JP2021144151A - 撮像レンズ系及び撮像装置 - Google Patents

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研輔 大谷
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【課題】コンパクトでありながら高い結像性能、従来よりも更に高い軸上画角付近の角度分解能と広い撮像範囲を兼ね備え、車載用途等に求められる耐環境性と低コストを実現できる撮像レンズ系及び撮像装置を提供する。【解決手段】撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,物体側に凸面,像側に凹面を有し,負のパワーを有する非球面の第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,物体側に凹面を有する第5レンズL5,第6レンズL6からなる撮像レンズ系であって,絞りSTOPが第2レンズから第5レンズの間に配置され,第2レンズの物体側面は中心の曲率に対し,周辺の局所的な曲率が小さい値をとる非球面形状である。【選択図】図1

Description

本発明は撮像レンズ系及び撮像装置に関し,例えば車載用の撮像レンズ系及び撮像装置に関する。
車載用センシングデバイスでは,例えば,高速道路走行中の先行車などの遠方の物体を精度よく検出するために,高い角度分解能で物体を撮像する望遠性能が求められている。
一方で,車両周囲に存在する物体を広く検出するには,広い画角を有する広角性能が求められている。
上述の要求に対して,1つのカメラ,すなわち1つの撮像素子に1つのレンズを組み合わせたものに,望遠性能と広角性能双方を持ち合わせることができると,広角性能と望遠性能をもつレンズを各々用意する必要がなくなるため,車両の限られた空間を有効活用でき,またコストに対してメリットがある。
このような発明に,例えば下記先行技術文献が存在する。特許文献1には光軸近傍の画角において画角の増加に伴う角度分解能の低下量を抑制した発明が記載されている。また,特許文献2には負の歪曲を強く発生させることによって光軸近傍の画角の分解能確保と広角の両立を目指した発明が記載されている。
特許第6571840号公報 特開2019−132967号公報
しかしながら特許文献1,2の構成において撮影画角範囲を確保したまま中心付近の角度分解能を更に向上させる,すなわち焦点距離を延伸しながら負の歪曲を更に発生させようとすると,各種収差が大きく発生してしまい良好な結像性能が確保できないという問題がある。
また特許文献2では焦点距離に比して全長が長く,また全てのレンズをプラスチックレンズに比べ量産コストの高いガラスレンズで構成することが推奨されていることから,車載用途に適した更なるコンパクト化とコスト低減が不十分であるという課題がある。
本発明は,このような問題点に鑑みてなされたものであり,コンパクト(短い全長)でありながら高い結像性能、従来よりも更に高い軸上画角付近の角度分解能と広い撮像範囲を兼ね備え、車載用途等に求められる耐環境性と低コストを実現できる撮像レンズ系及び撮像装置を提供することを目的とする。
一実施形態の撮像レンズ系は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズ,物体側に凸面,像側に凹面を有し,負のパワーを有する非球面の第2レンズ,正のパワーを有する第3レンズ,正のパワーを有する第4レンズ,物体側に凹面を有する第5レンズ,第6レンズと絞りからなる撮像レンズ系であって,絞りが第2レンズから第5レンズの間に配置され,局所的な曲率C(h)は,以下の式(1)で定義したとき,前記第2レンズの物体側面は中心の曲率に対し,周辺の局所的な曲率が小さい値をとる非球面形状であるようにした。
Figure 2021144151
ここで,hは光軸からのレンズ面の高さ,zは高さhにおける面頂点から光軸平行方向への変位量,すなわちサグ量である。
本発明によれば,コンパクト(短い全長)でありながら高い結像性能、従来よりも更に高い軸上画角付近の角度分解能と広い撮像範囲を兼ね備え、車載用途等に求められる耐環境性と低コストを実現できる撮像レンズ系及び撮像装置を提供することができる。
実施例1の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例1の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例1の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例1の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例1の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施例2の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例2の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例2の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例2の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例2の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施例3の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例3の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例3の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例3の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例3の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施例4の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例4の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例4の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例4の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例4の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施例5の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例5の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例5の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例5の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例5の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施例6の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。 