JP2019102541A - エピタキシャルウェーハの製造方法及び気相成長装置の管理方法 - Google Patents

エピタキシャルウェーハの製造方法及び気相成長装置の管理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】エピタキシャル層のライフタイムを向上する。【解決手段】気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する水分濃度計測工程と、気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する表面温度計測工程と、水分濃度計測工程において計測した水分濃度及び表面温度計測工程において計測した構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度及び汚染金属の金属化合物の蒸気圧の何れかを計算する計算工程と、計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合及び計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の何れかの場合に、気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する汚染判定工程と、を含む。【選択図】図2

Description

本発明は、エピタキシャルウェーハの製造方法及び気相成長装置の管理方法に関するものである。
従来、エピタキシャルウェーハの製造に用いる気相成長装置内に重金属等が堆積することが、エピタキシャルウェーハの汚染の一因となることが知られている。
これに対して、気相成長装置の部材等の大掛かりな交換を行うことは、コストの増大を招いてしまうし、その交換時期の判断を適切に行うことも困難である。ここで、気相成長装置のメンテナンス時において、酸素濃度を大気雰囲気よりも低減することにより、メンテナンス後のエピタキシャルウェーハの重金属汚染を低減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−138897号公報
しかしながら、特許文献1による手法では、気相成長装置のメンテナンスに起因する気相成長装置の汚染については、一定程度防止し得るものの、他の要因に起因する気相成長装置の汚染までは防止することができない。従って、気相成長装置の構成要素の金属汚染を適切に管理して、エピタキシャル層のライフタイムを向上させることが希求されている。
本発明の目的は、エピタキシャル層のライフタイムを向上させることのできる、エピタキシャルウェーハの製造方法、及び、構成要素の金属の腐食を抑制することのできる、気相成長装置の管理方法を提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、気相成長装置を用いて、該気相成長装置内でウェーハ上にエピタキシャル膜を成長させるものであり、
前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記汚染判定工程において、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定された場合、前記ガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、前記気相成長装置内の温度を再設定する、再設定工程をさらに含むことが好ましい。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記構成要素は、所定の被覆材により被覆され、
前記汚染判定工程において、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定された場合、前記構成要素の前記所定の被覆材を、該所定の被覆材とは別の種類及び/又は異なる厚さの被覆材に交換する、被覆材決定工程をさらに含むことが好ましい。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記計算工程において、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記金属化合物の蒸気圧の両方を計算し、
前記汚染判定工程において、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値未満である場合は、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記金属塩化物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、所定の閾値未満である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していないと判定することが好ましい。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記金属材料の表面での前記金属化合物の蒸気圧の前記所定の閾値は、1×10-15atm以下であることが好ましい。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記金属化合物は、Mo化合物、Ni化合物、Fe化合物、及びCr化合物の少なくともいずれかであることが好ましい。
本発明の気相成長装置の管理方法は、エピタキシャルウェーハの製造に用いる気相成長装置の管理方法であって、
