JP2019100375A - 管継手 - Google Patents

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裕樹 松本
Hiroki Matsumoto
裕樹 松本
義典 町田
Yoshinori Machida
義典 町田
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Abstract

【課題】接続された複数の管体が抜けにくい管継手を提供する。【解決手段】管継手1は、継手本体3と抜け止め部材4と複数の固定部材5を備える。継手本体3は、第一方向に開口し、第一管体20が挿入される第一挿入口30と、第一方向に直交する第二方向に開口し、第二管体21が挿入される第二挿入口31を含む。抜け止め部材4は、第一管体20が嵌まるように形成された切欠き400を有し、第一管体20のフランジの抜け止めを行う第一規制部40と、第二管体21が嵌まるように形成された切欠き410を有し、第一規制部40と一体に設けられ、第二管体21のフランジの抜け止めを行う第二規制部41を含む。複数の固定部材5は、抜け止め部材4の一部を継手本体3に固定する第一固定部材50と、抜け止め部材4の他の一部を継手本体3に固定する第二固定部材51を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、管継手に関する。
特許文献1には、2本の管体が接続された分岐部と、分岐部にねじ止めされて2本の管体の抜け止めを行う固定板と、を備えた管体の分岐構造(つまり管継手)が記載されている。
特開2015−140929号公報
ところで、特許文献1に記載の管継手では、固定板が1つのねじで分岐部に固定されているため、ねじが正常に機能しなくなった場合に、固定板が分岐部から外れて、分岐部から管体が抜けるおそれがある。
上記事情に鑑みて、本発明は、接続された複数の管体が抜けにくい管継手を提案することを、目的とする。
本発明に係る一態様の管継手は、端部にフランジを有する複数の管体が接続される継手本体と、前記継手本体に装着され、前記複数の管体の抜け止めを行う抜け止め部材と、前記抜け止め部材を前記継手本体に固定する複数の固定部材と、を備える。
前記継手本体は、第一方向に開口した第一挿入口と、前記第一方向に直交する第二方向に開口した第二挿入口と、を含む。前記複数の管体は、前記第一挿入口に挿入される第一管体と、前記第二挿入口に挿入される第二管体と、を含む。
前記抜け止め部材は、前記第一管体が嵌まるように形成された切欠きを有し、前記第一管体の前記フランジの抜け止めを行う第一規制部と、前記第二管体が嵌まるように形成された切欠きを有し、前記第一規制部と一体に設けられ、前記第二管体の前記フランジの抜け止めを行う第二規制部と、を含む。
前記複数の固定部材は、前記抜け止め部材の一部を前記継手本体に固定する第一固定部材と、前記抜け止め部材の他の一部を前記継手本体に固定する第二固定部材と、を含む。
本発明では、接続された複数の管体が抜けにくい管継手を提案することができる。
図1は、本発明に係る一実施形態の管継手を示す斜視図である。 図2は、同上の管継手を示す分解斜視図である。 図3は、同上の管継手を示す他の分解斜視図である。 図4は、同上の管継手を示す側断面図である。 図5は、同上の管継手の変形例を示す斜視図である。
本発明は、管継手に関し、詳しくは、複数の管体が接続される継手本体と、継手本体に装着される抜け止め部材と、抜け止め部材を継手本体に固定する固定部材とを備えた管継手に関する。
[実施形態]
(1)概要
図1に示す一実施形態の管継手1は、複数の管体2が接続される継手本体3と、継手本体3に装着され、複数の管体2の抜け止めを行う抜け止め部材4と、抜け止め部材4を継手本体3に固定する複数の固定部材5と、を備える。
管継手1は、調理台のカウンターに形成された孔に設置されるドロップインこんろやテーブルこんろのケーシング内に設置される。管継手1は、コンロ外部のガス栓にガス金属可撓管(ガスホース)を介して接続され、ガス栓から供給された燃料ガスを、複数の管体2に分けて供給する分岐装置である。
