JP2004333634A - 画像形成装置 - Google Patents

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Takuya Kawamura
卓也 河村
Akihiko Sakai
明彦 酒井
Atsushi Chagi
淳 茶木
Tadaaki Saida
忠明 斉田
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Abstract

【課題】高生産性の紙間が狭いプリントエンジンでも排紙変速、特に排紙減速を実施することができ、安価に、排紙積載性を向上できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】排紙モータ2010aは、第一の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも増速された第二の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも減速された第三の排紙モータ速度と、に変速でき、制御手段2001は、第一の変速タイミングで排紙モータ2010aを第一の排紙モータ速度から第二の排紙モータ速度へ変速させ、第二の変速タイミングで第三の排紙モータ速度へ変速させ、用紙が排出され後続紙3002が外排紙ローラ1021に進入する前の第三の変速タイミングで第一の排紙モータ速度へ変速させ、第二の排紙モータ速度は、後続紙3002が外排紙ローラ1021に進入する前に、第三の変速タイミングを設定できる十分な速度であることを特徴とする画像形成装置。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複合機能複写機、プリンタといった画像形成装置に関し、特に、画像形成装置の排紙制御に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、画像形成装置では、プリントを行った後、排紙口まで搬送されてきた時の速度と機外への排紙速度が異なる場合があった。これは、低速エンジンのファーストプリント速度の向上、排紙した用紙の積載性の改善、等が目的である。
【0003】
例えば前者の例では、低速プリントエンジンの場合、印刷後の排紙だけでも、用紙を加速して排出すれば、第1頁目の機外排出までにかかる時間を短縮できるため、排紙増速(蹴り出し排紙)という技術が採用されることがあった(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、後者の例では、高速プリントエンジンの場合等に、排紙口まで来た時の用紙搬送速度のまま、排出すると排紙トレーや排紙ビンを用紙が飛び出したり、バラバラに積まれたりして、ユーザーの利便性が損なわれることがあった。これに対して、排紙口で用紙搬送速度を低下させ、用紙をゆっくり排出することにより、排紙積載性を改善する、排紙減速という技術が採用されることがあった(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
これらの排紙変速機能は、排紙ローラで用紙の搬送を支配している時に、排紙ローラを駆動する排紙モータの変速を行い、次の用紙の排紙ローラへの突入前、所謂、“紙間”に排紙モータを元の速度に戻すものであった。
【0006】
一方、画像形成装置のプリントエンジンの高生産性化への要求は、近年さらに強まっており、高生産性を追及する結果、プリントエンジン内における先行紙の後端と後続紙の先端の間つまり“紙間”はさらに狭まる傾向にある。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−278186号公報
【特許文献2】
特開2000−219379号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年の高生産性のプリントエンジンにおいて、従来の排紙変速技術を適用すると、以下のような問題点があった。
【0009】
前述したように、高生産性のプリントエンジンにおいては、紙間が極端に短いのが普通である。この場合に排紙変速を行うと、先行紙の後端が排紙ローラを抜けて、排紙モータを後続紙の排紙ローラへの進入速度に戻す時に、既に後続紙の先端が、排紙ローラに到達してしまう可能性がある。
【0010】
特に、排紙減速を行うと、先行紙の減速により、後続紙は相対的に追い付いてくる形となり、紙間は、さらに縮まる形になるからである。このような場合は、後続紙が排紙ローラ部においてジャムになる可能性が出てくることになった。
