JP2019107062A - ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】ミシンが認識している被縫製物上の標識の位置をユーザに報知することが可能なミシンを提供すること。【解決手段】ミシンは、ベッド部、搬送部、縫製部、記憶部、撮影部、プロジェクタ、及び制御部を備える。撮影部は、針棒の下方を含む撮影範囲を撮影するよう構成される。プロジェクタは、ベッド部に向けて投影画像を投影するよう構成される。制御部は、搬送部が駆動されている搬送期間中に、所定のタイミングで撮影部に撮影させ(S6)、記憶部に記憶された標識の情報を用いて、撮影により得られた撮影画像中の標識を特定し(S7)、標識が特定された場合(S8:YES)、特定された標識に対応する被縫製物上の投影位置を特定し(S17)、被縫製物上の標識の移動に追従して、特定された投影位置を示す投影画像をプロジェクタに投影させる(S22)。【選択図】図5
Description
本発明は、ミシンに関する。
縫製中に被縫製物を撮影した撮影画像から、ユーザによって被縫製物上に配置された標識を認識可能なミシンが知られている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載のミシンは、認識された標識に基づき特定される縫製停止等の縫製条件の変更を、標識に基づき特定される位置で実行する。
従来のミシンでは、被縫製物の送り効率及び縫製中の布の傾き等の影響により、ミシンによって認識された標識の位置が、実際の標識の位置とは異なることがある。このような場合、ミシンは、認識された標識に基づき特定される縫製停止等の縫製条件の変更を、標識によって指示される位置で実行することができない。つまり、ユーザが配置した標識の位置とは異なる位置で縫製条件の変更が行われてしまう。
本発明の目的は、ミシンが認識している被縫製物上の標識の位置をユーザに報知することが可能なミシンを提供することにある。
本発明の一態様に係るミシンは、ベッド部と、送り歯を有し、前記ベッド部に載置された被縫製物を前記送り歯により搬送方向に搬送するよう構成された搬送部と、針棒を有し、前記搬送部によって搬送された前記被縫製物に対し、前記針棒に装着された縫針を上下動させて縫目を形成するよう構成された縫製部と、標識の情報を記憶する記憶部と、前記針棒の下方を含む撮影範囲を撮影するよう構成された撮影部と、前記ベッド部に向けて投影画像を投影するよう構成されたプロジェクタと、前記搬送部と、前記縫製部と、前記撮影部と、前記プロジェクタとを制御可能な制御部とを備え、前記制御部は、前記搬送部が駆動されている搬送期間中に、所定のタイミングで前記撮影部に撮影させ、前記記憶部に記憶された前記標識の情報を用いて、撮影により得られた撮影画像中の前記標識を特定し、前記標識が特定された場合、特定された前記標識に対応する前記被縫製物上の投影位置を特定し、前記被縫製物上の前記標識の移動に追従して、特定された前記投影位置に投影画像を、前記プロジェクタに投影させる処理部として機能する。
本態様のミシンは、撮影画像に基づき検出した標識に対応する投影位置に投影画像を、被縫製物上の標識の移動に追従して投影できる。ミシンは、投影画像によって、ミシンによる被縫製物上の標識の位置の認識結果をユーザに報知できる。ユーザは、縫製中に、投影画像を参照することで、実際の標識の位置と、ミシンよって認識された標識の位置との関係を把握できる。
以下、一実施の形態であるミシン1について、図面を参照して説明する。参照する図面は、本開示が採用し得る技術的特徴を説明するために用いるものであり、記載している装置の構成等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
図1から図3を参照して、ミシン1の物理的構成について説明する。以下の説明では、図1の上側、下側、左下側、右上側、右下側、左上側が、各々ミシン1の上方、下方、左方、右方、前方、後方である。つまり、後述の液晶ディスプレイ(以下、LCDと言う。)31が配置された面がミシン1の前面である。ベッド部2及びアーム部4の長手方向がミシン1の左右方向である。脚柱部3が配置されている側が右側である。脚柱部3の伸長方向がミシン1の上下方向である。
図1に示すように、ミシン1は、ベッド部2、脚柱部3、及びアーム部4を主に備える。ベッド部2はミシン1の土台部であり、左右方向に延びる。脚柱部3は、ベッド部2の右端部から上方へ延びる。アーム部4は、脚柱部3の上部から左方へ延びる。アーム部4の左端部は頭部5である。
図2に示すように、ベッド部2はベッド部2の上面に針板11を備える。針板11は、頭部5に設けられる針棒51の下方に配設される。針板11は、縫針52が挿通可能な針穴(図示略)を有する。縫製時、針棒51の下端に装着された縫針52の針先が、針棒51の上下動に伴い針穴を挿通する。ベッド部2と針板11の上面には、被縫製物(図示略)が載置される。被縫製物は、例えば、加工布である。縫針52の針先が、針棒51の上下動に伴い、被縫製物に刺さる位置を針落ち位置とも言い、縫針52の針先が被縫製物に刺さる回数を針数とも言う。ミシン1は、ベッド部2内に、下軸、搬送部21(図3参照)、及び釜機構等を備える。下軸は主軸34の回転と同期して回転駆動される。搬送部21は、送り歯24と送り機構23とを有し、ベッド部2に載置された被縫製物を送り歯24により搬送方向に搬送するよう構成されている。搬送部21は、更に送り量調整モータ22(図3参照)を有する。送り量調整モータ22はパルスモータであり、搬送部21が被縫製物を搬送する送り量と送り方向とを調節するよう構成されている。通常の直線縫いにおける搬送方向は後方であり、搬送方向上流側及び下流側は各々、前側及び後ろ側である。釜機構は下軸の回転に伴い駆動する周知の機構である。釜機構は針棒51の下端に装着された縫針52と協働し、被縫製物に縫目を形成する。
