JP2019104955A - 炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法 - Google Patents

炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】REMを含有する炭素鋼鋳片において、介在物をピン止め粒子として活用することにより、溶接熱影響部の靭性を向上させることが可能な炭素鋼鋳片を提供する。【解決手段】C、Si、Mn、P、Al、t.S、t.Ti、t.O、t.N、を含有するとともに、t.Ca,t.Zr,t.REMを所定の式を満足する範囲内で含有し、残部が鉄及び不純物からなり、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm2以上とされ、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm2未満とされていることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法に関するものであり、特に、溶接熱影響部の靭性に優れた炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法に関するものである。
従来、鋼中の介在物の形態を制御して、鋼材の特性を向上させる手段として、鋼中にREMを添加することが実施されている。
例えば、特許文献1には、REMの一種であるNdを添加してPを固定することにより、Pのミクロ偏析を抑制し、鋳片の特性向上を図る技術が提案されている。
特許文献2には、REMとCaを添加した鋼種において、直送圧延プロセスで製造した高張力鋼板が提案されている。
特許文献3には、REMとCaを添加した鋼種に対して、再加熱して圧延を行うことで、機械的特性を向上させる技術が提案されている。
特開2010−100923号公報 特開昭62−120426号公報 特開平01−154848号公報
ところで、鋼材の用途として、船舶、高層建築物その他の建築物、橋梁、海洋構造物、LNG貯蔵タンクその他の大型タンク、ラインパイプ等が挙げられる。近年、建築構造物の高層化やコンテナ船の積載重量増大のため、溶接構造物の大型化が進められている。これに伴い、鋼材の板厚の厚肉化や高強度化が求められ、また、溶接部についてもより一層の安全性、信頼性の確保が必要とされ、溶接熱影響部の靱性(以下、「HAZ靱性」と称する場合がある。)の向上が課題になっている。
ここで、HAZ靱性の向上には、微細な介在物をピン止め粒子として活用し、溶接時の結晶粒の粗大化を抑制することが有効であることが知られている。
上述の特許文献1においては、REMを添加することにより、Pのミクロ偏析を抑制しているが、粗大なREMリン化物が生成するため、生成した介在物をピン止め粒子として活用することができず、HAZ靭性を十分に向上させることはできなかった。また、粗大なREMリン化物によって靭性が低下してしまうことがあるといった問題があった。
また、特許文献2においては、「1100℃から950℃間の温度範囲に於ける冷却、保持、あるいは昇温のいずれか一つまたは二つ以上の過程の経過時間の総計が60分以上」とされており、鋳造から圧延までの時間が長く、鋳片内の温度が均一化され、靭性が劣化しやすい板厚中心部におけるリン化物の析出が不十分となる。このため、生成した介在物をピン止め粒子として活用することができず、HAZ靭性を向上させることはできなかった。
さらに、特許文献3においては、鋳片を再加熱して圧延しているが、再加熱した鋳片においては板厚中心部の温度が低く歪が入りにくいため、靭性が劣化しやすい板厚中心部におけるリン化物の析出が不十分となる。このため、生成した介在物をピン止め粒子として活用することができず、HAZ靭性を向上させることはできなかった。
本発明は、前述した状況に鑑みてなされたものであって、REMを含有する炭素鋼鋳片において、介在物をピン止め粒子として活用することにより、溶接熱影響部の靭性を向上させることが可能な炭素鋼鋳片、及び、炭素鋼鋳片の製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明に係る炭素鋼鋳片は、質量%で、
C;0.03%以上0.12%以下、
Si;0.01%以上1.5%以下、
Mn;0.01%以上3.0%以下、
P;0.0030%以上0.040%以下、
Al;0.01%以上1.5%以下、
t.S;0.0010%以上0.0070%以下、
t.Ti;0.005%以上0.02%以下、
t.O;0.0005%以上0.004%以下、
t.N;0.0001%以上0.01%以下、
を含有するとともに、
t.Ca,t.Zr,t.REMを、t.O,t.S,t.Ca,t.Zr,t.REMの質量%をそれぞれ[t.O],[t.S],[t.Ca],[t.Zr],[t.REM]、とした場合に、下記の(1)〜(3)式を満足する範囲内で含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下のREMリン化物の個数密度が200個/mm以上、かつ、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満であることを特徴としている。
(1)式:91.2/48×[t.O]+91.2/64×[t.S]≦[t.Zr]≦91.2/48×[t.O]+1.6×[t.S]
(2)式:40/48×[t.O]≦[t.Ca]≦40/16×[t.O]
(3)式:140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.005≦[t.REM]≦140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.030
この構成の炭素鋼鋳片によれば、t.Ca,t.Zr,t.REMを、t.O,t.Sに応じて、上述の(1)〜(3)式を満足する範囲となるように、含有しているので、炭素鋼鋳片の状態ではZrSを析出核としてREMリン化物が析出している。なお、溶接時の加熱過程においては、析出核であったZrSが再溶融し、微細なREMリン化物が分散することになる。
