JP2019103533A - 臭気成分抑制装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】様々な種類の臭気成分に対応することが可能な臭気抑制装置を提供すること。【解決手段】臭気成分を抑制する臭気成分抑制装置において、複数の種類の消臭剤をそれぞれ収容する複数の収容手段(収容タンク311〜314)と、発生源から発生する臭気成分に応じた1または複数の消臭剤を選択する選択手段(制御部10および電磁弁321〜324)と、選択手段によって選択された消臭剤を収容手段から取得して噴霧する噴霧手段(噴霧ポンプ33および噴霧ノズル)と、を有することを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、臭気成分抑制装置に関するものである。
従来、臭気成分を抑制する技術としては、特許文献1,2に開示されている技術がある。
特許文献1に開示された技術では、床面に複数の悪臭検知用センサ(空気吸引口、管、臭いセンサーユニット)を2次元的に配置し、悪臭検知用センサの検知データを制御装置に伝送し、制御装置において前記検知データに基づいて悪臭源の種類、強さ及び発生場所を特定するとともに、自走式のロボットを準備し、ロボットは制御装置からの指令に基づいて悪臭源の近隣まで移動可能であり、ロボットは自身の中への悪臭源の収納、消毒剤・消臭剤の散布、悪臭源付近の清掃のうちの1又は2以上を行うことを特徴とする。
また、特許文献2に開示された技術では、陸揚げされたクラゲを保管している屋外のクラゲ載置場所に消臭剤を噴霧して、クラゲから発生する臭気を抑制する消臭剤噴霧システムである。クラゲ載置場所に消臭剤を噴霧する消臭剤噴霧手段と、クラゲ載置場所の臭気物質を検知するためのガス検知手段と、ガス検知手段による臭気物質が所定値以上を検知したときに、消臭剤噴霧手段を作動させてクラゲ載置場所に消臭剤を噴霧するように制御する制御手段とを備えることを特徴とする。
特開2005−61836号公報 特開2012−81413号公報
特許文献1に開示された技術では、臭気成分の発生源として排泄物が想定され、また、特許文献2に開示された技術では、臭気成分の発生源としてクラゲが想定されている。
例えば、廃棄物処理のプラントにおいては、様々な種類の廃棄物を扱うことから、発生する臭気成分も様々である。このため、特許文献1,2に開示された技術ではこれらの臭気成分に対応することができないという問題点がある。
本発明は、様々な種類の臭気成分に対応することが可能な臭気成分抑制装置を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、臭気成分を抑制する臭気成分抑制装置において、複数の種類の消臭剤をそれぞれ収容する複数の収容手段と、発生源から発生する前記臭気成分に応じた1または複数の前記消臭剤を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記消臭剤を前記収容手段から取得して噴霧する噴霧手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、様々な種類の臭気成分に対応することが可能となる。
また、本発明は、前記消臭剤のすくなとも1つは化学反応型消臭剤であり、前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記化学反応型消臭剤を選択し、前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記化学反応型消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、臭気成分を化学反応によって確実に低減することができる。
また、本発明は、前記消臭剤のすくなとも1つはマスク型消臭剤であり、前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記マスク型消臭剤を選択し、前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記マスク型消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、化学反応型消臭剤では消臭効果が低い臭気成分についても低減することができる。
また、本発明は、前記化学反応型消臭剤を噴霧しても前記臭気成分が残存する場合、前記選択手段は前記マスク型消臭剤を選択し、前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記マスク型消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、化学反応型消臭剤を噴霧しても臭気成分が残存する場合であっても、臭気成分を抑制することができる。
また、本発明は、前記臭気成分の種類を特定する特定手段を有し、前記選択手段は前記特定手段によって特定された前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、臭気成分の種類に応じた消臭剤を噴霧することで、臭気成分を効率良く、かつ、確実に低減することができる。
また、本発明は、前記特定手段は、前記臭気成分の種類とともに濃度を特定し、前記噴霧手段は、前記特定手段によって特定された前記濃度に応じた量の前記消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、臭気成分の濃度に応じた量の消臭剤を噴霧することで、経済的に消臭成分を抑制することができる。
また、本発明は、前記発生源は廃棄物処理プラントであり、前記収容手段には、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤が収容されおり、前記選択手段は、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、廃棄物処理プラントから発生する様々な臭気成分を確実に抑制することができる。
また、本発明は、前記廃棄物処理プラントで処理する廃棄物の種類に応じて発生する前記臭気成分を推定する推定手段を有し、前記選択手段は、前記推定手段によって推定された前記臭気成分に応じた前記消臭剤を選択することを特徴とする。
このような構成によれば、廃棄物の種類に応じて発生する臭気成分を推定することで、臭気成分が発生する前から消臭剤を事前に噴霧することができる。
また、本発明は、前記廃棄物の種類と発生する前記臭気成分とを対応付けて記憶する記憶手段を有し、前記推定手段は、前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記廃棄物の種類から前記臭気成分を推定することを特徴とする。
このような構成によれば、過去において処理した廃棄物と同じ廃棄物を処理する場合には、有効な消臭剤を迅速に推定することができる。
また、本発明は、前記記憶手段は、前記発生源の周辺の天気、温度、湿度、風向、風速、降水量、および、時刻の少なくとも1つの環境情報を併せて記憶し、前記噴霧手段は、前記記憶手段に記憶されている前記環境情報に基づいて、前記推定手段によって推定された前記消臭剤を噴霧の要否または噴霧する量を決定する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、発生源の周辺の環境情報に基づいて、消臭剤の噴霧の要否または噴霧する量を決定するので、経済性を高めることができる。
また、本発明は、前記特定手段は、無人航空機に搭載され、前記無人航空機は、前記発生源の周辺を飛行しながら前記臭気成分の前記種類と前記濃度を特定し、前記選択手段と前記噴霧手段に対して通知する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、1つの特定手段によって広範囲における臭気成分の種類と濃度とを特定することができる。
本発明によれば、様々な種類の臭気成分に対応することが可能な臭気成分抑制装置を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る臭気成分抑制装置の構成例を示す図である。 図1に示す自動噴霧装置の詳細な構成例を示す図である。 図1に示す無人航空機の詳細な構成例を示す図である。 図1に示す臭気発生源の一例である廃棄物処理プラントを示す図である。 図1に示すデータベースに記憶されている消臭剤噴霧基礎データの一例である。 図1に示す実施形態において実行される処理の一例を説明するためのフローチャートである。 図6に示す敷地内調整処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図6に示す敷地外調整処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図4に示す保管ピットからの臭気成分の拡散範囲の一例を示す図である。 図4に示す処理槽からの臭気成分の拡散範囲の一例を示す図である。 図4に示すスクラバーからの臭気成分の拡散範囲の一例を示す図である。 図4に示すスクラバーからの臭気成分の拡散範囲の一例を示す図である。 図4に示す汚泥貯留ピットからの臭気成分の拡散範囲の一例を示す図である。 南南西の風時の臭気成分の拡散シミュレーションの結果である。 図6に示す環境対応処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図5のID001の〇〇廃棄物に関するログデータの一例である。 消臭剤の減量の可否を判断する決定木の一例を示す図である。 図6に示す苦情対応処理の詳細を説明するためのフローチャートである。 図2に示す自動噴霧装置の他の構成例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)本発明の実施形態の構成の説明
