JP2019105056A - 車両ドアロックシステム、車載通信装置、通信端末装置、コンピュータプログラム及び車両ドアロック制御方法 - Google Patents

車両ドアロックシステム、車載通信装置、通信端末装置、コンピュータプログラム及び車両ドアロック制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両のドアのロック及びアンロックに関するセキュリティ性能を向上し得る車両ドアロックシステム、車載通信装置、通信端末装置、コンピュータプログラム及び車両ドアロック制御方法を提供する。【解決手段】本実施の形態に係る車両ドアロックシステムは、車載通信装置から送信された無線信号を可搬型通信装置が受信して応答信号を送信し、車載通信装置による応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する。通信端末装置は、車載通信装置及び可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を車載通信装置へ送信する。車載通信装置は、通信端末装置から送信された設定を受信し、無線通信を許可しない設定を受信した場合に、可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する。【選択図】図5

Description

本発明は、可搬型通信装置との無線通信に応じて車両のドアのロック(施錠)及びアンロック(解錠)を制御する車両ドアロックシステム、車載通信装置、通信端末装置、コンピュータプログラム及び車両ドアロック制御方法に関する。
メカニカルキーを用いずに車両のドアのロック及びアンロックを行うシステムが実用化されている。例えばスマートエントリ(登録商標)システムでは、可搬型通信装置を所持したユーザが車両に接近した場合、又は、このユーザが車両のドアハンドルを握るなどの行為を行った場合等に、ユーザの可搬型通信装置と車両の車載通信装置との間で無線通信が行われ、車両のドアのアンロックが行われる。
近年、ユーザの可搬型通信装置と車両の車載通信装置との間で行われる無線通信を、中継器にて無線信号を中継することで車両のドアをアンロックするリレーアタックと呼ばれる車両盗難方法が問題となっている。リレーアタックでは、車両及びユーザが離れた場所にいる際に、車両の車載通信装置が送信した無線信号を中継器にてユーザの可搬型通信装置へ中継し、更に可搬型通信装置からの応答信号を中継器にて車載通信装置へ中継することによって、車両のドアを不正にアンロックする。
特許文献1においては、中継器を使った不正行為により車両のドアがアンロックされることを防止することを目的としたスマートシステムが提案されている。このスマートシステムは、車両及びスマートキーの間でキー認証が成立し、且つ、ペアリングが行われている車両及びスマートフォンの間で端末認証が成立した場合にドアのアンロック動作を可能とするセキュリティ制御を行う。
特開2015−169008号公報
しかしながら特許文献1に記載のスマートシステムは、中継器が車両及びスマートフォンの間の無線通信を中継することによって、車両のドアのアンロックを不正に行うことが可能となるという問題がある。
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、車両のドアのロック及びアンロックに関するセキュリティ性能を向上し得る車両ドアロックシステム、車載通信装置、通信端末装置、コンピュータプログラム及び車両ドアロック制御方法を提供することにある。
本態様に係る車両ドアロックシステムは、無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、前記車載通信装置は、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部とを有する。
本態様に係る車載通信装置は、可搬型通信装置へ無線信号を送信し、該無線信号に対する前記可搬型通信装置からの応答信号を受信する車載通信装置において、通信端末装置から、前記可搬型通信装置との無線通信の可否設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部とを備える。
本態様に係る通信端末装置は、可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置において、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部と、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部とを備える。
本態様に係るコンピュータプログラムは、可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置に、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する処理を行わせる。
本態様に係る車両ドアロック制御方法は、車載通信装置から送信された無線信号を可搬型通信装置が受信して応答信号を送信し、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロック制御方法において、前記車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置が、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信し、前記車載通信装置が、前記通信端末装置から送信された設定を受信し、無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する。
なお、本願は、このような特徴的な制御部を備える車両ドアロックシステムとして実現することができるだけでなく、かかる特徴的な制御をステップとする車両ドアロック制御方法として実現したり、かかるステップをコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現したりすることができる。また、車両ドアロックシステムの一部又は全部を実現する半導体集積回路として実現したり、車両ドアロックシステムを含むその他のシステムとして実現したりすることができる。
上記によれば、車両のドアのロック及びアンロックに関するセキュリティ性能を向上することが期待できる。
本実施の形態に係る車両ドアロックシステムの概要を示す模式図である。 本実施の形態に係るBCMの構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係る携帯リモコンの構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係るスマートフォンの構成を示すブロック図である。 本実施の形態に係るスマートフォンが表示する設定画面の一例を示す模式図である。 本実施の形態に係るBCMが行う携帯リモコンとの通信処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るBCMが行うスマートフォンとの通信処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る携帯リモコンが行うBCMとの通信処理の手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に係るスマートフォンが行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るスマートフォンが表示する設定画面の一例を示す模式図である。 実施の形態2に係るスマートフォンが行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態2に係るBCMが行う携帯リモコンとの通信処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るスマートフォンが表示する設定画面の一例を示す模式図である。 実施の形態3に係るスマートフォンが行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。 実施の形態3に係るBCMが行う携帯リモコンとの通信処理の手順を示すフローチャートである。
[本発明の実施の形態の説明]
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。また、以下に記載する実施形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