図2に示すように、継手本体3は、第一方向D1に開口した第一挿入口30と、第一方向D1に対して直交する第二方向D2に開口した第二挿入口31とを含む。複数の管体2は、第一挿入口30に挿入される第一管体20と、第二挿入口31に挿入される第二管体21と、を含む。
抜け止め部材4は、第一管体20の端部(フランジ22)の抜け止めを行う第一規制部40と、第一規制部40と一体に設けられ、第二管体21の端部(フランジ22)の抜け止めを行う第二規制部41と、を含む。複数の固定部材5は、抜け止め部材4の一部を継手本体3に固定する第一固定部材50と、抜け止め部材4の他の一部を継手本体3に固定する第二固定部材51と、を含む。
管継手1は、コンロのケーシング内のうち、例えば底壁上に設置される。以下では、管継手1が底壁上に設置された状態を基準として、第一方向D1を上方とし、第二方向D2を前方とし、第一方向D1及び第二方向D2に対して直交する方向を左右方向として、各構成について説明する。
(2)各構成の詳細
(2−1)管体
図2に示すように、複数の管体2(本実施形態では、第一管体20と第二管体21)のそれぞれは、継手本体3に接続される側の端部に、複数(本実施形態では2つ)のフランジ22が設けられている。管体20,21のそれぞれは、金属製である。第一管体20は、例えばガスコンロの内部のグリルバーナーにガスを供給するガス管であり、第二管体21は、例えばガスコンロの上部のガスバーナーにガスを供給するガス管である。
図4に示すように、2つのフランジ22のそれぞれは、管体20,21の一部を径外方向に拡張することによって形成される。2つのフランジ22は、互いに所定の間隔L1をあけて位置する。管体20,21のそれぞれには、2つのフランジ22の間に、Oリング23が装着されている。Oリング23は、例えば樹脂製である。
(2−2)継手本体
継手本体3は、アルミダイキャストまたは黄銅鋳造品である。継手本体3は、図2、図3に示すように、第一挿入口30と、第二挿入口31と、第一固定部材50が固定される第一孔32と、第二固定部材51が固定される第二孔33と、位置合わせ用の凸部34と、位置ずれを規制する一対の突起35とを備える。本実施形態では、孔32,33のそれぞれは、ねじ穴であり、有底の穴である。
継手本体3はさらに、図4に示すように、コンロ外部のガス金属可撓管(ガスホース)が接続される供給口36と、供給口36と第一挿入口30と第二挿入口31のそれぞれに対して連通する分岐空間37とを備える。供給口36は、下方に開口した口であり、図では板状のカバー10で閉塞されている。カバー10は、継手本体3にねじ固定される。
継手本体3は、内側の空間が第一挿入口30を構成する第一筒部11と、内側の空間が第二挿入口31を構成する第二筒部12と、内側の空間が供給口36と分岐空間37を構成する筒状のベース部13とを備える。ベース部13の下端部には、外側に突出した板状の固定部130が設けられている。第一筒部11は、ベース部13から上方に突出し、第二筒部12は、ベース部13から前方に突出している。
図2、図3に示すように、第一筒部11の上端部には、側方(本実施形態では左方)に突出した突出部14が設けられている。突出部14の上面は、第一規制部40が載せられる平坦な載置面140である。載置面140には、第一孔32が上方に開口するように設けられている。そのため、第一孔32は、第一挿入口30に隣接する箇所に位置する。なお、第一孔32は、突出部14を上下に貫通するように設けられてもよい。
第二筒部12の前端部には、上方に突出した突出部15が設けられている。突出部15の上面は、第一規制部40が載せられる平坦な第二載置面150である。第二載置面150は、載置面140よりも一段低い箇所に位置する。第二載置面150の前部に、第二孔33が上方に開口するように設けられ、第二載置面150の後部に凸部34が上方に突出するように設けられている。そのため、第二孔33は、第二挿入口31に隣接する箇所に位置する。本実施形態では、第二孔33の開口方向と、第一孔32の開口方向とは、同一方向である。凸部34は、孔32,33の開口方向に突出している。凸部34は、上面が凸曲面となるように設けられた円柱状である。なお、孔32,33のそれぞれは、分岐空間37に対して連通していない。