図1は、本発明の実施形態に係る臭気成分抑制装置の構成例を示す図である。図1に示すように、臭気成分抑制装置1は、制御部10、廃棄物種類取得部11、廃棄物量取得部12、風向速取得部13、臭気成分特定部14、温度湿度取得部15、降水量取得部16、データベース17、送受信装置21、および、自動噴霧装置30−1〜30−n(n≧1)を主要な構成要素としている。また、臭気成分抑制装置1は、ネットワーク18を介して管理者端末装置19およびサーバ20に接続されるとともに、送受信装置21によって無人航空機40を制御可能とされている。
ここで、臭気成分抑制装置1は、臭気発生源Osから発生する臭気成分を抑制する機能を有する。なお、以下では、臭気成分抑制装置1が、工場またはレストラン等において生じた廃棄物を処理する廃棄物処理プラントに配置され、廃棄物処理プラントの各部から発生する臭気成分を抑制する場合を例に挙げて説明する。もちろん、これ以外の発生源に対して本発明を用いるようにしてもよい。なお、処理対象となる廃棄物としては、例えば、廃液(廃酸、廃アルカリ等)、汚泥、および、廃油等がある。もちろん、これら以外を処理対象としてもよい。
ここで、制御部10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)等によって構成され、装置の各部を制御する。
廃棄物種類取得部11は、廃棄物プラントにおいて処理される廃棄物の種類を特定する。なお、廃棄物の種類を特定する方法としては、例えば、廃棄物を排出した工場等の名称またはID(Identification)によって特定することができる。
廃棄物量取得部12は、廃棄物の量を特定する。なお、廃棄物の量を特定する方法としては、例えば、廃棄物を搬送する際のタンクローリーの積載計や搬送後の計量器等によって推定することができる。あるいは、流量計等によって推定するようにしてもよい。
風向速取得部13は、例えば、風向風速計によって構成され、臭気発生源Osの周辺の風向きと風速を取得し、制御部10に供給する。なお、風向風速計ではなく、例えば、ネットワーク18を介して、地域毎の風等の天気に関する情報を供給するサーバ20から、地域を指定して風向および風速に関する情報を取得するようにしてもよい。
臭気成分特定部14は、例えば、臭気センサによって構成され、臭気発生源Osから発生する臭気成分の種類と濃度を特定し、制御部10に供給する。なお、臭気センサとしては、廃棄物処理によって発生することが想定される、例えば、アミン類、低級脂肪酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メルカプタン類等のような臭気成分のそれぞれに対して特異的に感度を有する臭気センサを用いることができる。また、これ以外の成分が発生する場合も考慮して、臭気成分全般に感度を有する臭気センサも併せて用いるようにしてもよい。なお、前述した臭気成分は一例であって、これ以外の臭気成分に対して感度を有する臭気センサを用いるようにしてもよい。また、図4を参照して後述するように、臭気発生源が複数存在する場合には、臭気成分特定部14を複数設けるとともに、それぞれの発生源の近傍に配置することができる。
温度湿度取得部15は、例えば、温度センサおよび湿度センサ等によって構成され、臭気発生源Osの周辺の気温および湿度を取得し、制御部10に供給する。なお、温度センサおよび湿度センサの代わりに、例えば、ネットワーク18を介して、地域毎の温度および湿度等の情報を供給するサーバ20から、地域を指定して温度および湿度に関する情報を取得するようにしてもよい。
降水量取得部16は、例えば、降水センサ等によって構成され、雨、雪、雹等を含む降水量を取得し、制御部10に供給する。なお、降水センサの代わりに、例えば、ネットワーク18を介して、地域毎の降水量を供給するサーバ20から、地域を指定して降水量に関する情報を取得するようにしてもよい。
データベース17は、図4等を参照して後述するように、廃棄物の種類および量、周囲の環境情報、噴霧した消臭剤の種類等に関する情報を記憶している。
ネットワーク18は、例えば、インターネットによって構成され、管理者端末装置19およびサーバ20と制御部10の間で情報をパケット化して伝送する。
管理者端末装置19は、廃棄物プラントの管理者(または、自動噴霧装置30の管理者等)が所持する端末装置であり、例えば、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、または、タブレット端末等によって構成される。
サーバ20は、例えば、HTML(Hyper Text Markup Language)サーバ等によって構成され、天気等の各種情報を提供するサーバである。
送受信装置21は、例えば、無人航空機40を制御するための制御コマンドや位置情報を、アンテナ21aを介して送信したり、無人航空機40からの情報を受信したりする装置である。
臭気発生源Osは、本実施形態では、図4を参照して後述するように、廃棄物を処理して無害化するための廃棄物処理プラントであり、廃棄物の種類等によって様々な種類の臭気成分が発生する。
自動噴霧装置30−1〜30−nは、廃棄物処理プラントを構成する各設備の近傍および敷地境界等に配置され、図2を参照して後述するように、臭気発生源Osから発生する臭気成分に対応する消臭剤を噴霧し、臭気成分を低減する機能を有する。
無人航空機40は、図3を参照して後述するように、例えば、ドローンによって構成され、4つ、6つ、または、8つのプロペラを有し、送受信装置21から供給される制御コマンドおよび位置情報に基づいて指定された場所まで飛行し、指定された場所の臭気成分の種類と濃度を特定するとともに、必要に応じて消臭剤を噴霧する。
図2は、図1に示す自動噴霧装置30−1〜30−nの構成例を示す図である。自動噴霧装置30−1〜30−nは同様の構成とされているので、以下では、これらを自動噴霧装置30として説明する。図2に示すように、自動噴霧装置30は、収容タンク311〜314、電磁弁321〜324、噴霧ポンプ33、および、噴霧ノズル34を有している。
ここで、収容タンク311〜314は、消臭剤のA剤、B剤、C剤、および、D剤をそれぞれ収容し、電磁弁321〜324がオンの状態にされた場合には、収容している消臭剤を噴霧ポンプ33に供給する。なお、本実施形態では、消臭剤A〜Dは、例えば、つぎのような成分を主成分とする消臭剤である。すなわち、A剤は、例えば、アルデヒド系および低級脂肪酸系の臭気成分を対象とするポリアミンを主成分とする化学反応型の消臭剤である。B剤は、例えば、アミン系の臭気成分を対象とするベタイン有機酸を主成分とする化学反応型の消臭剤である。C剤は、例えば、臭気全般を対象とする石けんの芳香を有するマスキング型の消臭剤である。D剤は、例えば、臭気全般(特に油系に有効)を対象とするハーブの芳香を有するマスキング型の消臭剤である。なお、これらは一例であって、これら以外の消臭剤を用いるようにしてもよい。また、消臭剤の種類は4種類ではなく、2〜3種類または5種類以上であってもよい。さらに、化学反応型とマスキング型の割合は1:1のみに限定されるものではなく、これ以外の割合であってもよい。
電磁弁321〜324は、制御部10によって制御され、オンの状態にされた場合には収容タンク311〜314に収容されている消臭剤を噴霧ポンプ33に供給する。また、オフの状態にされた場合には消臭剤の噴霧ポンプ33への供給を停止する。
噴霧ポンプ33は、制御部10によって制御され、電磁弁321〜324から供給される消臭剤を加圧して噴霧ノズル34に供給する。なお、電磁弁321〜324の開度または噴霧ポンプ33の加圧力を可変とすることで、噴霧ノズル34から噴霧される消臭剤の量を調整可能とすることができる。
噴霧ノズル34は、噴霧ポンプ33から供給される加圧された消臭剤を霧状にして空気中に噴霧する。
図3は、図1に示す無人航空機40の構成例を示す図である。図3に示すように、無人航空機40は、制御部41、臭気成分特定部42、撮像素子43、薬剤噴霧部44、薬剤選択混合部45、収容タンク461〜464、送受信部47、センサ48、および、モータ49−1〜49−4を有している。
