<<写真シール作成装置の外観構成>>
<全体の構成>
図1は、写真シール作成装置1の外観の構成例を示す斜視図である。
写真シール作成装置1は、撮影や編集等の作業を利用者にゲームとして行わせ、画像を提供するゲーム機である。画像の提供は、シール紙に印刷した形で行われるだけでなく、サーバに送信した画像を利用者の携帯端末上で閲覧可能にする形で行われることもある。写真シール作成装置1はゲームセンターなどの店舗に設置される。
写真シール作成装置1で遊ぶ利用者は、自身が被写体となって撮影を行い、撮影によって得られた撮影画像に手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させるなどして、撮影画像を彩り豊かな画像に編集する。利用者は、編集済みの撮影画像である編集画像が印刷されたシール紙を受け取って一連のゲームを終了させる。写真シール作成装置1の利用者は、主に、2人、3人等の複数人からなる利用者のグループである。
図1に示すように、写真シール作成装置1は、基本的に、撮影ユニット11と編集ユニット12が接した状態で設置されることによって構成される。
撮影ユニット11は、撮影部21と背景部22から構成される。撮影部21と背景部22は離して設置され、撮影部21と背景部22の間に設けられる空間が、利用者が撮影を行う撮影空間となる。
撮影部21は、利用者を被写体とした撮影処理を行う装置である。撮影空間に臨む撮影部21の正面には、カメラや各種の操作に用いられるタッチパネルモニタなどが設けられる。撮影空間にいる利用者から見て右側の面を右側面、左側の面を左側面とすると、撮影部21の右側面が側面パネル42Aにより構成され、左側面が側面パネル42B(図3)により構成される。
背景部22は、正面を向いて撮影を行っている利用者の背面側に位置する板状の部材である背面パネル51、背面パネル51の右端に取り付けられ、側面パネル42Aより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52A、および、背面パネル51の左端に取り付けられ、側面パネル42Bより横幅の狭い板状の部材である側面パネル52B(図3)から構成される。
撮影部21の右側面を構成する側面パネル42Aと背景部22の側面パネル52Aは、ほぼ同一平面に設けられる。側面パネル42Aと側面パネル52Aは、上部が板状の部材である連結部23Aによって連結され、下部が、床面に設けた例えば金属製の部材である連結部23A’によって連結される。撮影部21の左側面を構成する側面パネル42Bと背景部22の側面パネル52Bも同様に、ほぼ同一平面に設けられ、上部において連結部23Bによって連結され、下部において、床面に設けた金属製の部材である連結部23B’(図示せず)によって連結される。
撮影部21の側面パネル42A、連結部23A、および背景部22の側面パネル52Aに囲まれることによって形成される開口が撮影空間の出入り口となる。また、撮影部21の側面パネル42B、連結部23B、および背景部22の側面パネル52Bに囲まれることによって形成される開口も撮影空間の出入り口となる。撮影空間の内部には床材27が設置される。利用者は、撮影空間に入り、床材27の上に立って撮影を行うことになる。
背景部22の上部には、背面パネル51、側面パネル52A、および側面パネル52Bに支持される形で背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25には、巻き取り式の背景カーテンが収納される。背景カーテンは、クロマキー用の緑色の背景に利用されるカーテンや、所定の色や柄のカーテンである。背景カーテンユニット25は、撮影部21に設けられたカメラ等による撮影と連動して動作し、撮影の際に、カーテンを下ろし、撮影が終了したらカーテンを巻き取る。
撮影空間の上方には、撮影部21の正面、連結部23A、連結部23B、および背景カーテンユニット25に囲まれる開口が形成され、その開口の一部を覆うように天井ストロボユニット24が設けられる。天井ストロボユニット24の一端が連結部23Aに固定され、他端が連結部23Bに固定される。天井ストロボユニット24は、撮影に合わせて撮影空間内に向けて光を照射するストロボを内蔵する。天井ストロボユニット24の内部には、ストロボの他に蛍光灯が設けられており、撮影空間の照明としても機能する。
編集ユニット12は、一方の側面が撮影部21の背面に接するように撮影ユニット11に連結して設けられる。編集ユニット12は、撮影画像の編集処理を行う装置である。編集ユニット12には、編集時に利用者により用いられるタブレット内蔵モニタなどの構成が設けられる。
図1に一部が見える編集ユニット12の構成を正面側の構成とすると、2組の利用者が同時に編集を行うことができるように、編集ユニット12の正面側と背面側には編集に用いられる構成がそれぞれ設けられる。
編集ユニット12の正面側は、床面に対して垂直な面であり、側面パネル42Aとほぼ平行な面である面71と、面71の上方に形成された斜面72から構成される。斜面72には、編集作業に用いられる構成が設けられる。斜面72の右側には、照明装置74(図2)の一端を支持する柱状の支持部73Aが設けられる。斜面72の左側にも、照明装置74の他端を支持する柱状の支持部73B(図2)が設けられる。支持部73Aの右側には、編集ユニット12の側面を構成する板状のパネル73Cが設けられる。パネル73Cの上面にはカーテンレール26を支持する支持部75が設けられる。
編集ユニット12の上方にはカーテンレール26が取り付けられる。カーテンレール26は、3本のレール26A乃至26Cを、上から見たときの形状がコの字状となるように組み合わせることによって構成される。平行に設けられるレール26Aとレール26Bの一端は、連結部23Aと連結部23Bにそれぞれ固定され、他端にレール26Cの両端が接合される。
カーテンレール26には、編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間の内部が外から見えないようにカーテンが取り付けられる。カーテンレール26に取り付けられたカーテンにより囲まれる編集ユニット12の正面前方の空間と背面前方の空間が、利用者が撮影画像の編集を行う編集空間となる。
図2は、写真シール作成装置1を別の角度から見た斜視図である。
後述するように、編集ユニット12の右側面には、タブレット内蔵モニタや、印刷済みのシール紙が排出されるシール紙排出口などが設けられる。編集ユニット12の側面に設けられるタブレット内蔵モニタは、画像の印刷が終わるのを待っている利用者が事後接客機能を利用するときに用いられる。事後接客機能には、画像をサーバに送信する機能である携帯送信の機能などが含まれる。編集ユニット12の右側面前方の空間が、利用者が事後接客機能を利用する事後接客空間となる。
ここで、写真シール作成ゲームの流れと、それに伴う利用者の移動について説明する。
図3は、写真シール作成装置1を上から見た平面図である。
写真シール作成装置1の利用者は、白抜き矢印#1で示すように出入り口G1から、または白抜き矢印#2で示すように出入り口G2から、撮影部21と背景部22の間に形成された撮影空間A1に入り、人数を選択した後、撮影部21に設けられたカメラやタッチパネルモニタなど利用して撮影を行う。
撮影を終えた利用者は、白抜き矢印#3で示すように出入り口G1を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−1に移動するか、白抜き矢印#4で示すように出入り口G2を使って撮影空間A1から出て編集空間A2−2に移動する。