一対の突起35は、第二筒部12の前端部から左方と右方にそれぞれ1つずつ突出している。一対の突起35のそれぞれは、第二筒部12の前端から間隔をあけた箇所に位置している。一対の突起35のそれぞれは、本実施形態では、直方体状の突起であり、上下方向に沿った長手方向を有する。
継手本体3は、固定部130がガスコンロのケーシングの底壁にねじ固定される。ケーシングの底壁には、ガス金属可撓管(ガスホース)が導入される導入孔が設けられている。カバー10は、施工時(こんろの設置時)に、取り外される。ガス金属可撓管(ガスホース)は、導入孔を通じて、継手本体3の供給口36に接続され、これにより、継手本体3にはガスが取り入れられる。
(2−3)抜け止め部材
抜け止め部材4は、例えば1枚の金属板(ステンレス鋼板等)を折り曲げ加工して形成される。抜け止め部材4は、第一規制部40と、第二規制部41とを備える。
第一規制部40は、継手本体3のうち、第一挿入口30の開口方向を向く面に載せられる部分であり、第一管体20が嵌まるように形成された切欠き400を有する。第一規制部40は、第一部分42と、第一部分42に対して前方(第二方向D2)に並んで位置する第二部分43とを含む。第二部分43は、第一部分42よりも切欠き400から遠い位置にあり、かつ、第一部分42よりも下方に位置する。第一部分42と第二部分43は、起立板44を介して連続しており、第一規制部40は、前後方向の中間部に段差を有する。第一部分42と第二部分43のそれぞれは、上下方向に沿った厚み方向を有する板状である。起立板44は、鉛直な板状である。第一部分42の前端から起立板44が垂下しており、起立板44の下端から第二部分43が前方に延びている。
第一部分42に、切欠き400が設けられている。切欠き400は、本実施形態では、第一部分42の後端から前方に切り欠かれた形状である。切欠き400は、第一部分42を厚み方向(上下方向)に貫通しており、後方に開口している。切欠き400の切欠き幅(左右方向の長さ)は、第一管体20のうちフランジ22が設けられていない部分の外径と同じか、それよりも僅かに大きい。
切欠き400は、第一挿入口30に接続された第一管体20が嵌まり込んだ状態で、第一部分42のうち切欠き400の周囲の部分が、平面視において第一管体20のフランジ22に重なるように、その切欠き幅が設定されている。
第一部分42にはさらに、第一固定部材50が挿通される第一貫通孔401が設けられている。第一貫通孔401は、切欠き400の側方(本実施形態では左方)に隣接して位置する。
第一部分42には、切欠き400を挟むように第一部分42の後端から上方に突出した左右一対の補強片45と、第一部分42の左右の端部から下方に突出した左右一対の回転規制片46が設けられている。
第二部分43には、第二規制部41が一体に設けられている。第二部分43に、第二固定部材51が挿通される第二貫通孔402と、継手本体3の位置合わせ用の凸部34が嵌まる嵌合孔403が設けられている。第二貫通孔402と嵌合孔403のそれぞれは、第二部分43を厚み方向(上下方向)に貫通している。
第二部分43は、その左右方向の一端部(本実施形態では左端部)から把持用の片47が上方に突出している。第二部分43の前端から第二規制部41が下方に突出している。
第二規制部41は、継手本体3のうち、第二挿入口31の開口方向を向く面に載せられる部分であり(図1参照)、第二管体21が嵌まるように形成された切欠き410を有する。第二規制部41は、鉛直な矩形板状である。
切欠き410は、第二規制部41の下端から上方に切り欠かれた形状である。切欠き410は、第二規制部41を前後方向に貫通しており、下方に開口している。切欠き410の切欠き幅(左右方向の長さ)は、第二管体21のうちフランジ22が設けられていない部分の外径と同じが、それよりも僅かに大きい。
切欠き410は、第二挿入口31に接続された第二管体21が嵌まり込んだ状態で、第二規制部41のうち切欠き410の周囲の部分が、正面視において第二管体21のフランジ22に重なるように、その切欠き幅が設定されている。
