JP2019108146A - 飲料容器および飲料容器セット - Google Patents
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Abstract
Description
また特許文献2には、容器外表面に、紫外線照射で視認可能な隠しマークがインクジェット印刷により形成されて成る隠しマーク付き容器において、隠しマークが、ベース樹脂、蛍光着色剤、テトラアルキルアンモニウム塩及びテトラアルキルホスホニウム塩から選択される導電剤、及び有機溶剤から成り、蛍光着色剤が2,2’−(2,5−チオフェンジイル)−ビス(5−t−ブチルベンゾオキサゾール)であるインクジェット用インク組成物から成る青色系隠しマークと、インクジェット用インク組成物から形成される赤色系隠しマークの両方を有することを特徴とする隠しマーク付き容器が開示されている。
しかしながら、装飾を可視光塗料のみで行った場合、装飾は固定され変化することはないため、装飾性には限界がある。また明所では、装飾を視認できる一方で、暗所では、装飾を視認しにくく、暗所での装飾の視認性に問題が生じやすい。
本発明は、飲料容器に塗装を行なう場合に、可視光塗料に加え、蛍光塗料を用い、双方を利用した装飾を施すことにより、装飾性に優れ、明所のみならず暗所での視認性に優れた飲料容器等を提供しようとするものである。
また、蛍光塗料は、装飾部の背景として機能させることができる。この場合、蛍光塗料の箇所を背景として利用することができる。
またさらに、蛍光塗料は無色であり、金属基材の有する金属光沢が得られる領域の上に形成されることができる。この場合、蛍光塗料の箇所について、金属光沢を活かした図柄を表現することができる。
そして、蛍光塗料は、金属光沢に加えた蛍光色により装飾の一部として機能させることができる。この場合、蛍光塗料の箇所について、金属光沢と蛍光による相乗効果による装飾性を発揮させることができる。
また蛍光塗料は、色材を有する有色蛍光塗料であり、有色蛍光塗料を用いた蛍光塗料を用いた誘目性を利用して装飾の一部として機能させることができる。この場合、蛍光塗料に、暗所のみならず明所でも装飾性を発揮させることができる。
さらに有色蛍光塗料は、色材の色と蛍光の色とが異なる色相を有するようにすることができる。この場合、装飾性および誘目性がより向上する。
図1(a)〜(b)は、本実施の形態の飲料容器が使用される形態について説明した図である。ここで図1(a)は、本実施の形態の飲料容器が使用される缶体Kの概略を示した図であり、図1(b)は、図1(a)の断面の一部分を拡大した図である。
図1(a)〜(b)に示すように缶体Kは、本実施の形態の飲料容器10と、飲料容器10の上部を塞ぐための蓋部材20とから構成される。
容器基体12として金属類を使用した場合、蓋部材20は、外縁部をいわゆる巻き締めすることで飲料容器10に固定されている。蓋部材20には、飲み口としての開口部を形成するためにタブ(図示せず)が備えられていてもよい。
印刷層142を形成させるために、例えば顔料を含む金属印刷用のインキを用いることができる。ここで顔料(色量)としては、各種の有機顔料や無機顔料が用いられる。また、インキの展色剤(ビヒクル)としては、熱硬化性樹脂や紫外線硬化性樹脂等の樹脂を主成分とすることができる。そして熱硬化性樹脂としては、アルキッド型又はポリエステル型の樹脂等が用いられる。また紫外線硬化性樹脂としては、紫外線ラジカル重合型、紫外線カチオン重合型の樹脂等が用いられる。さらに、インキには添加剤が含有されていてもよい。添加剤としては、艶消し剤、ワックス類(天然系、石油系、合成系)、乾燥剤、分散剤、湿潤剤、架橋剤、ゲル化剤、増粘剤、皮張り防止剤、安定剤、消泡剤、光重合開始剤等が挙げられる。
次にベースコート層141について詳述する。
