JP2019108593A - 銀微粒子分散体の製造方法 - Google Patents

銀微粒子分散体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2019108593A
JP2019108593A JP2017242794A JP2017242794A JP2019108593A JP 2019108593 A JP2019108593 A JP 2019108593A JP 2017242794 A JP2017242794 A JP 2017242794A JP 2017242794 A JP2017242794 A JP 2017242794A JP 2019108593 A JP2019108593 A JP 2019108593A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silver
amine compound
silver oxalate
solvent
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017242794A
Other languages
English (en)
Inventor
亮太 山口
Ryota Yamaguchi
亮太 山口
香 河村
Kaori Kawamura
香 河村
矢次 健一
Kenichi Yatsugi
健一 矢次
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DIC Corp
Original Assignee
DIC Corp
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DIC Corp, Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd filed Critical DIC Corp
Priority to JP2017242794A priority Critical patent/JP2019108593A/ja
Publication of JP2019108593A publication Critical patent/JP2019108593A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Metal Powder And Suspensions Thereof (AREA)
  • Powder Metallurgy (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

【課題】工業的生産性に優れ、かつ、安全に実施することが出来る銀微粒子分散体の製造方法の提供。【解決手段】シュウ酸銀に対して溶媒量を規定することで、熱分解時においても溶媒を沸騰させず、安全に銀微粒子分散体を工業的に生産可能な方法。溶媒にシュウ酸銀に対して、少なくとも6当量のアミン化合物を用いることで、アミン化合物と炭酸ガスを反応させ、ガスの発生を限りなくゼロに抑制できる銀微粒子分散体の合成方法。アミン化合物をシュウ酸銀に対して、Xモル当量用いる場合、アミン化合物の沸点が275X−0.3℃以上であるか又は、アミン化合物と溶剤の混合溶媒をシュウ酸銀に対してXモル当量用いる場合、混合溶液の沸点が275X−0.3℃以上である銀微粒子分散体の製造方法。【選択図】図1