【0011】
さらに、問題を複雑にするのは、排紙ローラを駆動する排紙モータを駆動源として、排紙口に接続する簡易の排紙アクセサリの存在である。
【0012】
このような排紙アクセサリの例としては、シフトトレイがある。シフトトレイは、排紙ローラの下流に接続され、用紙を受け取る排紙トレーの一種であるが、全く駆動しない排紙トレーと異なり、部の切れ目等で、プリントエンジンからの指示により、主走査方向にシフトする機能を有し、ユーザーに簡易のシフトソート機能を提供するものである。
【0013】
一般的にシフトトレイは、低コストを狙っているため、シフト用の駆動源以外には、駆動源は持たない。用紙をシフトトレイ上に排出するためのシフトトレイ排紙ローラは、エンジンの排紙モータにより、エンジン本体の本体排紙ローラと一緒に駆動される。
【0014】
フィニッシャーのように、自前の用紙搬送用駆動源を持っているなら、その駆動源を使って、排紙変速を行うこともできるが、シフトトレイのような本体に従動するアクセサリの場合は、排紙変速は、エンジン本体の本体排紙ローラとシフトトレイのシフトトレイ排紙ローラの2つのローラに対して、同時に行わざるをえない。
【0015】
この時、排紙モータを排紙変速から進入速度まで戻すには、先行紙の後端がシフトトレイ排紙ローラを抜けており、後続紙の先端が本体排紙ローラに進入する前で、無ければならない。すなわち、シフトトレイ接続時の排紙変速においては、排紙モータに対する紙間は、本体排紙ローラとシフトトレイ排紙ローラの間隔分、縮まったも同然となるのである。
【0016】
本体排紙ローラとシフトトレイ排紙ローラの間隔が、プリントエンジンのプリント時の紙間と同じか、狭い場合に至っては、従来技術の排紙変速そのものが不可能となってしまうことになる。
【0017】
本発明は、このような問題点に鑑みて為されたものであり、その目的とする処は、高生産性の紙間が狭いプリントエンジンであっても排紙変速、特に排紙減速を実施することができ、整合棒等を追加するより安価に、排紙積載性の向上を得ることができる画像形成装置を提供することにある。
【0018】
また、シフトトレイのような、本体に従動する排紙アクセサリを接続した場合でも、生産性を落とさずに排紙変速、特に排紙減速を行うことが可能となり、排紙積載性の向上を得ることが可能な画像形成装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明は、下記の技術的構成により前記目的を達成できたものである。
【0020】
(1)プリントエンジン本体の排紙口に接続され、用紙搬送用の駆動源は持たず、プリントエンジン本体から、用紙搬送用の駆動力を受ける排紙アクセサリと、プリントエンジン本体の外排紙ローラと、前記排紙アクセサリの用紙搬送用ローラとを駆動する変速可能な排紙モータと、前記排紙モータの変速のタイミングを生成する基準となり、プリントエンジン本体の外排紙ローラへの用紙の先端の進入を検知できる外排紙センサと、前記排紙モータを制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記排紙モータは、プリントエンジン本体の外排紙ローラへの用紙進入速度である第一の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも増速された第二の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも減速された第三の排紙モータ速度と、に変速でき、前記制御手段は、プリントエンジン本体の外排紙ローラに用紙が進入した後、排紙モータだけで用紙の速度を変速できる第一の変速タイミングで、前記排紙モータを第一の排紙モータ速度から第二の排紙モータ速度へと変速させ、第一の変速タイミングの後、用紙の後端が少なくとも該排紙アクセサリの用紙搬送ローラに残っており、排紙モータだけで用紙の排出速度を変速できる第二の変速タイミングで、前記排紙モータを第二の排紙モータ速度から第三の排紙モータ速度へと変速させ、第二の変速タイミングの後、用紙後端が該排紙アクセサリの用紙搬送ローラを抜け排出され、後続紙の先端がプリントエンジン本体の外排紙ローラに進入する前の第三の変速タイミングで、前記排紙モータを第三の排紙モータ速度から第一の排紙モータ速度へ変速させ、前記第二の排紙モータ速度は、後続紙の先端がプリントエンジン本体の外排紙ローラに進入するより前に、第三の変速タイミングを設定できるように、先行紙と後続紙の間隔を広げるのに十分な速度であることを特徴とする画像形成装置。
