることが一因となっている。
また、中間転写体がベルトの場合は、材料に弾性があるので、用紙衝突による速度変動が一定ではなく、不規則な変動を示すため、画像形成における補正はさらに難しくなる。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、用紙が転写位置に到達した際の突入ショックを緩和し、画像のズレを目立たないように補正することができる画像形成装置および画像形成装置の位相制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る画像形成装置は、表面にトナー像が形成される感光体と、前記感光体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトが張架された転写駆動ローラと、前記中間転写ベルトに形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写部と、前記感光体を回転駆動させる感光体駆動部と、前記転写駆動ローラを回転駆動させる転写駆動部と、前記感光体駆動部および前記転写駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、前記2次転写部からトナー像が転写される2次転写位置に、用紙が到達するタイミングを検知するタイミング検知部とを備えた画像形成装置であって、前記感光体駆動部および前記転写駆動部のうちいずれか一方は、前記駆動制御部から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされ、前記駆動制御部は、用紙が前記2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、前記駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施することを特徴とする。
本発明に係る画像形成装置では、前記2次転写部へ搬送される用紙の種類を判定する用紙判定部を備え、前記駆動制御部は、前記用紙判定部によって、用紙が予め設定された厚さよりも厚い厚紙であると判定された際に、前記位相変更制御を実施する構成としてもよい。
本発明に係る画像形成装置では、前記駆動制御部は、前記位相変更制御において、前記感光体駆動部よりも周期の長い駆動信号を前記転写駆動部に入力する構成としてもよい。
本発明に係る画像形成装置では、前記駆動制御部は、前記位相変更制御において、前記転写駆動部よりも周期の短い駆動信号を前記感光体駆動部に入力する構成としてもよい。
本発明に係る位相制御方法は、表面にトナー像が形成される感光体と、前記感光体の表面に接し、該感光体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトが張架された転写駆動ローラと、前記中間転写ベルトに形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写部と、前記感光体を回転駆動させる感光体駆動部と、前記転写駆動ローラを回転駆動させる転写駆動部と、前記感光体駆動部および前記転写駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、前記2次転写部からトナー像が転写される2次転写位置に、用紙が到達するタイミングを検知するタイミング検知部とを備えた画像形成装置の位相制御方法であって、前記感光体駆動部および前記転写駆動部は、前記駆動制御部から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされ、前記駆動制御部に、用紙が前記2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、前記駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施させる位相変更制御ステップを含むことを特徴とする。
本発明によると、用紙が2次転写位置に到達した際の突入ショックを緩和し、画像のズレを目立たないように補正することができる。つまり、駆動信号の位相をずらして、DCモータを緩やかに速度変更させることで、用紙の突入による中間転写ベルトの速度変動を相殺することができる。具体的に、DCモータは、駆動信号に追従するように動作し、駆動信号の位相がずれると、それに応じて回転速度を調整する。この特性を利用することで、速度変更を滑らかに行い、一連に繋がった画像が突入ショックを受けて途切れないようにしている。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
以下、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略側面図である。
