<<実施例1>>
<写真シール作成装置の外観>
図1および図2は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影画像や編集画像を提供するゲーム機である。写真シール作成装置1は、画像をシール紙に印刷したり、画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にしたりすることで、利用者に画像を提供する。写真シール作成装置1は、ゲームセンターなどのアミューズメント施設や店舗に設置される。
写真シール作成装置1の利用者は、主に女子高生や若い女性が中心とされる。写真シール作成装置1において、1組あたり主に2人や3人などの複数人の利用者がゲームを楽しむことができる。もちろん、写真シール作成装置1において、1人の利用者がゲームを楽しむこともできる。
写真シール作成装置1において、利用者は、自身が被写体となって撮影作業を行う。利用者は、編集作業により、撮影によって得られた撮影画像の中から選択した画像に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させる。これにより、撮影画像が彩り豊かな画像に編集される。利用者は、編集済みの画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。
写真シール作成装置1は、写真作成ゲームを提供する写真作成ゲーム機ということができる。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。撮影ユニット11と編集ユニット12は電気的に接続される。
撮影ユニット11は、人が中に入ることができる程度の大きさを有する箱形状の筐体を有し、事前選択部20、撮影部21、および背景部22から構成される。事前選択部20は、撮影部21の側面に設置される。事前選択部20の前方の空間が、事前選択処理が行われる事前選択空間となる。また、撮影部21と背景部22は所定の距離だけ離して設置される。撮影部21と背景部22の間に形成される空間が、撮影処理が行われる撮影空間となる。
事前選択部20は、事前選択処理として、写真シール作成装置1によって提供されるゲームを紹介するガイダンスを行ったり、撮影空間で行われる撮影処理における各種の設定を行ったりする。事前選択部20には、利用者が代金を投入する硬貨投入口や、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。事前選択部20は、撮影空間の空き状況に応じて、事前選択空間にいる利用者を撮影空間へと案内する。
撮影部21は、利用者を被写体として撮影するための装置である。撮影部21は、撮影空間に入った利用者の正面に位置する。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや、各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。
撮影空間において正面を向いている利用者からみて左側の面を左側面、右側の面を右側面とすると、撮影部21の左側面が側面パネル41Aにより構成され、右側面が側面パネル41Bにより構成される。さらに、撮影部21の正面が正面パネル42により構成される。側面パネル41Aには、上述した事前選択部20が設置される。なお、事前選択部20が、側面パネル41Bに設置されるようにしてもよい。
背景部22は、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bから構成される。背面パネル51は、正面を向いている利用者の背面側に位置する板状の部材である。側面パネル52Aは、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル41Aより横幅の狭い板状の部材である。側面パネル52Bは、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル41Bより横幅の狭い板状の部材である。
側面パネル41Aと側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Aと側面パネル52Aの上部は、板状の部材である連結部23Aによって連結される。側面パネル41Aと側面パネル52Aの下部は、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの上部は、連結部23Bによって連結される。側面パネル41Bと側面パネル52Bの下部は、連結部23B’によって連結される。
撮影空間の床には、板状の部材である床材27が敷かれる。
側面パネル41A、連結部23A、および側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、側面パネル41B、連結部23B、および側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。
撮影空間の天井の一部には、ビニル素材の部材や板状の部材からなる天井シート24が設けられる。
編集ユニット12は、撮影画像に編集を施すための装置である。編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の正面パネル42に接するようにして、撮影ユニット11に連結して設けられる。
図1に示す編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、編集ユニット12の正面側と背面側のそれぞれに、編集作業で用いられる構成が設けられる。この構成により、2組の利用者が同時に編集作業を行うことができる。
編集ユニット12の正面側は、面61と、面61の上方に形成された斜面62から構成される。面61は、床面に対して垂直で、撮影部21の側面パネル41Aとほぼ平行な面である。斜面62には、編集作業に用いられる構成として、タブレット内蔵モニタやタッチペンが設けられる。斜面62の左側には、照明装置64の一端を支持する柱状の支持部63Aが設けられる。斜面62の右側には、照明装置64の他端を支持する柱状の支持部63Bが設けられる。支持部63Aの上面にはカーテンレール26を支持する支持部65が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを組み合わせて構成される。
3本のレール26A乃至26Cは、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせられる。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、レール26Aとレール26Bの他端は、レール26Cの両端にそれぞれ固定される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が外から見えないようにするためのカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が編集作業を行う編集空間となる。
編集ユニット12の左側面には、印刷済みのシール紙が排出される排出口が設けられる。編集ユニット12の左側面前方の空間が、利用者が印刷済みのシール紙が排出されるのを待つ印刷待ち空間となる。
<利用者の移動について>
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
利用者は、事前選択部20の前方の空間である事前選択空間A0において硬貨投入口に代金を投入する。次に、利用者は、タッチパネルモニタに表示される画面に従って事前選択作業を行う。例えば、利用者は、撮影空間で行われる撮影に関するコースの選択などを事前選択作業として行う。
事前選択作業を終えた利用者は、白抜き矢印#1で示すように、側面パネル41Aと側面パネル52Aの間の出入り口G1から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入る。利用者は、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影作業を行う。