実施例6の撮像レンズ系の第2レンズにおける光軸からのレンズ面の高さと曲率を示すグラフである。 実施例6の撮像レンズ系における縦収差図である。 実施例6の撮像レンズ系における像面湾曲図である。 実施例6の撮像レンズ系における歪曲収差図である。 実施の形態2に係る撮像装置の断面図である。
以下,本実施の形態に係る光学レンズ及び撮像装置を説明する。
(実施の形態1:撮像レンズ系)
実施の形態1の撮像レンズ系は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズ,物体側に凸面,像側に凹面を有し,負のパワーを有する非球面の第2レンズ,正のパワーを有する第3レンズ,正のパワーを有する第4レンズ,物体側に凹面を有する第5レンズ,第6レンズと絞りからなる撮像レンズ系であって,絞りが第2レンズから第5レンズの間に配置され、局所的な曲率C(h)は,以下の式(1)で定義したとき,前記第2レンズの物体側面は中心の曲率に対し,周辺の局所的な曲率が小さい値をとる非球面形状であるようにした。
Figure 2021144151
ここで,hは光軸からのレンズ面の高さ,zは高さhにおける面頂点から光軸平行方向への変位量,すなわちサグ量である。
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,コンパクト(短い全長)でありながら高い結像性能、従来よりも更に高い軸上画角付近の角度分解能と広い撮像範囲を兼ね備え、車載用途等に求められる耐環境性と低コストを実現できる。
実施の形態1の撮像レンズ系では,焦点距離に対し長いバックフォーカスを確保しながら広角性能を確保するために前群(第1レンズL1/第2レンズL2)が負,後群(第3レンズL3〜第6レンズL6)が正のレトロフォーカス構成としている。
軸外画角の主光線とレンズ面の交点が光軸から比較的離れた位置に存在する第2レンズの物体側面L2R1を非球面とし,その形状が,中心の曲率に対して周辺の曲率が小さい形状であることで,周辺画角の光束に対し、効率的に負の歪曲を与えることができるので、光軸近傍画角に高い角度分解能を与えるために焦点距離を長くしながらも、広い撮影画角を確保することができる。
ここで絞りが第2レンズから第5レンズの間に配置されることによって、第2レンズの物体側面L2R1における軸外光束の主光線高さを適切な高さに調節することで、軸外画角光束に効率的に負の歪曲を与えながらも、前群の肥大化を抑制できる。
ここでもっとも物体側に位置する第1レンズL1が負のパワーを有するレンズであることによって,前群の負のパワーを第1レンズL1と第2レンズL2で効率的に分担できるため撮影画角を確保しながらも,第2レンズL2を製造しやすい形状にすることができる。
仮に,第1レンズL1がない場合は軸外の負の屈折力を確保するために第2レンズの物体側面L2R1が反り返る形状になったり,有効径が大きくなったりやすい。例えばガラスモールド成形を行う場合,反り返り部分で空気だまりが生じ,形状が安定せず,歩留まり低下につながる。また有効径が大きくなることで体積が大きくなりコストアップにつながる。
第1レンズL1が負のレンズであることによりこのような状況を回避し、第2レンズの製造性を確保できる。なお,第1レンズL1は負のパワーを持つレンズであれば面の凹凸形状は問わない。
例えば,凹凸に応じて下記の特徴がある。
第1レンズの物体側面L1R1が物体側に凹且つ第1レンズの像側面L1R2が像側に凸である場合,第1レンズのパワーを固定した際に、軸外主光線の高い位置(L1R1)に強い曲率を持つ面を配置できるため、いわゆるザイデル収差係数の歪曲収差係数とその他の単色収差係数の差を最大化しやすい。このため負の歪曲をかけながらも結像性能(MTF)を確保しやすい。
第1レンズの物体側面L1R1が物体側に凹且つ第1レンズの像側面L1R2が像側に凹である場合,第1レンズのパワーを固定した際に、負の面が連続することで径が小さくても屈折力を確保しやすくなり,小径化に有効である。
第1レンズの物体側面L1R1が物体側に凸且つ第1レンズの像側面L1R2が像側に凹である場合,前玉が凸形状であることで水滴やゴミが付着し続けにくくしやすくできる。
したがって,第1レンズL1の面の凹凸形状は求められるサイズ,コスト,画角特性などから決めてよい。
また絞りに近接し、太い光束が通る第3レンズL3、第4レンズL4を正のパワーを有するレンズとして構成することで、後群における正のパワーを分散でき、球面収差や偏芯に対する性能劣化を抑えることができる。
加えて、第5レンズL5を物体側に凹面を有するレンズにすることで像面湾曲や球面収差、色収差を補正しやすい。
更に、第6レンズL6があることによって高像高の光束の像面湾曲や歪曲、像面法線に対する主光線の入射角度を制御できる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第3レンズの屈折率の温度変化率の絶対値をdn3/dtと定義したときに,以下の式(2)を満たすようにしてもよい。
|dn3/dt|≦10[10−6/K] ・・・(2)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,レトロフォーカス構成の後群で正のパワーを担う第3レンズL3の屈折率n3の温度変化率の絶対値|dn3/dt|を上限値以下にすることによって温度変化による性能変動の抑制を達成できる。
このような硝材としてはガラスレンズが適している。例えば第1レンズL1を飛び石などの衝撃に強いガラスレンズ,第2レンズL2/第4レンズL4/第5レンズL5/第6レンズL6を屈折率の温度変化率の絶対値|dn/dt|がガラスレンズに比して高く,量産コストの安いプラスチックレンズを用いた場合,車載用途に適した耐環境性,温度安定性を確保しながら低コストのレンズを構成することができる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第1レンズL1の焦点距離をf1,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(3)を満たすようにしてもよい。