脚柱部3は、内部にミシン1の制御部80(図3参照)とミシンモータ33(図3参照)を備える。ミシンモータ33は、アーム部4内に設けられる主軸34を回転駆動する。主軸34と下軸とはタイミングベルト(図示略)で連結される。脚柱部3の前面には、LCD31、及びタッチパネル32が設けられる。LCD31には、コマンド、イラスト、設定値、及びメッセージ等の様々な項目を含む画像が表示される。タッチパネル32は、LCD31の前面側に設けられ、接近、接触又は押圧された位置を検知可能である。タッチパネル32は、指又は専用のタッチペン等を用いた操作の入力を受け付ける。ミシン1のCPU81(図3参照)は、検知された位置に基づき、画像中で選択された項目を認識する。以下、ユーザによるタッチパネル32の操作を、パネル操作と言う。ユーザはパネル操作によって、縫製したい模様と実行すべきコマンド等を選択できる。
アーム部4の上部には、開閉可能なカバー42が設けられる。カバー42の下方には、糸収容部45が設けられる。糸収容部45には、上糸が巻回された糸駒20が収容される。縫製時、糸駒20に巻回された上糸は、糸駒20から、頭部5に設けられた所定の経路を経由して、針棒51に装着された縫針52に供給される。アーム部4の内部には、左右方向に延びる主軸34が設けられる。主軸34は、ミシンモータ33により回転駆動される。アーム部4の前面左下部には、スタート/ストップスイッチ29を含む各種スイッチが設けられる。スタート/ストップスイッチ29は、ミシン1の運転を開始又は停止させる。即ち、スタート/ストップスイッチ29は、縫製開始又は縫製停止の指示の入力に使用される。
図2に示すように、ミシン1は、頭部5に、針棒51、押え棒53、針棒上下動機構55、イメージセンサ57、及びプロジェクタ58を備える。縫針52は、針棒51の下端に取り外し可能に装着される。押え足54は、押え棒53の下端部に取り外し可能に装着される。針棒上下動機構55は、主軸34の回転により針棒51を上下方向に駆動させる。縫製部30は、針棒51を有し、搬送部21によって搬送された被縫製物に対し、針棒51に装着された縫針52を上下動させて縫目を形成するよう構成されている。
イメージセンサ57は、例えば、主走査方向に並ぶ複数の撮像素子が、副走査方向に複数列で配置された公知のエリアセンサである。撮像素子は、例えば、周知のCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)が使用される。本実施形態では、主走査方向と副走査方向は各々、ミシン1の左右方向と前後方向に相当する。イメージセンサ57は、針棒51の下方(針落ち位置)を含む撮影範囲RC(図6参照)を撮影するよう構成されている。
プロジェクタ58は、ベッド部2上の所定の範囲(投影範囲RP(図6参照))に画像を投影するよう構成されている。プロジェクタ58は、筒状の筐体と、筐体内に収容された液晶パネル59、光源56(図3参照)、及び結像レンズ(図示略)とを備える。筐体は頭部5内の機枠に固定される。光源56はLEDである。液晶パネル59は、光源56からの光を変調し、投影画像を表す画像データに基づき、投影画像の画像光を形成する。結像レンズは、液晶パネル59によって形成された画像光を、ベッド部2上の投影範囲RPに結像する。本例のプロジェクタ58は、ベッド部2上の被縫製物に対して斜め上方から投影画像を投影するので、投影画像には画像の歪みを補正する処理がされる。本例のプロジェクタ58の投影範囲RPは、イメージセンサ57の撮影範囲RCよりも狭い範囲となるように調整され、その大きさ(例えば矩形範囲の長辺と短辺とのドット数)が予めフラッシュメモリ84に記憶されている。
図3を参照し、ミシン1の電気的構成について説明する。ミシン1は制御部80を備える。制御部80は、CPU81、ROM82、RAM83、フラッシュメモリ84、入出力インターフェイス(I/F)85、及び駆動回路91から94を備える。CPU81はバス86を介してROM82、RAM83、フラッシュメモリ84、入出力I/F85と接続される。入出力I/F85は、駆動回路91から94と電気的に接続される。
CPU81は、ミシン1の主制御を司り、ROM82に記憶された各種プログラムに従って、縫製、撮影、及び投影に関わる各種演算と処理を実行する。ROM82は、図示しないが、プログラム記憶エリアを含む複数の記憶エリアを備える。プログラム記憶エリアには、ミシン1を動作させるための各種プログラムが記憶される。例えば、後述するメイン処理等のプログラムは、プログラム記憶エリアに記憶される。RAM83には、CPU81が演算処理した演算結果等を収容できる。フラッシュメモリ84は、標識の情報を記憶する記憶エリア87を有する。標識の情報については後述する。フラッシュメモリ84は、ミシン1が各種処理を実行するための各種パラメータを記憶する。パラメータは、例えば、ワールド座標系、イメージセンサ57の画像座標系、及びプロジェクタ58の投影座標系を相互に対応させる変数を含む。ワールド座標系は、空間全体を示し、重心等の影響を受けることのない座標系である。
駆動回路91はミシンモータ33に接続し、CPU81からの制御信号に従ってミシンモータ33を駆動する。駆動回路92は送り量調整モータ22に接続し、CPU81からの制御信号に従って送り量調整モータ22を駆動する。駆動回路93は、CPU81からの制御信号に従ってLCD31を駆動し、LCD31に画像、操作画面等を表示させる。駆動回路94は、CPU81からの制御信号に従ってプロジェクタ58の液晶パネル59を駆動し、液晶パネル59に投影画像を表示させる。