撮影作業を終えた利用者は、白抜き矢印#2で示すように出入り口G1から撮影空間A1を出て編集空間A2−1に移動するか、または、白抜き矢印#3で示すように出入り口G2から撮影空間A1を出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間である。一方、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。利用者が編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかは、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方が移動先として案内される。編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、編集作業を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集作業を行うことができる。
編集作業が終了した後、編集画像の印刷が開始される。編集空間A2−1での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#4で示すように編集空間A2−1から印刷待ち空間A3に移動する。また、編集空間A2−2での編集作業を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−2から印刷待ち空間A3に移動する。
印刷待ち空間A3に移動した利用者は、印刷が終わるのを待つ。印刷が終了すると、利用者は、編集ユニット12の右側面に設けられた排出口から排出されたシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終える。
次に、各装置の構成について説明する。
<事前選択部の構成>
図4は、事前選択部20の構成例を示す図である。
事前選択部20の上側にはタッチパネルモニタ71が設けられる。タッチパネルモニタ71は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ71は、各種のGUI(Graphical User Interface)を表示し、利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。タッチパネルモニタ71には、利用者の人数の選択に用いられる画面などが表示される。
タッチパネルモニタ71の下方にはスピーカ72が設けられる。スピーカ72は、事前選択処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音などを出力する。スピーカ72の隣に、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口73が設けられる。
事前選択部20のタッチパネルモニタ71の上には、表面が透明の板状部材で覆われた収納部74が形成される。収納部74には、例えば、写真シール作成装置1で作成されるシールのサンプルが収納される。商品のサンプルや商品説明用の写真(ポスター)を掲示することなどにも収納部74は用いられる。
<撮影部の構成>
図5は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。
撮影部21は、側面パネル41A、側面パネル41B、および正面パネル42に囲まれるようにして構成される。
正面パネル42の中央よりやや上側には箱状のカメラユニット81が設けられる。カメラユニット81の正面には、カメラ91とタッチパネルモニタ92が設けられる。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するようにカメラユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91は、CCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサなどの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91は、利用者を被写体として撮影を行う撮影部として機能する。
カメラ91により取り込まれた動画像に基づいて生成されたライブビュー画像は、タッチパネルモニタ92に表示される。撮影が指示されたときなどの所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画像は撮影画像として保存される。
タッチパネルモニタ92はカメラ91の下方に設けられる。タッチパネルモニタ92は、LCDなどのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUIを表示して利用者の選択操作を受け付ける機能を備えている。
カメラユニット81の上方には、撮影部21の横幅と略同じ幅の上ストロボユニット82が設置される。上ストロボユニット82の正面は、乳白色の板状の部材であるパネル86−1乃至86−3から構成される。パネル86−1乃至86−3は、斜め下方を向く面を構成するように、正面パネル42に対して略45度の角度を有するように設置される。上ストロボユニット82は、利用者の正面上方から、利用者の顔と上半身に光を照射する。
カメラユニット81の下方には、利用者の下半身および足元に光を照射する足元ストロボユニット83が設けられる。
上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、照明用の電球とストロボ発光可能な照明機器とにより構成される。上ストロボユニット82および足元ストロボユニット83は、利用者の操作性や安全性を確保するために撮影空間内を常時照らすとともに、撮影画像の画質を向上させるために撮影タイミングで発光し、被写体となる利用者にストロボ光を照射する。
足元ストロボユニット83と側面パネル41Aとの間には箱状部84が設けられる。また、足元ストロボユニット83と側面パネル41Bとの間には箱状部85が設けられる。箱状部84,85の上面は、写真シール作成装置1の設置面と略水平な面をなし、撮影作業を行う利用者が手荷物などを置くための荷物置き場として用いられる。
なお、正面パネル42の天井付近にはスピーカが設けられる。スピーカからは、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などが出力される。スピーカが背景部22に設けられるようにしても良い。
<背景部の構成>
図6は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には、背面ストロボ101−1と背面ストロボ101−2が設置される。背面ストロボ101−1と背面ストロボ101−2は、撮影空間A1にいる利用者の後方かつ上方から光を照射する。
背面ストロボ101−1と背面ストロボ101−2の間に、スピーカ102−1とスピーカ102−2が設けられる。スピーカ102−1とスピーカ102−2は、撮影処理の案内音声、BGM、効果音などを出力する。
背面パネル51には白色のシート121が貼り付けられる。シート121は、ビニル素材やファブリック素材のシートである。シート121の色は、白色に限らず、明るい灰色などの、反射率の高い他の色であってもよい。
背面パネル51の撮影空間A1側の面にシート121が貼り付けられるものとしたが、面自体が白色で塗られていたり、シート状ではなく、白色の板状のパネルが貼り付けられていたりするようにしてもよい。
また、白色のカーテンを巻き取って収納可能なカーテンユニットが設置されるようにしてもよい。例えば撮影時、白色のカーテンがカーテンユニットから降ろされる。
<床の構成>
図7は、床材27を示す斜視図である。
図7において、背面パネル51のある方向が撮影空間A1の後方となり、白抜き矢印で示す、撮影部21のある方向が撮影空間A1の前方となる。説明の便宜上、撮影部21、側面パネル41Aなどの図示は省略している。
床材27の略中央には、長辺が背面パネル51と略平行になるように、横長長方形の床シート27Aが貼り付けられる。