(1)本態様に係る車両ドアロックシステムは、無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、前記車載通信装置は、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部とを有する。
本態様にあっては、車両に設けられた車載通信装置が可搬型通信装置との間で無線通信を行い、この無線通信の結果に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する。更に車両ドアロックシステムは、車載通信装置との通信が可能な通信端末装置を備える。通信端末装置は、車載通信装置及び可搬型無線通信装置の無線通信の可否設定をユーザから受け付け、受け付けた設定を車載通信装置へ送信する。車載通信装置は、通信端末装置から受信した設定に基づき、可搬型通信装置との間で無線通信を許可しない設定が与えられた場合、無線信号の送信を禁止する。
これにより、例えばユーザは車両を長期間に亘って運転しない場合などに、通信端末装置を用いて車載通信装置及び可搬型通信装置の無線通信を禁止する設定を行うことができる。この設定により車載通信装置は無線信号を送信しなくなるため、中継器を利用した不正なドアのアンロックを実行することを防止できる。
(2)前記車載通信装置は、前記車両に離隔して配置された複数の送信用アンテナを用いて前記可搬型通信装置へ無線信号を送信し、前記通信端末装置の前記受付部は、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信の可否設定を受け付け、前記車載通信装置の前記禁止部は、前記設定受信部が受信した設定に応じて、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信を禁止することが好ましい。
本態様にあっては、車両には離隔して複数の送信用アンテナを配置し、車載通信装置が複数の送信用アンテナから可搬型通信装置への無線信号を送信する。通信端末装置は、送信用アンテナ毎に可搬型通信装置への無線信号の送信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を車載通信装置へ送信する。車載通信装置は、通信端末装置から受信した設定に基づき、送信用アンテナ毎に無線信号の送信の許可及び禁止を制御する。
これにより、例えば車両の運転席側にいるユーザの死角となり得る車両の反対側の位置に潜む者が不正に車両のドアをアンロックすることを防止できる。
(3)前記通信端末装置の前記受付部は、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付け、前記車載通信装置の前記禁止部は、前記設定受信部が受信した設定にて無線通信を許可されていない期間に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止することが好ましい。
本態様にあっては、通信端末装置が車載通信装置及び可搬型通信装置の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付け、受け付けた設定を車載通信装置へ送信する。無線通信を許可する期間は、例えば日付又は時間等を用いて月曜日から金曜日までの午前7時から午後10時までなどのように、ユーザが任意の期間を設定することができる。なお、無線通信を禁止する期間を設定として受け付けてもよい。車載通信装置は、通信端末から受信した設定に基づき、無線通信を許可された期間には無線信号を送信し、無線通信を許可されていない期間には無線信号を送信しない。
これにより、ユーザが車両を使用する可能性が高い期間に無線通信を許可し、車両を使用する可能性が低い期間に無線通信を禁止することができるため、ユーザが車両を使用しない可能性が高い期間に中継器を利用した不正なドアのアンロックが行われることを防止できる。
(4)本態様に係る車両ドアロックシステムは、車両に離隔して配置された複数の送信用アンテナを用いて無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、前記車載通信装置は、前記送信用アンテナ毎に前記車載通信装置による無線信号の送信の可否設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が受信した設定に応じて、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信を禁止する禁止部とを有する。
本態様にあっては、態様(2)と同様に、ユーザの死角となり得る位置に潜む者が不正に車両のドアをアンロックすることを防止できる。
(5)本態様に係る車両ドアロックシステムは、無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、前記車載通信装置は、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が受信した設定にて無線通信を許可されていない期間に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部とを有する。
本態様にあっては、態様(3)と同様に、ユーザが車両を使用しない可能性が高い期間に中継器を利用した不正なドアのアンロックが行われることを防止できる。
(6)本態様に係る車載通信装置は、可搬型通信装置へ無線信号を送信し、該無線信号に対する前記可搬型通信装置からの応答信号を受信する車載通信装置において、通信端末装置から、前記可搬型通信装置との無線通信の可否設定を受信する設定受信部と、前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部とを備える。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、車載通信装置は、中継器を利用した不正なドアのアンロックを実行することを防止できる。
(7)本態様に係る通信端末装置は、可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置において、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部と、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部とを備える。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、通信端末装置は、中継器を利用した不正なドアのアンロックを実行することを防止できる。
(8)本態様に係るコンピュータプログラムは、可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置に、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する処理を行わせる。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、コンピュータプログラムは、中継器を利用した不正なドアのアンロックを実行することを防止できる。
(9)本態様に係る車両ドアロック制御方法は、車載通信装置から送信された無線信号を可搬型通信装置が受信して応答信号を送信し、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロック制御方法において、前記車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置が、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信し、前記車載通信装置が、前記通信端末装置から送信された設定を受信し、無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する。
本態様にあっては、態様(1)と同様に、車両ドアロック制御方法は、中継器を利用した不正なドアのアンロックを実行することを防止できる。
[本発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る車両ドアロックシステムの具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(実施の形態1)
<システム概要>