ここで、制御部41は、例えば、CPU、ROM、および、RAM等によって構成され、送受信部47から供給される制御コマンドおよびセンサ48から供給される情報に基づいて装置の各部を制御する。
臭気成分特定部42は、臭気成分特定部14と同様に、例えば、臭気センサによって構成され、無人航空機40が飛行している場所の臭気成分の種類と濃度を特定し、制御部41に供給する。なお、臭気センサとしては、廃棄物処理によって発生することが想定される、例えば、アミン類、低級脂肪酸、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、メルカプタン類等のような臭気成分のそれぞれに対して特異的に感度を有する臭気センサを用いることができる。また、これ以外の成分が発生する場合も考慮して、臭気成分全般に感度を有する臭気センサも併せて用いるようにしてもよい。なお、前述した臭気成分は一例であって、これ以外の臭気成分に対して感度を有する臭気センサを用いるようにしてもよい。
撮像素子43は、例えば、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)画像センサ等によって構成され、無人航空機40が飛行している場所の周辺の画像を撮像し、制御部41に供給する。
薬剤噴霧部44は、制御部41によって制御され、図示しない噴霧ポンプおよび噴霧ノズルを有し、薬剤選択混合部45から供給される消臭剤を加圧し、噴霧ノズルから霧状にして空気中に噴霧する。なお、薬剤噴霧部44は、臭気成分特定部42から離れた位置に設けることが望ましい。消臭剤の噴霧時に、臭気成分特定部42の動作に影響を与えるからである。
薬剤選択混合部45は、制御部41によって制御され、収容タンク461〜464に収容されている消臭剤を選択するとともに混合して薬剤噴霧部44に供給する。
収容タンク461〜464は、消臭剤であるA剤、B剤、C剤、および、D剤を収容し、薬剤選択混合部45によって選択された場合には、貯留されている消臭剤を薬剤選択混合部45に供給する。なお、A剤、B剤、C剤、および、D剤は、前述した収容タンク311〜314に収容されているものと同じ種類の消臭剤を用いることができる。もちろん、前述のように、これら以外の消臭剤を用いるようにしてもよい。
送受信部47は、アンテナ47aを介して、送受信装置21との間で制御コマンドおよび情報等を無線にて送受信する。
センサ48は、例えば、GPS(Global Positioning System)センサ、加速度センサ、高度センサ、および、地磁気センサ等によって構成され、無人航空機40の現在位置を示す緯度・経度情報および高度情報を取得して出力するとともに、無人航空機40の所定の軸方向の加速度を検出して制御部41に供給する。
モータ49−1〜49−4は、例えば、ブラシレスモータによって構成されるとともに、それぞれにプロペラが装備され、制御部41から供給される交流電流によって回転する。
なお、図3の例は、プロペラを4つ有する、いわゆる、クワッドコプタを示しているが、プロペラを6つ有するヘキサコプタを用いるようにしたり、あるいは、プロペラを8つ有するオクトコプタを用いるようにしたりしてもよい。もちろん、これ以外の無人航空機40を用いるようにしてもよい。
図4は、臭気発生源Osの詳細な例を説明するための図である。図4の例は、廃棄物処理プラントを示している。図4に示す廃棄物処理プラントは、保管ピット60、処理槽61、スクラバー62、脱水設備63、スクラバー64、汚泥貯留ピット65、流量調整槽66、曝気槽67、沈殿槽68を有している。
ここで、保管ピット60は、工場等からタンクローリー等で搬送されてきた廃棄物を一時的に保管するピットである。なお、保管ピット60からは、例えば、荷下ろし時および保管時に廃棄物自体が有する臭気成分が拡散する。
処理槽61は、例えば、バッチ槽、凝集沈殿槽、および、加熱槽等によって構成され、廃棄物を処理する槽である。ここで、バッチ槽および凝集沈殿槽は、沈殿させるための薬品を投入したり、廃棄物同士を混合したり、廃棄物を撹拌する際に、廃棄物自体の臭気成分、または、化学反応による臭気成分が発生する。また、加熱槽では、加熱することで、廃棄物を油と水とに分離する槽で、加熱時に酸化または化学反応による臭気成分が発生する。
スクラバー62は、処理槽61で発生した臭気成分を、水等を通過させることで捕集し、水等を通過した成分を大気中に放出する。このスクラバー62からは、処理槽61で発生し、水等で捕集しきれなかった臭気成分が放出される。
脱水設備63は、処理槽61で処理が完了した廃棄物を、固形物と液体とに分離するための設備である。なお、脱水設備63からは、脱水処理中に廃棄物自体が有する臭気成分が放出される。
スクラバー64は、流量調整槽66から放出される臭気成分を、水等を通過させることで捕集し、水等を通過した成分を大気中に放出する。このスクラバー64からは、流量調整槽66から放出され、水等で捕集しきれなかった臭気成分が放出される。
汚泥貯留ピット65は、脱水設備63によって分離された汚泥をトラック等に積載するまでの間保管するピットである。この汚泥貯留ピット65からは、汚泥自体が有する臭気成分が放出される。また、トラック等に積載する際にも汚泥自体が有する臭気成分が放出される。
流量調整槽66は、曝気槽67に投入される液体の量を調整するための槽である。この流量調整槽66からは、液体自体が有する臭気成分が放出される。
曝気槽67は、微生物によって廃棄物に含まれる有機物を分解する槽である。曝気槽67からは、液体自体が有する臭気成分の他に、微生物の活動によって生じる臭気成分が放出される。
沈殿槽68は、曝気槽67によって分解が終了した後の液体が投入され、固体成分を沈殿させ、上澄み成分を下水道等に放流する。沈殿槽68からは、液体自体が有する臭気成分の他に、微生物の活動によって生じる臭気成分が放出される。
(B)本発明の実施形態の動作の説明
つぎに、本発明の実施形態の動作について説明する。廃棄物処理プラントに対して、臭気成分抑制装置1の設置が完了すると、管理者は、例えば、管理者端末装置19を操作するか、または、制御部10に接続されている図示しない端末装置を操作して、データベース17に対して、図5に示すような消臭剤噴霧基礎データを設定する。
図5に示す消臭剤噴霧基礎データは、図4に示す廃棄物処理プラントにおいて処理される廃棄物の種類と、処理プラントの各設備において予想される臭気成分の種類および濃度、噴霧すべき消臭剤の種類および量、噴霧後の臭気成分の濃度を示すデータである。
より詳細には、図の1列目の「ID」は、それぞれのデータに対して一意に付与される番号であり、図5の例では「001」および「002」が格納されている。2列目の「廃棄物種類」は廃棄物処理プラントで処理する廃棄物の種類を示しており、図5の例では「ID=001」の場合が「〇〇廃棄物」であり、「ID=002」の場合が「△△廃棄物」と「××廃棄物」の2種類とされている。噴霧場所は、消臭剤を噴霧する場所を示しており、この噴霧場所は図4に示す保管ピット60〜沈殿槽68に対応するとともに、廃棄物処理プラントの敷地境界(不図示)を示している。なお、廃棄物の種類は、図5では1種類または2種類の場合を例示したが、3種類以上を処理するようにしてもよい。また、複数の廃棄物を処理する場合には、単体の廃棄物からは発生しない臭気成分が化学反応によって発生する場合がある。このため、廃棄物の新たな組み合わせが生じた場合には、当該新たな組み合わせに対する情報を消臭剤噴霧基礎データに登録することが望ましい。
臭気成分は、廃棄物処理プラントの各設備から発生する臭気成分の種類を示しており、図5の例では「アルデヒド系」、「アミン系」等が格納されている。噴霧前濃度は、廃棄物処理プラントの各設備に消臭剤を噴霧する前の臭気成分の濃度を示しており、図5の例では「10ppm」、「20ppm」等が格納されている。消臭剤種類は、消臭剤の種類を示しており、これは図2に示す収容タンク311〜314にそれぞれ格納されている消臭剤に対応している。図5の例では「A剤」〜「D剤」が格納されている。消臭剤量は、それぞれの噴霧場所に噴霧する消臭剤の量を示しており、図5の例では「1L/m」(リットル/分)等が格納されている。噴霧後濃度は、廃棄物処理プラントの各設備に消臭剤を噴霧した後の臭気成分の濃度を示しており、図5の例では「0.5ppm」、「0.2ppm」等が格納されている。
なお、図5に示すデータは、登録後に図7等に示す調整処理によって最適化が実行されるので、正確である必要はなく、また、不明な箇所については空欄としてもよい。
図5に示す消臭剤噴霧基礎データの設定が完了すると、廃棄物の処理が可能になる。図4に示す保管ピット60に対して、タンクローリー等によって搬送されてきた廃棄物の荷下ろしが開始されると、図6に示すフローチャートの処理が開始され、以下のステップが実行される。
ステップS10では、臭気成分抑制装置1の制御部10は、まず、搬送されてきた廃棄物の種類を特定する。具体的には、例えば、管理者が管理者端末装置19を操作し、廃棄物の種類を選択することで、廃棄物の種類を選択することができる。