入出力I/F85には、更に、プロジェクタ58の光源56、主軸角度センサ35、タッチパネル32、スタート/ストップスイッチ29、及びイメージセンサ57が接続される。光源56はCPU81からの制御信号に従って点灯し、液晶パネル59に表示される投影画像をベッド部2上で搬送される被縫製物上に投影する。主軸角度センサ35は、ミシンモータ33の回転速度、及び回転位置を検出できる。タッチパネル32は、指又は専用のタッチペン等を用いた操作の入力位置を示す座標データをCPU81に出力できる。CPU81は、タッチパネル32から取得した座標データに基づき、LCD31に表示した操作画面において選択された項目を認識し、対応する処理を実行する。スタート/ストップスイッチ29は、ミシン1に対する操作の入力をタッチパネル32とは別に受け付けて、CPU81に出力できる。CPU81は、スタート/ストップスイッチ29に対する操作の入力を受け付けた時、縫製動作を開始又は停止するように制御信号を出力する。イメージセンサ57は、撮像素子が撮影した撮影画像のデータをCPU81に出力できる。
図4を参照して、標識68について説明する。図4の上側、下側、左側、及び右側をそれぞれ、標識68の後ろ側、前側、左側、及び右側として説明する。図4に示すように、本例の標識68は、待ち針60に設けられる。待ち針60は、針部61と頭部62とを有する。頭部62は、白色、円状の薄板状である。頭部62は、頭部62の前後方向の中心を通る線上に針部61の軸線が配置される位置で、針部61の右端部に固定される。標識68は、頭部62の上面に描かれた、黒色の図形63から66を含む。図形63は、頭部62の上面の内の、頭部62の外周の内側に描かれた円状である。図形63の中心と、頭部62の外周の中心とは一致する。図形64は、図形63の内側に描かれた左右方向に延びる線分状である。図形64は、針部61の軸線上に延びる。図形65は、図形64の後ろ側に描かれた逆三角形状である。図形66は、図形65の後ろ側に描かれた円状である。頭部62及び図形63から66の左右方向の中心は各々、前後方向に延びる同一の直線上にある。図形63から66は各々、互いに離間する。ユーザは、待ち針60を被縫製物に固定することで、縫製条件の種類と、縫製条件の変更位置とをミシン1に指示できる。本例の縫製条件の種類は、一例として、縫製停止位置である。本例縫製条件の変更位置は、針棒51から前方に向かう仮想線VL(図6参照)と、標識68の位置を通る左右方向に延びる線分との交点である。本例のミシン1は、図形64の長手方向の中心を標識68の位置と認識する。
図5及び図6を参照して、本形態のメイン処理について説明する。メイン処理では、直線縫いを行う場合の、被縫製物上の標識68の搬送方向の位置に基づき縫製を停止する処理が実行される。本例の制御部80は、スタート/ストップスイッチ29を介して縫製開始の指示が取得された場合に、ROM82のプログラム記憶エリアに記憶されたメイン処理を実行するためのプログラムを、RAM83に読み出す。CPU81は、RAM83に読み出したプログラムに含まれる指示に従って、以下のステップを実行する。メイン処理を実行するのに必要な各種パラメータ(例えば、第一距離D1、第二距離D2)は、フラッシュメモリ84に記憶されている。メイン処理の過程で得られた各種データは、適宜RAM83に記憶される。本例では、公知技術(例えば、特開2011−194043号公報参照)を用いて、予め被縫製物の厚みが検出され、検出された厚みを用いて、各画像系の座標が算出される。被縫製物の厚みの取得方法や各画像系の座標の算出方法は適宜変更されてよい。
図5に示すように、制御部80は、駆動回路91を制御して、縫製速度を第一速度として、縫製を開始する(S1)。縫製速度は、単位時間当たりに縫製される縫目の長さであり、直線縫いの場合、搬送速度(単位時間当たりの針数と、送り量との積)と同義である。本例の制御部80は、ミシンモータ33へのステップ数を制御することで、縫製速度を第一速度とする。制御部80は、フラッシュメモリ84の記憶エリア87を参照し、後述の標識の情報を取得する(S2)。制御部80は、フラグにOFFを設定する(S3)。フラグは、メイン処理開始後、撮影画像から標識68が特定されたことがあるか否かを示す情報であり、標識68が特定された場合をON、標識68が特定されていない場合をOFFで示す。制御部80は、検出範囲に第一範囲R1を設定する(S4)。本例の制御部80は、撮影により得られる撮影画像の一部を検出範囲として設定し、フラッシュメモリ84に記憶され、S2で取得された標識の情報を用いて、検出範囲中の標識68を特定する。制御部80は、縫製開始時の検出範囲として、撮影画像の一部である第一範囲R1を設定する(S4)。図6(A)に示すように、本例の第一範囲R1は、撮影範囲RCの右半分となる領域内において、針棒51の下方(針落ち位置PN)から前側に延びる、前後方向に長い矩形状の範囲である。
制御部80は、被縫製物が搬送中であるかを判断する(S5)。被縫製物が搬送中であるとは、送り歯24が針板11よりも上にある時である。より詳細には、被縫製物が搬送中であるとは、縫針52の先端が針板11よりも上にあるときである。本例の制御部80は、主軸角度センサ35の出力信号に基づき、主軸34の角度が所定範囲にある時に、搬送中であると判断する。被縫製物が搬送中であるとき(S5:YES)、制御部80は、処理をS5に戻す。被縫製物が搬送中ではないとき(S5:NO)、制御部80は、イメージセンサ57を制御して、撮影範囲RCを撮影させ、撮影画像を取得する(S6)。S5及びS6の処理によって、搬送部21が駆動されている搬送期間中の被縫製物が搬送中ではないときにイメージセンサ57により撮影される。
制御部80は、S2の処理で取得された標識の情報を用いて、撮影画像中の検出範囲内から標識68を特定する(S7)。標識68の特定方法は、公知の方法が適宜用いられればよい。本例では、ミシン1は、標識の情報として、標識68を特定するための手順を記憶する。制御部80は標識の情報で示される手順に従って、標識68を特定する。より具体的には、制御部80は、一例として、次の手順で検出範囲の中から標識68を特定する。制御部80は、検出範囲の画像を例えば周知技術のハフ変換処理することにより円周線(図形63)を抽出し、抽出された円周線の内側にある図形64から66を順に抽出する。制御部80は、図形63から66の相対位置に基づき標識68を特定する。