本実施の形態で、ベースコート層141は、容器基体12の下地として塗布され、紫外光の照射により蛍光を発する蛍光塗料として機能する。本実施の形態では、この光として、紫外光(UV:ultraviolet)を用いる。UVを照射するための光源としては、特に限られるものではなく、例えば、ブラックライトや殺菌灯などの紫外線低圧水銀ランプ、UVLED(Light Emitting Diode)、高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ等が使用できる。
この場合、ベースコート層141は、例えば、印刷層142の背景として機能させることができる。なおベースコート層141を有色とする場合、色材の色と蛍光の色とは、同色でもよいが、色材の色と蛍光の色とが異なる色相を有するようにすることが好ましい。これにより、蛍光を発しないときと、発するときとで、色が異なることによる感情の変化を引出し、装飾性および誘目性がより向上する。
上述した缶体Kおよび飲料容器10は、複数個をセットとし、これにより複数の缶体セットや複数の飲料容器を含む飲料容器セットとすることもできる。
図3(a)〜(b)は、ベースコート層141が、蛍光を発しない状態と、発した状態とで図柄を比較した図である。即ち、図3(a)は、印刷層142が、可視光下にて発色するのに対し、ベースコート層141は、蛍光を発しない状態を示す。また、図3(b)は、印刷層142が、可視光下にて発色するとともに、ベースコート層141が、蛍光を発した状態を示す。
ベースコート層141を形成させるために、ベースコート層形成用インクを用いて印刷を行なう。ベースコート層形成用インクとしては、以下のような蛍光塗料が用いられる。
このn共役架橋ポリマーとしては、例えば、下記(1)式で示されるn共役モノマーと、(2)式で示される架橋剤とを含む。
Qは、水素、メチル、ヒドロキシル、カルボキシ、(1〜4C)アルコキシカルボニル、アミノ、−C=CH2、−C≡CH、−SH、−ビオチン、−ストレプトアビジン、−CF3、ならびにアクリレート、エポキシおよびスチレンから選択される重合性基から選択される末端基である。
次に、塗膜14の形成方法について説明する。
ベースコート層141は、上述したベースコート層形成用インクを、スプレー法やロールコーター法により塗布することで、形成することができる。即ち、スプレー法では、圧縮空気を用いてベースコート層形成用インクを霧化し、回転する容器基体12に向け噴射することで塗布を行なう。またロールコーター法では、回転するロールにベースコート層形成用インクを塗りつけ、ロールに同期して回転する容器基体12にロールコートする。そして塗布後は、ベースコート層形成用インクに紫外線を照射することにより、硬化させる。
図4に示す印刷装置1には、円柱状に形成され、図中反時計回り方向へ間欠的に回転する旋回タレット2が設けられている。さらに、旋回タレット2の外周面から突出するように設けられ、且つ、放射状に配置され、飲料容器10を支持する缶体支持部材3が設けられている。
旋回タレット2は、飲料容器10を保持した状態で回転を行って飲料容器10の搬送を行なう。
さらに、各缶体支持部材3の先端には、円筒状のマンドレル4が設けられている。マンドレル4は、飲料容器10の内部に挿入され、飲料容器10の内側から飲料容器10を支持する。
缶体投入部100には、不図示の缶体供給装置が設けられ、この缶体供給装置によって、マンドレル4への飲料容器10の供給が行われる。
缶体排出部200には、不図示の缶体取り外し装置が設けられ、マンドレル4からの飲料容器10(印刷済みの飲料容器10)の取り外しが行われる。
5つのインクジェットヘッドHは、旋回タレット2の回転方向において、45°おきに配置されている。インクジェットヘッドHの各々は、下面に、複数のインク吐出口(不図示)を備え、このインク吐出口から下方の飲料容器10に向けてインクを吐出し、飲料容器10への印刷を行う。
各インクジェットヘッドHでは、UV硬化型のインクが、飲料容器10の外周面へ吐出される。本実施形態では、UVLED300から飲料容器10へ紫外線を照射することで、飲料容器10の外周面に形成された画像を硬化させる。