1<|f1/f|<10 ・・・(3)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,第1レンズL1の焦点距離f1が式(3)の下限を下回る値をとる場合,L1のパワーが強くなりすぎ,軸外における非点収差や下光線における倍率色収差の発生が大きく発生してしまうことを抑制できる。実施の形態1の撮像レンズ系によれば,f1が式(3)の上限を上回る値をとる場合,L1の前群における負のパワーの分担量が少なくなりすぎ,撮影範囲の確保が困難になったり,径の肥大化やL2の製造性の悪化を招く。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第1レンズの物体側の曲率をR11,第1レンズの像側の曲率をR12と定義したときに,以下の式(4)を満たすようにしてもよい。
|R11+R12|/|(R11−R12)|<5 ・・・(4)
第1レンズL1の曲率半径が式(4)の範囲を外れる場合,R1とR2の曲率半径が近い値をとることになる。結果として式(3)を満たすように第1レンズL1のパワーを確保するには,第1レンズL1の厚みを厚くするか,各々の曲率を収差補正という面からすると過大に強くとるという措置が必要になる。実施の形態1の撮像レンズ系では,式(4)を満たすことにより,小型化,低コスト化、収差発生の抑制を達成することができる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第1レンズL1と第2レンズL2の面間距離をt12,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(5)を満たすようにしてもよい。
(t12/f)<0.3 ・・・(5)
仮にt12/fが上限の0.3を上回る場合,すなわちL1−L2の面間距離t12が焦点距離fに比べて大きすぎる場合,L1の径が肥大化してしまいレンズのコンパクト化を妨げる。
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,式(5)を満たすことにより,レンズをコンパクト化できる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第2レンズの物体側の曲率をR21,第2レンズの像側の曲率をR22と定義したときに,以下の式(6)を満たすようにしてもよい。
1.2<|R21/R22|<3.2 ・・・(6)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,レンズ素子の製造性と良好な結像性能を確保することができる。
仮に第2レンズL2の曲率半径が下限を下回る値をとる場合,第2レンズL2の負のパワーが弱くなりすぎる。バックフォーカスや撮影範囲を確保するためには第1レンズL1の負のパワーを強くする必要があり,結果として非点収差や軸外下光線の倍率色収差が大きく発生しやすくなる。
第2レンズL2の曲率半径が上限を上回る値をとる場合,すなわち第2レンズの物体側の曲率R21が第2レンズの像側の曲率R22にくらべてゆるくなりすぎる。
この場合、軸近傍画角の高い角度分解能と撮影範囲の確保を両立するためにはち、第2レンズの物体側面の局所曲率が、光軸からの高さの変化に対して急峻に変化する形状をとる必要や、有効径の増大や中心厚の増大の必要があるため、非点収差、像面湾曲、コマ収差の悪化やレンズの偏芯に対する性能感度の悪化、レンズ体積の増加によるコストアップを引き起こす。
これらの状況を回避するには式(6)を満たすようにL2を構成することが望ましい。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第2レンズL2の中心光軸での厚さをt2,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(7)を満たすようにしてもよい。
(t2/f)>0.2 ・・・(7)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,撮影画角を確保しながら軸外収差の補正を良好に行うことができる。
仮にt2/fが下限を下回る,すなわち第2レンズL2の中心厚t2が薄すぎる場合,撮影画角を確保するために第2レンズL2の物体側面の局所曲率が、光軸からの高さの変化に対して急峻に変化する形状をとる必要が出てくる。この結果結果,非点収差や,軸外下光線における倍率色収差,サジタルコマフレアを発生させてしまう。またガラスモールドレンズにて構成する場合,急峻に変化する形状をとると製造性が悪くなる。
従って式(7)を満たすことが望ましい。そして,式(7)を満たすことにより,良好な結像性能とレンズ素子の製造性を確保することができる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第2レンズL2のd線基準のアッベ数をν2と定義したときに,以下の式(8)を満たすようにしてもよい。
ν2>30.0 ・・・(8)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,第2レンズL2の材料としてアッベ数が30.0以上の材料を用いることで軸上近傍画角から軸外にわたって倍率色収差の発生を抑制することができる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第3レンズのd線に対する屈折率をn3と定義したときに,以下の式(9)を満たすようにしてもよい。
n3>1.7 ・・・(9)
レトロフォーカス構成の後群でもっとも物体側に位置する正パワーをもつ第3レンズL3は,軸上画角のマージナル光線が比較的高い位置を通ることになる。
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,第3レンズL3のレンズに式(9)を満たす高屈折率硝材を使用することにより,大口径でも球面収差の発生を良好に抑制し,製造誤差(偏芯)に強いレンズとすることができる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第3レンズL3の焦点距離をf3,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(10)を満たすようにしてもよい。
0.9<f3/f<1.5 ・・・(10)
式(10)は,後群の正パワーを第3レンズL3とその他のレンズで適切に分散することで,球面収差を良好に抑制しながらガラス製レンズと樹脂製レンズが混合したハイブリッド構成でもバックフォーカスの温度変化を抑制するための条件式である。
