JP2019099964A - 合成繊維用処理剤及び合成繊維 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成繊維表面への濡れ性、平滑性、及び耐熱性を向上できる合成繊維用処理剤を提供する。【解決手段】本発明は、平滑剤及び非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含むことを特徴とする。また、本発明の合成繊維は、かかる合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、合成繊維に優れた平滑性、耐熱性及び濡れ性を付与できる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着している合成繊維に関する。
一般に、合成繊維には、加工時等における平滑性等の機能を付与する観点から、その表面に合成繊維用処理剤を付着する処理が行われることがある。
従来、合成繊維用処理剤として特許文献1に開示されるポリエステル系難燃加工繊維製品用後処理剤が知られている。かかる処理剤は、ジスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、ジスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、トリスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩のうちの一種以上を含有している。
特開2008−31614号公報
しかしながら、これら従来の合成繊維用処理剤は、特に合成繊維表面への良好な濡れ性、後加工時の良好な平滑性、及び合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性の各機能の両立が、十分に対応できていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、合成繊維表面への濡れ性、平滑性、及び耐熱性を向上できる合成繊維用処理剤を提供することにある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、平滑剤と特定の非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明の一態様は、平滑剤及び非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含むことを特徴とする。
前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、ジスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であり、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、トリスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量に対する前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量の質量比が、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物=5/95〜95/5であることが好ましい。前記平滑剤が、シリコーンを含むことが好ましい。
前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.99質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.9質量%、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.89質量%の割合で含有することが好ましい。更にイオン性界面活性剤を含有することが好ましい。前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.98質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.89質量%、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.88質量%、及び前記イオン性界面活性剤を0.01〜20質量%の割合で含有することが好ましい。前記合成繊維が、炭素繊維前駆体であってもよい。
また、本発明の別の態様は、前記合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維に係る。
本発明によれば、合成繊維に優れた平滑性、耐熱性及び濡れ性を付与できる。
実施例で採用した平滑性の評価に供する張力測定装置の概略概念図。
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係る合成繊維用処理剤(以下、処理剤という)を具体化した第1実施形態について説明する。
本実施形態の処理剤は、平滑剤、並びに非イオン界面活性剤としてジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。
本実施形態の処理剤に含有される平滑剤としては、例えばシリコーン、エステル等が挙げられる。これらの平滑剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、特に平滑性及び耐熱性に優れる観点からシリコーンが好ましい。
平滑剤として使用されるシリコーンとしては、特に制限はなく、例えばジメチルシリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルキルアラルキル変性シリコーン、アルキルポリエーテル変性シリコーン、エステル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン等が挙げられる。これらの中でもジメチルシリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーンが好ましい。平滑剤の粘度は25℃において10mm/s〜100000mm/sのものが好ましい。
平滑剤として使用されるエステルとしては、特に制限はなく、例えば(1)オクチルパルミテート、オレイルラウレート、オレイルオレート、イソテトラコシルオレート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(2)1,6−ヘキサンジオールジデカネート、グリセリントリオレート、トリメチロールプロパントリラウレート、ペンタエリスリトールテトラオクタネート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(3)ジオレイルアゼレート、チオジプロピオン酸ジオレイル、チオジプロピオン酸ジイソセチル、チオジプロピオン酸ジイソステアリル等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、(4)ベンジルオレート、ベンジルラウレート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(5)ビスフェノールAジラウレート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物、(6)ビス2−エチルヘキシルフタレート、ジイソステアリルイソフタレート、トリオクチルトリメリテート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸との完全エステル化合物、(7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等が挙げられる。その他、合成繊維用処理剤に採用されている公知の平滑剤等を使用してもよい。
本実施形態の処理剤に使用される非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。
ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物は、ジスチレン化フェノールに、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加した化合物である。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、ジスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物は、トリスチレン化フェノールに、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加した化合物である。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、トリスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量とトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量との質量比は、特に制限はない。好ましくはジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量(トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量に対するジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量の質量比)=5/95〜95/5であることが好ましい。かかる数値範囲内に規定することにより、濡れ性、平滑性、及び耐熱性をより向上させることができる。
本実施形態の処理剤中における平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の各含有量の割合は、特に制限はない。平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合の合計を100質量%とすると、好ましくは平滑剤を0.1〜94.99質量%、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.9質量%、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.89質量%の割合で含有する。なお、処理剤は、ジスチレン化フェノールやトリスチレン化フェノールに不純物として含まれるモノスチレン化フェノール、テトラスチレン化フェノール、ペンタスチレン化フェノール等を包括して呼称されるポリスチレン化フェノール、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物を含んでもよい。
本実施形態の処理剤に使用される非イオン界面活性剤は、上記したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物以外にも、その他の公知の非イオン界面活性剤を含有することができる。
