JP2019094624A - 土嚢袋 - Google Patents

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靖士 藤原
Yasushi Fujiwara
靖士 藤原
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Abstract

【課題】 蓋部の固定のための構造が転圧作業の障害となることがないと共に充分な強度をもって段積みすることができ、また、容易に製造できながら吊り上げた際の変形をできるだけ抑制して、円滑かつ効率的に転圧作業を行うことができる。【解決手段】 土嚢袋10は、開口12aを有しこの開口12aを通じて充填された内容物により保型性を有する袋本体12と、この袋本体12の開口12aを閉鎖する複数の蓋部14と、袋本体12を吊り上げる吊りベルト16を有する。これらの複数の蓋部14のうち最上方の蓋部は、最上方の蓋部の下面に形成され下方に位置する他の蓋部の上面に固定される固定手段18によって開口12aを閉鎖するように固定され、最上方の蓋部の上面は、蓋部を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成されている。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、土砂や水の侵入の防止や土質の改良のために設置される土嚢袋の改良に関し、特に、段積みの際の転圧作業を円滑かつ効率的に行うことに関するものである。
例えば、水害や土石流発生等の災害時においては、複数の土嚢を段積みして、土壁や堤防の代わりとして、土砂や水の侵入を防ぐことが行われる。また、このような土嚢は、土質の改良(強化)のため、地中に段積みして、土壌を固化し、その上に道路等の構築物を構築する際の基礎とすることに用いられることもある。
このような土嚢として使用される土嚢袋は、内部に土砂やセメント、あるいは、枯葉、焼却灰、瓦礫等の廃棄物等を充填して固形とし、充填後、上部のカバー(蓋部)を閉じて封入した後、クレーン等により吊り上げて複数の土嚢袋を積層することにより段積みされる。この内容物が充填された土嚢袋の蓋部は、従来、直方体の形状を有する袋本体の上縁に設けられた2対の蓋部を、各対毎に、一方の蓋部の上面に取り付けられた帯状の面ファスナーを、相対向する他方の蓋部に跨がって取り付けることにより、固定的に閉じられていた(例えば、特許文献1、2参照)。また、面ファスナー以外にも、蓋部の上方にベルトを掛けることにより、蓋部を固定する土嚢袋も存在する。
しかし、これらの従来の土嚢袋では、蓋部を閉じた状態で、蓋部の固定のために設けられている面ファスナーやベルトが、土嚢袋の上表面に表出しているため、この蓋部をランマー等の転圧機械により転圧(地固め)する際に、面ファスナーや多数のベルト等が転圧の障害となって、袋本体上部への転圧作業を円滑に行うことができず、作業効率が低下する問題があった。また、その結果、複数の土嚢袋の間に不必要な隙間が生じて、安定的に積層することができなくなるおそれもあった。また、面ファスナーは、重畳部分において固定することが必要となるが、これらの従来技術では、上方の蓋部の上側に面ファスナーが取り付けられていたため、下側の蓋部との重畳部分の面積を大きく設定することができず、その結果、面ファスナー同士の接合面積も充分に大きさを確保することができず、必ずしも、充分な固定強度を確保することができない問題もあった。
また、この土嚢袋を段積みする際には、土嚢袋の中央等に設置された吊りベルトをクレーン等により吊り上げて搬送するが(例えば、特許文献1、2参照)、内容物が充填された土嚢袋は非常に重いため、吊り下げられた際に、吊りベルト付近が盛り上がる一方、その他の部分、特に、角部が垂れ下がって変形する傾向がある。このため、設置した後に転圧作業を開始する際にも、まずは、この変形を修復する作業から始める必要があるため、作業効率の低下を招く問題があった。従って、この吊り下げの際の土嚢袋の変形は、できるだけ抑制することが望まれる。この場合、土嚢袋の底面等を引き上げるためのベルトを土嚢袋の内部に設置することも考えられるが(例えば、特許文献1、2参照)、従来のベルトは、構造が複雑で、かつ、その結果、製造に手間とコストを要する問題を有していた。
特許第3949156号公報 特許第5160838号公報