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜トランジスタ、有機薄膜太陽電池等、有機電子デバイスにおいて、配線、電極等に用いる導電性材料である金属微粒子およびそれを分散させた金属微粒子分散体の製造方法に関する発明である。
各種金属微粒子の中でも、本発明は銀微粒子の製造方法に関するものである。とくに、本発明の銀微粒子分散体の製造方法は、シュウ酸銀を用いた熱分解法を用いることに技術的特徴を有する。
近年、電子デバイスの軽量化、薄膜化に加えて、フレキシブル、ストレッチャブルな基板に回路を形成するため、半導体材料、導電性材料、絶縁材料を印刷することで電子デバイスを作製するプリンタブルエレクトロニクス技術が注目されている。
プリンテッドエレクトロニクス技術による配線部分、電極部分の形成には、ナノサイズ、マイクロサイズの金属微粒子が用いられる。金属微粒子は、配線部分、電極部分の作製を印刷等の簡便な方法による形成を可能にする。
また、金属微粒子は表面エネルギーの増大に起因するナノサイズ効果によってバルク金属に比べて溶融温度を低くすることができる点で利点がある。
金属微粒子の金属としては、銀、銅、ニッケル等のさまざまな金属種がすでに報告されている。中でも銀は、高い導電性を有し、銅やニッケル等の卑な金属と比較すると空気中において酸化されにくい。したがって、導電配線や接合剤の用途に向いており、かつ、合成時及び配線作製時の取り扱いが容易であるという様々な利点がある。
銀微粒子分散体の製造方法としてさまざまな方法がすでに知られている。例えば、湿式法として熱分解法、化学還元法、電気化学法がある。乾式法としてガス中蒸発法、スパッタ法がある。
しかし、ナノサイズの銀微粒子はその表面活性の高さから、有機物で銀表面を保護しないと安定して分散体として存在することができない。したがって、ナノサイズの銀微粒子を作製する際には、銀微粒子の製造と同時に粒子表面に各種の保護膜を生成させた被覆銀微粒子として製造するほうが一般的である。
したがって、均一な粒子系を有するナノサイズの銀微粒子の製造は、銀化合物と保護剤とが共存する環境化において行う方法が一般的といえる。なかでも、上記熱分解法(特許文献1)及び化学還元法(特許文献2)を用いる製造方法においては、同時に多量の銀微粒子分散体を作製できる点から量産性に優れているといえる。
特に熱分解法において、シュウ酸銀を用いた熱分解法の場合、熱分解時において生じる副生成物が炭酸ガスのみであるから、銀微粒子分散体合成時に仕込んだ物質以外の物質が発生せず、不純物を嫌う電子材料を作製する際において好適に用いることができる。
これまでに、シュウ酸銀を保護剤存在下に置いて加熱攪拌し、銀微粒子分散体を作製する方法が報告されている。
特許文献3では、シュウ酸銀をアミン化合物存在下に置いて熱分解することによる銀微粒子分散体の製造方法が記載されている。しかし、シュウ酸銀は自己反応性物質であり熱分解反応時には多量の発熱と炭酸ガスの発生により、反応液が発泡する。現に、反応液が発泡する旨、実施例に記載されている。熱分解反応時に発泡は、溶媒及びアミン化合物の突沸現象の発生や、炭酸ガス発生による釜内部の急激な圧力上昇が生じる可能性が高い。したがって、当該文献に示された条件化で安全に合成実験を行うことは難しく、スケールアップ合成を安全に実施することも困難である。
特許文献4には、アルキルアミン、沸点249℃の高沸点溶媒及び脂肪酸の存在下においてシュウ酸銀を熱分解することにより銀微粒子分散体を作製する方法が記載されている。加えて、当該特許文献には、1分あたりの副生ガス発生量を反応容器に対して300%以下とする銀微粒子分散体の製造方法が記載されている。しかしながら、当該特許文献記載の方法は、連続的又は断続的にシュウ酸銀化合物を反応容器に導入するものであるから、バッチ式で反応を行った場合には、反応時間にバラつきが生じる。したがって、均一な粒子径を有する銀微粒子分散体を得ることは難しい。
特開2014−040630号公報 特開2007−039718号公報 特開2010−265543号公報 特開2015−040319号公報
本発明が解決しようとする課題は、シュウ酸銀の熱分解を利用した銀微粒子分散体の製造を工業的生産性に優れ、かつ、安全に実施することにある。本発明が解決しようとする課題は2つある。
第一に、前述したとおり銀微粒子を合成するさいには、シュウ酸銀の分解熱が発生する。錯化したシュウ酸(シュウ酸銀化合物)は、80℃程度の低温で熱分解が発生するため、溶媒の温度が急激に上昇し、反応温度を制御することが困難であるという課題がある。この温度制御の難しさは、シュウ酸銀熱分解法による銀微粒子分散体の量産化を難しくしているという現状がある。
本発明は、シュウ酸銀分解時に発生する大量の熱を溶媒に吸収させることができる条件を実験により検証することで課題解決を図った。
第二に、(式1)に示したとおり、シュウ酸銀化合物は約80℃の温度で熱分解が生じる。このとき、シュウ酸銀は副生ガスとして炭酸ガスを多量に発生させる。ガスの発生量は、シュウ酸銀35g(銀25g)を熱分解した場合に5.2Lにおよぶ。
したがって、シュウ酸銀熱分解法による銀微粒子分散体の量産には、ガスの発生による釜内部の圧力上昇をいかに抑制するかが課題となる。内圧上昇の抑制方法として、ベントにより内圧の上昇を抑える方法があるが、記載の反応は急速に進むため内容物がガスと共に噴出するおそれがある。
(式1)
Figure 2019108593
特許文献4記載の方法は、上述したとおり、ガスの発生と反応熱を抑制できるものの、粒子径にバラつきが発生すると共に、一括して大量に合成することは難しい。
本発明は、シュウ酸銀化合物の熱分解時に発生する多量の炭酸ガスを溶媒に中和させ・吸収させることができる条件を実験により検証することで課題解決を図った。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の手段を見出した。
第一に、一定値以上の沸点を有するアミン化合物をシュウ酸銀熱分解反応の溶媒として用いることにより、熱分解時においても溶媒を沸騰させることなく、安全に銀分散体を大量に合成可能な条件を見出した。
第二に、本発明は溶媒に大量のアミン化合物を用いることで、アミン化合物と炭酸ガスを反応させることでガスの発生を限りなくゼロに抑制できる合成方法を見出した。
溶媒に使用したアミン化合物は、炭酸ガスと反応し、カルバミン酸乃至カルバメートを生成する。
(式2)
Figure 2019108593
(RNHは、1級アミン化合物又は2級アミン化合物を示している。R及びRは、置換基(Hを含む)を示している。)当該反応により炭酸ガスをアミン化合物により中和させ・吸収させることができ、その結果、釜の内圧上昇を飛躍的に抑制できることを見出した。本発明を完成させるに至った。
第三に、溶媒に保護剤としても作用するアミン化合物を過剰量用いることにより、アミン化合物が銀微粒子の保護剤として作用し、分散安定性を向上させることが可能であることを見出した。本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、
(1)シュウ酸銀と、アミン化合物とを熱分解することにより銀微粒子分散体を製造する方法であって、
アミン化合物をシュウ酸銀に対して6モル当量を超える量を含む銀微粒子分散体の製造方法。
(2)前記アミン化合物をシュウ酸銀に対してXモル当量用いる場合に、アミン化合物の沸点が275X−0.3℃以上である銀微粒子分散体の製造方法。
(3)さらに溶剤を加え、アミン化合物と溶剤との混合溶媒をシュウ酸銀に対してXモル当量用いる場合に、前記混合溶媒の沸点が275X−0.3℃以上である銀微粒子分散体の製造方法。
(4)前記アミン化合物又はアミン化合物と溶剤との混合溶媒がシュウ酸銀化合物に対して12モル当量以上であって、かつ、溶媒中のアミン化合物がシュウ酸銀に対して6モル当量を超える量を含む銀微粒子分散体の製造方法。
(5)前記アミン化合物が、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、3−(ドデシルオキシ)プロピルアミンのうち少なくとも1つを含む銀微粒子分散体の製造方法。
本発明は、シュウ酸銀の熱分解を利用した銀微粒子分散体の製造を工業的生産性に優れ、かつ、安全に実施するための製造方法を提供するものである。
本発明の銀微粒子製造方法によれば、シュウ酸銀熱分解反応の溶媒としてアミン化合物を用いることにより、熱分解時においても溶媒を沸騰させることなく、安全に銀分散体を大量に合成することができる。
また、溶媒にシュウ酸銀に対して少なくとも6モル当量を超える量のアミン化合物を用いることで、炭酸ガスをアミン化合物により中和し・吸収させることができる。即ち、反応時の炭酸ガス発生量を限りなくゼロに抑制できる。これにより、反応釜内部の圧力上昇を飛躍的に低減し、安全にシュウ酸銀熱分解法による銀微粒子分散体を合成できる方法を見出した。