その他の公知の非イオン界面活性剤としては、例えば(1)オクチルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソオクチルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ノニルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソノニルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、デシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ウンデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソウンデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級ドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級イソドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、トリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソトリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級トリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級イソトリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、テトラデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソテトラデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソペンタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ヘキサデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソヘキサデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、オクタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソオクタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イコサノールのアルキレンオキサイド付加物、イソイコサノールのアルキレンオキサイド付加物等のアルコールにアルキレンオキサイドを付加した化合物、(2)オクチルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソオクチルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ノニルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソノニルアミンのアルキレンオキサイド付加物、デシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ウンデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソウンデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ドデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソドデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、トリデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソトリデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、テトラデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソテトラデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ヘキサデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、オクタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソオクタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イコシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソイコシルアミンのアルキレンオキサイド付加物等のアルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、(3)硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物のオレイン酸エステル、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物のステアリン酸エステル等の硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物およびそのエステル化物、(4)ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、エチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、プロピレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、プロピレングリコールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、1,4−ブタンジオールのアルキレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、1,6−ヘキサンジオールのアルキレンオキサイド付加物、1,6−ヘキサンジオールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物等のジオールのアルキレンオキサイド付加物及びそのエステル化物、(5)ポリオキシエチレンオクチルデカネート、ポリオキシエチレンラウリルエルケート、ポリオキシプロピレン1,6−ヘキサンジオールジオレート、ビスポリオキシエチレンデシルアジペート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジペート、ポリオキシプロピレンベンジルステアレート等のエーテルエステル化合物等が挙げられる。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の処理剤は、更にイオン性界面活性剤を含有することが好ましい。イオン性界面活性剤の具体例としては、特に制限はなく、例えば硫酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸塩、リン酸エステル塩、カルボン酸塩等のアニオン系界面活性剤、アミン塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、イミダゾリン塩、イミダゾリニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の処理剤中における平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びイオン性界面活性剤の各含有量の割合は、特に制限はない。平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びイオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、好ましくは平滑剤を0.1〜94.98質量%、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.89質量%、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.88質量%、及びイオン性界面活性剤を0.01〜20質量%の割合で含有する。
本実施形態の処理剤は、合成繊維の種類に制限なく用いることができる。特に炭素繊維前駆体に用いると、本発明の効果が発現しやすく好ましい。炭素繊維前駆体としては、例えばアクリル繊維等が挙げられる。
本実施形態の処理剤には、処理剤の品質保持のための安定化剤や制電剤として、つなぎ剤、イオン性界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の通常合成繊維の処理剤に用いられる成分をさらに含有することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の合成繊維を具体化した第2実施形態を説明する。本実施形態の合成繊維は、上述した第1実施形態の処理剤が付着している合成繊維である。合成繊維の具体例としては、特に制限はなく、例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ウレタン繊維、アラミド繊維、ポリ乳酸繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭素繊維前駆体等が挙げられる。これらの中でも、炭素繊維前駆体が好ましい。炭素繊維前駆体としては、例えばアクリル繊維等が挙げられる。合成繊維に対する処理剤の付着量については、特に制限はなく、合成繊維の種類、用途等に応じて適宜設定可能である。例えば上述した第1実施形態の処理剤(溶媒を含まない)を0.01〜10質量%となるよう合成繊維に付着させたものが好ましい。かかる数値範囲内に規定することにより、合成繊維に対して濡れ性、平滑性、及び耐熱性の各効能を効率的に付与することができる。
上述した処理剤を合成繊維に付着させる方法は、公知の方法を適宜採用することができる。例えばローラー浸漬法、ガイドノズル法、ローラー接触法、スプレー法等、一般に工業的に用いられている方法を適用できる。上述した処理剤は、好ましくは水性のエマルションの状態で合成繊維に付着される。続いて乾燥処理し、処理剤溶液に含まれている水等の溶媒の除去を行なうことにより本実施形態の合成繊維を得ることができる。ここでの乾燥処理は、例えば熱風、熱板、ローラー、各種赤外線ヒーター等を熱媒として利用した方法を採用できる。
上記実施形態の処理剤及び合成繊維によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態の処理剤は、平滑剤と特定の非イオン界面活性剤を併用して構成した。したがって、合成繊維表面への濡れ性、平滑性、及び耐熱性を向上できる。より具体的には、合成繊維表面への良好な濡れ性付与と後加工時の良好な平滑性を保ちながら、合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性を付与することができる。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の調製)
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド660部とプロピレンオキサイド580部を徐々に加えてランダム付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド15モルとプロピレンオキサイド10モルのランダム付加物A−1を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2の調製:
エチレンオキサイド1364部とプロピレンオキサイド232部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド31モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物A−2を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−3の調製:
エチレンオキサイド1188部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド27モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物A−3を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−4の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1232部を徐々に加えた後、プロピレンオキサイド290部を徐々に加えてブロック付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド28モルとプロピレンオキサイド5モルのブロック付加物A−4を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5の調製:
エチレンオキサイド440部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物A−5を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド748部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド17モル付加物A−6を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−7の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1496部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド34モル付加物A−7を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−8の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でプロピレンオキサイド1160部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのプロピレンオキサイド20モル付加物A−8を得た。上述したA−1〜A−8について、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を構成するアルキレンオキサイドの種類、付加モル数、付加形態を下記表1に示す。
