JP2019101146A - 撮像レンズ及びこれを備える撮像装置 - Google Patents

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孝亮 寺西
洋平 永井
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洋平 永井
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Yudai Imagami
悠大 今上
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Abstract

【課題】広角で、周辺部での歪曲収差の絶対値が小さい撮像レンズ及びこれを備える撮像装置を提供する。【解決手段】撮像レンズ110は、物体側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3と、開口絞りSTと、正の屈折力を有する第4レンズL4と、負の屈折力を有する第5レンズL5と、正の屈折力を有する第6レンズL6と、を備える。第2レンズL2と第6レンズL6の少なくとも一方の面は非球面であり、撮像レンズ110は、レンズ全系の焦点距離をf、前記第3レンズの焦点距離をf3とした場合に、1.9<f3/f<2.1を満たす。【選択図】図1

Description

本発明は、撮像レンズ及びこれを備える撮像装置に関する。
車載カメラを用いた運転支援システムの開発が進められている。車載カメラに備えられる撮像レンズとして、広角で、明るい撮像レンズが求められている。
例えば、特許文献1は、広角で、明るい撮像レンズ系として、最も像側に位置する第6レンズの中心厚をt6、レンズ系全体の焦点距離をfとした場合、0.5≦t6/fを満足する撮像レンズ系を開示している。また、特許文献1は、撮像レンズ系の歪曲収差が、画面中心近傍でプラスになるので、画面中心近傍での像を画面周辺での像よりも大きく映し出すことが可能となり、画像判別等が容易になることを開示している。
特開2016−65954号公報
特許文献1の撮像レンズ系は、像高が大きい領域(画面の周辺部)における歪曲収差の絶対値が大きく、周辺部(例えば、車両の周辺)に位置する被写体の判別が困難になる。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、広角で、周辺部での歪曲収差の絶対値が小さい撮像レンズ及びこれを備える撮像装置を提供することを目的とする。また、本発明は、中心部の像が周辺部の像に比べて大きく射影できる撮像レンズ及びこれを備える撮像装置を提供することを他の目的とする。
(1)上記の目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る撮像レンズは、
物体側から順に、
負の屈折力を有する第1レンズと、
負の屈折力を有する第2レンズと、
正の屈折力を有する第3レンズと、
開口絞りと、
正の屈折力を有する第4レンズと、
負の屈折力を有する第5レンズと、
正の屈折力を有する第6レンズと、を備え、
前記第2レンズと前記第6レンズの少なくとも一方の面は、非球面であり、
レンズ全系の焦点距離をf、前記第3レンズの焦点距離をf3とした場合に、下記の条件式(1)を満たす。
1.9<f3/f<2.1 (1)
この構成により、広角で、周辺部での歪曲収差の絶対値が小さい撮像レンズを実現できる。また、中心部の像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
(2)上記の撮像レンズは、
前記第1レンズの焦点距離をf1とした場合に、下記の条件式(2)を満たしてもよい。
−3.1<f1/f<−2.6 (2)
この構成により、広角で、周辺部での歪曲収差の絶対値が小さい撮像レンズを、より容易に実現できる。また、中心部の像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
(3)上記の撮像レンズは、
前記第2レンズの焦点距離をf2とした場合に、下記の条件式(3)を満たしてもよい。
f2/f>−2.238 (3)
(4)上記の撮像レンズは、
前記第6レンズの焦点距離をf6とした場合に、下記の条件式(4)を満たしてもよい。
f6/f>2.084 (4)
上記(3)、(4)の構成により、偽解像を抑制できる。
(5)上記の撮像レンズは、
理想像高をy0、半画角をθとした場合に、下記の条件式(5)を満たして像を射影してもよい。
f×θ≦y0≦f×tanθ (5)
この構成により、中心部の像が周辺部の像に比べて大きく射影する撮像レンズを、容易に実現できる。また、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくできる。
(6)上記の撮像レンズは、
前記第2レンズと前記第6レンズが樹脂から構成されてもよい。
この構成により、安価に撮像レンズを作製できる。
(7)本発明の第2の観点に係る撮像装置は、
上記撮像レンズと、
上記撮像レンズにより、被写体の像が受光面に結像される撮像素子と、を備える。
本発明によれば、広角で、周辺部での歪曲収差の絶対値が小さい撮像レンズ及びこれを備える撮像装置を実現できる。また、本発明によれば、中心部の像が周辺部の像に比べて大きく射影できる撮像レンズ及びこれを備える撮像装置を実現できる。
本発明の実施の形態に係る撮像装置を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る撮像レンズの断面図である。 本発明の実施の形態に係る中心部を示す模式図である。 本発明の実施例1に係る撮像レンズの断面図である。 