実施例5から7より得られた結果を、溶媒の当量数に対してプロットした。また、そのプロットした点の近似曲線より式を求めた。
以下、本発明を詳細に説明する。
(銀微粒子粒子の合成)
本実施形態に係る銀微粒子の製造方法は、アミン化合物と、シュウ酸銀とを混合してシュウ酸銀化合物を生成させる工程(第一工程)(式3)と、第一工程により得られたシュウ酸銀化合物をアミン化合物存在下で加熱・分解させて銀微粒子を生成する工程(第二工程)(式1)と、を備えている。
(式3)
Figure 2019108593
本明細書において、「沸点」は、1気圧での沸点を意味する。
シュウ酸銀化合物を生成させる工程(第一工程)では、シュウ酸銀を完全に錯化できるアミン化合物であれば特に制限されることはないが、反応性の観点から、体積当りのアミン濃度が高いアミン化合物が好ましく、炭素数が8以下のアミン化合物を含むことが好ましい。
シュウ酸銀化合物を加熱して分解させて銀微粒子を形成する工程(第二工程)では、金属コロイド粒子同士の衝突を防止することによって分散安定化する観点から、生成した銀微粒子表面を効果的に被覆できるアミン化合物を用いることが好ましい。特に、粒子間の接触による凝集体の形成を低減するため、炭素数が6以上の長鎖構造又は分岐構造を有するアミン化合物を含有することがより好ましい。
シュウ酸銀化合物を生成させる工程(第一工程)とシュウ酸銀化合物を加熱して分解させて銀微粒子を形成する工程(第二工程)は連続して行うものであるため、第二工程を行う前に、第一工程で生成したシュウ酸銀化合物には、第二工程で有用なアミン化合物が共存させておくことが好ましい。
第一工程において有用なアミン化合物だけで第一工程を開始した場合であっても、第二工程を開始する前に第二工程において有用なアミン化合物を添加することもできる。また、第一工程を開始する時に、第一工程において有用なアミン化合物と第二工程において有用なアミン化合物を併用することもできる。
いずれの場合においても、銀微粒子の製造工程において溶媒の発泡を避けるために、
1.シュウ酸銀の分解により発生する熱を吸収できる量の溶媒を用いる必要があり、
2.シュウ酸銀の熱分解時に発生する炭酸ガスを吸収できる十分な量のアミン化合物を溶媒として用いる必要がある。
(第一工程)
シュウ酸銀化合物を生成させる第一工程においては、アミン化合物と銀化合物とを混合することにより、両者間のシュウ酸銀化合物が生成する。アミン混合液に含まれるアミンの総量は、シュウ酸銀化合物中の金属の化学量論量以上であることが好ましい。シュウ酸銀化合物とならないシュウ酸銀が残留すると、銀微粒子の均一かつ安定的な分散が阻害される可能性があるためである。
アミン化合物とシュウ酸銀とのシュウ酸銀化合物の形成反応は、アミン化合物とシュウ酸銀とを含む溶液を30℃から50℃程度で5分から3時間程度撹拌することにより行うことができる。反応温度を高めることによって反応時間を短縮することができるが、第二工程の熱分解開始温度と十分な温度差を設けることによって、予期しない分解反応を避ける観点から反応温度は50℃以下が好ましい。反応系、特にアミン化合物の化学変化や引火を避けるために、水分の混入を避けることが好ましく、窒素、アルゴンなどの不活性ガス、又は、乾燥空気雰囲気下で反応させることができる。
(第二工程)
次の工程(第二工程)においては、先の工程で生成したシュウ酸銀化合物を加熱して分解させることにより銀微粒子を形成する。加熱によりシュウ酸銀化合物を分解させる際の温度は、用いるアミン化合物によって変動するため調整が必要であるが、シュウ酸銀化合物を分解して金属を生成させ、また、生成する銀微粒子からのアミン化合物の脱離を防ぐ観点から、70℃から150℃の範囲で5分から2時間程度反応させることが好ましい。
また、気化したアミン化合物の引火を防止するため、低酸素濃度条件で反応させることが好ましい。
(アミン化合物)
第一工程と第二工程に利用できるアミン化合物は、(式3)(式1)に記載した反応が進行するのであれば特に制限されることはなく、第1級、第2級又は第3級アミン化合物を用いることができる。しかし、炭酸ガス吸収効率の観点から、第1級アミン又は第2級アミンを好適に用いることができる。例えば、2−メトキシエチルアミン、2−エトキシエチルアミン、2−n−プロポキシエチルアミン、2−イソプロポキシエチルアミン、2−n−ブトキシエチルアミン、2−イソブトキシエチルアミン、2−tert−ブトキシエチルアミン、2−n−ペンチルオキシエチルアミン、2−n−ヘキシルオキシエチルアミン、2−n−ヘプチルオキシエチルアミン、2−n−オクチルオキシエチルアミン、2−(2−エチルヘキシルオキシ)エチルアミン、2−(2−ブチルヘキシルオキシ)エチルアミン、2−デシルオキシエチルアミン、2−ドデシルオキシエチルアミン、2−テトラデシルオキシエチルアミン、2−ステアリルオキシエチルアミン、2−オレイルオキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−n−プロポキシプロピルアミン、3−イソプロポキシプロピルアミン、3−n−ブトキシプロピルアミン、3−イソブトキシプロピルアミン、3−tert−ブトキシプロピルアミン、3−n−ペンチルオキシプロピルアミン、3−n−ヘキシルオキシプロピルアミン、3−n−ヘプチルオキシプロピルアミン、3−n−オクチルオキシプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−(2−ブチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−デシルオキシプロピルアミン、3−ドデシルオキシプロピルアミン、3−テトラデシルオキシプロピルアミン、3−ステアリルオキシプロピルアミン、3−オレイルオキシプロピルアミン、ビス(2−アミノエチル)エーテル、ビス(3−アミノプロピル)エーテル、1,2−ビス(3−アミノエトキシ)エタン、1,2−ビス(3−アミノプロポキシ)エタン、2−(アミノエチルアミノ)エタノール、2−(アミノエトキシ)エタノール、3−(2−ヒドロキシエチルアミノ)プロピルアミン、N−(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、N−(3−アミノプロピル)ジエタノールアミン、2−メチルチオエチルアミン、2−エチルチオエチルアミン、2−n−プロピルチオエチルアミン、2−イソプロピルチオエチルアミン、2−n−ブチルチオエチルアミン、2−イソブチルチオエチルアミン、2−tert−ブチルチオエチルアミン、2−n−ペンチルチオエチルアミン、2−n−ヘキシルチオエチルアミン、2−n−ヘプチルチオエチルアミン、2−n−オクチルチオエチルアミン、2−(2−エチルヘキシルチオ)エチルアミン、2−(2−ブチルヘキシルチオ)エチルアミン、2−デシルチオエチルアミン、2−ドデシルチオエチルアミン、2−テトラデシルチオエチルアミン、2−ステアリルチオエチルアミン、2−オレイルチオエチルアミン、3−メチルチオプロピルアミン、3−エチルチオプロピルアミン、3−n−プロピルチオアミン、3−イソプロピルチオプロピルアミン、3−n−ブチルチオプロピルアミン、3−イソブチルチオプロピルアミン、3−tert−ブチルチオプロピルアミン、3−n−ペンチルチオプロピルアミン、3−n−ヘキシルチオプロピルアミン、3−n−ヘプチルチオプロピルアミン、3−n−オクチルチオプロピルアミン、3−(2−エチルヘキシルチオ)プロピルアミン、3−(2−ブチルヘキシルチオ)プロピルアミン、3−デシルチオプロピルアミン、3−ドデシルチオプロピルアミン、3−テトラデシルチオプロピルアミン、3−ステアリルチオアミン、3−オレイルチオプロピルアミン、1−オクチルアミン、2−エチルヘキシルアミン、1−ノニルアミン、1−デシルアミン、イソデシルアミン、1−ウンデシルアミン、1−ドデシルアミン、1−トリデシルアミン、1−テトラデシルアミン、1−ペンタデシルアミン、1−ヘキサデシルアミン、1−ヘプタデシルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等を例示することができる。
この他に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、アミジン類も併用することができる。例えば、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等を例示することができる。