本発明が解決しようとする課題は、上記の問題点に鑑み、蓋部の固定のための構造が転圧作業の障害となることがないと共に充分な強度をもって段積みすることができ、また、容易に製造できながら吊り上げた際の変形をできるだけ抑制して、円滑かつ効率的に転圧作業を行うことができる土嚢袋を提供することにある。
(1.蓋部の固定)
本発明は、上記の課題を解決するための第1の手段として、開口を有しこの開口を通じて充填された内容物により保型性を有する袋本体と、この袋本体の開口を閉鎖する複数の蓋部と、袋本体を吊り上げる吊りベルトを有する土嚢袋であって、これらの複数の蓋部のうち最上方の蓋部は、最上方の蓋部の下面に形成され下方に位置する他の蓋部の上面に固定される固定手段によって開口を閉鎖するように固定され、最上方の蓋部の上面は、蓋部を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成されていることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
また、本発明は、上記の課題を解決するための第2の手段として、上記第1の解決手段において、袋本体は、一面を開口とする直方体状の形状を有し、蓋部は、直方体状の形状を有する袋本体の側面から上方に延出するようにして形成された2対の蓋部から成り、各対の蓋部は相対向して配置されて、開口を閉鎖する状態で下方に位置する蓋部の上面に下側の固定手段を有する一方、開口を閉鎖する状態で上方に位置する他方の蓋部の下面に下側の固定手段に固定される上側の固定手段を有することを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第3の手段として、上記第2の解決手段において、2対の蓋部は、各対の蓋部毎に固定手段により相互に固定されて開口を閉鎖することを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第4の手段として、上記第1乃至第3のいずれかの解決手段において、固定手段は、面ファスナーであることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第5の手段として、上記第1乃至第4のいずれかの解決手段において、複数の蓋部は、吊りベルトを貫通させるスリットを有していることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
(2.吊りベルト)
本発明は、上記の課題を解決するための第6の手段として、上記第1乃至第5のいずれかの解決手段において、吊りベルトは、両端が袋本体の内面に取り付けられた複数の底ベルトと、袋本体の底面側から貫通して袋本体内に延びて袋本体の底面を引き上げる引き上げベルトと、これらの複数の底ベルト及び引き上げベルトを結束すると共に吊り下げる吊り下げベルトとから成っていることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第7の手段として、上記第6の解決手段において、引き上げベルトは、袋本体の底面に設けられた固定ベルトに固定されていることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第8の手段として、上記第7の解決手段において、固定ベルトは、袋本体の底面に十字状に取り付けられたクロスベルトであって、引き上げベルトは、クロスベルトの交差点において固定されていることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
本発明は、上記の課題を解決するための第9の手段として、上記第6乃至第8のいずれかの解決手段において、底ベルトは、袋本体の側面間の角部以外の箇所に取り付けられていることを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
(3.補助ベルト)
本発明は、上記の課題を解決するための第10の手段として、上記第1乃至第9のいずれかの解決手段において、袋本体は、更に、袋本体の側面間の角部に取り付けられた補助ベルトを有し、この補助ベルトは、袋本体の吊り下げ時に吊りベルトに固定されて袋本体の吊り下げを補助することを特徴とする土嚢袋を提供するものである。
(4.材質)
本発明は、上記の課題を解決するための第11の手段として、上記第1乃至第10のいずれかの解決手段において、蓋部は、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アルミ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムから選ばれる少なくとも1種のフィルムを有する積層体から成る土嚢袋を提供するものである。