図1は、本実施の形態に係る車両ドアロックシステムの概要を示す模式図である。本実施の形態に係る車両ドアロックシステム1は、車両2に搭載されたBCM(Body Control Module)3及びロック制御装置8と、車両2のユーザが所持する携帯リモコン(リモートコントローラ)7及びスマートフォン9とを備えて構成されている。本実施の形態に係る車両ドアロックシステム1は、BCM3が携帯リモコン7との通信を行い、通信結果に応じてBCM3がロック制御装置8へ命令を与え、ロック制御装置8が車両2の各ドアに設けられたロック機構を駆動してロック及びアンロックを行うシステムである。ユーザは、スマートフォン9を利用することによって、ドアのロック及びアンロックに関する機能制限の設定を行うことができる。なお図1においては、通信線などを介した信号の授受を実線の矢印で示し、無線通信による無線信号の授受を一点鎖線の矢印で示してある。
BCM3は、車両2に設けられた3つのLF(Low Frequency)送信アンテナ4a〜4cと、1つのRF(Radio Frequency)受信アンテナ5と、1つのBluetooth(登録商標)用アンテナ6とが接続されている。BCM3は、LF送信アンテナ4a〜4cにてLF帯の無線信号を周期的に送信し、この無線信号を受信した携帯リモコン7からの応答信号をRF受信アンテナ5にて受信する。なお図1には、各LF送信アンテナ4a〜4cによる無線信号の到達範囲、換言すれば携帯リモコン7が車両2からの無線信号を受信できる範囲を破線の領域で示してある。例えば、ユーザが車両2に接近して携帯リモコン7が車両2との通信可能範囲に入った場合、LF送信アンテナ4a〜4cから送信されたLF帯の無線信号が携帯リモコン7にて受信される。携帯リモコン7は、車両2からの無線信号の受信に応じて、UHF(Ultra High Frequency)帯の応答信号を送信する。車両2のBCM3は、携帯リモコン7からの応答信号をRF受信アンテナ5にて受信することにより、携帯リモコン7の存在を認識し、携帯リモコン7との間で情報交換を行うことにより認証処理などを行う。BCM3は、携帯リモコン7が正規のものであると判断した場合、例えばロック制御装置8へドアのアンロック命令を送信する。この命令を受信したロック制御装置8は、車両2のドアに設けられたロック用のモータMを駆動し、モータMにてロック機構を動作させてアンロックを実施する。
またBCM3は、Bluetooth用アンテナ6にて無線信号の送受信を行うことにより、予め登録された(ペアリングされた)スマートフォン9との間で無線通信を行う。本実施の形態においてスマートフォン9には、車両2のドアロックに関する設定を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリという)がインストールされている。ユーザは、車両2のBCM3及びスマートフォン9が通信可能な状態において、スマートフォン9にてドアロック設定アプリを起動することで、車両2のドアロックに関する各種の設定を自身の好みなどに応じて変更することができる。スマートフォン9はユーザによる設定変更の操作を受け付け、受け付けた設定情報を車両2のBCM3へ送信する。BCM3は、スマートフォン9から受信した設定情報を記憶し、記憶した設定情報に従って携帯リモコン7との無線通信を行う。
本実施の形態に係る車両ドアロックシステム1では、車両2のBCM3がLF送信アンテナ4a〜4cにて無線信号を周期的に送信する処理を行うか否かを、ユーザがスマートフォン9にて設定することができる。ユーザの設定によりLF送信アンテナ4a〜4cからの無線信号の周期的な送信が許可されている場合、BCM3は無線信号の周期的な送信を行い、上述のような携帯リモコン7との無線通信を行って車両2のドアのロック及びアンロックの制御を行う。
これに対して、ユーザの設定によりLF送信アンテナ4a〜4cからの無線信号の周期的な送信が許可されていない場合、BCM3は無線信号の周期的な送信を行わない。このため、もし携帯リモコン7を所持したユーザが車両2に近づいた場合であっても、BCM3と携帯リモコン7との間で無線通信が行われることはなく、車両2のドアのアンロックは行われない。携帯リモコン7を用いて車両2のドアをアンロックするために、ユーザは前もってスマートフォン9にて無線信号の送信を許可する設定変更を行う必要がある。ただし、例えばメカニカルキーを用いるなど、携帯リモコン7を用いる以外の方法でユーザが車両2のドアをアンロックすることは許可され得る。
車両2のBCM3による周期的な無線信号の送信が行われないことにより、中継器を用いて無線信号を中継することはできず、いわゆるリレーアタックによる車両2のドアの不正なアンロックを行うことはできない。また周期的な無線信号の送信を行わないことで、BCM3が周期的に動作する必要がなくなり、車両2のエンジン停止中の電力消費を低減することができるという効果も期待できる。ユーザは、例えば車両2を長期間に亘って運転しないことが予想される場合などに、スマートフォン9にて車両2及び携帯リモコン7の無線通信を停止する設定に変更することで、車両2の盗難防止及び車両2のバッテリ上がりの防止を実現できる。
<装置構成>
図2は、本実施の形態に係るBCM3の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るBCM3は、処理部(プロセッサ)30、記憶部(ストレージ)31、LF送信部32、RF受信部33、入力部34、車内通信部35及びBluetooth通信部(図2においてはBT通信部と記載する)36等を備えて構成されている。処理部30は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro-Processing Unit)等の演算処理装置を用いて構成され、記憶部31に記憶されたプログラム31aを読み出して実行することにより、種々の演算処理及び制御処理等を行うことができる。本実施の形態において処理部30は、例えば携帯リモコン7との通信に応じた車両2のドアのロック制御処理及びスマートフォン9にて受け付けたユーザの設定に応じた通信の制御処理等を行う。
記憶部31は、例えばフラッシュメモリ又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部31は、処理部30が実行する各種のプログラム31aと、処理部30の処理に必要な各種のデータとが記憶されている。本実施の形態において記憶部31は、携帯リモコン7との無線通信に係る設定情報31bを記憶している。また処理部30は、処理過程にて生じた各種のデータを記憶部31に記憶してよい。
LF送信部32は、3つのLF送信アンテナ4a〜4cが信号線を介して接続されている。LF送信部32は、処理部30から与えられたデジタルの送信用のデータを変調し、この変調信号をLF送信アンテナ4a〜4cへ出力することによって、LF帯の無線信号の送信を行う。なおLF送信部32は、3つのLF送信アンテナ4a〜4cから同時的に無線信号を送信してもよく、個別に無線信号を送信してもよい。RF受信部33は、UHF帯の無線信号をRF受信アンテナ5にて受信し、受信した無線信号を復調して得られたデジタルの受信データを処理部30へ与える。ただし、本実施の形態に係るBCM3の処理部30は、記憶部31に記憶された設定情報31bにて、携帯リモコン7との無線通信を許可しない設定がなされている場合、LF送信部32による無線信号の送信を行わない。
入力部34は、車両2に設けられた各種の電装品からの信号の入力を受け付け、受け付けた入力信号をデジタルの入力データとして処理部30へ与える。本実施の形態においては、車両2のIG(イグニッション)スイッチ61からの信号と、車両2の各ドアに設けられたドアスイッチ62からの信号とが入力部34へ入力されている。IGスイッチ61は、車両2のエンジンの動作状態を示すIG信号をBCM3へ入力する。ドアスイッチ62は、車両2のドアに対するユーザの開操作を検知し、開操作の有無を通知する信号をBCM3へ入力する。
車内通信部35は、車両2内に配された通信線に接続され、通信線を介して他の車載機器との間で通信を行うことができる。車内通信部35は、例えばCAN(Controller Area Network)の通信プロトコルに従って通信を行う構成とすることができる。車内通信部35は、処理部30から与えられた送信用のメッセージを電気信号に変換して通信線へ出力することによりメッセージを送信する。また車内通信部35は、通信線の電位をサンプリングして取得することによりメッセージを受信し、受信したメッセージを処理部30へ与える。本実施の形態においてBCM3は、車内通信部35にてロック制御装置8との通信を行い、車両2のドアのロック及びアンロックの命令を与える。