仮にf3/fが下限を下回る,すなわち第3レンズの焦点距離f3の焦点距離が短すぎる場合,第3レンズL3で発生する球面収差量や前群の負パワーが大きくなりすぎ,色収差補正が困難になり良好な結像性能を確保できない。
また,仮にf3/fが上限を上回る,すなわち第3レンズの焦点距離f3が長すぎる場合,後群の正レンズに正パワーを適切に分担できなくなるため球面収差の発生や色収差補正が困難になる。
また,例えば,第4レンズL4,第5レンズL5,第6レンズL6をプラスチックにした低コストなハイブリッド構成とした場合,屈折率の温度変化率dn/dtが大きなプラスチックレンズが担うパワーが大きくなりすぎ,バックフォーカスの温度変化が大きくなりやすい。
そこで,実施の形態1の撮像レンズ系によれば,第3レンズの焦点距離f3を式(10)の上限におさめることで屈折率の温度変化率dn/dtの小さなガラスレンズの後群の正パワーの負担割合を大きくすることができ,バックフォーカスの温度変化を抑制できる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,第4レンズL4のd線基準のアッベ数をν4,第5レンズL5のd線基準のアッベ数をν5と定義したときに,以下の式(11)を満たすようにしてもよい。
ν4−ν5>15 ・・・(11)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,正のパワーを有する第4レンズL4と負のパワーを有する第5レンズL5に条件式のアッベ数差をつけることで良好な色収差補正を達成できる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,物体距離が無限大時の第1レンズの物体側の面から結像面までの光軸上の長さをTTL,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(12)を満たすようにしてもよい。
TTL/f<4.5 ・・・(12)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,式(12)を満たすように構成すると焦点距離の割に全長が小さくなる。
上記実施の形態1の撮像レンズ系は,像面に結像できる範囲(撮影可能な最大範囲)を表すイメージサークルの有効径をIH,レンズ系全体の焦点距離をf,画角をFoVと定義したときに,以下の式(13)を満たすようにしてもよい。
0.08<(IH/f×tan(FoV))<0.45 ・・・(13)
実施の形態1の撮像レンズ系によれば,撮影画角を広く確保しながら画像の周辺の解像度の低下を抑制し,センシング等の際に画像の周辺に写り込んだ被写体を認識することができる。
仮に式(13)の数値が上限値以上になると,歪曲量が不足し,広画角化を実現することが困難になる。また,式(13)の数値が下限値以下になると,歪曲量が大きくなりすぎて,画像の周辺が圧縮されてしまう。すなわち,画像の周辺の解像度が低下する。そのため,センシング等の際に画像の周辺に写り込んだ被写体を認識することが困難になるため,好ましくない。
次に,実施の形態1の撮像レンズ系に対応する実施例について,図面を参照して説明する。
(実施例1)
図1は,実施例1の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図1において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,第1レンズL1,第2レンズL2,第3レンズL3,開口絞り(STOP),第4レンズL4,第5レンズL5,第6レンズL6からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。
第1レンズL1は,負のパワーを有する球面のレンズである。第1レンズL1の物体側レンズ面S1は,物体側に凹面を向けている。第1レンズL1の像側レンズ面S2は像側に凸面を向けている。
第2レンズL2は,負のパワーを有する非球面のレンズである。第2レンズL2の物体側レンズ面S3は,物体側に凸面を向けている。また,第2レンズL2の像側レンズ面S4は,像側に凹形状の曲面部分を有している。
第3レンズL3は,正のパワーを有する球面のレンズである。第3レンズL3の物体側レンズ面S5は,物体側に凸面を向けている。また,第3レンズL3の像側レンズ面S6は,像面側に凸面を向けている。
絞りSTOPは,レンズ系のF値(Fno)を決める絞りである。絞りSTOPは,第3レンズL3と第4レンズL4との間に配置される。
第4レンズL4は,正のパワーを有する非球面のプラスチックレンズである。第4レンズL4の物体側レンズ面S9は,物体側に凸面を向けている。また,第4レンズL4の像側レンズ面S10は,像面側に凸面を向けている。
第5レンズL5は,負のパワーを有する非球面のレンズである。第5レンズL5の物体側レンズ面S11は,凹形状の曲面部分を有している。また,第5レンズL5の像側レンズ面S12は,像面側に凸面を向けている。
第4レンズL4と第5レンズL5は,接合レンズを形成している。すなわち,第4レンズL4の像側レンズ面S10と第5レンズL5の物体側レンズ面S11で接している。例えば,第4レンズL4と第5レンズL5は,軸上厚み0.02mmの接着層で接合するのが好適である。
第6レンズL6は,負のパワーを有する非球面のレンズである。第6レンズL6の物体側レンズ面S13は,凹形状の曲面部分を有している。また,第6レンズL6の像側レンズ面S14は,凹形状の曲面部分を有している。
IRカットフィルタ12は,赤外領域の光をカットするためのフィルタである。IRカットフィルタ12は,撮像レンズ系11の設計時には,撮像レンズ系11と一体として扱われる。しかし,IRカットフィルタ12は,撮像レンズ系11の必須の構成要素ではない。
表1に,実施例1の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表1では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。また,表1において,例えば「−6.522528E−03」は,「−6.522528×10−3」を意味する。以下の表についても数値の表現は同様である。
Figure 2021144151
レンズ面に採用される非球面形状は,zをサグ量,cを曲率半径の逆数,kを円錐係数,rを光軸Zからの光線高さとして,4次,6次,8次,10次,12次,14次,16次の非球面係数をそれぞれA4,A6,A8,A10,A12,A14,A16としたときに,次式により表わされる。
Figure 2021144151
