JP2019097866A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

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Takayuki Hommura
隆行 本村
金田 至功
Yoshinori Kaneda
至功 金田
賢 磯永
Masaru Isonaga
賢 磯永
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Abstract

【課題】おしゃれ着等のデリケートな衣類に関しても、傷みや型崩れなく洗濯することを可能とする。【解決手段】本実施形態のドラム式洗濯機は、水槽と、水槽内に横軸状態に配設され衣類が収容されるドラムと、ドラムを正逆両方向に回転駆動する駆動装置と、ドラム内の背面部に設けられた凹凸部と、水槽内に給水する給水装置と、ドラム内に収容された衣類の重量を検知する布量検知手段と、各機構を制御して洗濯運転を実行する制御装置とを備え、ドラム内に回転水流を生成して衣類を撹拌しながら洗うデリケートコースの洗濯運転の実行が可能に構成されていると共に、制御装置は、前記デリケートコースにおいては、前記衣類の重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上として洗濯運転を実行する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、ドラム式洗濯機に関する。
横軸型の回転ドラムを有するドラム式洗濯機は、一般に、水槽内に少量の水(洗濯水)を溜めた状態で、ドラムの内周壁部に設けられた掻き上げ用のバッフルにより、衣類を持上げた後落下させることを繰返しながら洗いやすすぎ等の洗濯運転を進めるようになっている。これにより、衣類のいわゆる叩き洗い、押し洗い、もみ洗いが行われ、少ない水量で高い洗浄力を得ることができる。また、ドラムの内周面に、バッフルに加えて、円周方向に交互に凹凸となる凹凸曲面を設けることにより、洗浄液の細かな渦流を形成することも考えられている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−24465号公報
上記したように、ドラム式洗濯機では、衣類に対する叩き洗いや押し洗いが行われるが、水分を含んだ衣類をバッフルに接触させてドラムの底面に落下させたり、衣類同士を接触させて汚れをもみ出したりする洗浄方式であるため、衣類が傷みやすい傾向にあった。そのため、この種のドラム式洗濯機にあっても、おしゃれ着等のデリケートな衣類を、傷みや型崩れなく洗うことができることが要望される。
そこで、おしゃれ着等のデリケートな衣類に関しても、傷みや型崩れなく洗濯することを可能とするドラム式洗濯機を提供する。
本実施形態のドラム式洗濯機は、水槽と、前記水槽内に横軸状態に配設され衣類が収容されるドラムと、前記ドラムを正逆両方向に回転駆動する駆動装置と、前記ドラム内の背面部に設けられた凹凸部と、前記水槽内に給水する給水装置と、前記ドラム内に収容された衣類の重量を検知する布量検知手段と、前記各機構を制御して洗濯運転を実行する制御装置とを備え、前記ドラム内に回転水流を生成して衣類を撹拌しながら洗うデリケートコースの洗濯運転の実行が可能に構成されていると共に、前記制御装置は、前記デリケートコースにおいては、前記衣類の重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上として洗濯運転を実行する。
第1の実施形態を示すもので、ドラム式洗濯機の概略構成を示す縦断側面図 ドラムの縦断側面図 ドラムの正面図 ドラム式洗濯機の電気的構成を概略的に示すブロック図 デリケートコースにおけるドラム内の水面の様子を模式的に示す側面図 デリケートコースにおけるドラム内の水流の様子を模式的に示す正面図 第2の実施形態を示すもので、ドラムの縦断側面図 第3の実施形態を示すもので、ドラムの縦断側面図 第4の実施形態を示すもので、ドラムの正面図 第5の実施形態を示すもので、デリケートコースにおけるドラム内の水面の様子を模式的に示す側面図
以下、洗濯機能及び乾燥機能の双方を備えたドラム式(横軸形)の洗濯乾燥機に適用したいくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。尚、以下に述べる複数の実施形態において、共通する部分については、同一符号を付して、新たな図示や繰り返しの説明を省略することとする。
(1)第1の実施形態