そして、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出した状態で、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下のREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされているので、溶接時の加熱過程においてZrSが再溶融した際に、サブミクロンオーダーのREMリン化物が多く分散することになり、REMリン化物をピン止め粒子として活用することが可能となる。よって、溶接時に結晶粒が粗大化することを抑制し、HAZ靭性を向上させることができる。
また、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満に抑えられているので、粗大な介在物に起因する靭性の低下を抑制することができる。
ここで、本発明の炭素鋼鋳片においては、さらに、質量%で、
Cr;0.001%以上2.0%以下、
Ni;0.001%以上2.0%以下、
Cu;0.001%以上2.0%以下、
Nb;0.001%以上0.2%以下、
V;0.001%以上1.0%以下、
W;0.001%以上1.0%以下、
As;0.0001%以上0.5%以下、
Co;0.0001%以上1.0%以下、
Sn;0.0001%以上0.2%以下、
Pb;0.0001%以上0.2%以下、
Y;0.0001%以上0.2%以下、
Hf;0.0001%以上0.2%以下、
Mg;0.0003%以上0.002%以下、
からなる群から選択される一種又は二種以上を含んでいてもよい。
本発明に係る炭素鋼鋳片の製造方法は、前述の炭素鋼鋳片を製造するための炭素鋼鋳片の製造方法であって、t.Ca,t.Zr,t.REMを除く元素の溶鋼中の含有量をそれぞれ上述の範囲内に調整した後、前記溶鋼に対してZr及びCaを添加するZr及びCa添加工程と、Zr及びCaを添加した溶鋼に、REMを添加するREM添加工程と、REMを添加した溶鋼を用いて連続鋳造する連続鋳造工程と、連続鋳造工程の冷却過程において、鋳片の圧下を行う圧下工程と、を備えており、前記圧下工程においては、鋳片1/2厚部の温度が1200℃以上1390℃以下の温度範囲内で、圧下率10%以上50%以下の範囲で圧下することを特徴としている。
なお、本発明においては、圧下工程における圧下率(%)を、「{(圧下前の鋳片厚み−圧下後の鋳片厚み)/圧下前の鋳片厚み}×100」と定義する。
介在物をピン止め粒子として活用するためには、サブミクロンオーダーの粒子を多量に生成させることが必要である。本発明ではREMリン化物を活用することとし、溶鋼中でZrSを生成させて、そのZrSを含んだ鋳片を連続鋳造中の完全凝固後に、鋳片表層部と中心部との温度差を利用して圧下することによって、ZrSを析出核としてREMリン化物を析出させる。
厚鋼板等の製品を溶接する際に、REMリン化物をピン止め粒子として活用するためには、リン化物を鋳片全体に析出させる必要がある。Caを添加すると溶鋼中のOとSがCaOとCaSになって安定化されるため、その後にREMを添加するとREMリン化物が生成され易くなる。しかし、Caが溶存するとREMの活量を下げるために、凝固末期にREMリン化物が生成しやすくなる。凝固末期ではREMおよびPが濃化しているため、周囲のREMおよびPを吸収してREMリン化物が成長し、容易に粗大化しやすい。一方、Zrは溶存するとREMの活量を上げるために、REMリン化物が生成されやすくなるが、溶鋼中でREMリン化物が生成される結果として介在物が粗大化しやすい。REM添加量を少なくすると、生成されるリン化物量が減少してしまうために、HAZ靭性改善効果が小さくなってしまう。
そこで、本発明ではCaとZrを溶存させないように添加してREMの活量変化を回避し、溶鋼中にZrSを生成させるようにして、ZrSをリン化物析出サイトとするREMリン化物の析出を、鋳片の凝固直後における圧下歪みを利用して起こさせる。その結果、REMリン化物が微細に分散生成される。
本発明の炭素鋼鋳片の製造方法によれば、t.Ca,t.Zr,t.REMを除く元素の溶鋼中の含有量をそれぞれ上述の範囲内に調整された溶鋼に対してZrとCaを適量添加しているので、ZrとCaが溶鋼中のOおよびスラグと反応し、溶鋼中において安定な化合物であるCaZrOと共にCaOおよびZrSが生成する。
次に、安定なCaZrOが形成されてREMが反応するOが無くなった状態で溶鋼にREMを添加しているので、REMが酸素によって消費されることがない。
そして、連続鋳造工程の冷却過程で鋳片の圧下を行う圧下工程において、REMリン化物が析出する。ここで、ZrSとREMリン化物の格子整合性が高いことから、REMリン化物はZrSを析出核として析出することになる。
ここで、鋳片1/2厚部の温度が1200℃以上の状態で圧下工程を実施するので、靭性が低下しやすい鋳片1/2厚部に対して十分に歪を加えることができる。一方、鋳片1/2厚部の温度が1390℃以下で圧下工程を実施するので、REMリン化物の析出核となるZrSの個数が確保され、REMリン化物を十分に生成させることができる。
この圧下工程における圧下率が10%以上とされているので、鋳片に対して十分な歪を与えることができ、REMリン化物を生成することができる。
一方、この圧下工程における圧下率が50%以下とされているので、圧下時に鋳片における割れの発生を抑制することができる。
よって、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされ、かつ、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満とされた炭素鋼鋳片を製造することが可能となる。
上述のように、本発明によれば、REMを含有する炭素鋼鋳片において、介在物をピン止め粒子として活用することにより、溶接熱影響部の靭性を向上させることが可能な炭素鋼鋳片、及び、炭素鋼鋳片の製造方法を提供することが可能となる。