【0021】
(2)外排紙ローラを駆動する変速可能な排紙モータと、前記排紙モータの変速のタイミングを生成する基準となり、外排紙ローラへの用紙の先端の進入を検知できる外排紙センサと、前記排紙モータを制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、前記排紙モータは、外排紙ローラへの用紙進入速度である第一の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも増速された第二の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも減速された第三の排紙モータ速度と、に変速でき、前記制御手段は、外排紙ローラに用紙が進入した後、排紙モータだけで用紙の速度を変速できる第一の変速タイミングで、前記排紙モータを第一の排紙モータ速度から第二の排紙モータ速度へと変速させ、前記第一の変速タイミングの後、用紙の後端が外排紙ローラに残っており、排紙モータだけで用紙の排出速度を変速できる第二の変速タイミングで、前記排紙モータを第二の排紙モータ速度から第三の排紙モータ速度へと変速させ、前記第二の変速タイミングの後、用紙後端が外排紙ローラを抜け排紙され、後続紙の先端が外排紙ローラに進入する前の第三の変速タイミングで、前記排紙モータを第三の排紙モータ速度から第一の排紙モータ速度へ変速させ、前記第二の排紙モータ速度は、後続紙の先端が排紙ローラに進入するより前に、第三の変速タイミングを設定できるように、先行紙と後続紙の間隔を広げるのに十分な速度であることを特徴とする画像形成装置。
【0022】
(3)前記排紙アクセサリが、プリントジョブの部の切れ目で主走査方向にシフトすることにより、部単位シフト処理を提供できるシフトトレイであることを特徴とする前記(1)項記載の画像形成装置。
【0023】
(4)前記プリントエンジン本体の外排紙ローラと前記排紙アクセサリの用紙搬送ローラとのローラ間隔が、用紙紙間と同じか、より広いことを特徴とする前記(1)項記載の画像形成装置。
【0024】
すなわち、排紙モータによる排紙変速、特に排紙減速を行う場合に、排紙モータを以下のように制御する。まず用紙が排紙モータで駆動される部分(以下、排紙モータ部)に進入する前に、第一の排紙モータ速度である用紙進入速度で、排紙モータを駆動する。排紙モータ部で用紙を受け取った後、用紙を排紙モータだけで変速できる第一の変速タイミングで、排紙モータを第二の排紙モータ速度まで増速し、後続用紙との紙間を十分に開く。用紙の後端が排紙モータ部から抜ける前の第二の変速タイミングで、排紙モータを第三の排紙モータ速度まで減速し、望みの排紙速度を満たす。用紙が排紙モータ部を抜けた後で、後続紙が排紙モータ部に進入する前の第三の変速タイミングで、排紙モータを第一の排紙モータ速度に戻す。以上のような、3段変速を行うことで、排紙減速を行うための紙間を開くことを、本発明は特徴とする。特に、本発明は、シフトトレイのような、排紙モータで従動する排紙アクセサリを接続した場合は、排紙モータで駆動することになる複数のローラのローラ間隔を考慮し、十分な紙間を開ける3段変速を行う場合に有効である。
【0025】
本発明によって、高生産性の紙間が狭いプリントエンジンにおいても排紙変速、特に排紙減速を実施することが可能となり、整合棒等を追加するより安価に、排紙積載性の向上を得ることが可能となる。また、シフトトレイのような、本体に従動する排紙アクセサリを接続した場合でも、生産性を落とさずに、排紙減速を行うことが可能となり、排紙積載性の向上を得ることが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
(実施例1)
図1は、本実施例の画像処理装置の構成を表す図である。
【0028】
1036は、画像処理装置の画像データを扱うコントローラであり、イメージリーダーからの画像や、ホストコンピューターからのPDLデータを画像に展開し、画像形成装置にプリント制御コマンドを送る。1037は、コントローラと画像入力装置を繋ぐネットワークケーブル、またはプリンタケーブルを表している。1038は画像形成装置の制御部であり、以下で説明する画像形成装置の構成要素を制御して、プリントを実行する。
【0029】