編集空間A2−1は、編集ユニット12の正面側の編集空間であり、編集空間A2−2は、編集ユニット12の背面側の編集空間である。編集空間A2−1と編集空間A2−2のいずれの空間に移動するのかが、撮影部21のタッチパネルモニタの画面表示などによって案内される。例えば2つの編集空間のうちの空いている方の空間が移動先として案内される。
編集空間A2−1または編集空間A2−2に移動した利用者は、撮影画像の編集を開始する。編集空間A2−1の利用者と、編集空間A2−2の利用者は同時に編集を行うことができる。
編集が終了した後、編集画像の印刷が開始される。画像の印刷中、編集空間A2−1での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#5で示すように編集空間A2−1から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。また、編集空間A2−2での編集を終えた利用者は、白抜き矢印#6で示すように編集空間A2−2から事後接客空間A3に移動して事後接客機能を利用する。
画像の印刷が終了したとき、利用者は、シール紙排出口からシール紙を受け取り、一連の写真シール作成ゲームを終えることになる。
<撮影部の構成>
図4は、撮影部21の正面の構成例を示す図である。
撮影部21は、正面パネル41、側面パネル42A、および側面パネル42Bが、箱状の形状を有するベース部43に取り付けられることによって構成される。
正面パネル41の中央からやや上側には撮影・表示ユニット81が設けられる。撮影・表示ユニット81は、カメラ91、タッチパネルモニタ92、および正面ストロボ93から構成される。
カメラ91は、例えば一眼レフカメラであり、レンズが露出するように撮影・表示ユニット81の内部に取り付けられる。カメラ91はCCD(Charge Coupled Device)などの撮像素子を有し、撮影空間A1にいる利用者を撮影する。カメラ91により取り込まれた動画は、タッチパネルモニタ92にリアルタイムで表示される。また、所定のタイミングでカメラ91により取り込まれた静止画は撮影画像として保存される。
カメラ91の下に設けられたタッチパネルモニタ92は、LCD(Liquid Crystal Display)などのモニタと、それに積層されたタッチパネルにより構成される。タッチパネルモニタ92は、カメラ91により取り込まれた動画を表示するライブビューモニタとしての機能と、各種のGUI(Graphical User Interface)画像を表示し、利用者の選択操作をタッチパネルにより受け付ける機能とを備えている。タッチパネルモニタ92には、適宜、カメラ91により取り込まれた動画(ライブビュー)や撮影画像が表示される。
カメラ91の上側および左右を半円状の乳白アクリル板よりなる発光面で囲む正面ストロボ93は、カメラ91による撮影に合わせて発光し、被写体としての利用者の顔付近を正面から照射する。
撮影・表示ユニット81の上方には、曲面の発光面を利用者に向けた右上ストロボ82および左上ストロボ83が設置される。右上ストロボ82および左上ストロボ83は、カメラ91による撮影に合わせて発光することで、上方から利用者を照射する。
ベース部43の正面には利用者の足元を照射する足元ストロボ84が設けられる。足元ストロボ84の右側には、利用者が硬貨を入れる硬貨投入返却口85が設けられる。
ベース部43の上面には、足元ストロボ84の上面を挟んでスペース43Aおよび43Bが左右に形成される。スペース43Aおよび43Bは、撮影を行う利用者が手荷物等を置くための荷物置き場として用いられる。正面パネル41の例えば天井付近には、撮影処理の案内音声、BGM(Back Ground Music)、効果音等の音を出力するスピーカも設けられる。
<背景部の構成>
図5は、背景部22の撮影空間A1側の構成例を示す図である。
背面パネル51の上方には背景カーテンユニット25が設けられる。背景カーテンユニット25のほぼ中央には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を後方中央から照射する背面中央ストロボ101が取り付けられる。
背面パネル51の出入り口G1側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を右後方から照射する背面右ストロボ102が取り付けられる。また、背面パネル51の出入り口G2側の位置には、撮影空間A1内で撮影処理を行っている利用者を左後方から照射する背面左ストロボ103が取り付けられる。
<編集ユニットの構成>
図6は、編集ユニット12の背面側(編集空間A2−2側)の構成例を示す図である。
斜面72のほぼ中央には、タブレット内蔵モニタ131が設けられる。タブレット内蔵モニタ131を挟んで左側にタッチペン132Aが設けられ、右側にタッチペン132Bが設けられる。
タブレット内蔵モニタ131は、タッチペン132Aまたは132Bを用いて操作入力が可能なタブレットがLCDなどのモニタに重畳して設けられることによって構成される。タブレット内蔵モニタ131には例えば編集画面が表示される。編集画面は、撮影画像の編集に用いられる画面である。2人で同時に編集を行う場合、タッチペン132Aはタブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられ、タッチペン132Bはタブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる。
図7は、編集ユニット12の右側面の構成例を示す図である。
編集ユニット12の側面にはタブレット内蔵モニタ161が設けられる。タブレット内蔵モニタ161には、事後接客機能を利用するときに用いられる画面が表示される。
タブレット内蔵モニタ161の下には、事後接客機能の案内音声、BGM、効果音等などを出力するスピーカ162が設けられる。スピーカ162の下にはシール紙排出口163が設けられる。編集ユニット12の内部にはプリンタが設けられており、編集画像が所定のレイアウトでシール紙に印刷され、シール紙排出口163から排出される。
<シール紙の例>
図8は、編集画像が印刷されたシール紙の例を示す図である。
図8Aは、6枚の編集画像が2行3列のレイアウトに配置されて印刷されたシール紙を示し、図8Bは、6枚の編集画像が3行2列のレイアウトに配置されて印刷されたシール紙を示す。
6枚の編集画像は、それぞれ、2人の利用者が異なる構図で写る6種類の画像である。1ゲームの処理においては、例えば撮影画像の撮影が6回行われ、6枚の撮影画像に対してそれぞれ編集が施された後、シール紙に印刷される。図8の例においては、それぞれの撮影画像は若干傾いて印刷されている。
撮影画像に写る利用者の背景には所定の色や模様の画像である背景画像が合成され、前景には、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像が合成される。例えば図8Aの6枚のうちの上段左端の編集画像に含まれる「Love my friend」の文字は手書きの文字であり、下段中央の編集画像に含まれるハート型の画像はスタンプ画像である。
シール紙の縁の余白領域には、機種名、撮影日の他に、メールアドレスとIDが印刷される。余白領域に印刷されたメールアドレスとIDは、サーバに送信された編集画像を携帯電話機などの携帯端末で閲覧するときに利用される。
図9は、編集画像のレイヤ構造の例を示す図である。