表2に,実施例1の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。
Figure 2021144151
図2は,実施例1の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図2において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図3は,実施例1の撮像レンズ系における縦収差図である。図3において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図3は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図4は,実施例1の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図4において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図4において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図4は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図5は,実施例1の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図6において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図3に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,42度である。また,図4〜5に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表3に,実施例1の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表3において,第1レンズL1の焦点距離をf,第2レンズL2の焦点距離をf,第3レンズL3の焦点距離をf,第4レンズL4の焦点距離をf,第5レンズL5の焦点距離をf,第6レンズL6の焦点距離をf,撮像レンズ系11におけるレンズ系全体の焦点距離をf,第3レンズの屈折率の温度変化率の絶対値を|dn3/dt|,第1レンズL1の焦点距離をレンズ系全体の焦点距離で除算した値の絶対値を|f1/f|,第1レンズの物体側の曲率と第1レンズの像側の曲率の和の絶対値を,第1レンズの物体側の曲率から第1レンズの像側の曲率で減算した値の絶対値で除算した値を|R11+R12|/|R11−R12|,第1レンズL1と第2レンズL2の面間距離の絶対値をレンズ系全体の焦点距離で除算した値の絶対値を|t12|/f,第2レンズの物体側の曲率を第2レンズの像側の曲率で除算した値の絶対値を|R21/R22|,第2レンズL2の中心光軸での厚さをレンズ系全体の焦点距離で除算した値をt2/f,第2レンズL2のアッベ数をν2,第3レンズの屈折率をn3,第3レンズL3の焦点距離をレンズ系全体の焦点距離で除算した値をf3/f,第4レンズL4のアッベ数を第5レンズL5のアッベ数で減算した値をν4−ν5,物体距離が無限大時の第1レンズの物体側の面から結像面までの光軸上の長さを,レンズ系全体の焦点距離で除算した値をTTL/f,像面に結像できる範囲(撮影可能な最大範囲)を表すイメージサークルの有効径IHを,レンズ系全体の焦点距離fに画角FoVの正接(タンジェント)を乗算した値とで除算した値を(IH/(f*tan(FoV)))としたときの各特性値を示している。表3において,焦点距離及び中心厚みの単位はいずれもmmである。また,表3の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施例2)
図6は,実施例2の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図6において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,負のパワーを有する第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,正のパワーを有する第5レンズL5,負のパワーを有する第6レンズL6からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。また,撮像レンズ系11は,IRカットフィルタ12を備えてもよい。また,各レンズの形状及び材質は実施例1と同様である。
表4に,実施例2の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表4では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。
Figure 2021144151
表5に,実施例2の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表5において,レンズ面に採用される非球面形状は,実施例1と同様の式にて表される。
Figure 2021144151
図7は,実施例2の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図7において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図8は,実施例2の撮像レンズ系における縦収差図である。図8において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図8は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図9は,実施例2の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図9において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図9において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図9は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図10は,実施例2の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図10において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図8に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,55度である。また,図8〜10に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表6に,実施例2の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表6の各項目は,表3と同様の各特性値を示している。また,表6の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施例3)