制御部80は、S7の処理で撮影画像から標識68が特定されたかを判断する(S8)。標識68が特定されていない場合(S8:NO)、制御部80はフラグにONが設定されているかを判断する(S12)。フラグにONが設定されていない場合(S12:NO)、制御部80は、検出範囲に第二範囲R2を設定する(S14)。図6(B)において網掛けで示すように、第二範囲R2は、第一範囲R1の前端に配置された左右方向に長い矩形の範囲である。本例の第二範囲R2は、プロジェクタ58の投影範囲RPの外側にある。撮影画像中の第二範囲R2は、予めフラッシュメモリ84に記憶されている。制御部80は、処理をS5に戻す。
繰り返し実行されるS6において、図6(C)の撮影範囲RCが撮影された場合、制御部80は、検出範囲(第二範囲R2)から、標識68を特定し(S7)、標識68が特定されたと判断する(S8:YES)。この場合、制御部80は、フラグにONを設定する(S9)。制御部80は、S7の処理で特定された標識68の位置である標識位置を特定する(S10)。制御部80は、画像座標系において図形64の長手方向の中点の座標を特定し、特定された座標をフラッシュメモリ84に記憶された変数を用いてワールド座標系の座標に変換する。制御部80は、変換されたワールド座標系の座標を標識位置PMとする。
制御部80は、S10で算出された標識位置PMと、針落ち位置PNとの距離を算出する(S11)。針落ち位置PNのワールド座標系の座標は、予めフラッシュメモリ84に記憶されている。本例の制御部80は、S11において、搬送方向における標識位置PMと、針落ち位置PNとの距離を算出する。本例では、制御部80は、S11で算出された距離が第一距離D1以下であるか否かを判断する(S15)。第一距離D1は、ユーザが被縫製物から待ち針60を除去する作業を行うことを考慮して予め定められた距離である。第一距離D1以下ではない場合(S15:NO)、制御部80は、S11で算出された距離が、第二距離D2以下であるか否かを判断する(S16)。第二距離D2は、第一距離D1よりも長く、且つ、針落ち位置PNから第二範囲R2の前端までの距離及び針落ち位置PNから投影範囲RPの前端までの距離よりも短い。つまり、第二範囲R2から特定された標識位置PMの針落ち位置PNからの距離は、第二距離D2よりも長い。
S11で算出された距離が第二距離D2以下ではない場合(S16:NO)、制御部80は、特定された標識68に対応する被縫製物上の投影位置を特定する(S17)。制御部80は、S7の処理で特定される標識68の被縫製物上の位置である標識位置よりも所定量針棒51側の位置を投影位置として特定する。より詳細には、制御部80は、設定された縫製速度が速いほど、縫製速度が遅い場合に比べ、所定量を多く設定し、設定された所定量だけ標識位置よりも針棒51側に投影位置を特定する。縫製速度と、所定量との関係は予めフラッシュメモリ84に記憶されている。このような処理によって投影位置を特定するのは、撮影後、投影画像が投影されるまでの間の、被縫製物の搬送量を考慮する為である。縫製速度と、所定量との関係は、例えば、縫製速度が第一速度の時、所定量は第一量であり、縫製速度が第二速度の時、所定量は第二量である。第一量は、例えば、図形64と、図形66との間の前後方向の距離である。図6(C)に示す標識位置PMについて、標識位置PMから第一量、針落ち位置側の投影位置PPが特定される。
制御部80は、S17の処理で特定された投影位置PPが、投影範囲RP内であるかを判断する(S20)。図6(C)の投影位置PPは、投影範囲RP内にない(S20:NO)。この場合制御部80は、検出範囲に第四範囲R4を設定する(S23)。図6(D)に示すように、第四範囲R4は、S17の処理で特定された投影位置PPを含み、S4の処理で設定された第一範囲R1よりも狭い。図6(D)では、S6の処理実行時(撮影時)の待ち針60の位置を点線で示し、S23の処理実行時の待ち針60の位置を実線で示す。本例の第四範囲R4は、S14の処理で設定された第二範囲R2よりも狭い。第四範囲R4は、第一範囲R1に含まれる、前後方向に長い矩形状である。第四範囲R4は、S10の処理で特定された標識位置PJを基準(例えば、第四範囲R4の中心)として前側よりも後ろ側に長い矩形状である。制御部80は、処理をS5に戻す。
繰り返し実行されるS6において、図6(E)に示す撮影範囲RCが撮影された場合、第四範囲R4から標識位置PJが特定される(S10)。この場合S11で算出された距離は、第一距離D1以下ではなく(S15:NO)、及び第二距離D2以下でもない(S16:NO)と判断される。制御部80は、標識位置PJと所定量とから投影位置PQを特定し(S17)、投影位置PQが投影範囲RP内であると判断する(S20:YES)。この場合制御部80は、投影画像を投影するための画像データを生成する(S21)。投影画像は、被縫製物上の投影位置において、搬送方向に対して直交する方向(つまり、左右方向)に延びる。本例の投影画像は線分SLを含む。本例の制御部80は、標識68上を除く被縫製物上に投影画像の線分SLを、被縫製物上の針棒51の下方となる針落ち位置PNから搬送方向上流側に延びる仮想線VL上に投影する。仮想線VLは、被縫製物が搬送方向に搬送された場合の縫目が形成される予定位置(基線)を示す。制御部80は、線分SLの前後方向の位置を、投影位置PQの前後方向の位置に一致させる。制御部80は、線分SLの右端に、投影位置PQから待ち針60の頭部62の半径だけ左方となる位置を設定し、線分SLの左端に線分SLの右端から左方へ所定距離の位置を設定する。制御部80は、仮想線VLと交差する線分SLを含む投影画像を投影するための画像データを生成する。制御部80は、S21で生成された画像データに従って、駆動回路94と光源56とを制御し、S17の処理で特定された投影位置を示す投影画像を投影する(S22)。図6(F)に示すように、制御部80は、一例として、線分SLを含む投影画像を投影する。S22の処理が実行される時点では、被縫製物は、撮影時から投影時までの時間間隔と、搬送速度とに応じた量、図6(E)で示す撮影時の位置から図6(F)に示す位置に搬送される。前述のように、制御部80は、設定された縫製速度に応じた所定量だけ標識位置よりも針棒51側に投影位置を特定する。故に投影時において、搬送方向における線分SLの位置は、搬送方向における図形64の位置と略一致する。制御部80は、検出範囲に第四範囲R4を設定後、処理をS5に戻す。