前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、エピタキシャル層のライフタイムを向上させることのできる、エピタキシャルウェーハの製造方法、及び、構成要素の金属の腐食を抑制することのできる、気相成長装置の管理方法を提供することができる。
本発明の一実施形態にかかるエピタキシャルウェーハの製造方法に用いる気相成長装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態にかかるエピタキシャルウェーハの製造方法のフロー図である。 各温度での、熱力学平衡状態における、金属材料の表面でのガス中の水分濃度(H2O分圧)と、汚染金属の金属化合物(MoCl4)の蒸気圧との関係を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
<エピタキシャルウェーハの製造方法>
図1は、本発明の一実施形態にかかるエピタキシャルウェーハの製造方法に用いる気相成長装置1を示す断面図である。本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法は、図1に示すような気相成長装置1を用いて、該気相成長装置1内でウェーハW(この例ではシリコンウェーハ)上にエピタキシャル膜を成長させる。
図1に示す例では、この気相成長装置1は、チャンバ2を有し、該チャンバ2内に、1枚のウェーハWを水平に支持するサセプタ3が設けられている。チャンバ2は、円環状のベースリング31を、透明石英よりなるアッパードーム32とロアドーム33によって上下から挟んでなり、内部の閉空間は反応炉となっている。気密性を保つために、アッパードーム32とベースリング31の間、及び、ロアドーム33とベースリング10の間にはOリング(図示せず)をそれぞれ挟んでいる。
ウェーハWにエピタキシャル層を成長させるためには、反応ガス(原料ガス及びキャリアガス)をウェーハWの上面に沿って流し、サセプタ3の上に支持されたウェーハWを1000〜1200℃程度の高温に加熱する。このため、気相成長装置1は、反応炉を加熱する熱源(図示せず)をチャンバ2の上下に備えている。上下の熱源としては赤外線ランプや遠赤外線ランプを使用することができ、チャンバ2の上下から輻射熱によりサセプタ3及びウェーハWを加熱する。
チャンバ2の左右には開口4a,4bが形成されており、一方のガス流入口4aから上部反応炉内に原料ガスおよびキャリアガスが流入し、他方のガス排出口4bから反応後のガスおよびキャリアガスが排出される。また、チャンバ2の下方からはパージガス(例えば水素H2)が供給され、下部反応炉に充満したパージガスはロアライナー5に設けられたパージガス排出穴を通してガス排出口から排出される。
原料ガスは、一般にトリクロロシランSiHCl3やジクロロシランSiH2Cl2等のクロロシラン系ガス等の塩化水素ガスが用いられる。これらのガスはキャリアガスである水素H2とともに上部反応炉内に導入され、ウェーハ表面において熱CVD反応によりエピタキシャル層を生成する。サセプタ3は円板形状をしており、その直径はウェーハWよりも大きい。サセプタ3は板面が水平になるように配置されており、サセプタ3の上面にはウェーハWが収納される円形状のウェーハ収納用凹部を設けている。サセプタ3は、ウェーハWを加熱する際にウェーハ全体の温度を均一に保つ均熱盤としての役割を果たす。サセプタ3はエピタキシャル層の成長処理操作の間、ウェーハWの板面と平行な面内において、鉛直軸を回転中心として回転動を行う。
サセプタ3の下面にはサセプタサポート3aが当接し、サセプタ3を下方から支持している。サセプタ支持軸3bの頂上部にこの例では3本のサポートアーム3c(図1においては、2本しか図示されていない)が設けられており、それぞれの先端部にサセプタサポート3aを有する。各サポートアーム3cは上方から見たときにそれぞれが120°の角度を成すように、サセプタ支持軸3bの中心から放射状に配置されている。
サセプタ3は、サセプタ3の中心とサセプタ支持軸3bの軸心とが一致するようにサセプタサポート3aに載置され、サセプタ支持軸3bの回転によりサセプタ3が左右に揺れることなく安定して回転する。サセプタ支持軸3bへの回転は、回転駆動用モータ(図示せず)によって与えられる。セプタ支持軸3b及びサポートアーム3cは、下部熱源からの光を遮ることのないよう、高純度の透明な石英によって形成される。
図2は、本発明の一実施形態にかかるエピタキシャルウェーハの製造方法のフロー図である。以下、本実施形態のフローについて説明する。
図2に示すように、本実施形態では、まず、気相成長装置1内に供給するガス中の水分濃度を計測する(水分濃度計測工程)(ステップS101)。上記のガスは、例えば、反応ガスとして塩化水素ガスを用い、キャリアガスとして水素ガスを用いることができる。この計測は、例えば、気相成長装置1内に設けられた水分計を用いて行うことができる。水分計は、例えばガス流入口4aに取り付けることができる。
また、図2に示すように、本実施形態では、気相成長装置1の金属からなる構成要素の表面温度を計測する(表面温度計測工程)(ステップS102)。該構成要素は、例えば、ステンレス鋼(SUS316L)からなるチャンバ2を構成するベースリング31a、31bである。この計測は、例えば、熱伝対や、放射温度計の既知の温度計を接触又は非接触に設置して行うことができる。温度計は、該構成要素が、反応炉内のガスと接する金属部分の表面温度を計測するのが正確な温度となり好ましいが、金属の熱伝導率は非常に大きいので、該構成要素の炉内ガスに晒されない部分の温度でも代用することができる。
本実施形態では、水分濃度計測工程(ステップS101)の後に、表面温度計測工程(ステップS102)を行っているが、本発明では、水分濃度計測工程(ステップS101)と表面温度計測工程(ステップS102)の順番は、特に限定されず、どちらを先に行ってもよいし、同時に行ってもよい。