この他に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、カルボン酸類を添加することもできる。カルボン酸としては、炭素数が1から22までの脂肪酸の他、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸、15−ヒドロキシペンタデカン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、コール酸、デオキシコール酸、デヒドロコール酸、ケノオキシコール酸、12−オキソケノデオキシコール酸、グリココール酸、コラン酸、リトコール酸、ヒオデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、アポコール酸、タウロコール酸、アビエチン酸、デヒドロアビエチン酸、グリチルリチン酸、グリシルリジン酸、ラウロイルサルコシン、ステアロイルサルコシン、オレオイルサルコシン酸、6−アミノヘキサン酸、N−(tert−ブトキシカルボニル)−6−アミノヘキサン酸、桂皮酸、2−(2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ)酢酸、2−ベンゾイル安息香酸等を例示することができる。
この他に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、チオール類を添加することもできる。チオールとしては、オクタンチオール、デカンチオール、ドデカンチオール、パーフルオロオクタンチオール、パーフルオロデカンチオール、パーフルオロドデカンチオール、ベンゼンチオール、3−メチルベンゼンチオール、4−メチルベンゼンチオール、3−フルオロベンゼンチオール、4−フルオロベンゼンチオール、3−クロロベンゼンチオール、4−クロロベンゼンチオール、ペンタクロロベンゼンチオール、3−ブロモベンゼンチオール、4−ブロモベンゼンチオール、3−メトキシベンゼンチオール、4−メトキシベンゼンチオール、3−メチルチオベンゼンチオール、4−メチルチオベンゼンチオール、3−トリフルオロメトキシベンゼンチオール、4−トリフルオロメトキシベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルチオベンゼンチオール、4−トリフルオロメチルチオベンゼンチオール、ペンタフルオロベンゼンチオール、3−トリフルオロメチルベンゼンチオール、4−トリフルオロメチルベンゼンチオール、4−トリフルオロメチル−2,3,5,6−テトラフルオロベンゼンチオール、3−ニトロベンゼンチオール、4−ニトロベンゼンチオール、フルオレンチオール、3−シアノベンゼンチオール、4−シアノベンゼンチオール、ビフェニルチオール、2−メルカプト−5−ニトロベンズイミダゾール、5−クロロ−2−メルカプトベンゾイミダゾール等を例示することができる。
この他に、本発明の効果を損なわない範囲であれば、ホスフィン類を添加することもできる。ホスフィン類としては、トリ−1−ブチルホスフィン、トリ−1−オクチルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフィン等を例示することができる。
(その他溶媒)
第一工程及び第二工程においては、上記アミン化合物のみを溶媒として用いることもできるが、本発明の効果を損なわない範囲であれば、有機溶剤を加えて第一工程又は第二工程を実施することができる。
有機溶剤について特に定めはないが、銀微粒子を凝集させない良溶媒を用いることが、均一な粒子系を有する銀分散体を製造する上では好ましい。
例えば、水酸基を含有する有機溶剤としてメタノール、エタノール、1−プロパノール、イソプロパノール、1−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、アミルアルコール、tert−アミルアルコール、1−ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、2−エチル−1−ブタノール、1−ヘプタノール、1−オクタノール、4−メチル−2−ペンタノール、ネオペンチルグリコール、プロピオニトリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、イソブチレングリコール、2,2−ジメチル−1,3−ブタンジオール、2−メチル−1,3−ペンタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、2,5−ヘキサンジオール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができる。
その他、水酸基を含有しない有機溶剤として、アセトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、アセトフェノン、アクリロニトリル、プロピオニトリル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリル、γ−ブチロラクトン、ε−カプロラクト、プロピオラクトン、炭酸−2,3−ブチレン、炭酸エチレン、炭酸1,2−エチレン、炭酸ジメチル、炭酸エチレン、マロン酸ジメチル、乳酸エチル、安息香酸メチル、サリチル酸メチル、二酢酸エチレングリコール、ε−カプロラクタム、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアミド、N−メチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ホルムアミド、ピロリジン、1−メチル−2−ピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミド、ナフタレンも例示することができる。
(混合物の沸点測定方法)
複数のアミン化合物又は有機溶剤を組み合わせた混合溶媒を用いて第一工程又は第二工程を実施する場合、前期混合溶媒(溶液)の沸点は、JIS K2233−1989「自動車用非鉱油系ブレーキ液」7.1に規定する「平衡還流沸点試験方法」に準じて測定することができる。
具体例をあげると、
(1)100mL三つ口フラスコに、上記アミン2種を等モル比になるように混合した混合溶液60mLと撹拌子を入れる。
(2)オイルバスの液面とフラスコ内の液面をあわせ、オイルバスを用いて加熱する。
(3)還流滴下が確認しにくい形状の冷却器を用いる場合には、内容液に気泡が発生した時点の内温を読み取り、混合溶液の沸点とする。
上記具体例に沿って、N,N−ジメチルエチレンジアミン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンを1:1のモル比となるように混合したアミン混合溶液の沸点を測定した。沸点は、135℃であった。
上記と異なる複数のアミン化合物又は有機溶剤を組み合わせた混合溶液を用いた場合であっても、混合溶液の沸点は上記方法により見積もることができる。
(分解熱の吸収と熱量の計算)
第二工程ではシュウ酸化合物の熱分解に起因する発熱が生じるため、反応スケールを拡大した時に反応熱を制御できない可能性が考えられる。
特に、低温で電極を形成するために、低沸点のアミン化合物を用いる場合には、高沸点のアミン化合物を併用することが望ましい。シュウ酸銀化合物の熱分解時に発生するエネルギーを溶媒が吸収できない場合、溶媒が沸騰、あるいは突沸、する危険が伴う。したがって、本工程における反応温度が溶媒の沸点を超えないようにすることが必要である。
シュウ酸銀化合物の熱分解時に発生する熱量(発熱量)は、DSCで測定することができる。
シュウ酸銀化合物の発熱量をエンタルピー変化量(ΔH)とすると、エンタルピーは、内部エネルギー(U)と膨張による機械的仕事(pV)の和で表される。
(DSC発熱量)=(エンタルピー変化量(ΔH))
H=U+pV
したがって、エンタルピーの微小変化量(ΔH)は、
ΔH=ΔU+Δ(pV)=ΔU+pΔV+VΔp
と表すことができる。
熱力学の第1法則より、熱量(ΔQ[J])は、内部エネルギーの増加量(ΔU)と膨張が行った機械的仕事量(ΔW)の和で表すことができる。
ΔQ=ΔU+ΔW
加熱したときに容積だけが増加するときの仕事は、ΔW=pΔVで表されるので、
ΔQ=ΔU+pΔV=ΔH−VΔp
となる。
また、エンタルピーの定義式H=U+pVとその微小変化量を上記式に代入すると、
ΔQ=ΔH−VΔp
となる。
熱(ΔQ)を加え、その温度がdTだけ上昇した場合、熱容量(C[J/K])は、ΔQ/dTとなる。
熱容量(C)は、比熱(c[J/g・K])と質量(m[g])の積であるから、
C=ΔQ/ΔT
C=mc
と表される。本反応において、圧力変化はないのでΔp=0である。よって
ΔT=ΔH/mc
となる。
上記式より、第一工程乃至第二工程に使用するアミン化合物の比熱と使用量からシュウ酸銀化合物の熱分解反応における温度上昇を計算できる。
前述したとおり、アミン化合物の種類によりシュウ酸銀化合物の熱分解開始温度は異なるが、80℃より熱分解が開始されるとすると、系外への放熱がない場合には熱分解後の溶媒の温度は、80+ΔT ℃に達することになる。
したがって、溶媒の沸点が((熱分解開始温度(80℃))+ΔT)℃を超えるようにすることが必要となる。