図11は,実施例3の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図11において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,負のパワーを有する第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,負のパワーを有する第5レンズL5,負のパワーを有する第6レンズL6からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。また,撮像レンズ系11は,IRカットフィルタ12を備えてもよい。また,各レンズの形状及び材質は実施例1と同様である。
表7に,実施例3の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表7では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。
Figure 2021144151
表8に,実施例3の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表8において,レンズ面に採用される非球面形状は,実施例1と同様の式にて表される。
Figure 2021144151
図12は,実施例3の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図12において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図13は,実施例3の撮像レンズ系における縦収差図である。図13において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図13は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図14は,実施例3の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図14において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図14において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図14は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図15は,実施例3の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図15において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図13に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,46度である。また,図13〜15に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表9に,実施例3の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表9の各項目は,表3と同様の各特性値を示している。また,表9の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施例4)
図16は,実施例4の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図16において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,負のパワーを有する第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,負のパワーを有する第5レンズL5,負のパワーを有する第6レンズL6からなる。からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。また,撮像レンズ系11は,IRカットフィルタ12を備えてもよい。また,各レンズの形状及び材質は実施例1と同様である。
表10に,実施例4の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表10では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。
Figure 2021144151
表11に,実施例4の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表11において,レンズ面に採用される非球面形状は,実施例1と同様の式にて表される。
Figure 2021144151
図17は,実施例4の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図17において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図18は,実施例4の撮像レンズ系における縦収差図である。図18において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図18は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図19は,実施例4の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図19において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図19において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図19は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図20は,実施例4の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図20において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図18に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,48度である。また,図18〜20に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表12に,実施例4の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表12の各項目は,表3と同様の各特性値を示している。また,表12の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施例5)