床シート27Aの中央付近には、縦横略20cmの大きさを有する正方形状のマーク28−1とマーク28−2が印刷される。マーク28−1の左側とマーク28−2の右側には、マーク28−1,28−2より小さな四角形が印刷される。
マーク28−1とマーク28−2は、アップ画像の撮影時の立ち位置を誘導するための目印として用いられる。後述するように、アップ画像は、上半身が大きく写る画像である。写真シール作成装置1においては、アップ画像の他に、利用者の全身が写る全身画像の撮影も行われる。
図7の例においては、マーク28−1とマーク28−2には、それぞれ“RIGHT”、“LEFT”の文字が印刷されている。これらの文字は、マーク28−1の位置が、カメラ91に向かって右側にいる人の立ち位置であることを示し、マーク28−2の位置が、カメラ91に向かって左側にいる人の立ち位置であることを示している。
図6の背面ストロボ101−1,101−2は、マーク28−1とマーク28−2の位置に立っている利用者に対して最適な光量、最適な角度でストロボ光を照射する位置に設置される。マーク28−1とマーク28−2の位置は、アップ画像の撮影時に最適な位置となる。
円形、星形、ハート型などの他の形状のマークが立ち位置を示すマークとして床シート27Aに印刷されるようにしてもよい。また、立ち位置を示すマークとして、2個以上のマークが印刷されるようにしてもよい。
立ち位置を示すマークが、撮影空間A1の床面を構成する床材27に直接印刷されるようにしてもよい。
なお、図7の例においては、背面パネル51の下端と床材27の間、側面パネル52A,52Bの下端と床材27の間にはそれぞれ隙間が形成されているが、この隙間の部分は、例えば横長帯状のパネルで覆われる。パネルで覆われることにより、図6に示されるように、背面パネル51の下端と床材27の隙間が目立たない状態になる。例えばパネルの色は、シート121の色と同じ白色である。
<撮影空間の色配置>
撮影空間A1の内側の、正面、側面、背面、床面のそれぞれの色の配置について説明する。それぞれの面の方向は、撮影空間A1内で、カメラ91を向いている利用者の向きを基準とした方向である。
図8は、撮影空間A1の正面の色の配置の例を示す図である。
撮影空間A1にいる利用者から見て撮影空間A1の正面には、図5を参照して説明した、撮影部21の正面の各構成が設けられる。
斜線を付して示すように、正面パネル42のうち、カメラユニット81のカメラ91のレンズ部分とタッチパネルモニタ92の部分、上ストロボユニット82の部分、および、足元ストロボユニット83の部分以外の部分は、黒色とされる。このように、撮影空間A1の正面は、基本的に、発光する部分以外は黒色である。
図8において、斜線で示す部分は黒色の部分であることを示している。図9、図10においても同様である。
このように、撮影空間A1の正面の大部分の色が黒色とされる。これにより、背面に設けられている背面ストロボ101−1,101−2からの光が、正面(正面パネル42)で反射し、その反射光が利用者に届くようなことを防ぐことができる。
例えば、背面ストロボ101−1,101−2は、正面側から利用者を照射する光より多くの光を背面側から照射することによって、従来の写りとは違う印象の写りの画像を撮影するために設けられている。正面側での反射光が利用者を照射してしまうと、背面ストロボ101−1,101−2からの光による効果が低減してしまう可能性があるが、正面の大部分を黒色とすることで、そのような反射光による弊害を防ぐことができる。
図9は、撮影空間A1の側面の色の配置の例を示す図である。
図9には、撮影空間A1における右側面の構成が示されている。図9の左方向が撮影空間A1の正面の方向となり、右方向が撮影空間A1の背面の方向となる。
撮影空間A1の右側面には、側面パネル41Bと側面パネル52Bが設けられ、その上方に、連結部23Bが設けられる。側面パネル41Bと側面パネル52Bの間の出入り口となる部分にはビニル素材のシートなどよりなるカーテン551が掛けられる。
斜線を付して示すように、撮影空間A1の右側面においては、正面側に配置されている側面パネル41Bのみが黒色であり、他の部分(側面パネル52B、連結部23B、およびカーテン551)は白色とされる。
撮影空間A1の左側面の色の配置も、図9に示す右側面の色の配置と同様である。すなわち、撮影空間A1の左側面においては、正面側に配置されている側面パネル41Aのみが黒色であり、他の部分(側面パネル52A、連結部23A、および、左側面の出入り口のカーテン)は白色とされる。
上述したように、背面パネル51のシート121の色は白色である。背面パネル51の両端に接した状態で設けられる側面パネル(側面パネル52A,52B)と、側面パネルの隣に形成される出入り口のカーテンの色は、背面パネル51のシート121の色と同色になる。
このように、撮影空間A1の側面においては、正面側が黒色とされている。これにより、図8を参照して説明したように、背面ストロボ101−1,101−2からの光の反射光が正面側から利用者を照射してしまうことによる悪影響を低減させることができる。
なお、連結部23A,23Bの部分(撮影空間A1の側面の上部)は、白色ではなく黒色でもよい。
図10は、撮影空間A1の背面の色の配置の例を示す図である。
斜線を付して示すように、背面パネル51に貼り付けられるシート121の部分が白色であり、シート121の上方の部分(背面ストロボ101−1,101−2が取り付けられる部分)は黒色とされる。
このように、背面ストロボ101−1,101−2の周りの部分を黒色とすることで、背面ストロボ101−1,101−2から、背面パネル51側に漏れる光が不要な光となって利用者を照射してしまうことを防ぐことが可能になる。
このように、撮影空間A1の正面、側面、背面の色は、広い範囲に光を拡散する背面ストロボ101−1,101−2からの光を白色の側面や背面で反射しやすくする一方、正面では反射しづらい配色となっている。
図11は、撮影空間A1の床面の色の配置の例を示す図である。
薄い色を付して示すように、床シート27Aの周りの部分は灰色とされる。図11において、薄い色を付して示す部分は灰色の部分であることを示している。灰色は、白色と黒色の中間色である。
アップ画像の撮影時の立ち位置を示す床シート27Aの色は、マーク28−1とマーク28−2の部分を除いて黒色とされる。マーク28−1の左側の2つの正方形状と、マーク28−2の右側の2つの正方形状は、黒色の地(床シート27A)に対して白抜きの線で描かれる。
このように、床材27の床シート27A以外の部分の色は、無彩色であり、周りにある背面パネル51、側面パネル52A,52Bの白色と比べて明度の低い灰色とされる。
後述するように、写真シール作成装置1の一連の処理においては、撮影画像に対してクロマキ処理が施されない。
クロマキ処理が行われないことにより、撮影画像に写る利用者の背景に背景画像を合成する処理も行われず、編集等の対象となる撮影画像の利用者の周りには、カメラ91に向かって立っている利用者の後ろに実際にあるシート121や、利用者の足元に実際にある床材27などがそのまま写ることになる。
背面パネル51に貼り付けられたシート121の色を白色とすることにより、シンプルであるために人気のある、背景が白色の画像を撮影することが可能になる。
また、床材27を灰色、背面パネル51のシート121を白色として明度差を付けることにより、床材27と背面パネル51の境界が目立ち、撮影空間A1の背面と床面の範囲が分かりやすい全身画像を撮影することが可能になる。後述するように、全身画像の利用者の足元には、利用者の立ち位置の周りの灰色の部分が写り、利用者の背景にはシート121の白色の部分が写る。
背面と床面の範囲が分かりやすい状態で写すことにより、奥行き感(立体感)が感じられる全身画像を提供することができる。
また、床材27と背面パネル51の実際の境界を写り込ませることにより、画像処理によって境界の画像を合成する場合と比べて、自然な写りの全身画像を提供することができる。
なお、図11の例においては、マーク28−1とマーク28−2の色が灰色とされているが、光学的な観点での配色ではないため、利用者が視認しやすい配色であれば他の色であってもよい。