本発明の実施例1に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例1に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例1に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例1に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例1に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 本発明の実施例2に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例2に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例2に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例2に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例2に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 本発明の実施例3に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例3に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例3に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例3に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例3に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 本発明の実施例4に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例4に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例4に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例4に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例4に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 本発明の実施例5に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例5に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例5に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例5に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例5に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 本発明の実施例6に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例6に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 本発明の実施例6に係る非点収差を示す図である。 本発明の実施例6に係る球面収差を示す図である。 本発明の実施例6に係るナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す図である。 比較例1に係る撮像レンズの断面図である。 比較例1に係る中心射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。 比較例1に係る等距離射影方式の理想像高に対する歪曲収差を示す図である。
図面を参照して、本発明の実施の形態に係る撮像装置100を説明する。
撮像装置100は、図1に示すように、物体(被写体)側から順に、被写体の像を像面Pに結像する撮像レンズ110と、カバーガラス120と、図示しない受光面が像面Pに配置された撮像素子130とを、備える。撮像装置100は、さらに、撮像レンズ110とカバーガラス120と撮像素子130とを収納する、図示しない筐体を備える。撮像装置100は、例えば、車載カメラである。
なお、図1においては、理解を容易にするためにハッチングを省略している。以下の図面においても同様である。
撮像レンズ110は、被写体(車両、標識、歩行者等)の像を、像面Pに結像する。撮像レンズ110の具体的な構成は、後述する。
カバーガラス120は、撮像レンズ110と撮像素子130との間に配置され、撮像素子130を保護する。本明細書では、カバーガラス120の物体側の面をS16、像側の面をS17とする。
撮像素子130は、CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサである。撮像素子130の受光面が、撮像レンズ110の像面Pに配置され、被写体の像が撮像素子130の受光面に結像される。撮像素子130は、被写体の像を電気信号に変換する。
次に、撮像レンズ110の具体的な構成を説明する。
撮像レンズ110は、図2に示すように、物体(被写体)側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3と、開口絞りSTと、正の屈折力を有する第4レンズL4と、負の屈折力を有する第5レンズL5と、正の屈折力を有する第6レンズL6とを備える。撮像レンズ110は、さらに、第2レンズL2と第3レンズL3との間と、第6レンズL6と撮像装置100のカバーガラス120との間に、それぞれ、副絞りSST1、SST2を備える。また、撮像レンズ110は光軸Qを有する。
第1レンズL1は、負の屈折力を有し、ガラスから構成される。第1レンズL1は、負のメニスカスレンズであり、凸面である物体側の面S1と凹面である像側の面S2とを有する。面S1、S2は球面である。
第1レンズL1は、下記の条件式(2)を満たすことが好ましい。ここで、fは撮像レンズ110全系の焦点距離、f1は第1レンズL1の焦点距離である。
−3.1<f1/f<−2.6 (2)
第2レンズL2は、負の屈折力を有し、樹脂から構成される。第2レンズL2は、負のメニスカスレンズであり、凸面である物体側の面S3と凹面である像側の面S4とを有する。面S3、S4は非球面であり、第2レンズL2は非球面レンズとなる。第2レンズL2は、歪曲収差、非点収差、コマ収差、像面湾曲を補正し、特に、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくする。
第2レンズL2は、下記の条件式(3)を満たすことが好ましい。ここで、f2は第2レンズL2の焦点距離である。
f2/f>−2.238 (3)
条件式(3)を満たすことにより、撮像レンズ110は偽解像を抑制できる。
副絞りSST1は、第2レンズL2と第3レンズL3との間に配置され、不要な光を除去する。副絞りSST1は、非透光性の樹脂から構成される。副絞りSST1は、面S5を有する。
第3レンズL3は、正の屈折力を有し、ガラスから構成される。第3レンズL3は、両凸レンズであり、凸面である物体側の面S6と凸面である像側の面S7とを有する。面S6、S7は球面である。