次いで、水分濃度計測工程(ステップS101)において計測した水分濃度及び表面温度計測工程(ステップS102)において計測した構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素(例えば、Mo、Ni、Fe、Crの少なくともいずれか)及びガス中の元素(例えば塩化水素ガスの場合は、H、Cl、O)系の熱力学平衡計算によって、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する(計算工程)(ステップS103)。本実施形態では、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧の両方を計算する。
以下、計算工程(ステップS103)について詳細に説明する。
気相成長装置1のチャンバ2の金属からなる構成要素は、金属汚染を防止するために、例えば、電解研磨による不動態皮膜(被覆材)で覆われたステンレス鋼(SUS316L)を用いることが一般的である。しかしながら、これらの被覆材が劣化したり、ピンホールが存在したり、もしくは被覆材が正常であったとしても水分や酸素、塩素が被覆材中を拡散して母材と被覆材界面に達し、そこで金属と反応して揮発性の金属化合物を生成し、ピンホールや拡散を通じてエピ炉内に揮発することでウェーハが汚染される。
このように、母材と被覆材の界面で起こる反応を予測するためには、母材と被覆材との界面での水分、酸素、塩素などの濃度を突き止めることが有効である。母材と被覆材との界面の水分、酸素、塩素などの濃度は、気相中の濃度よりも低くなると考えられる。被覆材/母材界面での平衡酸素分圧、平衡塩素分圧は、気相/被覆材界面での平衡酸素分圧と平衡塩素分圧よりも小さい。
そこで、上記計算工程(ステップS103)では、特に、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、金属化合物の蒸気圧に着目し、それを計算している。
以下、本実施形態の計算工程(ステップS103)について、汚染金属がMoである場合を例として、さらに詳細に説明する。
まず、ガス全体の流量及び上記水分濃度計測工程(ステップS101)において計測した水分濃度により、各生成物の分圧を求める。例えば、気相成長装置1内に流入するガスのガス組成がH2+HCl+H2Oの場合は、ガス全体の流量及び計測した水分濃度(H2O分圧)に基づいて、H2分圧、HCl分圧を求めることができる。
ここで、塩化水素ガスを用いた場合の熱力学平衡の例として、以下の(式1)で表わされるDeacon反応が生じる。
(式1)2HCl+1/2O2←→Cl2+H2O (Deacon反応式)
Deacon反応によれば、上記(式1)に示すように、HClとH2Oが共存する場合、O2やCl2も平衡する。これらとMoとの反応で推定される反応式は、以下の式(2)、(3)の通りである。
(式2)Mo+2Cl2←→MoCl4
(式3)Mo+2H2O+Cl2→MoO2Cl2+2H2
以上の(式1)〜(式3)に示したように、汚染金属がMoである場合、MoCl4及びMoO2Cl2が多く生成されるため、これらの生成物の分圧をMo汚染の判断指標として用いることができる。
これらの式に、計測した水分濃度(H2O分圧)、及び計算したH2分圧、HCl分圧、並びに、気相成長装置内の全圧及び計測した構成要素の表面温度を入力することにより、熱力学平衡計算によって、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧を計算することができる。熱力学平衡計算は、具体的には、ギブスの自由エネルギーが最小となるような、各生成物の分圧を数値計算等のシミュレーションにより求めることができる。このシミュレーションは、例えば、市販されている、科学技術社の「MALT(登録商標)」等を用いて計算することができる。
なお、MoCl4の分圧は、MoO2Cl2の分圧より高いため、MoCl4の分圧をMo汚染の指標として用いることがより好ましい。
汚染金属がNi、Fe、Cr等である場合(汚染金属の金属化合物がNi化合物、Fe化合物、Cr化合物である場合)についても、これらの元素及び気相成長装置1内に流入させるガス中の元素系による熱力学平衡式を用いて、同様に、計算工程(ステップS103)を行うことができる。従って、金属化合物は、Mo化合物、Ni化合物、Fe化合物、及びCr化合物の少なくともいずれかでありえる。
図3は、各温度での、熱力学平衡状態における、金属材料の表面でのガス中の水分濃度(H2O分圧)と、汚染金属の金属化合物(MoCl4)の蒸気圧との関係を示す図である。図3に示すように、金属材料の表面でのガス中の水分濃度及び計測した構成要素の表面温度により、MoCl4分圧が決定されるため、Mo汚染の指標としては、汚染金属の金属化合物(MoCl4)の蒸気圧を用いることの他、金属材料の表面でのガス中の水分濃度(及び計測した構成要素の表面温度)を用いることもできる。
次に、図2に戻って、計算工程において計算した金属材料の表面での水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、計算工程において計算した金属材料の表面での汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定する(汚染判定工程)。本実施形態では、まず、計算工程において計算した金属材料の表面での水分濃度が所定の閾値以上である場合に、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定し、該水分濃度が所定の閾値未満である場合には、次のステップ(ステップS105)へと進む(ステップS104)。