試験区分2(トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の調製)
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド660部とプロピレンオキサイド580部を徐々に加えてランダム付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド15モルとプロピレンオキサイド10モルのランダム付加物B−1を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2の調製:
エチレンオキサイド1364部とプロピレンオキサイド232部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド31モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物B−2を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−3の調製:
エチレンオキサイド1188部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド27モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物B−3を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−4の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1232部を徐々に加えた後、プロピレンオキサイド290部を徐々に加えてブロック付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド28モルとプロピレンオキサイド5モルのブロック付加物B−4を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5の調製:
エチレンオキサイド440部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物B−5を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド748部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド17モル付加物B−6を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−7の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1496部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド34モル付加物B−7を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−8の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でプロピレンオキサイド1160部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのプロピレンオキサイド20モル付加物B−8を得た。上述したB−1〜B−8について、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を構成するアルキレンオキサイドの種類、付加モル数、付加形態を下記表2に示す。
試験区分3(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1を50gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1を250gとD−1(25℃で350mm/sのジメチルシリコーン)700gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例1の合成繊維用処理剤を調製した。なお、表3においては、溶媒以外の成分を100%とした場合の各成分の比率を示す(以下同様)。
・実施例2:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2を40gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を280gと非イオン性界面活性剤C−2(イソオクチルアルコールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物)を80gとD−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)600gとを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、イオン交換水3000gを徐々に加えて乳化することで実施例2の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例3:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2を10gとA−3を10g、試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を70gとB−3を10g、非イオン性界面活性剤C−3(セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物)80g、D−3(25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン)800gとイオン性界面活性剤E−4(1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩)20gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例3の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例4:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−4を120gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−4を80gと非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)を100gとD−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)400gとD−4(25℃で250mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=50/50でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=100/0であるポリエーテル変性シリコーン)300gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、イオン交換水3000gを徐々に加えて乳化することで実施例4の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例5:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5を30gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5を90gと非イオン性界面活性剤C−4(2級ドデシルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物)を60gとD−3(25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン)500gとD−5(25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン)300gとイオン性界面活性剤E−5(トリメチルオクチルアンモニウムのジメチルホスフェート塩)20gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例5の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例6:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6を100gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6を150gと非イオン性界面活性剤C−5(2級トリデシルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物)を20gと非イオン性界面活性剤C−6(ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物)を30gとD−5(25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン)700gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例6の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例7:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−7を90gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−7を210gと非イオン性界面活性剤C−3(セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物)を200gと非イオン性界面活性剤C−9(ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物のラウリン酸ジエステル)を400gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)50gとイオン性界面活性剤E−4(1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩)50gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例7の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例8:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5を10gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5を30gと非イオン性界面活性剤C−7(ヘキサデシルアミンのエチレンオキサイド15モル付加物)を20gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を100gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を50gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を100gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)560gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)50gとD−8(オレイルオレート)50gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)10gとイオン性界面活性剤E−2(ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩)10gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)10gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例8の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例9:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6を10gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6を20gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を120gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を100gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を80gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)630gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)20gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)10gとイオン性界面活性剤E−2(ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩)5gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)5gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例9の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例10:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−8を20gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−8を30gと非イオン性界面活性剤C−6(ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物)を40gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を80gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を100gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を90gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)550gとD−8(オレイルオレート)50gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)20gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)20gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例10の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例1:非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)を比較例1の合成繊維用処理剤として使用した。
・比較例2:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1を比較例2の合成繊維用処理剤として使用した。
・比較例3:試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を200gと非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)200gとD−1(25℃で350mm/sのジメチルシリコーン)600gを5Lビーカーに加えて良く混合した後、イオン交換水3000gを徐々に加えることで比較例3の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例4:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−3を150gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−3を850gとを2Lビーカーに加えて良く混合することで比較例4の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例5:D−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)を比較例5の合成繊維用処理剤として使用した。
表3において、各表記は以下のものを示す。
※1:ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
※2:トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
※3:ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
C−1:ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物
C−2:イソオクチルアルコールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物
C−3:セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物
C−4:2級ドデシルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物
C−5:2級トリデシルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物
C−6:ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物
C−7:ヘキサデシルアミンのエチレンオキサイド15モル付加物
C−8:硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物
C−9:ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物のラウリン酸ジエステル
C−10:硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物
C−11:ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物
D−1:25℃で350mm/sのジメチルシリコーン
D−2:25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン
D−3:25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン
D−4:25℃で250mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=50/50でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=100/0であるポリエーテル変性シリコーン
D−5:25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン
D−6:トリメチロールプロパントリラウレート
D−7:チオジプロピオン酸ジイソセチル
D−8:オレイルオレート
E−1:イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩
E−2:ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩
E−3:平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩
E−4:1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩
E−5:トリメチルオクチルアンモニウムのジメチルホスフェート塩
試験区分4(評価)
・合成繊維用処理剤の合成樹脂への付着
合成樹脂である炭素繊維用前駆体としてのアクリルフィラメント糸(16000デニール/12000フィラメント)に、試験区分3で調製した各例の合成繊維用処理剤の有効成分4%イオン交換水溶液(イオン交換水以外を有効成分とする)を作成し、これを有効成分で付着量1±0.1%となるようにローラー給油法で付着させた後、乾燥ローラーを用いて115℃で60秒間乾燥して試験糸を得た。この試験糸を後述する平滑性評価に用いた。
・平滑性
平滑性を測定する装置として島津製作所社製のオートグラフAGS−1kNX(張力測定装置)を使用した。図1に示されるように、試験糸1の一端をオートグラフの把持治具2に固定し、フリーローラー3、クロムメッキ梨地ピン4、及びフリーローラー5を順に介して、もう一方の端部に50gの分銅6を固定した。クロムメッキ梨地ピン4は、試験糸1が接する駆動軸4aが直径1cmで表面粗度2Sである。フリーローラー3とクロムメッキ梨地ピン4とを結ぶ試験糸1に対する、クロムメッキ梨地ピン4とフリーローラー5とを結ぶ試験糸1のなす角は、90°となるように配されている。この状態で25℃で60%RHの条件下クロムメッキ梨地ピン4の駆動軸4aを周速100m/分の速度でオートグラフに張力がかかる方向に回転させた状態にしてオートグラフによる張力を0.1秒毎に30秒間計測した。この時の張力の平均値(N)を求め、次の基準で評価した。
◎:張力の平均値が4N以下。
○:張力の平均値が4〜5N。
×:張力の平均値が5N以上。
・耐熱性
各例の合成繊維用処理剤を105℃で水分を乾燥させた後、良く混ぜた後、5mg精秤してアルミパンに入れ、セイコー社製のTG−DTA6200を用いてAir雰囲気下、30℃から300℃まで10℃/minで昇温させて0.5秒毎に質量を測定した。この時の残渣率(%)(300℃での質量/初期質量)を測定し、次の基準で評価した。
◎:残存率が60%以上。
○:残存率が50%以上60%未満。
×:残存率が50%未満。
・濡れ性
各例の合成繊維用処理剤の有効成分4%イオン交換水溶液(イオン交換水以外を有効成分とする)を作成し、その0.1gをアクリル板に滴下した後、1分後の最大直径(mm)を測定し、以下の基準で評価した。
○:最大直径が10mm以上。
×:最大直径が10mm未満。
以上表1〜3の結果からも明らかなように、本発明によれば、合成繊維表面への良好な濡れ性付与と後加工時の良好な平滑性を保ちつつも、合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性を保持することができるという効果がある。
1…試験糸、2…把持治具、3,5…フリーローラー、4…クロムメッキ梨地ピン、4a…駆動軸、6…分銅。
本発明は、合成繊維に優れた平滑性、耐熱性及び濡れ性を付与できる合成繊維用処理剤、かかる合成繊維用処理剤が付着している合成繊維に関する。
一般に、合成繊維には、加工時等における平滑性等の機能を付与する観点から、その表面に合成繊維用処理剤を付着する処理が行われることがある。
従来、合成繊維用処理剤として特許文献1に開示されるポリエステル系難燃加工繊維製品用後処理剤が知られている。かかる処理剤は、ジスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物、ジスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩、トリスチレン化フェノールアルキレンオキサイド付加物硫酸エステル塩のうちの一種以上を含有している。
特開2008−31614号公報
しかしながら、これら従来の合成繊維用処理剤は、特に合成繊維表面への良好な濡れ性、後加工時の良好な平滑性、及び合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性の各機能の両立が、十分に対応できていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、合成繊維表面への濡れ性、平滑性、及び耐熱性を向上できる合成繊維用処理剤を提供することにある。
しかして本発明者らは、前記の課題を解決するべく研究した結果、平滑剤と特定の非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤が正しく好適であることを見出した。
すなわち本発明の一態様は、平滑剤及び非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含み、前記平滑剤が、シリコーンを含むことを特徴とする。
前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、ジスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であり、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、トリスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量に対する前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量の質量比が、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物=5/95〜95/5であることが好ましい