本明細書記載の実施例では、DSC分析により求められた発熱量をもとにして、ΔTを算出しているが、シュウ酸銀の発熱量400mJ/mg(文献値)の値を用いて、簡便的にΔTを見積もることも可能である。
使用するアミン化合物の比熱は、NISTのデータベース又はプロセスシミュレータPROII搭載のグループ寄与法(UNIFAC)を用いて推算することができる。
例えば、一般的なアミン化合物及びアルコールの定圧比熱(c)[J/g・K]は、プロピルアミン(2.74)、オクチルアミン(2.39)、エチレンジアミン(2.87)、メタノール(2.48)、1−ブタノール(2.39)、1−ノナノール(2.47)、エチレングリコール(2.41)、グリセリン(2.38)であり、おおよそ2〜3J/g・Kに集約される。
上記方法により見積もられた熱分解直後の溶媒温度(80+ΔT ℃)に対して、溶媒量(シュウ酸銀に対するモル当量)をプロットし、そのプロットについて近似曲線を作成することにより、シュウ酸銀化合物の熱分解によっても溶媒の沸騰が生じない領域を簡単に見積もることができる(図1)。
例えば、N,N−ジメチルエチレンジアミンと、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンと、を溶媒としてシュウ酸銀化合物の熱分解反応をおこなった場合、上記方法により計算された値をプロットし、近似することによってy=275X−0.3の式を得ることができる。Xは熱分解時の溶媒量、yは熱分解直後の溶媒温度を示している。すなわち、Xモル当量の溶媒を用いる際に、アミン化合物等の溶媒の沸点が275X−0.3℃以上である場合には、シュウ酸銀化合物を熱分解しても溶媒の沸騰は生じない。
この方法は、前記アミンに限られず1又は2以上の任意のアミン化合物又は有機溶剤にも適応できる。
(熱分解時の炭酸ガスの吸収)
第二工程ではシュウ酸銀化合物の熱分解に起因する発熱とともに、副生成物である炭酸ガスが多量に発生する。シュウ酸銀1molを熱分解した際には、2molの炭酸ガスが発生することになり、実に標準状態で44.8Lものガスが発生する。加えて、熱分解反応は、短時間で進行するためシュウ酸銀化合物を大量に分解させるさいには、釜内部圧力の上昇により爆発の危険性を伴う。
したがって、熱分解時に発生する炭酸ガスを速やかに取り除くために開放系での反応が推奨されるが、発泡による内容液の噴出等による危険は解消できない。
発生する炭酸ガスを除去する方法として、化学吸収法、物理吸着法、吸着法。膜分離法等が知られている。
中でも化学吸収法は、吸収液と呼ばれる塩基性水溶液中に炭酸ガスを吸収させることによりガスを回収あるいは除去する方法である。吸収液としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、アミノ酸水溶液、イオン液体など様々な溶液が用いられるが、現在ではアミン水溶液を用いることが一般的である(J.Comput.Chem.Jpn.,15,A15(2016))。アミン化合物中のアミノ基と炭酸ガスとの反応性が高く、低分圧の炭酸ガスを容易に吸収できることに加え、吸収後の吸収液から炭酸ガスを回収することもできるという利点がある。
また、本発明においては、第一工程及び第二工程においてアミン化合物を用いるため、アミン化合物を過剰に使用することにより、化学吸収法を用いて副生成物である炭酸ガスの除去・回収を容易に行うことができる。
アミン化合物が、炭酸ガスを吸収するメカニズムとしては以下の機構が考えられる。
Figure 2019108593
アミン化合物が炭酸ガスと反応することにより生成するカルバミン酸は、塩基(B)により脱プロトン化されるため、カルバメートが形成される。
Figure 2019108593
水、水酸基、アミノ基等が塩基(B)として働くことができる。塩基としてアミン化合物が働く場合には、
Figure 2019108593
となり。上記式をまとめると(式2)となる。
式から解るとおり、1molの炭酸ガスを除去するためには、2molのアミン化合物が必要であることがわかる。
以上より、第一工程及び第二工程において、炭酸ガスの発生を抑えシュウ酸銀1molを熱分解するためには、熱分解に2molのアミン化合物と炭酸ガスの吸収に4molのアミン化合物が必要である。
したがって、シュウ酸銀に対して少なくとも6モル当量のアミン化合物を用いることにより、炭酸ガスを除去することができると考えられる。
第一工程及び第二工程をへることにより作製されたシュウ酸銀化合物の加熱分解後の反応液は、褐色懸濁液となる。この懸濁液から、デカンテーション等の分離操作により、目的とする銀微粒子を得ることができる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明する。ここで「%」は、特に断らない限り「質量%」である。
〔示差走査熱量測定(DSC測定)〕
シュウ酸銀アミン化合物のDSC測定はX−DSC7000(日立ハイテクサイエンス製)を用いて測定した。試料量1mgをAl製密封容器へサンプリングし、1℃/分の昇温速度によるDSC分析(n=2)を行った。測定は、窒素ガス(50ml/分)雰囲気下で行った。天秤は、Sartorius SE 2(感度:0.1μg)を使用した。温度プロファイルは、25℃で5分間ホールドした後、1℃/分の昇温速度で250℃まで加熱測定する設定とした。
(実施例1)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジメチルエチレンジアミン(東京化成工業社製)153.2g(1738mmol)、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン(東京化成工業社製)325.6g(1738mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀(松田産業社製)35.2g(115.9mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。以上により、シュウ酸銀化合物を得た。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
温度を保持しながら1時間加熱攪拌を維持した後、アミン化合物存在下でオイルバスを94℃まで昇温した。
内溶液の80℃付近までは、シュウ酸銀は錯化化合物の状態で存在している。80℃から85℃付近よりシュウ酸銀化合物の熱分解により急激な温度上昇が発生する。フラスコ内部の温度がオイルバスの温度を上回り、104.8℃の温度を示した。熱分解により銀微粒子が生成したことを確認後、フラスコをオイルバスから外し、反応液の内温が40℃以下になるまで冷却した。
〔銀微粒子の洗浄〕
n−ヘキサン(関東化学社製)をフラスコに添加した。攪拌、静置した後、デカンテーションにより上澄み液を除去した。同様の操作を3回繰り返して、銀微粒子を洗浄した。洗浄した銀微粒子分散体を、乾燥させた空気又は乾燥させた窒素により乾燥させた。
〔銀微粒子の再分散〕
先ほど作製した銀微粒子分散体を、分散液中の銀濃度が20wt%となるように1−ブタノール(関東化学社製)を添加し再分散させた。30分から1時間程度攪拌し、再分散させることで、褐色透明な銀微粒子分散体を得た。
(実施例2)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジメチルエチレンジアミン15.7g(178.5mmol)、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン33.4g(178.5mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀4.93g(16.22mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
実施例1と同様の方法にてシュウ酸銀化合物の熱分解工程を行った。
〔銀微粒子の洗浄〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の洗浄工程を行った。
〔銀微粒子の再分散〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の再分散工程を行った。
(実施例3)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジエチルエチレンジアミン(東京化成工業社製)62.7g(521.5mmol)、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン(東京化成工業社製)183.6g(985.0mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀35.2g(115.9mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