<編集ユニットの構成>
図12は、編集ユニット12の正面側(編集空間A2−1側)の構成例を示す図である。
斜面62のほぼ中央にはタブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131の左側にはタッチペン132Aが設けられる。タブレット内蔵モニタ131の右側にはタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131には、例えば、編集作業に用いられる編集画面が表示される。2人の利用者が同時に編集作業を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
なお、タッチペン132Aを用いた操作とタッチペン132Bを用いた操作は識別される。適宜、タブレット内蔵モニタ131の左側の表示に対してはタッチペン132Aを用いた操作のみが可能とされ、右側の表示に対してはタッチペン132Bを用いた操作のみが可能とされる。以下、適宜、タッチペン132Aとタッチペン132Bを区別する必要がない場合、まとめてタッチペン132という。
図13は、編集ユニット12の左側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の左側面の下側にはシール紙排出口161が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられている。プリンタにより、編集空間A2−1において編集作業を行った利用者が写る画像、または、編集空間A2−2において編集作業を行った利用者が写る画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口161から排出される。
<撮影画像の例>
以上のような構成を有する写真シール作成装置1の撮影空間A1においては、アップ画像と全身画像の撮影が行われる。
図14は、アップ画像の撮影時に行われるトリミングの例を示す図である。
図14Aに示す画像P1は、アップ画像の撮影時に得られた原画像である。画像P1に示すように、アップ画像の原画像には、撮影空間A1にいる利用者の頭の上から膝上あたりまでの範囲が写っている。カメラ91は縦向きに取り付けられており、縦長の原画像が得られる。
枠F1で示す縦長の矩形領域が、トリミングによって切り出される領域である。枠F1で示す矩形領域が画像P1から切り出されることにより、図14Bに示すような、胸から上の上半身の部分が大きく写るアップ画像が生成される。
図15は、全身画像の撮影時に行われるトリミングの例を示す図である。
図15Aに示す画像P2は、全身画像の撮影時に得られた原画像である。画像P2に示すように、全身画像の原画像には、撮影空間A1にいる利用者の全身が写っている。
枠F2で示す矩形領域が、トリミングによって切り出される領域である。枠F2で示す矩形領域が画像P2から切り出されることにより、図15Bに示すような、利用者の全身が写る全身画像が生成される。全身画像の縦横比は、例えば、アップ画像の縦横比より縦方向の比が大きい比率とされる。
図16は、画像の画角の例を示す図である。
図16の上段に示すように、アップ画像の撮影時に得られる原画像の画角(撮影範囲)には背景と床が含まれ、トリミングによって得られるアップ画像の画角には背景のみが含まれる。当然、トリミング前後の画像の画角には被写体としての利用者も写っている。
アップ画像の原画像である図14Aの画像P1において、利用者の周りには灰色の床材27と白色の背面パネル51が写り、膝付近の高さの位置には、床材27と背面パネル51の境界が写っている。また、トリミングによって得られる図14Bのアップ画像の利用者の周りには白色の背面パネル51のみが写っている。
図16の下段に示すように、全身画像の撮影時に得られるトリミング前の原画像の画角には背景と床が含まれ、トリミングによって得られる全身画像の画角にも、背景と床が含まれる。
全身画像の原画像である図15Aの画像P2において、利用者の周りには灰色の床材27と白色の背面パネル51が写り、足首付近の高さの位置には、床材27と背面パネル51の境界が写っている。また、トリミングによって得られる図15Bの全身画像の利用者の周りにも、灰色の床材27と白色の背面パネル51が写っている。
図15Aの画像P2と図15Bの全身画像に写っている床材27の部分は、床シート27Aより背面側の、床シート27Aが写っていない部分である。トリミング後の全身画像の画角に床シート27Aが含まれなければ、原画像の画角に床シート27Aが含まれるようにしてもよい。
以上のような画角の画像であるアップ画像と全身画像を対象として、予め用意された合成用画像を利用者の操作に応じて合成する編集が行われ、編集画像が生成される。
図17は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
左端の編集画像P11が編集によって生成される画像である。編集画像P11は、撮影画像P21と前景画像P22の各レイヤの画像から構成される。
図17の例において、撮影画像P21は、図14Bに示すアップ画像と同じ、クロマキ処理が施されていない画像である。
前景画像P22は、「Love my friend」の手書き文字の画像とハート型の画像を含む画像である。「Love my friend」の手書き文字の画像は、ペンツールを用いて利用者によって入力されたペン画像である。また、ハート型の画像は、スタンプツールを用いて利用者によって入力されたスタンプ画像である。
編集画像P11は、撮影画像P21の上に前景画像P22を重ねることによって生成される。
このように、アップ画像である撮影画像P21の編集は、人物領域の周りに撮影空間A1の背景がそのまま写る画像を対象として行われることになる。
全身画像の編集も同様にして行われる。すなわち、全身画像の編集は、人物領域の周りに撮影空間A1の床面と背景がそのまま写る画像を対象として行われることになる。
クロマキ処理をすると被写体の服が変色してしまうことがある。例えば、緑色の服を着た利用者が、緑色のカーテンを背景にして撮影を行った場合、服の部分がクロマキ処理によって抽出され、ピンク色等の他の色に変化してしまうことがある。また、背景画像を合成した際に、服の部分に背景画像が合成されてしまうことがある。
クロマキ処理が行われないようにすることにより、このようないわゆる色かぶりと呼ばれる弊害や、背景画像が意図しないところに合成されてしまうような弊害を防止することができる。
また、クロマキ処理を行わないことにより、より自然な写りの撮影画像を生成することが可能になる。
<写真シール作成装置の内部構成>
図18は、写真シール作成装置1の構成例を示すブロック図である。図18において、上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
図18に示すように、写真シール作成装置1は、PC(Personal Computer)部301に対して、事前選択部302、撮影部304、編集部305A,305B、および印刷部306が外部入出力インタフェース303を介して接続されることによって構成される。情報処理部であるPC部301は、例えば編集ユニット12の筐体内部に搭載される。
PC部301を構成するCPU(Central Processing Unit)311、ROM(Read Only Memory)312、RAM(Random Access Memory)313は、バス314により相互に接続される。
CPU311は、所定のプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。ROM312は、CPU311が実行するプログラムやデータを記憶する。RAM312は、CPU311が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
バス314には、さらに、入出力インタフェース315が接続される。入出力インタフェース315には、記憶部316、通信部317、およびドライブ318が接続される。