編集画像P1は、背景画像P11、撮影画像P12、前景画像P13の各レイヤから構成される。図9の背景画像P11は、所定の色の地にハートや星などの模様が表された画像であり、前景画像P13は、落書きによって入力された「Love my friend」の手書き文字を含む画像である。
編集画像P1は、撮影画像P12の被写体の領域を背景画像P11に重ね、その上に前景画像P13を重ねることによって生成される。
<<写真シール作成装置の内部構成>>
<ハードウェア構成>
図10は、写真シール作成装置1の内部の構成例を示すブロック図である。上述した構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
制御部201はCPU(Central Processing Unit)などよりなり、ROM(Read Only Memory)206や記憶部202に記憶されているプログラムを実行し、写真シール作成装置1の全体の動作を制御する。制御部201には、記憶部202、通信部203、ドライブ204、ROM206、RAM(Random Access Memory)207が接続される。制御部201には、撮影部208、編集部209A、編集部209B、および事後接客部210の各構成も接続される。
記憶部202は、ハードディスクやフラッシュメモリなどの不揮発性の記憶媒体からなり、制御部201から供給された各種の設定情報等を記憶する。記憶部202に記憶されている情報は制御部201により適宜読み出される。
通信部203は、インターネットなどのネットワークのインタフェースであり、制御部201による制御に従って外部の装置と通信を行う。通信部203は、編集画像などをサーバに送信する。
ドライブ204には、光ディスクや半導体メモリなどよりなるリムーバブルメディア205が適宜装着される。ドライブ204によりリムーバブルメディア205から読み出されたコンピュータプログラムやデータは、制御部201に供給され、記憶部202に記憶されたり、インストールされたりする。
ROM206には、制御部201において実行されるプログラムやデータが記憶されている。RAM207は、制御部201が処理するデータやプログラムを一時的に記憶する。
撮影部208は、撮影空間A1にいる利用者を対象とした撮影処理を行う。撮影部208は、硬貨処理部221、背景制御部222、照明装置223、カメラ91、タッチパネルモニタ92、およびスピーカ224から構成される。
硬貨処理部221は、硬貨投入返却口85に対する硬貨の投入を検出する。硬貨処理部221は、400円などの所定の金額分の硬貨が投入されたことを検出した場合、そのことを表す起動信号を制御部201に出力する。
背景制御部222は、制御部201より供給される背景制御信号に従って背景カーテンユニット25を制御し、背景カーテンの上げ下げを行う。背景カーテンの上げ下げが利用者により手動で行われるようにしてもよい。
照明装置223は、制御部201から供給される照明制御信号に従って、撮影空間A1内の各ストロボの発光を制御する。撮影空間A1には、天井ストロボユニット24のストロボの他に、撮影部21の右上ストロボ82、左上ストロボ83、足元ストロボ84、正面ストロボ93、背景部22の背面中央ストロボ101、背面右ストロボ102、背面左ストロボ103が設けられる。
カメラ91は、制御部201による制御に従って撮影を行い、撮影によって得られた画像を制御部201に出力する。
編集部209Aは、編集空間A2−1にいる利用者を対象とした編集を行う。編集部209Aは、タブレット内蔵モニタ131、タッチペン132A,132B、およびスピーカ231から構成される。編集部209Bは、編集部209Aと同一の構成を有しており、編集空間A2−2にいる利用者を対象とした編集を行う。
タブレット内蔵モニタ131は、制御部201による制御に従って編集画面を表示し、画面に対する利用者の操作を検出する。利用者の操作の内容を表す信号は制御部201に供給され、利用者の操作に応じて編集が行われる。
事後接客部210は、事後接客空間A3にいる利用者を対象とした事後接客処理を行う。事後接客部210は、タブレット内蔵モニタ161、スピーカ162、およびプリンタ241から構成される。プリンタ241にはシール紙ユニット242が装着される。
プリンタ241は、制御部201から供給された印刷データに基づいて、シール紙ユニット242に収納されているシール紙に編集画像を印刷する。プリンタ241は、編集画像を印刷したシール紙をシール紙排出口163に排出する。制御部201からプリンタ241に対しては、各画像が配置されたイメージデータが印刷データとして供給される。
<制御部の構成>
図11は、図10の制御部201の機能構成例を示すブロック図である。図11に示す機能部のうちの少なくとも一部は、制御部201内のCPUにより所定のプログラムが実行されることによって実現される。
制御部201においては、撮影管理部301、編集管理部302、印刷管理部303、および事後接客管理部304が実現される。
撮影管理部301は、撮影部208の各部を制御し、写真シール作成装置1を利用する際に投入される代金に関する処理や撮影処理を行う。編集管理部302は、編集部209A、編集部209Bの各部を制御し、編集を行う。印刷管理部303は、事後接客部210のプリンタ241を制御し、印刷処理を行う。事後接客管理部304は、事後接客部210のタブレット内蔵モニタ161を制御するなどして事後接客処理を行う。
図12は、撮影管理部301の構成例を示すブロック図である。
撮影管理部301は、撮影制御部311、切り出し部312、表示制御部313、顔画像切り出し部314、加工部315、合成画像生成部316、および画像記憶部317から構成される。
撮影制御部311は、カメラ91を制御し、動画と静止画の撮影を行う。カメラ91により撮影された動画はライブビューの表示に用いられ、静止画は、撮影画像の生成と合成画像の生成に用いられる。
撮影画像は、カメラ91により撮影された1枚の静止画から、1つの矩形の領域をトリミングにより切り出すことによって生成される静止画である。切り出される領域には、例えば利用者が複数人である場合、全員が含まれる。撮影画像は、上述したように編集の対象として用いられ、編集の後、シール紙に印刷される。
一方、合成画像は、カメラ91により撮影された1枚の静止画から、1つまたは複数の矩形の領域をトリミングにより切り出し、切り出した画像を複数組み合わせて合成することによって生成される静止画である。例えば利用者の人数が2人である場合、それぞれの利用者の顔が写る2つの矩形の領域が切り出され、3人以上である場合、全員の利用者が写る1つの矩形の領域が切り出される。合成画像は、例えば携帯送信の機能によって利用者に提供され、SNS(Social Networking Service)のプロフィール紹介用の画像として用いられる。
撮影制御部311は、撮影画像の生成に用いる静止画の撮影前、カメラ91により撮影された動画を切り出し部312に出力する。また、撮影制御部311は、撮影画像の生成に用いる静止画の撮影時、カメラ91により撮影された静止画を切り出し部312に出力する。
撮影制御部311は、合成画像の生成に用いる静止画の撮影前、カメラ91により撮影された動画を顔画像切り出し部314に出力する。また、撮影制御部311は、合成画像の生成に用いる静止画の撮影時、カメラ91により撮影された静止画を顔画像切り出し部314に出力する。