実施例1と同様の方法にてシュウ酸銀化合物の熱分解工程を行った。
〔銀微粒子の洗浄〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の洗浄工程を行った。
〔銀微粒子の再分散〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の再分散工程を行った。
(実施例4)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジエチルエチレンジアミン6.60g(56.78mmol)、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン19.7g(105.5mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀4.93g(16.22mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
実施例1と同様の方法にてシュウ酸銀化合物の熱分解工程を行った。
〔銀微粒子の洗浄〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の洗浄工程を行った。
〔銀微粒子の再分散〕
実施例1と同様の方法にて銀微粒子の再分散工程を行った。
(比較例1)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジメチルエチレンジアミン4.35g(49.38mmol)、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン9.25g(49.38mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀5.00g(16.46mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
温度を保持しながら1時間加熱攪拌を維持した後、オイルバスを94℃まで昇温した。シュウ酸銀化合物の熱分解による反応熱によって反応液が94−100℃まで上昇した。熱分解により銀微粒子が生成したことを確認後、フラスコをオイルバスから外し、反応液の内温が40℃以下になるまで冷却した。
〔銀微粒子の洗浄〕
n−ヘキサンをフラスコに添加した。攪拌、静置した後、デカンテーションにより上澄み液を除去した。同様の操作を3回繰り返して、銀微粒子を洗浄した。洗浄した銀微粒子分散体を、乾燥させた空気又は乾燥させた窒素により乾燥させた。
〔銀微粒子の再分散〕
先ほど作製した銀微粒子分散体を、分散液中の銀濃度が20wt%となるように1−ブタノールを添加し再分散させた。30分から1時間程度攪拌し、再分散させることで、褐色透明な銀微粒子分散体を得た。
(比較例2)
〔シュウ酸銀化合物の作製工程〕
乾燥させた不活性ガス雰囲気下で冷却管、温度計、撹拌装置を備えたフラスコにN,N−ジエチルエチレンジアミン1.74g(1.50mmol)、3−(ジブチルアミノ)プロピルアミン2.80g(1.50mmol)を添加後、このアミン液の内温が30℃になるまでオイルバスで加熱攪拌した。加熱攪拌下、シュウ酸銀1.52g(0.500mmol)を添加して、内温が40℃になるまで加熱攪拌した。攪拌は、1時間行った。
〔シュウ酸銀化合物の熱分解工程〕
比較例1と同様の方法にてシュウ酸銀化合物の熱分解工程を行った。
〔銀微粒子の洗浄〕
比較例1と同様の方法にて銀微粒子の洗浄工程を行った。
〔銀微粒子の再分散〕
比較例1と同様の方法にて銀微粒子の再分散工程を行った。
上記、実施例1から5並びに比較例1及び2において使用したアミン化合物の物質名。シュウ酸銀の物質量、シュウ酸銀が熱分解したさいに発生する炭酸ガスの量(0℃、1気圧)の計算値及び使用したアミン化合物のシュウ酸銀に対するモル当量を表1に記載した。
Figure 2019108593
シュウ酸銀化合物の熱分解工程時に、炭酸ガスの発生又は溶媒の沸騰により発泡が生じたものについては「発泡」欄に「あり」と記載した。
(実施例5)
シュウ酸銀と、N,N−ジメチルエチレンジアミンをシュウ酸銀に対して20当量と、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンをシュウ酸銀に対して20当量と、を混合しシュウ酸銀化合物を作製した。作製したシュウ酸銀化合物1mgを量り取りDSC分析をおこなった。
DSC分析において、錯体由来と思われる発熱の転移が80〜150℃前後において複数検出された。なかでも、シュウ酸銀錯体の熱分解に起因すると考えられる80から100℃の範囲で検出される発熱ピークから見積もられる発熱量(dH)(mJ/mg)を計算し、表2にまとめた。
(実施例6)
シュウ酸銀と、N,N−ジメチルエチレンジアミンをシュウ酸銀に対して15当量と、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンをシュウ酸銀に対して15当量と、を混合しシュウ酸銀化合物溶液を作製した。作製したシュウ酸銀化合物溶液1mgを量り取りDSC分析をおこなった。
実施例6と同様、DSC分析において見積もられる発熱量(dH)(mJ/mg)を計算し、表2にまとめた。
本実施例は、実施例1で実際に合成した条件と同じであり、実施例1で実際に得られた熱分解直後の溶媒温度は、104.8℃であった。この結果から、本実施例におけるDSC分析結果から計算された熱分解直後の溶媒温度の結果は、矛盾していなかった。
(実施例7)
シュウ酸銀と、N,N−ジメチルエチレンジアミンをシュウ酸銀に対して9当量と、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンをシュウ酸銀に対して9当量と、を混合しシュウ酸銀化合物溶液を作製した。作製したシュウ酸銀化合物溶液1mgを量り取りDSC分析をおこなった。
実施例6と同様、DSC分析において見積もられる発熱量(dH)(mJ/mg)を計算し、表2にまとめた。
(比較例3)
シュウ酸銀と、N,N−ジメチルエチレンジアミンをシュウ酸銀に対して20当量と、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンをシュウ酸銀に対して20当量と、を混合しシュウ酸銀化合物溶液を作製した。作製したシュウ酸銀化合物溶液1mgを量り取りDSC分析をおこなった。
DSC分析において、錯体由来と思われる発熱の転移が80〜150℃前後において複数検出された。なかでも、シュウ酸銀錯体の熱分解に起因すると考えられる80から100℃の範囲で検出される発熱ピークから見積もられる発熱量(dH)(mJ/mg)を計算し、表2にまとめた。
表2において記載したdTは、シュウ酸銀の熱分解により発生した熱を溶媒であるアミンが吸収したさいの、溶媒の温度変化量を示している。
温度変化量(dT)は、DSC分析から算出された発熱量(mJ/mg)及びアミン混合物の定圧比熱(c)(kJ/kg・K)より計算できる。
混合物の定圧比熱(c)は、各アミン化合物の定圧比熱及び混合割合(質量比率)に基づいて計算により求めることができる。
表2において記載した熱分解直後の溶媒温度は、シュウ酸銀化合物の熱分解が80℃より生じることを想定し、系外へ一切の放熱が生じない場合に釜内部の溶液の温度が何度になるかを計算により求めたものである。
すなわち、シュウ酸銀化合物の熱分解発生温度である80℃に、表2記載のΔTを加えた値が熱分解直後の溶媒温度である。この値が、溶媒の沸点を超えている場合には、シュウ酸銀化合物の熱分解の反応熱により溶媒が沸騰する(1気圧下において)ことを表している。
N,N−ジメチルエチレンジアミン及び3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミンを1:1のモル比となるように混合したアミン混合液の沸点は、135℃であった。
Figure 2019108593
DSC分析結果及び計算結果から得られた熱分解直後の溶媒温度が、アミン混合液の沸点を上回る場合、発泡が生じるとして「発泡」欄に「あり」と記載した。
また、DSC結果より見積もられた熱分解直後の溶媒温度に対して、溶媒量(シュウ酸銀に対するモル当量)をプロットしたものを図1に示した。得られたプロットを近似することによって、y=275X−0.3の式を得た。Xは熱分解時の溶媒量、yは熱分解直後の溶媒温度を示している。すなわち、Xモル当量の溶媒を用いる際に、アミン化合物等の溶媒の沸点が275X−0.3℃以上である場合には、シュウ酸銀化合物を熱分解しても溶媒の沸騰は生じないということを示している。
なお、本発明のシュウ酸銀熱分解法を用いた銀微粒子分散体の製造方法は、以上の記載に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲において、設計変更を施すことができる。