記憶部316は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体である。記憶部316は、CPU311から供給された各種の設定情報などを記憶する。記憶部316に記憶されている情報はCPU311により適宜読み出される。
通信部317は、インターネットなどのネットワークのインタフェースである。通信部317は、CPU311による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部317は、利用者により選択された画像を、例えば写真シール作成装置1の製造メーカが管理する画像取得サイト管理サーバに送信する。通信部317から送信された画像は、所定の記憶領域が割り当てられて保存され、画像取得サイト管理サーバにアクセスしてきた携帯端末上で表示されたり、その携帯端末にダウンロードされたりする。
ドライブ318には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア319が適宜装着される。ドライブ318によりリムーバブルメディア319から読み出されたプログラムやデータは、CPU311に供給され、記憶部316に記憶されたり、インストールされたりする。
入出力インタフェース315には外部入出力インタフェース303が接続される。PC部301による各部の制御が、外部入出力インタフェース303を介して行われる。
事前選択部302は、事前選択空間A0にいる利用者を対象とした事前選択処理を行う。事前選択部302は、タッチパネルモニタ71、スピーカ72、および硬貨処理部321から構成される。
タッチパネルモニタ71は、PC部301による制御に従って各種の選択画面を表示し、選択画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、各種の設定が行われる。
硬貨処理部321は、硬貨投入返却口73への硬貨の投入を検出する。硬貨処理部321は、所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、ゲームの開始を指示する起動信号をPC部301に出力する。
撮影部304は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部304は、照明装置331、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ332から構成される。
照明装置331は、撮影空間A1内の各ストロボユニットであり、PC部301から供給される照明制御信号に従って発光する。
カメラ91は、PC部301によるシャッタ制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像(画像データ)をPC部301に出力する。
スピーカ332は、スピーカ102−1とスピーカ102−2を含む、撮影空間A1の各位置に設けられたスピーカにより構成される。
編集部305Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集処理を行う。編集部305Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ341から構成される。編集部305Bは、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集処理を行い、編集部305Aと同一の構成を有する。以下、適宜、編集部305A,305Bをまとめて編集部305という。
タブレット内蔵モニタ131は、PC部301による制御に従って編集画面を表示し、編集画面に対する利用者の操作を受け付ける。利用者の操作の内容を表す入力信号はPC部301に供給され、編集対象となる撮影画像が編集される。
印刷部306は、プリンタ351を含むように構成される。プリンタ351にはシール紙ユニット352が装着される。
プリンタ351は、内蔵するヘッド361を駆動し、PC部301から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット352に収納されているロール状のシール紙363に画像を印刷する。また、プリンタ351は、画像を印刷したシール紙363をカッター362によって所定のカット位置でカットして、シール紙排出口161に排出する。
<写真シール作成装置の機能構成例>
図19は、写真シール作成装置1の機能構成例を示すブロック図である。図19に示す機能部のうちの少なくとも一部は、CPU311により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
写真シール作成装置1においては、事前選択処理部401、撮影処理部402、編集処理部403、および印刷処理部404が実現される。
事前選択処理部401は、事前選択部302の各部を制御することで、事前選択処理を実行する。事前選択処理により、利用者の人数の選択などが行われる。利用者による選択内容を表す情報は撮影処理部402に供給される。
撮影処理部402は、撮影部304の各部を制御することで撮影処理を行う。撮影処理部402は、撮影処理を行うことによって得られた撮影画像のデータを編集処理部403に出力する。撮影処理部402から編集処理部403に対しては、撮影を複数回行うことによって得られた複数枚の撮影画像のデータが供給される。
編集処理部403は、編集部305の各部を制御することで編集処理を行う。編集処理には、撮影画像に写る利用者の目の大きさや肌の明るさを調整するための画像処理、撮影画像に対して編集を施すための画像処理などが含まれる。
編集処理部403は、撮影画像の編集を終えた後、編集画像を所定のレイアウトで配置することによって印刷データを生成し、印刷処理部404に出力する。
印刷処理部404は、プリンタ351に印刷データを出力し、編集画像の印刷を行う。
<撮影処理部の詳細構成>
図20は、図19の撮影処理部402の構成例を示すブロック図である。
撮影処理部402は、撮影制御部411と表示制御部412から構成される。表示制御部412には誘導部421が含まれる。
撮影制御部411は、カメラ91を制御して利用者を被写体として撮影を行う。撮影制御部411は、カメラ91により取り込まれたライブビュー画像用の動画像を表示制御部412に出力する。
撮影制御部411による静止画像の撮影は例えば6回行われる。1回目から5回目までの撮影がアップ画像の撮影となり、6回目の撮影が例えば全身画像の撮影となる。
表示制御部412は、タッチパネルモニタ92の表示を制御する。例えば、表示制御部412は、撮影に関するガイダンスの画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。また、表示制御部412は、撮影制御部411から供給された情報に基づいて、タッチパネルモニタ92にライブビュー画面を表示させ、撮影が行われた場合、撮影結果の静止画像を表示させる。
表示制御部412の誘導部421は、ライブビュー画像の表示前、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示し、利用者の立ち位置を最適な位置に誘導させる。
<写真シール作成装置の動作>
ここで、図21のフローチャートを参照して、写真シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の動作について説明する。
ステップS1において、事前選択処理部401は、所定の金額分の硬貨が投入されたか否かを判定し、硬貨が投入されたと判定するまで待機する。起動信号が硬貨処理部321から供給されたことから、硬貨が投入されたとステップS1において判定された場合、処理はステップS2に進む。
ステップS2において、事前選択処理部401は、事前選択部302を制御することで事前選択処理を行う。事前選択処理により、例えば、利用者の人数の選択、撮影コースの選択などが行われる。いずれの選択も、タッチパネルモニタ71に表示される選択画面を用いて行われる。
ステップS3において、撮影処理部402は、撮影部304を制御することで撮影処理を行う。