前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.99質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.9質量%、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.89質量%の割合で含有することが好ましい。更にイオン性界面活性剤を含有することが好ましい。前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.98質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.89質量%、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.88質量%、及び前記イオン性界面活性剤を0.01〜20質量%の割合で含有することが好ましい。
また、本発明の別の態様は、平滑剤及び非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、前記非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含み、前記合成繊維が、炭素繊維前駆体であることを特徴とする。更にイオン性界面活性剤を含有することが好ましい。
また、本発明の別の態様は、前記合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維に係る。
本発明によれば、合成繊維に優れた平滑性、耐熱性及び濡れ性を付与できる。
実施例で採用した平滑性の評価に供する張力測定装置の概略概念図。
(第1実施形態)
以下、本実施形態に係る合成繊維用処理剤(以下、処理剤という)を具体化した第1実施形態について説明する。
本実施形態の処理剤は、平滑剤、並びに非イオン界面活性剤としてジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。
合成繊維用処理剤に適用される平滑剤としては、例えばシリコーン、エステル等が挙げられる。本実施形態の処理剤に含有される平滑剤としては、シリコーンが適用される。これらの平滑剤は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。シリコーンは、特に平滑性及び耐熱性に優れる。
平滑剤として使用されるシリコーンとしては、特に制限はなく、例えばジメチルシリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、アミド変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノポリエーテル変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルキルアラルキル変性シリコーン、アルキルポリエーテル変性シリコーン、エステル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、カルビノール変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン等が挙げられる。これらの中でもジメチルシリコーン、フェニル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、エポキシ変性シリコーンが好ましい。平滑剤の粘度は25℃において10mm/s〜100000mm/sのものが好ましい。
参考例として平滑剤として使用されるエステルとしては、特に制限はなく、例えば(1)オクチルパルミテート、オレイルラウレート、オレイルオレート、イソテトラコシルオレート等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(2)1,6−ヘキサンジオールジデカネート、グリセリントリオレート、トリメチロールプロパントリラウレート、ペンタエリスリトールテトラオクタネート等の、脂肪族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(3)ジオレイルアゼレート、チオジプロピオン酸ジオレイル、チオジプロピオン酸ジイソセチル、チオジプロピオン酸ジイソステアリル等の、脂肪族モノアルコールと脂肪族多価カルボン酸とのエステル化合物、(4)ベンジルオレート、ベンジルラウレート等の、芳香族モノアルコールと脂肪族モノカルボン酸とのエステル化合物、(5)ビスフェノールAジラウレート等の、芳香族多価アルコールと脂肪族モノカルボン酸との完全エステル化合物、(6)ビス2−エチルヘキシルフタレート、ジイソステアリルイソフタレート、トリオクチルトリメリテート等の、脂肪族モノアルコールと芳香族多価カルボン酸との完全エステル化合物、(7)ヤシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、大豆油、ヒマシ油、ゴマ油、魚油及び牛脂等の天然油脂等が挙げられる。その他、合成繊維用処理剤に採用されている公知の平滑剤等を併用してもよい。
本実施形態の処理剤に使用される非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。
ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物は、ジスチレン化フェノールに、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加した化合物である。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、ジスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物は、トリスチレン化フェノールに、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加した化合物である。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、トリスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であることが好ましい。
ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量とトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量との質量比は、特に制限はない。好ましくはジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量(トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量に対するジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量の質量比)=5/95〜95/5であることが好ましい。かかる数値範囲内に規定することにより、濡れ性、平滑性、及び耐熱性をより向上させることができる。
本実施形態の処理剤中における平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の各含有量の割合は、特に制限はない。平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合の合計を100質量%とすると、好ましくは平滑剤を0.1〜94.99質量%、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.9質量%、及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.89質量%の割合で含有する。なお、処理剤は、ジスチレン化フェノールやトリスチレン化フェノールに不純物として含まれるモノスチレン化フェノール、テトラスチレン化フェノール、ペンタスチレン化フェノール等を包括して呼称されるポリスチレン化フェノール、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物を含んでもよい。
本実施形態の処理剤に使用される非イオン界面活性剤は、上記したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物以外にも、その他の公知の非イオン界面活性剤を含有することができる。
その他の公知の非イオン界面活性剤としては、例えば(1)オクチルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソオクチルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ノニルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソノニルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、デシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ウンデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソウンデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級ドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級イソドデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、トリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソトリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級トリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、2級イソトリデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、テトラデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソテトラデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソペンタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、ヘキサデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソヘキサデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、オクタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イソオクタデシルアルコールのアルキレンオキサイド付加物、イコサノールのアルキレンオキサイド付加物、イソイコサノールのアルキレンオキサイド付加物等のアルコールにアルキレンオキサイドを付加した化合物、(2)オクチルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソオクチルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ノニルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソノニルアミンのアルキレンオキサイド付加物、デシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ウンデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソウンデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ドデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソドデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、トリデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソトリデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、テトラデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソテトラデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ヘキサデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、ペンタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、オクタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソオクタデシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イコシルアミンのアルキレンオキサイド付加物、イソイコシルアミンのアルキレンオキサイド付加物等のアルキルアミンのアルキレンオキサイド付加物、(3)硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物のオレイン酸エステル、硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物のステアリン酸エステル等の硬化ひまし油のアルキレンオキサイド付加物およびそのエステル化物、(4)ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物、ビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、エチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、エチレングリコールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、プロピレングリコールのアルキレンオキサイド付加物、プロピレングリコールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、1,4−ブタンジオールのアルキレンオキサイド付加物、1,4−ブタンジオールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物、1,6−ヘキサンジオールのアルキレンオキサイド付加物、1,6−ヘキサンジオールのアルキレンオキサイド付加物のエステル化物等のジオールのアルキレンオキサイド付加物及びそのエステル化物、(5)ポリオキシエチレンオクチルデカネート、ポリオキシエチレンラウリルエルケート、ポリオキシプロピレン1,6−ヘキサンジオールジオレート、ビスポリオキシエチレンデシルアジペート、ビスポリオキシエチレンラウリルアジペート、ポリオキシプロピレンベンジルステアレート等のエーテルエステル化合物等が挙げられる。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の処理剤は、更にイオン性界面活性剤を含有することが好ましい。イオン性界面活性剤の具体例としては、特に制限はなく、例えば硫酸塩、硫酸エステル塩、スルホン酸塩、リン酸塩、リン酸エステル塩、カルボン酸塩等のアニオン系界面活性剤、アミン塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩、イミダゾリン塩、イミダゾリニウム塩等のカチオン系界面活性剤、ベタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。これらの成分は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本実施形態の処理剤中における平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びイオン性界面活性剤の各含有量の割合は、特に制限はない。平滑剤、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及びイオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、好ましくは平滑剤を0.1〜94.98質量%、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.89質量%、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.88質量%、及びイオン性界面活性剤を0.01〜20質量%の割合で含有する。
本実施形態の処理剤は、合成繊維の種類に制限なく用いることができる。特に炭素繊維前駆体に用いると、本発明の効果が発現しやすく好ましい。炭素繊維前駆体としては、例えばアクリル繊維等が挙げられる。
本実施形態の処理剤には、処理剤の品質保持のための安定化剤や制電剤として、つなぎ剤、イオン性界面活性剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の通常合成繊維の処理剤に用いられる成分をさらに含有することができる。
(第2実施形態)
以下、本実施形態に係る処理剤を具体化した第2実施形態について説明する。以下、上述した第1実施形態に係る処理剤との相違点を中心に説明する。
本実施形態の処理剤は、平滑剤、並びに非イオン界面活性剤としてジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含有する。
本実施形態の処理剤に含有される平滑剤としては、例えばシリコーン、エステル等が挙げられる。平滑剤の具体例としては、第1実施形態において列挙したものを挙げることができる。
本実施形態の処理剤は、合成樹脂として炭素繊維前駆体に適用される。炭素繊維前駆体としては、例えばアクリル繊維等が挙げられる。
(第実施形態)
次に、本発明の合成繊維を具体化した第実施形態を説明する。本実施形態の合成繊維は、上述した第1実施形態又は第2実施形態の処理剤が付着している合成繊維である。第1実施形態の処理剤が付着している合成繊維の具体例としては、特に制限はなく、例えばポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ウレタン繊維、アラミド繊維、ポリ乳酸繊維、ガラス繊維、炭素繊維、炭素繊維前駆体等が挙げられる。これらの中でも、炭素繊維前駆体が好ましい。第2実施形態の処理剤が付着している合成繊維としては、炭素繊維前駆体が挙げられる。炭素繊維前駆体としては、例えばアクリル繊維等が挙げられる。合成繊維に対する処理剤の付着量については、特に制限はなく、合成繊維の種類、用途等に応じて適宜設定可能である。例えば上述した第1実施形態又は第2実施形態の処理剤(溶媒を含まない)を0.01〜10質量%となるよう合成繊維に付着させたものが好ましい。かかる数値範囲内に規定することにより、合成繊維に対して濡れ性、平滑性、及び耐熱性の各効能を効率的に付与することができる。
上述した処理剤を合成繊維に付着させる方法は、公知の方法を適宜採用することができる。例えばローラー浸漬法、ガイドノズル法、ローラー接触法、スプレー法等、一般に工業的に用いられている方法を適用できる。上述した処理剤は、好ましくは水性のエマルションの状態で合成繊維に付着される。続いて乾燥処理し、処理剤溶液に含まれている水等の溶媒の除去を行なうことにより本実施形態の合成繊維を得ることができる。ここでの乾燥処理は、例えば熱風、熱板、ローラー、各種赤外線ヒーター等を熱媒として利用した方法を採用できる。
上記実施形態の処理剤及び合成繊維によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態の処理剤は、平滑剤と特定の非イオン界面活性剤を併用して構成した。したがって、合成繊維表面への濡れ性、平滑性、及び耐熱性を向上できる。より具体的には、合成繊維表面への良好な濡れ性付与と後加工時の良好な平滑性を保ちながら、合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性を付与することができる。
以下、本発明の構成及び効果をより具体的にするため、実施例等を挙げるが、本発明がこれらの実施例に限定されるというものではない。尚、以下の実施例及び比較例において、部は質量部を、また%は質量%を意味する。
試験区分1(ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の調製)
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド660部とプロピレンオキサイド580部を徐々に加えてランダム付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド15モルとプロピレンオキサイド10モルのランダム付加物A−1を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2の調製:
エチレンオキサイド1364部とプロピレンオキサイド232部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド31モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物A−2を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−3の調製:
エチレンオキサイド1188部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド27モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物A−3を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−4の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1232部を徐々に加えた後、プロピレンオキサイド290部を徐々に加えてブロック付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド28モルとプロピレンオキサイド5モルのブロック付加物A−4を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5の調製:
エチレンオキサイド440部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1と同様の方法でジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物A−5を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド748部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド17モル付加物A−6を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−7の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1496部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのエチレンオキサイド34モル付加物A−7を得た。
・ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−8の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、ジスチレン化フェノール288部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でプロピレンオキサイド1160部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、ジスチレン化フェノールのプロピレンオキサイド20モル付加物A−8を得た。上述したA−1〜A−8について、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を構成するアルキレンオキサイドの種類、付加モル数、付加形態を下記表1に示す。
試験区分2(トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の調製)
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド660部とプロピレンオキサイド580部を徐々に加えてランダム付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド15モルとプロピレンオキサイド10モルのランダム付加物B−1を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2の調製:
エチレンオキサイド1364部とプロピレンオキサイド232部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド31モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物B−2を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−3の調製:
エチレンオキサイド1188部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド27モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物B−3を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−4の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1232部を徐々に加えた後、プロピレンオキサイド290部を徐々に加えてブロック付加エーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド28モルとプロピレンオキサイド5モルのブロック付加物B−4を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5の調製:
エチレンオキサイド440部とプロピレンオキサイド174部に変更した以外はトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1と同様の方法でトリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド3モルのランダム付加物B−5を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド748部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド17モル付加物B−6を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−7の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でエチレンオキサイド1496部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのエチレンオキサイド34モル付加物B−7を得た。
・トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−8の調製:
オートクレーブ内の雰囲気を窒素ガスで置換し、トリスチレン化フェノール393部及び水酸化カリウム2部を加え、135℃でプロピレンオキサイド1160部を徐々に加えてエーテル化反応を行なった。水酸化カリウムを吸着処理した後、濾過することで、トリスチレン化フェノールのプロピレンオキサイド20モル付加物B−8を得た。上述したB−1〜B−8について、トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を構成するアルキレンオキサイドの種類、付加モル数、付加形態を下記表2に示す。
試験区分3(合成繊維用処理剤の調製)
・実施例1:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1を50gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−1を250gとD−1(25℃で350mm/sのジメチルシリコーン)700gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例1の合成繊維用処理剤を調製した。なお、表3においては、溶媒以外の成分を100%とした場合の各成分の比率を示す(以下同様)。
・実施例2:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2を40gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を280gと非イオン性界面活性剤C−2(イソオクチルアルコールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物)を80gとD−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)600gとを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、イオン交換水3000gを徐々に加えて乳化することで実施例2の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例3:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−2を10gとA−3を10g、試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を70gとB−3を10g、非イオン性界面活性剤C−3(セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物)80g、D−3(25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン)800gとイオン性界面活性剤E−4(1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩)20gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例3の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例4:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−4を120gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−4を80gと非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)を100gとD−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)400gとD−4(25℃で250mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=50/50でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=100/0であるポリエーテル変性シリコーン)300gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、イオン交換水3000gを徐々に加えて乳化することで実施例4の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例5:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5を30gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5を90gと非イオン性界面活性剤C−4(2級ドデシルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物)を60gとD−3(25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン)500gとD−5(25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン)300gとイオン性界面活性剤E−5(トリメチルオクチルアンモニウムのジメチルホスフェート塩)20gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌した後、プライミクス社製のHOMOMIXER MARKII Model 2.5を用いて乳化することで実施例5の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例6:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6を100gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6を150gと非イオン性界面活性剤C−5(2級トリデシルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物)を20gと非イオン性界面活性剤C−6(ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物)を30gとD−5(25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン)700gとイオン交換水3000gを5Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例6の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例7:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−7を90gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−7を210gと非イオン性界面活性剤C−3(セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物)を200gと非イオン性界面活性剤C−9(ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物のラウリン酸ジエステル)を400gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)50gとイオン性界面活性剤E−4(1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩)50gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例7の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例8:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−5を10gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−5を30gと非イオン性界面活性剤C−7(ヘキサデシルアミンのエチレンオキサイド15モル付加物)を20gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を100gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を50gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を100gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)560gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)50gとD−8(オレイルオレート)50gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)10gとイオン性界面活性剤E−2(ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩)10gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)10gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例8の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例9:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−6を10gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−6を20gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を120gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を100gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を80gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)630gとD−7(チオジプロピオン酸ジイソセチル)20gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)10gとイオン性界面活性剤E−2(ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩)5gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)5gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例9の合成繊維用処理剤を調製した。