ロック制御装置8は、車両2のドアの施錠/解錠を行うロック機構を動作させるためのモータMを駆動する。BCM3は、車内通信部35による通信にてロック制御装置8へ命令を与えることで、車両2のドアのロック及びアンロックを制御することができる。例えばBCM3は、無線通信範囲内に正規の携帯リモコン7が存在し、車両2のドアに設けられたドアスイッチ62が操作された場合に、ロック又はアンロックの命令をロック制御装置8へ送信する。また例えばBCM3は、IGスイッチ61がオフ状態で車両2のドアの開閉が行われた場合に携帯リモコン7の位置を判定し、携帯リモコン7が車両2から離れた場合にロックの命令をロック制御装置8へ送信してもよい。ロック制御装置8は、BCM3からのロック又はアンロックの命令を受信した場合、モータMを駆動して車両2のドアのロック又はアンロックを行う。またロック制御装置8は、車内に設けられたロックスイッチの操作に応じてモータMを駆動することで車両2のドアのロック又はアンロックを行い、車両2のドアのロック状態を示す情報を車内通信にてBCM3へ送信する。BCM3は、ロック制御装置8から送信される情報を車内通信部35にて受信することにより、車両2のドアのロック状態を認識することができる。
Bluetooth通信部36は、Bluetooth用アンテナ6から数メートル〜数十メートルの範囲内で、車両2の内外に存在する通信機器との間で、Bluetoothの通信規格に基づく無線通信を行う。本実施の形態においてBluetooth通信部36は、車両2のユーザが所持するスマートフォン9との間で無線通信を行う。なおBluetooth通信部36がスマートフォン9との無線通信を行うために、予めスマートフォン9とのペアリングを完了している必要がある。Bluetooth通信におけるペアリングの処理の詳細は説明を省略し、本実施の形態においてはスマートフォン9とのペアリングが完了しているものとする。Bluetooth通信部36は、処理部30から与えられたデータをスマートフォン9へ送信すると共に、スマートフォン9から受信したデータを処理部30へ与える。
また本実施の形態に係るBCM3は、記憶部31に記憶されたプログラム31aを処理部30が読み出して実行することにより、通信処理部41及び禁止処理部42等が処理部30にソフトウェア的な機能ブロックとして実現される。通信処理部41は、LF送信部32及びRF受信部33との間で命令及び情報の授受を行うことによって、携帯リモコン7と無線通信を行う。例えば通信処理部41は、周期的にLF送信部32に無線信号を送信させ、この無線信号に対する応答信号をRF受信部33が受信したか否かを判定することによって、車両2の周辺に携帯リモコン7が存在するか否か判定する処理を行う。通信処理部41は、携帯リモコン7からの応答信号を受信した場合、応答信号に含まれる情報に基づいて、この携帯リモコン7が正規のものであるか否かを判定する処理を行う。
また通信処理部41は、Bluetooth通信部36にてスマートフォン9との無線通信を行う。例えば通信処理部41は、スマートフォン9から送信される通信処理に関する設定の情報をBluetooth通信部36にて受信した場合、この情報を設定情報31bとして記憶部31に記憶する。また通信処理部41は、車内通信部35にて車両2に搭載された他の装置との間で通信を行う。例えば通信処理部41は、車内通信部35にてロック制御装置8へ車両2のドアのロック又はアンロックを行わせる命令を送信する。
禁止処理部42は、記憶部31に記憶された設定情報31bに基づいて、通信処理部41が行う携帯リモコン7との無線通信を禁止する処理を行う。禁止処理部42は、設定情報31bが携帯リモコン7との無線通信を許可しない設定である場合、通信処理部41のLF送信部32による無線信号の送信を禁止する。禁止処理部42にて無線信号の送信が禁止された通信処理部41は、LF送信部32によるLF帯の無線信号の周期的な送信を行わない。
図3は、本実施の形態に係る携帯リモコン7の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係る携帯リモコン7は、制御部70、記憶部71、LF受信部72及びRF送信部73等を備えて構成されている。制御部70は、携帯リモコン7の各部の動作を制御することによって、車両2のBCM3と携帯リモコン7との間の無線通信を実現する。記憶部71は、例えばEEPROM又はマスクROM(Read Only Memory)等の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部71は、制御部70が行う処理に必要な各種のデータを記憶する。例えば記憶部71は、車両2のBCM3との認証処理に必要な認証情報71aを記憶している。認証情報71aは、例えば携帯リモコン7の識別情報、パスワード及び暗号鍵等の情報とすることができる。
LF受信部72は、LF受信アンテナ7aが接続されている。LF受信部72は、LF受信アンテナ7aにて受信したLF帯の無線信号を復調して得られたデジタルの受信データを制御部70へ与える。RF送信部73は、RF送信アンテナ7bが接続されている。RF送信部73は、制御部70から与えられた送信用のデータを変調した信号をRF送信アンテナ7bへ出力することにより、RF帯の無線信号を送信する。
本実施の形態に係る携帯リモコン7の制御部70は、車両2のBCM3が送信するLF帯の無線信号をLF受信部72にて受信した場合に、RF送信部73にてUHF帯の応答信号を送信する。なおこのときに携帯リモコン7は、受信したLF帯の無線信号が正規の車両2からのものであるか否かを判定する認証処理を行い、正規のものであると判定した場合にのみ応答信号の送信を行ってもよい。ただし本実施の形態においては、携帯リモコン7による認証処理については説明を省略する。
図4は、本実施の形態に係るスマートフォン9の構成を示すブロック図である。本実施の形態に係るスマートフォン9は、処理部(プロセッサ)90、記憶部(ストレージ)91、通信部92、表示部93及び操作部94等を備えて構成されている。処理部90は、CPU又はMPU等の演算処理装置を用いて構成され、記憶部91に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、種々の演算処理及び制御処理等を行う。本実施の形態において処理部90は、記憶部91に記憶されたドアロック設定アプリ91aを読み出して実行することにより、車両2のBCM3と携帯リモコン7との無線通信に関する設定変更の操作をユーザから受け付ける処理、及び、受け付けた設定をBCM3へ送信する処理等を行う。
記憶部91は、例えばフラッシュメモリなどの大容量の不揮発性のメモリ素子を用いて構成されている。記憶部91は、処理部90が実行するプログラム及びこの実行に必要なデータ等を記憶する。また本実施の形態に係るスマートフォン9の記憶部91には、処理部90が実行するドアロック設定アプリ91a、及び、ユーザ操作に基づいて受け付けた設定情報91bが記憶されている。ドアロック設定アプリ91aは、例えばスマートフォン用のアプリを配信するサーバ装置から予めダウンロードされて記憶部91に記憶される。ただし、例えばメモリカード又は光ディスク等の記録媒体に記録されたドアロック設定アプリ91aをスマートフォン9が読み出して記憶部91に記憶してもよく、また例えば記憶部91にドアロック設定アプリ91aがプリインストールされた状態でスマートフォン9が販売されてもよい。記憶部91の設定情報91bは、ユーザにより設定された、BCM3と携帯リモコン7との無線通信の可否に関する設定が記憶されている。
通信部92は、車両2のBCM3との間で、Bluetoothの通信規格に基づく無線通信を行う。通信部92は、処理部90から与えられたデータをBCM3へ送信すると共に、BCM3から受信したデータを処理部90へ与える。表示部93は、例えば液晶パネルを用いて構成され、処理部90からの表示命令に応じて種々の画像を表示する。操作部94は、例えば表示部93の表示面上に設けられたタッチパネル、及び、スマートフォン9の筐体に設けられたプッシュスイッチ等により、ユーザのタッチ操作及びプッシュ操作等を検知し、検知結果を処理部90へ与える。
また本実施の形態に係るスマートフォン9の処理部90には、記憶部91に記憶されたドアロック設定アプリ91aが実行されることによって、設定受付部90a及び設定送信部90b等のソフトウェア的な機能ブロックが実現される。設定受付部90aは、ユーザによる車両2のドアロックに係る設定、即ちBCM3と携帯リモコン7との無線通信を許可するか否かの設定を受け付ける処理を行う。設定受付部90aは、設定を受け付けるための一又は複数の設定項目が設けられた設定画面を表示部93に表示する。設定受付部90aは、表示部93に表示した設定画面の設定項目に対するタッチ操作を操作部94にて受け付けることにより、ユーザの設定操作を受け付ける。設定受付部90aは、受け付けた設定の内容を、設定情報91bとして記憶部91に記憶する。