例えば、撮影処理部402は、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいてライブビュー画面をタッチパネルモニタ92に表示させ、撮影空間A1にいる利用者を被写体として撮影を行う。撮影処理の詳細については図22のフローチャートを参照して後述する。
ステップS4において、編集処理部403は、編集空間A2−1と編集空間A2−2のうち、撮影処理を終えた利用者の移動先とした方の編集空間に対応する編集部305を制御することで編集処理を行う。
例えば、編集処理部403は、タブレット内蔵モニタ131に編集画面を表示させ、撮影処理により得られた撮影画像に対して利用者に編集作業を行わせる。編集画面には、編集対象の撮影画像とともに、撮影画像に合成する合成用画像を選択するときに操作されるボタンなどが表示される。編集処理部403は、利用者の操作に応じて合成用画像を合成することによって撮影画像の編集を行い、編集画像を生成する。
撮影画像の編集後、編集処理部403は、分割数の選択に用いられる画面、画像取得サイト管理サーバに送信する画像の選択に用いられる画面などの各種の画面をタブレット内蔵モニタ131に表示する。編集処理部403は、利用者により選択された分割数に従って各編集画像を配置することによって印刷データを生成する。また、編集処理部403は、利用者により選択された編集画像を画像取得サイト管理サーバに送信する。
ステップS5において、印刷処理部404は、プリンタ351を制御することで、印刷処理を行う。印刷処理部404は、編集処理部403により生成された印刷データをプリンタ351に出力してシール紙363に印刷させる。
印刷が終了した場合、ステップS6において、プリンタ351は、カッター362で切り離したシール紙363をシール紙排出口161に排出する。
写真シール作成装置1の利用者の各グループに対しては、以上のような一連の処理からなる写真作成ゲームが提供される。あるグループの利用者に続けて他のグループの利用者が写真シール作成装置1の利用を開始した場合、写真シール作成装置1の利用を先に始めた利用者の写真シール作成ゲームと、後から始めた利用者の写真シール作成ゲームとが適宜並行して行われることになる。適宜、写真シール作成ゲームを単にゲームともいう。
<撮影処理>
次に、図22のフローチャートを参照して、図21のステップS3において行われる撮影処理について説明する。
ステップS11において、撮影処理部402の誘導部421(図20)は、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示させ、利用者の立ち位置をアップ画像用の立ち位置に誘導する。アップ画像用の立ち位置の誘導は、床シート27Aのマーク28−1とマーク28−2を指定することによって行われる。
図23は、アップ画像用のライブビュー画面表示前の誘導画面の表示例を示す図である。
タッチパネルモニタ92の中央上方には「足下にある□の上に立ってみて!」のメッセージ501が表示される。メッセージ501は、床シート27Aのマーク28−1とマーク28−2の上に立つことを促すものである。
メッセージ501の下には横長長方形の撮影空間画像511が表示される。撮影空間画像511は、床シート27Aのマーク28−1とマーク28−2を含む範囲を真上から見た状態を表す画像である。
撮影空間画像511に重ねて、マーク28−1とマーク28−2の位置を指す矢印画像511Aも表示される。撮影空間画像511も、床シート27Aのマーク28−1とマーク28−2の上に立つことを促すものである。
撮影空間A1にいる利用者は、自分の足元を見て、マーク28−1とマーク28−2の位置に立ち位置を調整することになる。
アップ画像用のライブビュー画面の表示前にこのような誘導画面が表示されることにより、利用者は、最適な位置に立ってアップ画像の撮影を行うことができる。
立ち位置の誘導が行われた後、図22のステップS12において、表示制御部412は、ライブビュー画面の表示を開始する。すなわち、撮影制御部411によりカメラ91が制御され、動画像の取り込みが開始される。カメラ91により取り込まれた動画像は、表示制御部412に出力され、ライブビュー画面の表示に用いられる。
図24は、アップ画像用のライブビュー画面の表示例を示す図である。
ライブビュー画面の略中央にはライブビュー表示領域521が配置される。ライブビュー表示領域521には、カメラ91により取り込まれた動画像に基づいて生成されたライブビュー画像が表示される。図24のライブビュー画像は、カメラ91により取り込まれた動画像の各フレームに対して、図14を参照して説明したようなトリミングが行われることによって生成される。
図24の例においては、上述したようにして立ち位置を調整した2人の利用者の上半身が写るライブビュー画像が表示される。ライブビュー表示領域521の右側には、撮影までのカウントダウンを表す数字が表示される。
利用者は、撮影が行われる前、このようにして表示されるライブビュー画像を見て、ポーズを確認することができる。
ライブビュー表示領域521の下には、ライブビュー表示領域521より小さい矩形の領域である撮影結果表示領域522−1乃至522−5が横に並べて配置される
撮影結果表示領域522−1乃至522−5には、撮影が行われる毎に、撮影によって得られた撮影画像が撮影順に表示される。
撮影のタイミングになったとき、ステップS13において、撮影制御部411は、アップ画像の撮影を行う。撮影制御部411は、撮影によって得られた画像から、図14を参照して説明したような範囲の画像を切り出し、アップ画像を生成する。撮影制御部411により生成されたアップ画像は、クロマキ処理が施されることなく表示制御部412に供給され、撮影結果としてタッチパネルモニタ92に表示される。
ステップS14において、撮影制御部411は、アップ画像の撮影を5回行ったか否かを判定する。アップ画像の撮影が5回終わったと判定されるまで、ステップS13に戻り、ライブビュー画面の表示とアップ画像の撮影が繰り返し行われる。
一方、アップ画像の撮影が5回終わったとステップS14において判定された場合、処理はステップS15に進む。
ステップS15において、誘導部421は、タッチパネルモニタ92に誘導画面を表示させ、利用者の立ち位置を全身画像用の立ち位置に誘導する。
図25は、全身画像用のライブビュー画面表示前の誘導画面の表示例を示す図である。
タッチパネルモニタ92の中央下方には「一番後ろまで下がってね!」のメッセージ532が表示される。メッセージ532は、利用者の立ち位置として、マークなどの目印が用意されていない、背面パネル51の近くの位置を指定するメッセージである。
メッセージ532は、背面パネル51の近くの位置を指定することによって、利用者の立ち位置を、それまでのアップ画像用の立ち位置から下げ(カメラ91から離し)、より広い範囲を画角に含めることができる位置に立ち位置を誘導するものである。
メッセージ532の上には縦長長方形の撮影空間画像531が表示される。撮影空間画像531は、利用者が撮影を行っている撮影空間A1と同様の構成を有する撮影空間の様子を、カメラ側から見た状態を表している。撮影空間画像531の左側には、背面パネル51の近くに立ち、背景と床の境界を指す人物が写っている。撮影空間画像531に写る人物は例えばモデルの人である。
撮影空間画像531にはガイド画像531Aが合成され、背景と床の境界が強調表示される。ガイド画像531Aは、立ち位置の基準が、背景と床の境界であることを示す情報であり、赤色などの目立つ色の水平方向の破線画像として表示される。
なお、撮影空間画像531に写る背景の色は、背面パネル51のシート121と同じ白色であり、床の色は床材27の色と同じ灰色である。
また、撮影空間画像531に重ねて、背景と床の境界を指す矢印画像531Bも合成される。
図15を参照して説明したように、全身画像の画角には、背景と床が含まれる。また、撮影画像に対してはクロマキ処理が行われない(背景画像の合成などが行われない)。
クロマキ処理が行われない場合において、立ち位置として指定する位置に目印となるマークが用意されているとしたとき、全身画像に写る利用者の足元の床の部分にはマークまで写ってしまうことになる。言い換えると、クロマキ処理が行われないため、余計なものが写り込まないようにするといった美感の観点からは、全身画像の立ち位置となる位置にマークを用意することができない。