S−Zrの二元状態図と概略HAZ温度域及び鋳造中の鋳片圧下温度域との関係を説明する図である。 図1の二元状態図の要部拡大説明図である。 本発明の実施形態である炭素鋼鋳片の製造方法のフロー図である。 介在物の形態を示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態である炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法について、添付した図面を参照して説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態である炭素鋼鋳片は、質量%で、C;0.03%以上0.12%以下、Si;0.01%以上1.5%以下、Mn;0.01%以上3.0%以下、P;0.0030%以上0.040%以下、Al;0.01%以上1.5%以下、t.S;0.0010%以上0.0070%以下、t.Ti;0.005%以上0.02%以下、t.O;0.0005%以上0.004%以下、t.N;0.0001%以上0.01%以下、を含有するとともに、t.Ca,t.Zr,t.REMを、t.O,t.S,t.Ca,t.Zr,t.REMの質量%をそれぞれ[t.O],[t.S],[t.Ca],[t.Zr],[t.REM]、とした場合に、下記の(1)〜(3)式を満足する範囲内で含有し、残部が鉄及び不純物からなる組成とされている。
(1)式:91.2/48×[t.O]+91.2/64×[t.S]≦[t.Zr]≦91.2/48×[t.O]+1.6×[t.S]
(2)式:40/48×[t.O]≦[t.Ca]≦40/16×[t.O]
(3)式:140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.005≦[t.REM]≦140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.030
そして、本実施形態である炭素鋼鋳片においては、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされている。
また、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満とされている。
以下に、本実施形態である炭素鋼鋳片において、各成分及び介在物を上述のように規定した理由について説明する。
(C:炭素)
Cは、鋼の焼入れ性と強度を制御する最も基本的な元素であり、焼入れ硬化層を硬くかつ深く形成することで、疲労強度が向上する。
ここで、Cの含有量が0.03%未満では、残留オーステナイト及び低温変態相を十分に生成できず、上述の作用効果を奏功せしめることができないおそれがある。一方、Cの含有量が0.12%を超えると、加工性及び溶接性が低下してしまうおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Cの含有量を0.03%以上0.12%以下の範囲内に限定している。
(Si:ケイ素)
Siは、焼入れのための加熱時にオーステナイトの核生成サイト数を増加させ、オーステナイトの粒成長を抑制して、焼入れ硬化層の粒径を微細化させる。また、Siは、炭化物の生成を抑制し、炭化物による粒界強度の低下を抑制し、さらに、ベイナイト組織の生成に対しても有効であり、材料全体の強度を確保する。
ここで、Siの含有量が0.01%未満では、上述の作用効果を奏功せしめることができないおそれがある。一方、Siの含有量が1.5%を超えると、介在物中のSiO濃度が高くなり、介在物が粗大化し、靭性、延性、溶接性が低下するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Siの含有量を0.01%以上1.5%以下の範囲内に限定している。
(Mn:マンガン)
Mnは、鋼の強度を向上させる作用効果を有する元素である。
ここで、Mnの含有量が0.01%未満では、上述の作用効果を奏功せしめることができないおそれがある。一方、Mnの含有量が3.0%を超えると、Mnの偏析及び固溶強化の増大により延性が低下するおそれがる。また、溶接性及び母材の靭性が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Mnの含有量を0.01%以上3.0%以下の範囲内に限定している。
(P:リン)
Pは、Fe原子よりも小さな置換型固溶強化元素として利用する場合において有効である。そして、REMリン化物を生成するために必須の元素である。
ここで、Pの含有量が0.0030%未満では、REMリン化物を十分に生成することができないおそれがある。一方、Pの含有量が0.040%を超えると、REMでPを固定しても残存するPがオーステナイトの粒界に偏析し、粒界強度が低下して、加工性が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Pの含有量を0.0030%以上0.040%以下の範囲内に限定している。
(Al:アルミニウム)
Alは、溶鋼の脱酸を促進するために添加される元素である。
ここで、Alの含有量が0.01%未満では、十分に脱酸をすることができないおそれがある。一方、Alの含有量が1.5%を超えると、粗大な介在物(Alクラスター)が発生し、靭性が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Alの含有量を0.01%以上1.5%以下の範囲内に限定している。
(t.S:硫黄)
Sは、鋼中に不純物として含まれて偏析しやすく、MnS系の粗大な延伸介在物を形成して靭性を劣化させる。そして、REMリン化物の析出核となるZrSを生成するために必須の元素である。
ここで、t.Sの含有量が0.0010%未満では、ZrSを十分に生成することができないおそれがある。一方、t.Sの含有量が0.0070%を超えると、ZrSが粗大化し、REMリン化物を微細に分散させることができないおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Sの含有量を0.0010%以上0.0070%以下の範囲内に限定している。なお、t.S(トータル硫黄)は、化合物の状態で鋳片に分散しているSを含むものである。
(t.Ti:チタン)
Tiは、炭化物、窒化物、炭窒化物を形成し、結晶粒の微細化及び鋼板の高強度化に寄与し、靭性を向上させる。