ステップS11では、制御部10は、廃棄物の量を特定する。例えば、管理者が管理者端末装置19を操作し、廃棄物の量を入力することで、廃棄物の量を特定することができる。これ以外にも、例えば、廃棄物の種類を示すバーコードを読み取ることで、廃棄物の種類と量を特定できるようにしてもよい。あるいは、流量センサ等によって廃棄物の量を特定するようにしてもよい。ステップS10およびステップS11の処理によって、例えば、「〇〇廃棄物」と「1t(トン)」とが特定される。
ステップS12では、制御部10は、自動噴霧装置30−1〜30−nを設定する。より詳細には、例えば、廃棄物の種類として、図5に示す「ID=001」の「〇〇廃棄物」が選択されたとする。この場合、制御部10は、データベース17に格納されている図5に示す消臭剤噴霧基礎データから「ID=001」の「〇〇廃棄物」に関する情報を取得する。つぎに、制御部10は、取得した情報に基づいて、廃棄物処理プラントの各設備の近傍に配置される自動噴霧装置30−1〜30−nを設定する。
例えば、図4に示す保管ピット60の近傍に自動噴霧装置30−1が配置されている場合、図5に示すように、保管ピット60からは10ppmのアルデヒド系の臭気成分が発生することが想定されるので、この臭気成分に対応する消臭剤として、自動噴霧装置30−1には、A剤が設定され、消臭剤の量として1L/mが設定される。同様に、処理槽61の近傍に自動噴霧装置30−2が配置されている場合、図5に示すように、処理槽61からは20ppmのアミン系の臭気成分が発生することが想定されるので、この臭気成分に対応する消臭剤として、自動噴霧装置30−2にはB剤が設定され、消臭剤の量として2L/mが設定される。また、同様にして、スクラバー62〜沈殿槽68についても消臭剤の種類と量が自動噴霧装置30−3〜30−9に設定される。さらに、敷地境界に自動噴霧装置30−10が配置されている場合、図5に示すように、敷地境界からは0.1ppmのアルデヒド系の臭気成分と、0.2ppmのアミン系の臭気成分が発生することが想定されるので、この臭気成分に対応する消臭剤として、自動噴霧装置30−10には、D剤が設定され、消臭剤の量として1L/mが設定される。
なお、以上の例では、処理する対象となる〇〇廃棄物の量は1tであり、これは、図5の消臭剤噴霧基礎データに格納される1tと同じであるが、例えば、処理する対象となる廃棄物の量が、図5の消臭剤噴霧基礎データに格納される量と異なる場合には、消臭剤の量を、対象となる量に応じて増減するようにしてもよい。例えば、〇〇廃棄物の量が10tである場合には、例えば、消臭剤の量を10倍にするようにしてもよい。
ステップS13では、制御部10は、自動噴霧装置30−1〜30−nのそれぞれに対して、設定された消臭剤の噴霧を開始させる。この結果、例えば、制御部10は、自動噴霧装置30−1の電磁弁321をオンの状態にし、それ以外はオフとし、噴霧ポンプ33を駆動して、A剤を1L/mの流量で保管ピット60内またはその周辺に対して噴霧する。なお、噴霧を開始するタイミングは、それぞれの設備において臭気が発生するタイミングとすることができる。例えば、保管ピット60は、荷下ろしをする際に臭気成分が拡散する可能性が高いので、荷下ろし前から噴霧を開始することが望ましい。その他の設備は、廃棄物が流入するタイミングまたはその直前のタイミングとすることができる。
ステップS14では、制御部10は、敷地内調整処理を実行する。敷地内調整処理では、図7を参照して後述するように、敷地内で発生する臭気成分の濃度が、当該臭気成分に対して設定された所定の閾値未満になるように設定する。このように、敷地内で発生する臭気成分の濃度を所定の閾値未満になるように設定することで、風等によって臭気成分が敷地外に運ばれた場合でも、周辺住民が臭気を感じることを防止できる。
ステップS15では、制御部10は、敷地外調整処理を実行する。敷地外調整処理では、図8を参照して後述するように、無人航空機40を所定の経路を飛行させて敷地外における臭気成分の種類と濃度を測定し、各臭気成分の濃度が所定の閾値未満になるように設定する。このように、敷地外で発生する臭気成分の濃度についても所定の閾値未満になるように調整することで、周辺住民が臭気を感じることを、より確実に防止できる。なお、無人航空機40に代えて、敷地外に複数のセンサを配置し、これらのセンサによって臭気成分を検出するようにしてもよい。
ステップS16では、制御部10は、環境対応調整処理を実行する。環境対応調整処理では、図15を参照して後述するように、その時点における風、天気、降水量等と、過去の風、天気、降水量等を比較し、可能な場合には消臭剤の噴霧量を減少したり、噴霧を停止したりする処理を実行する。このように、環境対応調整処理を実行することで、噴霧する消臭剤の量を減らすことで経済性を向上させることができる。
ステップS17では、制御部10は、周辺住民からの苦情があったか否かを判定し、苦情があったと判定した場合(ステップS17:Y)にはステップS18に進み、それ以外の場合(ステップS17:N)にはステップS19に進む。例えば、周辺住民から電話等で苦情があった場合には、管理者が管理者端末装置19を操作して苦情があったことを入力することで、制御部10は、苦情があったと判定することができる。
ステップS18では、制御部10は、苦情対応処理を実行する。苦情対応処理では、図18を参照して後述するように、周辺住民からの苦情があった場合、苦情が発生した場所まで無人航空機40を飛行させ、その場所でホバリング(空中停止)させ、臭気成分の種類と濃度を特定する。そして、特定結果に基づいて、敷地内調整処理を再度実行し、その場所の臭気成分が所定の閾値未満になるように調整する。また、調整後の消臭剤の設定値と、その時の天気等の情報を記憶する。このような苦情対応処理によって、苦情が発生したときの場所および臭気成分を特定するとともに、敷地内調整処理によってその場所の臭気成分が所定の閾値未満になるように調整することができる。また、天気等の環境情報とともに記憶することで、図15に示す処理において利用することができる。
ステップS19では、制御部10は、処理を終了するか否かを判定し、終了すると判定した場合(ステップS19:Y)には処理を終了し、それ以外の場合(ステップS19:N)にはステップS10に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。具体的には、廃棄物が新たに投入されない場合には、Yと判定して処理を終了するようにしてもよい。なお、同じ廃棄物の処理が継続している場合に、環境の変化等によって、発生する臭気成分の濃度等が変化する場合も想定されるので、そのような場合を考慮して、ステップS14〜ステップS19の処理を繰り返すようにしてもよい。
つぎに、図7を参照して、図6のステップS14に示す「敷地内調整処理」の詳細について説明する。図7に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS30では、制御部10は、廃棄物処理プラントの所定の設備を選択する。例えば、制御部10は、図4に示す保管ピット60〜沈殿槽68の中から、所定の設備を1つ選択する。例えば、制御部10は、保管ピット60を選択する。
ステップS31では、制御部10は、ステップS30で選択した設備の近傍に配置されている臭気成分特定部14からの出力を参照し、臭気成分の種類と濃度を特定する。例えば、保管ピット60が選択されている場合には、保管ピット60の近傍に配置されている臭気成分特定部14からの出力を参照し、例えば、アルデヒド系の臭気成分が10ppmであることを特定する。
ステップS32では、制御部10は、ステップS31で特定した臭気成分の濃度が、当該臭気成分について定められた所定の閾値以上か否かを判定し、所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS32:Y)にはステップS33に進み、それ以外の場合(ステップS32:N)にはステップS34に進む。なお、閾値は、それぞれの臭気成分毎に設定することが望ましい。臭気成分毎に、人間が不快を感じる嗅覚閾値が異なるからである。
ステップS33では、制御部10は、消臭剤の量を調整する処理を実行する。より詳細には、例えば、図5に示す〇〇廃棄物を処理する場合に、保管ピット60から発生するアルデヒド系の臭気成分が所定の閾値(例えば、1ppm)以上である場合には、A剤の量を1L/mから、例えば、1.1L/mに増量する。
なお、ステップS31〜ステップS33の処理では、臭気成分が所定の閾値以上である場合に、消臭剤の量を調整(増加)するようにしたが、消臭剤の量を予め多めに設定するとともに、噴霧する量を徐々に減少させて、閾値以上となる噴霧量を見つけ、その噴霧量よりも若干多い量を最適な値として設定するようにしてもよい。