設定送信部90bは、設定受付部90aが受け付けた設定をBCM3へ送信する処理を行う。設定送信部90bは、例えば上述の設定画面にて設定を車両2に反映させる旨の操作がなされ、且つ、通信部92にてBCM3との無線通信が可能である場合に、設定の送信処理を行う。設定送信部90bは、記憶部91に記憶された設定情報91bを読み出し、読み出した設定情報91bを通信部92へ与えることによって、設定情報91bをBCM3へ送信する。なお、通信部92がBCM3との無線通信を行うことができない場合、設定送信部90bは、例えば設定を車両2に反映させることができない旨の通知メッセージを表示部93に表示する。
<設定画面例>
図5は、本実施の形態に係るスマートフォン9が表示する設定画面の一例を示す模式図である。スマートフォン9の表示部93に表示される設定画面には、画面上部に「スマートエントリ設定」のタイトル文字列93aが表示され、この下方に「車両と無線キーとの無線通信」の設定項目文字列93bが表示される。また設定画面には、設定項目文字列93bの下方に、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信を許可する設定を受け付ける許可ボタン93cと、無線通信を許可しない設定を受け付ける禁止ボタン93dとが左右に並べて設けられている。許可ボタン93c及び禁止ボタン93dは、いずれか一方が強調表示される。図示の例では、許可ボタン93cが強調表示されており、現在の設定が許可であることを示している。ユーザは、許可ボタン93c又は禁止ボタン93dに対するタッチ操作を行うことで、許可及び禁止の設定を二者択一で切り替えることができる。
設定画面には、許可ボタン93c及び禁止ボタン93dの下方に、「設定を更新」のラベルが付された更新ボタン93eが設けられている。更新ボタン93eに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9の設定送信部90bは、車両2のBCM3に対して設定を送信する。スマートフォン9が送信した設定をBCM3が受信し、記憶部31に設定情報31bとして記憶することにより、設定が反映される。また設定画面の左上部には、矢印形状の戻るボタン93fが設けられている。戻るボタン93fに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9は設定画面の表示を終了し、この設定画面を表示する直前の状態へ表示を戻す。
<フローチャート>
図6は、本実施の形態に係るBCM3が行う携帯リモコン7との通信処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るBCM3の処理部30の禁止処理部42は、記憶部31に記憶された設定情報31bを読み出す(ステップS1)。禁止処理部42は、読み出した設定情報31bに基づいて、携帯リモコン7との無線通信が許可されているか否かを判定する(ステップS2)。携帯リモコン7との無線通信が許可されていない場合(S2:NO)、禁止処理部42は、携帯リモコン7との無線通信を行うことなく、無線通信処理を終了させる。
携帯リモコン7との無線通信が許可されている場合(S2:YES)、処理部30の通信処理部41は、LF送信部32にてLF帯の無線信号の送信を行う(ステップS3)。次いで通信処理部41は、LF帯の無線信号の送信に対して携帯リモコン7から送信されるUHF帯の応答信号をRF受信部33にて受信したか否かを判定する(ステップS4)。携帯リモコン7からの応答信号を受信しない場合(S4:NO)、通信処理部41は、処理部30内のタイマ機能を利用して計時を行うことにより、所定時間だけ待機する(ステップS7)。なおこの所定時間は、ECU3が携帯リモコン7の有無を確認する周期を規定するものであり、例えば数百ミリ秒〜数秒の時間が予め設定される。所定時間の経過後、通信処理部41は、ステップS1へ処理を戻す。
携帯リモコン7からの応答信号を受信した場合(S4:YES)、通信処理部41は、応答信号に含まれる認証情報に基づいて、携帯リモコン7が正規のものであるか否かを判定する認証処理を行い(ステップS5)、認証に成功したか否かを判定する(ステップS6)。認証に失敗した場合(S6:NO)、即ち携帯リモコン7が正規のものでない場合、通信処理部41は、所定時間だけ待機し(ステップS7)、ステップS1へ処理を戻す。認証に成功した場合(S6:YES)、即ち携帯リモコン7が正規のものである場合、処理部30は、車内通信部35にてロック制御装置8への命令を送信することにより、例えば車両2のドアスイッチ62に対する操作に応じたドアのアンロックなどのロック制御処理を行い(ステップS8)、処理を終了する。
図7は、本実施の形態に係るBCM3が行うスマートフォン9との通信処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るBCM3の処理部30の通信処理部41は、Bluetooth通信部36にてスマートフォン9からの設定情報を受信したか否かを判定する(ステップS11)。設定情報を受信していない場合(S11:NO)、通信処理部41は、スマートフォン9からの設定情報を受信するまで待機する。スマートフォン9からの設定情報を受信した場合(S11:YES)、通信処理部41は、受信した設定情報を、記憶部31に設定情報31bとして記憶する(ステップS12)。
次いで処理部30は、ステップS11にて受信した設定情報に係る無線通信の可否の設定と、設定情報を受信する前の無線通信の可否の設定とを比較し、設定が無線通信の禁止から許可へ変更されたか否かを判定する(ステップS13)。無線通信の禁止から許可へ設定が変更された場合(S13:YES)、通信処理部41は、禁止設定により停止していた無線信号の送信を再開させるため、LF送信部32によるLF帯の無線信号の送信処理を開始し(ステップS14)、ステップS11へ処理を戻す。無線通信の禁止から許可へ設定が変更されていない場合(S13:NO)、例えば許可から禁止へ設定が変更された場合、又は、設定が変更されなかった場合には、通信処理部41は、ステップS11へ処理を戻す。
図8は、本実施の形態に係る携帯リモコン7が行うBCM3との通信処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係る携帯リモコン7の制御部70は、車両2のBCM3が送信する無線信号をLF受信部72にて受信したか否かを判定する(ステップS21)。無線信号を受信していない場合(S21:NO)、制御部70は、無線信号を受信するまで待機する。無線信号を受信した場合(S21:YES)、制御部70は、記憶部71に記憶された認証情報71aなどの情報を含む応答信号を、RF送信部73からBCM3へ送信し(ステップS22)、処理を終了する。
図9は、本実施の形態に係るスマートフォン9が行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。本実施の形態に係るスマートフォン9の処理部90の設定受付部90aは、図5に示した設定画面を表示部93に表示する(ステップS31)。設定受付部90aは、設定画面に設けられた許可ボタン93cに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS32)。許可ボタン93cに対する操作がなされた場合(S32:YES)、設定受付部90aは、許可ボタン93cを強調表示し、記憶部91に記憶する設定情報91bについて、車両2及び携帯リモコン7の無線通信を許可に設定し(ステップS33)、ステップS31へ処理を戻す。
許可ボタン93cに対する操作がなされていない場合(S32:NO)、設定受付部90aは、禁止ボタン93dに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS34)。禁止ボタン93dに対する操作がなされた場合(S34:YES)、設定受付部90aは、禁止ボタン93dを強調表示し、記憶部91に記憶する設定情報91bについて、車両2及び携帯リモコン7の無線通信を禁止に設定し(ステップS35)、ステップS31へ処理を戻す。
禁止ボタン93dに対する操作がなされていない場合(S34:NO)、設定受付部90aは、更新ボタン93eに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS36)。更新ボタン93eに対する操作がなされた場合(S36:YES)、設定送信部90bは、記憶部91に記憶された設定情報91bを読み出して、通信部92にてBCM3へ送信する(ステップS37)。その後、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS39)、処理を終了する。