1001は感光ドラムである。1002は、潜像を形成するための露光の光源であるレーザーユニットである。1003は、レーザー光を走査するためのポリゴンミラーである。1004は、感光ドラム1001の余分な電荷を除去する前露光装置である。1005は、感光ドラム1001を帯電させる一次帯電器である。一次帯電器1005で帯電された感光ドラム1001は、レーザーユニット1002で変調されたレーザー光で露光され静電潜像が形成される。1006は現像ロータリーである。1007は、第一色であるマゼンタの現像を行うM現像器であり、1008は第二色であるイエローの現像を行うY現像器であり、1009は第三色であるシアンの現像を行うC現像器である。
【0030】
M現像器1007、Y現像器1008、C現像器1009は、現像ロータリー1006に内包されている。
【0031】
1010は、第四色であるブラックの現像を行うK現像器である。1011は中間転写体ベルト(ITB)である。感光ドラム1001上の静電潜像は、各現像器1007〜1010で、それぞれ現像され、ITB1011上に一次転写される。1012と1013は、ITBホームポジションセンサであり、ITB1011の半周分の間隔を開けて配置されている。
【0032】
なお、本実施例では、2つのITBホームポジションセンサ1012、1013を使う構成を例示しているが、ITBホームポジションセンサを1つにする代わりに、ITBホームポジション検知時と、そこからITB1011の半周分ITB1011が回転した時に、半回転信号を出力できるように、1つのITBホームポジションセンサを構成する形態に置き換えることも、もちろん可能である。
【0033】
ITB1011上で4色分のトナー像が重畳されたら、二次転写ローラ1014によって用紙に画像が二次転写される。
【0034】
1015は、給紙ユニットであり、紙庫から用紙を給紙する。1016はレジ前ローラである。1017はレジローラである。給紙ユニットから給紙された用紙は、停止中のレジローラ1017にレジ前ローラ1016で突き当てる形で作像側(ITB側)のタイミング待ちを行い、ITB1011と同期してレジONすることにより、二次転写ローラ1014に用紙とITB1011上の画像が同期して到着することにより、レジ合わせが実行される。1024は、クリーナーであり、一次転写後の残留トナーを感光ドラム1001から除去して、クリーニングする役目を持っている。
【0035】
1018は搬送ベルトであり、二次転写後の用紙が下流に向けて搬送される。1019は定着器であり、用紙に転写されたトナー画像の定着が実行される。1020は、分岐部の分岐フラッパであり、定着後の用紙が機外に排出される場合は、用紙を外排紙ローラ1021に送り、そうでない場合は、用紙を両面反転路1022へ送る。1031は分岐部の分岐センサである。分岐センサ1031は第一のセンサに相当する。1033は内排紙ローラであり、定着器1019から用紙を分岐路上に引き込む。
【0036】
1021は、機外排紙路の外排紙ローラであり、定着後の用紙を機外に排紙する。1035は、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021への用紙の先端の進入を検知できる外排紙センサであり、排紙変速を含む、機外への用紙の排出制御のタイミングは、外排紙センサ1035の検知を基準に実行される。
【0037】
すなわち、排紙モータ2010aの変速のタイミングを生成する基準となる。
【0038】
1022は両面反転路である。1032は、両面反転路1022の反転縦パスセンサである。1034は反転縦パスローラであり、1041は反転ローラである。反転縦パスローラ1034は、反転ローラ1041と共に、両面反転路1022へ用紙を引き込む。内排紙ローラ1033はワンウエイの機能を有しており、内排紙ローラ1033の回転速度より速い速度で反転縦パスローラ1034が用紙を引き込むことが可能となっている。これにより、内排紙ローラ1033で用紙後半を支えながら、両面反転路1022に用紙を加速させて引き込むことが可能である。
【0039】
反転ローラ1041が両面プリント時に、用紙をスイッチバックして引き出すことにより、表裏を反転させる。1023は両面搬送パスであり、両面反転路1022で表裏が反転された用紙を裏面プリントのため、再びレジ前ローラ1016へ搬送する。
【0040】
内排紙ローラ1033のワンウエイ機能は、用紙の外排紙時においても有効である。すなわち、外排紙ローラ1021に保持されている用紙の後端が、内排紙ローラ1033を抜けていなくても、定着器1019さえ抜けていれば、排紙モータ2010aの増速が可能である。
【0041】
1039は、プリントジョブの部の切れ目で主走査方向にシフトすることにより、部単位シフト処理を提供できる排紙アクセサリであるシフトトレイである。シフトトレイ1039は、プリントエンジン本体Pの排紙口に接続され、用紙搬送用の駆動源は持たず、プリントエンジン本体Pから、用紙搬送用の駆動力を受ける。