繰り返し実行されるS6において、図6(G)に示す撮影範囲RCが撮影された場合、取得された撮影画像の第四範囲R4には標識68全体が含まれていない為、標識68が特定されない(S7、S8:NO)。この場合制御部80は、フラグはONであると判断し(S12:YES)、検出範囲に第三範囲R3を設定する(S13)。S13の処理は、一の撮影画像中の検出範囲に基づき標識68が特定された後、次の撮影による撮影画像中の検出範囲の中から標識68が特定できない場合に、検出範囲に第三範囲R3を設定する処理である。第三範囲R3は、撮影順序が前の撮影画像に基づき特定された標識位置と、次の撮影画像に基づき特定された検出範囲よりも搬送方向上流側の範囲とを含む。第三範囲R3は、第四範囲R4よりも広く、第一範囲R1よりも狭い前後方向に長い矩形領域である。第四範囲R4は、第三範囲R3に包含される。第三範囲R3は、第一範囲R1に包含される。制御部80は、処理をS5に戻す。
繰り返し実行されるS15、S16において、S11で算出された距離が第一距離D1以下ではなく(S15:NO)、及び第二距離D2以下であると判断された場合(S16:YES)、制御部80は、縫製速度に第一速度よりも遅い第二速度を設定する(S18)。制御部80は、駆動回路91を制御し、S18で設定された速度で、縫製を実行する。制御部80は、S17の処理で設定した所定量よりも、小さい所定量である第二量を設定し、設定された所定量だけ標識位置よりも針棒51側に投影位置を特定する(S19)。制御部80は、前述のS20の処理を行う。
繰り返し実行されるS6において、図6(H)に示す撮影範囲RCが撮影された場合、S15の処理では、S11で算出された距離は、第一距離D1以下であると判断される(S15:YES)。この場合制御部80は、駆動回路91を制御し、縫製を停止する(S24)。制御部80は、駆動回路93を制御して、LCD31にメッセージを表示させる(S25)。メッセージは、例えば、「待ち針を抜いた後、再開の指示を入力して下さい。」である。ユーザは、LCD31を参照し、待ち針60を被縫製物から抜いた後、スタート/ストップスイッチ29により、縫製開始の指示を入力する。制御部80は、縫製開始の指示を取得したかを判断する(S26)。縫製開始の指示を取得していない場合(S26:NO)、制御部80は処理をS26に戻す。縫製開始の指示が取得された場合(S26:YES)、制御部80は、駆動回路91を制御して、S11で算出された距離縫製を実行し(S27)、縫製を停止する(S28)。制御部80は、例えば、縫製再開後の送り量と針数とに基づき縫製した距離を算出し、算出された距離がS11で算出された距離以上となった時点で、縫製を停止する。制御部80は、以上でメイン処理を終了する。
上記実施形態において、ミシン1、ベッド部2、送り歯24、搬送部21、針棒51、縫製部30、フラッシュメモリ84、イメージセンサ57、及びプロジェクタ58、制御部80は各々、本発明のミシン、ベッド部、送り歯、搬送部、針棒、縫製部、記憶部、撮影部、プロジェクタ、及び制御部の一例である。
上記実施形態のミシン1は、撮影画像に基づき検出した標識68に対応する投影位置を示す投影画像を、被縫製物上の標識68の移動に追従して投影できる。ミシン1は、投影画像によって、ミシン1による被縫製物上の標識68の位置の認識結果をユーザに報知できる。ユーザは、縫製中に、投影画像を参照することで、実際の標識68の位置と、ミシン1によって認識された標識68の位置との関係を把握できる。
制御部80は、搬送期間中に、イメージセンサ57に互いに異なるタイミングで複数回撮影させ、撮影毎に、撮影画像に基づき投影位置を特定する。制御部80は、特定された投影位置を示す投影画像を投影させることで、被縫製物上の標識68の移動に追従して、プロジェクタ58に投影画像を投影させる。ミシン1は、1回の撮影による撮影画像に基づき検出した標識68に基づき投影画像を投影する場合に比べ、被縫製物の送り効率及び縫製中のベッド部2上面に対する被縫製物の傾き等の影響を考慮して、投影位置を精度よく特定できる。
制御部80は、撮影画像に基づき特定される標識68の被縫製物上の位置である標識位置よりも所定量針棒51側の位置を投影位置として特定する(S17、S19)。ミシン1は、撮影画像が生成されてから撮影画像に基づき投影画像を投影するまでの間に、被縫製物が搬送されることを考慮して、投影位置を特定できる。
制御部80は、縫製速度が速いほど、縫製速度が遅い場合に比べ、所定量を多く設定し、設定された所定量だけ標識位置よりも針棒51側(後方)に投影位置を特定する(S17、S19)。よってミシン1は、撮影画像が生成されてから撮影画像に基づき投影画像を投影するまでの間に、被縫製物が縫製速度に応じた量搬送されることを考慮して、投影位置を特定できる。
制御部80は、搬送期間中の、被縫製物を搬送していない間に、イメージセンサ57に撮影させる(S5:NO、S6)。故にミシン1は、被縫製物が搬送されている期間に撮影される場合に比べ、鮮明な撮影画像を取得できる。