なお、UVLED300に換えて、UVランプを設置してもよい。また、熱硬化型のインクを用いる場合には、UVLED300に換えてヒータを設置する。
缶体投入部100では、回転を停止したマンドレル4が待機しており、不図示の缶体供給装置によって、このマンドレル4に対し、飲料容器10が供給される。これにより、マンドレル4による飲料容器10の保持が開始される。
マンドレル4による飲料容器10の保持が開始されると、旋回タレット2の回転が開始され、マンドレル4は、第1インクジェットヘッドH1の下部に到達する。マンドレル4が第1インクジェットヘッドH1の下部に到達すると、旋回タレット2の回転は一旦停止される。
缶体支持部材3内には、ロータリエンコーダ付モータが設けられおり、マンドレル4による飲料容器10の保持が開始されると、このロータリエンコーダ付モータによりマンドレル4の回転が開始される。
飲料容器10が1回転すると、飲料容器10の全周に亘って画像が形成された状態となり、第1インクジェットヘッドH1における印刷は終了する。
より具体的には、飲料容器10の回転位置が、制御部に格納された上記回転位置になると、第2インクジェットヘッドH2からのインクの吐出が開始される。そして、飲料容器10が1回転すると、第2インクジェットヘッドH2における印刷は終了する。
その後、旋回タレット2の回転が再び行われ、飲料容器10が、第5インクジェットヘッドH5の下部に達し、第5インクジェットヘッドH5からのインクの吐出が行われる。インクの吐出開始から飲料容器10が1回転すると、第5インクジェットヘッドH5での印刷は終了する。
なお、停止や減速させる場合は、各インクジェットヘッドHに飲料容器10が到達する度に、マンドレル4の回転数を増加させ、回転数が予め定められた回転数になると、印刷が開始される。
この位置でも、飲料容器10の回転(自転)が行われ、UVLED300からのUV光が飲料容器10の外周面に照射される。これにより、飲料容器10に付着したインクが硬化する。その後、旋回タレット2の回転に伴い、飲料容器10は、缶体排出部200に到達する。
取り外された飲料容器10は、後の工程へ移送される。なお、飲料容器10が取り外れた後の空のマンドレル4は、缶体投入部100に再び達し、缶体投入部100では、このマンドレル4に対して新たな飲料容器10が供給される。
Claims (8)
- 金属基材と、
前記金属基材の下地として塗布され、紫外光の照射により蛍光を発し、当該金属基材とともに当該蛍光を視認可能な蛍光塗料と、
前記蛍光塗料の上に形成され、可視光下にて発色する可視光塗料を用いてなされる装飾部と、
を有する飲料容器。 - 前記蛍光塗料は、前記装飾部とともに装飾の一部として機能させる、ことを特徴とする請求項1記載の飲料容器。
- 前記蛍光塗料は、前記装飾部の背景として機能させる、ことを特徴とする請求項2記載の飲料容器。
- 前記蛍光塗料は無色であり、前記金属基材の有する金属光沢が得られる領域の上に形成される、ことを特徴とする請求項1記載の飲料容器。
- 前記蛍光塗料は、前記金属光沢に加えた蛍光色により装飾の一部として機能させる、ことを特徴とする請求項4記載の飲料容器。
- 前記蛍光塗料は、色材を有する有色蛍光塗料であり、当該有色蛍光塗料を用いた当該蛍光塗料の誘目性を利用して装飾の一部として機能させる、ことを特徴とする請求項1記載の飲料容器。
- 前記有色蛍光塗料は、色材の色と蛍光の色とが異なる色相を有する、ことを特徴とする請求項6記載の飲料容器。
- 複数の飲料容器を含む飲料容器セットであって、
前記飲料容器は、
金属基材と、
前記金属基材の下地として塗布され、紫外光の照射により蛍光を発し、下地とともに当該蛍光を視認可能な蛍光塗料と、
前記蛍光塗料の上に形成され、可視光下にて発色する可視光塗料を用いてなされる装飾部と、
を有する飲料容器セット。
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