第二規制部41には、切欠き410を挟むように第二規制部41の下端から前方(第二方向D2)に突出した左右一対の突片48が設けられている。左右一対の突片48のそれぞれの突出長さL2(詳しくは、第二規制部41の後面から突片48の前端までの長さ)は、第二管体21の2つのフランジ22の間の所定の間隔L1よりも大きい。
第二規制部41には、その左右の端部のそれぞれから規制片49が後方に突出している。左右一対の規制片49のそれぞれには、継手本体3の対応する突起35が嵌まるように切り欠かれた溝部490が設けられている。左右一対の規制片49のそれぞれは、鉛直な矩形板状であり、その下端から溝部490が上方に切り欠かれている。
左右一対の溝部490のうち、左側に位置する溝部490の切り欠かれた方向(つまり上方)には、把持用の片47が並んで位置する。
(2−4)固定部材
複数の固定部材5は、第一固定部材50と第二固定部材51とを含む。固定部材50,51のそれぞれは、例えば金属製のねじであり、孔32,33に対してねじ締め可能である。
(3)管継手の設置方法
続いて、上述した管継手1の設置方法の一例について説明する。
まず、継手本体3の第一挿入口30に第一管体20を挿入し、継手本体3の第二挿入口31に第二管体21を挿入する。このとき、管体20,21のそれぞれは、複数のフランジ22が挿入口30,31内に収まる位置まで、挿入口30,31に挿入する。
次いで、継手本体3に対して、抜け止め部材4を継手本体3の上方から落とし込む。このとき、施工者は、把持用の片47を把持しながら、抜け止め部材4の下方への移動を行うことができる。
抜け止め部材4は、左右一対の溝部490が、継手本体3の左右一対の突起35の真上に位置するように配置した状態から、下方に移動させることで、左右一対の突起35にガイドされて、継手本体3に対して固定される位置へと移動する。
抜け止め部材4が固定位置にあるとき、抜け止め部材4の嵌合孔403には、継手本体3の凸部34が嵌まり込み、抜け止め部材4の左右一対の溝部490には、継手本体3の左右一対の突起35が嵌まり込む。
またこのとき、抜け止め部材4の第一規制部40の第一部分42は、継手本体3の第一筒部11の上端面と載置面140に載せられ、第二部分43は、継手本体3の第二載置面150に載せられる。またこのとき、第一孔32の上方に第一貫通孔401が重なって位置し、第二孔33の上方に第二貫通孔402が重なって位置する。またこのとき、第一部分42の切欠き400には、第一管体20が挿通され、第一部分42のうち、切欠き400の周囲の部分が、平面視において第一管体20のフランジ22に重なって位置する。
またこのとき、抜け止め部材4の第二規制部41は、継手本体3の第二筒部12の前面に当たり、第二規制部41の切欠き410には、第二管体21が挿通され、第二規制部41のうち、切欠き410の周囲の部分が、正面視において第二管体21のフランジ22に重なって位置する。第二規制部41の左右一対の突片48は、第二管体21の左右を通過する。
またこのとき、左右一対の規制片49は、継手本体3の第二筒部12の左右に、第二筒部12に対して接するかもしくは近接した状態で位置し、左右一対の回転規制片46は、継手本体3の第一筒部11の左右に、第一筒部11に対して接するかもしくは近接した状態で位置する。
次いで、抜け止め部材4の第一貫通孔401とその下方の継手本体3の第一孔32に、上方から第一固定部材50を挿入してねじ締めし、抜け止め部材4の第二貫通孔402とその下方の継手本体3の第二孔33に、上方から第二固定部材51を挿入してねじ締めする。
これにより、抜け止め部材4は、2つの固定部材50,51によって、継手本体3に対して固定される。
(4)作用効果
以上説明した本実施形態の管継手1では、抜け止め部材4が少なくとも2つの固定部材50,51で継手本体3に対して固定されている。
そのため、本実施形態の管継手1では、もし仮に2つの固定部材50,51のうちの一方の固定部材が正常に機能しなくなった場合でも、他方の固定部材によって、抜け止め部材4を継手本体3に対して固定された状態を維持することができる。