更新ボタン93eに対する操作がなされていない場合(S36:NO)、設定受付部90aは、戻るボタン93fに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS38)。戻るボタン93fに対する操作がなされた場合(S38:YES)、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS39)、処理を終了する。戻るボタン93fに対する操作がなされていない場合(S38:NO)、設定受付部90aは、ステップS31へ処理を戻す。
<まとめ>
以上の構成の本実施の形態に係る車両ドアロックシステム1は、車両2に設けられたBCM3が携帯リモコン7との間で無線通信を行い、この無線通信の結果に応じて車両2のドアのロック及びアンロックを制御する。更に車両ドアロックシステム1は、BCM3との通信が可能なスマートフォン9を含む。スマートフォン9は、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信の可否設定をユーザから受け付け、受け付けた設定をBCM3へ送信する。BCM3は、スマートフォン9から受信した設定に基づき、携帯リモコン7との間で無線通信を許可しない設定が与えられた場合に、携帯リモコン7との無線通信を禁止する。
これにより、例えばユーザは車両2を長期間に亘って運転しない場合などに、スマートフォン9を用いてBCM3及び携帯リモコン7の無線通信を禁止する設定を行うことができる。この設定により、BCM3はLF送信部32による無線信号の送信を行わなくなるため、中継器を利用した不正なドアのアンロック、いわゆるリレーアタックが実行されることを防止できる。
以上の構成により本実施の形態に係る車両ドアロックシステム1は、車両2のドアのロック及びアンロックに関するセキュリティ性能を向上することが期待できる。
なお本実施の形態においては、車両2のBCM3とスマートフォン9との通信を、Bluetoothの通信規格に基づく無線通信で行う構成としたが、これに限るものではない。BCM3及びスマートフォン9は、例えば無線LAN(Local Area Network)又はNFC(Near Field Communication)等の無線通信を行う構成であってよく、また例えばUSB(Universal Serial Bus)などの有線接続にて通信を行う構成であってもよい。また車両2に3つのLF送信アンテナ4a〜4cを搭載する構成としたが、これに限るものではなく、2つ以下又は4つ以上のLF送信アンテナを車両2に搭載してもよい。また図1に示したLF送信アンテナ4a〜4cの配置及び通信範囲等は一例であって、これに限るものではない。また図5に示した設定画面の構成は一例であって、これに限るものではない。
またBCM3がスマートフォン9との通信を行うのではなく、車両2に搭載された別の通信装置がスマートフォン9との通信を行い、この通信装置からBCM3が車内通信を介して設定情報を取得する構成としてもよい。またロック制御装置8が車両2のドアのモータMを駆動し、BCM3はロック制御装置8へロック又はアンロックの命令を車内通信にて与える構成としたが、これに限るものではなく、BCM3が直接的にモータMを駆動してドアのロック及びアンロックを行う構成であってもよい。
また本実施の形態においては、3つのLF送信アンテナ4a〜4cを用いた携帯リモコン7との無線通信を一括して許可又は禁止する構成としたが、これに限るものではない。以下の実施の形態2に示すように、LF送信アンテナ4a〜4c毎に無線通信の許可又は禁止をユーザが設定することが可能な構成としてもよい。
(実施の形態2)
実施の形態2に係る車両ドアロックシステム1は、図1に示すように車両2の右側、左側及び後側に設けられた3つのLF送信アンテナ4a〜4cについて、個別に無線信号の送信の可否設定を行うことができる構成である。図10は、実施の形態2に係るスマートフォン9が表示する設定画面の一例を示す模式図である。スマートフォン9の表示部93に表示される設定画面には、画面上部に「スマートエントリ設定」のタイトル文字列293aが表示され、この下方に「アンテナ毎の通信可否」の設定項目文字列293bが表示される。
また設定画面には、設定項目文字列293bの下方に、車両2のLF送信アンテナ4a〜4c毎に無線信号の送信可否を設定するためのアンテナ別設定領域293cが設けられている。アンテナ別設定領域293cには、3つのLF送信アンテナ4a〜4cを区別する「右側アンテナ」、「左側アンテナ」及び「後側アンテナ」の文字列が上下方向に並べて設けられている。また各文字列の右側には、許可又は禁止の設定を二者択一で受け付ける許可ボタン及び禁止ボタンがそれぞれ設けられている。各アンテナの許可ボタン及び禁止ボタンは、ユーザのタッチ操作に応じて一方が強調表示される。図示の例では、右側アンテナの設定が許可であり、左側アンテナ及び後側アンテナの設定が禁止である。
設定画面には、アンテナ別設定領域293cの下方に、「設定を更新」のラベルが付された更新ボタン293dが設けられている。更新ボタン293dに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9の設定送信部90bは、車両2のBCM3に対して設定を送信する。スマートフォン9が送信した設定をBCM3が受信し、記憶部31に設定情報31bとして記憶することにより、設定が反映される。また設定画面の左上部には、矢印形状の戻るボタン293eが設けられている。戻るボタン293eに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9は設定画面の表示を終了し、この設定画面を表示する直前の状態へ表示を戻す。
図11は、実施の形態2に係るスマートフォン9が行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2に係るスマートフォン9の処理部90の設定受付部90aは、図10に示した設定画面を表示部93に表示する(ステップS51)。設定受付部90aは、設定画面のアンテナ別設定領域293cに設けられた許可ボタン又は禁止ボタンに対するユーザのタッチ操作により、アンテナ毎の通信可否の設定が変更されたか否かを判定する(ステップS52)。アンテナ毎の通信可否の設定が変更された場合(S52:YES)、設定受付部90aは、変更された設定を記憶部91の設定情報91bに記憶し(ステップS53)、ステップS51へ処理を戻す。
アンテナ毎の通信可否の設定が変更されていない場合(S52:NO)、設定受付部90aは、更新ボタン293dに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS54)。更新ボタン293dに対する操作がなされた場合(S54:YES)、設定送信部90bは、記憶部91に記憶された設定情報91bを読み出して、通信部92にてBCM3へ送信する(ステップS55)。その後、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS57)、処理を終了する。
更新ボタン293dに対する操作がなされていない場合(S54:NO)、設定受付部90aは、戻るボタン293eに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS56)。戻るボタン293eに対する操作がなされた場合(S56:YES)、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS57)、処理を終了する。戻るボタン293eに対する操作がなされていない場合(S56:NO)、設定受付部90aは、ステップS51へ処理を戻す。
図12は、実施の形態2に係るBCM3が行う携帯リモコン7との通信処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態2に係るBCM3の処理部30の禁止処理部42は、記憶部31に記憶された設定情報31bを読み出す(ステップS61)。禁止処理部42は、読み出した設定情報31bに基づいて、全てのLF送信アンテナ4a〜4cについて無線通信が禁止されているか否かを判定する(ステップS62)。全てのLF送信アンテナ4a〜4cについて無線通信が禁止されている場合(S62:YES)、禁止処理部42は、携帯リモコン7との無線通信を行うことなく、無線通信処理を終了させる。
少なくとも1つのLF送信アンテナ4a〜4cについて無線通信が許可されている場合(S62:NO)、処理部30の通信処理部41は、無線通信が許可されたLF送信アンテナ4a〜4cからLF帯の無線信号の送信を行う(ステップS63)。次いで通信処理部41は、LF帯の無線信号の送信に対して携帯リモコン7から送信されるUHF帯の応答信号をRF受信部33にて受信したか否かを判定する(ステップS64)。携帯リモコン7からの応答信号を受信しない場合(S64:NO)、通信処理部41は、処理部30内のタイマ機能を利用して計時を行うことにより、所定時間だけ待機する(ステップS67)。所定時間の経過後、通信処理部41は、ステップS61へ処理を戻す。