ここで、t.Tiの含有量が0.005%未満では、上述の作用効果を奏功せしめることができないおそれがある。一方、t.Tiの含有量が0.02%を超えると、粗大な炭窒化物が生成し、靭性が劣化するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、t.Tiの含有量を0.005%以上0.02%以下の範囲内に限定している。なお、t.Ti(トータルチタン)は、化合物の状態で鋳片に分散しているTiを含むものである。
(t.O:酸素)
t.Oは、不可避的に0.0005%は含有される。ここで、t.Oの含有量が0.004%を超えると、Al,Ca,Ti,REM等の元素と反応して粗大な酸化物等を生成し、靭性が低下するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、t.Oの含有量を0.0005%以上0.004%以下の範囲内に限定している。なお、t.O(トータル酸素)は、化合物の状態で鋳片に分散しているOを含むものである。
(t.N:窒素)
Nは、Al、Ti等の元素と窒化物を形成し、母材組織の微細化を促進する作用効果を有する。
ここで、t.Nの含有量を0.0001%未満に低減するためには、多大なコストが掛かる。一方、t.Nの含有量が0.01%を超えると、Al,Ti等の元素と粗大な窒化物を形成し、靭性が低下するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、Nの含有量を0.0001%以上0.01%以下の範囲内に限定している。
(t.Zr:ジルコニウム)
Zrは、後述するCaとともに安定なCaZrOを形成し、鋼中の酸素濃度を低下させ、REMリン化物の生成を促進する。そして、Zrは、Sと反応してZrSを形成する。このZrSがREMリン化物の析出核となり、REMリン化物を微細に分散させることが可能となる。さらに、溶接時にZrSが再溶解することにより、微細なREMリン化物がピン止め粒子として作用し、結晶粒の粗大化を抑制する。これにより、HAZ靭性が向上することになる。
t.Zrの上限及び下限は、以下の(1)式で規定される。
(1)式:91.2/48×[t.O]+91.2/64×[t.S]≦[t.Zr]≦91.2/48×[t.O]+1.6×[t.S]
ここで、t.Zrの上限及び下限を(1)式で規定した理由について、図1及び図2のS−Zr二元状態図を用いて説明する。なお、図2においては、温度を(℃)で表示し、濃度を(mass%)で表示している。
t.Zrの下限は、「CaZrOとしてOを固定するために必要なZr量」+「ZrSを生成するために最低限必要なZr量」となる。すなわち、図1及び図2に示すように、ZrとSの質量比Zr/Sが1.425(91.2/64)よりも少ないと、ZrSが生成せずに、ZrSが生成することになる。このため、(1)式では、ZrSを生成するために最低限必要なZr量を91.2/64×[t.S]としている。
t.Zrの上限は、「CaZrOとしてOを固定するために必要なZr量」+「1390℃で再溶融するZrSを形成するためのZr量」となる。すなわち、図1及び図2に示すように、ZrとSの質量比Zr/Sを1.6以下とすることで、溶鋼温度が低下して凝固が進行すると共にZrSが生成し、その生成量が増えて行き、最終的にはZrSの表面(凝固鋼との界面)は融点が1390℃の共晶組織となる。このため、このZrSを含む鋳片が再加熱されて1390℃以上になると、少なくとも共晶組織部分が溶解することになる。この共晶組織部分が大入熱溶接時に再溶解し、REMリン化物と分離するために、REMリン化物がピン止め粒子としてHAZ靭性改善機能を発揮するようになる。このため、(1)式では、1390℃で再溶融する共晶組織を含むZrSを形成するためのZr量を、1.6×[t.S]としている。
(t.Ca:カルシウム)
Caは、Zrとともに安定なCaZrOを形成し、鋼中の酸素濃度を低下させ、REMリン化物の生成を促進する。
Caの含有量が少ないと、CaZrOを形成した後にもZrOが残存してしまい、REM添加時にREMがZrOを還元することでREMが形成される。これにより、REMが消費され、REMリン化物を十分に生成することができなくなる。また、このREMによりノズルの閉塞が発生しやすくなる。
一方、Caの含有量が多いと、CaOが生成することになり、このCaOと耐火物のAlと反応して液相介在物が形成され、凝固時に粗大な介在物となり、靭性を低下させるおそれがある。
ここで、t.Caの上限及び下限は、以下の(2)式で規定される。
(2)式:40/48×[t.O]≦[t.Ca]≦40/16×[t.O]
t.Caの下限は、「CaZrOを形成するために必要なCa量」となる。t.Caの下限を上述のように規定することで、ZrOの残存を防止でき、REMリン化物の生成を促進することができる。
t.Caの上限は、「耐火物と反応して粗大なカルシウムアルミネートが生成しないCa量」となる。t.Caの上限を上述のように規定することで、耐火物と反応して粗大な液相介在物の生成を防止でき、靭性の低下を防止することができる。
(t.REM:希土類元素)
REMは、Sc、Y、およびLaからLuまでのランタノイドを含む総称である。REMは、REMリン化物を形成し、Pによる靭性低下を防止する。そして、微細なREMリン化物を分散させることで、ピン止め粒子として作用し、溶接時の加熱の際に結晶粒が粗大化することを抑制でき、HAZ靭性を向上させる。
ここで、t.REMの上限及び下限は、以下の(3)式で規定される。
(3)式:140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.005≦[t.REM]≦140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.030
なお、REMを添加する場合、主にミッシュメタルを用いており、REMとしてLa、Ce,Pr,Ndが主成分となるため、REMの原子量を140として、(3)式を規定している。
t.REMの下限は、「Zrで固定されずに残存したSによって消費されるREM量」+「REMリン化物を生成するために必要なREM量(0.005%)」である。t.REMの下限を上述のように規定することで、REMリン化物を十分に形成することができ、ピン止め粒子として活用することができる。