ステップS34では、制御部10は、ステップS31〜ステップS33の調整後の消臭剤の噴霧量をデータベース17に記憶する。前述した例では、例えば、A剤の量が1.3L/mの場合に、保管ピット60から発生するアルデヒド系の臭気成分の濃度が閾値未満になるときは、図5に示すA剤の消臭剤量「1L/m」を「1.3L/m」に変更する。なお、図5に示す全ての消臭剤の量を想定される量よりも少なめに設定しておき、ステップS31〜ステップS33の処理で調整することで、それぞれの消臭剤の噴霧量の最適値を見つけるようにしてもよい。
ステップS35では、制御部10は、全ての設備の調整処理が完了したか否かを判定し、終了したと判定した場合(ステップS35:Y)にはステップS36に進み、それ以外の場合(ステップS35:N)にはステップS30に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。より詳細には、保管ピット60〜沈殿槽68の全てに対する処理が完了した場合にはYと判定してステップS36に進む。
ステップS36では、制御部10は、敷地境界の臭気成分の種類と濃度を特定する。より詳細には、制御部10は、廃棄物処理プラントの敷地境界の近傍に配置されている複数の臭気成分特定部14からの出力を参照し、臭気成分の種類と濃度の平均値を特定する。例えば、敷地近傍に複数配置されている臭気成分特定部14からの出力を参照し、アミン系の臭気成分の平均値が1ppmであり、また、アルデヒド系の臭気成分の平均値が0.8ppmであることを特定する。なお、臭気成分特定部14の平均値ではなく、中央値を求めたり、最大値を求めたりしてもよい。また、複数の臭気成分特定部14の全ての出力を参照するのではなく、風下方向に配置されている臭気成分特定部14からの出力のみを参照するようにしてもよい。
ステップS37では、制御部10は、ステップS36で特定した臭気成分の濃度が、当該臭気成分の種類について定められた所定の閾値以上か否かを判定し、所定の閾値以上であると判定した場合(ステップS37:Y)にはステップS38に進み、それ以外の場合(ステップS37:N)にはステップS39に進む。
ステップS38では、制御部10は、消臭剤の量を調整する処理を実行する。より詳細には、例えば、図5に示す〇〇廃棄物を処理する場合に、敷地境界におけるアルデヒド系およびアミン系の臭気成分の少なくとも一方が閾値以上である場合には、Yと判定してステップS38に進む。
ステップS38では、制御部10は、ステップS37で検出した臭気成分の種類と濃度に応じて、敷地境界に噴霧する消臭剤の量を調整する。より詳細には、敷地境界で検出されるアルデヒド系の臭気成分が所定の閾値(例えば、0.5ppm)以上である場合(例えば、1ppmである場合)には、D剤の量を1L/mから、例えば、2L/mに増量する。なお、敷地境界で噴霧する消臭剤Dは、マスク型の消臭剤であるので、噴霧しても臭気成分の濃度が低下することはない。このため、臭気成分の濃度に応じた噴霧量を予め決めておき、この予め決められた噴霧量に基づいて実際に噴霧する量を決定するようにすることができる。
ステップS39では、制御部10は、ステップS36〜ステップS38の調整後の消臭剤の噴霧量をデータベース17に記憶する。前述した例では、例えば、D剤の量が2L/mに調整された場合には、図5に示すD剤の消臭剤量「1L/m」を「2L/m」に変更する。
なお、ステップS36における検出の結果、特定の臭気成分の濃度が閾値よりも高いと判定した場合には、ステップS30に戻って、各設備の消臭剤の噴霧量を再調整するようにしたり、あるいは、臭気成分に対応する設備のみの噴霧量を再調整するようにしたりしてもよい。
また、ステップS36における検出では、臭気成分の個々の濃度を特定せずに、複数の臭気成分による臭気の高低を測定できる複合臭気センサの測定結果に基づいて、消臭剤の噴霧量を調整するようにしてもよい。
また、敷地境界では、図5の例では、マスク型の消臭剤を散布するようにしているが、閾値以上の臭気成分に対応する化学反応型の消臭剤を散布する構成としてもよい。
つぎに、図8を参照して、図6のステップS15に示す「敷地外調整処理」の詳細について説明する。図8に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS50では、制御部10は、無人航空機40を離陸させる。より詳細には、制御部10は、送受信装置21を介して離陸を指示する制御コマンドを無人航空機40に対して送信する。無人航空機40は、送受信部47によってこの制御コマンドを受信し、制御部41に供給する。制御部41は、制御コマンドによって、離陸が指示されたことを認識し、センサ48からの出力を参照しながら、モータ49−1〜49−4を制御し、無人航空機40を離陸させる。
ステップS51では、制御部10は、無人航空機40を所定の経路で飛行させる。より詳細には、廃棄物処理プラントの各設備から発生する臭気成分毎の拡散範囲が既知である場合、当該拡散範囲を全て含む経路を設定する。なお、既知でない場合には、例えば、廃棄物処理プラントを中心とする同心円を描くような飛行経路に沿って飛行させることができる。もちろん、それ以外の飛行経路に沿って飛行するようにしてもよい。また、飛行高度については、住民の居住等する高さに近い高度であって、飛行時の障害物が少ない高度に設定することができる。
図9は、保管ピット60から発生する臭気成分の拡散範囲の例を示す図である。図9では、星印は保管ピット60の位置を示し、実線の円が保管ピット60から発生する臭気成分の拡散範囲を示している。図10は、処理槽61から発生する臭気成分の拡散範囲の例を示す図である。図9と図10の比較から、保管ピット60に比べて処理槽61の方が、拡散範囲が広いことが分かる。図11は、スクラバー62から発生する臭気成分の拡散範囲の例を示す図である。図12は、スクラバー64から発生する臭気成分の拡散範囲の例を示す図である。図13は、汚泥貯留ピット65から発生する臭気成分の拡散範囲の例を示す図である。図9〜図13に示すように、各設備によって拡散範囲が異なっている。このため、飛行経路を設定する際には、最も広い拡散範囲に基づいて設定することが望ましい。なお、拡散範囲は、処理する廃棄物の種類や量によって異なることから、廃棄物の種類や量に応じて飛行経路を設定することが望ましい。
また、拡散範囲は、風の影響を受ける。図14は、南南西の風が吹いている場合の臭気成分の拡散範囲を示している。この図では、図14の下側に示すように、ハッチングの種類によって「許容範囲」、「苦情発生ボーダー」、および、「苦情発生範囲」が描画されている。飛行経路を設定する際には、図14に示すような発生する臭気成分の種類および濃度ならびに風向および風速に基づいて、苦情が発生する可能性が高い範囲をシミュレーション等によって特定し、苦情が発生する可能性が高い範囲を重点的に探索する飛行経路を設定するようにしてもよい。
また、民家が密集している場所を重点的に探索するようにしてもよい。例えば、図14の例では、図の右側(東側)に民家が密集しているので、東側を重点的に飛行する経路を設定するようにしてもよい。もちろん、民家の密集の度合いと、前述した苦情が発生する可能性が高い範囲を重点的に探索する飛行経路を設定するようにしてもよい。
なお、飛行経路を設定する方法としては、例えば、図14に示すような地図上において、飛行範囲をポインティングデバイス(例えば、マウス等)によって指定する(例えば、図10に示すような円を範囲とする)。この結果、制御部10は、円を境界とし、その内部をスキャンする飛行経路(例えば、円の内部を左右方向(東西方向)に飛行するとともに、境界に到達すると上下方向(南北方向)に所定距離移動する飛行経路)を設定することができる。もちろん、図14に示す苦情発生ボーダーの範囲内を探索するような飛行経路を設定してもよい。
このようにして地図上において飛行経路が設定されると、制御部10は、設定された飛行経路の緯度および経路情報を地図から取得し、この取得した緯度および経路情報を、送受信装置21を介して無人航空機40に送信する。無人航空機40では、送受信部47を介して制御部41が緯度および経路情報を取得し、センサ48に含まれるGPSセンサから供給される緯度および経路情報を参照して飛行する。これにより、地図上で設定された飛行経路を無人航空機40が飛行することができる。なお、飛行経路を予め決定しておき、無人航空機40の制御部41に記憶させておいてもよい。
ステップS52では、制御部10は、無人航空機40に制御コマンドを送信し、臭気成分を特定させる。より詳細には、制御コマンドを受信した無人航空機40の制御部41は、臭気成分特定部42から出力される情報に基づいて臭気成分の種類と濃度を特定する。
ステップS53では、制御部10は、無人航空機40から臭気成分と位置に関する情報を受信する。より詳細には、制御部10は、無人航空機40に臭気成分と位置に関する情報を送信するように要求する。この結果、無人航空機40の制御部41は、ステップS52で特定した臭気成分の種類と濃度に関する情報(例えば、アミン系:0.6ppm、アルデヒド系:0.2ppm、低級脂肪酸系:0.3ppm)と、位置に関する情報(緯度および経度情報)を、送受信部47を介して送信する。