制御部80は、撮影画像から標識68が特定された場合、標識位置から針棒51の下方(針落ち位置)までの搬送方向における距離を算出し(S10)、算出された距離搬送した場合に(S27)、搬送部21と縫製部30とによる縫製を停止させる(S28)。ミシン1は、標識68の検出結果に基づき、縫製を停止できる。ユーザは、縫製中に、投影画像を参照することで、実際の標識68の位置と、ミシン1によって認識された標識68の位置との関係により縫製停止前に標識68で指示する位置で、縫製が停止されるか否かを確認できる。故に、ミシン1は、ユーザが標識68により指示する位置ではないところで縫製を停止する可能性を低減できる。
制御部80は、S11の処理で算出された距離が、第一距離D1になった場合(S15:YES)、搬送部21と縫製部30とによる縫製を停止する(S24)。ミシン1は、縫製を停止することで、ユーザに被縫製物上の標識68を取り除くことを促すことができる。ミシン1は、標識68が被縫製物上に位置したままで、縫製が続行される場合の不具合を抑制できる。
制御部80は、S11の処理で算出された距離が、第一距離D1よりも長い第二距離D2になった場合、搬送部21による被縫製物の搬送速度を現在の速度よりも遅くする(S18)。故にミシン1は、第一距離D1と第二距離D2との間で、搬送速度を減速することで、より正確に第一距離D1を算出できる。ユーザは、搬送速度を減速しない場合に比べ、第一距離D1と第二距離D2との間で、実際の標識68の位置と、ミシン1によって認識された標識68の位置との関係を、より容易に把握できる。ミシン1は、縫製開始時から、減速した速度で搬送する場合に比べ、縫製時間を短くできる。
制御部80は、被縫製物上の投影位置において、搬送方向に対して直交する方向に延びる線分を投影画像として投影する(S22)。故にミシン1は、搬送方向に対して直交する方向に延びる線分SLにより、ミシン1が認識した標識位置を報知できる。
制御部80は、投影画像として線分SLを、被縫製物上の針棒51の下方となる針落ち位置PNから搬送方向上流側に延びる仮想線上に投影する(S22)。故に、被縫製物に直線状の縫目が形成される場合、針棒51の下方となる針落ち位置PNから搬送方向上流側に延びる仮想線VLに沿って縫目が形成される。ミシン1は、ミシン1が標識68に基づき認識した縫製停止位置を含む線分SLを投影できる。ユーザは、縫製停止前に、縫製停止位置を、投影された線分SLにより確認できる。
制御部80は、標識68上を除く被縫製物上に投影画像を投影させる。故にミシン1は、標識68上ではない位置に、投影画像を投影できる。ユーザは、標識68上に投影画像が投影される場合に比べ、実際の標識68の位置と、ミシン1が認識した標識68の位置とを、容易に確認できる。ミシン1は、標識68上に投影画像が投影される場合に比べ、複数回標識68を撮影する場合の撮影画像から標識68を特定しやすい。
制御部80は、撮影画像の一部を検出範囲として設定し、フラッシュメモリ84に記憶された標識68を用いて、検出範囲中の標識68を特定する。ミシン1は、撮影画像の全範囲から標識68を特定する場合に比べ、短時間で撮影画像から標識68を特定できる。
制御部80は、縫製開始時の検出範囲として、撮影画像の一部である第一範囲R1を設定し(S4)、一の撮影画像の検出範囲から標識68が特定された場合(S8:YES)、次の撮影による撮影画像の検出範囲として第四範囲R4を設定する(S23)。第四範囲R4は一の撮影画像から特定した投影位置を含み、第一範囲R1よりも狭い。ミシン1は、標識68が検出された後にも撮影画像の第一範囲R1から標識68を特定する場合に比べ、短時間で効率的に撮影画像から標識68を特定できる。
制御部80は、縫製開始時の検出範囲として、撮影画像の一部である第一範囲R1を設定し(S4)、第一範囲R1から標識68を特定できない場合(S8:NO、S12:NO)、第二範囲R2を検出範囲とする(S14)。第二範囲R2は撮影画像のうちの搬送方向上流側の、第一範囲R1よりも狭い。ミシン1は、被縫製物を搬送方向上流側から下流側に搬送する。縫製開始後に一度も標識68を特定できない場合、標識68は、搬送方向上流側に配置されていることが想定される。ミシン1は、検出範囲を第一範囲R1としたまま処理を続行する場合に比べ、標識68を特定する処理の速度を向上させることができる。
制御部80は、一の撮影画像中の検出範囲に基づき標識68が特定された後(S8:YES、S10)、次の撮影による撮影画像中の検出範囲の中から標識68が特定できない場合に(S8:NO、S12:YES)、検出範囲に第三範囲R3を設定する(S13)。第三範囲R3は、一の撮影画像に基づき特定される標識位置と、次の撮影画像に基づき特定された検出範囲よりも搬送方向上流側の範囲とを含む。故にミシン1は、被縫製物上の標識68を撮影画像の検出範囲から特定後、次の撮影による撮影画像の検出範囲からは特定できない場合に、更に次の撮影による撮影画像の検出範囲から標識68を特定する可能性を高めることができる。
本発明のミシンは、上記した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更が加えられてもよい。例えば、以下の変形が適宜加えられてもよい。
(A)ミシン1の構成は適宜変更してよい。ミシン1は、工業用ミシン及び多針ミシンであってもよい。撮影部及びプロジェクタは各々、種類、取付位置等は適宜変更されてよい。撮影部の撮影範囲とプロジェクタの投影範囲との位置関係は適宜変更されてよい。標識の模様は適宜変更されてよい。標識はシール等の表面に配置されてもよいし、ユーザが被縫製物上に描画したマーク(例えばバツ印)でもよい。縫製条件の異なる複数種類の標識を認識できてもよい。
(B)メイン処理(図5参照)を実行させるための指令を含むプログラムは、制御部80がプログラムを実行するまでに、ミシン1の記憶機器に記憶されればよい。従って、プログラムの取得方法、取得経路及びプログラムを記憶する機器の各々は、適宜変更してもよい。制御部80が実行するプログラムは、ケーブル又は無線通信を介して、他の装置から受信し、フラッシュメモリ等の記憶装置に記憶されてもよい。他の装置は、例えば、PC、及びネットワーク網を介して接続されるサーバを含む。