このように、アップ画像の撮影が、床に用意されたマークの位置を立ち位置とするように誘導して行われるのに対して、全身画像の撮影は、マークが用意されていない位置を立ち位置とするように誘導して行われることになる。
マークが用意されていない、背面パネル51の近くの位置を立ち位置とするような誘導を全身画像の撮影前に行うことにより、足元に余計なもの(マーク)が写っていない全身画像を撮影することが可能になる。
なお、図14を参照して説明したように、トリミング前の原画像には背景と床が含まれるものの、トリミングによって生成されるアップ画像の画角には背景だけが含まれる。マーク28−1とマーク28−2を用意し、アップ画像の立ち位置として指定した場合であっても、アップ画像には、マーク28−1とマーク28−2は写り込まないことになる。
図25に示す画面が所定の時間表示された後、撮影空間画像531の表示は、図26の状態に切り替わる。撮影空間画像531は例えば複数枚の静止画像から構成される。撮影空間画像531が動画像によって構成されるようにしてもよい。
図26の撮影空間画像531には、背面パネル51の近くに立ってポーズをとった状態のモデルが写っている。モデルの視線はカメラ91に向けられている。図26の撮影空間画像531において、ガイド画像531Aと矢印画像531Bの表示は消えている。
アップ画像用の立ち位置に立っていた利用者は、自分の足元を見て、背面パネル51の近くに立ち位置を調整することになる。
全身画像用のライブビュー画面の表示前にこのような誘導画面が表示されることにより、利用者は、最適な位置に立って全身画像の撮影を行うことができる。
立ち位置の誘導が行われた後、図22のステップS16において、表示制御部412は、ライブビュー画面の表示を開始する。すなわち、撮影制御部411によりカメラ91が制御され、動画像の取り込みが開始される。カメラ91により取り込まれた動画像は、表示制御部412に出力され、ライブビュー画面の表示に用いられる。
図27は、全身画像用のライブビュー画面の表示例を示す図である。
図27に示すライブビュー画面の構成は、図24を参照して説明した構成と同じである。ライブビュー表示領域521には、利用者の頭の上からつま先までを正面から撮影して得られたライブビュー画像が表示される。図27のライブビュー画像は、カメラ91により取り込まれた動画像の各フレームに対して、図15を参照して説明したようなトリミングが行われることによって生成される。
撮影のタイミングになったとき、ステップS17において、撮影制御部411は、全身画像の撮影を行う。撮影制御部411は、撮影によって得られた画像から、図15を参照して説明したような範囲の画像を抽出し、全身画像を生成する。
ステップS18において、表示制御部412は、案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させることによって、6回の撮影を終えた利用者に対して編集空間A2への移動を案内する。
その後、図21のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。撮影処理によって得られた5枚のアップ画像と1枚の全身画像は、編集処理部403に出力され、編集の対象として用いられる。
以上のように、アップ画像の立ち位置として床材27に印刷されたマークの位置を指定することにより、アップ画像の画角を考慮した、適切な位置に立ち位置を誘導することが可能になる。適切な立ち位置に誘導することにより、より良い写りのアップ画像を撮影することができる。ポップな印象のマークが立ち位置として指定されるため、利用者としても、心理的な抵抗感なく、立ち位置を自然に変えることができる。
また、全身画像の立ち位置として床面と背景の境界を基準としてマークのない位置を指定することにより、余計なものが写り込まない、適切な位置に立ち位置を誘導することが可能になる。明度差の異なる色の背景と床を画角に含め、境界を際立たせることにより、立体感のある、利用者にとって満足度の高い画像を提供することができる。
また、背景の色を反射率が高い白色にすることにより、背景側からの光が適切に確保された光学環境を提供することができる。さらに、床の色を灰色にすることにより、汚れが目立ちにくくなる。
<変形例>
・撮影空間A1の内部の配色の例
背景の色が白色、床面の色が灰色であるとしたが、他の色の組み合わせとすることも可能である。
図28は、配色の組み合わせの例を示す図である。
左端に示す「背景」は背面パネル51のシート121の部分を表し、「床」は床材27の床シート27A以外の部分を表す。「背景側面」は側面パネル52A,52Bを示し、「カーテン裏」は撮影空間A1の左側面と右側面のそれぞれの出入り口に掛けられるカーテンの撮影空間A1側の部分を表す。
「撮影側面」は側面パネル41A,41Bを表し、「撮影正面」は撮影空間A1の正面の部分(正面パネル42のうち、カメラユニット81のカメラ91のレンズ部分とタッチパネルモニタ92の部分、上ストロボユニット82の部分、および、足元ストロボユニット83の部分以外の部分)を表す。
実施例1は、上述したように、「背景」の色を白色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色を白色、「カーテン裏」の色を白色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
組み合わせ1は、「背景」の色を緑色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色を緑色、「カーテン裏」の色を緑色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
組み合わせ2は、「背景」の色を青色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色を青色、「カーテン裏」の色を青色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
組み合わせ3は、「背景」の色をピンク色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色をピンク色、「カーテン裏」の色をピンク色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
組み合わせ4は、「背景」の色を黒色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色を黒色、「カーテン裏」の色を黒色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
組み合わせ5は、「背景」の色を茶色、「床」の色を灰色、「背景側面」の色を茶色、「カーテン裏」の色を茶色、「撮影側面」の色を黒色、「撮影正面」の色を黒色とした組み合わせである。
このように、撮影空間A1の内部の各部の色の組み合わせとして各種の組み合わせを用いることが可能である。図28の組み合わせ1乃至5以外の他の色の組み合わせが用いられるようにしてもよい。白色や灰色などの無彩色ではなく、有彩色が各部の色として用いられるようにすることも可能である。
・床面の配色の例
図29は、床材27の他の配色の例を示す平面図である。
図29A、図29Bにおいては床シート27Aが模式的に示されている。上方向が正面の方向を示し、下方向が背面の方向を示している。
図29Aに示す配色は、図11を参照して説明した配色と同じである。床材27のうち、床シート27A以外の部分は灰色である。
図29Bに示す配色においては、床材27のうち、床シート27Aの周りを含む正面側は白色とされ、背面側の一部の領域だけが灰色とされている。全身画像の撮影前、利用者はアップ画像の撮影時よりも背景側に立つため、このように、全身画像の撮影時の立ち位置の周りの領域だけが灰色とされるようにしてもよい。図29Bに示す白色の領域は、全身画像の画角に含まれない領域である。