画像形成装置100は、スキャナ機能、複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能等を有する複合機であり、画像読取装置によって読み取られた原稿の画像を外部に送信し(スキャナ機能に相当する)、また、読み取られた原稿の画像または外部から受信した画像をカラーもしくは単色で用紙に画像形成する(複写機能、プリンタ機能、およびファクシミリ機能に相当する)。
画像読取部41の上側には、画像読取部41に対して開閉自在に支持された原稿搬送部50(ADF)が設けられている。原稿搬送部50が開かれると、画像読取部41の上方の原稿載置台44が開放され、原稿を手置きで置くことができるようになっている。また、原稿搬送部50は、載置された原稿を、画像読取部41に設けられた原稿通過部43の上に自動で搬送する。画像読取部41は、載置された原稿または原稿搬送部50から搬送された原稿を読み取って画像データを生成する。
画像形成装置100は、光走査装置1、現像装置2、感光体3、ドラムクリーニング装置4、帯電器5、中間転写ベルト7、定着部12、用紙搬送路S、給紙カセット10、積載トレイ15等を備えている。
画像形成装置100では、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色を用いたカラー画像、または単色(例えば、ブラック)を用いたモノクロ画像に応じた画像データが扱われる。画像形成装置100の画像転写部20には、4種類のトナー像を形成するための現像装置2、感光体3、ドラムクリーニング装置4、および帯電器5が4つずつ設けられ、それぞれがブラック、シアン、マゼンタ、およびイエローに対応付けられ、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdが構成されている。
ドラムクリーニング装置4は、感光体3の表面の残留トナーを除去および回収する。帯電器5は、感光体3の表面を所定の電位に均一に帯電させる。光走査装置1は、感光体3の表面を露光して静電潜像を形成する。現像装置2は、感光体3の表面の静電潜像を現像して、感光体3の表面にトナー像を形成する。上述した一連の動作によって、各感光体3の表面に各色のトナー像が形成される。
感光体3の上側には、中間転写ベルト7を介して中間転写ローラ6が配置されている。中間転写ベルト7は、転写駆動ローラ7aおよび転写従動ローラ7bに張架され、矢符Cの方向へ周回移動し、中間転写ベルト7上に残ったトナー等がベルトクリーニング装置9によって回収された後、各感光体3の表面に形成された各色のトナー像が順次転写(1次転写)されて重ね合わされることで、中間転写ベルト7の表面にカラーのトナー像が形成される。
2次転写部11の転写ローラ11aは、中間転写ベルト7との間にニップ域(2次転写位置)が形成されており、用紙搬送路Sを通じて搬送されて来た用紙をニップ域に挟み込んで搬送する。用紙は、ニップ域を通過する際に、中間転写ベルト7の表面のトナー像が転写されて定着部12に搬送される。なお、用紙にトナー像を転写する際の中間転写ベルト7および感光体3の制御については、後述する図3ないし図5を参照して、詳細に説明する。
定着部12は、用紙を挟んで回転する定着ローラ31および加圧ローラ32を備えている。定着部12は、定着ローラ31および加圧ローラ32の間にトナー像が転写された用紙を挟み込んで加熱および加圧し、トナー像を用紙に定着させる。
給紙カセット10は、画像形成に使用する用紙を蓄積しておくためのカセットであり、光走査装置1の下側に設けられている。用紙は、用紙ピックアップローラ16によって給紙カセット10から引き出されて、用紙搬送路Sを通じて搬送され、2次転写部11や定着部12を経由し、排紙ローラ17を介して積載トレイ15へと搬出される。用紙搬送路Sには、用紙を一旦停止させて、用紙の先端を揃えた後、中間転写ベルト7と転写ローラ11aとの間のニップ域でのカラーのトナー像の転写タイミングに合わせて用紙の搬送を開始する用紙レジストローラ14、用紙の搬送を促す搬送ローラ13、および排紙ローラ17が配置されている。
なお、図1では、給紙カセット10が1つとされているがこれに限定されず、複数の給紙カセット10を設けた構成とし、それぞれに異なる種類の用紙を蓄積してもよい。
また、用紙の表面だけでなく、裏面に画像形成を行う場合は、用紙を排紙ローラ17から用紙反転経路Srへと逆方向に搬送して、用紙の表裏を反転させ、用紙を用紙レジストローラ14へと再度導き、表面と同様にして裏面に画像形成を行い、用紙を積載トレイ15へと搬出する。
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成図である。なお、図2では、画像形成装置100の一部を示しており、光走査装置1や現像装置2など、一部を省略している。
画像転写部20は、上述した感光体3や中間転写ベルト7の他に、感光体駆動部21、転写駆動部22、駆動制御部23、タイミング検知部24、および用紙判定部25を備えている。
感光体駆動部21は、DCモータを用いた構成とされ、駆動制御部23から入力された駆動信号によって、感光体3を回転駆動させる。