図1から図6を参照しながら、第1の実施形態について述べる。まず、図1を参照して、本実施形態に係るドラム式洗濯機1の全体構成について述べる。このドラム式洗濯機1は、ほぼ矩形箱状をなす外箱2を有している。この外箱2の前面の中央部には、衣類の出入口3が設けられていると共に、その出入口3を開閉する扉4が配設されている。また、外箱2の前面上部には、操作部及び表示部を有する操作パネル5が設けられている。外箱2内の前記操作パネル5の裏側には、ドラム式洗濯機1の全体を制御する制御手段としての制御装置6が設けられている。
前記外箱2内には、横軸円筒状の水槽7が後下がりにやや傾斜した状態で、複数、例えば左右一対のサスペンション8(一部のみ図示)を介して支持されている。この水槽7の後端側中心部には、駆動装置としての、例えばブラシレスDCモータからなるアウタロータ形のモータ9が配設されている。このモータ9には、該モータ9の回転位置を検出する回転センサ33(図4参照)が添設されている。図1〜図3に示すように、前記水槽7内には、衣類(洗濯物)Lが収容される円筒状のドラム10が、前後方向に延び且つ後下がりにやや傾斜した傾斜軸Xを中心に回転可能に支持されている。
図3に示すように、このドラム10の背面部には、中心部に前記モータ9の回転軸9aが連結されるハブ部10aが設けられ、そのハブ部10aから外周に向けて6本のスポーク部10bが角度60度間隔で設けられている。スポーク部10b間の隙間部分は、多数の通気孔を有した網目状に構成されている。図1に示すように、前記モータ9の回転軸9aが、水槽7の背面を貫通して、ドラム10の後端側中央部のハブ部10aに連結されている。これにて、ドラム10はモータ9により直接的に回転駆動される。
このとき、図2にも示すように、前記ドラム10のスポーク部10bうち、円周方向に1個置きの3箇所の内面側に、例えば合成樹脂製の背面リブ13が設けられている。これら背面リブ13は、半径方向(放射方向)に延び前方に凸となるように設けられている。詳しく図示はしないが、背面リブ13は、細長い中空形状をなし、断面が角に丸みを帯びたほぼ台形状をなしていると共に、内外周側の両端部も丸みを帯びたテーパ面状とされている。後述するように、これら背面リブ13が、ドラム10内の洗濯水を撹拌する機能を呈する。これら背面リブ13が凸部、背面リブ13以外の部分が凹部となることにより、ドラム10内の背面部に凹凸部が設けられている。
更に、図2にも示すように、ドラム10の内周面部には、衣類掻き上げ用(撹拌用)の複数個(例えば3個)のバッフル11が設けられている。この場合、バッフル11は、例えば合成樹脂から構成され、全体として、前後方向(ドラム10の回転軸X方向に平行)に延びる、下面が開口した細長い箱状(中空容器状)をなしている。詳しく図示はしないが、このバッフル11の断面はほぼ台形状をなしており、細幅で前後方向に延びる頂部と、その頂部の両側縁部から下降傾斜して広がり、ドラム10の円周方向を向く左右の側面部とを有した形態とされている。尚、図3に示すように、バッフル11は、背面リブ13が設けられた位置とは角度60度ずれた位置に設けられている。
前記ドラム10の周壁部には、図1に示すように、前記バッフル11配設部分を除いて、通水(通気)用の多数個の孔12が形成されている。また、ドラム10の前面部には、衣類が出し入れされる開口部10cが設けられている。前記水槽7の前面部には、前記開口部10cに連なる投入口7aが形成されており、この投入口7aと前記出入口3とがベローズ14を介して連通している。
図1に示すように、前記水槽7の背面側の底部には、排水口15が形成されている。この排水口15には、機内排水ホース16の基端部が接続されている。前記外箱2の底部を構成する底板2aには、前側部に位置してフィルタユニット17が設けられている。詳しく図示はしないが、このフィルタユニット17は、円筒状のケース内にリントフィルタを収容して構成され、その前面開口部にキャップ18が開閉可能に装着されている。前記リントフィルタは、洗濯水中のリント(糸くず)を捕獲する機能を有する。前記外箱2には、キャップ18の前方に位置して出し入れ用の開口部が設けられ、その開口部がカバー2bにより開閉可能に塞がれている。
このフィルタユニット17の上部には、ホース接続口17aが設けられ、このホース接続口17aに、前記機内排水ホース16の先端部が接続されている。また、フィルタユニット17の下部には、排水弁19が接続され、この排水弁19の出口側に排水パイプ20が接続されている。この排水パイプ20の先端部は、底板2aを通って機外に臨み、図示しない機外排水ホースに接続される。これにて、排水弁19が開放動作されると、水槽7内の洗濯水が、フィルタユニット17を通った後、排水パイプ20から排出される。