例えば、図29Bの灰色の領域は、灰色のシートを敷設することにより形成される。背面側の一部の領域だけを灰色とすることにより、シートを敷設する必要のある面積を抑えることが可能になる。
また、正面側を白色とすることにより、背面ストロボ101−1,101−2からの光を足元でも反射させることが可能になる。
図30は、床材27の他の配色の例を示す平面図である。
図30Aに示す床材27の配色は、図29Aを参照して説明した配色と同じである。また、図30Bに示す床材27の配色は、図29Bを参照して説明した配色と同じである。
図30A、図30Bに示すように、床シート27Aが、全体の黒色の、無地のシートであってもよい。図30A、図30Bの床シート27Aにはマーク28−1とマーク28−2などの模様が印刷されていない。このように、床シート27Aの色や形状も適宜変更可能である。
・クロマキ処理を行う場合の例
写真シール作成装置1の一連のゲームにおいてクロマキ処理が行われるようにしてもよい。
図31は、クロマキ処理が行われる場合の、処理対象となる部分のパターンの例を示す図である。
左端に示す「背景」は背面パネル51のシート121の部分を表し、「床」は床材27の床シート27A以外の部分を表す。
パターン1は、「背景」と「床」の両方を対象としたクロマキ処理が行われるパターンである。この場合、クロマキ処理によって検出する色(キー色)として例えば「背景」の色と「床」の色の2色が設定される。
パターン2は、「背景」を対象としたクロマキ処理が行われ、「床」を対象としたクロマキ処理が行われないパターンである。この場合、キー色として例えば「背景」の色が設定される。
「背景」を対象としたクロマキ処理が行われる場合、利用者は、アップ画像と全身画像の両方の画像に写る利用者の背景の部分に、好みの背景画像を合成することが可能となる。背景画像の選択は、撮影の開始前のタイミングなどの所定のタイミングで行われる。
これにより、利用者は、デザイン性の高いアップ画像と全身画像を得ることができる。
パターン3は、「背景」を対象としたクロマキ処理が行われず、「床」を対象としたクロマキ処理が行われるパターンである。この場合、キー色として例えば「床」の色が設定される。
「床」を対象としたクロマキ処理が行われる場合、利用者は、全身画像に写る利用者の足元の部分に、好みの背景画像を合成することが可能となる。背景画像の選択は、撮影の開始前のタイミングなどの所定のタイミングで行われる。
これにより、利用者は、デザイン性の高い全身画像を得ることができる。また、利用者は、実際の撮影空間A1の背面パネル51が写る、自然な写りのアップ画像を得ることができる。
図32は、クロマキ処理が行われる場合の、処理対象となる部分のパターンの例を示す図である。
左端に示す「背景」は背面パネル51のシート121の部分を表し、「床」は床材27の床シート27A以外の部分を表す。「側面」は側面パネル52A,52Bの部分を表す。
パターン1−1,1−2は、図31のパターン1と同様に「背景」と「床」の両方を対象としたクロマキ処理が行われるパターンである。
パターン1−1は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われるパターンであり、パターン1−2は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われないパターンである。
パターン2−1,2−2は、図31のパターン2と同様に「背景」を対象としたクロマキ処理が行われ、「床」を対象としたクロマキ処理が行われないパターンである。
パターン2−1は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われるパターンであり、パターン2−2は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われないパターンである。
パターン3−1,3−2は、図31のパターン3と同様に「背景」を対象としたクロマキ処理が行われず、「床」を対象としたクロマキ処理が行われるパターンである。
パターン3−1は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われるパターンであり、パターン3−2は「側面」を対象としたクロマキ処理が行われないパターンである。
クロマキ処理が行われる部分には背景画像が合成される。このように、側面パネル52A,52Bの部分を含めてクロマキ処理が行われ、背景画像の合成が行われるようにしてもよい。
側面パネル52A,52Bの部分をクロマキ処理の対象とするか否かは、トリミングにより切り出す範囲に側面パネル52A,52Bの部分が含まれるか否かに応じて変更されるようにしてもよい。トリミングにより切り出す範囲に側面パネル52A,52Bの部分が含まれる場合、側面パネル52A,52Bの部分を対象としたクロマキ処理が行われる。
トリミングにより切り出す範囲が側面パネル52A,52Bの部分を含むように設定されることにより、より奥行き感のある画像を得ることが可能になる。側面パネル52Aと側面パネル52Bのうちのいずれか一方の部分が、トリミングの切り出し範囲に含まれるようにしてもよい。
<<実施例2>>
・撮影画像の画角の例
全身撮影の画角が利用者の頭の上からつま先までの範囲であるとしたが、利用者の頭の上から膝上までの範囲であってもよい。
また、利用者の全身を正面から見た状態が全身画像として撮影されるものとしたが、利用者の全身を正面から見た状態の撮影と利用者の全身を斜め上から見た状態の、異なる2画角の撮影が全身画像の撮影として行われるようにしてもよい。
・撮影処理の例
撮影画像に対してクロマキ処理が行われる場合、ライブビュー画像の床の色が灰色以外の他の色で表示されるようにしてもよい。この場合、床のデザインの選択が撮影前の所定のタイミングで行われる。
クロマキ処理を行うコースとクロマキ処理を行わないコースが用意されるようにしてもよい。例えば、クロマキ処理を行うコースが選択された場合、ライブビュー画像に写る床の部分は利用者が選択した色で表示される。また、クロマキ処理を行わないコースが選択された場合、ライブビュー画像に写る床の部分は灰色で表示される。
・編集処理の例
編集時に、床の領域を好みの色に変更することができるようにしてもよい。この場合、撮影画像に写る床の領域が、編集処理の開始時などの所定のタイミングで特定される。
床の領域の特定が、クロマキ処理によって行われるようにしてもよいし、クロマキ処理以外の方法によって行われるようにしてもよい。クロマキ処理以外の方法としては、撮影画像から、背景と床の境界線などのY軸方向の所定の位置にある線分を検出し、検出した線分よりも下の領域を床の領域として特定する方法がある。特定された床の領域には、ユーザにより選択されたコンテンツが合成される。
・携帯端末を用いた例
床の領域の色の変更を、利用者が所有するスマートフォンなどの携帯端末上で行うことができるようにしてもよい。
<<他の実施例>>
アップ画像についてはクロマキ処理が行われ、全身画像についてはクロマキ処理が行われないようにしてもよいし、反対に、全身画像についてはクロマキ処理が行われ、アップ画像についてはクロマキ処理が行われないようにしてもよい。
背景と床を同じ灰色とすることも可能である。この場合、背景と床の境界が目立たず、立体感のない撮影画像が生成されてしまうため、撮影画像に対しては、例えば、背景と床の境界線を強調するような画像処理が施される。
床を灰色、背景を有彩色とすることも可能である。この場合、背景の色としては、明度の低い色が選択される。明度の低い色を選択することにより、背面の反射率を抑え、色かぶりが生じにくい光学環境を実現することができる。
・プログラムについて
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる図18に示されるリムーバブルメディア319に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM312や記憶部316に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。