【0042】
1040は、シフトトレイ1039の用紙搬送ローラであるシフトトレイ排紙ローラである。シフトトレイ排紙ローラ1040と、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021とは、同じ変速可能な排紙モータ2010aで駆動される。
【0043】
Pはプリントエンジン本体である。
【0044】
図2に、本実施例における画像形成装置の制御ブロック図を示す。
【0045】
2001は、画像形成装置全体の制御を行うCPUである。CPU2001は排紙モータ2010aを制御する制御手段である。2002はROMであり、制御プログラムが格納されている。2003はRAMであり、制御においてワーク領域として利用する。2004は不揮発メモリであり、各種の調整値を格納している。2005はVsync発生部であり、画像入力装置との間で、画像信号の同期をとるために使用する。2006は、画像入力装置のような外部機器とのコマンド通信を管理する通信制御部である。2007はビデオ信号線であり、Vsync発生部2005からのVsyncによって同期された画像データが画像入力装置から画像形成装置へ転送されてくる。2008は、コントローラ1036とのI/Fである。
【0046】
2009は、作像レーザーユニットであり、ビデオ信号線2007から画像データを受け取り変調して露光を行う。2010は、モータ等の各種の搬送負荷を制御する駆動系制御部であり、内排紙ローラ1033と定着器1019の定着ローラを回転させる定着モータや、反転縦パスローラ1034と反転ローラ1041を回転させる反転モータ、外排紙ローラ1021を回転させる排紙モータ2010a等を駆動する。
【0047】
2010aは、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021と、シフトトレイ1039のシフトトレイ排紙ローラ1040とを駆動する変速可能な排紙モータである。排紙モータ2010aは、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021への用紙進入速度である第一の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも増速された第二の排紙モータ速度と、第一の排紙モータ速度よりも減速された第三の排紙モータ速度と、に変速できる。
【0048】
2011は、レジ調整部であり、駆動系制御部2010と同期してレジON信号を発生させ、紙上の所望の位置にトナー画像を転写させる。
【0049】
2012は、搬送や、環境等の各種のセンサを表している。分岐部の分岐センサや反転縦パスセンサ1032や外排紙センサ1035も該ブロックに結合している。分岐センサ1031や反転縦パスセンサ1032のような搬送用センサから出力される信号は、常時CPU2001によって監視されるのではなく、用紙の通過が予定されるタイミングにおいて、一定の時間幅の間だけ、信号が有効になるようにセンサマスクされる。これによってCPU2001はセンサ2012で用紙の先端を正しく検知する。
【0050】
2013は高圧制御部である。2014は定着器ブロックであり、定着ヒータ等を駆動する。2015は各種のFANを表している。2016は、ITB1011の回転とITBホームポジションの検知を実行するITB制御部である。2017は、シフトトレイ1039のシフト動作を実行するシフトトレイブロックである。
【0051】
次に、図3〜図6を用いて、本実施例における排紙モータの3段変速について説明する。
【0052】
図3は、本実施の形態における先行紙の外排紙センサON状態を説明する図、図4は、本実施の形態における増速のための第一の変速タイミングの状態を説明する図、図5は、本実施の形態における排紙減速のための第二の変速タイミングの状態を説明する図、図6は、本実施の形態における排紙モータ速度を戻すための第三の変速タイミングの状態を説明する図である。
【0053】
図3〜図6において、1019は定着器、1033は、ワンウエイを有する内排紙ローラ、1035は外排紙センサ、1021は、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ、1040は、用紙搬送ローラであるシフトトレイ排紙ローラを表し、これらの番号は図1に対応している。
【0054】