また、本実施形態の管継手1では、孔32,33が同一方向に開口しているため、固定部材50,51のねじ締め作業が、同方向から行うことができて、施工しやすい。
また、本実施形態の管継手1では、孔32,33が、挿入口30,31の近くにそれぞれ位置することで、規制部40,41のそれぞれを固定位置に維持しやすく、抜け止め機能を効果的に発揮することができる。
また、本実施形態の管継手1では、第一規制部40が、1枚の板状ではなく段差を有する形状であるため、変形しにくくて、第一規制部40の第一部分42や、第二部分43に連続する第二規制部41が、抜け止めを規制する位置から位置ずれを起こしにくい。
また、本実施形態の管継手1では、抜け止め部材4に把持用の片47が設けられ、この把持用の片47が、抜け止め部材4の溝部490の上方に並んで位置するため、継手本体3の突起35に対して溝部490を差し込む作業が行いやすい。
また、本実施形態の管継手1では、抜け止め部材4が複数の貫通孔401,402を有し、継手本体3が複数の孔32,33を有するものの、互いに嵌まり合う凸部34と嵌合孔403を有しているため、貫通孔401,402と孔32,33の位置合わせがしやすい。
また、本実施形態の管継手1では、凸部34と嵌合孔403が嵌まり合うことで、固定部材50,51のうちの一方をねじ締めするときに、抜け止め部材4が継手本体3に対して回転することを防ぐことができ、このときに、他方の固定部材が挿通される貫通孔が、対応する孔に対して位置がずれることを防ぐことができる。
また、本実施形態の管継手1では、抜け止め部材4の規制片49の溝部490に継手本体3の突起35が嵌まり込むことで、抜け止め部材4の前方(第二方向D2)への位置ずれを、規制片49によっても抑制することができる。
また、本実施形態の管継手1では、第二規制部41の下端に、切欠き410を挟むように一対の突片48が設けられ、この一対の突片48の突出長さL2が、フランジ22間の間隔L1よりも大きいため、フランジ22間を第二規制部41が上方から通過することができない。そのため、本実施形態の管継手1では、第二管体21が第二挿入口31に対して接続不良状態のまま、抜け止め部材4が継手本体3に対して固定されることを防ぐことができる。
(5)変形例
続いて、上述した実施形態の管継手1の変形例について説明する。
継手本体3の第一挿入口30の開口方向(つまり第一方向D1)は、上方に限らず、水平方向に沿った1つの方向であってもよい。
第一孔32の開口方向と、第二孔33の開口方向は、上方に限らず、例えば、前方や左方や右方であってもよい。また、第一孔32の開口方向と、第二孔33の開口方向は、同一方向に限らず、互いに異なる方向であってもよい。例えば、第一孔32の開口方向は上方であり、第二孔33の開口方向は前方であり、第二規制部41に、第二孔33に重なる第二貫通孔402が設けられてもよい。
第一規制部40は、第一部分42と第二部分43とが段差(起立板44)を介して連続した形状に限らず、1枚の板状であってもよい。
継手本体3は、位置合わせ用の凸部34を備えなくてもよく、この場合、抜け止め部材4は、嵌合孔403を備えなくてもよい。また、継手本体3に嵌合用の孔が設けられ、抜け止め部材にこの嵌合用の孔に嵌まる突起が設けられてもよい。
継手本体3は、抜け止め部材4の位置ずれを規制する突起35を備えなくてもよく、この場合、抜け止め部材4は、突起35が嵌まる切欠き状の溝部490を備えなくてもよい。また、抜け止め部材4に位置ずれを規制する突起が設けられ、継手本体3にこの突起が嵌まる溝部が設けられてもよい。
把持用の片47は、溝部490の切り欠かれた方向に並ぶ位置とは別の位置に設けられてもよい。また、抜け止め部材4は、把持用の片47を備えなくてもよい。
また、抜け止め部材4と継手本体3は、継手本体3に対して抜け止め部材4が上方から取り付けられる構造に限らず、継手本体3に対して抜け止め部材4が前方から取り付けられる構造であってもよい。つまり、管継手1は、第一挿入口30の開口方向である第一方向D1が前方であり、第二挿入口31の開口方向である第二方向D2が上方であってもよく、この場合、継手本体3に対して抜け止め部材4は前方から装着されて固定される。