本実施の形態では、第3レンズL3は、下記の条件式(1)を満たす。ここで、f3は第3レンズL3の焦点距離である。
1.9<f3/f<2.1 (1)
条件式(1)を満たすことにより、開口絞りSTより物体側における負の屈折力と正の屈折力の整合が図られ、第2レンズL2と第6レンズL6における歪曲収差の補正が容易になり、撮像レンズ110は、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくできる。
また、条件式(1)を満たすことにより、撮像レンズ110は、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
なお、中心部Cとは、光軸Qを中心とする円形の領域であり、領域の大きさは用途、目的等により異なる。例えば、中心部Cは、図3に示すように、光軸Qを中心とする最大像高の20%以下の像高を有する像が射影される領域である。周辺部は、例えば、光軸Qを中心とする最大像高の70%以上の像高を有する像が射影される領域である。
開口絞りSTは、非透光性の樹脂から構成される。開口絞りSTは、面S8を有する。
第4レンズL4は、正の屈折力を有し、ガラスから構成される。第4レンズL4は、両凸レンズであり、凸面である物体側の面S9と凸面である像側の面S10とを有する。第5レンズL5は、負の屈折力を有し、ガラスから構成される。第5レンズL5は、両凹レンズであり、凹面である物体側の面S11と凹面である像側の面S12とを有する。
第4レンズL4の面S9、S10と第5レンズL5の面S11、S12は球面であり、第4レンズL4の面S10と第5レンズL5の面S11は接合される。第4レンズL4と第5レンズL5は、色収差等を補正する。
第6レンズL6は、正の屈折力を有し、樹脂から構成される。第6レンズL6は、両凸レンズであり、凸面である物体側の面S13と凸面である像側の面S14とを有する。面S13、S14は非球面であり、第6レンズL6は非球面レンズとなる。最も像側に位置する第6レンズL6を非球面レンズとすることにより、像面Pへ入射する光の出射角を容易に制御できるので、歪曲収差、非点収差、コマ収差、像面湾曲の補正が容易になり、特に、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくできる。
第6レンズL6は、下記の条件式(4)を満たすことが好ましい。ここで、f6は第6レンズL6の焦点距離である。
f6/f>2.084 (4)
条件式(4)を満たすことにより、撮像レンズ110は偽解像を抑制できる。
副絞りSST2は、第6レンズL6と撮像装置100のカバーガラス120との間に配置され、不要な光を除去する。副絞りSST2は、非透光性の樹脂から構成される。副絞りSST2は、面S15を有する。
以下に、撮像レンズ110の具体的な数値による実施例を示す。以下の実施例において、Si(i=1〜17)は、第1レンズL1、第2レンズL2、副絞りSST1、第3レンズL3、開口絞りST、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、副絞りSST2、カバーガラス120の面番号を示す。Riは面Siの曲率半径を、Diは光軸Q上における面Siと面Si+1の間隔を示す。また、Ndiとνdiは、それぞれ、面Siを有する第1レンズL1〜第6レンズL6又はカバーガラス120のd線(波長587.56nm)に対する、屈折率とアッベ数を示す。fi(i=1〜6)は、第1レンズL1〜第6レンズL6のそれぞれの焦点距離を示す。なお、長さの単位は「mm」である。
(実施例1)
実施例1は、撮像レンズ110の水平画角を85°とした例である。図4は、実施例1に係る撮像レンズ110の断面図である。実施例1に係る撮像レンズ110と撮像素子130の仕様諸元と、撮像レンズ110の面データとを以下に示す。
(仕様諸元)
F値:F=2.040、半画角:θ=48.27°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.596mm、バックフォーカス:BF=4.55mm、レンズ全長:TL=21.82mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.218mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm、撮像素子130のナイキスト周波数:172lp/mm、撮像素子130のハーフナイキスト周波数:86lp/mm
実施例1に係る撮像レンズ110の面データを、表1に示す。
Figure 2019101146
実施例1に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表2に示す。なお、表2において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例1に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表3に示す。
Figure 2019101146













表3に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例1に係る撮像レンズ110では、f1/f=−2.866、f2/f=−2.244、f3/f=2.018、f6/f=2.091となり、実施例1に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)、(4)を満たし、条件式(3)を満たしていない。
まず、実施例1に係る撮像レンズ110の歪曲収差と射影される像の大きさについて、説明する。
図5、6は、それぞれ、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差を示す。中心射影方式では、理想像高y0はtanθに比例し、y0=f×tanθの関係にある(θは撮像レンズ110の半画角)。また、等距離射影方式では、理想像高y0は半画角θに比例し、y0=f×θの関係にある。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図5に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.5%(像高y=3.194mm)であり、歪曲収差は、周辺部(像高が大きい領域)において、被写体を十分判別できる程度に絶対値が小さくなっている。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図6に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が5.8%(像高y=3.194mm)であり、周辺部において、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差の絶対値が小さい。
さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差が、図5に示すように、像高yの増加に伴い0%から小さくなっていくので、像高が大きい領域(周辺部)に射影される像の像高は、中心部Cに射影される像の像高に比べて小さくなる。したがって、中心部Cの像は周辺部の像に比べて大きく射影される。
以上のように、実施例1に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)、(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくできる。また、実施例1に係る撮像レンズ110は、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
例えば、撮像装置100が撮像レンズ110の光軸Qを車両の正面に向けて車両に搭載された場合、撮像装置100によって撮像された画像の中心部に位置する遠方の被写体の像は、周辺部の被写体の像に比べて大きくなり、撮像された画像から車両の正面方向に位置する遠方の被写体を容易に判別できる。また、撮像装置100は、車両の正面方向に位置する遠方の被写体と共に、車両の周辺の被写体を判別可能に撮像できる。
次に、実施例1に係る撮像レンズ110の非点収差を説明する。
図7は、g線(波長435.84nm)、d線、c線(波長656.27nm)における非点収差を示す。図7において、縦軸は像高を示し、横軸は像点(像面)の位置を示す。符号tは、タンジェンタル像点(タンジェンタル像面)を示し、符号sはサジタル像点(サジタル像面)を示す。符号t、sは、以下の図面においても、同様である。実施例1に係る撮像レンズ110の非点収差は、図7に示すように、十分に補正されている。
最後に、実施例1に係る撮像レンズ110の球面収差と、解像力と偽解像について、説明する。
図8は、g線、d線、c線における球面収差を示す。図9は、像高y=0mm(入射高さh=0)での、ナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTF(Modulation Transfer Function)を示す。なお、図8において、縦軸は、入射瞳位置での高さを1.0とした入射高さhである。図9において、横軸は、ハーフナイキスト周波数におけるMTF値が最大となるフォーカス位置からのずれ量(デフォーカス量)である。
実施例1に係る撮像レンズ110の球面収差は、図8に示すように、例えばd線で−0.0243mm(入射高さh=1.0)〜0.0392mm(入射高さh=0.0)であり、後述する、条件式(3)、(4)を満たさない実施例6に係る撮像レンズ110球面収差(d線:−0.0116mm(入射高さh=1.0)〜0.0261mm(入射高さh=0.0))に比べて、入射高さh=0.0における球面収差と入射高さh=1.0における球面収差との差が大きくなる。
一方、実施例1に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、図9に示すように、40%以下(最大値35.1%)となり、実施例6に係るナイキスト周波数におけるMTFの最大値は40%より大きくなる(最大値48.4%)。
一般に、ナイキスト周波数におけるMTFの最大値が40%より大きい場合、偽色、モアレ等の偽解像が生じる可能性がある。実施例1に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTF値は40%以下であるので、撮像レンズ110は、条件式(4)を満たして偽解像を抑制できる。なお、実施例1に係る撮像レンズ110では、図9に示すように、ハーフナイキスト周波数におけるMTFの最大値が60%以上であるので、撮像レンズ110の結像性能は保たれる。
以上のように、条件式(4)を満たすことにより、実施例1に係る撮像レンズ110の入射高さh=0.0における球面収差と入射高さh=1.0における球面収差との差を大きくし、偽解像を抑制できる。なお、以下では、入射高さh=0.0における球面収差と入射高さh=1.0における球面収差との差を、球面収差の倒れ量とする。実施例1に係る撮像レンズ110と実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、それぞれ、0.0635mm(d線)と0.0377mm(d線)となる。
以上のように、実施例1に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)、(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくできる。また、実施例1に係る撮像レンズ110は、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。さらに、実施例1に係る撮像レンズ110は、条件式(4)を満たすことにより、偽解像を抑制できる。実施例1に係る撮像レンズ110は、F値F=2.040、半画角θ=48.27°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(実施例2)
実施例2は、実施例1に係る撮像レンズ110から、第1レンズL1の焦点距離f1を長くし、第2レンズL2と第6レンズL6とを変更した例である。実施例2に係る撮像レンズ110の仕様諸元と、撮像レンズ110の面データとを以下に示す。なお、実施例2に係る撮像素子130の仕様諸元は、実施例1に係る撮像素子130の仕様諸元と同様である。
(仕様諸元)
F値:F=2.035、半画角:θ=48.20°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.600mm、バックフォーカス:BF=4.58mm、レンズ全長:TL=21.83mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.224mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm
実施例2に係る撮像レンズ110の面データを、表4に示す。
Figure 2019101146
実施例2に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表5に示す。なお、表5において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例2に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表6に示す。
Figure 2019101146













表6に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例2に係る撮像レンズ110では、f1/f=−3.058、f2/f=−2.108、f3/f=2.016、f6/f=2.084となり、実施例2に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たし、条件式(4)を満たしていない。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図10に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.2%(像高y=3.194mm)である。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図11に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が6.1%(像高y=3.194mm)である。さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、像高yの増加に伴い0%から小さくなっている。
したがって、実施例2に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
図12は、g線、d線、c線における非点収差を示す。実施例2に係る撮像レンズ110の非点収差は、図12に示すように、十分に補正されている。
図13は、g線、d線、c線における球面収差を示す。実施例2に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、例えばd線で0.0906mmであり、実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量に比べて大きい。また、実施例2に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、図14に示すように、40%以下(最大値27.6%)である。したがって、実施例2に係る撮像レンズ110は、条件式(3)を満たして偽解像を抑制できる。
以上のように、実施例2に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。さらに、実施例2に係る撮像レンズ110は、条件式(3)を満たして偽解像を抑制できる。実施例2に係る撮像レンズ110は、F値F=2.035、半画角θ=48.20°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(実施例3)
実施例3は、実施例1に係る撮像レンズ110から、第1レンズL1の焦点距離f1を短くし、第2レンズL2と第6レンズL6とを変更した例である。実施例3に係る撮像レンズ110の面データを表7に示す。なお、実施例3に係る撮像レンズ110の仕様諸元は、バックフォーカス:BF=4.60mm、レンズ全長:TL=21.82mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.282mmであることを除き、実施例2に係る撮像レンズ110と同様である。また、実施例3に係る撮像素子130の仕様は、実施例1に係る撮像素子130の仕様と同様である。
Figure 2019101146
実施例3に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表8に示す。なお、表8において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例3に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表9に示す。
Figure 2019101146













表9に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例3に係る撮像レンズ110では、f1/f=−2.609、f2/f=−2.371、f3/f=2.016、f6/f=2.128となり、実施例3に係る撮像レンズ110は条件式(1)、(2)、(4)を満たし、条件式(3)を満たしていない。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図15に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.3%(像高y=3.194mm)である。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図16に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が6.0%(像高y=3.194mm)である。さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、像高yの増加に伴い0%から小さくなっている。
したがって、実施例3に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)、(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
図17は、g線、d線、c線における非点収差を示す。実施例3に係る撮像レンズ110の非点収差は、図17に示すように、十分に補正されている。
図18は、g線、d線、c線における球面収差を示す。実施例3に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、例えばd線で0.0905mmであり、実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量に比べて大きい。また、実施例3に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、図19に示すように、40%以下(最大値27.3%)である。したがって、撮像レンズ110は、条件式(4)を満たして偽解像を抑制できる。