転写駆動部22は、感光体駆動部21と同様に、DCモータを用いた構成とされ、駆動制御部23から入力された駆動信号によって、転写駆動ローラ7aを回転駆動させる。転写駆動ローラ7aは、回転駆動することで、中間転写ベルト7を周回移動させ、転写従動ローラ7bが追従する。つまり、中間転写ベルト7の速度は、転写駆動ローラ7aの速度によって決定される。
感光体駆動部21および転写駆動部22に用いられるDCモータは、DCモータの回転速度を検出する検出部と、検出部で検出したDCモータの回転速度と入力された駆動信号が示す回転速度とを比較する比較部と、回転速度を自己補正する補正部とを備えていてもよい。補正部では、駆動信号が示す回転速度に対して、DCモータの回転速度に予期せぬズレが生じた際、DCモータの回転速度を駆動信号が示す回転速度に一致させるように自動的に自己補正する。すなわち、DCモータは、入力された駆動信号の回転速度と自身の回転速度とが、常に一致するように制御するフェーズロックループ制御機能を備えていてもよい。
駆動制御部23は、例えば、画像形成装置100に搭載されたCPUであって、感光体駆動部21および転写駆動部22へ駆動信号を出力し、駆動部の回転速度を制御する。駆動制御部23が出力する駆動信号には、回転速度に対応した周期を備える矩形波が用いられる。なお、駆動信号については、後述する図5を参照して、詳細に説明する。
タイミング検知部24は、用紙の先端が2次転写位置に到達するタイミングを検知する。なお、タイミングを検知する方法については、後述する図3を参照して、詳細に説明する。
用紙判定部25は、2次転写部11へ搬送される用紙の種類を判定する。本実施の形態において、用紙は、厚さによって区別されており、予め設定された厚さよりも厚い紙を、厚紙であると判定する。具体的には、給紙カセット10に収納された用紙の種類を予め記憶しておき、いずれの給紙カセット10から用紙を給紙したかによって、用紙の種類を判定する。また、これに限定されず、画像形成を実施する際、ユーザに用紙の種類を選択させることで、用紙の種類を判定してもよい。
図3は、画像転写部の要部を抜き出して示す拡大説明図である。
図3は、図3に示す画像形成装置100から画像転写部20の一部を抜き出して示している。中間転写ベルト7は、転写駆動部22によって、中間転写ベルト速度Aで周回移動しており、感光体3は、感光体駆動部21によって、感光体速度Bで回転駆動している。なお、図3では省略しているが、4つの画像ステーションPa、Pb、Pc、Pdは、いずれも同じ感光体速度Bで回転駆動している。ここで、中間転写ベルト7および感光体3は、略同じ速度とされて同期している。
用紙Pは、用紙搬送路Sを搬送方向Hへ搬送されており、先端が用紙レジストローラ14に到達している。用紙Pは、用紙レジストローラ14に一旦停止された後、転写タイミングに合わせて搬送が開始される。ここで、タイミング検知部24は、用紙レジストローラ14での搬送速度と、2次転写位置までの距離とから、用紙Pが2次転写位置に到達する時間を推測する。
図4は、用紙が2次転写位置に到達した状態を示す拡大説明図である。
図4は、図3に示す状態から、用紙Pが搬送方向Hへ搬送され、用紙の先端が2次転写位置に到達している状態を示している。用紙Pが2次転写位置に突入するとき、用紙Pが突入する角度や速度、用紙の厚みなどによっては、中間転写ベルト7に衝撃を与え、速度変動を引き起こすことがある。この衝撃は、中間転写ベルト7のうち、2次転写側(転写ローラ11aとの接点)で発生するが、中間転写ベルト7自身を介して、上流の1次転写側(感光体3との接点)にも伝わり、速度変動を発生させる。一方、感光体3は、感光体駆動部21によって別駆動されているため、中間転写ベルト7と感光体3とに速度差が生じる。その結果、感光体3上のトナー像が中間転写ベルト7上のトナー像から離れた位置に1次転写されてしまい、画像欠損などが発生する。
具体的には、用紙Pが2次転写位置に到達した際、中間転写ベルト7は、用紙Pに押されて一瞬速くなるが、感光体3の速度は変化しないので、感光体3からはトナー像が遅れて1次転写される。ここで生じた1次転写の位置ズレは、用紙P上での色ずれとなって画像欠損を生じさせる。
これに対し、本実施の形態では、中間転写ベルト7の速度を、用紙Pが2次転写位置に到達する前後の間だけ変更することで、用紙Pから受けた衝撃に基づく転写位置ズレの量を補正し、色ずれを防止している。中間転写ベルト7の速度変更は、駆動信号の位相を変更する位相変更制御によって行われる。次に、駆動信号と中間転写ベルト7の速度との関係について、図面を参照して説明する。
図5は、駆動信号と中間転写ベルト速度との関係を示す特性図である。
図5は、転写駆動部22への第1駆動信号KS1と、位相制御を行った際の中間転写ベルト速度Aとを、時間の推移に沿って示している。なお、図5では、位相制御方法の特徴と動作を分かりやすく示すため、用紙Pを通紙していない状態とされている。また、図5では、中間転写ベルト速度Aの変動を模式的に示しており、縦軸に沿って上に向かうにつれて、速くなることを表している。