図21は,実施例5の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図21において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,負のパワーを有する第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,負のパワーを有する第5レンズL5,正のパワーを有する第6レンズL6からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。また,撮像レンズ系11は,IRカットフィルタ12を備えてもよい。また,各レンズの形状及び材質は実施例1と同様である。
表13に,実施例5の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表13では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。
Figure 2021144151
表14に,実施例5の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表14において,レンズ面に採用される非球面形状は,実施例1と同様の式にて表される。
Figure 2021144151
図22は,実施例5の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図22において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図23は,実施例5の撮像レンズ系における縦収差図である。図23において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図23は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図24は,実施例5の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図24において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図24において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図24は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図25は,実施例5の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図25において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図23に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,42度である。また,図23〜25に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表15に,実施例5の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表15の各項目は,表3と同様の各特性値を示している。また,表15の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施例6)
図26は,実施例6の撮像レンズ系の構成を示す断面図である。図26において,撮像レンズ系11は,物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズL1,負のパワーを有する第2レンズL2,正のパワーを有する第3レンズL3,正のパワーを有する第4レンズL4,正のパワーを有する第5レンズL5,負のパワーを有する第6レンズL6からなる。撮像レンズ系11の結像面はIMGで示されている。また,撮像レンズ系11は,IRカットフィルタ12を備えてもよい。また,各レンズの形状及び材質は実施例1と同様である。
表16に,実施例6の撮像レンズ系11における,各レンズ面のレンズデータを示す。表16では,レンズデータとして,各面の曲率半径(mm),中心光軸における面間隔(mm),d線に対する屈折率Nd及びd線に対するアッベ数Vdを提示している。「*印」がついた面は,非球面であることを示している。
Figure 2021144151
表17に,実施例6の撮像レンズ系11において,非球面とされたレンズ面の非球面形状を規定するための非球面係数を示す。表17において,レンズ面に採用される非球面形状は,実施例1と同様の式にて表される。
Figure 2021144151
図27は,実施例6の撮像レンズ系の第2レンズ物体側面の局所的な曲率と光軸からのレンズ面の高さの関係を示すグラフである。図27において,C(h)は第2レンズ物体側面の局所的な曲率を示す,また,hは光軸からのレンズ面の高さを示す。
次に,収差について図面を用いて説明する。図28は,実施例6の撮像レンズ系における縦収差図である。図28において,横軸は光線が光軸Zと交わる位置を示し,縦軸は瞳径での高さを示す。また,図28は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図29は,実施例6の撮像レンズ系における像面湾曲図である。図29において,横軸は光軸Z方向の距離を示し,縦軸は像高(画角)を示す。また,図29において,Sagはサジタル面における非点収差を示し,Tanはタンジェンシャル面における非点収差を示す。また,図29は,波長546nmの光線によるシミュレーション結果を示している
図30は,実施例6の撮像レンズ系における歪曲収差図である。図30において,横軸は像の歪み量(%)を示し,縦軸は像高(画角)を示す。
図28に示すように,実施例1の撮像レンズ系11では,Fナンバが2.0である。また,半画角は,46度である。また,図28〜30に示すように,良好に収差補正されていることがわかる。