t.REMの上限は、「Zrで固定されずに残存したSによって消費されるREM量」+「粗大なREMリン化物の生成を抑制するためのREM量(0.03%)」である。t.REMの上限を上述のように規定することで、粗大なREMリン化物の生成を抑制して、靭性の劣化を抑えることができる。
(REMリン化物)
本実施形態である炭素鋼鋳片においては、ZrSを析出核としてREMリン化物が生成することになる。ここで、各種化合物とREMリン化物(CeP)との格子不整合度を表1に示す。なお、格子不整合度は、turnbull and Vonnegutによる理論に基づいて算出した。
Figure 2019104955
表1から、REMリン化物(CeP)との格子不整合度が小さい化合物としては、ZrS,CaS、CeS等が挙げられる。ここで、CaS及びCeSは、溶接時に加熱しても再溶解しないため、溶接時にREMリン化物をピン止め粒子として作用させることができないおそれがある。このため、本実施形態では、ZrSを析出核としてREMリン化物を析出させている。
(円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度)
本実施形態の炭素鋼鋳片においては、上述のようにZrSを析出核としてREMリン化物が生成している。この状態において、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下のREMリン化物の個数密度が200個/mm以上であることにより、溶接時に加熱した際に、ZrSが再溶融して微細なREMリン化物が分散することになり、REMリン化物をピン止め粒子として活用することが可能となる。
(円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度)
粗大な介在物が存在すると、靭性が低下してしまうとともに、粗大介在物に起因した欠陥が発生するおそれがある。
このため、本実施形態では、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度を5個/mm以下に制限している。
<炭素鋼鋳片の製造方法>
次に、本実施形態である炭素鋼鋳片の製造方法について、図3及び図4を参照しつつ説明する。
(溶製工程S01)
まず、質量%で、C;0.03%以上0.12%以下、Si;0.01%以上1.5%以下、Mn;0.01%以上3.0%以下、P;0.0030%以上0.040%以下、Al;0.01%以上1.5%以下、t.S;0.0010%以上0.0070%以下、t.Ti;0.005%以上0.02%以下、t.O;0.0005%以上0.004%以下、t.N;0.0001%以上0.01%以下、を含む溶鋼を溶製する。
(Zr及びCa添加工程S02)
次に、上述の溶鋼にZrとCaを添加する。このときのZrの添加量は、上述の(1)式を満足するように、t.O及びt.Sに応じて設定する。添加したZrと溶鋼中のO及びSが反応し、溶鋼中にZrO及びZrSが形成されることになる。
また、Caの添加量は、上述の(2)式を満足するように、Zr添加量を設定した時と同じようにt.Oに応じて設定する。ZrとCaとOが反応し、安定なCaZrOが形成される。これにより、ZrOは溶鋼中に残存しなくなる。
t.Oの濃度は、Zr及びCa添加前の溶鋼からサンプルを採取して迅速分析計を用いて測定すると正確に把握できるが、同一の設備を用いて同様な精錬処理を施した溶鋼中のt.Oを予め調べておくことでも本発明の実施は可能であり、その効果を享受することができる。t.Sの濃度は、Zr及びCa添加前の溶鋼からサンプルを採取して、通常の方法で分析すればよい。
なお、Zrより先にCaを添加すると、Caが粗大な液相介在物であるカルシウムアルミネートを生成するおそれがあるため、Zrを添加した後にCaを添加する方がより好ましい。
(REM添加工程S03)
次に、Zr及びCaを添加した溶鋼に対してREMを添加する。このときのREMの添加量は、前述の(3)式を満足するように、t.S及びt.Zrに応じて設定する。
(連続鋳造工程S04及び圧下工程S05)
次に、上述の溶鋼を連続鋳造装置の鋳型へと注入して炭素鋼鋳片を連続的に鋳造する。この連続鋳造中に、鋳片1/2厚部の温度が1200℃以上1390℃以下の温度範囲で、圧下率10%以上50%以下の範囲で圧下する。これにより、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出する。この鋳片1/2厚部の温度は、熱流体解析ソフトを用いて算出することができる。
ここで、圧下工程S05における鋳片1/2厚部の温度が1200℃未満にまで低下してしまった後では、靭性が低下しやすい鋳片1/2厚部に対して十分に歪を加えることができず、REMリン化物を十分に生成させることができないおそれがある。一方、圧下工程S05における鋳片1/2厚部の温度が1390℃を超えた状態では、ZrSが共晶を生成する温度まで至っていないために、REMリン化物の析出核となるZrSの生成数が不十分となり、REMリン化物を十分に生成させることができないおそれがある。そのほか、REMリン化物の析出核となったZrSも、共晶ではないために、析出させたREMリン化物を溶接時のピン止め粒子として十分に活用できないおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、圧下工程S05における鋳片1/2厚部の温度を1200℃以上1390℃以下の範囲内に設定している。
また、圧下工程S05における圧下率が10%未満では、鋳片に対して十分な歪を与えることができず、REMリン化物を十分に生成することができないおそれがある。一方、圧下工程S05における圧下率が50%を超えると、圧下時に鋳片に割れが発生するおそれがある。
以上のことから、本実施形態では、圧下工程S05における圧下率を10%以上50%以下の範囲内に設定している。
以上のような工程により、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされ、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満とされた本実施形態である炭素鋼鋳片が製造される。