本発明によれば、上記のように、複数の蓋部のうち最上方の蓋部は、最上方の蓋部の下面に形成されて、下方に位置する他の蓋部の上面に固定される固定手段によって開口を閉鎖するように固定されているため、最上方の蓋部の上面は、蓋部を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成されているので、蓋部の固定のための構造が転圧作業の障害となることがなく、円滑かつ効率的に転圧作業を行うことができると共に、固定手段が上方の蓋部の下面と下方の蓋部の上面とに形成されているため、上下の固定手段を大きな重畳面積をもって接合することができるため、その結果、複数の土嚢袋を、安定的に、かつ、隙間なく高い強度で2層以上に積層することができる実益がある。
また、この場合、本発明によれば、上記のように、このような固定手段として、開口を閉鎖する状態で下方に位置する蓋部の上面に下側の固定手段を有する一方、開口を閉鎖する状態で上方に位置する他方の蓋部の下面に下側の固定手段に固定される上側の固定手段を有するため、最上方の蓋部の上面は、蓋部を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成することができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、複数の蓋部は、吊りベルトを貫通させるスリットを有しているため、蓋部の上面を平坦としつつ、このスリットを介して吊りベルトを蓋部の上方にまで延出させることができ、クレーンによる搬送に影響を与えることなく、円滑に段積み作業をすることができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、吊りベルトは、両端が袋本体の内面に取り付けられた複数の底ベルトと、袋本体の底面側から貫通して袋本体内に延びて袋本体の底面を引き上げる引き上げベルトと、これらの複数の底ベルト及び引き上げベルトを結束すると共に吊り下げる吊り下げベルトとから成っているため、引き上げベルト及び底ベルトにより底面の中央や側方の垂れ下がりを防止しつつ、吊り下げベルトにより袋本体を吊り下げて搬送することができるので、吊り下げによる土嚢袋の変形を抑制して、転圧作業を円滑にかつ効率良く行うことができると共に、各ベルトをリング状にして掛け合わせるだけであるため、容易に製造することができる実益がある。
本発明によれば、上記のように、袋本体は、更に、袋本体の側面間の角部に取り付けられた補助ベルトを有し、この補助ベルトは、袋本体の吊り下げ時に吊りベルトに固定されて袋本体の吊り下げを補助するため、特に、袋本体の角部の垂れ下がりによる変形を抑制することができ、吊り下げによる土嚢袋の変形を抑制して、転圧作業を円滑にかつ効率良く行うことができる実益がある。
本発明の土嚢袋の蓋を開けて展開した状態の斜視図である。 本発明の土嚢袋の蓋を閉じた状態の斜視図である。 本発明の土嚢袋の蓋を開けて展開した状態の平面図である。 本発明の土嚢袋の蓋を開けて展開した状態の側面図である。 本発明の土嚢袋の蓋を閉じた状態の平面図である。 本発明の土嚢袋を底面側から見た場合の斜視図である。 本発明の土嚢袋の補助ベルトを有する実施の形態の斜視図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明すると図1乃至図6は、本発明の土嚢袋10を示し、この土嚢袋10は、図1乃至図6に示すように、開口12aを有する袋本体12と、この袋本体12の開口12aを閉鎖する複数の蓋部14と、袋本体12を吊り上げる吊りベルト16とを有している。
この土嚢袋10は、例えば、水害や土石流発生等の災害時においては、複数の土嚢袋10を段積みして、土壁や堤防の代わりとして、土砂や水の侵入を防止することに使用することができる。また、本発明の土嚢袋10は、土質の改良(強化)のため、地中に段積みして、土壌を固化し、その上に道路等の構築物を構築する際の基礎とすることに用いることもできる。いずれの場合も、土嚢袋10は、開口12aを通じて、袋本体12の内部に、図示しない土砂やセメント、あるいは、枯葉、焼却灰、瓦礫等の廃棄物等を充填して固形とし、充填後、図2及び図5に示すように、複数の蓋部14を閉じて封入した後、図示しないクレーン等により吊りベルト16を吊り上げて、複数の土嚢袋10を積層することにより段積みされる。
(1.袋本体)