水分濃度の所定の閾値は、2×10-4atm以下(例えば2×10-4atm)とすることができ、好ましくは1×10-4atm以下(例えば1×10-4atm)とすることができ、1×10-5atm以下(例えば1×10-5atm)とすることがさらに好ましい。より確実に金属汚染を管理することができるからである。
上記水分濃度が所定の閾値未満である場合には、計算工程において計算した金属材料の表面での汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合に、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定し、該汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値未満である場合に、気相成長装置1の構成要素が汚染していないと判定する(ステップS105)。
上記汚染金属の金属化合物の蒸気圧の所定の閾値は、1×10-10atm以下(例えば1×10-10atm)とすることができ、1×10-15atm以下(例えば1×10-15atm)とすることが好ましい。より確実に金属汚染を管理することができるからである。
上記汚染判定工程(ステップS104及びステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定された場合は、気相成長装置1内に流入するガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、気相成長装置1内の温度を再設定する(再設定工程)(ステップS106)。汚染を低減するためには、ガスの総流量であれば、流量をより低減するように再設定し、ガスの流量割合であれば、ガス全体の総流量を変えずに、原料ガスまたは塩化水素ガスの流量に対してキャリアガスの流量を多くする。塩化水素ガスに対してキャリアガスの流量を多くすることが効果が大きい。また、気相成長装置1内の金属材料の表面温度であれば、温度をより低温に再設定する。
また、気相成長装置1内の金属材料の表面温度は、気相成長装置1内の金属材料の表面温度とすることができる。金属材料を冷却する冷却水の温度を低下させることにより低減させることができる。この場合、結露を防止するために常温以上とすることが好ましい。金属からなる構成要素の温度が下がるように、該構成要素は冷却水路を有することが好ましい。
以上によれば、気相成長装置1内の金属汚染(この例ではMo汚染)を低減することができる。
なお、ステップS101からステップS106において、水素濃度、塩化水素濃度、水分濃度、金属表面温度を計測する(初期設定値)を行うタイミングは、エッチングプロセスにて実施されることが好ましい。ステップS106にて、気相成長装置1内に流入するガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、気相成長装置1内の温度を再設定した場合も、同様に、エッチングプロセスにて実施されることが好ましい。あるいは、シリコンウェーハをチャンバ2内に導入した場合は、塩化水素ガスを流す工程にて行なっても良い。
ここでいう、エッチングプロセスとは、シリコンウェーハをチャンバ2内へ導入し、昇温して、エピタキシャル成長を行うプロセスの前又は後に行う、シリコンウェーハを導入せずチャンバ2に付着したシリコンポリマーや汚染を除去することを目的とするプロセスである。
図3に示したように、気相成長装置1内の温度が高温であるほど、MoCl4分圧が高くなる(なお、この例では、200℃以上では飽和して、200℃、250℃、及び300℃では差異が生じていない)。このため、図3に示したように、温度ごとの、熱力学平衡状態における、H2O分圧と、汚染金属の金属化合物(MoCl4)の蒸気圧との関係を求めておくことにより、汚染判定工程により気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定され、再設定工程により気相成長装置内の温度を再設定する場合の再設定温度をより適切に決定することができる。図3に示した例では、上記汚染金属の金属化合物の蒸気圧の1.00×10-15を閾値とする場合、例えば再設定温度を100℃にすることができる。
ここで、本発明では、再設定工程(ステップS106)に代わって、以下の被覆材決定工程を行うこともできる。すなわち、気相成長装置1の構成要素が所定の被覆材により被覆されている場合、汚染判定工程(ステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定された場合、構成要素の前記所定の被覆材を、該所定の被覆材とは別の種類及び/又は異なる厚さの被覆材に交換する(被覆材決定工程)(ステップS106−2)(図2には示していない)。被覆材としては、一例としては、Cr23、Cr2O3・NiO、シリカコート、又はDLCコートを用いることができるが、上記の順に汚染を生じさせやすい。このため、より汚染の生じにくい種類の被覆材に交換することができ、例えば、Cr23を用いて、汚染判定工程(ステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定された場合、Cr2O3・NiO、シリカコート、又はDLCコートに交換することができる。あるいは、同じ材質で厚さを変更する場合には、厚みを厚くすることができる。
この場合も、気相成長装置1内の金属汚染(この例ではMo汚染)を低減することができる。
なお、気相成長装置1の構成要素が汚染していないと判定された場合は、当該所定の被覆材をそのまま用いることができる。