以下、適宜、撮影画像の生成に用いる静止画の撮影を通常撮影という。通常撮影の前に表示するライブビューは通常撮影用ライブビューとなる。また、合成画像の生成に用いる静止画の撮影を、単に、合成画像の撮影という。合成画像の撮影の前に表示するライブビューは合成画像撮影用ライブビューとなる。
切り出し部312は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから矩形領域をトリミングにより切り出し、切り出した画像からなる動画を表示制御部313に出力する。表示制御部313に供給された動画は通常撮影用ライブビューの表示に用いられる。
また、切り出し部312は、撮影制御部311から供給された静止画から矩形領域をトリミングにより切り出し、切り出した画像を撮影画像として表示制御部313と画像記憶部317に出力する。
表示制御部313は、タッチパネルモニタ92に対する画面の表示を制御する。例えば、表示制御部313は、切り出し部312から供給された動画に基づいて通常撮影用ライブビューを表示させ、切り出し部312から供給された撮影画像を撮影結果として表示させる。
また、表示制御部313は、加工部315から供給された動画に基づいて合成画像撮影用ライブビューを表示させ、合成画像生成部316から供給された合成画像を撮影結果として表示させる。
顔画像切り出し部314は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから、利用者の人数に応じた数の矩形領域の画像をトリミングにより切り出し、切り出した画像からなる動画を加工部315に出力する。また、顔画像切り出し部314は、撮影制御部311から供給された静止画から利用者の人数に応じた数の矩形領域の画像をトリミングにより切り出し、切り出した画像を加工部315に出力する。
加工部315は、顔画像切り出し部314から供給された画像に対して加工を施す。加工部315が施す加工は、例えば、画像を構成する全ての画素のRGB値をフィルタ処理によって変えることにより、構図はそのままに、画像全体の色味を変える処理である。加工は、他の画像を合成する編集とは異なる画像処理である。
加工部315は、合成画像の撮影前、各フレームの色味を変えた加工済みの動画を表示制御部313に出力する。また、加工部315は、合成画像の撮影が行われたとき、各フレームの色味を変えた加工済みの画像を合成画像生成部316に出力する。
合成画像生成部316は、加工部315から供給された画像を所定の配置に並べ、1枚の静止画を生成する。合成画像生成部316は、生成した静止画を合成画像として表示制御部313と画像記憶部317に出力する。
画像記憶部317は、通常撮影時に切り出し部312から供給された撮影画像と、合成画像の撮影時に合成画像生成部316から供給された合成画像を記憶する。画像記憶部317に記憶された画像は編集処理の開始時に編集管理部302により読み出される。
<<写真シール作成装置の動作>>
<写真シール作成処理>
次に、以上のような構成を有する写真シール作成装置1の動作について説明する。
はじめに、図13のフローチャートを参照して、シール作成ゲームを提供する写真シール作成装置1の一連の処理について説明する。図13の処理は、所定の金額分の硬貨が投入されたときに開始される。
ステップS1において、撮影管理部301の表示制御部313は、コース選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
コース選択画面は、利用者の人数に応じたコースの選択に用いられる画面である。例えば、シール作成ゲームを2人で行う2人用コース、3人で行う3人用コース、4人で行う4人用コースの中から、いずれかのコースを選択することが可能とされる。
ステップS2において、撮影管理部301は、利用者の人数に応じた撮影処理を行う。撮影処理においては、例えば、通常撮影が6回行われ、合成画像の撮影が1回行われる。撮影処理については図14のフローチャートを参照して後述する。
ステップS3において、編集管理部302は編集処理を行う。編集処理においては、撮影画像と合成画像の編集が行われる。編集処理については図25のフローチャートを参照して後述する。
ステップS4において、印刷管理部303は、利用者により選択されたレイアウトに従って編集画像を配置することによって印刷データを生成する。印刷管理部303は、印刷データをプリンタ241に出力し、編集画像をシール紙に印刷する。
ステップS5において、事後接客管理部304は、印刷が終わるのを待っている利用者に対する事後接客処理を行う。事後接客管理部304は、事後接客処理として合成画像をサーバに送信する。利用者に対する合成画像の提供がサーバを経由して行われるのではなく、無線LANなどの通信を介して、利用者が持っている携帯電話機に直接送信されるようにしてもよい。
印刷が終了したとき、編集画像が印刷されたシール紙がシール紙排出口163に排出される。利用者は、シール紙をシール紙排出口163から取り出して一連のゲームを終える。
<撮影処理>
次に、図14のフローチャートを参照して、図13のステップS2において行われる撮影処理について説明する。ここでは、利用者の人数が2人であり、2人用コースが選択されているものとする。
ステップS11において、撮影制御部311は、カメラ91を制御し、動画の撮影を開始する。撮影制御部311は、撮影した動画を切り出し部312に出力する。
ステップS12において、切り出し部312は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから矩形領域の画像をトリミングにより切り出す。
図15は、切り出し部312によるトリミングの例を示す図である。
図15の画像P1は、カメラ91により撮影された動画の1フレーム全体の画像である。画像P1は縦長の画像であり、撮影空間A1にいる2人の利用者の頭の上から腰のあたりまでが写っている。画像P1においては、カメラ91に向かって右側に立つ利用者H1が左側に写り、左側に立つ利用者H2が右側に写る。
枠F1で示す矩形領域がトリミングによって切り出される領域である。例えば、枠F1で示す矩形領域の縦と横の比は1:1.2である。枠F1で示す矩形領域は、各フレームにおいて固定とされる。
切り出し部312は、動画の各フレームから切り出した、枠F1で示す矩形領域の画像からなる動画を表示制御部313に出力する。
ステップS13において、表示制御部313は、切り出し部312から供給された動画に基づいて、通常撮影用ライブビューをタッチパネルモニタ92に表示させる。
図16は、通常撮影用ライブビューの表示画面の例を示す図である。
通常撮影用ライブビューの表示画面の中央上方には「撮影するよ!」のメッセージが表示され、その下に設けられた矩形の領域であるライブビュー表示領域501には、切り出し部312から供給された動画が表示される。ライブビュー表示領域501に表示される動画においては、カメラ91に向かって右側に立つ利用者H1が右側に写り、左側に立つ利用者H2が左側に写る。カメラ91によって撮影された画像は、反転してタッチパネルモニタ92に表示される。
ライブビュー表示領域501の左には、ライブビュー表示領域501の上辺に沿うように頭の位置を調整することを案内するメッセージが表示される。ライブビュー表示領域501の下には、ライブビュー表示領域501より小さい矩形の領域である撮影結果表示領域502−1乃至502−6が2行3列に並べて配置される。
撮影結果表示領域502−1乃至502−6には、通常撮影が行われる毎に、通常撮影によって得られた撮影画像が撮影順に表示される。図16の例においてはまだ通常撮影が行われていないことから、撮影結果表示領域502−1乃至502−6には撮影画像が表示されていない。利用者は、このようなライブビュー表示画面を見て、自分の顔の位置を調整することができる。