以上のように、実施例3に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)、(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。さらに、実施例3に係る撮像レンズ110は、条件式(4)を満たして偽解像を抑制できる。実施例3に係る撮像レンズ110は、F値F=2.035、半画角θ=48.20°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(実施例4)
実施例4は、実施例1に係る撮像レンズ110から、第3レンズL3の焦点距離f3を短くし、第2レンズL2と第6レンズL6とを変更した例である。実施例4に係る撮像レンズ110の仕様諸元と、撮像レンズ110の面データとを以下に示す。なお、実施例4に係る撮像素子130の仕様諸元は、実施例1に係る撮像素子130の仕様諸元と同様である。
(仕様諸元)
F値:F=2.050、半画角:θ=48.30°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.590mm、バックフォーカス:BF=4.53mm、レンズ全長:TL=20.59mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.224mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm
実施例4に係る撮像レンズ110の面データを、表10に示す。
Figure 2019101146
実施例4に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表11に示す。なお、表11において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例4に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表12に示す。
Figure 2019101146













表12に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例4に係る撮像レンズ110では、f1/f=−2.870、f2/f=−2.045、f3/f=1.926、f6/f=2.141となり、実施例4に係る撮像レンズ110は条件式(1)〜(4)を満たしている。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図20に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.4%(像高y=3.194mm)である。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図21に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が6.0%(像高y=3.194mm)である。さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、像高yの増加に伴い0%から小さくなっている。
したがって、実施例4に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
図22は、g線、d線、c線における非点収差を示す。実施例4に係る撮像レンズ110の非点収差は、図22に示すように、十分に補正されている。
図23は、g線、d線、c線における球面収差を示す。実施例4に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、例えばd線で0.0680mmであり、実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量に比べて大きい。また、実施例4に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、図24に示すように、40%以下(最大値30.9%)である。したがって、実施例4に係る撮像レンズ110は、条件式(3)、(4)を満たして偽解像を抑制できる。
以上のように、実施例4に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(4)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。さらに、実施例4に係る撮像レンズ110は、条件式(3)、(4)を満たして偽解像を抑制できる。実施例4に係る撮像レンズ110は、F値F=2.050、半画角θ=48.30°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(実施例5)
実施例5は、実施例1に係る撮像レンズ110から、第3レンズL3の焦点距離f3を長くし、第2レンズL2と第6レンズL6とを変更した例である。実施例5に係る撮像レンズ110の仕様諸元と、撮像レンズ110の面データとを以下に示す。なお、実施例5に係る撮像素子130の仕様諸元は、実施例1に係る撮像素子130の仕様諸元と同様である。
(仕様諸元)
F値:F=2.030、半画角:θ=48.20°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.610mm、バックフォーカス:BF=4.69mm、レンズ全長:TL=21.83mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.232mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm
実施例5に係る撮像レンズ110の面データを、表13に示す。
Figure 2019101146
実施例5に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表14に示す。なお、表14において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例5に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表15に示す。
Figure 2019101146