この炭素鋼鋳片は、圧延等によって鋼材とされ、溶接等が行われる。溶接時に入熱され、熱影響部が形成される。
ここで、溶鋼、凝固後の鋳片、凝固後圧下時及び、溶接時における介在物の形態について、図4を参照して説明する。なお、図4(a)は溶鋼中、(b)は連続鋳造機内で完全凝固後、かつ、圧下前、(c)は連続鋳造機内で完全凝固後、かつ、圧下後、(d)は製品の溶接時における介在物の形態を、ZrSとそれを析出核として析出するREMリン化物に関して示すものである。
図4(a)に示すように、溶鋼中(概ね1500℃以上)においては、添加したZrと溶鋼中のSとが反応し、ZrSが生成する。
凝固後、かつ、圧下前(固相線温度以下で圧下時前の温度)には、図4(b)に示すように、ZrSが鋳片中に分散している。
凝固後の圧下時(1390℃から1200℃の範囲)には、図4(c)に示すように、ZrSを析出核として、REMリン化物が析出する。
すなわち、炭素鋼鋳片においては、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出した状態とされている。
そして、鋳片を圧延して厚板鋼材等とする際には1390℃まで至らないため、厚板鋼材等が溶接時に1390℃以上に加熱されるまでは、図4(c)に示した状態が維持される。しかし、溶接時に加熱されると、1390℃以上になった部分では、存在しているZrSの溶融点に応じて図4(d)に示すように、ZrSの少なくとも一部が再溶融し、微細なREMリン化物が分散することになる。このREMリン化物がピン止め粒子として作用することにより、溶接時の加熱過程における結晶粒の粗大化が抑制され、HAZ靭性が向上することになる。
以上のような構成とされた本実施形態である炭素鋼鋳片によれば、t.Zrを、t.O,t.Sに応じて、上述の(1)式を満足する範囲となるように、含有しているので、REMリン化物の析出核となるとともに溶接時に再溶融するZrSを十分に生成することが可能となる。
また、t.Caを、t.Oに応じて、上述の(2)式を満足する範囲となるように、含有しているので、安定なCaZrOを形成し、ZrOを消滅させるために、REMリン化物の生成を促進するとともに、CaOとAlとを含む液相介在物の生成を抑制することができる。
さらに、t.REMを、t.S,t.Zrに応じて、上述の(3)式を満足する範囲となるように含有しているので、微細なREMリン化物を生成することができる。
したがって、炭素鋼鋳片の状態ではZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、溶接時の加熱過程においてZrSの少なくとも一部が再溶融し、微細なREMリン化物が分散することになる。
そして、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出した状態で、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされているので、溶接時の加熱過程においてZrSが再溶融し、サブミクロンオーダーのREMリン化物が均一に分散することになり、REMリン化物をピン止め粒子として活用することができる。よって、溶接時に結晶粒が粗大化することを抑制し、HAZ靭性を向上させることができる。
また、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満に抑えられているので、粗大な介在物に起因する靭性の低下を抑制することができる。
また、本実施形態に係る炭素鋼鋳片の製造方法によれば、Zr及びCa添加工程S02において、t.Ca,t.Zr,t.REMを除く元素の溶鋼中の含有量を調整した溶鋼に対して、上記(1)式を満足するようにZrを添加しているので、添加したZrが溶鋼中のO及びSと反応し、溶鋼中においてZrO及びZrSを生成する。
さらに、Zr及びCa添加工程S02において、上記(2)式を満足するようにCaを添加しているので、ZrとCaとOが反応し、安定なCaZrOが形成されるとともに、ZrOを消滅させることができる。
次に、REM添加工程S03において、安定なCaZrOが形成された溶鋼に対して、上記(3)式を満足するようにREMを添加しているので、REMが酸素によって消費されることが無く、REMリン化物を生成するためのREMが確保されることになる。
そして、連続鋳造工程S04の冷却過程において、鋳片の圧下を行う圧下工程S05を備えているので、鋳片に歪が加わり、REMリン化物が生成される。ここで、ZrSとREMリン化物の格子整合性が高いことから、REMリン化物はZrSを析出核として析出することになる。
そして、圧下工程S05を実施する際の鋳片1/2厚部の温度が1200℃以上とされているので、靭性が低下しやすい1/2厚部に対して十分に歪を加えることができ、REMリン化物を生成させることが可能となる。一方、圧下工程S05を実施する際の鋳片1/2厚部の温度が1390℃以下とされているので、REMリン化物の析出核となるZrSの個数が確保され、REMリン化物を十分に生成させることができる。
また、圧下工程S05における圧下率が10%以上とされているので、鋳片に対して十分な歪を与えることができ、REMリン化物を生成することができる。一方、圧下工程S05における圧下率が50%以下とされているので、圧下時に鋳片における割れの発生を抑制することができる。
以上により、ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上、かつ、円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満とされた炭素鋼鋳片を製造することが可能となる。