通常撮影用ライブビューが表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS14において、撮影制御部311は通常撮影を行う。
ステップS15において、切り出し部312は、通常撮影によって得られた静止画のうち、図15を参照して説明した枠F1で示す矩形領域をトリミングにより切り出すことによって撮影画像を生成する。
切り出し部312により生成された撮影画像は、画像記憶部317に記憶されるとともに、表示制御部313に供給され、通常撮影用ライブビューの表示画面の撮影結果表示領域502−1に縮小して表示される。利用者は、撮影結果を確認しながら、次の撮影の準備を行うことができる。
ステップS16において、撮影制御部311は、通常撮影が終わったか否かを判定し、終わっていないと判定した場合、ステップS11に戻り、2回目以降の通常撮影を行う。
あらかじめ決められた例えば6回の通常撮影が行われたことから、通常撮影が終わったとステップS16において判定された場合、ステップS17において、表示制御部313は、合成画像の撮影案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図17は、合成画像の撮影案内画面の例を示す図である。
図17の例においては、横長楕円形の枠の内側に、次の撮影が7枚目の撮影であることを表すメッセージが表示されている。このような撮影案内画面を表示することにより、次に行われる7回目の撮影が、通常撮影とは異なる撮影であることを利用者に知らせることができる。
ステップS18において、表示制御部313は、デザイン選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。デザイン選択画面は、加工の種類の選択に用いられる画面である。
図18は、デザイン選択画面の例を示す図である。
図18の例においては、加工の種類の選択に用いられる画像である加工見本画像511−1乃至511−6が表示されている。加工見本画像511−1乃至511−6は、それぞれ、異なる種類の加工が施された画像であり、4枚の画像を組み合わせることによって構成される。この例においては、利用者は6種類の加工の中から、所定の加工を選択することができるようになされている。
図19は、加工見本画像511−1を拡大して示す図である。
加工見本画像511−1は、破線で示すように4つの区画に分割され、それぞれの区画に、1人の人物が写る画像511−1A乃至511−1Dが配置される。4つの区画を分割する破線は実際に画像上に見えるものではない。例えば、各区画の形状は正方形であり、縦と横の比が1:1となる。この場合、加工見本画像511−1全体の形状も正方形になる。正方形の縦横比は、SNSのアイコンとしてふさわしい。
加工見本画像511−1を構成する4枚の画像のうち、左上の画像511−1Aと右下の画像511−1Dは同じ画像であり、モデルの人物が同じ構図で写っている。また、右上の画像511−1Bと左下の画像511−1Cも同じ画像であり、モデルの人物が同じ構図で写っている。
それぞれの画像には、全体の色を黒っぽくするような加工が施されている。4枚の画像に同じ加工が施されるようにしてもよいし、内容の異なる加工が施されるようにしてもよい。
後述するように、合成画像も、縦と横に2区画ずつ配置した4つの区画に分割され、同じ画像を対角に配置することによって構成される。
加工見本画像511−1乃至511−6の中から所定の画像が選択され、加工の種類が選択されたとき、ステップS19において、撮影制御部311は、カメラ91を制御し、動画の撮影を開始する。撮影制御部311は、撮影した動画を顔画像切り出し部314に出力する。
ステップS20において、顔画像切り出し部314は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから、人数に応じた数の矩形領域の画像をトリミングにより切り出す。
図20は、顔画像切り出し部314によるトリミングの例を示す図である。
図20の画像P11は、カメラ91により撮影された動画の1フレーム全体の画像である。図15の画像と同様に、画像P11にも、通常撮影を終えた2人の利用者の頭の上から腰のあたりまでが写っている。
枠F11と枠F12で示す2つの矩形領域がトリミングによって切り出される領域である。枠F11と枠F12で示す矩形領域の縦と横の比は1:1である。枠F11と枠F12で示す矩形領域は、各フレームにおいて固定とされる。
このように、合成画像の撮影前、通常撮影前とは形状と数が異なる矩形領域の画像が、カメラ91により撮影された動画の各フレームから切り出される。
顔画像切り出し部314は、動画の各フレームから切り出した枠F11と枠F12で示す矩形領域の画像からなる動画を加工部315に出力する。
ステップS21において、加工部315は、顔画像切り出し部314から供給された動画の各フレームに対して、利用者により選択された加工を施す。加工部315は、各フレームの色味を変えた動画を表示制御部313に出力する。
ステップS22において、表示制御部313は、加工部315から供給された動画に基づいて、合成画像撮影用ライブビューをタッチパネルモニタ92に表示させる。
図21は、合成画像撮影用ライブビューの表示画面の例を示す図である。
合成画像撮影用ライブビューの表示画面の中央上方には「撮影するよ!」のメッセージが表示され、その下に設けられた正方形の領域であるライブビュー表示領域531には、加工部315から供給された動画が所定の区画に配置して表示される。
図22は、ライブビュー表示領域531を拡大して示す図である。
ライブビュー表示領域531は均等に4つの区画に分割され、それぞれの区画に、1人の人物が写る動画である画像531A乃至531Dが配置される。各区画の形状は正方形である。この場合、ライブビュー表示領域531全体の形状も正方形となる。
ライブビュー表示領域531に配置される4枚の画像のうち、左上の画像531Aと右下の画像531Dは、図20の枠F12の矩形領域の画像として切り出された同じ画像である。画像531Aと画像531Dには、カメラ91に向かって左側に立つ利用者H2が同じ構図で写っている。
また、右上の画像531Bと左下の画像531Cは、図20の枠F11の矩形領域の画像として切り出された同じ画像である。画像531Bと画像531Cには、カメラ91に向かって右側に立つ利用者H1が同じ構図で写っている。それぞれの画像には、利用者により選択された加工が施されている。
左上の区画は、所定の色の枠の画像である枠画像541Lによって強調表示されている。また、右上の区画は、違う色の枠の画像である枠画像541Rによって強調表示されている。
図21に示すように、ライブビュー表示領域531の左側には、カメラ91に向かって左側に立っている利用者H2に対して、ライブビュー表示領域531の左上の区画に自分の顔の収めることを案内するメッセージが表示される。利用者H2は、枠画像541Lによって強調表示されている区画内の画像531Aを見て、自分の顔が左上の区画に収まるように位置を調整する。
また、ライブビュー表示領域531の右側には、カメラ91に向かって右側に立っている利用者H1に対して、ライブビュー表示領域531の右上の区画に自分の顔の収めることを案内するメッセージが表示される。利用者H1も同様に、枠画像541Rによって強調表示されている区画内の画像531Bを見て、自分の顔が右上の区画に収まるように位置を調整する。
左上の区画と右上の区画を強調表示させることにより、利用者は、どの画像を見て自分の顔の位置を調整すればいいのかを容易に把握することが可能になる。強調表示させる区画を利用者が変更することができるようにしてもよい。
合成画像は、1枚の静止画から切り出した枠F11で示す矩形領域の画像と枠F12で示す矩形領域の画像をそれぞれ対角に配置して構成される画像である。2人の利用者は、このようなライブビュー表示画面の表示から、生成される合成画像をイメージしながら、自分の写りを確認することができる。
合成画像撮影用ライブビューが表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS23において、撮影制御部311は合成画像の撮影を行う。
ステップS24において、顔画像切り出し部314は、合成画像の撮影によって得られた静止画のうち、図20を参照して説明した枠F11と枠F12で示す矩形領域の画像をトリミングにより切り出し、加工部315に出力する。
ステップS25において、加工部315は、顔画像切り出し部314から供給された画像に対して、利用者により選択された加工を施す。加工部315は、色味を変えた2つの画像を合成画像生成部316に出力する。
ステップS26において、合成画像生成部316は、加工部315から供給された画像を所定の配置に並べて合成することによって1枚の合成画像を生成する。
図23は、合成画像の配置の例を示す図である。
図23に示すように、合成画像551の領域全体は、4つの区画に均等に分割され、4つの区画551−1乃至551−4から構成される。
合成画像生成部316は、合成画像撮影用ライブビュー表示時の配置と同様に、枠F12で示す矩形領域の画像を左上の区画551−1と右下の区画551−4に対角に配置し、枠F11で示す矩形領域の画像を右上の区画551−2と左下の区画551−3に対角に配置する。
合成画像生成部316は、各区画に配置した4枚の画像を合成することによって、図24に示すような1枚の合成画像551を生成する。合成画像生成部316は、生成した合成画像を画像記憶部317に記憶させるとともに、表示制御部313に出力し、撮影結果としてタッチパネルモニタ92に表示させる。
合成画像の撮影が終了した後、ステップS27において、表示制御部313は、タッチパネルモニタ92に案内画面を表示させ、撮影処理を終えた利用者に対して、編集空間A2−1または編集空間A2−2への移動を案内する。
利用者は、撮影空間A1から出て、案内された方の編集空間に移動して編集を行うことになる。その後、図13のステップS2に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上のように、利用者は、通常撮影が終わった後、最終的に生成される合成画像をイメージしながら、合成画像の撮影を行うことができる。
<編集処理>
次に、図25のフローチャートを参照して、図13のステップS3において行われる編集処理について説明する。
ステップS31において、編集管理部302は、名前入力画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。名前入力画面に入力された利用者の名前に応じて、編集時に利用可能な編集ツールが変化する。例えば、利用者の名前を手書き風の文字で表すスタンプ画像などが編集ツールとして用意される。
ステップS32において、編集管理部302は、目&顔サイズ調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。このとき、編集管理部302は、6枚の撮影画像と1枚の合成画像を撮影管理部301の画像記憶部317から読み出して取得する。目&顔サイズ調整画面は、撮影画像と合成画像に写る利用者の目と顔の大きさの調整に用いられる画面である。
ステップS33において、編集管理部302は、それぞれの撮影画像と合成画像から、人物の目と顔の領域を検出し、検出した領域に含まれる目と顔の大きさを、利用者により選択された大きさになるように調整する。
ステップS34において、編集管理部302は、撮影画像と合成画像に写る利用者の肌の明るさの調整に用いられる画面である明るさ調整画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
ステップS35において、編集管理部302は、それぞれの撮影画像と合成画像から人物の肌の領域を検出し、検出した領域を、利用者により選択された明るさに応じて調整する。
ステップS36において、編集管理部302は、撮影画像に写る利用者の背景の選択に用いられる画面である背景選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
ステップS37において、編集管理部302は、利用者により選択された背景画像を合成することによって撮影画像の背景を調整し、編集対象となる撮影画像を生成する。編集対象となる撮影画像は、撮影画像に写る利用者の目と顔の大きさ、肌の明るさ、および背景が調整された画像となる。
背景画像の選択が終了したとき、ステップS38において、編集管理部302は、編集画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。
図26は、編集画面の例を示す図である。
編集画面は、主な構成が左右対称に設けられることによって構成される。左半分の領域である領域712Lは、タブレット内蔵モニタ131に向かって左側にいる利用者により用いられる領域であり、右半分の領域である領域712Rは、タブレット内蔵モニタ131に向かって右側にいる利用者により用いられる領域である。中央上方の領域711には編集処理の残り時間などが表示される。なお、図26の各領域を囲む一点鎖線と破線は画面に実際に表示されるものではない。
領域712Lの中央上方のサムネイル画像表示領域721Lは、撮影画像と合成画像を表すサムネイル画像の表示領域である。利用者は、サムネイル画像表示領域721Lに表示されているサムネイル画像を選択することによって、編集対象とする画像を選択する。
図26の例においては、6枚の撮影画像を表すサムネイル画像P51乃至P56と、1枚の合成画像を表すサムネイル画像P57が撮影順に並べて表示され、左端のサムネイル画像P51が選択されることによって、1枚目の撮影画像が編集対象とされている。
領域712Lの略中央に設けられた比較的大きな編集領域722Lは、編集対象として選択された画像の表示領域である。利用者は、編集用パレット731Lにサンプルが表示されるものの中から好みの編集ツールをタッチペン132Aを用いて選択し、続けて、編集領域722Lに表示された画像上の位置を指定することにより、指定した位置に、手書きの文字やスタンプ画像などの合成用画像を合成させることができる。
編集領域722Lの下の編集用パレット表示領域723Lは、スタンプ画像などの各種の編集ツールの選択に用いられる編集用パレット731Lの表示領域である。編集用パレットに表示される編集ツールはカテゴリ毎に分かれており、タブを選択することによって、編集用パレット731Lに表示させる編集ツールを切り替えることができるようになされている。
編集用パレット表示領域723Lの上の修正ツール選択領域724Lは、入力した編集を取り消すときに用いられるツールである消しゴムツールの選択に用いられるボタンや、1つ前または1つ後の作業に戻るときに操作されるボタンが並べて表示される領域である。