携帯リモコン7からの応答信号を受信した場合(S64:YES)、通信処理部41は、応答信号に含まれる認証情報に基づいて、携帯リモコン7が正規のものであるか否かを判定する認証処理を行い(ステップS65)、認証に成功したか否かを判定する(ステップS66)。認証に失敗した場合(S66:NO)、即ち携帯リモコン7が正規のものでない場合、通信処理部41は、所定時間だけ待機し(ステップS67)、ステップS61へ処理を戻す。認証に成功した場合(S66:YES)、即ち携帯リモコン7が正規のものである場合、処理部30は、車内通信部35にてロック制御装置8への命令を送信することにより、例えば車両2のドアスイッチ62に対する操作に応じたドアのアンロックなどのロック制御処理を行い(ステップS68)、処理を終了する。
以上の構成の実施の形態2に係る車両ドアロックシステム1は、車両2に離隔して配置された3つのLF送信アンテナ4a〜4cからBCM3が携帯リモコン7への無線信号を送信する。スマートフォン9は、LF送信アンテナ4a〜4c毎に携帯リモコン7への無線信号の送信の可否設定を受け付け、受け付けた設定をBCM3へ送信する。BCM3は、スマートフォン9から受信した設定に基づき、LF送信アンテナ4a〜4c毎に無線信号の送信の許可及び禁止を制御する。これにより、例えば車両2の運転席側にいるユーザの死角となり得る車両2の反対側の位置に潜む者が不正に車両2のドアをアンロックすることを防止できる。
なお、図10に示した設定画面の構成は一例であって、これに限るものではない。
実施の形態2に係る車両ドアロックシステム1のその他の構成は、実施の形態1に係る車両ドアロックシステム1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
(実施の形態3)
実施の形態3に係る車両ドアロックシステム1は、車両2のBCM3が携帯リモコン7との無線通信を行うことが可能な時間帯をユーザが設定可能な構成である。図13は、実施の形態3に係るスマートフォン9が表示する設定画面の一例を示す模式図である。スマートフォン9の表示部93に表示される設定画面には、画面上部に「スマートエントリ設定」のタイトル文字列393aが表示され、この下方に「通信許可時間帯」の設定項目文字列393bが表示される。
また設定画面には、設定項目文字列393bの下方に、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信を許可する曜日を設定するための曜日設定部393cと、時間帯を設定するための時間帯設定部393dとが設けられている。曜日設定部393cにて設定された曜日、且つ、時間帯設定部393dにて設定された時間帯に、BCM3は無線信号の周期的な送信を行い、携帯リモコン7との無線通信を行う。曜日設定部393cは、「日」、「月」、「火」、「水」、「木」、「金」、「土」のラベルが付された7つのボタンが左右方向に並べられ、無線通信を許可する曜日の選択を各ボタンに対するタッチ操作により受け付ける。各ボタンは、タッチ操作に応じて、強調表示された選択状態と、強調表示されない非選択状態とがトグル的に切り替えられる。強調表示された選択状態のボタンに対応する曜日が、無線通信を許可する曜日の設定となる。図示の例では、月曜日、火曜日、木曜日及び金曜日が、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信を許可する曜日となる。時間帯設定部393dは、開始時刻を入力するボックスと、終了時刻を入力するボックスとが上下方向に並べられ、各時刻の数値入力を受け付ける。図示の例では、7時30分から22時までの時間帯において、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信が許可されている。
設定画面には、時間帯設定部393dの下方に、「設定を更新」のラベルが付された更新ボタン393eが設けられている。更新ボタン393eに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9の設定送信部90bは、車両2のBCM3に対して設定を送信する。スマートフォン9が送信した設定をBCM3が受信し、記憶部31に設定情報31bとして記憶することにより、設定が反映される。また設定画面の左上部には、矢印形状の戻るボタン393fが設けられている。戻るボタン393fに対するタッチ操作がなされた場合、スマートフォン9は設定画面の表示を終了し、この設定画面を表示する直前の状態へ表示を戻す。
図14は、実施の形態3に係るスマートフォン9が行う設定受付処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態3に係るスマートフォン9の処理部90の設定受付部90aは、図13に示した設定画面を表示部93に表示する(ステップS71)。設定受付部90aは、設定画面の曜日設定部393c又は時間帯設定部393dにてBCM3及び携帯リモコン7の無線通信を許可する曜日又は時間帯の設定が変更されたか否かを判定する(ステップS72)。曜日又は時間帯の設定が変更された場合(S72:YES)、設定受付部90aは、変更された設定を記憶部91の設定情報91bに記憶し(ステップS73)、ステップS71へ処理を戻す。
曜日又は時間帯の設定が変更されていない場合(S72:NO)、設定受付部90aは、更新ボタン393eに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS74)。更新ボタン393eに対する操作がなされた場合(S74:YES)、設定送信部90bは、記憶部91に記憶された設定情報91bを読み出して、通信部92にてBCM3へ送信する(ステップS75)。その後、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS77)、処理を終了する。
更新ボタン393eに対する操作がなされていない場合(S74:NO)、設定受付部90aは、戻るボタン393fに対する操作がなされたか否かを判定する(ステップS76)。戻るボタン393fに対する操作がなされた場合(S76:YES)、設定受付部90aは、設定画面を非表示とし(ステップS77)、処理を終了する。戻るボタン393fに対する操作がなされていない場合(S76:NO)、設定受付部90aは、ステップS71へ処理を戻す。
図15は、実施の形態3に係るBCM3が行う携帯リモコン7との通信処理の手順を示すフローチャートである。実施の形態3に係るBCM3の処理部30の禁止処理部42は、記憶部31に記憶された設定情報31bを読み出す(ステップS81)。禁止処理部42は、読み出した設定情報31bに基づいて、現時点が無線通信の許可された時間帯であるか否かを判定する(ステップS82)。無線通信が許可された時間帯でない場合(S82:NO)、禁止処理部42は、携帯リモコン7との無線通信を行うことなく、無線通信処理を終了させる。
無線通信が許可された時間帯である場合(S82:YES)、処理部30の通信処理部41は、LF送信アンテナ4a〜4cからLF帯の無線信号の送信を行う(ステップS83)。次いで通信処理部41は、LF帯の無線信号の送信に対して携帯リモコン7から送信されるUHF帯の応答信号をRF受信部33にて受信したか否かを判定する(ステップS84)。携帯リモコン7からの応答信号を受信しない場合(S84:NO)、通信処理部41は、処理部30内のタイマ機能を利用して計時を行うことにより、所定時間だけ待機する(ステップS87)。所定時間の経過後、通信処理部41は、ステップS81へ処理を戻す。
携帯リモコン7からの応答信号を受信した場合(S84:YES)、通信処理部41は、応答信号に含まれる認証情報に基づいて、携帯リモコン7が正規のものであるか否かを判定する認証処理を行い(ステップS85)、認証に成功したか否かを判定する(ステップS86)。認証に失敗した場合(S86:NO)、即ち携帯リモコン7が正規のものでない場合、通信処理部41は、所定時間だけ待機し(ステップS87)、ステップS81へ処理を戻す。認証に成功した場合(S86:YES)、即ち携帯リモコン7が正規のものである場合、処理部30は、車内通信部35にてロック制御装置8への命令を送信することにより、例えば車両2のドアスイッチ62に対する操作に応じたドアのアンロックなどのロック制御処理を行い(ステップS88)、処理を終了する。