前記フィルタユニット17の後端部には、循環ポンプ21が設けられている。この循環ポンプ21は、前記フィルタユニット17に臨んで吸入口を有しており、前記水槽7及びドラム10内の水を排水口15、機内排水ホース16及びフィルタユニット17を介して吸引する。この循環ポンプ21の上部には、吐出口21aが設けられ、この吐出口21aに送水ホース22の基端部が接続されている。この送水ホース22は、中間部が前記ベローズ14の周側方から上方へ延びており、その先端部が前記水槽7の投入口7aの上部に形成された噴水ノズル23に接続されている。
前記噴水ノズル23は、洗濯水を前記ドラム10の内下部(厳密には正面から見てやや右寄りの下部)に向けて、矢印J方向に噴射するように構成されている。これにより、循環ポンプ21が駆動されると、前記水槽7内の洗濯水が、排水口15、機内排水ホース16、フィルタユニット17及び送水ホース22を通って、噴水ノズル23からドラム10内にシャワー状に放水される。洗濯水が前記フィルタユニット17を通る際に、リントフィルタにより比較的大きなリントが捕獲されるようになっている。
前記フィルタユニット17の前方上部には、エアトラップ24が設けられている。一方、外箱2内の最上部には水位センサ25が配設されている。これらエアトラップ24と水位センサ25とが、エアチューブ26によって接続されている。これにて、水位センサ25により、前記水槽7内の水位が、前記機内排水ホース16、フィルタユニット17、エアトラップ24及びエアチューブ26を介して検出される。
そして、前記外箱2内の上部には、前記水槽7内への給水を行う給水装置としての給水ユニット27が設けられる。即ち、前記外箱2の後端上面部には、水道に接続される給水口28が設けられている。この給水口28は、給水弁29に接続され、この給水弁29は、接続パイプ30を介して注水ケース31の入口部に接続されている。前記注水ケース31の出口部が、給水ホース32を介して前記水槽7に接続されている。図示はしないが、前記注水ケース31の内部には、洗剤貯留部等が設けられている。これにて、給水弁29の開放動作により、水道水が、給水口28から給水弁29、接続パイプ30、注水ケース31、給水ホース32を介して水槽7に供給される。また、洗い行程の給水時に注水ケース31内の洗剤が水槽7内に自動投入される。
尚、前記外箱2内には、ドラム10内に温風を循環供給して衣類を乾燥させるための乾燥ユニット34(図4にのみ図示)が設けられている。詳しい図示は省略するが、この乾燥ユニット34は、例えば、水槽7に設けられた給気口と排気口とを該水槽7の外側でつなぐように設けられた循環ダクト、この循環ダクト内に設けられた送風ファン及びヒータ等を備える周知構成を備えている。前記循環ダクト内に、除湿手段(例えばヒートポンプ)を設けても良い。
さて、図4は、上記した制御装置6を中心とした、本実施形態に係るドラム式洗濯機1の電気的構成を概略的に示している。制御装置6は、CPU、ROM、RAM等からなるコンピュータを主体として構成され、そのソフトウエア構成により、ドラム洗濯機1全体を制御して洗濯運転の各行程を実行する。この制御装置6には、前記操作パネル5の操作部からの操作信号が入力されると共に、制御装置6が操作パネル5の表示部の表示を制御する。
ここで、図示はしないが、操作パネル5の操作部には、電源キー、洗濯運転のコースを選択するためのコース選択キー、スタートキーなどが設けられている。このとき、本実施形態では、洗濯運転のコースには、デフォルト設定される「標準コース」や、おしゃれ着等のデリケートな衣類Lをドラム10内に少量だけ収容し、傷みがないようにやさしく洗う「デリケートコース」等が設けられている。
また、制御装置6には、前記水位センサ25、回転センサ33からの検知信号が入力される。制御装置6は、前記モータ9を駆動制御すると共に、前記給水弁29、排水弁19、循環ポンプ21、乾燥ユニット34、扉4を閉塞状態にロックする扉ロック機構35を夫々制御する。これにて、制御装置6は、ユーザによる操作パネル5の操作信号や、水位センサ25等の検出信号に基づき、運転制御プログラムに従って、モータ9、給水弁29、排水弁19、循環ポンプ21等の各機構を制御し、洗い、すすぎ、脱水などの各行程からなる洗濯運転を実行する。