表15に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例5に係る撮像レンズ110では、f1/f=−2.855、f2/f=−2.222、f3/f=2.061、f6/f=2.020となり、実施例5に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たし、条件式(4)を満たしていない。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図25に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.5%(像高y=3.194mm)である。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図26に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が5.7%(像高y=3.194mm)である。さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、像高yの増加に伴い0%から小さくなっている。
したがって、実施例5に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
図27は、g線、d線、c線における非点収差を示す。実施例5に係る撮像レンズ110の非点収差は、図27に示すように、十分に補正されている。
図28は、g線、d線、c線における球面収差を示す。実施例5に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、例えばd線で0.0871mmであり、実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量に比べて大きい。また、実施例5に係る撮像レンズ110のナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、図29に示すように、40%以下(最大値25.7%)である。したがって、撮像レンズ110は、条件式(3)を満たして偽解像を抑制できる。
以上のように、実施例5に係る撮像レンズ110は、条件式(1)〜(3)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。さらに、実施例5に係る撮像レンズ110は、条件式(3)を満たして偽解像を抑制できる。実施例5に係る撮像レンズ110は、F値F=2.030、半画角θ=48.20°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(実施例6)
実施例6は、実施例1に係る撮像レンズ110から、第2レンズL2の焦点距離f2と第6レンズL6の焦点距離f6とを変更した例である。実施例6に係る撮像レンズ110撮像レンズ110の仕様諸元と、撮像レンズ110の面データとを以下に示す。なお、実施例6に係る撮像素子130の仕様諸元は、実施例1に係る撮像素子130の仕様諸元と同様である。
(仕様諸元)
F値:F=2.044、半画角:θ=48.05°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.613mm、バックフォーカス:BF=4.55mm、レンズ全長:TL=21.75mm、開口絞りSTの絞り径(直径):4.220mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm
実施例6に係る撮像レンズ110の面データを、表16に示す。
Figure 2019101146
実施例6に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表17に示す。なお、表17において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
実施例6に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表18に示す。
Figure 2019101146













表18に示された単レンズデータと仕様諸元から、実施例6に係る撮像レンズ110では、f1/f=−2.852、f2/f=−2.238、f3/f=2.009、f6/f=2.084となり、実施例6に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)を満たし、条件式(3)、(4)を満たしていない。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図30に示すように、最大値が0%(像高y=0mm)、最小値が−20.3%(像高y=3.194mm)である。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図31に示すように、最小値が0%(像高y=0mm)、最大値が5.6%(像高y=3.194mm)である。さらに、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、像高yの増加に伴い0%から小さくなっている。
したがって、実施例6に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。
図32は、g線、d線、c線における非点収差を示す。実施例6に係る撮像レンズ110の非点収差は、図32に示すように、十分に補正されている。
図33は、g線、d線、c線における球面収差を示す。また、図34は、ナイキスト周波数とハーフナイキスト周波数におけるMTFを示す。実施例6に係る撮像レンズ110の球面収差の倒れ量は、例えばd線で0.0377mmとなり、ナイキスト周波数におけるMTFの最大値は、40%より大きくなっている(最大値48.4%)。
以上のように、実施例6に係る撮像レンズ110は、条件式(1)、(2)を満たして、周辺部での歪曲収差の絶対値を小さくでき、また、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できる。また、実施例6に係る撮像レンズ110は、F値F=2.044、半画角θ=48.05°を有する、広角で明るいレンズとなっている。
(比較例1)
比較例1では、条件式(1)を満たさない例を説明する。比較例1に係る撮像レンズ210は、撮像レンズ110に代えて、撮像装置100に設けられる。