Claims (5)

  1. シュウ酸銀と、アミン化合物とを熱分解することにより銀微粒子分散体を製造する方法であって、
    アミン化合物がシュウ酸銀に対して6モル当量を超える量を含む銀微粒子分散体の製造方法。
  2. 前記アミン化合物をシュウ酸銀に対してXモル当量用いる場合に、アミン化合物の沸点が275X−0.3℃以上である請求項1記載の銀微粒子分散体の製造方法。
  3. さらに溶剤を加え、アミン化合物と溶剤との混合溶媒をシュウ酸銀に対してXモル当量用いる場合に、前記混合溶媒の沸点が275X−0.3℃以上である請求項1または2に記載の銀微粒子分散体の製造方法。
  4. 前記アミン化合物又はアミン化合物と溶剤との混合溶媒がシュウ酸銀化合物に対して12モル当量以上であって、かつ、溶媒中のアミン化合物がシュウ酸銀に対して6モル当量を超える量を含む請求項1から3いずれか一項記載の銀微粒子分散体の製造方法。
  5. 前記アミン化合物が、3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、N,N−ジメチルエチレンジアミン、N,N−ジエチルエチレンジアミン、N,N−ジブチル−1,3−プロパンジアミン、3−(ドデシルオキシ)プロピルアミンのうち少なくとも1つを含む請求項1から4いずれか一項記載の銀微粒子分散体の製造方法。
JP2017242794A 2017-12-19 2017-12-19 銀微粒子分散体の製造方法 Pending JP2019108593A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242794A JP2019108593A (ja) 2017-12-19 2017-12-19 銀微粒子分散体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017242794A JP2019108593A (ja) 2017-12-19 2017-12-19 銀微粒子分散体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2019108593A true JP2019108593A (ja) 2019-07-04