このとき、洗濯運転のうち、洗い行程及びすすぎ行程では、水槽7内の所定水位までの給水状態で、ドラム10を比較的低速で正方向(図6で矢印A方向、例えば正面から見て時計回り方向)及び逆方向(図6で矢印B方向)に所定時間間隔で交互に回転させる制御が行われる。また、これら洗い行程及びすすぎ行程では、前記循環ポンプ21が適宜駆動される。脱水行程では、ドラム10を一方向(例えば正方向)に連続して高速回転する制御が行われる。
また、本実施形態では、制御装置6は、洗い行程開始前のドラム10内に給水前の乾燥した衣類Lが収容された状態で、前記ドラム10を短時間回転させる布量検知動作を実行し、その際の回転センサ33の出力信号に基づいて回転負荷、つまり衣類Lの重量を判定する。制御装置6は、検知した衣類Lの重量に応じて、給水水量等を制御し、洗い行程及びすすぎ行程を実行する。従って、制御装置6、回転センサ33等から布量検知手段が実現されるようになっている。尚、制御装置6は、更に乾燥ユニット34を制御して、例えば洗濯運転後の乾燥運転を実行する。
そして、本実施形態では、ユーザの操作パネル5の操作によるコース選択に基づき、制御装置6は、「デリケートコース」の洗濯運転を実行することが可能とされている。次の作用説明でも述べるように、このデリケートコースでは、洗い行程及びすすぎ行程において、ドラム10(水槽7)内に上下方向の軸周りの回転水流を生成して衣類Lを撹拌しながら洗うことが行われる。制御装置6は、衣類Lの重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上として洗濯運転を実行することにより、上記回転水流が実現する。
具体例を挙げると、ドラム10の内径寸法が510mm、深さ寸法が350mmである場合を例とすると、衣類Lの重量が0.7kgのときに、給水水量が30リットルとされる。このときの浴比は、30:0.7で、約42.9となる。また、衣類Lの重量が1.5kgのときには、給水水量が40リットルとされる。このときの浴比は、40:1.5で、約26.7となる。衣類Lの重量が2.5kgのときには、給水水量が60リットルとされ、これが最大の布量である。このときの浴比は、60:2.5で、24.0となる。ちなみに、「標準コース」の場合には、衣類Lの重量が3.0kgのときに、給水水量が22リットルとされ、浴比は約7.3となる。
次に、上記構成のドラム式洗濯機1の作用について、図5及び図6も参照して述べる。ドラム式洗濯機1において、例えばおしゃれ着等のデリケートな衣類Lを洗う場合、ユーザは、少量の衣類Lをドラム10内に収容すると共に、操作パネル5にて、「デリケートコース」を選択した上で洗濯運転をスタートさせる。このときの収容される衣類Lの量は、最大でも2.5kgとされる。洗濯運転がスタートされると、制御装置6により、布量検知動作が実行され、衣類Lの重量が判定される。次いで、その重量判定結果に応じた水位が設定され、その水位までの給水が行われ、洗い行程が開始される。
このとき、上記したように、「デリケートコース」では、衣類Lの重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上として洗い行程及びすすぎ行程が実行される。衣類Lの重量が0.7kgのときに、給水水量が30リットルとされ、衣類Lの重量が1.5kgのときには、給水水量が40リットルとされ、衣類Lの重量が2.5kgのときには、給水水量が60リットルとされる。ちなみに、「標準コース」では、浴比が、例えば4〜7程度で洗濯運転が行われ、ドラム10の前面側の出入口3の下端部よりも低い水位で洗濯が行われる。
これに対し、「デリケートコース」では、浴比を十分に大きくしたことにより、ドラム10内に収容された少ない衣類Lが、多量の水に浸されるようになる。図5、図6では、ドラム10内の水面の高さを符号Sで示している。これら図5、図6に示すように、ドラム10内で衣類Lが水中を漂うようになって、衣類L同士の接触や、衣類Lとドラム10内壁のバッフル11や背面リブ13との接触が少ない状態で、洗い行程及びすすぎ行程が実行される。尚、この「デリケートコース」では、循環ポンプ21は停止されている。
洗い行程及びすすぎ行程では、図6に示すように、ドラム10が比較的低速で正方向(矢印A方向)及び逆方向(矢印B方向)に所定時間間隔で交互に回転される。ここで、本発明者らは、横軸型(軸方向Xが水平及び水平に対しやや斜め方向)のドラム10において、浴比を十分に大きくすると、ドラム10が横軸X周りに回転していながらも、ドラム10(水槽3)内に、垂直軸周りの回転水流が発生するといった現象が発生することを見出したのである。