また、固定部材50,51のそれぞれは、リベット、ピン等であってもよく、この場合、孔32,33は、ねじ溝の形成されていない穴であってもよい。
また、管継手1は、例えば図5に示す変形例のように、3つの管体2が抜け止めされる構造であってもよい。
図5に示す変形例では、継手本体3は、第一方向D1に対して直交し、かつ第二方向D2とは異なる方向の第三方向に開口する第三挿入口38をさらに含む。この変形例では、第三方向は、平面視において第二方向D2に対して直交する方向であり、右方である。
第三挿入口38は、ベース部13から右方に突出する第三筒部16の内側の空間である。第三筒部16には、上方に突出する突出部17が設けられ、突出部17の上面に、位置合わせ用の凸部18と、第三孔(図示せず)が設けられる。第三筒部16には、位置決め用の前後一対の突起19が設けられる。複数の管体2は、第三挿入口38に挿入される第三管体24をさらに含む。第三管体24は、接続される端部に複数(2つ)のフランジ22(図示せず)を備える。
抜け止め部材4は、第三管体24の端部(フランジ22)の抜け止めを行う第三規制部6をさらに含む。第三規制部6は、第三管体24が嵌まるように形成された切欠き60を有し、第一規制部40と一体に設けられる。
複数の固定部材5は、抜け止め部材4のさらに他の一部を固定する第三固定部材52を含む。抜け止め部材4の第一規制部40は、第一部分42の右端部に起立板61を介して連続する第三部分62をさらに含む。第三部分62の右端部から第三規制部6が下方に突出している。
第三規制部6は、前後の端部から左方に突出した前後一対の規制片63を有する。前後一対の規制片63のそれぞれには、上方に切り欠かれた形状の溝部630が設けられる。第三規制部6の下端には、切欠き60を挟むように位置する前後一対の突片64が設けられる。一対の突片64は、右方(第三方向)に突出し、その突出長さが、第三管体24の複数のフランジ22間の間隔よりも大きい。
なお、第三規制部6は、第二規制部41と同様の構造であり、第三筒部16は第二筒部12と同様の構造であり、第三部分62は第二部分43と同様の構造である。
図5に示す変形例においても、もし仮に、固定部材50,51,52のうちの一部の固定部材が正常に機能しなくなった場合でも、他の固定部材によって抜け止め部材4が継手本体3に固定された状態を維持でき、接続された管体20,21,24が抜けにくい。
また、管継手1は、4つ以上の管体2が、抜け止め部材4によって抜け止めされる構造であってもよい。
なお、管継手1は、ガスに限らず、その他の流体を、複数の管体2に分けて供給する分岐装置であってもよい。
[まとめ]
上述した実施形態及びその変形例の管継手1のように、本発明に係る第一態様の管継手1は、下記の第一の特徴を備える。
すなわち、第一態様の管継手1は、端部にフランジ22を有する複数の管体2が接続される継手本体3と、継手本体3に装着され、複数の管体2の抜け止めを行う抜け止め部材4と、抜け止め部材4を継手本体3に固定する複数の固定部材5と、を備える。
継手本体3は、第一方向D1に開口した第一挿入口30と、第一方向D1に直交する第二方向D2に開口した第二挿入口31と、を含む。複数の管体2は、第一挿入口30に挿入される第一管体20と、第二挿入口31に挿入される第二管体21と、を含む。
抜け止め部材4は、第一管体20が嵌まるように形成された切欠き400を有し、第一管体20のフランジ22の抜け止めを行う第一規制部40と、第二管体21が嵌まるように形成された切欠き410を有し、第一規制部40と一体に設けられ、第二管体21のフランジ22の抜け止めを行う第二規制部41と、を含む。
複数の固定部材5は、抜け止め部材4の一部を継手本体3に固定する第一固定部材50と、抜け止め部材4の他の一部を継手本体3に固定する第二固定部材51と、を含む。
上記の特徴を備えることで、第一態様の管継手1では、継手本体3の挿入口30,31に挿入された複数の管体2(管体20,21)の抜け止めを行う抜け止め部材4を、継手本体3に対して、少なくとも2つの固定部材5(固定部材50,51)で固定することができる。