3001は先行紙、3002は後続紙である。3003は、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021とシフトトレイ1039のシフトトレイ排紙ローラ1040とのローラ間隔を表している。3004は、先行紙3001と後続紙3002との間隔である紙間を表している。
【0055】
ここで、図3では、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021と、シフトトレイ1039のシフトトレイ排紙ローラ1040とのローラ間隔3003が、用紙紙間3004より広い例を示している。
【0056】
図3において、先行紙3001の先端は外排紙センサ1035に当たっている。先行紙3001は、今まさに外排紙ローラ1021に、進入速度で進入しようとしているところであり、排紙モータ2010aは第一の排紙モータ速度である進入速度で回っている。
【0057】
外排紙センサ1035の用紙先端におけるセンサONは、以降の制御タイミングの発生の基準となる。外排紙センサ1035がONしたら、用紙の長さとローラ間の距離を元に、用紙の後端が、定着器1019を十分抜ける長さだけの時間が経ったら、第一の変速タイミング発生用のイベントを発行するように、CPU2001内のシステムタイマに設定する。
【0058】
図4は、第一の変速タイミング発生用のイベントをシステムタイマから受けた状態を表している。
【0059】
4001は、第一の変速タイミングでの紙間である。
【0060】
この時、排紙モータ2010aは、増速用の速度である第二の排紙モータ速度まで、増速される。すなわち、CPU2001は、プリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021に用紙が進入した後、排紙モータ2010aだけで用紙の速度を変速できる第一の変速タイミングで、排紙モータ2010aを第一の排紙モータ速度から第二の排紙モータ速度へと変速させる。
【0061】
内排紙ローラ1033は前述したようにワンウエイを有しているので、用紙後端が内排紙ローラ1033を抜けていなくても、増速は可能である。
【0062】
図4の時点では、紙間4001は、図3の紙間3004と同じ大きさだが、図4から次の図5に遷移する間に、紙間を開くことになる。また、図4で示す第一の変速タイミングにおいて、用紙の長さとローラ間の距離を元に、用紙の後端が、排紙モータ2010aの支配下にある限界のタイミングである第二の変速タイミング発生用のイベントを発行するように、CPU2001内のシステムタイマに設定する。
【0063】
図5は、用紙の後端が、排紙モータ2010aの支配下にある限界のタイミングである第二の変速タイミングをシステムタイマから受けた状態を表している。
【0064】
この時、排紙モータ2010aは、排紙減速用の速度である第三の排紙モータ速度まで、減速される。すなわち、CPU2001は、第一の変速タイミングの後、用紙の後端が少なくともシフトトレイ1039のシフトトレイ排紙ローラ1040に残っており、排紙モータ2010aだけで用紙の排出速度を変速できる第二の変速タイミングで、排紙モータ2010aを第二の排紙モータ速度から第三の排紙モータ速度へと変速させる。
【0065】
この第三の排紙モータ速度は、第一の排紙モータ速度より遅い速度である。
【0066】
5001は、第二の変速タイミングでの紙間を表している。
【0067】
紙間5001は、図4の第一の変速タイミングにおける増速により、図3の紙間3004、図4の紙間4001より大きく開いている。この紙間の拡張により、排紙減速に必要な時間を稼いでいる。
【0068】
また、図5で示す第二の変速タイミングにおいて、後続紙3002が外排紙ローラ1021に進入する間隔であるプリント生産性と、先行紙3001の後端がシフトトレイ1039の外排紙ローラ1040に残っている長さを元に、先行紙3001の後端がシフトトレイ1039の外排紙ローラ1040を抜け、かつ後続紙3002の先端が、外排紙ローラ1021に進入する前に相当する第三の変速タイミング発生用のイベントを発行するように、CPU2001内のシステムタイマに設定する。
【0069】
図6は、第三の変速タイミングの状態を示している。
【0070】
6001は、第三の変速タイミングでの紙間を表している。6002は、後続紙3002の次に続く用紙である。
【0071】
図6において、後続紙3002の先端は、外排紙ローラ1021に進入する前であり、外排紙センサ1035にも、まだ当たっていない。先行紙3001は、すでに排出されている。
【0072】