この場合、図6に示すように、正面から見てドラム10が矢印A方向に正方向回転している状態では、ドラム10内には、矢印C方向(上から見て反時計回り方向)の回転水流が生じ、ドラム10が矢印B方向に逆方向回転している状態では、ドラム10内には、矢印D方向(上から見て時計回り方向)の回転水流が生ずる。これは、少ない衣類Lに対してドラム10(水槽3)内の水量が十分に多い(水位が十分に高い)ことにより、ドラム10の回転に伴い、背面の背面リブ13及び内周面のバッフル11によって洗濯水が撹拌され、回転水流が生ずるが、ドラム10内の洗濯水のうち主にドラム10の背面と接する部分の洗濯水が背面リブ13によって他の部分より強く矢印A方向又は矢印B方向への回転力を受けることによって、その回転水流の軸の向きが、当初の横方向から次第に斜め方向に移動し、遂にはほぼ垂直方向の軸による回転水流となった状態で安定し、その状態がしばらく維持されることによるものと考えられる。
そして、本発明者らは、更なる試験、研究の結果、衣類Lの重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上とすることにより、ドラム10(水槽3)内に垂直軸周りの回転水流を良好に生成することができることを確認したのである。このように、「デリケートコース」においては、「標準コース」に比べて3倍以上の十分に大きな浴比で洗濯運転が行われることにより、衣類Lをドラム10内で水中に漂わせて、回転水流による撹拌が行われる。一般的な「デリケートコース」と言われる洗濯コースは従来のドラム式洗濯機にも見られるが、その浴比はドラム式洗濯機の通常の洗濯コースに倣ってたたき洗いに適した少ない水量レベルに設定されており、そのため衣類の上方部分は水面から出ていてその部分の洗浄力は少なく、いかに「デリケートコース」と言えども全体として十分な洗浄性能は得られていなかった。これに対し、本実施形態の「デリケートコース」では、衣類Lのほぼ全体が常に洗濯水中に浸っている状態のため、洗濯水の動きが衣類L全体に及び、ムラが少なくしかも十分な洗浄効果が得られるため、衣類Lの傷みを少なくしながら、やさしく洗いつつ必要な洗浄力も得ることができ、おしゃれ着などのデリケートな衣類を洗うのに適したものとなる。
このような本実施形態のドラム式洗濯機1によれば、浴比を20以上とするデリケートコースの洗濯運転の実行が可能に構成されているので、おしゃれ着等のデリケートな衣類に関しても、傷みや型崩れなく洗濯することを可能とするという優れた効果を奏する。また、特に本実施形態では、ドラム10内の背面の背面リブ13を設けることに加えて、ドラム10の内周面に、バッフル12を設けるようにしたので、背面リブ13による水流の生成と、バッフル11によって生成される水流との相乗効果により、より強い回転水流を生成することが可能となり、洗浄性を高めることができるものである。
(2)第2〜第5の実施形態、その他の実施形態
図7は、第2の実施形態を示すものである。この第2の実施形態が、上記第1の実施形態と異なるところは、ドラム10の内周面に設けられるバッフル41の形状にある。即ち、バッフル41は、全体として、断面はほぼ台形状をなし、前後方向に延びる細長い箱状をなし、その頂部が、前側が低く後ろに行くほど次第に高くなるように傾斜した形状をなしている。これにより、バッフル41は、ドラム10の前側に比べて後ろ側の方が撹拌力が大きくなる形状とされている。
この第2の実施形態によれば、バッフル41の主に後ろ側(換言すればドラム10の背面側)によって生成される垂直軸周りの回転水流を、前記した背面リブ13の回転力と合せてより確実なものとすることができ、より効果的となる。尚、ドラム10の前側に比べて後ろ側の方が撹拌力が大きくなるバッフルの形状としては、他にも、後部の方が高くなるように前後に段差を設けた形状や、バッフル自体をドラムの内周面の後部のみに設ける構成など、様々な構成が考えられる。
図8は、第3の実施形態を示すものである。この第3の実施形態が、上記第1の実施形態と異なるところは、ドラム10内の背面部に設けられる背面リブ51の形状にある。この背面リブ51は、ドラム10のスポーク部10bに、半径方向に延びて設けられているのであるが、その頂部が、内周側に比べて外周側の方の高さ寸法(前方への突出寸法)が大きくなるような傾斜状に構成されている。これによれば、背面リブ51からの回転力の洗濯水への伝達がより効率的となり、背面リブ51により生成される垂直軸周りの回転水流を、より確実に生成することができ、より効果的となる。