以上、本発明の実施形態である炭素鋼鋳片及び炭素鋼鋳片の製造方法について具体的に説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明の炭素鋼鋳片は、添加元素として、さらに、質量%で、Cr;0.001%以上2.0%以下、Ni;0.001%以上2.0%以下、Cu;0.001%以上2.0%以下、Nb;0.001%以上0.2%以下、V;0.001%以上1.0%以下、W;0.001%以上1.0%以下、As;0.0001%以上0.5%以下、Co;0.0001%以上1.0%以下、Sn;0.0001%以上0.2%以下、Pb;0.0001%以上0.2%以下、Y;0.0001%以上0.2%以下、Hf;0.0001%以上0.2%以下、Mg;0.0003%以上0.002%以下、からなる群から選択される一種又は二種以上を含んでいてもよい。
これらの元素は、いずれも炭素鋼の特性の向上のために必要に応じて含有させるものであって、本発明の基本的な特徴であるREMリン化物を安定して微細に生成させてピン止め粒子として活用し、HAZ靭性を向上させるという作用効果に関して、影響を及ぼすものでは無い。
Crは、さらに鋼板の強度を確保するために、必要に応じて鋼中に含有させることができる。この効果を得るために、鋼中にCrを0.01%以上添加することがある。しかし、Crを多量に含有させると強度と延性とのバランスが劣化するので、上限は2.0%である。なお、Cr濃度の下限は、スクラップ等からの混入の影響もあって0.001%である。
NiおよびCuは、焼入れ性を向上させて鋼の強度を高める元素で、いずれも0.001%〜2.0%の範囲で必要に応じて鋼中に含有させることができる。
Nb,V,Wは、C又はNと、炭化物、窒化物、炭窒化物を形成して、母材組織の細粒化を促進し、靭性を向上させる元素である。そのために、鋼中にNbを0.01%以上添加しても良い。しかし、多量のNbを添加してこのNb濃度が0.2%を超えても、母材の組織細粒化の効果が飽和し、製造コストが高くなるだけなので、上限は0.2%である。なお、Nb濃度の下限は、スクラップ等からの混入の影響もあって0.001%である。同様に、V,Wは、0.01%〜1.0%の範囲で添加しても良い。これらの元素も、濃度の下限は0.001%である。
さらに、原料としてスクラップ等を用いた場合には、不可避的にAs,Co,Sn,Pb,Y,Hfが混入することがある。これらの元素が、鋼板の機械的特性等に悪影響を及ぼさないためには、次のように各元素の濃度を制限することが好ましい。As濃度の上限は0.5%であり、Co濃度の上限は1.0%である。また、Sn,Pb,Y,Hfの濃度の上限は、いずれも0.2%である。なお、これらの元素の濃度下限は、いずれも0.0001%である。
Mgは、Alのクラスター化を抑制する作用効果を有する。ここで、Mgの含有量が0.0003%未満では、上述の作用効果を奏することができないおそれがある。一方、Mgの含有量が0.002%を超えると、Mgが耐火物を溶損するおそれがある。よって、Mgを含む場合には、Mgの含有量を0.0003%以上0.002%以下の範囲内とすることが好ましい。
以下に、本発明の効果を確認すべく、実施した実験結果について説明する。
(実施例1)
表2に記載した溶鋼成分に調整した溶鋼を、垂直曲げ連続鋳造装置を用いて、鋳造幅2000mm、鋳片厚み240mmの鋳型に鋳造した。記載した本発明例、比較例は、いずれも請求項1に規定した各成分の濃度範囲を満たすものである。
連続鋳造中の凝固完了後の位置に圧下ロールを設け、表3に示す鋳片1/2厚部の温度および圧下率に制御して圧下を行った。圧下時の鋳片1/2厚部の温度は、鋳造速度を0.5m/分から1.5m/分まで変化させることによって凝固完了位置を変化させて制御した。圧下位置での鋳片1/2厚部の温度は、熱流体解析ソフトFLUENTを用いて、連続鋳造中の鋳片伝熱シミュレーションにより算出した。なお、あらかじめ鋳片1/2厚部の測温結果と伝熱シミュレーション結果が一致していることを確認している。
鋳造後、得られた鋳片の1/2厚部から観察試料を採取し、円相当直径が粒径10μmを超える介在物の個数密度を算出した。また、SEM−EDSによって組成分析し、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下のREMリン化物の個数密度を算出した。評価結果を表3に示す。
HAZ靭性は、突合せ開先をエレクトロガス溶接(EGW)により、入熱量35kJ/mmで1パス溶接し、板厚1/2部の溶融線から1mm離れたHAZにノッチを入れて調べた。この際、−20℃及び−40℃でそれぞれ3本のシャルピ―衝撃試験を行い、平均の吸収エネルギー値を評価した。評価結果を表3に示す。
Figure 2019104955
Figure 2019104955
圧下率が5%であった比較例1−1では、HAZの靭性が不十分であった。圧下時の歪が少なくREMリン化物が十分に生成せず、ピン止め粒子として作用しなかったためと推測される。
圧下率が60%であった比較例1−2では、鋳片に割れが生じた。このため、その後の評価を中止した。
圧下工程における鋳片1/2厚部の温度が1152℃であった比較例1−3においては、HAZの靭性が不十分であった。圧下時に鋳1/2厚部に対して十分に歪を加えることができず、REMリン化物が十分に生成せず、ピン止め粒子として作用しなかったためと推測される。
圧下工程における鋳片1/2厚部の温度が1404℃であった比較例1−4においては、HAZの靭性が不十分であった。REMリン化物の析出核となるZrSの個数が不足し、REMリン化物を十分に生成させることができなかったためと推測される。
これに対して、圧下工程における鋳片1/2厚部の温度を1200℃以上1390℃以下の範囲とし、かつ、圧下工程における圧下率を10%以上50%以下の範囲とした本発明例1−1〜1−7においては、いずれもHAZ靭性に優れていた。微細なREMリン化物が分散しており、このREMリン化物がピン止め粒子として作用し、溶接時の加熱過程において結晶粒の粗大化を抑制できたためと推測される。
(実施例2)
次に、実施例1の結果に基づいて、炭素鋼鋳片の成分組成の影響について確認実験を行った。
表4に記載された溶鋼成分になるように、図3に示した手順で添加元素を添加して溶鋼を得た。連続鋳造中の冷却過程において、表5に示す条件で鋳片を圧下した。記載した本発明例、比較例は、いずれも請求項3に規定した鋳片の圧下条件の範囲を満たすものである。