図5から図6への遷移の間、後続紙3002は、進入速度である第一の排紙モータ速度で進行し、先行紙3001は、第一の排紙モータ速度より遅い第三の排紙モータ速度で進行した後、排出されているので、先行紙3001と後続紙3002との紙間6001は、図5の紙間5001より縮まっている。
【0073】
この第三の変速タイミングにおいて、排紙モータ2010aは、前述の第一の排紙モータ速度に戻され、後続紙3002の先端の外排紙ローラ1021への進入を待つ。すなわち、CPU2001は、第二の変速タイミングの後、用紙後端がシフトトレイ1039のシフトトレイ排紙ローラ1040を抜け排出され、後続紙3002の先端がプリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021に進入する前の第三の変速タイミングで、排紙モータ2010aを第三の排紙モータ速度から第一の排紙モータ速度へ変速させる。
【0074】
排紙モータ2010aが、前述の第一の排紙モータ速度に戻された後、後続紙3002の先端が外排紙センサ1035に当たった時、後続紙3002を新たな先行紙として、図3で示した動作が、繰り返される。
【0075】
図7は、図3〜図6で説明した排紙モータ2010aの制御を実行するために、画像形成装置が実行する制御フローチャートを示している。
【0076】
図7の制御フローチャートは、図2で説明したCPU2001で実行されるプログラムである。
【0077】
ステップS7010で、ジョブ先頭で、排紙モータ2010aを用紙の外排紙ローラ1021への進入速度である第一の排紙モータ速度で回す。
【0078】
ステップS7020は、OSがイベント待ち状態で、イベントを受信した時のイベント判定処理を表しており、受信したイベントによって、続いて実行するステップが異なる。用紙先端が外排紙センサ1035にONすると、ステップS7030の処理が行われる。
【0079】
ステップS7030で、用紙増速のための第一の変速タイミングイベントがシステムタイマにセットされ、ステップS7020のイベント待ち状態に戻る。
【0080】
ステップS7020で、第一の変速タイミングイベントを受信すると、ステップS7040が実行される。
【0081】
ステップS7040で、排紙モータ2010aが、用紙増速のための第二の排紙モータ速度に変速される。この第二の排紙モータ速度は、後続紙3002の先端がプリントエンジン本体Pの外排紙ローラ1021に進入するより前に、第三の変速タイミングを設定できるように、先行紙3001と後続紙3002の紙間3004を広げるのに十分な速度である。
【0082】
ステップS7050で、排紙減速のための第二の変速タイミングイベントがシステムタイマにセットされ、ステップS7020のイベント待ち状態に戻る。
【0083】
ステップS7020で、第二の変速タイミングイベントを受信すると、ステップS7060が実行される。
【0084】
ステップS7060で、排紙モータ2010aが、排紙減速のための第三の排紙モータ速度に変速される。
【0085】
ステップS7070で、排紙モータ2010aを進入速度に戻すための第三の変速タイミングイベントがシステムタイマにセットされ、ステップS7020のイベント待ち状態に戻る。
【0086】
ステップS7020で、第三の変速タイミングイベントを受信すると、ステップS7080が実行される。
【0087】
ステップS7080で、排紙モータ2010aは、用紙の外排紙ローラ1021への進入速度である第一の排紙モータ速度に変速され、ステップS7020のイベント待ち状態に戻る。
【0088】
ステップS7020で、プリントジョブ終了のイベントを受信すると、ステップS7090に抜け、処理を終える。
【0089】
図7で説明したように、画像形成装置のCPU2001が制御することで、図3から図6で示したように3段変速の排紙モータ制御を実現することが可能となる。
【0090】
なお、本実施例では、図3において、シフトトレイ1039を接続した状態で、紙間3004より、外排紙ローラ1021とシフトトレイ排紙ローラ1040のローラ間隔3003が長い例について説明してきたが、これは本発明が、この状態で特に有効であり、理解し易いためであり、本発明は、ローラ間隔3003と紙間3004の大きさの大小に限定されるわけでは無いことは自明である。
【0091】
すなわち、紙間3004が、外排紙ローラ1021とシフトトレイ排紙ローラ1040のローラ間隔3003と同じでも、より広くても、本発明は適用でき、従来の排紙減速が困難な程、生産性が高い画像形成装置に有効となる。また、シフトトレイ1039を接続しない場合で、紙間が狭い画像形成装置についても、外排紙ローラ1021とシフトトレイ排紙ローラ1040のローラ間隔3003の長さを0として考えれば、本発明を適用できることは、言うまでも無い。