上述したように、第1駆動信号KS1は、所定の周期とされた矩形状のパルス波で構成され、中間転写ベルト7の速度は、第1駆動信号KS1の周期によって決定される。例えば、中間転写ベルト7の速度を220mm/sとする場合は、周期が0.78mS(1.27kHz)とされ、中間転写ベルト7の速度を110mm/sとする場合は、周期が1.58mS(0.635kHz)とされる。つまり、第1駆動信号KS1の周期が短いほど、転写駆動部22では、DCモータが高速で回転し、中間転写ベルト速度Aが速くなる。また、周期Taを長くすると、中間転写ベルト速度Aは遅くなる。
なお、上記の値は一例であって、転写駆動ローラ7aの外径、転写駆動ローラ7aと転写駆動部22のDCモータとを結ぶギアの減速比、およびDCモータの仕様等によって、周期と速度との関係は変化する。
以下では、中間転写ベルト7を220mm/sで回転させている場合について説明する。第1駆動信号KS1は、開始時から時間「t01」まで、0.78mSの第1周期Taとされた矩形波で出力されている。従って、時間「t01」までの期間は、中間転写ベルト速度Aが所定値である220mm/sで回転している。
時間「t01」では、第1駆動信号KS1の周期について、第1周期Taから、第1周期Taよりも長い第2周期Tbに変更される。後述するが、周期を変更するタイミングは、用紙Pが2次転写位置に到達するタイミングに合わせたものとされている。
図5において、二点鎖線は、第1周期Taとされていた場合に、時間「t02」で入力されるはずであった矩形波を示しており、第1駆動信号KS1において、時間「t02」には矩形波が存在しない。時間「t02」では、次の矩形波が入力されないので、転写駆動部22は、速度が変更されたと判断し減速を始める。
そして、時間「t03」において、次の矩形波が入力されるので、第2周期Tbに応じた速度になるように減速していく。また、時間「t03」では、第1駆動信号KS1の周期について、第2周期Taから第1周期Taに戻される。その結果、時間「t04」では、第1周期Taに応じた次の矩形波が入力されるので、中間転写ベルト速度Aは、再び220mm/sに戻すように増速される。
上述したように、駆動信号の位相を制御することで、短い時間の間で中間転写ベルト7の速度を連続的に変更することができる。そして、中間転写ベルト7が緩やかに減速している状態において、用紙Pが2次転写位置に到達するように調整する。すなわち、中間転写ベルト7は、緩やかに減速しているので、感光体3に対しては、予め遅く送られることになる。その結果、中間転写ベルト7は、用紙Pに押されて増速しても、位相制御による減速と併せて、感光体3からは正規の位置で1次転写が行われる。さらに、中間転写ベルト速度Aは、徐々に減速されているので、減速部における色ずれを目立たせずに、画像欠損を防ぐことができる。
図5では、駆動信号の周期を変更する際、矩形波の一部をマスク(覆い隠す)している。つまり、本来では入力(オン)される矩形波の一部が、非入力(オフ)とされることで、次の矩形波が入力されるまでの時間が長くなっている。このように、矩形波の一部をマスクすることで、容易に周期を変更することができる。本実施の形態では、1つの矩形波をマスクしたが、マスクする箇所を増やして周期をさらに伸ばしてもよい。
上述したように、本発明の実施の形態に係る画像形成装置100は、表面にトナー像が形成される感光体3と、感光体3の表面に接し、感光体3からトナー像が転写される中間転写ベルト7と、中間転写ベルト7が張架された転写駆動ローラ7aと、中間転写ベルト7に形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写部11と、感光体3を回転駆動させる感光体駆動部21と、転写駆動ローラ7aを回転駆動させる転写駆動部22と、感光体駆動部21および転写駆動部22の駆動を制御する駆動制御部23と、2次転写部11からトナー像が転写される2次転写位置に、用紙Pが到達するタイミングを検知するタイミング検知部24とを備え、感光体駆動部21および転写駆動部22は、駆動制御部23から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされている。また、画像形成装置100の位相制御方法は、駆動制御部23に、用紙Pが2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施させる位相変更制御ステップを含む構成とされている。
本実施の形態では、用紙Pが2次転写位置に到達するタイミングに速度が変動しているように、用紙Pが到達する直前に位相を変更している。つまり、用紙Pが到達するタイミングは、多少のバラつきがあるため、速度を変更する期間に幅を持たせることによって、タイミングを完全に一致させなくても対応することができる。
本実施の形態では、駆動制御部23は、位相変更制御において、感光体駆動部21よりも周期の長い駆動信号を転写駆動部22に入力している。これによって、一定の速度で回転する感光体3に対して、中間転写ベルト7の速度を遅くすることで、衝突による速度変動を相殺し、感光体3と中間転写ベルト7とでの画像の位置ズレを解消することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