袋本体12は、開口12aを通じて充填された内容物により保型性を有するため、土砂やセメント等の内容物を収納しても破損しない強度を有することが要求される一方、内容物を収納しない状態においては、折り畳んで保管等することができれば、その材質には、特に限定はないが、具体的には、例えば、帯状のポリプロピレンを多重に織り込んで形成することができる。また、この袋本体12の形状も、図示の実施の形態では、整列させて隙間なく積層する上で好適であるため、図1及び図3、図4に示すように、一面を開口12aとする積層に適した直方体状の形状を有するが、同様に積層に支障がなければ、他の形状とすることもできる。
なお、袋本体12の大きさについても、特に限定はなく、用途に応じて適宜設定することができるが、河川等における氾濫対策や、基礎工事に用いる場合には、例えば、直方体形状の一辺が1500mm程度、高さが約500mm程度の比較的大きなサイズとして、内容物の重量による不動性を確保することが望ましい。また、この袋本体12は勿論、蓋部14を含めて土嚢袋10全体に、必要に応じて、適宜防水加工等を施して、耐水性を向上させることもできる。
(2.蓋部)
蓋部14も、袋本体12と同様に、例えば、帯状のポリプロピレンを多重に織り込んで形成することができる他、特に、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アルミ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムから選ばれる少なくとも1種のフィルムを有する積層体から形成することが望ましい。また、この蓋部14は、図1及び図3、図4に示すように、袋本体12の開口12aに臨む上端から連続して延びるようにして袋本体12に縫合等することにより袋本体12と一体的に形成することができる。
この蓋部14は、袋本体12が直方体形状に形成されている図示の実施の形態では、開口12aの全体を覆うことができる大きさを有し、図1及び図3、図4に示すように、直方体状の形状を有する袋本体12の側面から上方に延出するようにして形成された2対の蓋部14A、14Bから成っている。これらの2対の蓋部14A、14Bは、図1及び図3に示すように、一方の対の蓋部14A1、14A2が相対向して配置され、他方の対の蓋部14B1、14B2は、この一方の対の蓋部14A1、14A2とは交差する方向において相対向して配置されている。これらの蓋部14は、開口の12aの形状に対応して、図示の実施の形態では、長方形の一種である略正方形に形成されている。
これらの蓋部14は、各対の蓋部14A、14B毎に相互に閉じられて開口12aを閉鎖する。即ち、例えば、相対向する他方の対の蓋部14Bについて、下方の蓋部14B2の上に上方の蓋部14B1を重ねて加工12aを閉じた後、この他方の対の蓋部14Bの上で、相対向する一方の対の蓋部14Aについて、下方の蓋部14A2の上に上方の蓋部14A1を重ねて開口12aを閉じることができる。これにより、直方体形状の袋本体12のいずれの辺(上縁)からの内容物の漏れ出しを防止することができる。この場合、一方の対の蓋部14Aの上方の蓋部14A1が、最上方に位置する蓋部14となる。なお、いずれの対の蓋部14A、14Bを先に閉じるかは、作業者の任意であって、上記とは異なり、一方の対の蓋部14Aを先に閉じた後、他方の対の蓋部14Bを閉じても良く、この場合には、他方の対の蓋部14Bの上方の蓋部14B1が最上方に位置する蓋部14となる。即ち、いずれにしろ、2つの上方の蓋部14A1、14B1のいずれかが、最上方の蓋部14となる。
(3.固定手段)
これらの蓋部14は、図1乃至図6に示すように、固定手段18によって、相互に固定される。この場合、特に本発明においては、これらの複数の蓋部14のうち、少なくとも最上方の蓋部14は、最上方の蓋部14の下面に形成され、下方に位置する他の蓋部14の上面に固定される固定手段18によって開口12aを閉鎖するように固定される。即ち、本発明では、固定手段18が蓋部14の下面に形成されているため、特に図2及び図5に示すように、蓋部14を閉じた状態においては、転圧作業の際にランマー等により直接押圧される土嚢袋10の上面に位置する最上方の蓋部14は、その上側表面には、何ら固定手段は表出していない。従って、最上方の蓋部14の上面は、図2及び図5に示すように、蓋部14を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成されている。このため、本発明においては、蓋部14の固定のための構造が転圧作業の障害となることがなく、円滑かつ効率的に転圧作業を行うことができると共に、その結果、複数の土嚢袋10を、安定的に、かつ、隙間なく高い強度で2層以上に積層することができる。