・実施例10:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−8を20gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−8を30gと非イオン性界面活性剤C−6(ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物)を40gと非イオン性界面活性剤C−8(硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物)を80gとC−10(硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物)を100gとC−11(ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物)を90gとD−6(トリメチロールプロパントリラウレート)550gとD−8(オレイルオレート)50gとイオン性界面活性剤E−1(イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩)20gとイオン性界面活性剤E−3(平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩)20gを2Lビーカーに加えて良く撹拌することで実施例10の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例1:非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)を比較例1の合成繊維用処理剤として使用した。
・比較例2:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−1を比較例2の合成繊維用処理剤として使用した。
・比較例3:試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−2を200gと非イオン性界面活性剤C−1(ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物)200gとD−1(25℃で350mm/sのジメチルシリコーン)600gを5Lビーカーに加えて良く混合した後、イオン交換水3000gを徐々に加えることで比較例3の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例4:試験区分1で調製したジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物A−3を150gと試験区分2で調製したトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物B−3を850gとを2Lビーカーに加えて良く混合することで比較例4の合成繊維用処理剤を調製した。
・比較例5:D−2(25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン)を比較例5の合成繊維用処理剤として使用した。
表3において、各表記は以下のものを示す。
※1:ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
※2:トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
※3:ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物
C−1:ドデシルアルコールのエチレンオキサイド10モル付加物
C−2:イソオクチルアルコールのエチレンオキサイド10モルとプロピレンオキサイド4モルのランダム付加物
C−3:セチルアルコールのエチレンオキサイド8モル付加後、プロピレンオキサイド10モル付加物
C−4:2級ドデシルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物
C−5:2級トリデシルアルコールのエチレンオキサイド5モル付加物
C−6:ドデシルアミンのエチレンオキサイド10モル付加物
C−7:ヘキサデシルアミンのエチレンオキサイド15モル付加物
C−8:硬化ひまし油1モルにエチレンオキサイド20モル付加物
C−9:ビスフェノールAエチレンオキサイド2mol付加物のラウリン酸ジエステル
C−10:硬化ひまし油1モルにEO20モル付加物とオレイン酸3モルとのエステル化物
C−11:ポリエチレングリコール(分子量600)とオレイン酸2モルとのエステル化物
D−1:25℃で350mm/sのジメチルシリコーン
D−2:25℃で3500mm/sのアミノ当量2000g/molのアミノ変性シリコーン
D−3:25℃で80mm/sのアミノ当量4000g/molのアミノ変性シリコーン
D−4:25℃で250mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=50/50でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=100/0であるポリエーテル変性シリコーン
D−5:25℃で1700mm/sのシリコーン鎖/ポリエーテル鎖=20/80でポリエーテル鎖部分のアルキレンオキサイドがエチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=50/50であるポリエーテル変性シリコーン
D−6:トリメチロールプロパントリラウレート
D−7:チオジプロピオン酸ジイソセチル
D−8:オレイルオレート
E−1:イソセチルホスフェートジブチルエタノールアミン塩
E−2:ジオクチルスルホサクシネートナトリウム塩
E−3:平均炭素数15の2級アルカンスルホン酸ナトリウム塩
E−4:1−エチル−2−(ヘプタデセニル)−4,5−ジハイドロ−3−(2−ハイドロキシエチル)−1H−イミダゾリニウムのエチル硫酸塩
E−5:トリメチルオクチルアンモニウムのジメチルホスフェート塩
試験区分4(評価)
・合成繊維用処理剤の合成樹脂への付着
合成樹脂である炭素繊維用前駆体としてのアクリルフィラメント糸(16000デニール/12000フィラメント)に、試験区分3で調製した各例の合成繊維用処理剤の有効成分4%イオン交換水溶液(イオン交換水以外を有効成分とする)を作成し、これを有効成分で付着量1±0.1%となるようにローラー給油法で付着させた後、乾燥ローラーを用いて115℃で60秒間乾燥して試験糸を得た。この試験糸を後述する平滑性評価に用いた。
・平滑性
平滑性を測定する装置として島津製作所社製のオートグラフAGS−1kNX(張力測定装置)を使用した。図1に示されるように、試験糸1の一端をオートグラフの把持治具2に固定し、フリーローラー3、クロムメッキ梨地ピン4、及びフリーローラー5を順に介して、もう一方の端部に50gの分銅6を固定した。クロムメッキ梨地ピン4は、試験糸1が接する駆動軸4aが直径1cmで表面粗度2Sである。フリーローラー3とクロムメッキ梨地ピン4とを結ぶ試験糸1に対する、クロムメッキ梨地ピン4とフリーローラー5とを結ぶ試験糸1のなす角は、90°となるように配されている。この状態で25℃で60%RHの条件下クロムメッキ梨地ピン4の駆動軸4aを周速100m/分の速度でオートグラフに張力がかかる方向に回転させた状態にしてオートグラフによる張力を0.1秒毎に30秒間計測した。この時の張力の平均値(N)を求め、次の基準で評価した。
◎:張力の平均値が4N以下。
○:張力の平均値が4〜5N。
×:張力の平均値が5N以上。
・耐熱性
各例の合成繊維用処理剤を105℃で水分を乾燥させた後、良く混ぜた後、5mg精秤してアルミパンに入れ、セイコー社製のTG−DTA6200を用いてAir雰囲気下、30℃から300℃まで10℃/minで昇温させて0.5秒毎に質量を測定した。この時の残渣率(%)(300℃での質量/初期質量)を測定し、次の基準で評価した。
◎:残存率が60%以上。
○:残存率が50%以上60%未満。
×:残存率が50%未満。
・濡れ性
各例の合成繊維用処理剤の有効成分4%イオン交換水溶液(イオン交換水以外を有効成分とする)を作成し、その0.1gをアクリル板に滴下した後、1分後の最大直径(mm)を測定し、以下の基準で評価した。
○:最大直径が10mm以上。
×:最大直径が10mm未満。
以上表1〜3の結果からも明らかなように、本発明によれば、合成繊維表面への良好な濡れ性付与と後加工時の良好な平滑性を保ちつつも、合成繊維を製造時の熱から保護するための耐熱性を保持することができるという効果がある。
1…試験糸、2…把持治具、3,5…フリーローラー、4…クロムメッキ梨地ピン、4a…駆動軸、6…分銅。

Claims (9)

  1. 平滑剤及び非イオン界面活性剤を含有する合成繊維用処理剤であって、
    前記非イオン界面活性剤は、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物及びトリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を含むことを特徴とする合成繊維用処理剤。
  2. 前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、ジスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物であり、
    前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物が、トリスチレン化フェノール1モルに対しエチレンオキサイド及びプロピレンオキサイドから選ばれる少なくとも一種のアルキレンオキサイドを合計で1〜100モル付加させた化合物である請求項1に記載の合成繊維用処理剤。
  3. 前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量に対する前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有量の質量比が、ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物/トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物=5/95〜95/5である請求項1又は2に記載の合成繊維用処理剤。
  4. 前記平滑剤が、シリコーンを含む請求項1〜3のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  5. 前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.99質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.9質量%、及び前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.89質量%の割合で含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  6. 更にイオン性界面活性剤を含有する請求項1〜4のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  7. 前記平滑剤、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物、及び前記イオン性界面活性剤の含有割合の合計を100質量%とすると、前記平滑剤を0.1〜94.98質量%、前記ジスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を0.01〜94.89質量%、前記トリスチレン化フェノールのアルキレンオキサイド付加物を5〜99.88質量%、及び前記イオン性界面活性剤を0.01〜20質量%の割合で含有する請求項6に記載の合成繊維用処理剤。
  8. 前記合成繊維が、炭素繊維前駆体である請求項1〜7のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の合成繊維用処理剤が付着していることを特徴とする合成繊維。
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