図9は、第4の実施形態を示すものである。この第4の実施形態が、上記第1の実施形態と異なるところは、ドラム10に設けられる背面リブ61及びバッフル62の個数を変更したものである。この場合、背面リブ61は、ドラム10の各スポーク部10bに沿って6個が設けられており、バッフル62もそれに合わせて6個が設けられている。このような構成によれば、背面リブ61及びバッフル62の各回転力が同期して洗濯水に加わることにより、生成される水流を、さらに確実なものとすることができ、効果的となる。
図10は、第5の実施形態を示すものである。この第5の実施形態では、水槽内に配設されるドラム71は、水平方向に延びる軸X´を中心に回転するように構成されている。ドラム71内には、背面リブ13やバッフル11が設けられている。このような構成でも、上記第1の実施形態と同様に、デリケートコースにおいて、浴比を20以上として洗濯運転を実行することにより、ドラム71内に、垂直軸周りの回転水流を形成することができることが確認されている。従って、上記第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
尚、上記した各実施形態では、ドラム10内の背面部に、背面リブを設けるように構成したが、水流を生成する程度の凹凸があれば良く、凹部を形成するものであっても良い。また、背面リブの延びる方向として、ドラム10の半径方向に対し、傾斜していたり緩やかにカーブしていたりしても良い。背面リブ及びバッフルの形状や、設ける個数についても、適宜変更することができる。背面リブの個数とバッフルの個数とを異ならせるようにしても良い。背面リブとバッフルとを、側面L字型となるように一体化しても良い。
さらに、上記した複数の実施形態を組合せて実施することもできる。例えば、第2の実施形態のバッフル41と、第3の実施形態の背面リブ51とを備えたドラムとすることなども可能である。ドラム式洗濯機の全体的な構成についても様々な変更が可能であり、例えば乾燥機能や循環ポンプを有していない構成のものであっても良い。その他、衣類Lの重量と使用する水量との関係などの具体的数値については、一例を示したに過ぎず、適宜変更することが可能である。
上記した各実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲および要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
図面中、1はドラム式洗濯機、2は外箱、7は水槽、9はモータ(駆動装置)、10、71はドラム、11、41、62はバッフル、13、51、61は背面リブ(凸部)、25は水位センサ、27は給水ユニット(給水装置)、33は回転センサ(布量検知手段)を示す。

Claims (4)

  1. 水槽と、
    前記水槽内に横軸状態に配設され衣類が収容されるドラムと、
    前記ドラムを正逆両方向に回転駆動する駆動装置と、
    前記ドラム内の背面部に設けられた凹凸部と、
    前記水槽内に給水する給水装置と、
    前記ドラム内に収容された衣類の重量を検知する布量検知手段と、
    前記各機構を制御して洗濯運転を実行する制御装置とを備え、
    前記ドラム内に回転水流を生成して衣類を撹拌しながら洗うデリケートコースの洗濯運転の実行が可能に構成されていると共に、
    前記制御装置は、前記デリケートコースにおいては、前記衣類の重量[kg]に対して使用する水の量[リットル]を表す浴比を、20以上として洗濯運転を実行するドラム式洗濯機。
  2. 前記ドラムの内周面には、バッフルが設けられている請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 前記バッフルは、前記ドラムの前側に比べて後ろ側の方が撹拌力が大きくなる形状とされている請求項2記載のドラム式洗濯機。
  4. 前記ドラム内の背面部には、前記凹凸部の凸部を構成する背面リブが半径方向に延びて形成されていると共に、前記背面リブは、内周側に比べて外周側の方が高さ寸法が大きく構成されている請求項1から3のいずれか一項に記載のドラム式洗濯機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112899974A (zh) * 2019-12-03 2021-06-04 青岛海尔洗衣机有限公司 洗衣机的进水控制方法、装置、洗衣机及存储介质

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