次に,レンズの特性値について説明する。表18に,実施例6の撮像レンズ系11の特性値を計算した結果を示す。表18の各項目は,表3と同様の各特性値を示している。また,表18の各種の焦点距離は,546nmの波長の光線を用いて計算した。
Figure 2021144151
(実施の形態2:撮像装置への適用例)
図47は,撮像装置21は,撮像レンズ系11と,撮像素子22と,を備える。撮像レンズ系11と,撮像素子22と,は筐体(不図示)に収容されている。撮像レンズ系11は,上述の実施の形態1に記載された撮像レンズ系11である。
撮像素子22は,受光した光を電気信号に変換する素子であり,例えば,CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサが用いられる。撮像素子22は,撮像レンズ系11の結像位置に配置されている。
このように,実施の形態2の撮像装置によれば,コンパクト(短い全長)でありながら高い結像性能、従来よりも更に高い軸上画角付近の角度分解能と広い撮像範囲を兼ね備え、車載用途等に求められる耐環境性と低コストを実現できる。
なお,本発明は上記実施例に限られたものではなく,趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。例えば,実施例2は,実施例1〜6に適用してもよい。例えば,本発明の撮像レンズ系の用途は,車載カメラや監視カメラに限定されるものではなく,携帯電話等の小型電子機器に搭載する等の他の用途にも用いることができる。
11 撮像レンズ系
12 IRカットフィルタ
21 撮像装置
22 撮像素子
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
STOP 絞り
IMG 結像面

Claims (14)

  1. 物体側から像側に向かって順に,負のパワーを有する第1レンズ,物体側に凸面,像側に凹面を有し,負のパワーを有する非球面の第2レンズ,正のパワーを有する第3レンズ,正のパワーを有する第4レンズ,物体側に凹面を有する第5レンズ,第6レンズからなる撮像レンズ系であって,絞りが第2レンズから第5レンズの間に配置され,局所的な曲率C(h)は,以下の式(1)で定義したとき,前記第2レンズの物体側面は中心の曲率に対し,周辺の局所的な曲率が小さい値をとる非球面形状である撮像レンズ系。
    Figure 2021144151
    ここで,hは光軸からのレンズ面の高さ,zは高さhにおける面頂点から光軸平行方向への変位量,すなわちサグ量である。
  2. 第3レンズの屈折率の温度変化率の絶対値をdn3/dtと定義したときに,以下の式(2)を満たす請求項1に記載の撮像レンズ系。
    |dn3/dt|≦10[10−6/K] ・・・(2)
  3. 第1レンズL1の焦点距離をf1,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(3)を満たす請求項1または2に記載の撮像レンズ系。
    1<|f1/f|<10 ・・・(3)
  4. 第1レンズの物体側の曲率をR11,第1レンズの像側の曲率をR12と定義したときに,以下の式(4)を満たす請求項1から3のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    |R11+R12|/|(R11−R12)|<5 ・・・(4)
  5. 第1レンズL1と第2レンズL2の面間距離をt12,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(5)を満たす請求項1から4のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    (t12/f)<0.3 ・・・(5)
  6. 第2レンズの物体側の曲率をR21,第2レンズの像側の曲率をR22と定義したときに,以下の式(6)を満たす請求項1から5のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    1.2<|R21/R22|<3.2 ・・・(6)
  7. 第2レンズL2の中心光軸での厚さをt2,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(7)を満たす請求項1から6のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    (t2/f)>0.2 ・・・(7)
  8. 第2レンズL2のアッベ数をν2と定義したときに,以下の式(8)を満たす請求項1から7のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    ν2>30.0 ・・・(8)
  9. 第3レンズの屈折率をn3と定義したときに,以下の式(9)を満たす請求項1から8のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    n3>1.7 ・・・(9)
  10. 第3レンズL3の焦点距離をf3,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(10)を満たす請求項1から9のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    0.9<f3/f<1.5 ・・・(10)
  11. 第4レンズL4のアッベ数をν4,第5レンズL5のアッベ数をν5と定義したときに,以下の式(11)を満たす請求項1から10のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    ν4−ν5>15 ・・・(11)
  12. 物体距離が無限大時の第1レンズの物体側の面から結像面までの光軸上の長さをTTL,レンズ系全体の焦点距離をfと定義したときに,以下の式(12)を満たす請求項1から11のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    TTL/f<4.5 ・・・(12)
  13. 像面に結像できる範囲(撮影可能な最大範囲)を表すイメージサークルの有効径をIH,レンズ系全体の焦点距離をf,画角をFoVと定義したときに,以下の式(13)を満たす請求項1から12のいずれかに記載の撮像レンズ系。
    0.08<(IH/(f×tan(FoV)))<0.45 ・・・(13)
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の撮像レンズ系と,
    前記撮像レンズ系の焦点位置に配置された撮像素子と,を備える撮像装置。
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