固定手段18は、より具体的には、図1及び図3、図4に示すように、開口12aを閉鎖する状態で下方に位置する蓋部14A2、14B2の上面に下側の固定手段18Bを有する一方、開口12aを閉鎖する状態で上方に位置する他方の蓋部14A1、14B1の下面に下側の固定手段18Bに固定される上側の固定手段18Aを有する。2対の蓋部14A、14Bから成る図示の実施の形態では、各対の蓋部14A、14B毎に固定手段18により相互に固定されて開口を閉鎖する。即ち、一方の対の蓋部14Aの下方の蓋部14A2の上面に下側の固定手段18Bを設ける一方、一方の対の蓋部14Aの上方の蓋部14A1の下面に上側の固定手段18Aを設け、下方の蓋部14A2の上面を、上方の蓋部14A1で覆うことにより、上側の固定手段18Aを下側の固定手段18Bに固定する。同様に、他方の対の蓋部14Bの下方の蓋部14B2の上面に下側の固定手段18Bを設ける一方、他方の対の蓋部14Bの上方の蓋部14B1の下面に上側の固定手段18Aを設け、下方の蓋部14B2の上面を、上方の蓋部14A1で覆うことにより、上側の固定手段18Aを下側の固定手段18Bに固定する。
これにより、各対の蓋部14A、14B毎に蓋部14が相互に固定され、開口12aの封鎖状態が維持される。この場合、特に、図1乃至図5に示すように、固定手段18が上方の蓋部14A1、14B1の下面と、下方の蓋部14A2、14B2の上面とに形成されているため、上下の固定手段18A、18Bとを大きな重畳面積をもって接合することができるため、固定強度を向上させることできる。なお、上述したように、いずれの対の上方の蓋部14A1、14B1であっても、最上方の蓋部14となる場合があるが、各対の蓋部14A、14B毎に、上方の蓋部14A1、14B1の下面に上側の固定手段18Aを設けることにより対応することができる。
この固定手段18としては、具体的には、図1乃至図5に示すように、帯状の面ファスナーを使用することができる。この場合、図1及び図3、図4に示すように、固定手段18である面ファスナーを、例えば、下側の固定手段18Bとしてメス側の面ファスナーを、接合面を上に向けた状態で、下方の蓋部14A2、14B2の上面に取付け、上側の固定手段18Aとしてオス側の面ファスナーを、接合面を下に向けた状態で、上方の蓋部14A1、14B1の下面に取り付けることにより、設置することができる。
また、これらの固定手段18は、図示の実施の形態では、図1乃至図5に示すように、帯状の面ファスナーを4カ所設置し、各々上下の固定手段18A、18Bが、対応する数、位置にて設置されている。この場合、例えば、図1及び図4に示すように、下方の蓋部14A2、14B2の上面に設けられる下側の固定手段18Bを、袋本体12の上端から蓋部14の先端方向の途中までに設置し、他方、これに対応するようにして、上方の蓋部14A1、14B1の下面に設けられる上側の固定手段18Aを、蓋部14の先端から袋本体12の上端方向の途中までに設置することができる。但し、この態様に限定されるものではなく、例えば、接合強度を優先して、図2及び図3、図5に示すように、固定手段18である面ファスナーを、袋本体12の上端から蓋部14の先端の全長にわたって設置することもできる。同様に、図示の実施の形態では、帯状の面ファスナーを4カ所設置したが、その個数や形状にも特に限定はない。
(4.吊りベルト)
一方、吊りベルト16は、本発明においては、特に図1及び図6に示すように、両端が袋本体12の内面に取り付けられた複数の底ベルト16Aと、袋本体12の底面12b側から貫通して袋本体12内に延びて袋本体12の底面12bを引き上げる引き上げベルト16Bと、これらの複数の底ベルト16A及び引き上げベルト16Bを結束すると共に吊り下げる吊り下げベルト16Cとから成っている。
底ベルト16Aは、袋本体12を吊り上げた際に、袋本体12の底面12bの各辺(側方)が垂れ下がるのを防止するためのものであり、本発明においては、図1及び図3、図6に示すように、袋本体12の側面12c間の角部以外の箇所に取り付けられている。具体的には、図示の実施の形態では、底ベルト16Aは、4つのベルトから成り、各底ベルト16Aを、特に図3に示すように、各々、袋本体12の側面12c間の角部に跨がるようにして折り返して配置して、その両端を隣り合う異なる側面12cの下端に接合して設置する。この場合、各底ベルト16の折り返し点が、図3に示すように、袋本体12の中央部にまで達する程度の長さとする。これは、特に図3に示すように、これら4つの底ベルト16の折り返し点を、吊り下げベルト16Cにより結束するためである。