上記再設定工程(ステップS106)又は上記被覆材決定工程(ステップS106−2)により、気相成長装置1内に流入するガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、気相成長装置1内の温度を再設定し、あるいは、構成要素の所定の被覆材を、該所定の被覆材とは別の種類及び/又は異なる厚さの被覆材に交換した後、最初の工程である、水分濃度計測工程(ステップS101)(又は表面温度計測工程(ステップS102))に戻って、上記の工程を再び行う。このことは、上記汚染判定工程において、気相成長装置1の構成要素が汚染していないと判定されるまで繰り返し行うことができる。
そして、上記汚染判定工程(ステップS104及びステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していないと判定された場合には、エピタキシャルウェーハの製造を開始する(ステップS107)。なお、エピタキシャル成長は、通常の方法で行うことができ、エピタキシャル層の厚さも通常の範囲とすることができる。
本実施形態のエピタキシャルウェーハの製造方法によれば、気相成長装置1の金属からなる構成要素の汚染金属による汚染管理を適切に行って、汚染の少ない状況下でエピタキシャルウェーハの製造を開始することができる。従って、エピタキシャルウェーハのエピタキシャル層のライフタイムを向上させることができる。
さらに、この方法は、特別な装置等を必要としないため、安価な設備で行うことができる。また、エピタキシャルウェーハの製造開始までの時間を短縮して、歩留まりを向上させることができる。
<気相成長装置の管理方法>
本発明の一実施形態にかかる気相成長装置の管理方法についても、図1、図3、及び図2のステップS101〜ステップS106(又はステップS106−2)について既に説明したのと同様にして行うことができる。
すなわち、本発明の一実施形態にかかる気相成長装置の管理方法は、エピタキシャルウェーハの製造に用いる気相成長装置1の管理方法であり、気相成長装置1内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程(ステップS101)と、気相成長装置1の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程(ステップS102)と、水分濃度計測工程(ステップS101)において計測した水分濃度及び表面温度計測工程(ステップS102)において計測した構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及びガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程(ステップS103)と、計算工程(ステップS103)において計算した金属材料の表面での水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、計算工程(ステップS103)において計算した金属材料の表面での汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程(ステップS104、ステップS105)と、を含む。
本実施形態では、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧の両方を計算し、計算した水分濃度が所定の閾値以上である場合には、上述の再設定工程(ステップS106)へと進み、計算した水分濃度が所定の閾値未満である場合には、計算した汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合には、上述の再設定工程(ステップS106)へと進み、計算した汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値未満である場合には、汚染していないものと判定して管理することができる。
本実施形態の気相成長装置の管理方法によれば、構成要素の金属の腐食を抑制することができる。
そして、好ましくは、汚染判定工程(ステップS104、ステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定された場合、ガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、気相成長装置1内の温度を再設定する(再設定工程)(ステップS106)。
あるいは、好ましくは、構成要素は、所定の被覆材により被覆され、汚染判定工程(ステップS104、ステップS105)において、気相成長装置1の構成要素が汚染していると判定された場合、構成要素の所定の被覆材を、該所定の被覆材とは別の種類及び/又は異なる厚さの被覆材に交換する(被覆材決定工程)(ステップS106−2)。
また、金属材料の表面での金属化合物の蒸気圧の所定の閾値は、1×10-10atm以下(例えば1×10-10atm)とすることができ、1×10-15atm以下(例えば1×10-15atm)とすることが好ましい。さらに、水分濃度の所定の閾値は2×10-4atm以下(例えば2×10-4atm)とすることができ、好ましくは1×10-4atm以下(例えば1×10-4atm)とすることができ、1×10-5atm以下(例えば1×10-5atm)とすることがさらに好ましい。