(C)ミシン1のメイン処理(図5参照)の各ステップは、制御部80によって実行される例に限定されず、一部又は全部が他の電子機器(例えば、ASIC)によって実行されてもよい。制御部80の構成は適宜変更されてよい。メイン処理の各ステップは、複数の電子機器(例えば、複数のCPU)によって分散処理されてもよい。メイン処理の各ステップは、必要に応じて順序の変更、ステップの省略、及び追加が可能である。ミシン1上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)等が、制御部80からの指令に基づきメイン処理の一部又は全部を行う態様も、本開示の範囲に含まれる。例えば、メイン処理に以下の(C−1)から(C−5)の変更が適宜加えられてもよい。
(C−1)標識の情報は、撮影画像から標識を特定可能な情報であればよい。例えば、標識の情報は、標識の画像データであってもよく、制御部80は標識の画像データと撮影画像とを比較して撮影画像から標識を特定してもよい。
(C−2)縫製時に被縫製物上の標識の移動に追従して、特定された投影位置を示す投影画像を、プロジェクタに投影させる処理は、適宜変更されてよい。制御部80は、撮影画像から一度標識位置を特定したら、その後は撮影することなく、特定された標識位置と、搬送部21の駆動量(例えば、送り量と針数の積)等に基づき標識の移動に追従して投影位置を特定し、特定された投影位置を示す投影画像を投影してもよい。制御部80は、撮影画像から標識位置を特定し、特定された標識位置と搬送部21の駆動量等とに基づき標識の移動に追従して投影位置を特定する処理を一定量行う処理を複数回繰り返してもよい。制御部80は、撮影部による撮影から投影部による投影までの期間の搬送部21による搬送量を無視できる場合等には、標識位置を投影位置としてもよい。投影位置を算出する際の所定量は、縫製速度によらず一定でもよいし、ユーザによって設定されてもよい。制御部80は、前述のように撮影が一度である場合等には標識上に投影画像を投影させてもよい。制御部80は、撮影部に互いに異なるタイミングで複数回撮影させる場合に、撮影画像から、投影画像中の投影位置を示す図形と、標識との各々を抽出し、各抽出結果を比較して、図形の投影位置を補正してもよい。制御部80は、当該抽出結果が所定量以上異なる場合には、縫製速度を減速させたり、表示部及び音声出力部等によってエラー報知をしたりしてもよい。
(C−3)投影画像中に、ミシンが認識している標識の位置を示す図形として含まれる図形は適宜変更されてよい。図形が線分である場合、線分の延設範囲は適宜変更されてよい。図7(A)に示すように、上記実施形態において、図6(H)の線分SLに変えて、制御部80は、投影位置に対して、仮想線VLとは反対側(標識68の右側)にも伸びる線分SLを投影してもよい。上記実施形態において、制御部80は、仮想線VLよりも左側の投影位置を特定した場合、図7(B)に示すように、左右方向(ベッド部2の上面における搬送方向と直交する直交方向)において標識68よりも右方に延びる線分SLを投影してもよい。つまり、制御部80は、特定された投影位置と、仮想線VL(針落ち位置)との相対位置に応じて、図形の延設範囲の設定方法、図形の向きを変更してよい。図7(C)に示すように、制御部80は、投影画像として仮想線VLから離間した線分SLを、投影位置を示す位置に投影してもよい。制御部80は、図7(D)に例示する図形Jのように、矢印、三角形、台形等の図形を含む投影画像又は図7(E)に例示する図形Hのように模様を含む投影画像により、ミシン1が認識した標識の位置を示してもよい。図形Jは、矢印状の図形であり、図形Jの右端は仮想線VL上の投影位置を示す。図形Hは、ミシン1が認識した仮想線VL上の投影位置を指し示す指を表す模様である。図形Hのように、投影位置を示す図形の搬送方向の中心は、投影位置としなくてもよい。制御部80は、投影位置を示す図形に加え、仮想線を表す図形等を投影画像に含めてもよい。
(C−4)制御部80は、搬送期間中の、被縫製物を搬送している期間に撮影部に撮影させてもよい。搬送期間中の、被縫製物を搬送していない期間の特定方法は適宜変更されてよい。標識が指示する縫製条件は適宜変更されてよい。制御部80は、標識が指示する縫製条件に応じた処理に応じて、制御部80が実行する処理を適宜変更してもよい。例えば、縫製速度を所定量減速することを指示する標識である場合、制御部80は、撮影画像から特定された標識位置から針棒51の下方(針落ち位置)までの搬送方向における距離を算出し、算出された距離搬送した場合に、縫製速度を所定量減速してもよい。制御部80は、メイン処理において縫製速度を一定としてもよく、例えば、S16、S18、S19の処理を省略し、S15の処理の次にS17の処理を実行してもよい。縫製停止を指示する標識である場合、制御部80は、S15において、S11で算出された距離が0であるか否かを判断し、距離が0である場合に縫製を停止してもよい(S28)。S24からS27の処理は適宜省略されてよい。第一距離D1及び第二距離D2は適宜変更されてよい。制御部80は、S11で算出される位置に応じて3以上の段階で縫製速度を変更してもよい。
(C−5)制御部80は、縫製開始時の検出範囲として、撮影画像の一部である第一範囲R1を設定後、検出範囲を変更しなくてもよい。制御部80は、縫製開始時の検出範囲として、第二範囲R2を設定してもよい。制御部80は、一の撮影画像中の検出範囲に基づき標識が特定された後(S8:YES、S10)、次の撮影による撮影画像中の検出範囲の中から標識が特定できない場合に(S8:NO、S12:YES)、第一範囲R1を検出範囲として設定してもよい(S13)。 制御部80はS13の処理で検出範囲に第三範囲R3を設定した後、新たに撮影を行うのではなく、標識68が特定されなかった撮影画像中の第三範囲R3から標識68を特定する処理を行ってもよい。