ステップS54では、制御部10は、ステップS53で受信した臭気成分と位置に関する情報をデータベース17に格納する。
ステップS55では、制御部10は、ステップS54で格納した臭気成分の種類および濃度を参照し、少なくとも一つの臭気成分の濃度が閾値以上か否かを判定し、閾値以上と判定した場合(ステップS55:Y)にはステップS56に進み、それ以外の場合(ステップS55:N)にはステップS60に進む。例えば、ステップS53で受信した臭気成分とその濃度が、アミン系:0.6ppm、アルデヒド系:0.2ppm、低級脂肪酸系:0.3ppmである場合であって、閾値がアミン系:1ppm、アルデヒド系:0.1ppm、低級脂肪酸系:0.5ppmである場合には、アルデヒド系が閾値以上と判定してステップS56に進む。なお、前述した数値および閾値は一例であって、これら以外の値であってもよいことは言うまでもない。
ステップS56では、制御部10は、無人航空機40をその場でホバリングさせる。なお、風向速取得部13によって風速が分かっている場合には、廃棄物処理プラントで発生した臭気成分が無人航空機40まで到達する時間が分かるので、その時間が経過するまでホバリングを続けさせるようにしてもよい。
ステップS57では、制御部10は、図7に示す敷地内調整処理を実行させる。この結果、敷地内で発生する臭気成分の濃度を、所定の閾値未満にすることができる。なお、ステップS57の処理では、廃棄物処理プラントの全ての設備に対して調整を行うのではなく、ステップS53において受信した臭気成分の種類と濃度の中で、閾値以上となっている臭気成分に対応する設備のみを調整するようにしてもよい。また、敷地内調整処理によっても、ホバリングしている場所における臭気成分の濃度が閾値未満にならない場合には、敷地内調整処理における該当する閾値を低く設定し直すようにしてもよい。
ステップS58では、制御部10は、無人航空機40に臭気成分の種類と濃度を特定させるとともに、特定した種類と濃度を受信する。
ステップS59では、制御部10は、ステップS58で受信した臭気成分の種類および濃度を参照し、少なくとも一つの臭気成分の濃度が対応する閾値以上か否かを判定し、閾値以上と判定した場合(ステップS59:Y)にはステップS56に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS59:N)にはステップS60に進む。例えば、ステップS55において、アルデヒド系が閾値以上と判定してステップS56に進んだ後に、敷地内調整処理によってアルデヒド系の臭気成分が閾値である0.1ppm未満になった場合にはNと判定してステップS60に進む。
ステップS60では、制御部10は、無人航空機40が設定された全経路を飛行し終えたか否かを判定し、飛行し終えたと判定した場合(ステップS60:Y)にはステップS61に進み、それ以外の場合(ステップS60:N)にはステップS51に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返す。
ステップS61では、制御部10は、無人航空機40に対して制御コマンドを送信し、無人航空機40を所定の場所に着陸させる。
以上の処理によれば、無人航空機40によって廃棄物処理プラントの敷地から離れた場所の臭気成分の種類と濃度を特定し、閾値以上となっている場合には、敷地内調整処理によって消臭剤の噴霧量を再設定するようにしたので、周辺住民からの苦情等が発生することを防止できる。また、無人航空機40に臭気成分特定部42を搭載し、飛行しながら臭気成分の種類と濃度を特定するようにしたので、1つの臭気成分特定部42によって広範囲を測定することができる。また、風の影響を考慮して飛行経路を設定することで、苦情が発生する可能性が高い範囲を臨機応変、かつ、効率良く探索することができる。
つぎに、図15を参照して、図6のステップS16に示す「環境対応調整処理」の詳細について説明する。図15に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS70では、制御部10は、風向・風速を特定する。より詳細には、制御部10は、風向速取得部13の出力を参照し、敷地内の風向と風速を特定する。なお、敷地が広い場合には、臭気成分の発生濃度が最も高い設備の近傍の風向および風速を特定するようにしてもよい。
ステップS71では、制御部10は、天気を特定する。より詳細には、制御部10は、ネットワーク18を介してサーバ20にアクセスし、廃棄物処理プラントが所在する地方の天気情報を取得する。
ステップS72では、制御部10は、温度・湿度を特定する。より詳細には、制御部10は、温度湿度取得部15の出力を参照し、敷地内の温度と湿度を特定する。
ステップS73では、制御部10は、日時を特定する。より詳細には、制御部10は、ネットワーク18を介してサーバ20にアクセスし、その時点の日時を特定する。
ステップS74では、制御部10は、過去における環境情報を取得する。より詳細には、制御部10は、データベース17に格納されている図16に示すような環境情報を取得する。
図16は、データベース17に格納されている「〇〇廃棄物」に関する情報の一例である。なお、図示はしないが、これ以外の廃棄物に対する情報も格納されている。図16の例では、1列目には「シリアル番号(No)」が格納され、2列目には「廃棄物種類」が格納され、3列目には「廃棄物量」が格納されている。また、4列目には「風向」、5列目には「風速」、6列目には「天気」、7列目には「気温」、8列目には「湿度」、9列目には「日時」が格納されている。さらに、10列目と11列目には当該条件において寄せられた苦情と、その位置情報とが格納されている。例えば、シリアル番号が1の例では、ケース1〜ケース3の3つの苦情が寄せられており、それぞれの苦情が発生した位置情報(緯度および経度)が格納されている。また、シリアル番号が2〜4のケースでは苦情は発生していない。
ステップS75では、制御部10は、ステップS74で取得した情報の中から、その時点の環境と関連性が高い情報を選択する。例えば、図16の例では、各項目の類似度を判断するとともに、各項目に重み値を割り当て、類似度と重み値による評価関数を用いて、評価関数の評価値の大小から関連性が高い情報を選択することができる。具体例を挙げると、例えば、その時点の環境の値は、風向きが「西北西」であり、風速が「8m/s」であり、天気が「晴れ」であり、気温が「13℃」であり、湿度が「45%」であり、日時のうち時刻が「12:30」であるとする。また、それぞれに対する重み値がw1〜w6とする。この場合、シリアル番号が1の項目と比較すると、風向はともに「西北西」で同じであるので類似度は“1”であるとして重み値w1を乗算するとw1となる。風速は「8m/s」と「10m/s」であるので類似度は“0.8”=8/10する。また、重み値はw2であるのでこれらを乗算すると0.8×w2を得る。同様にして、天気、気温、湿度、時刻については、一例として、1.0×w3、0.92×w4、0.87×w5、0.92×w6とすることができる。なお、w1〜w6の値は、学習処理等によって求めることができる。もちろん、学習処理以外の方法で求めるようにしてもよい。そして、得られた評価関数であるw1+0.8×w2+1.0×w3+0.92×w4+0.87×w5+0.92×w6を計算し、シリアル番号が“1”の項目に対する評価値を得る。同様にして、シリアル番号が2〜4の項目についても評価関数を計算し、それぞれの評価値を得る。そして、これらの評価関数の中から評価値が最も大きいものを、その時点の環境と関連性が高い項目として選択する。例えば、図5の例では、シリアル番号が“1”の項目が選択される。
ステップS76では、制御部10は、消臭剤の減量が可能か否かを判定し、減量が可能と判定した場合(ステップS76:Y)にはステップS77に進み、それ以外の場合(ステップS76:N)には元の処理に復帰(リターン)する。例えば、その時点の環境に最も関連性が高いと判定された項目が図16のシリアル番号が“1”である場合、この項目では、ケース1〜3の3件の苦情が発生しているので、同様の環境において消臭剤を減量すると同様に苦情が発生する可能性が高いので、その場合には減量不可と判定して元の処理に復帰する。また、関連性が高いと判定された項目が、例えば、図16のシリアル番号が“2”の項目と判定された場合、このケースでは苦情は発生していないので、その場合にはYと判定してステップS77に進む。
ステップS77では、制御部10は、噴霧する消臭剤を減量する処理を実行する。例えば、噴霧ポンプ33を制御して噴霧量を減量する処理(例えば、現状の90%に減量する処理)を実行する。
以上の処理によれば、例えば、民家とは異なる方向に風が吹いているような場合には、過去の履歴情報を参照し、噴霧する消臭剤の量を減らすことができるので、経済性を高めることができる。