編集領域722Lの右側の一発落書きボタン725Lは、一発落書き機能を使って編集を行うときに操作されるボタンである。一発落書き機能は、複数種類の編集ツールを組み合わせることによってあらかじめ設定された複数の編集を一括して編集対象の画像に合成する機能である。
一発落書きボタン725Lの上には、編集処理を終了するときに操作される終了ボタン726Lが表示される。
領域712Rには、領域712Lの構成と同じ構成が位置を対称にして配置される。図26の例においては、サムネイル画像表示領域721Rからサムネイル画像P53を選択することによって、3枚目の撮影画像が編集対象とされている。
図27は、合成画像を編集対象とする編集画面の例を示す図である。
例えばサムネイル画像表示領域721Rからサムネイル画像P57を選択したとき、編集領域722Rには、編集対象の画像として合成画像が拡大して表示される。利用者は、撮影画像と同様に、好みの編集ツールを用いて合成画像の編集を行うことができる。
図25の説明に戻り、ステップS39において、編集管理部302は、編集画面に対する利用者の操作に応じて、撮影画像または合成画像の編集を行う。編集は、例えば、あらかじめ設定された時間が経過するまで、または編集画面に用意された終了ボタン726L,726Rが操作されるまで続けられる。
図28は、合成画像の編集の例を示す図である。
合成画像551に重ねて示すハート柄の画像751は、所定の編集ツールを用いて利用者により入力された合成用画像である。画像751は、合成画像551を構成する4枚の画像に跨る形で合成されている。
このように、利用者は、合成画像551を構成する4枚の画像に跨って編集を行うことができる。
図29は、合成画像の編集の他の例を示す図である。
左上の区画に配置された画像と右下の区画に配置された画像に重ねて示すハート柄の画像761と画像762は、所定の編集ツールを用いて利用者により入力された合成用画像である。左上の区画における画像761の位置と、右下の区画における画像762の位置は同じ位置である。
例えば、画像762は、左上の区画に配置された画像に対して画像761が入力されることに応じて入力されたものである。このように、合成画像551を構成する同じ画像のうち、一方の画像に対して入力された編集が、対角に配置された他方の画像に反映されるようにしてもよい。編集を反映させるとき、それぞれの画像において入力位置をずらして反映させるようにしてもよい。
ステップS40において、編集管理部302は、編集終了か否かを判定し、終了ではないと判定した場合、ステップS38以降の処理を繰り返す。
一方、編集終了であるとステップS40において判定した場合、ステップS41において、編集管理部302は、分割数選択画面をタブレット内蔵モニタ131に表示させる。分割数選択画面は、編集作業によって生成された編集画像をシール紙に印刷するときのレイアウトの選択に用いられる画面である。
分割数選択画面から所定のレイアウトが選択されたとき、ステップS42において、編集管理部302は、撮影画像の編集を終えた利用者に対して事後接客空間A3への移動を案内する。事後接客空間A3への移動の案内は、タブレット内蔵モニタ131に案内画面を表示させることによって、またはスピーカ231から音声を出力させることによって行われる。その後、図13のステップS3に戻り、それ以降の処理が行われる。
以上のように、利用者は、撮影画像と同様に、合成画像に対しても編集を行うことができる。
<3人用コース選択時の処理>
ここで、3人用コースが選択された場合の撮影処理について説明する。
3人用コースが選択された場合も同様に、図14のフローチャートを参照して説明した処理と同様の処理が行われる。重複する説明については適宜省略する。
ステップS11において、撮影制御部311は、動画の撮影を開始する。
ステップS12において、切り出し部312は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから矩形領域の画像をトリミングにより切り出す。
図30は、切り出し部312によるトリミングの例を示す図である。
図30の画像P21は、カメラ91により撮影された動画の1フレーム全体の画像である。画像P21には、撮影空間A1にいる3人の利用者の頭の上から膝のあたりまでが写っている。画像P21においては、カメラ91に向かって右側に立つ利用者H11が左側に写り、左側に立つ利用者H13が右側に写る。中央に立つ利用者H12はそのまま利用者H11と利用者H13の間に写る。
枠F21で示す矩形領域がトリミングによって切り出される領域である。例えば、枠F21で示す矩形領域の縦と横の比は3:4である。
切り出し部312は、枠F21で示す矩形領域の画像からなる動画を表示制御部313に出力する。
ステップS13において、表示制御部313は、切り出し部312から供給された動画に基づいて、通常撮影用ライブビューをタッチパネルモニタ92に表示させる。
図31は、3人用コース選択時における通常撮影用ライブビューの表示画面の例を示す図である。
図31に示すように、ライブビュー表示領域501には、切り出し部312から供給された、3人の利用者が映る動画が表示される。ライブビュー表示領域501に表示される動画においては、カメラ91に向かって右側に立つ利用者H11が右側に写り、左側に立つ利用者H12が左側に写る。
撮影結果表示領域502−1乃至502−6には、通常撮影が行われる毎に、通常撮影によって得られた3人の利用者が写る撮影画像が撮影順に表示される。
通常撮影用ライブビューが表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS14において、撮影制御部311は通常撮影を行う。
ステップS15において、切り出し部312は、通常撮影によって得られた静止画のうち、図30を参照して説明した枠F21で示す矩形領域をトリミングにより切り出すことによって撮影画像を生成する。
切り出し部312により生成された撮影画像は、画像記憶部317に記憶されるとともに、表示制御部313に供給され、通常撮影用ライブビューの表示画面の撮影結果表示領域502−1に縮小して表示される。
このような通常撮影が繰り返し行われ、ステップS16において、通常撮影が終わったと判定された場合、ステップS17において、表示制御部313は、合成画像の撮影案内画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
ステップS18において、表示制御部313は、デザイン選択画面をタッチパネルモニタ92に表示させる。
図32は、3人用コース選択時におけるデザイン選択画面の例を示す図である。
図32の例においては、加工見本画像811−1乃至811−6が表示されている。加工見本画像811−1乃至811−6は、それぞれ、異なる種類の加工が施された画像であり、2枚の画像を組み合わせることによって構成される。
3人用コースの場合、加工見本画像は、上下の2つの区画に分割され、それぞれの区画に、3人のモデルの人物が写る同じ画像が配置される。例えば、各区画の形状は、縦と横の比が1:2である。この場合も、加工見本画像全体の形状は正方形となる。
加工の種類が選択されたとき、ステップS19において、撮影制御部311は、動画の撮影を開始する。
ステップS20において、顔画像切り出し部314は、撮影制御部311から供給された動画の各フレームから、人数に応じた数の矩形領域の画像をトリミングにより切り出す。
図33は、3人用コース選択時における顔画像切り出し部314によるトリミングの例を示す図である。