以上の構成の実施の形態3に係る車両ドアロックシステム1は、スマートフォン9がBCM3及び携帯リモコン7の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付け、受け付けた設定をBCM3へ送信する。無線通信を許可する期間は、例えば曜日又は時間帯等によりユーザが任意の期間を設定することができる。BCM3は、スマートフォン9から受信した設定に基づき、無線通信を許可された期間には無線信号を送信し、無線通信を許可されていない期間には無線信号を送信しない。これにより、例えばユーザが車両2を使用する可能性が高い期間に無線通信をきょかし、車両2を使用する可能性が低い期間に無線通信を禁止することができるため、ユーザが車両2を使用する可能性が低い期間に、中継器を利用した不正なドアのアンロックが行われることを防止できる。
なお、図13に示した設定画面の構成は一例であって、これに限るものではない。例えば設定画面は、通信を許可する曜日のみを設定する構成であってもよく、時間帯のみを設定する構成であってもよい。また例えば設定画面は、複数の時間帯を設定可能な構成であってもよく、曜日毎に時間帯を設定可能な構成であってもよく、これら以外の様々な構成であってよい。また本実施の形態においては、無線通信を許可する期間を設定画面にて受け付ける構成としたが、逆に無線通信を禁止する期間を受け付ける構成であってもよい。
実施の形態3に係る車両ドアロックシステム1のその他の構成は、実施の形態1に係る車両ドアロックシステム1と同様であるため、同様の箇所には同じ符号を付し、詳細な説明を省略する。
なお、実施の形態1〜3においては、BCM3及び携帯リモコン7の無線通信に関する設定について、それぞれ異なる設定方法を示した。しかしながら実施の形態1〜3に示された複数の設定方法は、1つの車両ドアロックシステム1が2つ以上を兼ね備えてもよい。例えば車両ドアロックシステム1は、実施の形態1に示した無線通信の許可及び禁止を切り替える設定方法と、実施の形態2に示したLF送信アンテナ4a〜4c毎に許可及び禁止を切り替える設定方法と、実施の形態3に示した無線通信を許可する期間を定める設定方法との全てを採用してもよい。
1 車両ドアロックシステム
2 車両
3 BCM
4a〜4c LF送信アンテナ
5 RF受信アンテナ
6 Bluetooth用アンテナ
7 携帯リモコン
8 ロック制御装置
9 スマートフォン
30 処理部
31 記憶部
31a プログラム
31b 設定情報
32 LF送信部
33 RF受信部
34 入力部
35 車内通信部
36 Bluetooth通信部
41 通信処理部
42 禁止処理部
61 IGスイッチ
62 ドアスイッチ
70 制御部
71 記憶部
71a 認証情報
72 LF受信部
73 RF送信部
90 処理部
90a 設定受付部
90b 設定送信部
91 記憶部
91a ドアロック設定アプリ
91b 設定情報
92 通信部
93 表示部
94 操作部

Claims (9)

  1. 無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、
    前記車載通信装置は、
    前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、
    前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部と
    を有すること
    を特徴とする車両ドアロックシステム。
  2. 前記車載通信装置は、前記車両に離隔して配置された複数の送信用アンテナを用いて前記可搬型通信装置へ無線信号を送信し、
    前記通信端末装置の前記受付部は、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信の可否設定を受け付け、
    前記車載通信装置の前記禁止部は、前記設定受信部が受信した設定に応じて、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信を禁止すること
    を特徴とする請求項1に記載の車両ドアロックシステム。
  3. 前記通信端末装置の前記受付部は、前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付け、
    前記車載通信装置の前記禁止部は、前記設定受信部が受信した設定にて無線通信を許可されていない期間に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止すること
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載の車両ドアロックシステム。
  4. 車両に離隔して配置された複数の送信用アンテナを用いて無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、
    前記車載通信装置は、
    前記送信用アンテナ毎に前記車載通信装置による無線信号の送信の可否設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、
    前記設定受信部が受信した設定に応じて、前記送信用アンテナ毎に無線信号の送信を禁止する禁止部と
    を有すること
    を特徴とする車両ドアロックシステム。
  5. 無線信号を送信する車載通信装置と、該車載通信装置から送信された無線信号を受信して応答信号を送信する可搬型通信装置とを備え、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロックシステムにおいて、
    前記車載通信装置は、
    前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信を許可する期間に係る設定を受け付ける受付部、並びに、該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部を有する通信端末装置から送信された設定を受信する設定受信部と、
    前記設定受信部が受信した設定にて無線通信を許可されていない期間に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部と
    を有すること
    を特徴とする車両ドアロックシステム。
  6. 可搬型通信装置へ無線信号を送信し、該無線信号に対する前記可搬型通信装置からの応答信号を受信する車載通信装置において、
    通信端末装置から、前記可搬型通信装置との無線通信の可否設定を受信する設定受信部と、
    前記設定受信部が無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止する禁止部と
    を備えることを特徴とする車載通信装置。
  7. 可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置において、
    前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付ける受付部と、
    該受付部が受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する設定送信部と
    を備えることを特徴とする通信端末装置。
  8. 可搬型通信装置と無線通信を行う車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置に、
    前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、
    受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信する
    処理を行わせることを特徴とするコンピュータプログラム。
  9. 車載通信装置から送信された無線信号を可搬型通信装置が受信して応答信号を送信し、前記車載通信装置による前記応答信号の受信に応じて車両のドアのロック及びアンロックを制御する車両ドアロック制御方法において、
    前記車載通信装置との間で通信可能な通信端末装置が、
    前記車載通信装置及び前記可搬型通信装置の無線通信の可否設定を受け付け、
    受け付けた設定を前記車載通信装置へ送信し、
    前記車載通信装置が、
    前記通信端末装置から送信された設定を受信し、
    無線通信を許可しない設定を受信した場合に、前記可搬型通信装置への無線信号の送信を禁止すること
    を特徴とする車両ドアロック制御方法。
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