次に、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置について、図面を参照して説明する。
図6は、駆動信号と感光体速度との関係を示す特性図である。
第2実施形態では、第1実施形態に対し、感光体3の速度を制御する点で異なっている。なお、第2実施形態は、図1ないし図4に示す第1実施形態と略同様の構成とされているので、説明を省略する。
図6は、感光体駆動部21への第2駆動信号KS2と、感光体速度Bとを、時間の推移に沿って示している。図6では、感光体速度Bの変動を模式的に示しており、縦軸に沿って上に向かうにつれて、速くなることを表している。
第2駆動信号KS2は、第1駆動信号KS1と同様に、周期的に矩形のパルスを有する信号とされている。感光体駆動部21のDCモータは、フェーズロック(回転速度維持)機能を有している。
第2駆動信号KS2は、開始時から時間「t11」まで、一定の第1周期Taのパルスとされ、転写駆動部22と感光体駆動部21とは、同じ速度を維持している。ここで、駆動制御部23は、時間「t13」に用紙Pが2次転写位置に到達することを検知すると、位相変更制御を実施する。
具体的に、駆動制御部23は、転写駆動部22よりも周期の短い第2駆動信号KS2を感光体駆動部21に入力する。すなわち、第2駆動信号KS2は、時間「t11」から時間「t12」まで、第1周期Taよりも短い第3周期Tcのパルスとされている。
転写駆動部22は、時間「t12」において、短い間隔で入力されたパルスを検知すると、回転を合わせるように、感光体速度Bを緩やかに加速させる。
駆動制御部23は、第2駆動信号KS2の位相を変更した後、時間「t12」から第1周期Taへ戻す。図6において、二点鎖線は、第3周期Tcとされていた場合に、時間「t13」で入力されるはずであったパルスを示している。時間「t13」では、入力されるはずのパルスが存在しないことを検知して、感光体速度Bを緩やかに減速させ、次のパルスを検知すると、それに併せて速度を推移させる。
なお、本実施の形態において、転写駆動部22は、一定の速度を維持するように、駆動信号が入力されているが、実際には、時間「t13」に用紙Pの突入ショックによる速度変動が見込まれる。これに対し、本実施の形態では、位相変更制御において、周期の短い駆動信号を感光体駆動部21に入力し、感光体3の速度を速くすることで、衝突による速度変動を相殺し、感光体3と中間転写ベルト7とでの画像の位置ズレを解消することができる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第3実施形態は、図1ないし図6に示す第1実施形態および第2実施形態と略同様の構成とされているので、図面および説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置について説明する。なお、第3実施形態は、図1ないし図6に示す第1実施形態および第2実施形態と略同様の構成とされているので、図面および説明を省略する。
第3実施形態は、第1実施形態に対し、用紙の種類によって、位相変更制御を実施するかどうか判断している。具体的に、駆動制御部23は、用紙判定部25によって、用紙Pが予め設定された厚さよりも厚い厚紙であると判定された際に、位相変更制御を実施する。つまり、用紙Pが厚くなるほど、中間転写ベルト7へ与える衝撃が大きくなるので、用紙Pの種類に応じて判断することで、適切な機会に位相変更制御を実施することができる。
なお、用紙Pの種類を判定する厚さは、1つに限らず、複数設定されていてもよい。つまり、厚紙の種類についても、複数に区別して、それぞれに適した対応をすることができる。例えば、用紙Pが厚くなるにつれて、位相変更制御における位相の変更量を大きくし、より速度を大きく変動させてもよい。
第1実施形態ないし第3実施形態では、用紙Pの突入ショックによって、中間転写ベルト7が加速する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、中間転写ベルト7が減速する場合に適用してもよい。つまり、感光体3と中間転写ベルト7との相対的な速度差を解消するように、位相変更制御を実施すればよい。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
3 感光体
7 中間転写ベルト
7a 転写駆動ローラ
11 2次転写部
20 画像転写部
21 感光体駆動部
22 転写駆動部
23 駆動制御部
24 タイミング検知部
25 用紙判定部
KS1 第1駆動信号(駆動信号の一例)
KS2 第2駆動信号(駆動信号の一例)
7 中間転写ベルト
7a 転写駆動ローラ
11 2次転写部
20 画像転写部
21 感光体駆動部
22 転写駆動部
23 駆動制御部
24 タイミング検知部
25 用紙判定部