なお、以上の例では、過去の履歴情報との対比に基づいて、消臭剤の減量の可否を判断するようにしたが、例えば、図17に示すような決定木に基づいて消臭剤の減量の可否を判断するようにしてもよい。図17の例は、2分木を使った判定モデルを示している。この例では、まず、風向が東風(例えば、図17の右側に示す北北東〜南南東の範囲)である場合には図9等に示すように風下方向に民家はないので消臭剤の減量が可能と判断する。また、それ以外の風向の場合には風速が1m/s未満か否かを判定し、1m/s未満の場合には民家の方向に流される臭気成分が僅少であるとして消臭剤の減量が可能と判断する。また、1m/s以上の場合には時刻が深夜から早朝(例えば、22:00〜4:00)であるか否かを判定し、深夜から早朝の時間帯である場合には屋外にいる住民が少なく、また、寝ている住民が多いことから消臭剤の減量が可能と判断する。また、深夜から早朝以外の時間帯の場合には天気が大雨または大雪であるか判定し、大雨または大雪の場合に屋外にいる住民が少なく、また、住居の窓を閉めている場合が多いので消臭剤の減量が可能と判断する。なお、天気が大雪または大雨以外の場合には消臭剤の減量は不可と判断する。また、図17に示す決定木の判断基準を、過去の苦情等の情報に基づいて変更するようにしてもよい。例えば、深夜22:30分に苦情があった場合には、判断基準を「22:00〜4:00」から「23:00〜4:00」に変更するようにしてもよい。なお、図17に示す決定木は一例であって、これ以外の決定木を用いるようにしてもよい。
つぎに、図18を参照して、図6のステップS18に示す「苦情対応処理」の詳細について説明する。図18に示すフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS90では、制御部10は、苦情が発生した位置情報を特定する。例えば、苦情の通報者に住所を尋ね、伝えられた住所を管理者端末装置19から入力し、住所から緯度および経度情報を特定することができる。
ステップS91では、制御部10は、苦情に関する情報と、そのときの環境情報とを、データベース17に記憶する。この結果、図16に示すような情報がデータベース17に記憶される。
ステップS92では、制御部10は、無人航空機40をステップS90で特定した苦情発生位置まで飛行させる。
ステップS93では、制御部10は、無人航空機40をその場でホバリングさせる。なお、風向速取得部13によって風速が分かっている場合には、廃棄物処理プラントで発生した臭気成分が無人航空機40まで到達する時間が分かるので、その時間が経過するまでホバリングを続けさせるようにしてもよい。
ステップS94では、制御部10は、苦情位置の臭気成分の種類と濃度を特定させる。より詳細には、制御部10は、苦情位置の臭気成分の種類と濃度を特定するように無人航空機40に制御コマンドを送信する。この結果、無人航空機40は、臭気成分特定部42によって臭気成分の種類と濃度を特定し、特定した結果を、送受信部47を介して送信する。
ステップS95では、制御部10は、図7に示す敷地内調整処理を実行させる。この結果、敷地内で発生する臭気成分の濃度を、所定の閾値未満にすることができる。なお、ステップS95の処理では、廃棄物処理プラントの全ての設備に対して調整を行うのではなく、ステップS93において受信した臭気成分の種類と濃度の中で、閾値以上となっている臭気成分に対応する設備のみを調整するようにしてもよい。また、該当する臭気成分については、閾値を低く設定しなおすようにしてもよい。
ステップS96では、制御部10は、無人航空機40に臭気成分の種類と濃度を特定させるとともに、特定した種類と濃度を受信する。
ステップS97では、制御部10は、ステップS96で受信した臭気成分の種類および濃度を参照し、少なくとも一つの臭気成分の濃度が対応する閾値以上か否かを判定し、閾値以上と判定した場合(ステップS97:Y)にはステップS93に戻って前述の場合と同様の処理を繰り返し、それ以外の場合(ステップS97:N)にはステップS98に進む。
ステップS98では、制御部10は、調整後の消臭剤の量をデータベース17に格納する。すなわち、図5に示す情報を更新する。
なお、ステップS94において、臭気成分の種類と濃度を特定した場合、無人航空機40に苦情発生位置の風上でホバリングさせ、無人航空機40に搭載されている消臭剤を噴霧するようにしてもよい。より詳細には、制御部10が臭気成分の種類と濃度を無人航空機40から受信すると、対応する消臭剤を選択し、所定の量を噴霧するように指示する。例えば、A剤(またはA剤とD剤の双方)を0.5L噴霧するように指示する。この結果、無人航空機40は、薬剤選択混合部45によってA剤を選択し、薬剤噴霧部44から噴霧する。このように、無人航空機40は、苦情発生位置の風上から消臭剤を噴霧するので、臭気成分を化学反応によって消臭することができる。
なお、薬剤噴霧部44と臭気成分特定部42が対向する位置に配置されている場合、薬剤噴霧部44を風下方向に向け、臭気成分特定部42を風上方向に向けることで、消臭剤を噴霧しながら臭気成分を特定することができる。
以上に説明したように、図18に示す処理によれば、苦情が発生した場合には、苦情発生場所まで無人航空機40を飛行させ、その場所の臭気成分の種類と濃度を特定することで、苦情の原因となる臭気成分の種類と濃度を知ることができる。また、このような苦情をデータベース17に格納することで、苦情の発生傾向を情報として得るとともに、図15に示す処理によって、不要な場合には消臭剤の使用量を削減することができる。また、苦情が発生した場所で消臭剤を散布することで、周辺住民の苦痛を迅速に緩和することができる。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、臭気成分の種類および濃度に応じて、複数の収容タンクに収容されている消臭剤から対応する消臭剤を選択して噴霧するようにしたので、廃棄物処理プラントのように、様々な臭気が発生する場合であっても、確実に消臭することができる。
(C)変形実施形態の説明
以上の実施形態は一例であって、本発明が上述した場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の例では、図4に示す廃棄物処理プラントを例に挙げて説明したが、これ以外のプラント等に本発明を適用するようにしてもよい。すなわち、本発明は、廃棄物処理プラントだけに限定されるものではない。
また、以上の実施形態では、自動噴霧装置30は、図2に示す構成としたが、図19に示す構成を有するようにしてもよい。
ここで、図19に示す収容タンク311〜314は、A剤〜D剤を収容している。電磁弁321〜324は、制御部10によってオン/オフの状態に制御され、オンの状態にされると収容タンク311〜314から消臭剤を吸い上げ、アスピレータ35aに供給する。
アスピレータ35aは、水道水によって作られる負圧によって収容タンク311〜314から消臭剤を吸い上げ、水道水と混合し、水道水と消臭剤の混合液(以下、単に「混合液」と称する)を生成する。ボールタップ35bは、混合液が所定の水位となるように水道水の流量を調整する。なお、アスピレータではなく、電動ポンプ等を用いて水道水と消臭剤とを混合するようにしたり、水道水は用いずに消臭剤を混合するようにしたりしてもよい。
噴霧ポンプ33は、制御部10によって制御され、混合タンク35に貯留されている混合液を加圧し、方向制御弁36に供給する。
方向制御弁36は、制御部10によって制御されて、混合液が供給される噴霧ノズルを選択する機能を有する。
噴霧ノズル341〜343は、例えば、廃棄物処理プラント内の所定の場所に設置され、方向制御弁36から供給される加圧された混合液を霧状にして空気中に噴霧する。
図19に示す実施形態では、消臭剤を水道水で希釈するとともに、混合して噴霧するようにしたので、水道水の圧力によって消臭剤を効率良く混合することができる。
また、図19の例では、複数の噴霧ノズル341〜343を有し、方向制御弁36によって噴霧場所を選択できるようにしたので、敷地が広い場合でも、所望の場所に消臭剤を噴霧することができる。
また、以上の実施形態では、廃棄物処理プラントの各設備の近傍では、化学反応型の消臭剤を散布するようにしたが、マスク型の消臭剤を散布するようにしてもよい。例えば、複数の臭気成分が混合されている場合であって、臭気成分の濃度が低いときは、化学反応型ではなく、マスク型の消臭剤を散布するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、マスク型の消臭剤については、臭気成分の濃度に応じて噴霧量を決定するようにしたが、例えば、複数の臭気成分による複合的な臭気の高低を測定できる複合臭気センサの測定結果に基づいて、噴霧量を決定するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、消臭剤は連続的に噴霧し、噴霧ポンプ33によって噴霧量を調整する場合を例に挙げて説明したが、例えば、一定量を一定の周期で間欠的に噴霧するようにしてもよい。このような噴霧方法によれば、噴霧する時間と噴霧しない時間の比率を変えることで、単位時間あたりの噴霧量を調整することができる。