【0092】
この場合、CPU2001は、第一の変速タイミングの後、用紙の後端が外排紙ローラ1021に残っており、排紙モータ2010aだけで用紙の排出速度を変速できる第二の変速タイミングで、排紙モータ2010aを第二の排紙モータ速度から第三の排紙モータ速度へと変速させる。
【0093】
そして、CPU2001は、第二の変速タイミングの後、用紙後端が外排紙ローラ1021を抜け排紙され、後続紙3002の先端が外排紙ローラ1021に進入する前の第三の変速タイミングで、排紙モータ2010aを第三の排紙モータ速度から第一の排紙モータ速度へ変速させる。
【0094】
【発明の効果】
以上、説明してきたように、本発明によれば、高生産性の紙間が狭いプリントエンジンであっても排紙変速、特に排紙減速を実施することができ、整合棒等を追加するより安価に、排紙積載性の向上を得ることができる画像形成装置を提供できる。
【0095】
また、シフトトレイのような、本体に従動する排紙アクセサリを接続した場合でも、生産性を落とさずに排紙変速、特に排紙減速を行うことが可能となり、排紙積載性の向上を得ることが可能な画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態における画像形成装置の全体構成図
【図2】本実施の形態における画像形成装置のブロック図
【図3】本実施の形態における先行紙の外排紙センサON状態を説明する図
【図4】本実施の形態における増速のための第一の変速タイミングの状態を説明する図
【図5】本実施の形態における排紙減速のための第二の変速タイミングの状態を説明する図
【図6】本実施の形態における排紙モータ速度を戻すための第三の変速タイミングの状態を説明する図
【図7】本実施の形態における排紙モータの制御フローチャート
【符号の説明】
1019 定着器
1021 外排紙ローラ
1033 内排紙ローラ
1035 外排紙センサ
1039 シフトトレイ
1040 シフトトレイ排紙ローラ
2001 CPU
2010a 排紙モータ
3001 先行紙
3002 後続紙
3003 ローラ間隔
3004 紙間
4001 第一の変速タイミングでの紙間
5001 第二の変速タイミングでの紙間
6001 第三の変速タイミングでの紙間
P プリントエンジン

Claims (1)

  1. プリントエンジン本体の排紙口に接続され、用紙搬送用の駆動源は持たず、プリントエンジン本体から、用紙搬送用の駆動力を受ける排紙アクセサリと、
    プリントエンジン本体の外排紙ローラと、前記排紙アクセサリの用紙搬送用ローラとを駆動する変速可能な排紙モータと、
    前記排紙モータの変速のタイミングを生成する基準となり、プリントエンジン本体の外排紙ローラへの用紙の先端の進入を検知できる外排紙センサと、
    前記排紙モータを制御する制御手段と、を備える画像形成装置であって、
    前記排紙モータは、プリントエンジン本体の外排紙ローラへの用紙進入速度である第一の排紙モータ速度と、
    第一の排紙モータ速度よりも増速された第二の排紙モータ速度と、
    第一の排紙モータ速度よりも減速された第三の排紙モータ速度と、に変速でき、前記制御手段は、プリントエンジン本体の外排紙ローラに用紙が進入した後、排紙モータだけで用紙の速度を変速できる第一の変速タイミングで、前記排紙モータを第一の排紙モータ速度から第二の排紙モータ速度へと変速させ、
    第一の変速タイミングの後、用紙の後端が少なくとも該排紙アクセサリの用紙搬送ローラに残っており、排紙モータだけで用紙の排出速度を変速できる第二の変速タイミングで、前記排紙モータを第二の排紙モータ速度から第三の排紙モータ速度へと変速させ、
    第二の変速タイミングの後、用紙後端が該排紙アクセサリの用紙搬送ローラを抜け排出され、後続紙の先端がプリントエンジン本体の外排紙ローラに進入する前の第三の変速タイミングで、前記排紙モータを第三の排紙モータ速度から第一の排紙モータ速度へ変速させ、
    前記第二の排紙モータ速度は、後続紙の先端がプリントエンジン本体の外排紙ローラに進入するより前に、第三の変速タイミングを設定できるように、先行紙と後続紙の間隔を広げるのに十分な速度であることを特徴とする画像形成装置。
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