KS1 第1駆動信号(駆動信号の一例)
KS2 第2駆動信号(駆動信号の一例)
Claims (5)
- 表面にトナー像が形成される感光体と、
前記感光体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトが張架された転写駆動ローラと、
前記中間転写ベルトに形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写部と、
前記感光体を回転駆動させる感光体駆動部と、
前記転写駆動ローラを回転駆動させる転写駆動部と、
前記感光体駆動部および前記転写駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、
前記2次転写部からトナー像が転写される2次転写位置に、用紙が到達するタイミングを検知するタイミング検知部とを備えた画像形成装置であって、
前記感光体駆動部および前記転写駆動部のうちいずれか一方は、前記駆動制御部から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされ、
前記駆動制御部は、用紙が前記2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、前記駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施すること
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置であって、
前記2次転写部へ搬送される用紙の種類を判定する用紙判定部を備え、
前記駆動制御部は、前記用紙判定部によって、用紙が予め設定された厚さよりも厚い厚紙であると判定された際に、前記位相変更制御を実施すること
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記駆動制御部は、前記位相変更制御において、前記感光体駆動部よりも周期の長い駆動信号を前記転写駆動部に入力すること
を特徴とする画像形成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置であって、
前記駆動制御部は、前記位相変更制御において、前記転写駆動部よりも周期の短い駆動信号を前記感光体駆動部に入力すること
を特徴とする画像形成装置。 - 表面にトナー像が形成される感光体と、
前記感光体の表面に接し、該感光体からトナー像が転写される中間転写ベルトと、
前記中間転写ベルトが張架された転写駆動ローラと、
前記中間転写ベルトに形成されたトナー像を用紙に転写する2次転写部と、
前記感光体を回転駆動させる感光体駆動部と、
前記転写駆動ローラを回転駆動させる転写駆動部と、
前記感光体駆動部および前記転写駆動部の駆動を制御する駆動制御部と、
前記2次転写部からトナー像が転写される2次転写位置に、用紙が到達するタイミングを検知するタイミング検知部とを備えた画像形成装置の位相制御方法であって、
前記感光体駆動部および前記転写駆動部は、前記駆動制御部から入力された駆動信号によって動作するDCモータを用いた構成とされ、
前記駆動制御部に、用紙が前記2次転写位置に到達するタイミングに合わせて、前記駆動信号の位相を変更する位相変更制御を実施させる位相変更制御ステップを含むこと
を特徴とする位相制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017243606A JP2019109415A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 画像形成装置および位相制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017243606A JP2019109415A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 画像形成装置および位相制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2019109415A true JP2019109415A (ja) | 2019-07-04 |
Family
ID=67179681
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017243606A Pending JP2019109415A (ja) | 2017-12-20 | 2017-12-20 | 画像形成装置および位相制御方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2019109415A (ja) |
-
2017
- 2017-12-20 JP JP2017243606A patent/JP2019109415A/ja active Pending
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