1:ミシン、2:ベッド部、21:搬送部、24:送り歯、30:縫製部、51:針棒、57:イメージセンサ、58:プロジェクタ、80:制御部、84:フラッシュメモリ
Claims (15)
- ベッド部と、
送り歯を有し、前記ベッド部に載置された被縫製物を前記送り歯により搬送方向に搬送するよう構成された搬送部と、
針棒を有し、前記搬送部によって搬送された前記被縫製物に対し、前記針棒に装着された縫針を上下動させて縫目を形成するよう構成された縫製部と、
標識の情報を記憶する記憶部と、
前記針棒の下方を含む撮影範囲を撮影するよう構成された撮影部と、
前記ベッド部に向けて投影画像を投影するよう構成されたプロジェクタと、
前記搬送部と、前記縫製部と、前記撮影部と、前記プロジェクタとを制御可能な制御部とを備え、
前記制御部は、
前記搬送部が駆動されている搬送期間中に、所定のタイミングで前記撮影部に撮影させ、
前記記憶部に記憶された前記標識の情報を用いて、撮影により得られた撮影画像中の前記標識を特定し、
前記標識が特定された場合、特定された前記標識に対応する前記被縫製物上の投影位置を特定し、
前記被縫製物上の前記標識の移動に追従して、特定された前記投影位置を示す投影画像を、前記プロジェクタに投影させる処理部として機能することを特徴とするミシン。 - 前記制御部は、
前記搬送期間中に、前記撮影部に互いに異なるタイミングで複数回撮影させ、
撮影毎に、前記撮影画像に基づき前記投影位置を特定し、特定された前記投影位置を示す前記投影画像を投影させることで、前記被縫製物上の前記標識の移動に追従して、前記プロジェクタに前記投影画像を投影させる処理部として機能することを特徴とする請求項1に記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記撮影画像に基づき特定される前記標識の前記被縫製物上の位置である標識位置よりも所定量前記針棒側の位置を前記投影位置として特定する処理部として機能することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシン。 - 前記制御部は、
縫製速度を取得し、
取得された前記縫製速度が速いほど、前記縫製速度が遅い場合に比べ、前記所定量を多く設定し、設定された前記所定量だけ前記標識位置よりも前記針棒側に前記投影位置を特定する処理部として機能することを特徴とする請求項3に記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記搬送期間中の、前記被縫製物を搬送していない間に、前記撮影部に撮影させることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記標識が特定された場合、前記標識位置から前記針棒の下方までの前記搬送方向における距離を算出し、
算出された前記距離搬送した場合に、前記搬送部と前記縫製部とによる縫製を停止させる処理部として機能することを特徴とする請求項3又は4に記載のミシン。 - 前記制御部は、
算出された前記距離が、第一距離になった場合、前記搬送部と前記縫製部とによる縫製を停止する処理部として機能することを特徴とする請求項6に記載のミシン。 - 前記制御部は、
算出された前記距離が、前記第一距離よりも長い第二距離になった場合、前記搬送部による前記被縫製物の搬送速度を現在の速度よりも遅くする処理部として機能することを特徴とする請求項7に記載のミシン。 - 前記投影画像は、前記被縫製物上の前記投影位置において、前記搬送方向に対して直交する方向に延びる線分であることを特徴とする請求項1から8の何れかに記載のミシン。
- 前記制御部は、
前記投影画像として前記線分を、前記被縫製物上の前記針棒の下方となる位置から前記搬送方向上流側に延びる仮想線上に投影する処理部として機能することを特徴とする請求項9に記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記標識上を除く前記被縫製物上に前記投影画像を投影させる処理部として機能することを特徴とする請求項1から10の何れかに記載のミシン。 - 前記制御部は、
前記撮影画像の一部を検出範囲として設定し、前記記憶部に記憶された前記標識の情報を用いて、前記検出範囲中の前記標識を特定する処理部として機能することを特徴とする請求項1から11の何れかに記載のミシン。 - 前記制御部は、
縫製開始時の前記検出範囲として、前記撮影画像の一部である第一範囲を設定し、
一の前記撮影画像の前記検出範囲から前記標識が特定された場合、次の撮影による前記撮影画像の前記検出範囲として、前記一の撮影画像から特定した前記投影位置を含み、前記第一範囲よりも狭い範囲を設定する処理部として機能することを特徴とする請求項12に記載のミシン。 - 前記制御部は、
縫製開始時の前記検出範囲として、前記撮影画像の一部である第一範囲を設定し、
前記第一範囲から前記標識を特定できない場合、前記撮影画像のうちの前記搬送方向上流側の前記第一範囲よりも狭い第二範囲を前記検出範囲とする処理部として機能することを特徴とする請求項12又は13に記載のミシン。 - 前記制御部は、
一の前記撮影画像中の前記検出範囲に基づき前記標識が特定された後、次の撮影による前記撮影画像中の前記検出範囲の中から前記標識が特定できない場合に、当該一の撮影画像に基づき特定される前記標識の前記被縫製物上の位置である標識位置と、前記次の撮影画像に基づき特定された前記検出範囲よりも前記搬送方向上流側の範囲とを含む前記検出範囲を設定する処理部として機能することを特徴とする請求項12から14の何れかに記載のミシン。
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