図33の画像P31は、カメラ91により撮影された動画の1フレーム全体の画像である。画像P31にも、通常撮影を終えた3人の利用者の頭の上から膝のあたりまでが写っている。
枠F31で示す1つの矩形領域がトリミングによって切り出される領域である。例えば、枠F31で示す矩形領域の縦と横の比は1:2である。枠F31で示す矩形領域は、各フレームにおいて固定とされる。
このように、3人用コースにおいても、合成画像の撮影前、通常撮影前とは異なる形状の矩形領域の画像が、カメラ91により撮影された動画の各フレームから切り出される。
ステップS21において、加工部315は、顔画像切り出し部314から供給された動画の各フレームに対して、利用者により選択された加工を施す。
ステップS22において、表示制御部313は、加工部315から供給された動画に基づいて、合成画像撮影用ライブビューをタッチパネルモニタ92に表示させる。
図34は、3人用コース選択時における合成画像撮影用ライブビューの表示画面の例を示す図である。
正方形の領域であるライブビュー表示領域821は、上下の2つの区画に分割され、それぞれの区画に、図33の枠F31の矩形領域の画像として切り出され、加工部315によって加工が施された同じ動画が表示される。ライブビュー表示領域821を構成する各区画の形状は縦と横の比が1:2であり、ライブビュー表示領域821全体の形状は正方形となる。
上の区画は、所定の色の枠の画像である枠画像821Aによって強調表示されている。3人の利用者は、枠画像821Aによって強調表示されている区画内の動画を見て、自分の顔が上の区画に収まるように位置を調整する。
3人用コースの場合、合成画像は、1枚の静止画から切り出した枠F31で示す矩形領域の画像を上下に配置して構成される画像となる。3人の利用者は、このようなライブビュー表示画面の表示から、生成される合成画像をイメージすることができる。
合成画像撮影用ライブビューが表示された状態で撮影のタイミングになったとき、ステップS23において、撮影制御部311は合成画像の撮影を行う。
ステップS24において、顔画像切り出し部314は、合成画像の撮影によって得られた静止画のうち、図33を参照して説明した枠F31で示す矩形領域の画像をトリミングにより切り出す。
ステップS25において、加工部315は、顔画像切り出し部314から供給された画像に対して、利用者により選択された加工を施す。
ステップS26において、合成画像生成部316は、加工部315から供給された画像を上下に並べて合成することによって1枚の合成画像を生成する。
図35は、3人用コース選択時における合成画像の配置の例を示す図である。
図35に示すように、合成画像831の領域全体は、上下に分割された2つの区画831−1と区画831−2から構成される。合成画像831の領域全体を左右に2分割してもよい。
合成画像生成部316は、合成画像撮影用ライブビュー表示時の配置と同様に、枠F32で示す矩形領域の画像を上の区画831−1と下の区画831−2に配置し、2枚の画像を合成することによって、図36に示すような1枚の合成画像831を生成する。
このように、3人用コースにおいても、利用者は、通常撮影が終わった後、最終的に生成される合成画像をイメージしながら、合成画像の撮影を行うことができる。3人用コースにおいても、2人用コースの場合と同様に4つの区画に配置した画像から合成画像が構成されるようにしてもよい。この場合、1人ずつ写る3つの画像を4区画のうちの3区画にそれぞれ配置し、残りの1区画に、所定の装飾が施されたデザイン画像等を配置することが可能である。デザイン画像を配置するのではなく、残りの1区画に、3人全員が写る画像を配置するようにしてもよい。
なお、4人用コース選択時の撮影処理は、トリミングにより切り出される矩形領域の縦横比が異なる点を除いて、3人用コース選択時と同様の処理である。すなわち、通常撮影前と合成画像の撮影前、カメラ91により撮影された動画の各フレームから1つの横長の矩形領域の画像が切り出され、ライブビューの表示に用いられる。4人用コースにおいて生成される合成画像についても、2人用コースの場合と同様に4つの区画に配置した画像から構成されるようにすることが可能である。この場合、1人ずつ写る4つの画像が4区画にそれぞれ配置されることによって合成画像が構成されることになる。
<<変形例>>
・ライブビュー表示領域と合成画像の区画の例
2人用コース選択時のライブビュー表示領域と合成画像の各区画の形状が正方形であるものとしたが、他の形状であってもよい。例えば、各区画の縦と横の比を、撮影画像と同じ1:1.2とすることが可能である。この場合、ライブビュー表示領域全体と合成画像全体の縦と横の比も1:1.2となる。また、各区画の形状を、三角形、円形、楕円形などの各種の形状とすることも可能である。
各区画が均等に分割されるのではなく、左上と右下が小さく、左下と右上が大きいなど、各区画のサイズを利用者が変更することができるようにしてもよい。
また、ライブビュー表示領域と合成画像において、同じ構図の画像が対角に自動的に配置されるのではなく、それぞれの区画に配置される画像を利用者が選択することができるようにしてもよい。
同じ構図の画像が対角に配置されるものとしたが、構図をずらしたものを対角に配置するようにしてもよい。
図37は、構図をずらした画像が表示されるライブビュー表示領域の例を示す図である。
上述したように、左上の画像531Aは左側に立つ利用者が写る画像であり、右上の画像531Bは右側に立つ利用者が写る画像である。図37の例においては、左側に立つ利用者が写る右下の画像531Dとして、画像531Aとは異なる画像が表示され、右側に立つ利用者が写る左下の画像531Cとして、画像531Bとは異なる画像が表示されている。
右下の画像531Dは、画像531Aを切り出すときに用いた矩形領域の位置を基準とすると、位置をずらした矩形領域を用いて切り出された画像である。また、左下の画像531Cは、画像531Bを切り出すときに用いた矩形領域の位置を基準とすると、位置をずらした矩形領域を用いて切り出された画像である。
画像531Dと画像531A、および画像531Cと画像531Bにおいて、共通で表示される画像領域を有したまま、領域の基準点となる部分を縦方向、または横方向、あるいは縦横ともに所定量の画素をずらして表示するようにしてもよい。ずらす量は、画像531Aと画像531Dとの間でずらす画素数と、画像531Bと画像531Cとの間で同じでもよいし、違っていてもよい。これにより、同じ画像を表示していても、見る位置が若干異なった画像となり、画像全体の印象が新鮮なものとなる。
このように、ある画像を切り出すときに用いた矩形領域の位置を基準として、位置をずらした矩形領域を用いてそれぞれの画像を切り出すようにしてもよい。合成画像の生成時も、同様にして矩形領域が設定され、画像の切り出しが行われる。
これにより、同じ構図の画像を用いる場合と較べて、意外性のある合成画像を撮影することができる。
・トリミングの例
以上においては、トリミングにより切り出す矩形領域が固定であるものとしたが、顔認識によって、利用者の顔の位置に追従して設定するようにしてもよい。
・加工の例
複数の画像に一括して施す加工を選択するのではなく、区画毎に、加工の種類を選択することができるようにしてもよい。人物が写る部分に対してのみ加工を施したり、背景の部分に対してのみ加工を施したりするといったように、加工を施す部分を選択することができるようにしてもよい。
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。