Family

ID=67179130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017242794A Pending JP2019108593A (ja) 2017-12-19 2017-12-19 銀微粒子分散体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2019108593A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114905184A (zh) * 2021-02-07 2022-08-16 深圳先进电子材料国际创新研究院 一种银焊膏及其制备方法和应用

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012018957A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Konica Minolta Holdings Inc 有機光電変換素子、その製造方法及び太陽電池
WO2016204105A1 (ja) * 2015-06-15 2016-12-22 株式会社大阪ソーダ 金属ナノ微粒子製造用組成物
JP2017101330A (ja) * 2017-01-25 2017-06-08 株式会社ダイセル 銀ナノ粒子の製造方法及び銀ナノ粒子

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012018957A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Konica Minolta Holdings Inc 有機光電変換素子、その製造方法及び太陽電池
WO2016204105A1 (ja) * 2015-06-15 2016-12-22 株式会社大阪ソーダ 金属ナノ微粒子製造用組成物
JP2017101330A (ja) * 2017-01-25 2017-06-08 株式会社ダイセル 銀ナノ粒子の製造方法及び銀ナノ粒子

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114905184A (zh) * 2021-02-07 2022-08-16 深圳先进电子材料国际创新研究院 一种银焊膏及其制备方法和应用
CN114905184B (zh) * 2021-02-07 2024-01-26 深圳先进电子材料国际创新研究院 一种银焊膏及其制备方法和应用

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5074636B2 (ja) フルオロスルホニルイミドのアルカリ金属塩およびその製造方法
CN109803955B (zh) 用于制备4-铵-2,2,6,6-四烷基哌啶基盐的方法
US9908901B2 (en) Articles and methods comprising persistent carbenes and related compositions
JP6673352B2 (ja) 金属ナノ微粒子製造用組成物
WO2018233371A1 (zh) 一种油溶性二硫化钨纳米片的制备方法
JP2019108593A (ja) 銀微粒子分散体の製造方法
EP2706078B1 (en) Polyhydroxyurethane microparticles, and process for producing same
Sadeghzadeh A heteropolyacid-based ionic liquid immobilized onto Fe 3 O 4/SiO 2/Salen/Mn as an environmentally friendly catalyst for synthesis of cyclic carbonate
CN114634604A (zh) 常压微等离子体放电在制备共价有机框架材料方面的应用
EP3604313A1 (en) Method for producing 1,2,4,5-cyclohexanetetracarboxylic dianhydride
CN109970657A (zh) 一种离子液体基Gemini阳离子表面活性剂及合成方法
JP2014051569A (ja) 導電性銅インク組成物
CN107746465A (zh) 一种以3,5‑吡唑二羧酸为配体构筑的Nd‑MOF材料及制备方法
JP3419412B2 (ja) 第四級アンモニウム有機カルボン酸塩の製造方法
TWI635511B (zh) 金屬奈米粒子之連續製造方法、金屬奈米粒子及其製造裝置
US20140018573A1 (en) Method of preparing power of a solid carbazic acid derivative
Badache et al. Synthesis and surface properties of a series of surfactants based on O-alkyl and O-perfluoro-N, N′-diisopropylisoureas
JP6652509B2 (ja) 電子デバイス製造用溶剤組成物
TWI480228B (zh) 單矽烷及四烷氧基矽烷的製造方法
US4197252A (en) Process for the preparation of orthosilicic acid tetraalkoxyalkyl esters
JP2013044016A (ja) 金属複合超微粒子の製造方法
US8703994B2 (en) Process for preparing formamides and formic esters
Maity et al. A facile route to transfer Cu nanoparticles to organic medium for better stabilization and improved photocatalytic activity towards N-formylation reaction
CN107501120B (zh) 一种3-氨基丁酰胺类化合物的制备方法
JP2010260773A (ja) アズルミン酸混合液及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20180220

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20190624

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210824

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211014

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220203

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220623

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20220623

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20220712

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20220719

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20220902

C211 Notice of termination of reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C211

Effective date: 20220906

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221018

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20221206

C13 Notice of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C13

Effective date: 20230207

C22 Notice of designation (change) of administrative judge

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C22

Effective date: 20230406