そのため、第一態様の管継手1では、もし仮に、固定部材50,51のうちの一方の固定部材が正常に機能しなくなった場合でも、他方の固定部材によって抜け止め部材4が継手本体3に固定された状態を維持できる。そのため、第一態様の管継手1では、接続された複数の管体2が抜けにくい。
また、本発明に係る第二態様の管継手1は、第一態様の管継手1が備える特徴に加えて、下記の第二の特徴を備える。
すなわち、第二態様の管継手1では、継手本体3は、第一固定部材50が固定される第一孔32と、第二固定部材51が固定される第二孔33と、をさらに含む。第一孔32及び第二孔33の開口方向は、同一方向である。
上記の特徴を備えることで、第二態様の管継手1では、固定部材50,51のそれぞれを、同一方向から孔32,33に対して固定することができて、施工がしやすい。
また、本発明に係る第三態様の管継手1は、第二態様の管継手1が備える特徴に加えて、下記の第三の特徴を備える。
すなわち、第三態様の管継手1では、第一規制部40は、切欠き400が設けられた第一部分42と、第一部分42に対して第二方向D2に並んで位置し、第二規制部41が一体に設けられた第二部分43とを含む。第一部分42が第一孔32に対向し、第二部分43が第二孔33に対向する。
上記の特徴を備えることで、第三態様の管継手1では、同一方向からの固定部材50,51の固定が行えて施工がしやすいうえに、第一規制部40のうち、切欠き400に近い第一部分42と、第二規制部41に近い第二部分43のそれぞれを固定部材50、51によって継手本体3に固定することができて、規制部40,41による抜け止め機能が効果的に得られる。
また、本発明に係る第四態様の管継手1は、第二または第三態様の管継手1が備える特徴に加えて、下記の第四の特徴を備える。
すなわち、第四態様の管継手1では、継手本体3は、第一孔32及び第二孔33の開口方向に突出した位置合わせ用の凸部34をさらに含む。第一規制部40は、凸部34が嵌まる嵌合孔403をさらに含む。
上記の特徴を備えることで、第四態様の管継手1では、継手本体3の凸部34を、第一規制部40の嵌合孔403に嵌めることで、継手本体3に対しての抜け止め部材4の位置決めが簡単に行える。
また、本発明に係る第五態様の管継手1は、第一乃至第四態様のいずれかの管継手1が備える特徴に加えて、下記の第五の特徴を備える。
すなわち、第五態様の管継手1では、継手本体3は、抜け止め部材4の第二方向D2の位置ずれを規制する突起35をさらに含む。抜け止め部材4は、突起35が嵌まるように切り欠かれた溝部490をさらに含む。
上記の特徴を備えることで、第五態様の管継手1では、継手本体3の突起35を、抜け止め部材4の溝部490に嵌めることで、継手本体3に対しての抜け止め部材4の第二方向D2の位置ずれを規制でき、抜け止め部材4の抜け止め機能の低下を抑えることができる。
また、本発明に係る第六態様の管継手1は、第五態様の管継手1が備える特徴に加えて、下記の第六の特徴を備える。
すなわち、第六態様の管継手1では、抜け止め部材4は、把持用の片47をさらに含み、把持用の片47は、溝部490に対して、溝部490の切り欠かれた方向に並んで位置する。
上記の特徴を備えることで、第六態様の管継手1では、施工者は把持用の片47を把持して、この片47に並んで位置する、抜け止め部材4の溝部490を、継手本体3の突起35に合わせることができ、溝部490内への突起35の挿入が行いやすい。
また、本発明に係る第七態様の管継手1は、第一乃至第六態様のいずれかの管継手1が備える特徴に加えて、下記の第七の特徴を備える。
すなわち、第七態様の管継手1では、第一管体20と第二管体21のそれぞれは、端部に複数のフランジ22を有し、複数のフランジ22は、互いに所定の間隔L1をあけて位置する。第二規制部41は、切欠き410を挟むように位置する一対の突片48を含む。一対の突片48は、第二方向D2に突出し、その突出長さL2が所定の間隔L1よりも大きい。