また、引き上げベルト16Bは、特に図6に示すように、袋本体12の底面12bに設けられた固定ベルト20に固定されている。この固定ベルト20は、図6に示すように、袋本体12の底面12bに十字状に取り付けられたクロスベルトであって、引き上げベルト16Bは、クロスベルトの交差点において固定されている。より具体的には、特に図6に示すように、このクロスベルトである固定ベルトの交差点は、袋本体12の底面12bの中央に形成された貫通孔12dに臨むようにして配置され、引き上げベルト16Bは、このクロスベルトである固定ベルト20の交差点を跨がるようにして掛けられる一方、貫通孔12dを貫通して、袋本体12内部の上方にまで延び、この袋本体12の内部において、吊り下げベルト16Cにも跨がるようにして設置される。即ち、引き上げベルト16Bは、固定ベルト20の交差点と吊り下げベルト16Cとに跨がるリング状に形成され、これにより、引き上げベルト16Bは、袋本体12の底面12bの中央付近から引き上げることができ、袋本体12の底面12bの中央付近の垂れ下がりによる変形を抑制することができる。なお、図6に示すように、この貫通孔dからは袋本体12内部に向かって引き上げベルト16Bを囲むようにして設置された口縛り可能な筒体12eが形成され、この筒体12eを縛ることにより、袋本体12の内部から貫通孔12dを介して内容物が漏れ出さないように設定されている。
一方、吊り下げベルト16C、図1及び図3に示すように、一端が、4つの底ベルト16Aの折り返し点及び引き上げベルト16Bとに跨がるようにして掛けられる一方、多端は、袋本体12の上方にまで延びてリング状に形成される。これにより、吊りベルト16は、底ベルト16A、引き上げベルト16B、吊り下げベルト16Cの各ベルトを、リング状等にして掛け合わせるだけで設置することができ、容易に製造することができつつ、この吊り下げベルト16Cを図示しないクレーン等により吊り下げて引き上げると、土嚢袋10全体が引き上げられると同時に、その際に、特に、引き上げベルト16B及び底ベルトAにより底面12bの中央や側方の垂れ下がりを防止しつつ、吊り下げベルト16Cにより袋本体を吊り下げて搬送することができるので、吊り下げによる土嚢袋10の変形を抑制して、転圧作業を円滑にかつ効率良く行うことができる。
なお、複数の蓋部14は、図1乃至図3及び図5に示すように、吊りベルト16の吊り下げベルト16Cを貫通させるスリット22を有している。このため、蓋部14の上面を平坦としつつ、このスリット22を介して吊りベルト16の吊り下げベルト16Cを蓋部14の上方にまで延出させることができ、図示しないクレーンによる搬送に影響を与えることなく、円滑に段積み作業をすることができる。なお、このスリット22を貫通して、袋本体12の上方にまで延出した吊り上げベルト16は、設置後は、図2に示すように、倒すことにより、蓋部14の表面に面ファスナーや多数のベルト等が表出しない平滑な面とすることができる、これにより、蓋部14の上面をランマー等の転圧機械により転圧(地固め)する際に、面ファスナーや多数のベルト等が転圧の障害となることがなく、袋本体上部への転圧作業を円滑に行うことができ、安定的に、かつ、隙間なく効率的に2層以上に積層することができる。
(5.補助ベルト)
更に、本発明においては、図7に示すように、袋本体12に、袋本体12の側面12c間の角部に取り付けられた補助ベルト24を設置することもできる。この補助ベルト24は、図7に示すように、袋本体12の吊り下げ時に吊りベルト16に固定されて袋本体12の吊り下げを補助するものである。具体的には、この補助ベルト24は、図7に示すように、袋本体12の側面12c間の角部に跨がって取り付けられる4つの角ベルト24Aと、これらの角ベルト24Aを吊り下げベルト16Cに連結する連結ベルト24Bとから成っている。この補助ベルト24により、特に、袋本体12の角部の垂れ下がりによる変形を抑制することができ、吊り下げによる土嚢袋10の変形を抑制して、転圧作業を円滑にかつ効率良く行うことができる。
本発明は、例えば、水害や土石流発生等の災害時においては、複数段積みして、土壁や堤防の代わりとして、土砂や水の侵入を防止することに使用する、また、土質の改良(強化)のため、地中に段積みして、土壌を固化し、その上に道路等の構築物を構築する際の基礎とすることに、広く適用することができる。