また、図6〜図8、図15および図18に示すフローチャートは一例であって、本発明がこれらのフローチャートに限定されるものではない。
1 :臭気成分抑制装置
10 :制御部
11 :廃棄物種類取得部
12 :廃棄物量取得部
13 :風向速取得部
14 :臭気成分特定部
15 :温度湿度取得部
16 :降水量取得部
17 :データベース
18 :ネットワーク
19 :管理者端末装置
20 :サーバ
21 :送受信装置
30 :自動噴霧装置
33 :噴霧ポンプ
34 :噴霧ノズル
35 :混合タンク
35a :アスピレータ
35b :ボールタップ
36 :方向制御弁
40 :無人航空機
41 :制御部
42 :臭気成分特定部
43 :撮像素子
44 :薬剤噴霧部
45 :薬剤選択混合部
47 :送受信部
47a :アンテナ
48 :センサ
49 :モータ
60 :保管ピット
61 :処理槽
62 :スクラバー
63 :脱水設備
64 :スクラバー
65 :汚泥貯留ピット
66 :流量調整槽
67 :曝気槽
68 :沈殿槽
311〜314 :収容タンク
321〜324 :電磁弁
341〜343 :噴霧ノズル
461〜464 :収容タンク
Os :臭気発生源
上記課題を解決するために、本発明は、臭気成分を抑制する臭気成分抑制装置において、複数の種類の消臭剤をそれぞれ収容する複数の収容手段と、発生源から発生する前記臭気成分に応じた1または複数の前記消臭剤を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記消臭剤を前記収容手段から取得して噴霧する噴霧手段と、を有し、前記発生源は廃棄物処理プラントであり、前記収容手段には、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤が収容されており、前記選択手段は、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、様々な種類の臭気成分に対応することが可能となる。
また、本発明は、前記消臭剤のすくなとも1つは化学反応型消臭剤であり、前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記化学反応型消臭剤を選択し、前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記化学反応型消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、臭気成分を化学反応によって確実に低減することができる。
また、本発明は、前記消臭剤のすくなとも1つはマスク型消臭剤であり、前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記マスク型消臭剤を選択し、前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記マスク型消臭剤を噴霧する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、化学反応型消臭剤では消臭効果が低い臭気成分についても低減することができる。
また、本発明は、臭気成分を抑制する臭気成分抑制装置において、複数の種類の消臭剤をそれぞれ収容する複数の収容手段と、発生源から発生する前記臭気成分に応じた1または複数の前記消臭剤を選択する選択手段と、前記選択手段によって選択された前記消臭剤を前記収容手段から取得して噴霧する噴霧手段と、前記臭気成分の種類を特定する特定手段と、を有し、前記選択手段は前記特定手段によって特定された前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択し、前記特定手段は、前記臭気成分の種類とともに濃度を特定し、前記噴霧手段は、前記特定手段によって特定された前記濃度に応じた量の前記消臭剤を噴霧し、前記特定手段は、無人航空機に搭載され、前記無人航空機は、前記発生源の周辺を飛行しながら前記臭気成分の前記種類と前記濃度を特定し、前記選択手段と前記噴霧手段に対して通知する、ことを特徴とする。
このような構成によれば、1つの特定手段によって広範囲における臭気成分の種類と濃度とを特定することができる。

Claims (11)

  1. 臭気成分を抑制する臭気成分抑制装置において、
    複数の種類の消臭剤をそれぞれ収容する複数の収容手段と、
    発生源から発生する前記臭気成分に応じた1または複数の前記消臭剤を選択する選択手段と、
    前記選択手段によって選択された前記消臭剤を前記収容手段から取得して噴霧する噴霧手段と、
    を有することを特徴とする臭気成分抑制装置。
  2. 前記消臭剤のすくなとも1つは化学反応型消臭剤であり、
    前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記化学反応型消臭剤を選択し、
    前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記化学反応型消臭剤を噴霧する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の臭気成分抑制装置。
  3. 前記消臭剤のすくなとも1つはマスク型消臭剤であり、
    前記選択手段は、前記臭気成分に対応する前記マスク型消臭剤を選択し、
    前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記マスク型消臭剤を噴霧する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の臭気成分抑制装置。
  4. 前記化学反応型消臭剤を噴霧しても前記臭気成分が残存する場合、前記選択手段は前記マスク型消臭剤を選択し、
    前記噴霧手段は、前記選択手段によって選択された前記マスク型消臭剤を噴霧する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の臭気成分抑制装置。
  5. 前記臭気成分の種類を特定する特定手段を有し、
    前記選択手段は前記特定手段によって特定された前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択する、
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の臭気成分抑制装置。
  6. 前記特定手段は、前記臭気成分の種類とともに濃度を特定し、
    前記噴霧手段は、前記特定手段によって特定された前記濃度に応じた量の前記消臭剤を噴霧する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の臭気成分抑制装置。
  7. 前記発生源は廃棄物処理プラントであり、
    前記収容手段には、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤が収容されおり、
    前記選択手段は、前記廃棄物処理プラントから発生する前記臭気成分に対応する前記消臭剤を選択する、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の臭気成分抑制装置。
  8. 前記廃棄物処理プラントで処理する廃棄物の種類に応じて発生する前記臭気成分を推定する推定手段を有し、
    前記選択手段は、前記推定手段によって推定された前記臭気成分に応じた前記消臭剤を選択することを特徴とする請求項7に記載の臭気成分抑制装置。
  9. 前記廃棄物の種類と発生する前記臭気成分とを対応付けて記憶する記憶手段を有し、
    前記推定手段は、前記記憶手段に記憶されている情報に基づいて、前記廃棄物の種類から前記臭気成分を推定することを特徴とする請求項8に記載の臭気成分抑制装置。
  10. 前記記憶手段は、前記発生源の周辺の天気、温度、湿度、風向、風速、降水量、および、時刻の少なくとも1つの環境情報を併せて記憶し、
    前記噴霧手段は、前記記憶手段に記憶されている前記環境情報に基づいて、前記推定手段によって推定された前記消臭剤を噴霧の要否または噴霧する量を決定する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の臭気成分抑制装置。
  11. 前記特定手段は、無人航空機に搭載され、
    前記無人航空機は、前記発生源の周辺を飛行しながら前記臭気成分の前記種類と前記濃度を特定し、前記選択手段と前記噴霧手段に対して通知する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の臭気成分抑制装置。
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