上記の特徴を備えることで、第七態様の管継手1では、第二管体21が接続不良位置にあって、複数のフランジ22が第二挿入口31の外側に位置するときに、切欠き410に対して第二管体21を挿通させようとしても、一対の突片48が複数のフランジ22間を通過することができず、抜け止め部材4を継手本体3に対して固定される位置へと移動させることができない。そのため、第七態様の管継手1では、第二管体21が接続不良状態のままで、継手本体3に抜け止め部材4が固定されるといった事態を回避することができる。
以上、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
1 管継手
2 管体
20 第一管体
21 第二管体
22 フランジ
3 継手本体
30 第一挿入口
31 第二挿入口
32 第一孔
33 第二孔
34 凸部
35 突起
4 抜け止め部材
40 第一規制部
400 切欠き
403 嵌合孔
41 第二規制部
410 切欠き
42 第一部分
43 第二部分
47 把持用の片
48 突片
490 溝部
5 固定部材
50 第一固定部材
51 第二固定部材
D1 第一方向
D2 第二方向
L1 間隔
L2 突出長さ

Claims (7)

  1. 端部にフランジを有する複数の管体が接続される継手本体と、
    前記継手本体に装着され、前記複数の管体の抜け止めを行う抜け止め部材と、
    前記抜け止め部材を前記継手本体に固定する複数の固定部材と、を備え、
    前記継手本体は、第一方向に開口した第一挿入口と、前記第一方向に直交する第二方向に開口した第二挿入口と、を含み、
    前記複数の管体は、前記第一挿入口に挿入される第一管体と、前記第二挿入口に挿入される第二管体と、を含み、
    前記抜け止め部材は、
    前記第一管体が嵌まるように形成された切欠きを有し、前記第一管体の前記フランジの抜け止めを行う第一規制部と、
    前記第二管体が嵌まるように形成された切欠きを有し、前記第一規制部と一体に設けられ、前記第二管体の前記フランジの抜け止めを行う第二規制部と、を含み、
    前記複数の固定部材は、前記抜け止め部材の一部を前記継手本体に固定する第一固定部材と、前記抜け止め部材の他の一部を前記継手本体に固定する第二固定部材と、を含むことを特徴とする管継手。
  2. 前記継手本体は、前記第一固定部材が固定される第一孔と、前記第二固定部材が固定される第二孔と、をさらに含み、
    前記第一孔及び前記第二孔の開口方向は、同一方向であることを特徴とする請求項1に記載の管継手。
  3. 前記第一規制部は、前記切欠きが設けられた第一部分と、前記第一部分に対して前記第二方向に並んで位置し、前記第二規制部が一体に設けられた第二部分とを含み、
    前記第一部分が前記第一孔に対向し、前記第二部分が前記第二孔に対向することを特徴とする請求項2に記載の管継手。
  4. 前記継手本体は、前記第一孔及び前記第二孔の開口方向に突出した位置合わせ用の凸部をさらに含み、
    前記第一規制部は、前記凸部が嵌まる嵌合孔をさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載の管継手。
  5. 前記継手本体は、前記抜け止め部材の前記第二方向の位置ずれを規制する突起をさらに含み、
    前記抜け止め部材は、前記突起が嵌まるように切り欠かれた溝部をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の管継手。
  6. 前記抜け止め部材は、把持用の片をさらに含み、
    前記把持用の片は、前記溝部に対して、前記溝部の切り欠かれた方向に並んで位置することを特徴とする請求項5に記載の管継手。
  7. 前記第二管体は、前記端部に複数の前記フランジを有し、
    前記複数の前記フランジは、互いに所定の間隔をあけて位置し、
    前記第二規制部は、前記切欠きを挟むように位置する一対の突片を含み、
    前記一対の突片は、前記第二方向に突出し、その突出長さが前記所定の間隔よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の管継手。
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