10 土嚢袋
12 袋本体
12a 開口
12b 底面
12c 側面
12d 貫通孔
12e 筒体
14 蓋部
14A、14B 2対の蓋部
14A1 一方の対の上方の蓋部
14A2 一方の対の下方の蓋部
14B1 他方の対の上方の蓋部
14B2 他方の対の下方の蓋部
16 吊りベルト
16A 底ベルト
16B 引き上げベルト
16C 吊り下げベルト
18 固定手段
18A 上側の固定手段
18B 下側の固定手段
20 固定ベルト
22 スリット
24 補助ベルト
24A 角ベルト
24B 連結ベルト

Claims (11)

  1. 開口を有し前記開口を通じて充填された内容物により保型性を有する袋本体と、前記袋本体の開口を閉鎖する複数の蓋部と、前記袋本体を吊り上げる吊りベルトを有する土嚢袋であって、前記複数の蓋部のうち最上方の蓋部は、前記最上方の蓋部の下面に形成され下方に位置する他の蓋部の上面に固定される固定手段によって前記開口を閉鎖するように固定され、前記最上方の蓋部の上面は、前記蓋部を固定するためのベルト、面ファスナーその他の固定手段が現れることなく平坦状に形成されていることを特徴とする土嚢袋。
  2. 請求項1に記載された土嚢袋であって、前記袋本体は、一面を前記開口とする直方体状の形状を有し、前記蓋部は、前記直方体状の形状を有する袋本体の側面から上方に延出するようにして形成された2対の蓋部から成り、各対の前記蓋部は相対向して配置されて、前記開口を閉鎖する状態で下方に位置する前記蓋部の上面に下側の前記固定手段を有する一方、前記開口を閉鎖する状態で上方に位置する他方の前記蓋部の下面に前記下側の固定手段に固定される上側の前記固定手段を有することを特徴とする土嚢袋。
  3. 請求項2に記載された土嚢袋であって、前記2対の蓋部は、前記各対の蓋部毎に前記固定手段により相互に固定されて前記開口を閉鎖することを特徴とする土嚢袋。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記固定手段は、面ファスナーであることを特徴とする土嚢袋。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記複数の蓋部は、前記吊りベルトを貫通させるスリットを有していることを特徴とする土嚢袋。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記吊りベルトは、両端が前記袋本体の内面に取り付けられた複数の底ベルトと、前記袋本体の底面側から貫通して前記袋本体内に延びて前記袋本体の前記底面を引き上げる引き上げベルトと、前記複数の底ベルト及び前記引き上げベルトを結束すると共に吊り下げる吊り下げベルトとから成っていることを特徴とする土嚢袋。
  7. 請求項6に記載された土嚢袋であって、前記引き上げベルトは、前記袋本体の底面に設けられた固定ベルトに固定されていることを特徴とする土嚢袋。
  8. 請求項7に記載された土嚢袋であって、前記固定ベルトは、前記袋本体の底面に十字状に取り付けられたクロスベルトであって、前記引き上げベルトは、前記クロスベルトの交差点において固定されていることを特徴とする土嚢袋。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記底ベルトは、前記袋本体の側面間の角部以外の箇所に取り付けられていることを特徴とする土嚢袋。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記袋本体は、更に、前記袋本体の側面間の角部に取り付けられた補助ベルトを有し、前記補助ベルトは、前記袋本体の吊り下げ時に前記吊りベルトに固定されて前記袋本体の吊り下げを補助することを特徴とする土嚢袋。
  11. 請求項1乃至請求項10のいずれかに記載された土嚢袋であって、前記蓋部は、ポリエステルフィルム、ナイロンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アルミ蒸着フィルム及びシリカ蒸着フィルムから選ばれる少なくとも1種のフィルムを有する積層体から成る土嚢袋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7445819B1 (ja) 2023-12-14 2024-03-07 前田工繊株式会社 土木工事用袋体、土木工事用構造体、及び土木工事用構造体の製造方法

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