図35は、撮像レンズ210の断面を示す。撮像レンズ210は、撮像レンズ110と同様に、物体(被写体)側から順に、負の屈折力を有する第1レンズL21と、負の屈折力を有する第2レンズL22と、正の屈折力を有する第3レンズL23と、開口絞りSTと、正の屈折力を有する第4レンズL24と、負の屈折力を有する第5レンズL25と、正の屈折力を有する第6レンズL26とを備える。撮像レンズ210は、撮像レンズ110と同様に、第2レンズL22と第3レンズL23との間と、第6レンズL26と撮像装置100のカバーガラス120との間に、それぞれ、副絞りSST1、SST2を備える。
比較例1に係る撮像レンズ210の仕様諸元と面データを以下に示す。実施例と同様に、Si(i=1〜17)は面番号を示す。また、Riは面Siの曲率半径を、Diは光軸Q上における面Siと面Si+1の間隔を示す。さらに、Ndiとνdiは、屈折率とアッベ数を示す。fi(i=1〜6)は、単レンズの焦点距離を示す。なお、長さの単位は「mm」である。
(仕様諸元)
F値:F=2.059、半画角:θ=47.05°(対角最大)、最大像高:3.194mm、レンズ全系の焦点距離:f=3.035mm、バックフォーカス:BF=4.15mm、レンズ全長:TL=21.59mm、開口絞りSTの絞り径(直径):3.690mm、副絞りSST1の絞り径(直径):4.400mm、副絞りSST2の絞り径(直径):4.600mm
比較例1に係る撮像レンズ210の面データを、表19に示す。
Figure 2019101146
比較例1に係る面S3、S4、S13、S14の非球面データ(非球面係数)を、表20に示す。なお、表20において、記載されていない非球面係数は0.0である。
Figure 2019101146
比較例1に係る単レンズデータ(焦点距離)を、表21に示す。
Figure 2019101146













表21に示された単レンズデータと仕様諸元から、比較例1に係る撮像レンズ210では、f3/f=2.128となり、比較例1に係る撮像レンズ210は条件式(1)を満たさない。
図36、37は、それぞれ、中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差を示す。
中心射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差が、図36に示すように、ほとんど変化しないので(最大値:0.2%、最小値:−1.8%)、比較例1に係る撮像レンズ210は、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できない。また、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差は、図37に示すように、最大値が28.5%(像高y=3.194mm)であり、周辺部において、等距離射影方式の理想像高y0に対する歪曲収差の絶対値が大きい。
以上のように、条件式(1)を満たさない比較例1に係る撮像レンズ210は、中心部Cの像を周辺部の像に比べて大きく射影できず、等距離射影方式における周辺部での理想像高y0に対する歪曲収差の絶対値が大きくなる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、撮像装置100は、車載カメラに限られず、電子機器、ロボット等に搭載されるカメラ、監視カメラ、一眼レフカメラ等であってもよい。撮像装置100の撮像レンズ110と撮像素子130との間に、ローパスフィルタ、赤外線カットフィルタ等が設けられてもよい。
また、撮像レンズ110は、下記条件式(5)を満たして像を射影することが好ましい。
f×θ≦y0≦f×tanθ (5)
条件式(5)を満たすことにより、中心部の像が周辺部の像に比べて大きく射影する撮像レンズを、容易に実現できる。また、周辺部での歪曲収差を小さくできる。
第2レンズL2と第6レンズL6は、両面が非球面に限られず、少なくとも一方の面が非球面であればよい。また、第2レンズL2と第6レンズL6は、ガラスから構成されてもよい。第4レンズL4と第5レンズL5は、離間してもよい。さらに、撮像レンズ110は、副絞りSST1、SST2を備えなくともよい。
100 撮像装置
110、210 撮像レンズ
120 カバーガラス
130 撮像素子
L1、L21 第1レンズ
L2、L22 第2レンズ
L3、L23 第3レンズ
L4、L24 第4レンズ
L5、L25 第5レンズ
L6、L26 第6レンズ
ST 開口絞り
SST1 副絞り
SST2 副絞り
P 像面
Q 光軸

Claims (7)

  1. 物体側から順に、
    負の屈折力を有する第1レンズと、
    負の屈折力を有する第2レンズと、
    正の屈折力を有する第3レンズと、
    開口絞りと、
    正の屈折力を有する第4レンズと、
    負の屈折力を有する第5レンズと、
    正の屈折力を有する第6レンズと、を備え、
    前記第2レンズと前記第6レンズの少なくとも一方の面は、非球面であり、
    レンズ全系の焦点距離をf、前記第3レンズの焦点距離をf3とした場合に、下記の条件式(1)を満たす撮像レンズ。
    1.9<f3/f<2.1 (1)
  2. 前記第1レンズの焦点距離をf1とした場合に、下記の条件式(2)を満たす、請求項1に記載の撮像レンズ。
    −3.1<f1/f<−2.6 (2)
  3. 前記第2レンズの焦点距離をf2とした場合に、下記の条件式(3)を満たす、請求項1又は2に記載の撮像レンズ。
    f2/f>−2.238 (3)
  4. 前記第6レンズの焦点距離をf6とした場合に、下記の条件式(4)を満たす、請求項1から3のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
    f6/f>2.084 (4)
  5. 理想像高をy0、半画角をθとした場合に、下記の条件式(5)を満たして像を射影する、請求項1から4のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
    f×θ≦y0≦f×tanθ (5)
  6. 前記第2レンズと前記第6レンズが樹脂から構成される、請求項1から5のいずれか1項に記載の撮像レンズ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の撮像レンズと、
    前記撮像レンズにより、被写体の像が受光面に結像される撮像素子と、を備える、
    撮像装置。
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