汚染金属は、例えばMo、Ni、Fe、Cr等であり、汚染金属の金属化合物は、Mo化合物、Ni化合物、Fe化合物、及びCr化合物の少なくともいずれかでありえる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に何ら限定されるものではない。例えば、上述の実施形態においては、計算工程(ステップS103)において、金属材料の表面での、ガス中の水分濃度、及び、汚染金属の金属化合物の蒸気圧の両方を計算しているが、いずれか一方のみを計算し、それを指標として汚染判定を行うこともできる。
また、上述の実施形態においては、計算したガス中の水分濃度に基づいて汚染判定を行った(ステップS104)後、計算した汚染金属の金属化合物の蒸気圧に基づいて汚染判定を行っている(ステップS105)が、計算した汚染金属の金属化合物の蒸気圧に基づいて汚染判定を行った後に、計算したガス中の水分濃度に基づいて汚染判定を行うこともできる。
さらに、上述の実施形態においては、計算したガス中の水分濃度に基づいて汚染判定と計算した汚染金属の金属化合物の蒸気圧に基づいた汚染判定とのいずれかで汚染していると判定された場合には、汚染が生じているものと判定しているが、一方の判定により汚染していないと判定された場合には、他方の判定により汚染していると判定された場合であっても、汚染していないと判定するようにすることもできる。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
本発明の効果を確かめるため、図1に示した気相成長装置1を用い、図2に示したフローに従って、エッチングプロセスにて汚染管理を行った後で製造を開始したエピタキシャルウェーハ(発明例)と、当該フローを経ずに、別の汚染管理方法の下、製造を開始したエピタキシャルウェーハ(比較例)とで、ライフタイムを評価する試験を行った。
試験の対象としたウェーハは、発明例、比較例共に、ウェーハ抵抗10Ω・cmのボロンドープp型CZシリコンウェーハ(直径300mm、厚み775μm)である。
なお、発明例のエッチングプロセスは、初期設定として、炉内の温度を1160℃、塩化水素の流量を25slm、水素ガスの流量を20slmとし、30秒間処理した。
発明例について、上記水分濃度計測工程を行い、塩化水素ガスの水分濃度を計測した値は1ppmであった。また、上記表面温度計測工程を行い、炉内のベースリングである金属材料の表面温度を計測した結果200℃であった。
次いで、計算工程により、計測した水分濃度及び金属材料の表面温度値を用いて、Moと水素と塩化水素とH2Oの熱力学平衡計算を行い、金属材料表面でのH2O分圧とMoCl4分圧を算出したところ、それぞれ3×10-4atmと1×10-9atmであった。なお、エピタキシャル炉内の圧力(全圧)は、常圧で、1atmである。
水分濃度の所定の閾値は2×10-4atmとし、汚染金属の金属化合物の蒸気圧の所定の閾値は1×10-15atmとし、汚染金属としてはMoを対象とし、汚染判定工程を行った。MoCl4の算出値が1×10-9atmであり、閾値より高いことが分かったので、H2O分圧が2×10-4atm以下、且つ、MoCl4の分圧が1×10-15atm以下となるよう領域に入るように、金属材料を冷却する冷却水の温度を低下させるため冷却水量を増加させた。
そして、再度、水分濃度計測工程、表面温度計測工程、計算工程を繰り返し、その後、汚染判定工程により、H2O分圧及びMoCl4分圧が上記所定の閾値未満であることを確認した。
次に、比較例において、汚染管理は、エピタキシャル炉を解体洗浄実施し、組み立て、炉内へ水素ガスを導入し、ベーク及び塩化水素ガスを導入してエッチングを複数回行った。
評価のためのエピタキシャル成長条件は、発明例、比較例共に、上記のライフタイム測定用ウェーハを気相成長装置のサセプタに載置し、1150度まで昇温し、水素ガスを80slm流し、15秒ベーク後、キャリアガスと共にトリクロロシラン(SiHCL3)ガスを気相成長装置の炉内に供給して、1150度の温度でエピタキシャル成長を行い、シリコンウェーハ表面に厚さ4μmのエピタキシャル膜を形成した。
<ライフタイム>
ライフタイムは、Semilab社製μ−PCD法によりウェーハのキャリア(正孔と電子)の再結合時間(再結合ライフタイム)を測定することにより求めた。モニタウェーハに重金属汚染などが存在すると再結合ライフタイムが短くなるので、再結合ライフタイムを測定することによってモニタウェーハの清浄度を容易に確認することができる。
まず、ウェーハを、ケミカルパッシベーション(ヨウ素を含有するエタノール(ヨウ素エタノール液に浸漬)にて表面不活性化処理を行い、その後、レーザー光(励起光)を照射しμ−PCD法にて測定した。
評価結果を以下の表1に示す。
Figure 2019102541
表1に示すように、発明例のエピタキシャルウェーハは、比較例のエピタキシャルウェーハに比べて、エピタキシャル層のライフタイムが長いことが分かる。このことから、エピタキシャル層の金属汚染が低減されたことがうかがえる。
1:気相成長装置
2:チャンバ
3:サセプタ
3a:サセプタサポート
3b:サセプタ支持軸
3c:サポートアーム
31a、31b:ベースリング
32:アッパードーム
33:ロアドーム
4a:開口(ガス流入口)
4b:開口(ガス排出口)
5:ロアライナー
W:ウェーハ
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法は、気相成長装置を用いて、該気相成長装置内でウェーハ上にエピタキシャル膜を成長させるものであり、
前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記構成要素の金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含むことを特徴とする。
本発明のエピタキシャルウェーハの製造方法では、前記計算工程において、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記金属化合物の蒸気圧の両方を計算し、