鋳造後、得られた鋳片の1/2厚部から観察試料を採取し、実施例1と同様に、円相当直径が粒径10μmを超える介在物の個数密度、及び、円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下のREMリン化物の個数密度を算出した。評価結果を表5に示す。
また、実施例1と同様の手順で、HAZ靭性(吸収エネルギー値)を評価した。評価結果を表5に示す。
Figure 2019104955
Figure 2019104955
t.Zrを(1)式の下限未満とした比較例2−1においては、HAZの靭性が不十分であった。析出核となるZrSが形成されなかったために、REMリン化物が十分に細かく分散して生成されず、ピン止め粒子として有効に作用しなかったためと推測される。
t.Zrが(1)式の上限を超えた比較例2−2においては、HAZの靭性が不十分であった。t.Zrの濃度が高過ぎて溶融温度が高いZrSが生成し、ZrSの共晶を生成しなかったために、ZrSが溶接時の加熱過程において再溶融せず、REMリン化物がピン止め粒子として有効に作用しなかったためと推測される。また、粗大なZrSが生成し、靭性が低下したためと推測される。
t.Caが(2)式の下限未満であった比較例2−3においては、HAZの靭性が不十分であった。安定なCaZrOを形成した後にもZrOが残存し、REMがZrOを還元することで消費され、十分にREMリン化物を生成できなかったためと推測される。
t.Caが(2)式の上限を超えた比較例2−4においては、HAZの靭性が不十分であった。生成したCaOが耐火物のAlと反応して液相介在物となり、粗大な介在物が形成されたためと推測される。
t.REMが(3)式の下限未満であった比較例2−5においては、HAZの靭性が不十分であった。十分にREMリン化物を生成できなかったためと推測される。
t.REMが(3)式の上限を超えた比較例2−6においては、HAZの靭性が不十分であった。粗大なREMリン化物が形成されたためと推測される。
これに対して、t.Zrが(1)式の範囲内、t.Caが(2)式の範囲内、t.REMが(3)式の範囲内とされた本発明例2−1〜2−16においては、いずれもHAZ靭性に優れていた。微細なREMリン化物が分散しており、このREMリン化物がピン止め粒子として作用し、溶接時の加熱過程において結晶粒の粗大化を抑制できたためと推測される。
以上のことから、本発明によれば、REMを含有する炭素鋼鋳片において、介在物をピン止め粒子として活用することにより、溶接熱影響部の靭性を向上させることが可能な炭素鋼鋳片、及び、炭素鋼鋳片の製造方法を提供できることが確認された。
S02 Zr及びCa添加工程
S03 REM添加工程
S04 連続鋳造工程
S05 圧下工程

Claims (3)

  1. 質量%で、
    C;0.03%以上0.12%以下、
    Si;0.01%以上1.5%以下、
    Mn;0.01%以上3.0%以下、
    P;0.0030%以上0.040%以下、
    Al;0.01%以上1.5%以下、
    t.S;0.0010%以上0.0070%以下、
    t.Ti;0.005%以上0.02%以下、
    t.O;0.0005%以上0.004%以下、
    t.N;0.0001%以上0.01%以下、
    を含有するとともに、
    t.Ca,t.Zr,t.REMを、t.O,t.S,t.Ca,t.Zr,t.REMの質量%をそれぞれ[t.O],[t.S],[t.Ca],[t.Zr],[t.REM]とした場合に、下記の(1)〜(3)式を満足する範囲内で含有し、残部が鉄及び不純物からなり、
    ZrSを析出核としてREMリン化物が析出しており、
    円相当直径が0.05μm以上1.0μm以下であるREMリン化物の個数密度が200個/mm以上とされ、
    円相当直径が10μmを超える介在物の個数密度が5個/mm未満とされていることを特徴とする炭素鋼鋳片。
    (1)式:91.2/48×[t.O]+91.2/64×[t.S]≦[t.Zr]≦91.2/48×[t.O]+1.6×[t.S]
    (2)式:40/48×[t.O]≦[t.Ca]≦40/16×[t.O]
    (3)式:140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.005≦[t.REM]≦140/32×([t.S]−32/91.2×[t.Zr])+0.030
  2. さらに、質量%で、
    Cr;0.001%以上2.0%以下、
    Ni;0.001%以上2.0%以下、
    Cu;0.001%以上2.0%以下、
    Nb;0.001%以上0.2%以下、
    V;0.001%以上1.0%以下、
    W;0.001%以上1.0%以下、
    As;0.0001%以上0.5%以下、
    Co;0.0001%以上1.0%以下、
    Sn;0.0001%以上0.2%以下、
    Pb;0.0001%以上0.2%以下、
    Y;0.0001%以上0.2%以下、
    Hf;0.0001%以上0.2%以下、
    Mg;0.0003%以上0.002%以下、
    からなる群から選択される一種又は二種以上を含むことを特徴とする請求項1に記載の炭素鋼鋳片。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の炭素鋼鋳片を製造するための炭素鋼鋳片の製造方法であって、
    t.Ca,t.Zr,t.REMを除く元素の溶鋼中の含有量をそれぞれ請求項1又は請求項2に記載の範囲内に調整した後、前記溶鋼に対してZr及びCaを添加するZr及びCa添加工程と、
    Zr及びCaを添加した溶鋼に、REMを添加するREM添加工程と、
    REMを添加した溶鋼を用いて連続鋳造する連続鋳造工程と、
    連続鋳造工程の冷却過程において、鋳片の圧下を行う圧下工程と、
    を備えており、
    前記圧下工程においては、鋳片1/2厚部の温度が1200℃以上1390℃以下の温度範囲内で、圧下率10%以上50%以下の圧下をすることを特徴とする炭素鋼鋳片の製造方法。
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