前記汚染判定工程において、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値未満である場合は、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、所定の閾値未満である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していないと判定することが好ましい。
本発明の気相成長装置の管理方法は、エピタキシャルウェーハの製造に用いる気相成長装置の管理方法であって、
前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記構成要素の金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含むことを特徴とする。

Claims (7)

  1. 気相成長装置を用いて、該気相成長装置内でウェーハ上にエピタキシャル膜を成長させる、エピタキシャルウェーハの製造方法であって、
    前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
    前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
    前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
    前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含む、エピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記汚染判定工程において、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定された場合、前記ガスの総流量及び/又は流量割合、及び/又は、前記気相成長装置内の温度を再設定する、再設定工程をさらに含む、請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 前記構成要素は、所定の被覆材により被覆され、
    前記汚染判定工程において、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定された場合、前記構成要素の前記所定の被覆材を、該所定の被覆材とは別の種類及び/又は異なる厚さの被覆材に交換する、被覆材決定工程をさらに含む、請求項1に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  4. 前記計算工程において、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記金属化合物の蒸気圧の両方を計算し、
    前記汚染判定工程において、
    前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、
    前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記ガス中の水分濃度が所定の閾値未満である場合は、
    前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記金属塩化物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定し、所定の閾値未満である場合は、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していないと判定する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  5. 前記金属材料の表面での前記金属化合物の蒸気圧の前記所定の閾値は、1×10-15atm以下である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  6. 前記金属化合物は、Mo化合物、Ni化合物、Fe化合物、及びCr化合物の少なくともいずれかである、請求項1〜5に記載のエピタキシャルウェーハの製造方法。
  7. エピタキシャルウェーハの製造に用いる気相成長装置の管理方法であって、
    前記気相成長装置内に供給するガス中の水分濃度を計測する、水分濃度計測工程と、
    前記気相成長装置の金属からなる構成要素の表面温度を計測する、表面温度計測工程と、
    前記水分濃度計測工程において計測した前記水分濃度及び前記表面温度計測工程において計測した前記構成要素の表面温度を用いて、汚染金属の元素及び前記ガス中の元素系の熱力学平衡計算によって、前記金属材料の表面での、前記ガス中の水分濃度、及び、前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧のうち、少なくともいずれかを計算する、計算工程と、
    前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記水分濃度が所定の閾値以上である場合、及び、前記計算工程において計算した前記金属材料の表面での前記汚染金属の金属化合物の蒸気圧が所定の閾値以上である場合の、少なくともいずれかの場合に、前記気相成長装置の前記構成要素が汚染していると判定する、汚染判定工程と、を含むことを特徴とする、気相成長装置の管理方法。
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